JPH09120104A - スライドキャリア - Google Patents
スライドキャリアInfo
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- JPH09120104A JPH09120104A JP27745595A JP27745595A JPH09120104A JP H09120104 A JPH09120104 A JP H09120104A JP 27745595 A JP27745595 A JP 27745595A JP 27745595 A JP27745595 A JP 27745595A JP H09120104 A JPH09120104 A JP H09120104A
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Abstract
スライドキャリアにおいて、スライドを露光位置に正確
に搬送でき、好ましくは、露光位置におけるスライドの
浮き上がりも防止することができるスライドキャリアを
提供する。 【解決手段】少なくとも前記露光位置の駆動ローラを、
搬送方向には摩擦力を有し、かつスライドのマウントよ
り高い耐摩耗性および形状安定性を有するローラとし、
好ましくは、露光位置のスライドを搬送ステージに押圧
する押圧手段を有し、かつ、露光位置の駆動ローラが回
転軸方向に平目ローレット切りされた平目ローレットロ
ーラとすることにより、前記目的を達成する。
Description
フィルムを枠体に保持してなるスライドを搬送する、画
像入力装置や写真焼付装置等に用いられるスライドキャ
リアの技術分野に属する。
ム等の写真フィルム原稿(以下、フィルムとする)に撮
影された画像の印画紙等の感光材料への焼き付けは、フ
ィルムの画像を感光材料に投影して感光材料を面露光す
る、いわゆる直接露光によって行われている。
用する焼付装置、すなわち、フィルムに記録された画像
情報を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル
信号とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像情
報とし、この画像情報に応じて変調した記録光によって
感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、プリン
トとするデジタルフォトプリンタの開発が進んでいる。
デジタルフォトプリンタによれば、編集レイアウトや複
数画像編集等の各種の画像処理を自由に行うことができ
ると共に、各フィルムに撮影された画像や処理条件をメ
モリに記憶しておくことができるので、焼き増しの際に
フィルムが不要で、また、処理条件の再設定も不要であ
るので、迅速かつ効率良く作業を行うことができる。こ
のようなデジタルフォトプリンタは、基本的に、フィル
ム等の原稿に記録された画像を読み取る画像入力装置、
読み取った画像を画像処理して画像記録の露光条件を決
定するセットアップ装置、および決定された露光条件に
従って感光材料を走査露光して現像処理を施す画像記録
装置より構成される。
ルムの形態としては、通常の135サイズのネガフィル
ムやリバーサルフィルムの、いわゆるストリップスと呼
ばれる多数の画像が撮影された長尺のフィルムと、フィ
ルム(通常はリバーサルフィルム)を枠体(マウント)
に固定してなるいわゆるスライドとがある。フォトプリ
ンタでは、このような各種の原稿に対応して、スライド
を1枚ずつ所定の露光位置に搬送、排出するスライドキ
ャリア、ストリップスに撮影された画像を1コマずつ順
次露光位置に搬送するフィルムキャリア等の各種のキャ
リア(ハンドリング装置)が用意されており、原稿に応
じたキャリアをデジタルフォトプリンタの画像入力装置
や従来のフォトプリンタの露光ステージ等の所定位置に
装着して、フィルムの露光(光電的な画像読取あるいは
直接露光による焼付)を行っている。
うち、スライドキャリアはスライドを一枚ずつ所定の露
光位置に搬送して露光を行い、露光が終了したら、この
スライドを排出し、次ぎのスライドを露光位置に搬送す
る。スライドの搬送方向としては、マウント面を挟持す
るニップローラやニップベルト、ベルトコンベア等の各
種の方法があるが、フィルム面の損傷は確実に防止する
必要があり、また、好適な読み取り(焼付)を行うため
には、マウントを歪めることなく、露光位置において、
フィルム面を焦点深度内でほぼ一定位置にできることが
必要である。このような条件を満足する好適な方法とし
て、スライドを所定の搬送ステージ上に載置した状態
で、スライド(マウント)の両端部をローラで挟持して
搬送する方法が考えられる。
スライドを確実に搬送して、正確に露光位置に停止でき
ることが要求される。すなわち、通常の画像入力(焼
付)装置では、可能なかぎりフィルムに記録された画像
全面を露光できるように露光領域(マスク)を設定する
ので、マスクは読取対象となるフィルムサイズに応じ
て、スライドのフィルム面よりも若干小さく設定され
る。従って、露光位置でのスライドの位置が正確でない
と、露光の際にマウントが露光領域に入ってしまい、フ
ィルム面の所定領域全面を露光することができない、い
わゆるケラレが発生してしまう。また、露光位置でスラ
イドが浮いていると、フィルム面が光軸方向(結像レン
ズの焦点進度方向)にズレてしまうので、いわゆるピン
ボケ状態となってしまい、正確な画像読取や良好な焼付
を行うことができなくなってしまう。
ラで挟持して搬送するスライドキャリアにおいて、スラ
イドを所定の露光位置に正確に搬送・停止することがで
き、好ましくは、露光位置におけるスライドの浮き上が
りも防止することができるスライドキャリアを提供する
ことにある。
に、本発明は、フィルムを枠体に保持してなるスライド
を所定の露光位置に搬送し、露光終了後に前記露光位置
から排出するスライドキャリアであって、前記スライド
を載置する搬送方向に延在する搬送ステージと、前記搬
送方向に配列される、前記スライドの端部に当接してス
ライドを搬送する駆動ローラと、前記駆動ローラ方向に
付勢された状態で駆動ローラに近接および離間自在に保
持され、前記駆動ローラと共にスライドの端部を挟む、
前記搬送方向に配列される従動ローラとを有し、さら
に、少なくとも前記露光位置の駆動ローラが、搬送方向
には摩擦力を有し、かつスライドのマウントより高い耐
摩耗性および形状安定性を有するローラであることを特
徴とするスライドキャリアを提供する。
って、さらに、前記露光位置のスライドを搬送ステージ
に押圧する押圧手段を有し、かつ、前記露光位置の駆動
ローラが回転軸方向に平目ローレット切りされた平目ロ
ーレットローラであるのが好ましい。
いて、前記従動ローラの少なくとも1つが、少なくとも
前記スライドと当接する部分に下方に向かって漸次縮径
するテーパ部を有する従動ローラであるのが好ましい。
が、スライドのマウントよりも耐磨耗性および形状安定
性が低いローラがあるのが好ましい。
について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細
に説明する。
装着された画像入力装置(以下、入力装置とする)12
の概略斜視図を示す。入力装置12は、通常リバーサル
フィルムを枠体(マウント)に固定してなるスライドA
や、長尺なネガもしくはリバーサルフィルムであり多数
の画像が撮影されているストリップス等のフィルムを原
稿として、これらの原稿に撮影された画像を光電的に読
み取る、前述のデジタルフォオトプリンタの入力装置に
対応する装置であって、基本的に、光学フレーム14、
光源部16、キャリアベース18、結像部20、エリア
センサであるイメージセンサ22、およびキャリアベー
ス18に装着自在にされるスライドAやストリップスの
画像を露光位置に保持する各種のキャリアを有して構成
されるものであり、図示例においては、キャリアベース
18には本発明のスライドキャリア10が装着されてい
る。
り、R(赤),G(緑)およびB(青)の色フィルタ
板、拡散ボックス等を有する光源部10から射出される
読取光を、各種のキャリアによって所定の露光位置に保
持されたスライドA等のフィルム原稿に照射して、フィ
ルムに撮影された画像を担持する投影光を得る。この投
影光を、ズーム機能と焦点調整機能とを有する結像部2
0によってイメージセンサ22に結像して、光電変換す
ることにより、フィルムに撮影された画像を二次元的に
光電的に読み取る。なお、結像部20の焦点調整レンズ
は、焦点調整モータ24によって調整され、フィルムの
投影光は、正確にイメージセンサ22の受光面に結像さ
れる。
このような画像を光電的に読み取る入力装置12以外に
も、スライドのフィルムに撮影された画像の投影光を直
接感光材料に投影して焼き付ける、従来の直接露光によ
るフォトプリンタや、スクリーンにスライドの投影光を
映す投影機等にも好適に利用可能である。
いては、本発明のスライドキャリア10等の各種のキャ
リアは、キャリアベース18に装着自在にされる。キャ
リアベース18は、光学フレーム14に対して垂直に固
定されており、その上面に各種のキャリアを載置して、
所定の位置に保持する。図2にキャリアの装着方法の概
念図を示すが、キャリアベース18の上面には、光学フ
レーム14面に直交する矢印y方向に延在して案内レー
ル26および28が形成されている。他方、スライドキ
ャリア10の底面には、案内レール26および28に対
応して溝30および32が形成されている。
イドキャリア10等は、案内レール26および28を溝
30および32に挿入してキャリアベース18上に載置
され、図2(b)〜図1に示されるように光学フレーム
14に当接するまで矢印y方向に押し込まれることによ
り、案内レールと溝とで矢印x方向の位置を規定され、
また、光学フレーム14との当接で矢印y方向の位置を
規定され、キャリアベース18上(入力装置12)の所
定位置に位置決めされて載置される。なお、キャリアベ
ース18上の所定位置にスライドキャリア10等を装着
する方法は、このような案内レールとこれに係合する溝
等を用いる方法には限定されず、突起とこれに係合する
孔部、互いに係合する当接部材、各種のクランプ部材、
磁石による吸着等を用いるものであってもよい。
ース18には、光軸Lに対応する部分に、光源部16か
らの光が通過するための開口33が形成されている。開
口33の大きさは、入力装置12によって読み取るフィ
ルムの最大サイズに応じて、光源部16からの光によっ
て、入力装置12で読み取る画像の最大サイズの全面を
十分に照射できるサイズである。
2)に装着されるキャリアとしては、本発明のスライド
キャリア10の他、ストリップスを搬送して撮影された
画像を順次露光位置に搬送するフィルムキャリア、オペ
レータがストリップスやスライドを露光位置に固定する
マニュアルキャリア、オペレータが任意の位置にストリ
ップスやスライド等を配置するトリミングキャリア等が
例示される。
る本発明のスライドキャリア10は、矢印x方向にスラ
イドAを搬送して、所定の露光位置(画像読取位置)P
に停止して露光(画像読取)に供し、かつ露光を終了し
たスライドAを収集するものであり、キャリア本体34
と、キャリア本体34に取り付けられるカバー36およ
び読み取りを終了したスライドAを収容する集積箱38
とを有する。
ャリア本体34の底面には、キャリアベース18の案内
レール26に対応する溝30、ならびに案内レール34
に対応する溝44が形成されている。
って、矢印x方向に延在する搬送ステージ42が形成さ
れている。スライドAは、この搬送ステージ42に載置
された状態で、カバー36の矢印x方向上流(以下、上
流とする)の供給部44からオペレータによって供給さ
れ、図3中でスライドAが位置している露光位置Pを経
て集積箱38まで搬送される。従って、この搬送ステー
ジ42は、スライドAを載置した際に標準的なスライド
Aのフィルム面(画像面=乳剤面)の高さが光軸L方向
(結像部20の焦点深度方向)の所定位置になるように
形成される。
が通過する開口40が形成された底面が開放する筐体
で、通常は露光位置Pを覆っているが、図中奥手側(光
学フレーム14側)の下端辺を軸にして矢印c方向に回
動可能に構成されており、必要に応じて、露光位置P等
を露出できる。
を開放した際の概略平面図が示される。前述のように、
キャリア本体34の上面には、搬送ステージ42が形成
されている。この搬送ステージ42のカバー36に覆わ
れた部分には、第1駆動系46および第2駆動系48が
配置され、さらに、両駆動系に対向して、駆動系と共に
搬送手段を形成する合計9個の従動ローラ50,50…
…が配置されている。また、搬送ステージ42のカバー
36に覆われた部分には、供給部44からスライドAが
供給されたことを検出する供給検出センサD1、待機位
置でスライドAを検出する第1センサD2、および露光
位置PでスライドAを検出する第2センサD3が配置さ
れる。
光位置Pには、スライドキャリア10が入力装置12に
装着された際に、光源部16からの読取光が通過する開
口52がキャリア本体34を貫通して形成されている。
言い換えれば、露光位置Pはこの開口52に対応して設
定される。開口52は、スライドAのフィルムに入射す
る読取光を規制すなわち露光領域を規制するマスクも兼
ねており、例えば、スライドキャリア10に対応するス
ライドAが135サイズであれば、開口52はそれに対
応するサイズおよび形状となっている。なお、本発明の
スライドキャリア10は、開口52がマスクを兼ねる構
成に限定はされず、読取光が通過するための開口に各種
のサイズのマスクを交換して装着自在にする構成であっ
てもよい。さらに、図示例のスライドキャリア10に
は、露光位置PにおいてスライドAを押さえるスライド
押さえ54、必要に応じて第2駆動系48を駆動して露
光位置PでのスライドAの位置を微調整し、また、必要
に応じてスライドAを排出するための調整手段56、供
給部44へのスライドA挿入の可・不可等を表示するパ
イロットランプ58等が配置される。
46は、駆動源となる第1モータ60、矢印x方向に配
列される3つの駆動ローラ62,62…、各駆動ローラ
62の間に配置されるガイドローラ64および64、第
1モータ60の回転軸60aと3つの駆動ローラ70と
2つのガイドローラ64とを掛け回されるエンドレスベ
ルト66とを有する。駆動ローラ70は、ゴムローラや
ローレット切りされた金属ローラ等の強い摩擦駆動力を
有するローラで、下端部にタイミングベルト66が巻き
掛けられる小径の肩部(タイミングギア)70aを有す
る。また、タイミングベルト66は、ガイドローラ64
によって十分に肩部70aに巻き掛けられる。この第1
駆動系46は、後述する従動ローラ50と共にスライド
Aの端部を挟持して搬送するものであり、供給部44か
ら供給されたスライドAを、供給部44から露光位置P
の手前まで搬送する。また、第1駆動系46による搬送
領域内には、次ぎに露光に供されるスライドAが露光位
置Pの若干上流で待機する待機位置が設定される。な
お、この第1駆動系46にかかる搬送手段は、図示例の
スライドAの端部を挟持するローラに限定はされず、マ
ウント面を挟持するニップローラ、スライドAのマウン
トの端面もしくはマウント面を挟持するニップベルト、
ベルトコンベア等、公知の板状物の搬送方法が各種利用
可能である。
動系48は、第1駆動系46とほぼ同様の構成を有し、
駆動原となる第2モータ68、露光位置Pに対応する駆
動ローラである矢印x方向に2つ配置される平目ローレ
ットローラ62および62、露光位置P以外の駆動ロー
ラとして矢印x方向に4つ配列される前記第1駆動系4
6と同様の駆動ローラ70,70…、駆動ローラ70の
間に配置されるガイドローラ72,72…、第2モータ
68の回転軸68aと6つの駆動ローラ70の肩部70
aと5つのガイドローラ72とを掛け回されるタイミン
グベルト74とを有する。第2駆動系48も後述する従
動ローラ50と共にスライドAの端部を挟持して搬送す
るものであり、第1駆動系46からスライドAを受けて
露光位置Pに搬送・停止して露光に供し、また、露光を
終了したスライドAを集積箱38に搬送する。この第2
駆動系48は、第1駆動系46よりも長く、この搬送領
域の露光位置P以降には、少なくとも一枚のスライドA
が存在可能に構成される。
おいては、露光位置Pにおける駆動ローラは、搬送方向
(矢印x方向)には大きな摩擦力を有し、かつ、スライ
ドAのマウントより高い耐摩耗性および形状安定性を有
するローラであって、図示例においては、図4(図3の
IV−IV線概略断面)に示されるように、金属性のローラ
の外周面に回転軸方向に平目ローレット切りをしてなる
平目ローレットローラ62を用いている。
搬送ローラとしてはゴムローラが利用されるが、通常の
ゴムローラはスライドAのマウント(通常は樹脂製)に
比して耐摩耗性が低く、経時と共に摩耗して径が小さく
なる。また、ゴムローラは弾性を有するので、経時と共
に変形してしまう場合もある。後に詳述するが、スライ
ドキャリアAにおいては、第2センサD3によってスラ
イドAが検出された後、所定量だけ搬送、例えば駆動源
がパルスモータであれば、所定パルスだけ第2モータ6
8を駆動して搬送することで、スライドAを露光位置P
に搬送する。従って、露光位置Pの駆動ローラが摩耗あ
るいは変形していると、第2センサD3検出後のスライ
ドAの搬送量に誤差を生じてしまい、スライドAを露光
位置Pに正確に停止することができず、マスクとなる開
口52にスライドAのマウントが掛ってしまい、フィル
ム面の所定領域全体を読取光で照射することができなく
なってしまう。これに対し、本発明のスライドキャリア
Aにおいては、金属ローラ、セラミックス製のローラ、
高硬度で耐摩耗性の高い樹脂製のローラ等の表面をロー
レット切りしたローラのように、搬送方向(矢印x方
向)には十分な摩擦力(搬送力)を有し、かつスライド
Aのマウントより高い耐摩耗性を有し、形状安定性に優
れるローラを露光位置Pにおける駆動ローラとして用い
ることにより、露光位置Pの駆動ローラの摩耗や変形を
防止して、長期に渡って安定してスライドAを露光位置
Pに正確に停止することができる。
ラとして、金属製の平目ローレットローラ62を用いて
いるが、本発明はこれに限定はされず、あや目、左もし
くは右斜目にローレット切りすることにより、搬送のた
めの摩擦力を確保したローラも利用可能である。なお、
後に詳述するが、図示例のスライドスキャナAは露光位
置PにおけるスライドAの浮きを防止し、かつ歪の矯正
等を行うスライド押さえ54を有している。そのため、
露光位置Pの駆動ローラとしてあや目ローレットローラ
等を用いると、露光位置Pに搬送されたスライドAが浮
き上がっている場合に、スライド押さえ54(押圧部材
82)で押圧する際のスライドAの下方への移動を妨害
し、スライドAの搬送ステージ42への押圧をスムーズ
に行うことができなくなってしまう。そのため、図示例
のように、スライド押さえ54を有する場合には、回転
軸方向に平目ローレット切りした平目ローレットローラ
62のように、搬送方向に十分な摩擦力を有し、上下
(スライドAの厚さ)方向には摩擦力の小さいローラを
用いるのが好ましい。
しても、平目ローレットローラ等を用いてもよい。ただ
し、後に詳述するように、図示例のスライドキャリア1
0は、オペレータが供給口44からスライドAを供給
し、供給検出センサD1がスライドを検出することによ
り第1駆動系46が駆動して搬送するので、最上流のす
なわち供給部44の駆動ローラ70として耐摩耗性およ
び硬度が高いローラを用いると、オペレータがスライド
Aを離すタイミングが遅かったり、スライドAと止めて
いると、スライドAのマウントが駆動ローラによって削
られてしまう。そのため、少なくとも最上流の駆動ロー
ラ70はゴムローラ等のマウントよりも耐磨耗性および
硬度が低いを用いるのが好ましい。
6および第2駆動系48の各駆動ローラ70ならびに平
目ローレットローラ62に対向して、矢印x方向に配列
して計9つ配置される。図示例のスライドキャリア10
においては、駆動ローラ70あるいは平目ローレットロ
ーラ62と従動ローラ50とで、スライドA(マウン
ト)端部を挟持して、駆動ローラ70および平目ローレ
ットローラ62(以下、両者をまとめて駆動ローラ70
とする)を回転することにより、スライドAを矢印x方
向に搬送する。
て傾斜して配置されるアーム76に駆動ローラ70側端
部近傍で上下端を回転自在に軸支される。また、このア
ーム76は、従動ローラ50と逆側の端部近傍で、支軸
76aによって図中矢印b方向に回動自在に軸支されて
おり、かつ、スプリング78等の付勢手段によって、駆
動ローラ70に近接する矢印a方向に付勢されている。
さらに、アーム76の駆動ローラ70に近接する方向へ
の回動は公知のストッパ(図示省略)によって規制され
ており、スライドAがない状態では、従動ローラ50と
それに対向する駆動ローラ70との間隔が、スライドA
の幅(搬送方向と直交方向)よりも若干狭くなる構成と
なっている。
との間にスライドAが供給されると、両者の間隔がスラ
イドAによって押し広げられ、従動ローラ50がスライ
ドAを押圧して駆動ローラ70に押し付けた状態となる
ので、スライドAは駆動ローラ70と従動ローラ50と
によって好適に挟持され、駆動ローラ70の回転によっ
て確実に搬送される。また、アーム76の回動によっ
て、従動ローラ50と駆動ローラ70との間隔が変化す
るので、種類や仕様の違いによる、スライドAのサイズ
の差を吸収することができる。さらに、従動ローラ50
を軸支するアーム76がスライドAの搬送方向である矢
印x方向に傾斜して配置されているので、従動ローラ5
0が矢印x方向に逃げるようにしてスライドAを挟持す
る状態となり、スライドAの搬送を妨害することなく、
スムーズかつ安定したものとできる。
ャリア10においては、従動ローラ50として、下方に
向かって漸次縮径するテーパローラを用いている。本発
明のスライドキャリア10のように、スライドAを搬送
ステージ42上に載置して、端部を挟持して搬送するキ
ャリアでは、通常の径が均一のローラ(ストレートロー
ラ)を用いると、スライドAが搬送ステージ42から浮
き上がってしまい、安定搬送できない場合がある。これ
に対し、テーパローラ(スライドAが当接する可能性が
ある部分のみでも可)を用いることにより、スライドA
を搬送ステージ42にも押し付けた状態で搬送すること
ができ、スライドAの厚さやサイズに関わらず、浮き上
がりを防止して安定かつ確実な搬送を実現できる。しか
も、駆動ローラ70は、通常のストレートローラを用い
ているので、スライドAの位置が幅方向に移動すること
もない。なお、すべてをテーパローラにする必要はな
く、搬送中に少なくとも1つテパローラがスライドAに
係合していれば、浮き上がりは好適に防止できる。
おいては、図4に示されるように略L字形の断面を有す
る長尺なカバー71(図3においては、装置構成を明瞭
にするために省略してある)を用い、このカバー71で
駆動ローラ70の上面および側面を覆うことにより、意
匠性を向上すると共に、側面を覆う部分の下端で、スラ
イドAの駆動ローラ70側が大きく浮き上がることを防
止している。また、このようなカバー71で駆動ローラ
70側の浮き上がりを押さえる方法以外にも、図5に示
されるような、段付きローラを駆動ローラとして用い
て、これによりスライドA側の駆動ローラ側の浮き上が
りを防止してもよい。
においては、駆動ローラ70および従動ローラ50の配
列間隔(回転中心の間隔)は、スライドAの搬送方向の
長さmより短くすればよいが、好ましくは、図示例のよ
うに、配列間隔を長さmの半分未満(<m/2)とす
る。このように構成することにより、スライドAは常時
2対以上の駆動ローラ70と従動ローラ50とで挟持搬
送される結果となり、搬送中のスライドAの蛇行や揺動
を好適に防止して姿勢を安定させることができ、より安
定した搬送を実現することができる。
は、好ましい態様として、露光位置Pに搬送されたスラ
イドAの搬送ステージ42からの浮き上がりを防止し、
かつ搬送ステージ42に押圧するスライド押さえ54が
配置される。スライド押さえ54は、露光位置Pの中心
より上流側に回転軸80aを位置して配置される有する
ロータリーソレノイド80と、図6に示されるような、
回転軸80aより下流方向に突出する2本の押圧部82
aおよび82aを有し、逆側が回転軸80aに固定され
る、図6に示されるような押圧部材82とを有する。ま
た、回転軸80aの先端は軸受84によって軸支されて
いる。
ソレノイド80によって押圧部82aおよび82aを搬
送ステージ42から上方に移動して、露光位置Pへのス
ライドAの搬入を阻害しない位置に配置されている。露
光位置PにスライドAが搬送されると、ロータリーソレ
ノイド80によって回転軸80aを矢印d方向に回転し
て押圧部材82を回動し、押圧部82aおよび82bを
下方に移動してスライドAに当接させて下方に押圧し
て、スライドAが搬送ステージ42から浮き上がってい
る場合には押し下げて搬送ステージ42上に載置させる
と共に、スライドAを搬送ステージ42に押圧し、露光
時におけるスライドAの浮き上がりを防止し、かつマウ
ントの歪等を矯正する。前述のように、露光位置Pにお
いては、駆動ローラとして平目ローレットローラ62を
用いているので、スライドAが浮き上がった状態で露光
位置Pに搬入されても、容易に押圧部材82によって下
方に押し下げ、搬送ステージ42に押圧することができ
る。
ライドAの押圧は、光軸Lを通過して矢印x方向と直交
する方向の2点、すなわち、スライドAの画像(フィル
ム)長手方向のほぼ中心の画像短手方向の2点に押圧部
82aおよび82bを当接して、スライドA(マウン
ト)を押圧している。本発明のスライドキャリア10に
おいて、押圧部材82によるスライドAの押圧はこの態
様に限定はされず、スライドAの4辺あるいは対向する
2辺、4隅等を押圧するものであってもよい。しかしな
がら、図示例の態様が、最も少ない力で効率的にスライ
ドAの歪等を矯正することができ、好ましい。また、図
示例のように、押圧の際にスライドAに接触する押圧部
82aおよび82bを曲面状として、点に近い状態でス
ライドAを押圧する構成とするのが好ましい。これによ
り、スライドAを押圧部材82で押圧する際のスライド
Aの位置ずれを好適に防止することができ、露光位置P
に正確にスライドAを位置することができる。
として、読み取りを終了したスライドAを回収するため
の集積箱38が配置される。図示例において、搬送ステ
ージ42の集積箱38が装着される位置には、第2駆動
系48からスライドAを受取り、集積箱38に収容する
搬入ローラ86が配置される。搬入ローラ86は、搬送
ステージ42よりも若干回転面を突出して配置されてお
り、集積箱38に回収されたスライドAは、若干上昇し
つつ収容箱38に搬入され、この搬入ローラ86上に載
置された状態で収容される。従って、第2駆動系48に
よって集積箱38に搬送されたスライドAは、既に回収
されたスライドAの下に潜り込むように収納され、順次
下方から積層される。なお、本発明においては、集積箱
38は、これ以外にも、後から搬送されるスライドAの
押動により落下したスライドAを収容する箱等であって
もよい。また、特に集積箱38を設けず、読み取りを終
了して第2駆動系48から排出されたスライドAをオペ
レータの手によって回収する構成でもよい。
ライドAが供給部44に供給されたことを検出する供給
検出センサD1、露光位置Pの上流に設定される待機位
置に対応してスライドAを検出する第1センサD2、お
よび露光位置P1に対応してスライドAを検出する第2
センサD3が配置され、スライドキャリア10において
は、各センサによる検出結果、および露光終了の信号に
応じて、各第1および第2駆動系を駆動して、スライド
Aを搬送する。なお、センサは、光学的なセンサであっ
ても機械的なセンサであってもよく、公知の板状物の検
出手段がすべて利用可能である。
の供給が供給検出センサD1に検出されると、待機位置
(第1センサD2)および露光位置P(第2センサD
3)にスライドAがなければ、第1駆動系46および第
2駆動系48を駆動して供給されたスライドAを搬送
し、第2センサD3によってスライドAが検出された後
に所定パルス搬送して第2駆動系48を停止することに
より、スライドAを露光位置Pに搬送して露光に供す
る。他方、スライドAの供給が供給検出センサD1に検
出された際に、露光位置PにスライドAがある場合に
は、第1駆動系46のみを駆動して、第1センサD1に
よってスライドが検出された後、所定パルス搬送した後
に第1駆動系46を停止して、供給されたスライドAを
待機位置まで搬送して待機させる。また、待機位置にス
ライドAがある場合には、供給検出センサD1にスライ
ドAが検出されても、第1駆動系46は駆動しない。
2(あるいはそれを管理する装置)から露光終了の信号
がスライドスキャナ10に出され、これに応じて、第1
駆動系46および第2駆動系48を駆動して、露光を終
了したスライドAを露光位置Pから排出する。この際
に、待機位置に次ぎに露光されるスライドAが待機して
いる場合には、このスライドAが露光位置Pに搬送され
るので、待機しているスライドAを先と同様にして露光
位置Pに停止してスライドAの切り替えを行い(従っ
て、露光を終了したスライドAは、第2駆動系48の途
中に停止する)、待機位置にスライドが待機していない
場合には、露光を終了したスライドAを集積箱38まで
搬送する。
ャリア10においては、露光位置Pの駆動ローラとして
平目ローレットローラ62を用い、かつ押圧手段54を
有しているので、経時によらず、スライドAを高精度に
露光位置Pに搬送・停止することができ、さらに、スラ
イドAの浮き上がりの無い状態で高精度の画像読取を行
うことができる。また、露光位置PにおけるスライドA
の位置は、調整手段56によって第2駆動系48を駆動
して、微調整することができる。
スライドスキャナ10は、搬送系を2系列に分け、露光
位置Pおよび待機位置でスライドAを検出するセンサを
設けたことにより、露光のタイミングによらず、また、
露光中であってもオペレータのタイミングでスライドA
を供給することができ、しかも、露光中は露光位置Pの
近傍の待機位置でスライドAを待機できるので、露光位
置PにおけるスライドAの切り替えを迅速に行い、かつ
露光のサイクルタイムを一定にすることができ、効率の
よい画像読取(焼付)を行うことができる。なお、本発
明のスライドスキャナは、この2系列の搬送系を有する
構成に限定はされず、通常の一系統の搬送系であっても
よいのはもちろんである。
D1および第1センサD2によるスライドAの検出結果
に応じて青あるいは赤に点灯するものであり、両センサ
によってスライドAが検出されない状態では、スライド
Aを供給部44に供給してもよい旨の信号として青色に
点灯し、供給検出センサD1および第1センサD2の少
なくとも一方によってスライドAが検出されている場合
には、供給部44へのスライドAの供給不可を示す赤色
に点灯する。また、必要に応じて、スライドAの搬送等
にトラブルが生じた際には、赤を点滅させてもよい。
説明したが、本発明はこれに限定はされず、本発明の要
旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を
行ってもよいのはもちろんである。
よれば、スライドの両端部をローラで挟持して搬送する
スライドキャリアにおいて、経時による駆動ローラの摩
耗や変形等を好適に防止して、長期間にわたってスライ
ドを露光位置に正確に搬送・停止することができ、さら
に、好ましくは、露光位置におけるスライドの浮き上が
りも防止することができるスライドキャリアを実現する
ことができる。
装置の概略斜視図である。
おけるキャリア交換を説明するための概略斜視図であ
る。
略平面図である。
ーラの別の例を示す概略図である。
押圧部材の一例の概略斜視図である。
Claims (4)
- 【請求項1】フィルムを枠体に保持してなるスライドを
所定の露光位置に搬送し、露光終了後に前記露光位置か
ら排出するスライドキャリアであって、 前記スライドを載置する搬送方向に延在する搬送ステー
ジと、前記搬送方向に配列される、前記スライドの端部
に当接してスライドを搬送する駆動ローラと、前記駆動
ローラ方向に付勢された状態で駆動ローラに近接および
離間自在に保持され、前記駆動ローラと共にスライドの
端部を挟む、前記搬送方向に配列される従動ローラとを
有し、 さらに、少なくとも前記露光位置の駆動ローラが、搬送
方向には摩擦力を有し、かつスライドのマウントより高
い耐摩耗性および形状安定性を有するローラであること
を特徴とするスライドキャリア。 - 【請求項2】請求項1に記載のスライドキャリアであっ
て、さらに、前記露光位置のスライドを搬送ステージに
押圧する押圧手段を有し、かつ、前記露光位置の駆動ロ
ーラが回転軸方向に平目ローレット切りされた平目ロー
レットローラであるスライドキャリア。 - 【請求項3】前記従動ローラの少なくとも1つが、少な
くとも前記スライドと当接する部分に下方に向かって漸
次縮径するテーパ部を有する従動ローラである請求項1
または2に記載のスライドキャリア。 - 【請求項4】前記搬送方向最上流の駆動ローラが、スラ
イドのマウントよりも耐磨耗性および形状安定性が低い
ローラである請求項1〜3のいずれかに記載のスライド
キャリア。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27745595A JP3638352B2 (ja) | 1995-10-25 | 1995-10-25 | スライドキャリア |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27745595A JP3638352B2 (ja) | 1995-10-25 | 1995-10-25 | スライドキャリア |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09120104A true JPH09120104A (ja) | 1997-05-06 |
JP3638352B2 JP3638352B2 (ja) | 2005-04-13 |
Family
ID=17583830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27745595A Expired - Lifetime JP3638352B2 (ja) | 1995-10-25 | 1995-10-25 | スライドキャリア |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3638352B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6597428B1 (en) | 1997-07-10 | 2003-07-22 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Method and apparatus for forming photographic images |
JP2009104034A (ja) * | 2007-10-25 | 2009-05-14 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 光ファイバ切断装置 |
-
1995
- 1995-10-25 JP JP27745595A patent/JP3638352B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6597428B1 (en) | 1997-07-10 | 2003-07-22 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Method and apparatus for forming photographic images |
JP2009104034A (ja) * | 2007-10-25 | 2009-05-14 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 光ファイバ切断装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3638352B2 (ja) | 2005-04-13 |
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