JPH0821389A - 無給油式ロータリポンプ - Google Patents

無給油式ロータリポンプ

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JPH0821389A
JPH0821389A JP21165494A JP21165494A JPH0821389A JP H0821389 A JPH0821389 A JP H0821389A JP 21165494 A JP21165494 A JP 21165494A JP 21165494 A JP21165494 A JP 21165494A JP H0821389 A JPH0821389 A JP H0821389A
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JP
Japan
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rotor
vane
casing
rotary pump
peripheral surface
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JP21165494A
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English (en)
Inventor
Shuichi Kitamura
修一 北村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各ギャップからの漏洩を極めて少なくした無
給油式ロータリポンプを提供すること。 【構成】 無給油式ロータリポンプにおいて,ローター
の端面又はケーシング内側面6に自己潤滑性のあるシー
ル部材14をバネ17を介して組み込む。ローター1と
ケーシング内周面5との密接部2における漏洩を防止す
る為に、密接部2における各々の半径差を広い範囲で微
小として面シール部を構成したり、ベーン3の側面にお
ける漏洩を防止する為、ベーン3の側面に平行でない平
面16を有する切断面によりベーン3を分割してベーン
3の両側面が常にケーシング内側面6に接触する様に構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はローターの外周面に接触
する自己潤滑性のあるベーンがケーシング側に備えられ
た無給油式ロータリポンプに係わり、漏洩を少なくした
ものに関する。
【0002】
【従来の技術】近年,清浄な環境が叫ばれ、空気圧縮機
や真空ポンプとして使用されるロータリポンプでも自己
潤滑性のあるベーンを用いた無給油式が考えられてい
る。無給油式ロータリポンプは図1に示す如くケーシン
グ内周面5の中心を中心軸として回転するローター1の
外周面に接触する自己潤滑性のあるベーン3がケーシン
グの所定位置に形成された溝4内でバネにより出入り動
作を行ない、吸入口7から吸入した気体をローター1と
ベーン3との間に挾んで吐出口8内へ送り出すもので、
ベーン3は図1(ハ)の如く支点12を中心に揺動する
ものもある(13はバネである)。又、ローター1は図
1(ロ)の如く軸受11を介して中心軸とは独自の動き
を可能とするものもある。さてこの様な無給油式ロータ
リポンプでは油によるシール作用がない為、ローター1
の端面部やベーン3の側面部,更にはローター1とケー
シング内周面5との密接部2における漏洩が多く、圧力
が上がらない,体積効率が悪い,到達真空度が低いなど
の欠点があった。これに対処する為、公開実用新案公報
S58−109590では図1(ニ)の如くシール部材
14(無給油式では自己潤滑性のある材料で作る)を備
える構造が提案されているが、密接部2やベーン3の側
面から漏洩は依然として多く、かつその漏洩防止策も述
べられていない。又,同S62−31791ではケーシ
ング内周面5にゴムライニングを施こし、接触をさせて
密接部2からの漏洩を防止する構造が提案されている
が、ゴムライニングの耐久性や耐熱性に乏しく、高速回
転には向かない等の欠点がある上,ベーン3の側面の漏
洩防止策については何も触れられていない。
【0003】
【発明が解決しょうとする問題点】本発明の目的は漏洩
が極めて少ない無給油式ロータリポンプを提供する事で
す。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明は従来の欠点を
解決する為に、ローターの端面又はケーシング内側面に
自己潤滑性のあるシール部材をバネを介して組み込んで
ローターの端面における漏洩を防止し、ローターとケー
シング内周面との密接部における漏洩を防止する為に,
前記密接部における各々の半径差を広い範囲で微小とし
て面シール部を構成したり、ベーンの側面における漏洩
を防止する為に,ベーンの側面に平行でない平面を有す
る切断面によりベーンを分割してベーンの両側面が常に
ケーシング内側面に接触する様に構成したりした。
【0005】
【実施例】図2(イ)は本発明による無給油式ロータリ
ポンプの一実施例で(図1(イ)に本発明を実施したも
ので、他のものにも同様に実施できる)、ベーン3はカ
ーボン系等の自己潤滑性のある材料を用いており、ロー
ター1の端面にテフロン系等の自己潤滑性あるシール部
材14をできる限りローター1の外周に近づけて組み込
んであり、図3(イ)の如くバネ17によりケーシング
内側面6に押圧し、バネ18によりその内周を押圧して
いる(接触が十分に保たれる様なバネとする)。シール
部材14はビン等で回り止めされ、合い口のない形式の
ものではその外周を精密な嵌合とする。追随性を良好に
する為、一般にはシール部材14の外周は断面を円弧状
とするのが良い。この場合,シール部材14は図3
(ロ)の如く、ケーシング内側面6側に備えても良い。
そしてローター1とケーシング内周面5との密接部2に
おける各々の半径差を広い範囲(θの範囲)で微小とし
て面シール部を構成し、ベーン3については図2(ロ)
又は(ハ)の如くベーン3の側面に平行でない平面16
を有する切断面により分割して、ベーン3の両側面が常
にケーシング内側面6に接触する様に構成してある。1
5はベーン3が出入り動作を行なう溝4の所定部に備え
られたシール部材で、ベーン3の側面に(バネにより)
押圧して漏洩を防止するもので、必要に応じて備える
(このシール部材15は本発明の他のものにも適用され
る)。本発明は図2(ホ)の如く,ローター1の端面
(又はケーシング内側面6)にシール部材14を備えて
ローター1の端面における漏洩を防止すると共にベーン
3は図2(ニ)の分割しない一体形のものを使用し、ロ
ーター1とケーシング内周面5との密接部2(面シール
部)の中心角θを十分に大として,吐出過程において吐
出口8内に残留した圧力の放出により作動室10内の気
体が吸入口7へ逆流を開始する以前にローター1の先端
面により吸入口7が閉鎖されている様に構成する事も考
えられる。吐出過程において吐出口8内の残留高圧気体
が吸入側へ逃げない為、体積効率は高まり,真空ポンプ
として使用する場合には到達真空度が高まる(この効果
を生む構造は本発明の他のものにも適用される)。図2
(ヘ)の本発明は,ローター1の端面(又はケーシング
内側面6)にシール部材14を備えると共にベーン3を
図2(ニ)の分割しない一体形のものとし、更にロータ
ー1とケーシング内周面5との密接部2における各々の
半径差を広い範囲で微小として面シール部を構成したも
のである。かつ吸入口7から吐出口8へ到るローター1
とケーシング内壁面との間に形成された流路の容積を二
等分するローター位置Mから十分に吸入側へ近寄ったロ
ーター位置Aで図示の如くベーン3の最大突出状態が得
られる様にローター1の形状を構成したものである(こ
の構成は本発明の他のものにも同様に適用される)。ベ
ーン3が最大突出状態に達した後は一定期間(φの期
間)は半径Rを一定とするか,当は僅かづつ減少する様
に構成するのが良い(急速に減少させると容量が小とな
る)。ベーン3の最大突出状態は通常はローター位置M
で得られるが、図2(ヘ)では十分に吸入側へ近寄った
ローター位置Aで得られ、作動室10内が低圧の内にベ
ーン3が最大突出状態となる為、ベーン3を押圧するバ
ネは弱いもので良い(ベーン3の最大突出状態時の作動
室10内の圧力が高いと,ベーンを押し出すに要する力
が大となる)。この結果,ベーン3の先端部の磨耗が少
なくなるのである。シール部材14とローター1の外周
との距離はできる限り短かくする事が望ましいが、この
為には図3(ホ)の如くシール部材14を楕円状とした
り,シール部材14を円形状としながら図3(ハ),
(ニ)の如く補助的にシール部材19を備えたり,ラビ
リンス溝20を形成する事が考えられる。尚,図2
(ヘ)においてベーン3の先端部の摺動面は均一に磨耗
してゆく事が大切で、特にローター位置Mを過ぎてから
はベーン3はバネ力や溝4における摩擦力に逆らって溝
4内に押し込まれる為に磨耗が激しく,かつ不均一に磨
耗し易く、従って図3(ト)の如くベーン3の先端部の
摺動面におけるローター1の外周面との接触部がベーン
3の吐出側々面の先端部22まで及ぶ様にローター1の
外周面の曲率半径を組み合わせて、ベーン3の先端部の
摺動面が残らずローター1の外周面と接触する様にする
事が望ましい。次に図2(ト)の本発明はローター1の
端面(又はケーシング内側面6)にシール部材14を備
えると共に,ベーン3は図2(ロ)又は(ハ)の如くベ
ーンの側面に平行でない平面16を有する切断面により
分割したものを使用し、更に図2(ヘ)と同様に吸入口
7から吐出口8へ到るローター1とケーシング内壁面と
の間に形成された流路の容積を二等分するローター位置
から十分に吸入側へ近寄ったローター位置でベーン3の
最大突出状態が得られる様にローター1の形状を構成し
たものである。但し、ローター1とケーシング内周面5
との密接部2は面シールではなく、図2(イ)のθに相
当する中心角を0°としている。又,図2(チ)の本発
明はローター1の端面(又はケーシング内側面6)にシ
ール部材14を備えると共にベーン3は図2(ロ)又は
(ハ)の如くベーンの側面に平行でない平面16を有す
る切断面により分割したものを使用し、更にケーシング
内周面5にテフロン等の焼き付き防止層を形成したもの
である。ローター1とケーシング内周面5との密接部2
は面シールではないが(図2(イ)のθに相当する中心
角は0゜)、ケーシング内周面5に焼き付き防止層を形
成されている為、密接部2におけるギャップを極小と
し,漏洩を非常に少なくする事ができる。尚、以上の本
発明においてローター1とケーシング内周面5との密接
部2における各々の半径差を広い範囲で微小として面シ
ール部が構成されているものは,図3(ヘ)の如くケー
シング内周面5に多数のラビリンス溝21を形成する事
によって密接部2における漏洩を極めて少なくする事が
できる。
【0006】
【発明の効果】図1の従来では各ギャップからの漏洩が
極めて多い為、既述の如く公開実用新案公報S58−1
09590が提案されているが、密接部2やベーン3の
側面からの漏洩防止策については何ら触れられていな
い。又,同S62−31791による提案ではローター
1を接触させる(積極的にゴムライニングに)為、ゴム
ライニングの耐久性や耐熱性に問題があり、高速回転に
は向かない等の欠点がある上,ベーン3の側面の漏洩防
止策については何も触れられていない。本発明では接触
式のシール部材14を備えているので、ローター1の端
面における漏洩はほぼ完璧に防止される。又、図2
(ロ)又は(ハ)の如くベーン3を分割形にして両側面
をケーシング内側面6に接触させる様に構成する事によ
り,漏洩を非常に良く防止する事ができる。更に図2
(チ)の如くケーシング内周面5に焼き付き防止層を形
成すれば密接部2におけるギャップは極小となり、漏洩
防止に非常に効果があり、ローター1とケーシング内周
面5との密接部2における各々の半径差を広い範囲で微
小として面シール部を形成したり,図3(ヘ)の如くケ
ーシング内周面5に多数のラビリンス溝21を形成すれ
ば、漏洩は極めて良く防止されるのである。加えて図2
(イ)の如くシール部材15を備える事により一層漏洩
を少なくする事ができる。かつ図2(ホ)によれば吐出
口8内に残留した高圧気体も吸入口7内へ逃げ込む事は
ない。以上の如く本発明では漏洩が発生する各部分に非
常に効果的な対策を施こしているのであり、従来では見
当らないものである。従って漏洩は極めて少なく、高い
体積効率が得られ、真空ポンプとして使用する場合は高
い真空度が得られる。又,従来の様にケーシング内周面
5にゴムライニングを施こしてないから、耐久性や耐熱
性,高速回転ができないなどの問題は発生しない。加え
て、図2(ヘ)の如くベーン3の最大突出状態が十分に
吸入側へ近寄ったローター位置で得られる様にローター
1の形状を構成すれば,ベーン先端部の磨耗が少なくな
る利点も生ずる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の無給油式ロータリポンプの図。
【図2】本発明による無給油式ロータリポンプの図。
【図3】本発における各実施態様を示す図である。
【符号の説明】
1はローター,2は密接部,3はベーン,4は溝,5は
ケーシング内周面,6はケーシング内側面,7は吸入
口,8は吐出口,9はリード弁,10は作動室,11は
軸受,12は支点,13はバネ,14はシール部材,1
5はシール部材,16はベーンの側面に平行でない平
面,17・18はバネ,19はシール部材,20はラビ
リンス溝,21はラビリンス溝,22はベーンの吐出側
々面の先端部である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング内周面の中心を中心軸とする
    ローターの外周面に接触する自己潤滑性のあるベーンが
    ケーシングの所定位置でバネにより出入れ動作を行な
    い、吸入口から吸入した気体を前記ローターとベーンと
    の間に挟んで吐出口へ送り出すロータリポンプにおい
    て、ローターの端面又はケーシング内側面に自己潤滑性
    のあるシール部材をバネを介して組み込んでローターの
    端面における漏洩を防止し、ケーシング内周面とロータ
    ーとの密接部における各々の半径差を広い範囲で微小と
    して面シール部を構成し、更に前記ベーンの側面に平行
    でない平面を有する切断面によりベーンを分割してベー
    ンの両側面が常にケーシング内側面に接触する様にした
    事を特徴とする無給油式ロータリポンプ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、ベーンを分割しない
    一体形のものに換え、吐出過程において吐出口内に残留
    した圧力の放出により作動室内の気体が吸入口内へ逆流
    を開始する以前にローターの先端面により前記吸入口が
    閉鎖されている様に構成した無給油式ロータリポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、ベーンを分割しない
    一体形のものに換え、吸入口から吐出口へ到るローター
    とケーシング内壁面との間に形成された流路の容積を二
    等分するローター位置から十分に吸入側へ近寄ったロー
    ター位置でベーンの最大突出状態が得られる様にロータ
    ーの形状を構成した無給油式ポンプ。
  4. 【請求項4】 ケーシング内周面の中心を中心軸とする
    ローターの外周面に接触する自己潤滑性のあるベーンが
    ケーシングの所定位置でバネにより出入り動作を行な
    い、吸入口から吸入した気体を前記ローターとベーンと
    の間に挟んで吐出口へ送り出すロータリポンプにおい
    て、ローターの端面又はケーシング内側面に自己潤滑性
    のあるシール部材をバネを介して組み込んでローターの
    端面における漏洩を防止し、前記ベーンの側面に平行で
    ない平面を有する切断面によりベーンを分割してベーン
    の両側面が常にケーシング内側面に接触する様に構成
    し、更に前記ケーシング内周面に焼き付き防止層を形成
    した無給油式ロータリポンプ。
  5. 【請求項5】 ケーシング内周面の中心を中心軸とする
    ローターの外周面に接触する自己潤滑性のあるベーンが
    ケーシングの所定位置でバネにより出入り動作を行な
    い、吸入口から吸入した気体を前記ローターとベーンと
    の間に挾んで吐出口へ送り出すロータリポンプにおい
    て、ローターの端面又はケーシング内側面に自己潤滑性
    のあるシール部材をバネを介して組み込んでローターの
    端面における漏洩を防止し、前記ベーンの側面に平行で
    ない平面を有する切断面によりベーンを分割してベーン
    の両側面が常にケーシング内側面に接触する様にし、更
    に吸入口から吐出口へ到るローターとケーシング内壁面
    との間に形成された流路の容積を二等分するローター位
    置から十分に吸入側へ近寄ったローター位置でベーンの
    最大突出状態が得られる様にローター形状を構成した無
    給油式ロータリポンプ。
  6. 【請求項6】 吸入口から吐出口へ到るローターとケー
    シング内壁面との間に形成された流路の容積を二等分す
    るローター位置から十分に吸入側へ近寄ったローター位
    置でベーンの最大突出状態が得られる様にローターの形
    状を構成した請求項1又は2又は4に記載の無給油式ロ
    ータリポンプ。
  7. 【請求項7】 吐出過程において吐出口内に残留した圧
    力の放出により作動室内気体が吸入口へ逆流を開始する
    以前にローターの先端面により吸入口が閉鎖されている
    様に構成した請求項1又は2又は3に記載の無給油式ロ
    ータリポンプ。
  8. 【請求項8】 ケーシング内周面に多数のラビリンス溝
    を形成した請求項1又は2又は3又は7に記載の無給油
    式ロータリポンプ。
  9. 【請求項9】 ベーン先端部の摺動面におけるローター
    の外周面との接触部がベーンの吐出側々面の先端部まで
    及ぶ様に,ローターの外周面の曲率半径を組み合わせた
    請求項1ないし8のいずれかに記載の無給油式ロータリ
    ポンプ。
  10. 【請求項10】 ベーンが出入り動作を行なう溝の所定
    部に備えられたシール部材をベーンの側面に押圧して漏
    洩を防止する様にした請求項1ないし9のいずれかに記
    載の無給油式ロータリポンプ。
JP21165494A 1994-07-06 1994-07-06 無給油式ロータリポンプ Withdrawn JPH0821389A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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