JPH09120567A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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Publication number
JPH09120567A
JPH09120567A JP30052195A JP30052195A JPH09120567A JP H09120567 A JPH09120567 A JP H09120567A JP 30052195 A JP30052195 A JP 30052195A JP 30052195 A JP30052195 A JP 30052195A JP H09120567 A JPH09120567 A JP H09120567A
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JP
Japan
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optical
optical disk
skew
optical disc
spindle motor
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JP30052195A
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Kiyoshi Omori
清 大森
Hidekazu Seto
秀和 瀬戸
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学ディスクと光学ピックアップの対物レン
ズとの相対的な傾きを簡単に調整できるようにするこ
と。 【解決手段】 スピンドルモータ39のディスクテーブ
ル40上への光学ディスク1の装着後に、スピンドルモ
ータ39を傾き調整することによって、光学ピックアッ
プ41の対物レンズ42に対する光学ディスク1の傾き
調整を行うスキュー調整機構61を備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の属する技術分野は、
光ディスクや光磁気ディスク等のいわゆる光学ディスク
を用いて記録(書き込み)及び/又は再生(読み取り)
を行う光ディスク装置である。
【0002】
【従来の技術】従来から、CDやCD−ROM等の光デ
ィスクやMO等の光磁気ディスクと言った、いわゆる光
学ディスクを記録及び/又は再生する光ディスク装置で
は、スピンドルモータのディスクテーブル上に光学ディ
スクを水平に装着して回転駆動する一方、光学ピックア
ップの対物レンズによってレーザービーム等を光学ディ
スクに下方から垂直に照射し、その対物レンズを光学デ
ィスクの中心からの放射線に沿って水平に移動させなが
ら、光学ディスクの記録及び/又は再生を行っている。
【0003】この際、光学ディスクの高密度、高精度な
記録及び/又は再生を行うためには、対物レンズの光軸
を光学ディスクに対して垂直(90°)に設定するのが
望ましいが、光学ディスクの傾き、スピンドルモータの
垂直度や光学ピックアップの対物レンズの垂直度及びキ
ャリッジのガイド軸の水平度等のバラツキを考慮して、
CDやCD−ROM等の直径12cmの光学ディスクを
用いる光ディスク装置では、光学ディスクと対物レンズ
との相対的な傾きの許容範囲を1.2°以内(光学ディ
スクの傾き規格が0.6°以内であり、光ディスク装置
側におけるスピンドルモータや対物レンズの傾き規格が
0.6°以内である)に規格統一している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、光学ディスク
のより一層高密度、高精度な記録及び/又は再生を促進
するためには、スピンドルモータの垂直度や対物レンズ
の垂直度及びキャリッジのガイド軸の水平度等の調整精
度を更に向上させる必要がある。しかし、これらの調整
精度には限界がある上に、著しいコストアップを招くと
言う問題がある。
【0005】なお、LD(レーザーディスク)は、直径
が30cmと大きく、しかも、ディスク材質がアクリル
樹脂であるために剛性が低いことから、傾き量がCDや
CD−ROM等に比べて非常に大きい。そこで、LDを
用いる光ディスク装置では、LDの傾きに応じて対物レ
ンズの垂直度を調整すべく、光学ピックアップのキャリ
ッジのガイド軸の水平度を調整して、光学ピックアップ
全体の傾きを調整するようにしたものがある。
【0006】しかし、重量が非常に重い光学ピックアッ
プ全体の傾きを調整する方法では、その調整機構全体が
著しく大型化してしまう上に、その調整のための大きな
駆動力を得るために大型モータを用いなければならない
等、光ディスク装置の大型化、コストアップを招いてい
る。
【0007】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであって、光学ディスクと光学ピックアップ
の対物レンズとの相対的な傾きを簡単に調整することが
できるようにした光ディスク装置を提供することを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の光ディスク装置は、スピンドルモータのデ
ィスクテーブル上への光学ディスクの装着後に、スピン
ドルモータを傾き調整することによって、光学ピックア
ップの対物レンズに対する光学ディスクの傾き調整を行
うスキュー調整機構を備えたものである。
【0009】上記のように構成された本発明の光ディス
ク装置は、スキュー調整機構によってスピンドルモータ
を傾き調整して、ディスクテーブル上に装着されている
光学ディスクの対物レンズに対する傾きを調整する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した光ディス
ク装置の実施の形態を図を参照して説明する。なお、こ
の光ディスク装置は、直径12cmのCDやCD−RO
M等の光学ディスクをディスクトレーによって光ディス
ク装置内に自動的にローディングして、光学ディスクの
データの再生(読み取り)を行うディスクトレー方式の
光ディスク装置である。
【0011】「光ディスク装置の概要説明」まず、図1
9に示すように、CDやCD−ROM等の光学ディスク
1をディスクトレー2の上面に形成された凹所3内に水
平に載置した後に、ディスクトレー2のフロントパネル
2aを矢印a方向に軽く押すと、ローディングスイッチ
(図示せず)がONとなり、後述するローディング機構
によって、図20に示すように、ディスクトレー2がト
レー出入口4から光ディスク装置5内にローディング方
向である矢印a方向から水平に引き込まれて、後述する
ように光学ディスク1がスピンドルモータのディスクテ
ーブル上に水平に自動的にローディングされる。
【0012】そして、このローディング後に、ホストコ
ンピュータからの再生指令信号等によって、スピンドル
モータによって光学ディスク1が高速で回転駆動され、
光学ピックアップによって光学ディスク1のデータが再
生される。
【0013】そして、この光学ディスク1の再生後に、
ホストコンピュータからのイジェクト指令信号等によっ
て、図19に示すように、ディスクトレー2がトレー出
入口4から光ディスク装置5外にイジェクト方向である
矢印a′方向に自動的にイジェクトされる。
【0014】「ローディング機構の概要説明」次に、図
13〜図18に示すように、まずディスクトレー2は合
成樹脂等によって成形されていて、その凹所3の中央部
から後端部2b側にかけてトレーセンターP1 に沿った
長穴状の底面開口8が形成されている。また、このディ
スクトレー2の左右両側縁にはトレーセンターP1 と平
行な左右一対のガイドレール9が一体に成形されてい
る。そして、このディスクトレー2の底面の一側部には
ほぼJ形で、平行状のラック10及びガイド溝11が一
体に成形されている。なお、これらラック10及びガイ
ド溝11の直線部10a、11aはトレーセンターP1
と平行に形成されていて、フロントパネル2a側の端部
に円弧部10b、11bが形成されている。
【0015】次に、光ディスク装置5の内部には合成樹
脂等によって成形されたほぼ箱型で浅いシャーシ14が
設けられていて、ディスクトレー2の左右一対のガイド
レール9がこのシャーシ14の左右両側板14aの内側
に一体成形されている複数のトレーガイド15によって
案内されて矢印a、a′方向に水平にスライドされるよ
うに構成されている。
【0016】そして、このシャーシ14の底部14b上
に合成樹脂等によって成形された昇降フレーム16が取
り付けられている。この昇降フレーム16には、後端部
16a側の左右両側の2箇所と、前端部16b側の中央
部との3箇所にインシュレータ取付部17、18が一体
に成形されていて、これらのインシュレータ取付部1
7、18にゴム等の弾性部材で構成された緩衝器である
3つのインシュレータ19、20が取り付けられてい
る。
【0017】そして、昇降フレーム16の後端部16a
に取り付けられた左右一対のインシュレータ19がこれ
らの中央に挿通された止ネジ21によってシャーシ14
の底部14b上に取り付けられて、昇降フレーム16の
前端部16bに取り付けられた1つのインシュレータ2
0がその中央に挿通された止ネジ22によって昇降駆動
レバー23の先端上に取り付けられている。なお、この
昇降駆動レバー23はトレーセンターP1 に対して直角
状に配置されていて、その昇降駆動レバー23の基部が
左右一対の水平な支点ピン24によってシャーシ14の
底部14b上に上下方向である矢印b、b′方向に回転
自在に取り付けられている。
【0018】従って、昇降駆動レバー23によって、昇
降フレーム16がその後端部16a側の左右一対のイン
シュレータ19を回動支点にした上下方向の回転運動に
よって矢印c、c′方向に昇降駆動されるように構成さ
れている。なお、この昇降フレーム16の上面には浅い
凹所25が形成されている。
【0019】そして、ローディング機構27は、シャー
シ14の底部14b上で、昇降フレーム16の前端部1
6b側の一側部に取り付けられている。そして、このロ
ーディング機構27は、ローディングモータ28と、そ
のローディングモータ28によって正逆回転駆動するピ
ニオン29と、そのピニオン29の中心軸29aを垂直
な支点軸30の周囲に水平面内で矢印d、d′方向に首
振り運動させるピニオンレバー31と、そのピニオンレ
バー31によって一対の部分ギア32を介して駆動され
て、垂直な支点軸33の周りに水平面内で矢印e、e′
方向に回転駆動されるカムレバー34と、そのカムレバ
ー34の支点軸33の周囲に円弧状に形成されて、上下
方向の段差を有するカム溝35と、昇降駆動レバー23
の先端の一側部に一体に成形されて、カム溝35内に遊
嵌されたカム従動ピン36とによって構成されている。
そして、ピニオン29がディスクトレー2のラック10
に噛合され、ピニオン29の中心軸29aがガイド溝1
1内に遊嵌されている。
【0020】そして、このローディング機構27は、ピ
ニオン29の中心軸29aをディスクトレー2のほぼJ
形のガイド溝11で誘導することによって、ピニオン2
9をディスクトレー2のほぼJ形のラック10に沿わせ
るようにしている。
【0021】即ち、ディスクトレー2のローディング時
には、ローディングモータ28によって正回転駆動され
るピニオン29でラック10の直線部10aをディスク
トレー2の後端部2b側からフロントパネル2a側に向
けて直線的に駆動することによって、ディスクトレー2
を光ディスク装置5内に矢印a方向に水平に引き込むも
のである。
【0022】そして、ローディングモータ28によるピ
ニオン29の引き続きの正回転駆動によって、ピニオン
29をラック10の円弧部10bに沿って矢印d方向に
首振り運動させて、その際に、ピニオンレバー31によ
って一対の部分ギア32を介してカムレバー34を矢印
e方向に回転駆動する。
【0023】そして、カムレバー34のカム溝35で昇
降駆動レバー23のカム従動ピン36を上方である矢印
b方向に上昇駆動して、その昇降駆動レバー23でイン
シュレータ20を介して昇降フレーム16を図17に示
す斜め下方に傾斜された下降位置から図18に示すよう
に上昇されて水平となる上昇位置まで左右一対のインシ
ュレータ19を中心に矢印c方向に上昇駆動する。
【0024】そして、ディスクトレー2のイジェクト時
には、ローディング時の逆動作で、ローディングモータ
28によって逆回転駆動されるピニオン29をラック1
0の円弧部10bに沿って矢印d′方向に首振り運動さ
せる間に、カムレバー34を矢印e′方向に回転駆動し
て、カム溝35でカム従動ピン36を下方である矢印
b′方向に下降駆動して、昇降駆動レバー23でインシ
ュレータ20を介して昇降フレーム16を左右一対のイ
ンシュレータ19を中心に図18に示す上昇位置から図
17に示す下降位置まで矢印c′方向に下降駆動する。
【0025】そして、ローディングモータ28によるピ
ニオン29の引き続きの逆回転駆動によって、ピニオン
29でラック10の直線部10aをディスクトレー2の
フロントパネル2a側から後端部2b側に向けて直線的
に駆動するようにして、ディスクトレー2を光ディスク
装置5外へ矢印a′方向に押し出すものである。
【0026】「スピンドルモータ、光学ピックアップ及
びディスククランパーの概要説明」次に、図13〜図1
8に示すように、昇降フレーム16の凹所25内で、前
端部16b側に偏位された位置にスピンドルモータ39
が垂直状に取り付けられていて、そのモータ軸39aの
上端にディスクテーブル40が水平状に固着されてい
る。なお、ディスクテーブル40の上部中央には光学デ
ィスク1の中心穴1aが嵌合されるセンターリングガイ
ド40aが一体に形成されている。
【0027】また、昇降フレーム16の凹所25内でス
ピンドルモータ39より後方側に光学ピックアップ41
が水平状に取り付けられている。そして、この光学ピッ
クアップ41は、対物レンズ42及び光反射型のスキュ
ーセンサー43が上向きで垂直状に取り付けられたキャ
リッジ44を有しており、対物レンズ42に対してレー
ザービームを送受信する光学ブロック45がそのキャリ
ッジ44の側面に一体に取り付けられている。
【0028】そして、昇降フレーム16には、キャリッ
ジ44を左右一対のガイド軸46に沿って矢印a、a′
方向に直線移動させるキャリッジ移動機構47が取り付
けられていて、このキャリッジ移動機構47は、キャリ
ッジ駆動モータ48によってギアトレイン49を介して
正逆回転駆動されるピニオン50と、キャリッジ44の
一側面に取り付けられて、ピニオン50によって直線駆
動されるラック51とを備えている。
【0029】なお、スピンドルモータ39及び対物レン
ズ42はトレーセンターP1 上に配置されていて、対物
レンズ42はそのトレーセンターP1 に沿って矢印a、
a′方向に移動されるように構成されている。
【0030】そして、ディスクトレー2の上部を横切る
ようにして、シャーシ14の左右両側板14aの上端部
間にディスククランパー支持板52が水平に架設されて
いて、ディスクテーブル40の真上位置で、ディスクク
ランパー支持板52の中央位置にディスククランパー5
3が上下、左右及び前後に一定範囲内で移動自在に保持
されている。
【0031】「ディスクテーブルに対する光学ディスク
の脱着及び再生動作」従って、図18に示すように、デ
ィスクトレー2によって光学ディスク1が光ディスク装
置5内に矢印a方向から水平にローディングされた後、
昇降フレーム16が上昇位置まで矢印c方向に上昇され
て水平になった時、ディスクテーブル40がディスクト
レー2の底面開口8から上方に挿通されて、そのディス
クテーブル40のセンターリングガイド40aが光学デ
ィスク1の中心穴1aに下方から嵌合される。そして、
そのディスクテーブル40によって光学ディスク1がデ
ィスクトレー2の凹所3内で上方に浮かされると共に、
ディスククランパー53によって光学ディスク1がディ
スクテーブル40上に水平にマグネットチャッキングさ
れる。
【0032】そして、ホストコンピュータからの再生指
令信号等によって、スピンドルモータ39によって光学
ディスク1が高速で回転駆動されると共に、キャリッジ
移動機構47によって光学ピックアップ41のキャリッ
ジ44が矢印a、a′方向に移動されて、対物レンズ4
2がトレーセンターP1 に沿って矢印a、a′方向に移
動される。
【0033】この際、対物レンズ42を図1に1点鎖線
と2点鎖線で示す光学ディスク1の最内周位置IDと最
外周位置ODとの間の記録エリアRA内で、トレーセン
ターP1 に沿って矢印a、a′方向に移動する。
【0034】そして、光学ブロック45から送信される
レーザービームが対物レンズ42によって光学ディスク
1の下面に照射されると共に、その反射光が対物レンズ
42を通して光学ブロック45で受信されて、光学ディ
スク1のデータが再生される。
【0035】なお、キャリッジ移動機構47は、キャリ
ッジ駆動モータ48によってギアトレイン49を介して
正逆回転駆動されるピニオン50がラック51を直線駆
動することによって、キャリッジ44を左右一対のガイ
ド軸46に沿って矢印a、a′方向に移動する。
【0036】そして、光学ディスク1の再生後に、ホス
トコンピュータからのイジェクト指令信号等によって、
図17に示すように、昇降フレーム16が下降位置まで
矢印c′方向に下降されて、ディスクテーブル40が光
学ディスク1から下方に離脱された後に、光学ディスク
1がディスクトレー2の凹所3内に水平に載置されて、
光ディスク装置5外に矢印a′方向に水平にイジェクト
される。
【0037】「スキュー調整機構の説明」次に、図1〜
図10によって、光学ピックアップ41の対物レンズ4
2に対する光学ディスク1の傾きを調整するためのスキ
ュー調整機構61を説明する。
【0038】このスキュー調整機構61は、スピンドル
モータ39の軸心P2 を通り、トレーセンターP1 に対
して直角で水平な基準線P3 上で、スピンドルモータ3
9の左右両側位置に配置した左右一対の回転支点62を
中心に、そのスピンドルモータ39をトレーセンターP
1 に沿って矢印f、f′方向に傾き調整するようにした
ものである。
【0039】そこで、昇降フレーム16の前端部16b
に形成した円筒状の開口部63内にスピンドルモータ3
9を遊嵌し、左右一対の回転支点62を構成する左右一
対のボール64を左右一対のボールホルダー65によっ
て開口部63の左右両側位置に下向きで垂直状に取り付
けている。
【0040】そして、圧着手段を構成する板バネ66を
スピンドルモータ39のベース板39bの下部に基準線
3 と平行で水平状に配置し、この板バネ66の左右方
向の両端を昇降フレーム16の下面に左右一対の止ネジ
67によって下方から固着している。そして、左右一対
のボール64の真下位置で、板バネ66に上向けに絞り
加工した左右一対の凸部66aで、スピンドルモータ3
9のベース板39bの水平な下面39cを下方から強く
押圧して、そのベース板39bの上面である水平な基準
面39dの左右両側の基準線P3 上の2点を左右一対の
ボール64に下方から強く圧着している。
【0041】従って、スピンドルモータ39のベース板
39bの基準面39dの2点が下方から圧着された左右
一対のボール64の下側頂点が、左右一対の回転支点6
2に構成されている。
【0042】そして、スピンドルモータ39のベース板
39bの左右両側位置に基準線P3に沿った左右一対の
ガイド溝68を形成し、開口部63の両側位置で昇降フ
レーム16に水平状で相対向させて、基準線P3 と平行
に取り付けた左右一対のガイドピン69をその左右一対
のガイド溝66内に遊嵌させている。
【0043】以上により、スピンドルモータ39は、左
右一対のガイドピン69によって昇降フレーム16に対
する前後方向(矢印a、a′方向)及び左右方向(矢印
a、a′方向に対して直角な方向)の動きを規制された
状態で、このスピンドルモータ39が昇降フレーム16
に左右一対の回転支点62を中心に矢印f、f′方向に
角度調整自在に取り付けられたことになる。
【0044】そして、このスキュー調整機構61におけ
るスキュー駆動機構71は、昇降フレーム16の下面に
水平に取り付けられて、複数のガイドピン72とガイド
穴73とによって案内されて基準線P3 と平行にスライ
ドされるスライドカム74と、スピンドルモータ39の
ベース板39bに水平に取り付けられて、スライドカム
74に下方から圧着されたカム従動子であるカム従動ロ
ーラ75と、昇降フレーム16に取り付けられたスキュ
ーモータ76及びそのスキューモータ76によって正逆
回転駆動されるピニオン77と、スライドカム74に一
体に成形されて矢印g、g′方向に直線駆動されるラッ
ク78と、カム従動ローラ75をスライドカム74に下
方から水平に圧着する圧着手段である板バネ79等によ
って構成されている。
【0045】なお、板バネ79は板バネ66に平行に配
置されていて、この板バネ79の左右方向の両端部が左
右一対の止ネジ80によって昇降フレーム16の下面に
固着されている。そして、この板バネ79のほぼ中央部
に上向けに絞り加工された凸部79aがスピンドルモー
タ39のベース板39bの下面39cで、カム従動ロー
ラ75の近傍位置を下方から強く押圧することによっ
て、カム従動ローラ75がスライドカム74に下方から
強く圧着されている。
【0046】また、カム従動ローラ75は高さ調整板8
1に回転自在に取り付けられていて、その高さ調整板8
1は、ベース板39bに止ネジ82によって固着された
取付板83に高さ調整自在に取り付けられている。
【0047】そして、図5に示すようにスライドカム7
4には、そのスライド方向である矢印g、g′方向に沿
って緩やかに傾斜された長さL1 のスキュー調整用カム
面85と、そのスキュー調整用カム面85の矢印g′方
向の端部に形成された長さL2 の水平な高所部であるワ
ーキングディスタンス拡大用カム面86と、これらスキ
ュー調整用カム面85とワーキングディスタンス拡大用
カム面86とを接続する長さL3 の傾斜面87とを有し
ている。この際、スキュー調整用カム面85とワーキン
グディスタンス拡大用カム面86との間の全体の段差が
1 に構成されていて、スキュー調整用カム面85の段
差がH2 に形成されている。
【0048】そして、図4に示すように、スライドカム
74のスライド位置によってスキュー初期位置であるか
否かを検出するスキュー初期位置センサー88が昇降フ
レーム16の下面に止ネジ89によって取り付けられて
いる。
【0049】「スキュー調整動作の説明」このスキュー
調整機構61によるスキュー調整動作は、図1及び図2
に示すように、ディスクテーブル40上に光学ディスク
1がディスククランパー53によってマグネットチャッ
キングされた再生モードで行われる。
【0050】そして、この再生モードで、スピンドルモ
ータ39によって光学ディスク1を回転し、光反射型の
スキューセンサー43によって対物レンズ42に対する
光学ディスク1の傾きを検出する。
【0051】そして、このスキュー調整機構61は、対
物レンズ42から光学ディスク1に照射するレーザービ
ームの光軸Fが光学ディスク1に対して垂直(90°)
となるように、対物レンズ42に対する光学ディスク1
の傾きを調整するものである。
【0052】即ち、図1〜図5に示すように、スキュー
センサー43からの検出出力に基づいて、スキュー駆動
機構71のスキューモータ76によって正逆回転駆動さ
れるピニオン77がラック78を直線駆動して、スライ
ドカム74を矢印g、g′方向にスライド調整する。
【0053】すると、スライドカム74のスキュー調整
用カム85によってカム従動ローラ75が上下方向であ
る矢印h、h′方向に微量のストロークで昇降駆動され
て、図1に示すように、スピンドルモータ39が左右一
対の回転支点62を中心として矢印f、f′方向に傾き
調整される。
【0054】そして、図1に示すように、ディスクテー
ブル40上に水平にマグネットチャッキングされる光学
ディスク1が、水平基準P11に対して上下方向である矢
印i、i′方向に傾き調整される。
【0055】そして、この光学ディスク1の傾き調整に
よって、対物レンズ42のレーザービームの光軸Fに対
して光学ディスク1が垂直(90°)となるようなラジ
アルスキュー調整が行われることになる。
【0056】つまり、このラジアルスキュー調整動作
は、スキューセンサー43からの検出出力に基づき、光
学ディスク1が対物レンズ42に対して図1に1点鎖線
で示すように水平基準P11に対して(+)方向である矢
印i方向に傾いていた場合には、その光学ディスク1の
傾きを水平基準P11側に向けて(−)方向である矢印
i′方向に矯正するようにラジアル調整する。また、光
学ディスク1が対物レンズ42に対して図1に2点鎖線
で示すように水平基準P11に対して(−)方向である矢
印i′方向に傾いていた場合には、その光学ディスク1
の傾きを水平基準P11側に向けて(+)方向である矢印
i方向に矯正するようにラジアル調整する。
【0057】この結果、対物レンズ42のレーザービー
ムの光軸Fに対して光学ディスク1が常に垂直(90
°)に保たれた状態で、データの再生が行われることに
なり、そのデータの高密度、高精度の再生を行うことが
できる。
【0058】そして、このスキュー調整機構71によれ
ば、スピンドルモータ39の矢印f、f′方向の傾き調
整によって光学ディスク1の矢印i、i′方向のラジア
ルスキュー調整を行うので、光学ピックアップ41全体
の傾き調整を行うものに比べて、構造が簡単であり、駆
動力も小さくて済むので、小型、低コスト、かつ、省電
力タイプの光ディスク装置5を得ることができる。
【0059】そして、スキュー調整機構61は、スピン
ドルモータ39のベース板39bの基準面39dの左右
両側の2点を左右一対の回転支点62を構成している左
右一対のボール64に板バネ66によって下方から圧着
して、スピンドルモータ39をその左右一対の回転支点
62を中心に矢印f、f′方向に傾き調整するように構
成したので、対物レンズ42に対する光学ディスク1の
矢印i、i′方向の傾き調整動作をスムーズに行える。
しかも、そのスピンドルモータ39の矢印f、f′方向
の傾き調整に要する駆動力も小さくて済むので、スキュ
ーモータ76に小型モータを使用することができて、小
スペース化、省電力効果を向上させることができる。
【0060】また、このスキュー調整機構61は、スキ
ューモータ76によってスライドカム74を矢印g、
g′方向にスライド駆動し、そのスライドカム74のス
キュー調整用カム面85によってカム従動ローラ75を
上下方向である矢印h、h′方向に昇降駆動することに
よって、スピンドルモータ39の矢印f、f′方向の角
度調整を行うように構成したので、特に、スライドカム
75のスライド駆動に要する駆動力が非常に小さくて済
み、スキューモータ76の小型化による小スペース化、
省電力効果の向上をより一層促進することができる。
【0061】また、この光ディスク装置5は、光学ディ
スク1をローディング及びイジェクトするディスクトレ
ー2と、光ディスク装置5内で矢印c、c′方向に昇降
される昇降フレーム16とを備え、その昇降フレーム1
6にスピンドルモータ39、光学ピックアップ41及び
スキュー調整機構61を取り付けたので、ディスクトレ
ー方式の光ディスク装置5において、対物レンズ42に
対する光学ディスク1の傾き調整をスムーズに行える。
【0062】「ワーキングディスタンス(Working Dis
tance)の説明」この光ディスク装置5は、前述したよう
に、再生モードで、図5に実線で示すように、スキュー
調整機構61のスライドカム74のスキュー調整用カム
面85によってカム従動ローラ75を矢印h、h′方向
に昇降調整することによって、光学ディスク1の傾き調
整によるラジアルスキュー調整を行うことができる。
【0063】従って、図1に示すように、この再生モー
ドでの光学ディスク1の下面と対物レンズ42の上面と
の間のワーキングディスタンスWD1 を約1.2mmま
で大幅に縮小することができて、光学ピックアップ41
による光学ディスク1のデータを高密度及び高精度に再
生することができる。
【0064】「電源OFF時におけるワーキングディス
タンスの拡大制御の説明」前述したスキュー調整機構6
1の図5に示したスライドカム74をスキューモータ7
6によって図5に実線で示すラジアルスキュー動作位置
から1点鎖線で示す初期位置まで矢印g方向にスライド
すると、カム従動ローラ75がこのスライドカム74の
スキュー調整用カム面85から傾斜面87をすべり上っ
てワーキングディスタンス拡大用カム面86まで矢印h
方向に上昇される。
【0065】すると、図1に示すように、スピンドルモ
ータ39が矢印f方向の初期位置まで回転されて、ディ
スクテーブル40上に装着されている光学ディスク1が
図1に1点鎖線で示す初期位置P12まで矢印i方向に上
昇されて、この光学ディスク1と対物レンズ42との間
のワーキングディスタンスが、再生モードでの約1.2
mmである小寸法のワーキングディスタンスWD1
ら、従来の光ディスク装置と同寸法である約2.0mm
に拡大された大寸法のワーキングディスタンスWD2
拡大されるように構成されている。
【0066】そして、この光ディスク装置5は、図8の
(A)に示す制御回路C1を備えており、CPU(マイ
クロコンピュータ)91によって制御されるサーボ回路
92で、スピンドルモータ39の回転制御、光学ピック
アップ41による光学ディスク1の再生制御、スキュー
調整機構61のスキューモータ76の回転制御を行い、
外部インターフェース93を通してCPU91に対する
制御信号の入出力や再生回路94からの再生信号の出力
等を行っている。
【0067】そして、この制御回路C1は、再生モード
では、図1に示したワーキングディスタンスを約1.2
mmの小寸法のワーキングディスタンスWD1 に縮小
し、電源OFF時には、このワーキングディスタンスを
約2.0mmに拡大した大寸法のワーキングディスタン
スWD2 に自動的に拡大することができるようにしたR
AM回路95を備えている。
【0068】そして、このRAM回路95は、図8の
(B)のフローチャートで示すように、例えば、再生モ
ード等において、ストップ指令を受けたか否かを判断
し、ストップ指令を受けた時には、そのままスピンドル
モータ39を停止すると共に、スキューモータ76によ
ってスライドカム74を図5に1点鎖線で示す初期位置
まで矢印g方向にスライド駆動して、光学ディスク1を
図1に1点鎖線で示す初期位置P12まで矢印i方向に上
昇する。
【0069】また、例えば、再生モード中等で、停電等
によって突然電源がOFFされたために、ストップ指令
を受けていないのに電源がOFFされた時には、スピン
ドルモータ39の逆起電力を利用してスキューモータ7
6を駆動することによって、スライドカム74を図5に
1点鎖線で示す初期位置まで矢印g方向にスライド駆動
して、光学ディスク1を図1に1点鎖線で示す初期位置
12まで矢印i方向に上昇駆動する。
【0070】なお、このワーキングディスタンスの拡大
動作は、上記の他にも、再生モードで電源はON状態で
あるが、光学ピックアップ41による光学ディスク1の
再生動作を行っていない時や、光学ディスク1をディス
クテーブル40上にローディングしている途中で、停電
等にて突然電源がOFFされた時等がある。
【0071】そして、前者の場合は、スキューモータ7
6を回転駆動して、スライドカム74を図5に1点鎖線
で示す初期位置まで矢印g方向にスライド駆動し、ま
た、後者の場合は、スピンドルモータ39の逆起電力を
利用してスキューモータ76を駆動することによって、
スライドカム74を図5に1点鎖線で示す初期位置まで
矢印g方向にスライド駆動する。
【0072】以上述べたように、再生モードでは、ワー
キングディスタンスを小寸法のワーキングディスタンス
WD1 に縮小し、電源OFF時には、ワーキングディス
タンスを大寸法のワーキングディスタンスWD2 に拡大
するように構成すれば、電源OFF時には、光ディスク
装置5が如何に大きな外部衝撃等を受けても、光学ディ
スク1が対物レンズ42に衝突される危険がなくなるの
で、耐衝撃性を著しく向上することができる。
【0073】それでいて、再生モードでは、ワーキング
ディスタンスWD2 が従来の約2.0mmから約1.2
mmまで大幅に縮小できるので、光ディスク装置5の薄
型化と、光学ディスク1の高精度及び高密度の再生が行
える。
【0074】そして、制御手段である制御回路C1によ
って1つのスキュー調整機構61を制御することによ
り、対物レンズ42に対する光学ディスク1のラジアル
スキュー調整動作と、光学ディスク1を初期位置P12
移動させてワーキングディスタンスを小寸法WD1 から
大寸法WD2 に拡大させるようにしたので、1つのスキ
ュー調整機構61をラジアルスキュー調整用と、ワーキ
ングディスタンス拡大用との2種類に兼用して使用する
ことができて構造の簡素化及び低コスト化を図ることが
できる。
【0075】そして、スピンドルモータ39の回転支点
62を中心として矢印f、f′方向の角度調整によっ
て、ラジアルスキュー調整動作と、ワーキングディスタ
ンス拡大動作とを行うようにしたので、そのラジアルス
キュー調整動作と、ワーキングディスタンス拡大動作と
を共に、簡単かつスムーズに行える。
【0076】そして、スライドカム74のスキュー調整
用カム面85にワーキングディスタンス拡大用カム面8
6を隣接して一体に形成したので、1つのスライドカム
74によってラジアルスキュー調整動作と、ワーキング
ディスタンス拡大動作とを行えて、構造が簡単で、動作
が確実である。
【0077】「標準の光学ディスクと高密度の光学ディ
スクとの使い分けに関する説明」例えば、CDやCD−
ROM等の直径12cmの光学ディスク1の種類には、
データの記録密度が標準であるCDやCD−ROMその
ものである標準の光学ディスクと、データの記録密度を
上記標準の光学ディスクに比べて遥かに高密度にしたH
D−CDやHD−CD−ROM等の高密度の光学ディス
クとの2種類がある。
【0078】そして、HD−CDやHD−CD−ROM
等の高密度の光学ディスクは寸法精度が高精度であるの
に対して、CDやCD−ROM等の標準の光学ディスク
は寸法精度が悪い。
【0079】一方、この光ディスク装置5は、ディスク
トレー2によって光学ディスク1をローディングするデ
ィスクトレー方式の光ディスク装置であるから、直径が
同じである2種類の光学ディスクを全く同様に使い分け
ること(2種類の光学ディスクを選択的にローディング
して再生すること)が可能である。
【0080】しかし、この光ディスク装置のスキュー調
整機構61によって、寸法精度の悪い標準の光学ディス
クのラジアルスキュー調整を行おうとすると、そのラジ
アルスキューの調整範囲(図1に示した光学ディスク1
の上下方向である矢印i、i′方向の傾き調整範囲であ
る)を大きくとらなければならず、そのラジアルスキュ
ー調整を行うための光ディスク装置5内での厚み方向の
スペースを大きくとらなければならない上に、スキュー
調整機構61におけるスライドカム74のスライド方向
の長さ(図5の矢印g、g′方向の長さである)の拡大
等を図らなければならなくなって、スキュー調整機構6
1そのものも大型化しなければならない。
【0081】従って、寸法精度の悪い標準の光学ディス
クのラジアルスキュー調整を行おうとすると、光ディス
ク装置5の厚さ等を大きくとらなければならないと言う
問題を発生する。
【0082】そこで、この光ディスク装置5では、寸法
精度の悪い標準の光学ディスクと、寸法精度の良い高密
度の光学ディスクとを選択的に再生する際に、これら2
種類の光学ディスクの種類を判別して、標準の光学ディ
スクについてはラジアルスキュー調整を禁止し、高密度
の光学ディスクについてのみ、ラジアルスキュー調整を
行うようにして、光ディスク装置5の薄型化を促進でき
るようにしている。
【0083】以下、この動作を図9に示したフローチャ
ートを参照して説明する。
【0084】まず、光ディスク装置5は、電源が入ると
図5に示したスキュー初期位置センサー88の状態を読
み取り、図2に示すスピンドルモータ39の軸心P2
設計値でほぼ0(ほぼ垂直状態を言う)となるスキュー
初期位置となっているか否かを判別する。
【0085】なおこの際、図5に示したスキュー初期位
置センサー88がONとなっていれば、このスキュー初
期位置センサー88がOFFになるまで、スキューモー
タ76によってスライドカム74を矢印g′方向にスラ
イド駆動し、スキュー初期位置センサー88がOFFと
なっていれば、このスキュー初期位置センサー88がO
Nになるまで、スキューモータ76によってスライドカ
ム74を矢印g方向にスライド駆動して、スライドカム
74のいわゆるイニシャライズ動作を行う。
【0086】次に、ディスクテーブル40上に選択的に
ローディングされた光学ディスク1の種類を判別する。
【0087】この光学ディスク1の種類の判別手段に
は、光学ピックアップ41が使用され、図1に1点鎖線
で示すように、対物レンズ42を光学ディスク1の最内
周位置IDへ移動させて、その最内周位置IDに記録さ
れている種類識別データを読み取ることによって、ロー
ディングされている光学ディスク1が標準の光学ディス
クであるか、又は高密度の光学ディスクであるかの種類
の判別を行うことができる。
【0088】そして、ローディングされている光学ディ
スク1が標準の光学ディスクであったならば、スキュー
OFFモードを設定して、その標準の光学ディスクのラ
ジアルスキュー調整を禁止した状態でデータの再生を行
う。
【0089】一方、ローディングされている光学ディス
ク1が高密度の光学ディスクであったならば、スキュー
サーボモードを設定すると同時に、その高密度の光学デ
ィスクであることをメモリ記憶して、その高密度の光学
ディスクをラジアルスキュー調整しながらデータの再生
を行う。
【0090】そして、再生後に、これらの光学ディスク
をイジェクトする際に、スキューモードリセットを行う
ものである。
【0091】従って、この光ディスク装置5によれば、
標準の光学ディスクと高密度の光学ディスクとを、1つ
の光ディスク装置で選択的に再生することができる。
【0092】そして、この光ディスク装置5によれば、
データの単位面積が小さい高密度の光学ディスクをラジ
アルスキュー調整動作によって高密度及び高精度に再生
することができる。
【0093】そして、この光ディスク装置5によれば、
寸法精度が悪いが、データの単位面積が大きく、データ
の再生にさほど精度を要しない(データの読み取りが容
易であること)標準の光ディスクは、ラジアルスキュー
調整動作を行わないので、この光ディスク装置5の薄型
化を促進することができる。
【0094】そして、この光ディスク装置5によれば、
ディスクテーブル40上にローディングされた光学ディ
スクの最内周位置IDを光学ピックアップ41によって
読み取ることによって、そのローディングされた光学デ
ィスクが標準の光学ディスクであるか、高密度の光学デ
ィスクであるかを判別するので、これらの光学ディスク
の種類の判別に特別な手段を設ける必要がなく、構造の
簡素化及び低コスト化を図ることができる。
【0095】「スキュー調整機構における回転支点構造
についての説明」まず、図10に示す回転支点構造は、
本体65aとキャップ65bとからなるボールホルダー
65の下端に直径約5mmの大径ボール64を回転自在
に取り付け、その大径ボール64の上側の内周に、直径
約0.5mmの超小径ボール64aを約100個組み込
んだものである。
【0096】そして、ボールホルダー65の本体65a
の上部中央に一体に形成したネジ65cによって図2に
示した昇降フレーム16に下方から垂直にネジ止めし
て、大径ボール64の頂点である回転支点62で、矢印
h方向から圧着されるスピンドルモータ39のモータベ
ース39bの基準面39dを受け止めて、その回転支点
62を中心にスピンドルモータ39を矢印f、f′方向
に傾き調整するように構成したものである。
【0097】従って、この回転支点構造によれば、約1
00個の超小径ボール64aによるボールベアリング機
能によって、大径ボール64を低摩擦で安定良く回転す
ることができるので、前述したラジアルスキュー調整動
作をスムーズに、かつ、高精度に行うことができる。
【0098】次に、図11に示す回転支点構造は、板金
によって構成された本体65aとキャップ65bからな
るボールホルダー65の下端に直径約5mmの大径ボー
ル64を回転自在に取り付け、その大径ボール64の上
側に直径約3mmの小径ボール64bを回転自在に組み
込み、これら大径ボール64と小径ボール64bとの中
心P21とP22を少しオフセットGする。そして、ボール
ホルダー65に大径ボール64と小径ボール64bとの
外周面に沿ってほぼ円錐形状のテーパー面65dを形成
したものである。なお、テーパー面65dの少なくとも
小径ボール64bとの接触部分にモリブデン等の潤滑剤
を塗布するのが好ましい。
【0099】そして、ボールホルダー65を昇降フレー
ム16に形成した取付穴97内に圧入等にて取り付け、
大径ボール64の頂点である回転支点62で、矢印h方
向から圧着されるスピンドルモータ39のモータベース
39bの基準面39dを受け止めて、その回転支点62
を中心にスピンドルモータ39を矢印f、f′方向に傾
き調整するように構成したものである。
【0100】従って、この回転支点構造によれば、使用
するボールが2個で済み、ボールホルダー65も板金で
簡単に加工できる本体65aとキャップ65bとの2部
品で構成される上に、ボールホルダー65をモータベー
ス39bの取付穴97内に圧入等にて簡単に取り付ける
ことができるので、構造及び製造が簡単で、非常に低コ
ストなものを得ることができる。
【0101】しかも、大径ボール64と小径ボール64
bとは相互のコロガリによって低摩擦で回転できる上
に、互いにオフセットGされた大径ボール64と小径ボ
ール64bとは、回転支点62に矢印h方向から加えら
れるベース板39bの圧着力の分力によって、ボールホ
ルダー65のテーパー面65dの互いに反対側に押圧さ
れて安定回転されるので、これら大径ボール64と小径
ボール64bとをガタツキの全くない状態で安定回転さ
せることができる。なお、テーパー面65dにモリブデ
ン等の潤滑剤を塗布しておけば、これら大径ボール64
と小径ボール64bとをより一層スムーズに安定回転さ
せることができる。従って、前述したラジアルスキュー
調整動作をスムーズに、かつ、高精度に行うことができ
る。
【0102】次に、図12に示す回転支点構造は、図1
1に示した小径ボール64bを小径ローラ64cに置換
したものであり、その他の構成は図11に示したものと
同じである。従って、この図12に示す回転支点構造
も、図11に示した回転支点構造と同等の機構及び効果
を得ることができる。
【0103】但し、この図12に示す回転支点構造にお
ける板金からなるボールホルダー65の本体65aは、
大径ボール64と小径ローラ64cとのオフセットGの
方向の両側にほぼV溝状のテーパー面65dが形成され
ていて、その本体65aのオフセットGの方向に対して
直角な方向にはテーパー面65dは形成されない。ま
た、この場合も、テーパー面65dの少なくとも小径ロ
ーラ64cとの接触部分にモリブデン等の潤滑剤を塗布
するのが好ましい。
【0104】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は図面に示された実施の形態に限定される
ことなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変更が
可能である。
【0105】例えば、本発明は光学ディスクをディスク
カートリッジの内部に収納してローディング及びイジェ
クトするようにしたものであっても良い。
【0106】また、本発明は、CDやCD−ROM等の
光ディスクやMO等の光磁気ディスク等のいわゆる光学
ディスクを記録及び/又は再生する各種の光ディスク装
置に適用可能である。
【0107】
【発明の効果】以上のように構成された本発明の光ディ
スク装置は、次のような効果を奏する。
【0108】請求項1は、スキュー調整機構によってス
ピンドルモータを傾き調整して、ディスクテーブル上に
装着されている光学ディスクの対物レンズに対する傾き
を調整するようにしたので、対物レンズの光軸を光学デ
ィスクに対して垂直(90°)に高精度に設定し易く、
光学ディスクの高密度、高精度な記録及び/又は再生を
行うことができるにも拘らず、従来のLD使用の光ディ
スク装置のように、光学ピックアップ全体の傾きを調整
するものに比べて、スキュー調整機構の構造が簡単であ
り、その駆動力も小さくて済むので、小型で、低コス
ト、かつ、省電力タイプの光ディスク装置を得ることが
できる。
【0109】請求項2は、スピンドルモータのベース板
を回転支点に圧着手段によって圧着させ、そのスピンド
ルモータを回転支点を中心として傾き調整するように構
成したので、対物レンズに対する光学ディスクの傾きの
調整動作をスムーズに行うことができる。そして、その
スピンドルモータの傾き調整に要する駆動力も小さくて
済むので、スキュー調整機構に小型モータを使用するこ
とができて、小スペース化、省電力効果の向上を図るこ
とができる。
【0110】請求項3は、光学ディスクを光ディスク装
置内にローディング及びイジェクトするディスクトレー
と、光ディスク装置内に配置されて昇降される昇降フレ
ームとを備え、スピンドルモータ、光学ピックアップ及
びスキュー調整機構を昇降フレームに取り付けたので、
ディスクトレー方式の光ディスク装置において、対物レ
ンズに対する光学ディスクの傾きをスムーズに調整する
ことができる。
【0111】請求項4は、回転支点を回転自在のボール
で構成したので、対物レンズに対する光学ディスクの傾
きの調整動作をより一層スムーズに行える。
【0112】請求項5は、回転支点を互いにオフセット
された大小2個の回転自在のボールで構成したので、部
品点数が少なく、低コストな回転支点でありながら、ガ
タツキの少ない安定した回転支点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光ディスク装置の実施の形態
におけるスキュー調整機構を説明する図3のA−A矢視
での断面側面図である。
【図2】同上のスキュー調整機構を説明する図3のB−
B矢視での断面側面図である。
【図3】同上のスキュー調整機構を説明する平面図であ
る。
【図4】図3の底面図である。
【図5】同上のスキュー調整機構におけるスライドカム
の拡大側面図である。
【図6】同上のスキュー調整機構の分解斜視図である。
【図7】同上のスキュー調整機構の組立完成状態の斜視
図である。
【図8】同上の光ディスク装置における電源OFF時の
ワーキングディスタンスの拡大のための制御回路とその
フローチャートを示した図面である。
【図9】同上の光ディスク装置における高密度ディスク
のための制御用フローチャートを示した図面である。
【図10】同上のスキュー調整機構における回転支点を
示した断面側面図である。
【図11】同上の回転支点の別の例を説明する平面図及
び2方向の断面側面図である。
【図12】同上の回転支点のもう1つの別の例を説明す
る平面図及び2方向の断面側面図である。
【図13】同上の光ディスク装置における昇降フレーム
及びその駆動機構の平面図である。
【図14】同上の光ディスク装置におけるディスククラ
ンパー、ディスクトレーの分解斜視図である。
【図15】同上の光ディスク装置における光学ピックア
ップと昇降フレームの分解斜視図である。
【図16】同上の光ディスク装置における光学ピックア
ップ、スピンドルモータ、昇降フレーム駆動機構及びシ
ャーシの分解斜視図である。
【図17】同上の光ディスク装置におけるディスクイジ
ェクト状態を示した断面側面図である。
【図18】同上の光ディスク装置におけるディスクロー
ディング状態を示した断面側面図である。
【図19】同上の光ディスク装置におけるディスクイジ
ェクト状態を示した斜視図である。
【図20】同上の光ディスク装置におけるディスクロー
ディング状態を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 光学ディスク 2 ディスクトレー 5 光ディスク装置 16 昇降フレーム 27 ローディング機構 39 スピンドルモータ 39b スピンドルモータのベース板 40 ディスクテーブル 41 光学ピックアップ 42 対物レンズ 61 スキュー調整機構 62 回転支点 64 回転支点の大径ボール 64a 回転支点の超小径ボール 64b 回転支点の小径ボール 65 ボールホルダー 66 板バネ(圧着手段) 74 スライドカム 75 カム従動ローラ(カム従動子) 76 スキューモータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録及び/又は再生用の光学ディスクが装
    着されるディスクテーブルを有するスピンドルモータ
    と、 上記ディスクテーブルに装着されて上記ディスクを記録
    及び/又は再生する対物レンズを有する光学ピックアッ
    プと、 上記スピンドルモータを傾き調整することによって、上
    記対物レンズに対する上記光学ディスクの傾き調整を行
    うスキュー調整機構とを備えたことを特徴とする光ディ
    スク装置。
  2. 【請求項2】上記スピンドルモータのベース板が圧着手
    段によって圧着された回転支点と、 上記スピンドルモータを回転支点を中心として傾き調整
    する手段とを上記スキュー調整機構に備えたことを特徴
    とする請求項1記載の光ディスク装置。
  3. 【請求項3】上記光学ディスクを光ディスク装置内にロ
    ーディング及びイジェクトするディスクトレーと、 上記光ディスク装置内に配置されて昇降される昇降フレ
    ームとを備え、 上記スピンドルモータ、光学ピックアップ及びスキュー
    調整機構を上記昇降フレームに取り付けたことを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の光ディスク装置。
  4. 【請求項4】上記回転支点を回転自在のボールで構成し
    たことを特徴とする請求項2記載の光ディスク装置。
  5. 【請求項5】上記回転支点を互いにオフセットされた大
    小2個の回転自在のボールで構成したことを特徴とする
    請求項4記載の光ディスク装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100421007B1 (ko) * 2001-07-13 2004-03-04 삼성전자주식회사 스큐 조정기능을 갖춘 광디스크 드라이브
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