JPH09119384A - スイング圧縮機 - Google Patents
スイング圧縮機Info
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- JPH09119384A JPH09119384A JP27726795A JP27726795A JPH09119384A JP H09119384 A JPH09119384 A JP H09119384A JP 27726795 A JP27726795 A JP 27726795A JP 27726795 A JP27726795 A JP 27726795A JP H09119384 A JPH09119384 A JP H09119384A
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Abstract
及び揺動ブッシュとブレードとの接触部において、各々
接触面積を拡大してシール性を高めるとともに、接触面
圧を低減してブッシュ等の耐久性ひいては圧縮機の信頼
性を高め、また高精度な仕上げ加工を不要として製造コ
ストの低減化を図る。 【解決手段】 シリンダ(12)のシリンダ室(11)
内にロータリーピストン(15)を配置し、該ピストン
に一体的に設けたブレード(31)によりシリンダ室を
吸入口(21)に通じる低圧室(33)と吐出口(2
2)に通じる高圧室(34)とに区画するとともに、シ
リンダの穴(25)内に配置した揺動ブッシュ(32)
によりブレードの先端側を揺動自在にかつ進退自在に支
持する。揺動ブッシュを、ブレードを挟んで対峙する一
対の半割ブッシュ(41)で構成する。少なくとも高圧
室側の半割ブッシュは、ブッシュ本体に軸方向に貫通す
る貫通孔を設けたり、樹脂材料で構成したりして弾性を
有する。
Description
置等に使用されるスイング圧縮機に関し、特に、ロータ
リーピストンから突設されたブレードの先端側を揺動自
在にかつ進退自在に支持する揺動ブッシュに係わる。
ロータリー圧縮機ともいう)として、例えば特開平5−
202874号公報に開示されるように、吸入口及び吐
出口が開口するシリンダ室を有するシリンダと、該シリ
ンダの軸方向両側にそのシリンダ室を閉鎖するように配
置されたサイドハウジングとしてのフロントヘッド及び
リヤヘッドと、駆動軸の偏心軸部に回転自在に嵌合さ
れ、上記シリンダ室内に配置されたロータリーピストン
と、該ロータリーピストンに一体的に設けられ、上記シ
リンダ室を吸入口に通じる低圧室と吐出口に通じる高圧
室とに区画するブレードと、上記シリンダにそのシリン
ダ室に臨んで形成された穴内に回動自在に設けられ、上
記ブレードの先端側を揺動自在にかつ進退自在に支持す
る揺動ブッシュとを備え、駆動軸の回転によりロータリ
ーピストンがブレードを介して揺動ブッシュを支点に揺
動するようシリンダ室の外周壁に沿って公転し、この公
転毎に吸入口から吸入した冷媒ガス等の流体を圧縮して
吐出口から吐出するようにしたものは知られている。
においては、小型・軽量化を図るために、シリンダの外
径と内径との差である厚みを可及的に薄くする傾向にな
っており、また、このシリンダ厚の薄肉化に伴って、揺
動ブッシュの径を小さくするとともに、揺動ブッシュ自
体を、ブレードを挟んで対峙する一対の半割ブッシュで
構成するようになって来ている(特開平7−27074
号公報参照)。尚、半割ブッシュは、鋼等の高硬度の鉄
系材料で半円柱形状に形成されている。
ものでは、各半割ブッシュが硬くかつその径が小さいこ
とから、各半割ブッシュとシリンダのブッシュ穴内壁面
との接触部、及び各半割ブッシュとブレードとの接触部
において、それぞれ接触面積が小さくなり、接触面圧が
高くなる傾向がある。接触面積が小さくなると接触部の
シール性が悪くなり、また接触面圧が高くなるとブッシ
ュ等の耐久性が低下し、ひいては圧縮機の信頼性が低下
するという問題がある。
いて一対の半割ブッシュでブレードを挟持することか
ら、2個の半割ブッシュの寸法、ブレードの厚み、ブッ
シュ穴の内径という4部品の嵌合公差の管理が必要であ
る。従って、各部品に非常に高精度な仕上げ加工が要求
され、コストが高くつくという問題もある。
あり、その目的とするところは、揺動ブッシュの構造に
改良を加えて、揺動ブッシュとシリンダのブッシュ穴内
壁面との接触部及び揺動ブッシュとブレードとの接触部
において、それぞれ接触面積を拡大してシール性を高め
るとともに、接触面圧を低減してブッシュ等の耐久性ひ
いては圧縮機の信頼性を高め、また各部品の高精度な仕
上げ加工を不要として製造コストの低減化を図るように
するものである。
め、請求項1に係る発明は、スイング圧縮機として、図
2に示すように、吸入口(21)及び吐出口(22)が
開口するシリンダ室(11)を有するシリンダ(12)
と、該シリンダ(12)の軸方向両側にそのシリンダ室
(11)を閉鎖するように配置されたサイドハウジング
(13),(14)と、駆動軸(3)の偏心軸部(3
a)に回転自在に嵌合され、上記シリンダ室(11)内
に配置されたロータリーピストン(15)と、該ロータ
リーピストン(15)に一体的に設けられ、上記シリン
ダ室(11)を吸入口(21)に通じる低圧室(33)
と吐出口(22)に通じる高圧室(34)とに区画する
ブレード(31)と、上記シリンダ(12)にそのシリ
ンダ室(11)に臨んで形成された穴(25)内に回動
自在に設けられ、上記ブレード(31)の先端側を揺動
自在にかつ進退自在に支持する揺動ブッシュ(32)と
を備えることを前提とする。そして、上記揺動ブッシュ
(32)を、ブレード(31)を挟んで対峙する一対の
半割ブッシュ(41),(41)で構成するとともに、
該一対の半割ブッシュ(41),(41)のうちの少な
くとも一方を、弾性を有するように形成することを特徴
とする。
割ブッシュ(41)が弾性を有することから、もれ通路
となる半割ブッシュ(41)とシリンダ(12)のブッ
シュ穴(25)内壁面との接触部及び半割ブッシュ(4
1)とブレード(31)との接触部の双方で半割ブッシ
ュ(41)が押付け力を発生し、この押付け力により接
触面積が増大してシール性が向上する。また、接触面積
の増大により接触部での接触面圧が低下するため、半割
ブッシュ(41)やブレード(31)等が磨耗を生じ難
くなり、それらの耐久性が向上する。さらに、半割ブッ
シュ(41)が弾性を有し、この弾性によって半割ブッ
シュ(41)自身の寸法、ブレード(31)の厚み及び
ブッシュ穴(25)の内径の誤差(詳しくは公差範囲内
の誤差)を吸収することができるので、これらの部品の
公差が緩和され、高精度な仕上げ加工が不要となり、そ
の分製造コストを低減できることになる。
も上記半割ブッシュ(41)において、弾性を有するよ
うに形成するための具体的な構成を示す。すなわち、請
求項2に係る発明では、半割ブッシュ(41)は、図3
〜図12に示すように、略半円柱形状のブッシュ本体
(42)に軸方向に貫通する貫通孔(43)を設けるこ
とで弾性を有している。請求項3に係る発明では、半割
ブッシュ(41)は、図13及び図14に示すように、
薄板を略半円形状に折曲げて形成することで弾性を有し
ている。請求項5に係る発明では、半割ブッシュ(4
1)は、弾性係数が10000kgf/mm2 以下の材料で略
半円柱形状に形成することで弾性を有している。
ッシュ(41)が軸方向に貫通する貫通孔(43)を有
している場合、該半割ブッシュ(41)の軸方向両端面
とサイドハウジング(13),(14)との隙間同士は
上記貫通孔(43)を通して均圧されるため、それらの
隙間でのシール性が向上する。また、請求項3に係る発
明の如く半割ブッシュ(41)が薄板を略半円形状に折
曲げて形成されている場合、その軸方向両端面のシール
面積が減少することから、請求項4に係る発明は、半割
ブッシュ(41)内に、サイドハウジング(13),
(14)に当接する端面シール材(44)を配置する構
成としており、これにより、軸方向両端面のシール性を
確保している。
数が10000kgf/mm2 以下の材料で半割ブッシュ(4
1)を形成するに当り、LCP,PTFE,PFA,P
I,PPS等の樹脂材料で形成する場合、樹脂材料が金
属材料に比べて摺動性能が低いものであるので、ブッシ
ュ付近での動作信頼性が低下する可能性がある。このた
め、請求項6に係る発明は、スイング圧縮機の場合、一
対の半割ブッシュ(41),(41)のうち低圧室(3
3)側の半割ブッシュ(41)にのみ、ガス圧に加え
て、ブレード(31)の押付け荷重が作用することを考
慮して、高圧室(34)側の半割ブッシュ(41)のみ
を、LCP,PTFE,PFA,PI,PPS等の樹脂
材料で半円柱形状に形成して弾性を有するようにしてい
る。高圧室(34)側の半割ブッシュ(41)は、ブレ
ード(31)の押付け荷重は作用しないので、低圧室
(33)側の半割ブッシュ(41)と比較すると摺動条
件が緩く、高圧室(34)側の半割ブッシュ(41)が
樹脂材料からなる場合でもその低い摺動性能が問題とな
ることはなく、揺動ブッシュ(32)付近での動作信頼
性に悪影響を及ぼすことはない。
に基づいて説明する。
圧縮機の全体構成を示し、(1)は密閉ケーシングであ
って、該ケーシング(1)内の上部にはモータ(2)が
配置されているとともに、下部には該モータ(2)から
延びる駆動軸(3)で回転駆動される圧縮機本体として
の圧縮要素(4)が配置されている。
(11)を有するシリンダ(12)と、該シリンダ(1
2)の軸方向両側にシリンダ室(11)を閉鎖するよう
に設けられたサイドハウジングとしてのフロントヘッド
(13)及びリヤヘッド(14)と、上記シリンダ室
(11)内に配置されたロータリーピストン(15)と
を備えている。図2に示すように、上記シリンダ室(1
1)の外周壁は、断面略円形状に形成されており、上記
ロータリーピストン(15)は円環状に形成され、その
内側には上記駆動軸(3)の偏心軸部(3a)が回転自
在に嵌合されており、駆動軸(3)は、フロントヘッド
(13)及びリヤヘッド(14)に各々形成された貫通
孔(13a),(14a)内を上下方向に貫通してい
る。上記偏心軸部(3a)の軸心は、駆動軸(3)の中
心点より所定量オフセットされていて、駆動軸(3)の
回転時にはロータリーピストン(15)が自転すること
なくその外周面の一個所でシリンダ室(11)の外周壁
に接触又は近接しつつ外周壁に沿って公転するようにな
っている。
(11)の外周壁に各々開口する吸入口(21)及び吐
出口(22)が設けられ、吸入口(21)には密閉ケー
シング(1)の外部から吸入管(23)が接続されてい
る一方、吐出口(22)にはシリンダ室(11)(詳し
くは後述する高圧室(34))内の圧力が所定値以上に
なったときに開く吐出弁(24)が設けられている。ま
た、シリンダ(12)には吸入口(21)と吐出口(2
2)との間の位置に軸方向に貫通するブッシュ穴(2
5)が形成され、該ブッシュ穴(25)は、円周の一部
でシリンダ室(11)に臨んで開口する円柱形状の穴部
(25a)と、該穴部(25a)のシリンダ室(11)
と反対側に位置する断面が略矩形状の穴部(25b)と
からなる。
外周面から半径方向に突出して延びるブレード(31)
が一体的に設けられている。該ブレード(31)は、ロ
ータリーピストン(15)と一体成形され、あるいは別
部材からなりかつ両者を凹凸嵌合構造又は接着剤等によ
り連結して構成されている。上記ブレード(31)の先
端側は上記ブッシュ穴(25)内に挿入されている一
方、ブッシュ穴(25)の穴部(25a)内には揺動ブ
ッシュ(32)が回動自在に配置され、該揺動ブッシュ
(32)は、ブレード(31)がブッシュ穴(25)内
を進退移動するのを許容するとともにブレード(31)
と一体にブッシュ穴(25)の穴部(25a)内で揺動
(回動)するように設けられている。そして、上記ブレ
ード(31)は、シリンダ(12)の内周面とロータリ
ーピストン(15)の外周面との間のシリンダ室(1
1)を吸入口(21)に通じる低圧室(33)と吐出口
(22)に通じる高圧室(34)とに区画しており、こ
の状態でロータリーピストン(15)がブレード(3
1)を介して揺動ブッシュ(32)を支点に揺動するよ
うシリンダ(12)の内周面つまりシリンダ室(11)
の外周壁に沿って公転し、この公転毎に吸入口(21)
から吸入した冷媒ガス等の流体を圧縮して吐出口(2
2)から吐出するように構成されている。
ブッシュ(32)は、ブレード(31)を挟んで対峙す
る一対の半割ブッシュ(41),(41)からなり、該
一対の半割ブッシュ(41),(41)は共に、図3及
び図4に拡大詳示するように、略半円柱形状のブッシュ
本体(42)に、該ブッシュ本体(42)の断面と相似
な略半円形状の軸方向に貫通する貫通孔(43)を設け
ることで弾性を有するように形成されている。
を軸方向に貫通して設けられた締結ボルトであり、この
締結ボルト(46)によりシリンダ(12)を挟んでフ
ロントヘッド(13)及びリヤヘッド(14)が組み付
けられる。
動ブッシュ(32)を構成する一対の半割ブッシュ(4
1),(41)が、共に略半円柱形状のブッシュ本体
(42)に貫通孔(43)を設けることで弾性を有する
ように形成されているため、もれ通路となる各半割ブッ
シュ(41)とシリンダ(12)のブッシュ穴(25)
(詳しくは穴部(25a))内壁面との接触部及び各半
割ブッシュ(41)とブレード(31)との接触部の双
方において、半割ブッシュ(41)が押付け力を発生
し、この押付け力により接触面積が増大する。その結
果、上記両接触部でのシール性を向上させることができ
るとともに、接触面積の増大に伴って接触面圧が低下す
るので、半割ブッシュ(41)やブレード(31)等が
磨耗を生じ難くなり、それらの耐久性ひいては圧縮機の
信頼性を向上させることができる。また、半割ブッシュ
(41)の上端面とフロントヘッド(13)との隙間と
半割ブッシュ(41)の下端面とリヤヘッド(14)と
の隙間とは、上記貫通孔(43)を介して連通して圧力
が等しい均圧状態になり、隙間寸法が略等しくなるた
め、一方の隙間寸法が大きい場合に比べて上記両隙間で
のシール性をも向上させることができる。しかも、上記
両隙間の一方に押付けられることを防止でき、摩擦損失
を低減させることができる。
を有し、この弾性によって半割ブッシュ(41)自身の
寸法、ブレード(31)の厚み及びブッシュ穴(25)
の内径の各公差範囲内の誤差を吸収することができるの
で、これらの部品の公差を緩和することができる。その
結果、高精度な仕上げ加工が不要となり、その分製造コ
ストを低減することができる。
の他の形態を示すものである。図5及び図6に示す半割
ブッシュ(41)は、加工性を考慮して、略半円柱形状
のブッシュ本体(42)に、長方形の両側が半円である
貫通孔(43)を設けることで弾性を有するように形成
されている。図7及び図8に示す半割ブッシュ(41)
は、略半円柱形状のブッシュ本体(42)に、複数(図
では3つ)の同一径の円形状の貫通孔(43),(4
3),…を設けることで弾性を有するように形成されて
いる。図9及び図10に示す半割ブッシュ(41)は、
略半円柱形状のブッシュ本体(42)に、複数(図では
4つ)の異径の円形状の貫通孔(43),(43),…
を設けることで弾性を有するように形成されている。図
11及び図12に示す半割ブッシュ(41)は、略半円
柱形状のブッシュ本体(42)に、円弧部から中央部に
切り込んでなるスリット状の貫通孔(43)を設けるこ
とで弾性を有するように形成されている。このスリット
状貫通孔(43)の円弧部側開口部は、ロータリーピス
トン(15)の公転に伴ってブッシュ(41)がブッシ
ュ穴(25)の穴部(25a)内で回動する際に穴部
(25b)あるいはシリンダ室(11)に露出しないよ
うな位置に設けられており、また、スリット状貫通孔
(43)の中央側端部は、応力集中が起こらないように
円形穴状に形成されている。
ッシュ(41)は、共に鋼鉄等の金属からなる薄板を略
半円形状に折曲げて形成することで弾性を有するように
なっており、図13に示す半割ブッシュ(41)の場
合、薄板の側端同士が円弧端部で近付くように折曲げら
れており、図14に示す半割ブッシュ(41)の場合、
薄板の側端同士が円弧中央部で近付くように折曲げられ
ている。このような半割ブッシュ(41)の場合、ブッ
シュ端面のシール面積が小さいことから、半割ブッシュ
(41)内に、上下両端で各々フロントヘッド(13)
及びリヤヘッド(14)に当接する端面シール材(4
4)を配置することがシール面積を確保してシール性を
高める上で望ましい。上記端面シール材(44)は、例
えば図15〜図17に示すように、ブッシュ(41)の
軸方向(長手方向)に弾性を持つような形状に形成され
ている。
1)を形成する場合、弾性係数が10000kgf/mm2 以
下の材料、例えばアルミ合金又はLCP(液晶ポリマ
ー、例えば芳香族ポリエステル),PTFE(ポリテト
ラフルオロエチレン),PFA(四フッ化エチレン・パ
ーフルオロ・アルコキシ・エチレン樹脂),PI(ポリ
イミド),PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の
樹脂材料で略半円柱形状に形成するようにしてもよい。
尚、下記の表1は、各種材料の弾性係数を示す。
合、樹脂材料が金属材料に比べて摺動性能が低いもので
あるので、ブッシュ付近での動作信頼性が低下する可能
性がある。このため、スイング圧縮機の場合、一対の半
割ブッシュ(41),(41)のうち、低圧室(33)
側の半割ブッシュ(41)にのみガス圧に加えてブレー
ド(31)の押付け力が作用することを考慮して、高圧
室(34)側の半割ブッシュ(41)のみを、樹脂材料
で半円柱形状に形成して弾性を有するようにすることが
望ましい。つまり、高圧室(34)側の半割ブッシュ
(41)は、ブレード(31)の押付け力が作用するこ
とはないので、この半割ブッシュ(41)が樹脂材料か
らなる場合でもその低い摺動性能が問題となることはな
く、揺動ブッシュ(32)付近での動作信頼性に悪影響
を及ぼすことはない。
すように、低圧室(33)の圧力をPs 、高圧室(3
4)の圧力をPc (>Ps )、ブッシュ穴(25)の穴
部(25b)の圧力をPm (Ps <Pm <Pc )とする
モデルを考える。このモデルにおいて、ブッシュ慣性力
を無視し、ブッシュ穴(25)の穴部(25a)の圧力
を、低圧室(33)側では低圧室(33)の圧力Ps と
穴部(25b)の圧力Pm との中間圧力((Ps +Pm
)/2)、高圧室(34)側では高圧室(34)の圧
力Pc と穴部(25b)の圧力Pm との中間圧力((P
m +Pc )/2)と仮定し、ブレード(31)のシリン
ダ室側部分の長さをl1 、ブレード(31)の穴部(2
5a)側部分の長さをl2 、シリンダ(12)の高さ
(軸方向長さ)をhとすると、ブレード(31)から低
圧室(33)側の半割ブッシュ(41)に作用するガス
差圧による押付け力Fb は、下記の数式1で表される。
段としては、上述した略半円柱形状のブッシュ本体(4
2)に軸方向に貫通する貫通孔(43)を設ける中空構
造(図3〜図12)、薄板を略半円形状に折曲げて形成
する薄板構造(図13,図14)、及び弾性係数が10
000kgf/mm2 以下の材料で形成する構造のうちの、二
つ又は三つを組合わせるようにしてもよい。例えば、弾
性係数の低い材料で薄板を形成するとともに、該薄板を
略半円形状に折曲げて半割ブッシュ(41)を形成する
ことなどである。
よれば、半割ブッシュ(41)が弾性を有しているた
め、半割ブッシュ(41)とシリンダ(12)のブッシ
ュ穴(25)内壁面との接触部及び半割ブッシュ(4
1)とブレード(31)との接触部の双方で半割ブッシ
ュ(41)が押付け力を発生し、この押付け力により接
触面積が増大してシール性の向上を図ることができると
ともに、接触部での接触面圧が低下して半割ブッシュ
(41)等の耐久性ひいては圧縮機の信頼性の向上を図
ることができる。さらに、半割ブッシュ(41)の寸
法、ブレード(31)の厚み及びブッシュ穴(25)の
内径の公差を緩和することができるので、高精度な仕上
げ加工を不要とし、製造コストの低減化を図ることがで
きる。
シュ(41)が軸方向に貫通する貫通孔(43)により
弾性を有しているので、該半割ブッシュ(41)の軸方
向両端面とサイドハウジング(13),(14)との隙
間同士を均圧させることができ、それらの隙間のシール
性の向上をも図ることができる。
半円形状に折曲げて半割ブッシュ(41)が弾性を有す
るように形成するに当り、半割ブッシュ(41)内に、
サイドハウジング(13),(14)に当接する端面シ
ール材を配置することにより、半割ブッシュ(41)両
端面のシール性を確保することができる。
側の半割ブッシュ(41)のみを樹脂材料により弾性を
有するように形成したことにより、樹脂材料の低い摺動
性能にも拘らず、揺動ブッシュ(32)付近での動作信
頼性を良好に確保することができる。
構成を示す縦断側面図である。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
するガス差圧による押付け力を説明するための図であ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 吸入口(21)及び吐出口(22)が開
口するシリンダ室(11)を有するシリンダ(12)
と、 該シリンダ(12)の軸方向両側にそのシリンダ室(1
1)を閉鎖するように配置されたサイドハウジング(1
3),(14)と、 駆動軸(3)の偏心軸部(3a)に回転自在に嵌合さ
れ、上記シリンダ室(11)内に配置されたロータリー
ピストン(15)と、 該ロータリーピストン(15)に一体的に設けられ、上
記シリンダ室(11)を吸入口(21)に通じる低圧室
(33)と吐出口(22)に通じる高圧室(34)とに
区画するブレード(31)と、 上記シリンダ(12)にそのシリンダ室(11)に臨ん
で形成された穴(25)内に回動自在に設けられ、上記
ブレード(31)の先端側を揺動自在にかつ進退自在に
支持する揺動ブッシュ(32)とを備えたスイング圧縮
機において、 上記揺動ブッシュ(32)は、ブレード(31)を挟ん
で対峙する一対の半割ブッシュ(41),(41)から
なり、該一対の半割ブッシュ(41),(41)のうち
の少なくとも一方は、弾性を有するように形成されてい
ることを特徴とするスイング圧縮機。 - 【請求項2】 請求項1記載のスイング圧縮機であっ
て、 上記半割ブッシュ(41)は、略半円柱形状のブッシュ
本体(42)に軸方向に貫通する貫通孔(43)を設け
ることで弾性を有していることを特徴とするスイング圧
縮機。 - 【請求項3】 請求項1記載のスイング圧縮機であっ
て、 上記半割ブッシュ(41)は、薄板を略半円形状に折曲
げて形成することで弾性を有していることを特徴とする
スイング圧縮機。 - 【請求項4】 請求項3記載のスイング圧縮機であっ
て、 上記半割ブッシュ(41)内には、サイドハウジング
(13),(14)に当接する端面シール材(44)が
配置されていることを特徴とするスイング圧縮機。 - 【請求項5】 請求項1記載のスイング圧縮機であっ
て、 上記半割ブッシュ(41)は、弾性係数が10000kg
f/mm2 以下の材料で略半円柱形状に形成することで弾性
を有していることを特徴とするスイング圧縮機。 - 【請求項6】 請求項1記載のスイング圧縮機であっ
て、 上記一対の半割ブッシュ(41),(41)のうちの高
圧室側の半割ブッシュ(41)のみが、LCP,PTF
E,PFA,PI,PPS等の樹脂材料で略半円柱形状
に形成することで弾性を有していることを特徴とするス
イング圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27726795A JP3622293B2 (ja) | 1995-10-25 | 1995-10-25 | スイング圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27726795A JP3622293B2 (ja) | 1995-10-25 | 1995-10-25 | スイング圧縮機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09119384A true JPH09119384A (ja) | 1997-05-06 |
JP3622293B2 JP3622293B2 (ja) | 2005-02-23 |
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ID=17581146
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