JP3622293B2 - スイング圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調装置や冷凍装置等に使用されるスイング圧縮機に関し、特に、ロータリーピストンから突設されたブレードの先端側を揺動自在にかつ進退自在に支持する揺動ブッシュに係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、スイング圧縮機(スイング型ロータリー圧縮機ともいう)として、例えば特開平5−202874号公報に開示されるように、吸入口及び吐出口が開口するシリンダ室を有するシリンダと、該シリンダの軸方向両側にそのシリンダ室を閉鎖するように配置されたサイドハウジングとしてのフロントヘッド及びリヤヘッドと、駆動軸の偏心軸部に回転自在に嵌合され、上記シリンダ室内に配置されたロータリーピストンと、該ロータリーピストンに一体的に設けられ、上記シリンダ室を吸入口に通じる低圧室と吐出口に通じる高圧室とに区画するブレードと、上記シリンダにそのシリンダ室に臨んで形成された穴内に回動自在に設けられ、上記ブレードの先端側を揺動自在にかつ進退自在に支持する揺動ブッシュとを備え、駆動軸の回転によりロータリーピストンがブレードを介して揺動ブッシュを支点に揺動するようシリンダ室の外周壁に沿って公転し、この公転毎に吸入口から吸入した冷媒ガス等の流体を圧縮して吐出口から吐出するようにしたものは知られている。
【0003】
そして、近年、このようなスイング圧縮機においては、小型・軽量化を図るために、シリンダの外径と内径との差である厚みを可及的に薄くする傾向になっており、また、このシリンダ厚の薄肉化に伴って、揺動ブッシュの径を小さくするとともに、揺動ブッシュ自体を、ブレードを挟んで対峙する一対の半割ブッシュで構成するようになって来ている(特開平7−27074号公報参照)。尚、半割ブッシュは、鋼等の高硬度の鉄系材料で半円柱形状に形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のものでは、各半割ブッシュが硬くかつその径が小さいことから、各半割ブッシュとシリンダのブッシュ穴内壁面との接触部、及び各半割ブッシュとブレードとの接触部において、それぞれ接触面積が小さくなり、接触面圧が高くなる傾向がある。接触面積が小さくなると接触部のシール性が悪くなり、また接触面圧が高くなるとブッシュ等の耐久性が低下し、ひいては圧縮機の信頼性が低下するという問題がある。
【0005】
さらに、上記シリンダのブッシュ穴内において一対の半割ブッシュでブレードを挟持することから、2個の半割ブッシュの寸法、ブレードの厚み、ブッシュ穴の内径という4部品の嵌合公差の管理が必要である。従って、各部品に非常に高精度な仕上げ加工が要求され、コストが高くつくという問題もある。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、揺動ブッシュの構造に改良を加えて、揺動ブッシュとシリンダのブッシュ穴内壁面との接触部及び揺動ブッシュとブレードとの接触部において、それぞれ接触面積を拡大してシール性を高めるとともに、接触面圧を低減してブッシュ等の耐久性ひいては圧縮機の信頼性を高め、また各部品の高精度な仕上げ加工を不要として製造コストの低減化を図るようにするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1及び2に係る発明は、スイング圧縮機として、図2に示すように、吸入口(21)及び吐出口(22)が開口するシリンダ室(11)を有するシリンダ(12)と、該シリンダ(12)の軸方向両側にそのシリンダ室(11)を閉鎖するように配置されたサイドハウジング(13),(14)と、駆動軸(3)の偏心軸部(3a)に回転自在に嵌合され、上記シリンダ室(11)内に配置されたロータリーピストン(15)と、該ロータリーピストン(15)に一体的に設けられ、上記シリンダ室(11)を吸入口(21)に通じる低圧室(33)と吐出口(22)に通じる高圧室(34)とに区画するブレード(31)と、上記シリンダ(12)にそのシリンダ室(11)に臨んで形成された穴(25)内に回動自在に設けられ、上記ブレード(31)の先端側を揺動自在にかつ進退自在に支持する揺動ブッシュ(32)とを備えることを前提とする。そして、上記揺動ブッシュ(32)を、ブレード(31)を挟んで対峙する一対の半割ブッシュ(41),(41)で構成するとともに、該一対の半割ブッシュ(41),(41)のうちの少なくとも一方を、弾性を有するように形成することを特徴とする。
【0008】
これにより、請求項1及び2に係る発明では、半割ブッシュ(41)が弾性を有することから、もれ通路となる半割ブッシュ(41)とシリンダ(12)のブッシュ穴(25)内壁面との接触部及び半割ブッシュ(41)とブレード(31)との接触部の双方で半割ブッシュ(41)が押付け力を発生し、この押付け力により接触面積が増大してシール性が向上する。また、接触面積の増大により接触部での接触面圧が低下するため、半割ブッシュ(41)やブレード(31)等が磨耗を生じ難くなり、それらの耐久性が向上する。さらに、半割ブッシュ(41)が弾性を有し、この弾性によって半割ブッシュ(41)自身の寸法、ブレード(31)の厚み及びブッシュ穴(25)の内径の誤差(詳しくは公差範囲内の誤差)を吸収することができるので、これらの部品の公差が緩和され、高精度な仕上げ加工が不要となり、その分製造コストを低減できることになる。
【0009】
さらに、請求項1,2及び4に係る発明は、いずれも上記半割ブッシュ(41)において、弾性を有するように形成するための具体的な構成を示す。すなわち、請求項に係る発明では、半割ブッシュ(41)は、図3〜図12に示すように、略半円柱形状のブッシュ本体(42)に軸方向に貫通する貫通孔(43)を設けることで弾性を有している。請求項に係る発明では、半割ブッシュ(41)は、図13及び図14に示すように、薄板を略半円形状に折曲げて形成することで弾性を有している。請求項に係る発明では、半割ブッシュ(41)は、弾性係数が10000kgf/mm2 以下の材料で形成されている。
【0010】
ここで、請求項に係る発明の如く半割ブッシュ(41)が軸方向に貫通する貫通孔(43)を有している場合、該半割ブッシュ(41)の軸方向両端面とサイドハウジング(13),(14)との隙間同士は上記貫通孔(43)を通して均圧されるため、それらの隙間でのシール性が向上する。また、請求項に係る発明の如く半割ブッシュ(41)が薄板を略半円形状に折曲げて形成されている場合、その軸方向両端面のシール面積が減少することから、請求項に係る発明は、半割ブッシュ(41)内に、サイドハウジング(13),(14)に当接する端面シール材(44)を配置する構成としており、これにより、軸方向両端面のシール性を確保している。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1は本発明の一実施形態に係るスイング圧縮機の全体構成を示し、(1)は密閉ケーシングであって、該ケーシング(1)内の上部にはモータ(2)が配置されているとともに、下部には該モータ(2)から延びる駆動軸(3)で回転駆動される圧縮機本体としての圧縮要素(4)が配置されている。
【0013】
上記圧縮要素(4)は、内部にシリンダ室(11)を有するシリンダ(12)と、該シリンダ(12)の軸方向両側にシリンダ室(11)を閉鎖するように設けられたサイドハウジングとしてのフロントヘッド(13)及びリヤヘッド(14)と、上記シリンダ室(11)内に配置されたロータリーピストン(15)とを備えている。図2に示すように、上記シリンダ室(11)の外周壁は、断面略円形状に形成されており、上記ロータリーピストン(15)は円環状に形成され、その内側には上記駆動軸(3)の偏心軸部(3a)が回転自在に嵌合されており、駆動軸(3)は、フロントヘッド(13)及びリヤヘッド(14)に各々形成された貫通孔(13a),(14a)内を上下方向に貫通している。上記偏心軸部(3a)の軸心は、駆動軸(3)の中心点より所定量オフセットされていて、駆動軸(3)の回転時にはロータリーピストン(15)が自転することなくその外周面の一個所でシリンダ室(11)の外周壁に接触又は近接しつつ外周壁に沿って公転するようになっている。
【0014】
上記シリンダ(12)にはそのシリンダ室(11)の外周壁に各々開口する吸入口(21)及び吐出口(22)が設けられ、吸入口(21)には密閉ケーシング(1)の外部から吸入管(23)が接続されている一方、吐出口(22)にはシリンダ室(11)(詳しくは後述する高圧室(34))内の圧力が所定値以上になったときに開く吐出弁(24)が設けられている。また、シリンダ(12)には吸入口(21)と吐出口(22)との間の位置に軸方向に貫通するブッシュ穴(25)が形成され、該ブッシュ穴(25)は、円周の一部でシリンダ室(11)に臨んで開口する円柱形状の穴部(25a)と、該穴部(25a)のシリンダ室(11)と反対側に位置する断面が略矩形状の穴部(25b)とからなる。
【0015】
上記ロータリーピストン(15)にはその外周面から半径方向に突出して延びるブレード(31)が一体的に設けられている。該ブレード(31)は、ロータリーピストン(15)と一体成形され、あるいは別部材からなりかつ両者を凹凸嵌合構造又は接着剤等により連結して構成されている。上記ブレード(31)の先端側は上記ブッシュ穴(25)内に挿入されている一方、ブッシュ穴(25)の穴部(25a)内には揺動ブッシュ(32)が回動自在に配置され、該揺動ブッシュ(32)は、ブレード(31)がブッシュ穴(25)内を進退移動するのを許容するとともにブレード(31)と一体にブッシュ穴(25)の穴部(25a)内で揺動(回動)するように設けられている。そして、上記ブレード(31)は、シリンダ(12)の内周面とロータリーピストン(15)の外周面との間のシリンダ室(11)を吸入口(21)に通じる低圧室(33)と吐出口(22)に通じる高圧室(34)とに区画しており、この状態でロータリーピストン(15)がブレード(31)を介して揺動ブッシュ(32)を支点に揺動するようシリンダ(12)の内周面つまりシリンダ室(11)の外周壁に沿って公転し、この公転毎に吸入口(21)から吸入した冷媒ガス等の流体を圧縮して吐出口(22)から吐出するように構成されている。
【0016】
そして、本発明の特徴点として、上記揺動ブッシュ(32)は、ブレード(31)を挟んで対峙する一対の半割ブッシュ(41),(41)からなり、該一対の半割ブッシュ(41),(41)は共に、図3及び図4に拡大詳示するように、略半円柱形状のブッシュ本体(42)に、該ブッシュ本体(42)の断面と相似な略半円形状の軸方向に貫通する貫通孔(43)を設けることで弾性を有するように形成されている。
【0017】
尚、図2中、(46)はシリンダ(12)を軸方向に貫通して設けられた締結ボルトであり、この締結ボルト(46)によりシリンダ(12)を挟んでフロントヘッド(13)及びリヤヘッド(14)が組み付けられる。
【0018】
したがって、上記実施形態においては、揺動ブッシュ(32)を構成する一対の半割ブッシュ(41),(41)が、共に略半円柱形状のブッシュ本体(42)に貫通孔(43)を設けることで弾性を有するように形成されているため、もれ通路となる各半割ブッシュ(41)とシリンダ(12)のブッシュ穴(25)(詳しくは穴部(25a))内壁面との接触部及び各半割ブッシュ(41)とブレード(31)との接触部の双方において、半割ブッシュ(41)が押付け力を発生し、この押付け力により接触面積が増大する。その結果、上記両接触部でのシール性を向上させることができるとともに、接触面積の増大に伴って接触面圧が低下するので、半割ブッシュ(41)やブレード(31)等が磨耗を生じ難くなり、それらの耐久性ひいては圧縮機の信頼性を向上させることができる。また、半割ブッシュ(41)の上端面とフロントヘッド(13)との隙間と半割ブッシュ(41)の下端面とリヤヘッド(14)との隙間とは、上記貫通孔(43)を介して連通して圧力が等しい均圧状態になり、隙間寸法が略等しくなるため、一方の隙間寸法が大きい場合に比べて上記両隙間でのシール性をも向上させることができる。しかも、上記両隙間の一方に押付けられることを防止でき、摩擦損失を低減させることができる。
【0019】
さらに、上記半割ブッシュ(41)が弾性を有し、この弾性によって半割ブッシュ(41)自身の寸法、ブレード(31)の厚み及びブッシュ穴(25)の内径の各公差範囲内の誤差を吸収することができるので、これらの部品の公差を緩和することができる。その結果、高精度な仕上げ加工が不要となり、その分製造コストを低減することができる。
【0020】
図5〜図14は上記半割ブッシュ(41)の他の形態を示すものである。図5及び図6に示す半割ブッシュ(41)は、加工性を考慮して、略半円柱形状のブッシュ本体(42)に、長方形の両側が半円である貫通孔(43)を設けることで弾性を有するように形成されている。図7及び図8に示す半割ブッシュ(41)は、略半円柱形状のブッシュ本体(42)に、複数(図では3つ)の同一径の円形状の貫通孔(43),(43),…を設けることで弾性を有するように形成されている。図9及び図10に示す半割ブッシュ(41)は、略半円柱形状のブッシュ本体(42)に、複数(図では4つ)の異径の円形状の貫通孔(43),(43),…を設けることで弾性を有するように形成されている。図11及び図12に示す半割ブッシュ(41)は、略半円柱形状のブッシュ本体(42)に、円弧部から中央部に切り込んでなるスリット状の貫通孔(43)を設けることで弾性を有するように形成されている。このスリット状貫通孔(43)の円弧部側開口部は、ロータリーピストン(15)の公転に伴ってブッシュ(41)がブッシュ穴(25)の穴部(25a)内で回動する際に穴部(25b)あるいはシリンダ室(11)に露出しないような位置に設けられており、また、スリット状貫通孔(43)の中央側端部は、応力集中が起こらないように円形穴状に形成されている。
【0021】
また、図13及び図14に各々示す半割ブッシュ(41)は、共に鋼鉄等の金属からなる薄板を略半円形状に折曲げて形成することで弾性を有するようになっており、図13に示す半割ブッシュ(41)の場合、薄板の側端同士が円弧端部で近付くように折曲げられており、図14に示す半割ブッシュ(41)の場合、薄板の側端同士が円弧中央部で近付くように折曲げられている。このような半割ブッシュ(41)の場合、ブッシュ端面のシール面積が小さいことから、半割ブッシュ(41)内に、上下両端で各々フロントヘッド(13)及びリヤヘッド(14)に当接する端面シール材(44)を配置することがシール面積を確保してシール性を高める上で望ましい。上記端面シール材(44)は、例えば図15〜図17に示すように、ブッシュ(41)の軸方向(長手方向)に弾性を持つような形状に形成されている。
【0022】
さらに、弾性を有する半割ブッシュ(41)を形成する場合、弾性係数が10000kgf/mm2 以下の材料、例えばアルミ合金又はLCP(液晶ポリマー、例えば芳香族ポリエステル),PTFE(ポリテトラフルオロエチレン),PFA(四フッ化エチレン・パーフルオロ・アルコキシ・エチレン樹脂),PI(ポリイミド),PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の樹脂材料で形成するようにしてもよい。尚、下記の表1は、各種材料の弾性係数を示す。
【0023】
【表1】
Figure 0003622293
ここで、樹脂材料で半割ブッシュ(41)を形成する場合、樹脂材料が金属材料に比べて摺動性能が低いものであるので、ブッシュ付近での動作信頼性が低下する可能性がある。このため、スイング圧縮機の場合、一対の半割ブッシュ(41),(41)のうち、低圧室(33)側の半割ブッシュ(41)にのみガス圧に加えてブレード(31)の押付け力が作用することを考慮して、高圧室(34)側の半割ブッシュ(41)のみを、樹脂材料で半円柱形状に形成して弾性を有するようにすることが望ましい。つまり、高圧室(34)側の半割ブッシュ(41)は、ブレード(31)の押付け力が作用することはないので、この半割ブッシュ(41)が樹脂材料からなる場合でもその低い摺動性能が問題となることはなく、揺動ブッシュ(32)付近での動作信頼性に悪影響を及ぼすことはない。
【0024】
尚、スイング圧縮機において、図18に示すように、低圧室(33)の圧力をPs 、高圧室(34)の圧力をPc (>Ps )、ブッシュ穴(25)の穴部(25b)の圧力をPm (Ps <Pm <Pc )とするモデルを考える。このモデルにおいて、ブッシュ慣性力を無視し、ブッシュ穴(25)の穴部(25a)の圧力を、低圧室(33)側では低圧室(33)の圧力Ps と穴部(25b)の圧力Pm との中間圧力((Ps +Pm )/2)、高圧室(34)側では高圧室(34)の圧力Pc と穴部(25b)の圧力Pm との中間圧力((Pm +Pc )/2)と仮定し、ブレード(31)のシリンダ室側部分の長さをl1 、ブレード(31)の穴部(25a)側部分の長さをl2 、シリンダ(12)の高さ(軸方向長さ)をhとすると、ブレード(31)から低圧室(33)側の半割ブッシュ(41)に作用するガス差圧による押付け力Fb は、下記の数式1で表される。
【0025】
【数1】
Figure 0003622293
また、弾性を有する半割ブッシュ(41)を形成する手段としては、上述した略半円柱形状のブッシュ本体(42)に軸方向に貫通する貫通孔(43)を設ける中空構造(図3〜図12)及び薄板を略半円形状に折曲げて形成する薄板構造(図13,図14)を組合わせるようにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】
以上の如く、本発明のスイング圧縮機によれば、半割ブッシュ(41)が弾性を有しているため、半割ブッシュ(41)とシリンダ(12)のブッシュ穴(25)内壁面との接触部及び半割ブッシュ(41)とブレード(31)との接触部の双方で半割ブッシュ(41)が押付け力を発生し、この押付け力により接触面積が増大してシール性の向上を図ることができるとともに、接触部での接触面圧が低下して半割ブッシュ(41)等の耐久性ひいては圧縮機の信頼性の向上を図ることができる。さらに、半割ブッシュ(41)の寸法、ブレード(31)の厚み及びブッシュ穴(25)の内径の公差を緩和することができるので、高精度な仕上げ加工を不要とし、製造コストの低減化を図ることができる。
【0027】
特に、請求項に係る発明では、半割ブッシュ(41)が軸方向に貫通する貫通孔(43)により弾性を有しているので、該半割ブッシュ(41)の軸方向両端面とサイドハウジング(13),(14)との隙間同士を均圧させることができ、それらの隙間のシール性の向上をも図ることができる。
【0028】
また、請求項に係る発明では、薄板を略半円形状に折曲げて半割ブッシュ(41)が弾性を有するように形成するに当り、半割ブッシュ(41)内に、サイドハウジング(13),(14)に当接する端面シール材を配置することにより、半割ブッシュ(41)両端面のシール性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るスイング圧縮機の全体構成を示す縦断側面図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】半割ブッシュの第1の形態を示す平面図である。
【図4】同正面図である。
【図5】半割ブッシュの第2の形態を示す平面図である。
【図6】同正面図である。
【図7】半割ブッシュの第3の形態を示す平面図である。
【図8】同正面図である。
【図9】半割ブッシュの第4の形態を示す平面図である。
【図10】同正面図である。
【図11】半割ブッシュの第5の形態を示す平面図である。
【図12】同正面図である。
【図13】半割ブッシュの第6の形態を示す平面図である。
【図14】半割ブッシュの第7の形態を示す平面図である。
【図15】端面シール材の第1の形態を示す正面図である。
【図16】端面シール材の第2の形態を示す正面図である。
【図17】端面シール材の第3の形態を示す正面図である。
【図18】ブレードから低圧室側の半割ブッシュに作用するガス差圧による押付け力を説明するための図である。
【符号の説明】
3 駆動軸
3a 偏心軸部
4 圧縮要素
11 シリンダ室
12 シリンダ
13 フロントヘッド(サイドハウジング)
14 リヤヘッド(サイドハウジング)
15 ロータリーピストン
21 吸入口
22 吐出口
25 ブッシュ穴
31 ブレード
32 揺動ブッシュ
33 低圧室
34 高圧室
41 半割ブッシュ
42 ブッシュ本体
43 貫通孔
44 端面シール材

Claims (4)

  1. 吸入口(21)及び吐出口(22)が開口するシリンダ室(11)を有するシリンダ(12)と、
    該シリンダ(12)の軸方向両側にそのシリンダ室(11)を閉鎖するように配置されたサイドハウジング(13),(14)と、
    駆動軸(3)の偏心軸部(3a)に回転自在に嵌合され、上記シリンダ室(11)内に配置されたロータリーピストン(15)と、
    該ロータリーピストン(15)に一体的に設けられ、上記シリンダ室(11)を吸入口(21)に通じる低圧室(33)と吐出口(22)に通じる高圧室(34)とに区画するブレード(31)と、
    上記シリンダ(12)にそのシリンダ室(11)に臨んで形成された穴(25)内に回動自在に設けられ、上記ブレード(31)の先端側を揺動自在にかつ進退自在に支持する揺動ブッシュ(32)とを備えたスイング圧縮機において、
    上記揺動ブッシュ(32)は、ブレード(31)を挟んで対峙する一対の半割ブッシュ(41),(41)からなり、該一対の半割ブッシュ(41),(41)のうちの少なくとも一方は、弾性を有するように形成され、
    上記半割ブッシュ(41)は、略半円柱形状のブッシュ本体(42)に軸方向に貫通する貫通孔(43)を設けることで弾性を有していることを特徴とするスイング圧縮機。
  2. 吸入口(21)及び吐出口(22)が開口するシリンダ室(11)を有するシリンダ(12)と、
    該シリンダ(12)の軸方向両側にそのシリンダ室(11)を閉鎖するように配置されたサイドハウジング(13),(14)と、
    駆動軸(3)の偏心軸部(3a)に回転自在に嵌合され、上記シリンダ室(11)内に配置されたロータリーピストン(15)と、
    該ロータリーピストン(15)に一体的に設けられ、上記シリンダ室(11)を吸入口(21)に通じる低圧室(33)と吐出口(22)に通じる高圧室(34)とに区画するブレード(31)と、
    上記シリンダ(12)にそのシリンダ室(11)に臨んで形成された穴(25)内に回動自在に設けられ、上記ブレード(31)の先端側を揺動自在にかつ進退自在に支持する揺動ブッシュ(32)とを備えたスイング圧縮機において、
    上記揺動ブッシュ(32)は、ブレード(31)を挟んで対峙する一対の半割ブッシュ(41),(41)からなり、該一対の半割ブッシュ(41),(41)のうちの少なくとも一方は、弾性を有するように形成され、
    上記半割ブッシュ(41)は、薄板を略半円形状に折曲げて形成することで弾性を有していることを特徴とするスイング圧縮機。
  3. 請求項記載のスイング圧縮機であって、
    上記半割ブッシュ(41)内には、サイドハウジング(13),(14)に当接する端面シール材(44)が配置されていることを特徴とするスイング圧縮機。
  4. 請求項1または2記載のスイング圧縮機であって、
    上記半割ブッシュ(41)は、弾性係数が10000kgf/mm2 以下の材料で形成されていることを特徴とするスイング圧縮機。
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