JPH07317674A - 無給油式ベーンポンプ - Google Patents
無給油式ベーンポンプInfo
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- JPH07317674A JPH07317674A JP16571094A JP16571094A JPH07317674A JP H07317674 A JPH07317674 A JP H07317674A JP 16571094 A JP16571094 A JP 16571094A JP 16571094 A JP16571094 A JP 16571094A JP H07317674 A JPH07317674 A JP H07317674A
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- rotor
- vane
- casing
- peripheral surface
- inner peripheral
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Abstract
(57)【要約】
【目的】漏洩が極めて少ない無給油式ベーンポンプを提
供すること。 【構成】ローター１とケーシング内周面４との密接部に
おける各々の半径差を広い範囲で微小として面シールを
形成し、ローター端面側又はケーシング内側面５側に自
己潤滑性のあるシール部材１０をバネを介して備えてロ
ーター端面における漏洩を防止する。更にベーンの側面
における漏洩を防止する為、ベーン２の側面に多数のラ
ビリンス溝１５（１５′）を形成したり、あるいはベー
ンの側面に平行でない平面１４を有する切断面によりベ
ーン２を分割してベーンの両側面が常に各々のケーシン
グ内側面５に接触する様に構成する。
供すること。 【構成】ローター１とケーシング内周面４との密接部に
おける各々の半径差を広い範囲で微小として面シールを
形成し、ローター端面側又はケーシング内側面５側に自
己潤滑性のあるシール部材１０をバネを介して備えてロ
ーター端面における漏洩を防止する。更にベーンの側面
における漏洩を防止する為、ベーン２の側面に多数のラ
ビリンス溝１５（１５′）を形成したり、あるいはベー
ンの側面に平行でない平面１４を有する切断面によりベ
ーン２を分割してベーンの両側面が常に各々のケーシン
グ内側面５に接触する様に構成する。
Description
【０００１】［産業上の利用分野］本発明は、漏洩の少
ない無給油式ベーンポンプに関するものである。
ない無給油式ベーンポンプに関するものである。
【０００２】［従来の技術］近年、清浄な環境が叫ば
れ、空気圧縮機や真空ポンプ等として用いられるベーン
ポンプでは自己潤滑性のあるベーンを使ったものが考え
られている。無給油式ベーンポンプは図１の如くカーボ
ン系等の潤滑性のあるベーン２（１枚又は複数枚）を出
入れ自在に嵌め込んだ溝３を有するローター１がケーシ
ング内壁面内でベーン先端部をケーシング内周面４に接
触をさせながら回転し、吸入口６から吸入した気体をロ
ーター１とケーシング内周面４との密接部で吸入口６か
ら分離した吐出口７へ送り込むものである。この様な無
給油式ベーンポンプでは油によるシール作用がない為、
ローター端面部、ローター１とケーシング内周面４との
密接部、更にはベーン２の側面部における漏洩が多く、
圧力が上らない、体積効率が悪い、到達真空度が低いな
どの欠点があった。更にはベーン２は溝３における摩擦
力及び接点までの距離Ｓ（図１（ハ）参照）に働らく圧
力との合力に打ち勝って溝３から飛び出さねばならない
が、ベーン２は比重が２位の軽い材料で作られている
上、先行する作動室９からの漏洩により前記Ｓに働らく
圧力が上昇する為、ベーン２の最大突出状態まで飛び出
して来ない事も多くある。又、図１（ロ）の如く先行す
る作動室からの漏洩により作動室９内の圧力が高まり、
ベーン２が途中でケーシング内周面から浮き上る不具合
も生ずる。これらの欠点を解消する為、公開実用新案公
報Ｓ５８−７７１８５やＳ５９−１３６９５の様にロー
ターの外周面やケーシング内側面に自己潤滑性のある被
覆層を形成する事が提案されているが、漏洩は部分的に
なくなるだけで、根本的な解決にはならなかった。
れ、空気圧縮機や真空ポンプ等として用いられるベーン
ポンプでは自己潤滑性のあるベーンを使ったものが考え
られている。無給油式ベーンポンプは図１の如くカーボ
ン系等の潤滑性のあるベーン２（１枚又は複数枚）を出
入れ自在に嵌め込んだ溝３を有するローター１がケーシ
ング内壁面内でベーン先端部をケーシング内周面４に接
触をさせながら回転し、吸入口６から吸入した気体をロ
ーター１とケーシング内周面４との密接部で吸入口６か
ら分離した吐出口７へ送り込むものである。この様な無
給油式ベーンポンプでは油によるシール作用がない為、
ローター端面部、ローター１とケーシング内周面４との
密接部、更にはベーン２の側面部における漏洩が多く、
圧力が上らない、体積効率が悪い、到達真空度が低いな
どの欠点があった。更にはベーン２は溝３における摩擦
力及び接点までの距離Ｓ（図１（ハ）参照）に働らく圧
力との合力に打ち勝って溝３から飛び出さねばならない
が、ベーン２は比重が２位の軽い材料で作られている
上、先行する作動室９からの漏洩により前記Ｓに働らく
圧力が上昇する為、ベーン２の最大突出状態まで飛び出
して来ない事も多くある。又、図１（ロ）の如く先行す
る作動室からの漏洩により作動室９内の圧力が高まり、
ベーン２が途中でケーシング内周面から浮き上る不具合
も生ずる。これらの欠点を解消する為、公開実用新案公
報Ｓ５８−７７１８５やＳ５９−１３６９５の様にロー
ターの外周面やケーシング内側面に自己潤滑性のある被
覆層を形成する事が提案されているが、漏洩は部分的に
なくなるだけで、根本的な解決にはならなかった。
【０００３】［発明が解決しようとする問題点］本発明
の目的は漏洩が極めて少ない無給油式ベーンポンプを提
供する事にある。
の目的は漏洩が極めて少ない無給油式ベーンポンプを提
供する事にある。
【０００４】［問題点を解決する為の手段］本発明は従
来の欠点を解決する為に、ローターとケーシング内周面
との密接部における各々の半径差を広い範囲で微小とし
て面シールを形成し、ローター端面側又はケーシング内
側面に自己潤滑性のあるシール部材を備え、更にベーン
の側面における漏洩を減少させる為に、ベーンの側面に
多数のラビリンス溝を形成したり、あるいはベーンの側
面に平行でない平面を有する切断面によりベーンを分割
してベーンの両側面が常に各々のケーシング内側面に接
触する様に構成した。
来の欠点を解決する為に、ローターとケーシング内周面
との密接部における各々の半径差を広い範囲で微小とし
て面シールを形成し、ローター端面側又はケーシング内
側面に自己潤滑性のあるシール部材を備え、更にベーン
の側面における漏洩を減少させる為に、ベーンの側面に
多数のラビリンス溝を形成したり、あるいはベーンの側
面に平行でない平面を有する切断面によりベーンを分割
してベーンの両側面が常に各々のケーシング内側面に接
触する様に構成した。
【０００５】［実施例］図２（イ）、（ロ）は本発明に
よる無給油式ベーンポンプ。の一実施例で（自己潤滑性
のあるベーンを使用）、ローター１とケーシング内周面
４との密接部における各々の半径差を広い範囲（中心角
θの範囲）で微小として面シールを形成し、ローター１
のできる限り外周に接近させてバネを介してテフロン系
等の自己潤滑性のあるシール部材１０（必要ならばピン
等で回り止めをする）を備えてローター端面における漏
洩を防止する様にしてある（接触面から離れない十分な
バネ力とすること）。更に図２（ホ）又は（ヘ）の如く
ベーン２の側面に平行なのではない平面１４を有する切
断面によりベーン２を分割してある。ベーン２の幅は平
面１４に滑りを生じさせれは変化するから、遠心力（場
合によってはバネ力も加える）によりベーン２の両側面
は常に各々のケーシング内側面５に接触する様になる。
この場合、シール部材１０を備えるに当っては、ケーシ
ング内側面５側でも良く、図２（ニ）の如くローター端
面がその外周の周りに微小ギャップ（できる限り微小）
を有する如く嵌り込むローター端面穴１３をケーシング
内側面５に形成し、ローター端面穴１３に備えられたシ
ール部材１０をローター端面にバネ１１により押圧する
様にしても良い。１２はシール部材１０の外周面をその
壁面に押圧するバネである。ローター端面がローター端
面穴１３に嵌め込む深さは僅かとし、通常は０．３〜
０．５ｍｍ以下位であり、その底面とローター端面との
ギャップも微小値（通常は０．１ｍｍ以下）とする。シ
ール部材１０はベーン２の枚数に無関係に（図では５枚
ある）ワンピース形のピストンリング状のもので良い
為、構造が簡素化する。又、シール部材１０を収める溝
がローター１に必要な為、この溝とベーン２を収める溝
３の底部との間の強度が高まり、ローターの直径や幅が
小さい小容量機には有利である。尚、図２（イ）、
（ロ）、（ニ）ではベーン２は分割形であったが、図２
（ト）の分割しない一体形とし、その側面に図２（リ）
の如く多数のラビリンス溝１５を形成して漏洩を少なく
する様にしても良い。シール部材１０として図２（ニ）
の構造のものを使用する場合は、図２（チ）の穴状のラ
ビリンス溝１５′を形成する。ところで構造の簡素化が
更に要求される場合は、図２（ト）の一体形のベーン２
を用いると共にベーン２の枚数に無関係にワンピース形
のピストンリング状のものが使用できる図２（ニ）の構
造のシール部材１０を採用する事が考えられるが、選択
組合わせなどによりベーン２の側面におけるギャップを
可能な限り小さくする事が望ましい。次に図３（イ），
（ロ）に示す本発明は図２（ト）の一体形のベーン２を
使用すると共に，ローター１とケーシング内周面４との
密接部における各々の半径差を広い範囲で微小として面
シールを形成し、自己潤滑性のあるシール部材１０を備
えたものである。この場合、シール部材１０は図２
（ハ）の如くケーシング内側面５側に備える様にしても
良いが、ベーン２の側面のシール相手のケーシング内側
面５間にローター１がある様にする（図２（ニ）のロー
ター端面穴１３は形成しない）。そして図３（イ）で
は、吸入口６から吐出口７へ到るローター１とケーシン
グ内壁面との間に形成された流路の容積を二等分する位
置Ｍから十分に吸入側へ近寄った位置Ａでベーン２の最
大突出状態が得られる様にケーシング内周面４の形状を
構成してある。例えば位置Ａから位置Ｂまでのケーシン
グ内周面半径Ｒを一定とするか、又は僅かづつ減少する
様に構成するのである。ベーン２の最大突出状態は通常
では位置Ｍで得られるが、図３（イ）では十分に吸入側
へ近寄った位置Ａで得られる為、即ち作動室９内の圧力
が低い内に得られる為、ベーン２は飛び出し易くなる二
点鎖線示は通常の円形のケーシング内周面を示す。以上
は本発明の他のものにも同様に実施できる。又、図３
（ロ）ではベーン２の吐出口７の近傍位置におけるこの
ベーンの遅れ側の作動室９の圧縮比が十分に小となる如
く、ローター１とケーシング内周面４との密接部の面シ
ール角θを大きくしてある（前記圧縮比は、θが大きい
ほど早目にベーン２が吐出口７を通過する為、小さくな
る）。これにより作動室９内の圧力が低下する為、ベー
ン２がケーシング内周面４から浮き上がる事がない。以
上も本発明の他のものにも適用できる。尚、ベーン数が
３枚以上では最大突出状態にあるベーン２の進み側の作
動室９の圧縮比は十分に小さくなる為（ベーン数が多い
ほど小さくなる）、ベーン２は飛び出し易くなる。図
２、３に示す本発明では図３（ハ）の如くローター１の
外周面に多数のラビリンス溝１６を形成すれば漏洩は一
層少なくなると共に、溝３の所定部に溝方向にシール部
材１７を備え、バネでベーン２の側面に押圧すればより
一層漏洩は少なくなる。（図３（ニ）をも参照のこ
と）。この場合、図３（ホ）の如くシール部材１７はシ
ール部材１０の近傍に備えても良い。尚、本発明ではベ
ーン２は半径方向から傾斜しており、何らかの理由（遠
心力の増大等）でベーン２の厚さや長さを増す必要があ
る場合は、溝３の底部とローター１の外周との距離が短
かくなって強度上不利になるが、図３（ヘ）の如くベー
ン２と溝３の各々の底部におけるローターの外周に近い
方の部分２０よりも軸に近い方の部分２１の方が十分に
遅れ側（ローター回転方向に対して後方側）にある様に
すれば、前記欠点は解消される（二点鎖線示の従来の各
々の底部を参照すれば明らかであろう）。以上は図１に
も適用されるものである。
よる無給油式ベーンポンプ。の一実施例で（自己潤滑性
のあるベーンを使用）、ローター１とケーシング内周面
４との密接部における各々の半径差を広い範囲（中心角
θの範囲）で微小として面シールを形成し、ローター１
のできる限り外周に接近させてバネを介してテフロン系
等の自己潤滑性のあるシール部材１０（必要ならばピン
等で回り止めをする）を備えてローター端面における漏
洩を防止する様にしてある（接触面から離れない十分な
バネ力とすること）。更に図２（ホ）又は（ヘ）の如く
ベーン２の側面に平行なのではない平面１４を有する切
断面によりベーン２を分割してある。ベーン２の幅は平
面１４に滑りを生じさせれは変化するから、遠心力（場
合によってはバネ力も加える）によりベーン２の両側面
は常に各々のケーシング内側面５に接触する様になる。
この場合、シール部材１０を備えるに当っては、ケーシ
ング内側面５側でも良く、図２（ニ）の如くローター端
面がその外周の周りに微小ギャップ（できる限り微小）
を有する如く嵌り込むローター端面穴１３をケーシング
内側面５に形成し、ローター端面穴１３に備えられたシ
ール部材１０をローター端面にバネ１１により押圧する
様にしても良い。１２はシール部材１０の外周面をその
壁面に押圧するバネである。ローター端面がローター端
面穴１３に嵌め込む深さは僅かとし、通常は０．３〜
０．５ｍｍ以下位であり、その底面とローター端面との
ギャップも微小値（通常は０．１ｍｍ以下）とする。シ
ール部材１０はベーン２の枚数に無関係に（図では５枚
ある）ワンピース形のピストンリング状のもので良い
為、構造が簡素化する。又、シール部材１０を収める溝
がローター１に必要な為、この溝とベーン２を収める溝
３の底部との間の強度が高まり、ローターの直径や幅が
小さい小容量機には有利である。尚、図２（イ）、
（ロ）、（ニ）ではベーン２は分割形であったが、図２
（ト）の分割しない一体形とし、その側面に図２（リ）
の如く多数のラビリンス溝１５を形成して漏洩を少なく
する様にしても良い。シール部材１０として図２（ニ）
の構造のものを使用する場合は、図２（チ）の穴状のラ
ビリンス溝１５′を形成する。ところで構造の簡素化が
更に要求される場合は、図２（ト）の一体形のベーン２
を用いると共にベーン２の枚数に無関係にワンピース形
のピストンリング状のものが使用できる図２（ニ）の構
造のシール部材１０を採用する事が考えられるが、選択
組合わせなどによりベーン２の側面におけるギャップを
可能な限り小さくする事が望ましい。次に図３（イ），
（ロ）に示す本発明は図２（ト）の一体形のベーン２を
使用すると共に，ローター１とケーシング内周面４との
密接部における各々の半径差を広い範囲で微小として面
シールを形成し、自己潤滑性のあるシール部材１０を備
えたものである。この場合、シール部材１０は図２
（ハ）の如くケーシング内側面５側に備える様にしても
良いが、ベーン２の側面のシール相手のケーシング内側
面５間にローター１がある様にする（図２（ニ）のロー
ター端面穴１３は形成しない）。そして図３（イ）で
は、吸入口６から吐出口７へ到るローター１とケーシン
グ内壁面との間に形成された流路の容積を二等分する位
置Ｍから十分に吸入側へ近寄った位置Ａでベーン２の最
大突出状態が得られる様にケーシング内周面４の形状を
構成してある。例えば位置Ａから位置Ｂまでのケーシン
グ内周面半径Ｒを一定とするか、又は僅かづつ減少する
様に構成するのである。ベーン２の最大突出状態は通常
では位置Ｍで得られるが、図３（イ）では十分に吸入側
へ近寄った位置Ａで得られる為、即ち作動室９内の圧力
が低い内に得られる為、ベーン２は飛び出し易くなる二
点鎖線示は通常の円形のケーシング内周面を示す。以上
は本発明の他のものにも同様に実施できる。又、図３
（ロ）ではベーン２の吐出口７の近傍位置におけるこの
ベーンの遅れ側の作動室９の圧縮比が十分に小となる如
く、ローター１とケーシング内周面４との密接部の面シ
ール角θを大きくしてある（前記圧縮比は、θが大きい
ほど早目にベーン２が吐出口７を通過する為、小さくな
る）。これにより作動室９内の圧力が低下する為、ベー
ン２がケーシング内周面４から浮き上がる事がない。以
上も本発明の他のものにも適用できる。尚、ベーン数が
３枚以上では最大突出状態にあるベーン２の進み側の作
動室９の圧縮比は十分に小さくなる為（ベーン数が多い
ほど小さくなる）、ベーン２は飛び出し易くなる。図
２、３に示す本発明では図３（ハ）の如くローター１の
外周面に多数のラビリンス溝１６を形成すれば漏洩は一
層少なくなると共に、溝３の所定部に溝方向にシール部
材１７を備え、バネでベーン２の側面に押圧すればより
一層漏洩は少なくなる。（図３（ニ）をも参照のこ
と）。この場合、図３（ホ）の如くシール部材１７はシ
ール部材１０の近傍に備えても良い。尚、本発明ではベ
ーン２は半径方向から傾斜しており、何らかの理由（遠
心力の増大等）でベーン２の厚さや長さを増す必要があ
る場合は、溝３の底部とローター１の外周との距離が短
かくなって強度上不利になるが、図３（ヘ）の如くベー
ン２と溝３の各々の底部におけるローターの外周に近い
方の部分２０よりも軸に近い方の部分２１の方が十分に
遅れ側（ローター回転方向に対して後方側）にある様に
すれば、前記欠点は解消される（二点鎖線示の従来の各
々の底部を参照すれば明らかであろう）。以上は図１に
も適用されるものである。
【０００６】［発明の効果］図１の従来では各ギャップ
からの漏洩が極めて多い為、詳述の如く公開実用新案公
報Ｓ５８−７７１８５、同Ｓ５９−１３６９５が提案さ
れているが、前者ではローター端面やベーン２の側面か
らの漏洩防止策には何ら触れられていないし、後者では
ローター１とケーシング内周面４との密接部からの漏洩
防止策には触れられていない上、ローター端面における
漏洩防止策も基本的には非接触形シールである為、根本
的解決とはならない。又、同Ｓ５１−１４３２０９では
ローター端面にシール部材を備えているが、ローター１
とケーシング内周面４との密接部やベーン２の側面にお
ける漏洩防止策には何ら触れられていない。本発明では
接触式のシール部材１０を備えている為、ローター端面
における漏洩はほぼ完璧に防止される。しかも、ベーン
２が多数の場合でも図２（ニ）の如くシール部材１０の
構造を極めて簡素化できる。又、ローター１とケーシン
グ内周面４との密接部は面シールである為、漏洩は少な
く、ローター１の外周面に多数のラビリンス溝１６を形
成しれば（この構成は従来見当らない）、非常に良くシ
ールされる。更にはベーン２の側面にもラビリンス溝１
５（１５′）を形成したり、図２（ホ）、（ヘ）の如く
ベーン２を分割型にして両側面を接触させている為、漏
洩は非常に少ない。かつシール部材１７によりより一層
漏洩を減少させる事ができる。以上の如く本発明では漏
洩が発生する部分に全て対策を施こしており、従来では
見当らないものである。従って漏洩は極めて少なく、高
い体積効率が得られ、真空ポンプとして使用する場合は
高い真空度が得られる。又、漏洩による作動室９内の圧
力上昇が避けられる為、ベーン２は飛び出し易く、ケー
シング内周面４から浮き上がる恐れもない（この効果
は、図３（イ）、（ロ）を実施すれば一層大となる）。
従って遠心力を増す為にベーン２を大きくする必要がな
いから、ローター１の直径は小さく、ベーンの摺動速度
も小さい為、磨耗も少ない。
からの漏洩が極めて多い為、詳述の如く公開実用新案公
報Ｓ５８−７７１８５、同Ｓ５９−１３６９５が提案さ
れているが、前者ではローター端面やベーン２の側面か
らの漏洩防止策には何ら触れられていないし、後者では
ローター１とケーシング内周面４との密接部からの漏洩
防止策には触れられていない上、ローター端面における
漏洩防止策も基本的には非接触形シールである為、根本
的解決とはならない。又、同Ｓ５１−１４３２０９では
ローター端面にシール部材を備えているが、ローター１
とケーシング内周面４との密接部やベーン２の側面にお
ける漏洩防止策には何ら触れられていない。本発明では
接触式のシール部材１０を備えている為、ローター端面
における漏洩はほぼ完璧に防止される。しかも、ベーン
２が多数の場合でも図２（ニ）の如くシール部材１０の
構造を極めて簡素化できる。又、ローター１とケーシン
グ内周面４との密接部は面シールである為、漏洩は少な
く、ローター１の外周面に多数のラビリンス溝１６を形
成しれば（この構成は従来見当らない）、非常に良くシ
ールされる。更にはベーン２の側面にもラビリンス溝１
５（１５′）を形成したり、図２（ホ）、（ヘ）の如く
ベーン２を分割型にして両側面を接触させている為、漏
洩は非常に少ない。かつシール部材１７によりより一層
漏洩を減少させる事ができる。以上の如く本発明では漏
洩が発生する部分に全て対策を施こしており、従来では
見当らないものである。従って漏洩は極めて少なく、高
い体積効率が得られ、真空ポンプとして使用する場合は
高い真空度が得られる。又、漏洩による作動室９内の圧
力上昇が避けられる為、ベーン２は飛び出し易く、ケー
シング内周面４から浮き上がる恐れもない（この効果
は、図３（イ）、（ロ）を実施すれば一層大となる）。
従って遠心力を増す為にベーン２を大きくする必要がな
いから、ローター１の直径は小さく、ベーンの摺動速度
も小さい為、磨耗も少ない。
【図１】従来の無給油式ベーンポンプの図
【図２】本発明による無給油式ベーンポンプの図
【図３】本発明による無給油式ベーンポンプの各実施態
様を示す図。
様を示す図。
１はローター、２はベーン、３は溝、４はケーシング内
周面、５はケーシング内側面、６は吸入口、７は吐出
口、８は吐出弁、９は作動室、１０はシール部材、１１
・１２・１８・１９はバネ、１３はローター端面穴、１
４はベーンの側面に平行でない平面、１５・１５′はラ
ビリンス溝、１６はラビリンス溝、１７はシール部材、
２０はベーン及び溝の各々の底部におけるローターの外
周に近い方部分、２１はベーン及び溝の各々の底部にお
ける軸に近い部分である。
周面、５はケーシング内側面、６は吸入口、７は吐出
口、８は吐出弁、９は作動室、１０はシール部材、１１
・１２・１８・１９はバネ、１３はローター端面穴、１
４はベーンの側面に平行でない平面、１５・１５′はラ
ビリンス溝、１６はラビリンス溝、１７はシール部材、
２０はベーン及び溝の各々の底部におけるローターの外
周に近い方部分、２１はベーン及び溝の各々の底部にお
ける軸に近い部分である。
Claims (10)
- 【請求項１】自己潤滑性のあるベーンを出入り自在に嵌
め込む溝を有するローターがケーシング内壁面内でベー
ン先端部をケーシング内周面に接触させながら回転し、
吸入口から吸入した気体をローターとケーシング内周面
との密接部で前記吸入口から分離された吐出口へ送り込
むベーンポンプにおいて、前記密接部におけるローター
とケーシング内周面との半径差を広い範囲で微小として
面シールを形成し、ローター端面側又はケーシング内側
面側にバネを介して自己潤滑性のあるシール部材を備え
てローター端面における漏洩を防止し、更にベーンの側
面に平行でない平面を有する切断面によりベーンを分割
してベーンの両側面が常に各々のケーシング内側面に接
触する様に構成した無給油式ベーンポンプ。 - 【請求項２】ローター端面がその外周の囲りに微小ギャ
ップを有する如く嵌り込むローター端面穴をケーシング
内側面に形成し、ローター端面穴に備えられた自己潤滑
性のあるケーシング部材をローター端面にバネを介して
押圧してローター端面における漏洩を防止する様にした
請求項１記載の無給油式ベーンポンプ。 - 【請求項３】ベーンを分割しない一体形のものに換え、
前記ベーンの側面に多数のラビリンス溝を形成した請求
項１記載の無給油式ベーンポンプ。 - 【請求項４】自己潤滑性のある非分割形ベーンを出入り
自在に嵌め込む溝を有するローターがケーシング内壁面
内でベーン先端部をケーシング内周面に接触させながら
回転し、吸入口から吸入した気体をローターとケーシン
グ内周面との密接部で前記吸入口から分離された吐出口
へ送り込むベーンポンプにおいて、前記密接部における
ローターとケーシング内周面との半径差を広い範囲で微
小として面シールを形成し、ローター端面がその外周の
囲りに微小ギャップを有する如く嵌り込むローター端面
穴をケーシング内側面に形成し、ローター端面穴に備え
られた自己潤滑性のあるシール部材をローター端面にバ
ネを介して押圧してローター端面における漏洩を防止す
る様にした無給油式ベーンポンプ。 - 【請求項５】吸入口から吐出口へ到るローターとケーシ
ング内壁面との間に形成された流路の容積を二等分する
位置から十分に吸入側へ近寄った位置でベーンの最大突
出状態が得られる様にケーシング内周面の形状を構成し
た請求項１ないし４のいずれかに記載の無給油式ベーン
ポンプ。 - 【請求項６】自己潤滑性のある非分割形ベーンを出入り
自在に嵌め込む溝を有するローターがケーシング内壁面
内でベーン先端部をケーシング内周面に接触させながら
回転し、吸入口から吸入した気体をローターとケーシン
グ内周面との密接部で前記吸入口から分離された吐出口
へ送り込むベーンポンプにおいて、前記密接部における
ローターとケーシング内周面との半径差を広い範囲で微
小として面シールーを形成し、かつベーンの側面のシー
ル相手のケーシング内側面間にローターがある様にし、
ローター端面又はケーシング内側面にバネを介して自己
潤滑性のあるシール部材を備えてローター端面における
漏洩を防止し、更に吸入口から吐出口へ到るローターと
ケーシング内壁面との間に形成された流路の容積を二等
分する位置から十分に吸入側へ近寄った位置でベーンの
最大突出状態が得られる様にケーシング内周面の形状を
構成した無給油式ベーンポンプ。 - 【請求項７】ベーンの吐出口近傍位置におけるこのベー
ン遅れ側の作動室の圧縮比が十分小となる如く、ロータ
ーとケーシング内周面との密接部の面シール中心角を大
とした請求項１ないし６のいずれかに記載の無給油式ベ
ーンポンプ。 - 【請求項８】自己潤滑性のある非分割形ベーンを出入り
自在に嵌め込む溝を有するローターがケーシング内壁面
内でベーン先端部をケーシング内周面に接触させながら
回転し、吸入口から吸入した気体をローターとケーシン
グ内周面との密接部で前記吸入口から分離された吐出口
へ送り込むベーンポンプにおいて、前記密接部における
ローターとケーシング内周面との半径差を広い範囲で微
小として面シールを形成し、かつベーンの側面のシール
相手のケーシング内側面間にローターがある様にし、ロ
ーター端面又はケーシング内側面にバネを介して自己潤
滑性のあるシール部材を備えてローター端面における漏
洩を防止し、更にベーンの吐出口近傍位置におけるこの
ベーンの遅れ側の作動室の圧縮比が十分に小となる如
く、ローターとケーシング内周面との密接部の面シール
中心角を大きくした無給油式ベーンポンプ。 - 【請求項９】ローターの外周面に多数のラビリンス溝を
形成した請求項１ないし８のいずれかに記載の無給油式
ベーンポンプ。 - 【請求項１０】溝の所定部に溝方向に備えられたシール
部材をバネでベーンの側面に押圧した請求項１ないし９
のいずれかに記載の無給油式ベーンポンプ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16571094A JPH07317674A (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 無給油式ベーンポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16571094A JPH07317674A (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 無給油式ベーンポンプ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07317674A true JPH07317674A (ja) | 1995-12-05 |
Family
ID=15817591
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16571094A Withdrawn JPH07317674A (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 無給油式ベーンポンプ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07317674A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004036046A1 (ja) * | 2002-10-15 | 2004-04-29 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | ベーン式真空ポンプ |
| JP2008503680A (ja) * | 2004-06-24 | 2008-02-07 | ルーク アウトモービルテヒニーク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト | ポンプ |
| EP1925778A1 (en) * | 2006-11-24 | 2008-05-28 | Matsushita Electric Works, Ltd. | Vane pump |
-
1994
- 1994-05-27 JP JP16571094A patent/JPH07317674A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004036046A1 (ja) * | 2002-10-15 | 2004-04-29 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | ベーン式真空ポンプ |
| KR100607321B1 (ko) * | 2002-10-15 | 2006-07-31 | 미츠비시덴키 가부시키가이샤 | 베인식 진공 펌프 |
| CN100370141C (zh) * | 2002-10-15 | 2008-02-20 | 三菱电机株式会社 | 叶轮式真空泵 |
| JP2008503680A (ja) * | 2004-06-24 | 2008-02-07 | ルーク アウトモービルテヒニーク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト | ポンプ |
| EP1925778A1 (en) * | 2006-11-24 | 2008-05-28 | Matsushita Electric Works, Ltd. | Vane pump |
| US7628594B2 (en) | 2006-11-24 | 2009-12-08 | Matsushita Electric Works, Ltd. | Vane pump having a labyrinth seal and gap between a top surface of a rotor and a ceiling surface of a rotor chamber that is formed between upper and lower cases |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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