JPH09119037A - インクリボン用基布 - Google Patents

インクリボン用基布

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JPH09119037A
JPH09119037A JP7277446A JP27744695A JPH09119037A JP H09119037 A JPH09119037 A JP H09119037A JP 7277446 A JP7277446 A JP 7277446A JP 27744695 A JP27744695 A JP 27744695A JP H09119037 A JPH09119037 A JP H09119037A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接合部、基布部の耐久性に優れ、その上イン
ク吸収性、印字鮮明性、インク寿命に優れるインクリボ
ン用基布の提供。 【解決手段】 基布の長さ方向を構成する経糸の織密度
に対する幅方向を構成する緯糸の織密度比が0.7〜
1.1であり、かつ、幅方向を構成する緯糸の織クリン
プ率が1.5〜7%であることを特徴とするインクリボ
ン用基布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクリボン用基
布に関する。更に、詳しくは、基布部と接合部の耐久
性、インク吸収性、印字性の各性能が改良されたインク
リボン用基布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各分野においてコンピューターが
広範に普及しつつあり、そのせいもあって印刷システム
が飛躍的な発展を続けている。印刷システムにおいて
は、インクジェット方式、熱転写方式、感熱方式等が代
表的な印字方式であり、これらの方式による印刷システ
ムにおいてはノンインパクト化、印刷速度の高速化が進
められている。このような流れに対して布リボンを用い
るインパクト印刷方式には、ライン・ドット系、シリア
ル・ドット系等のプリンタがあるが、現在例えば国内で
は、このような布リボンを用いるプリンタ市場は減少傾
向にある。しかし、ノンインパクト化が進んでいる現状
において布リボンを用いるインパクト方式は、大量印
字、高速印字、複数枚数印字に対しても今なお主流視さ
れ、ライン・ドット系、シリアル・ドット系等のプリン
タは依然として大きい市場である。それは、インパクト
方式においても益々大量処理化及び高速化、高インパク
ト化が進行しているからである。
【0003】このような最新のプリンタに対する布リボ
ンの印字による耐久性は、従来のリボン基布レベルの耐
久性では不十分であり、例えば複数枚数印字のための高
インパクトプリンタの場合の現状リボン基布の耐久性
は、従来プリンタの耐久性の1/5〜1/10程度のレ
ベルにしか至っていない。一方、インクジェット方式、
熱転写方式、感熱方式等のノンインパクトタイプのプリ
ンタに対し、布インクリボンを媒体とするインパクト方
式では、印字性能のうちの一部の性能(印字鮮明性、ハ
イスポット発現性)が劣る問題がある。
【0004】このような問題に対して、これまで布イン
クリボンの改善が試みられてきた。例えば、本出願人
は、特公平3−2674号公報、特開平6−64288
号公報等で、打字衝撃に対する特に耐久性を向上させ
た、特定の性質を有するポリアミド繊維から成るインク
リボン用原糸を提案してきた。しかしながらこのような
提案によっても進展しつつあるプリンタの高速化、高イ
ンパクト化に対しては、耐久性、インク吸収性、さらに
は印字性の各性能面で必ずしも充分満足できる状況には
至っておらず、前記性能のより一層の向上が要求されて
きているのである。
【0005】他にも、インクリボン用基布の織組織に着
目しその構造を改善する提案がなされており、例えば、
特開平1−301277号公報では、細径のドットピン
ワイヤの破損を防ぐため、40d/34fナイロンによ
り、経密度を170〜185本/吋、緯密度を150〜
170本/吋として基布厚みを薄くすることを提案し、
また、特開平3−19882号公報では緯糸の密度を経
糸密度に対し、0.70〜1.43の範囲とすること
で、同様に生地厚みを減少させてワイヤを引っかかり難
くする提案をしている。
【0006】しかしながら、この様な提案によるインク
リボン基布も以下に説明するような種々の未解決の問題
を有しており、特に、印字性能の改善が不充分なのであ
る。すなわち、前記特開平1−301277号公報及び
特開平3−19882号公報が提案するように、基布厚
みを薄くすることによってドットピンワイヤの糸の引掛
現象を減らし、ワイヤ摩耗、布破損を防げて、糸使い、
性量が同じインクリボン基布同士であれば印字鮮明性が
良くなるものの、ハイスポット発現が起り易くなり、イ
ンクを溜める空隙が減りインク寿命が大きく低下すると
いう問題を有するのである。
【0007】又、前記特開平3−19882号公報では
その実施例においてワイヤー1本当たりの動作回数20
万回/リボン長1mの印字後の1吋当たりの引張り強度
でリボン性能を判断し、その引張り強度をリボンの長さ
方向の強度のみで評価しているが、本発明者は、実際の
印字後の破損状態の観察とリボン強度との対比を入念に
くり返し行った結果、リボンの長さ方向のみの強度変化
でリボン基布を評価することは困難であることを確認し
た。
【0008】更に、前記特開平3−19882号公報に
いうインクリボン寿命は、ワイヤー1本当たりの動作回
数20万回/リボン長1mの印字後、または、インクリ
ボン1m当たり漢字3万文字相当印字後時点のインクリ
ボン基布の寿命であるが、本発明における評価方法に換
算すると前記漢字3万文字は7.5頁に相当し、従っ
て、500頁にもならない印字初期段階における評価に
過ぎない。これは、既述のような大量処理用、高速用、
高インパクト用プリンタ用に求められているインクリボ
ン基布の耐久性とは著しく異なるレベルにおける評価で
あり、現在は前記提案に開示されているリボン基布レベ
ルをはるかに上回る耐久性が要求されているのである。
【0009】また、前記特開平1−301277号公報
及び特開平3−19882号公報には、インクリボン用
基布の印字性能と耐久性向上には必要不可欠である接合
部の耐久性向上に関する開示を見出すことができない。
一方、インクリボンの打字耐久性とインク吸収性や印字
性能を向上させる方法もすでに提案されており、例え
ば、特公昭63−42587号公報、実公平7−174
99号公報及び特開昭59−31179号公報では、リ
ボン用基布の長さ方向即ち経糸にクリンプを付与する提
案をしているが、経糸にクリンプを付与するためには通
常オーバーフィードセット方法による必要があり、この
方法によると織物にしわが発生し易く、特に耳部付近に
しわが発生し易いために得られるリボン用基布の製品収
率が低下する恐れがある。
【0010】以上から明らかなように従来のインクリボ
ン用基布は既述のように種々提案がなされているにもか
かわらず未解決の問題を有しており、充分満足し得るイ
ンクリボン用基布は、いまだ見い出し得ないのである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、以上
詳述したような未解決な種々の問題を解消し得るインク
リボン用基布の提供であり、すなわち、基布部と接合部
の耐久性に優れ、その上インク吸収性、及び、インクラ
イフ性、印字の鮮明性、等の印字性能に優れるインクリ
ボン用基布の提供である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するために鋭意検討をし続けた結果、本発明課題
を達成し得る組織構造を有するインクリボン用基布が存
在することを見い出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、基布の長さ方向を構成する経糸の
織密度に対する幅方向を構成する緯糸の織密度比が0.
7〜1.1であり、かつ、幅方向を構成する緯糸の織ク
リンプ率が1.5〜7%であることを特徴とするインク
リボン用基布、である。
【0013】また、本発明は、前記基布が、硫酸相対粘
度ηγ2.5以上3.3以下のポリアミド繊維からなる
ことを特徴とするインクリボン用基布、である。以下に
おいて、本発明をさらに詳細に説明する。本発明におけ
るインクリボン用基布の長さ方向を構成する経糸、もし
くは幅方向を構成する緯糸は、ポリアミドマルチフィラ
メントであることが好ましく、ナイロン6でも差支えな
いしナイロン66であってもよい。該経糸及び緯糸のデ
ニールは20〜70dが好ましく、有撚であっても無撚
であっても差支えない。
【0014】本発明によるインクリボン用基布の織組織
は、経糸、緯糸が1本づつ交互に交差する通常の平織組
織であることが好ましい。また製織は、経糸と緯糸に同
じ硫酸相対粘度からなるポリアミドマルチフィラメント
糸を用いて製織してもよく、あるいは異なる硫酸相対粘
度からなるポリアミドマルチフィラメント糸を用いて製
織してもよい。
【0015】本発明において重要なことは、本発明によ
るインクリボン用基布が、使用する糸のデニールにかか
わらず基布の長さ方向を構成する経糸の織密度に対する
幅方向を構成する緯糸の織密度比が0.7〜1.1であ
るような組織構造となすことである。前記織密度比が
0.7未満であると印字耐久性及び接合部、耐久性の面
で劣るようになり、また前記織密度比が1.1超では、
経密度によっては製織が困難となる可能性があるからで
ある。
【0016】本発明において次に重要なことは、かかる
平織物の組織構造を、使用する糸のデニールにかかわら
ず、あるいは経糸の織密度にかかわらず、幅方向を構成
する緯糸の織クリンプ率を1.5〜7%となすことであ
る。特に、インク吸収性や印字性能の面から3.0%以
上であることが好ましい。それは、緯糸の織クリンプ率
を1.5%未満にすると、インク吸収性や印字性能の効
果に満足出来ない可能性があり、また緯糸の織クリンプ
率を7%超にすると基布耐久性に弊害が出始めるように
なること、さらに、通常の加工方法では緯糸へのクリン
プ付与が困難となることからである。インク吸収性や印
字性能の顕著な効果と耐久性の両性能面から特に好まし
い緯糸クリンプ率は3〜7%である。
【0017】なお、従来のインクリボン基布の織クリン
プは既述のように経糸に対して施され、経糸クリンプ率
を5%以上とすることでインク吸収性、印字性能が向上
することが明らかにされている。しかしながら、経糸ク
リンプ率を上げるためのリボン基布の仕上げセット時の
条件には限度があり、高クリンプ率を付与すると当然厚
みが増し、基布厚みが大きくなりすぎると印字鮮明性が
低下し、さらに、高速、高インパクトタイプのプリンタ
には耐久性の面で弊害がでてくる。我々はこのような問
題を解消しインク吸収性や印字性能を向上せしめうるイ
ンクリボン用基布を求め鋭意研究を重ね、その結果、従
来のように幅方向のクリンプを殺して長さ方向にクリン
プを付与するのではなく、全く意外なことに長さ方向の
糸にも幅方向の糸にも又は幅方向の糸のみに前記のよう
に特定のクリンプを付与した基布となすことによって、
従来基布よりも格段に優れた耐久性と印字性能の両性能
を満足させうるインクリボン用基布を見い出したのであ
る。
【0018】本発明にいう緯糸織クリンプ率は、次式で
示される。 式中LFは、20℃、65%RHに調湿された状態の基
布の幅方向の一定長の長さ、LYは、該基布を構成する
緯糸の1本を張力がかからないように解し、その解した
糸の初荷重(糸デニール×1/10g)下での長さを意
味する。
【0019】本発明では,緯糸にクリンプを付与する方
法を特に制限するものではないが、仕上セット時に幅入
れセットをする方法が最も簡単であるが故に好ましく、
さらに、高クリンプを付与するには、経糸間隔を広く設
計し緯糸打込み力を低下させて製織し、得られた生機を
リラックス精錬した後上記の幅入れ仕上げセットをおこ
なう方法によることが望ましい。
【0020】本発明においては、インクリボン基布を構
成する経糸と緯糸を硫酸相対粘度をηγ2.5以上3.
3以下としたポリアミド繊維で形成させることが好まし
い。基布の印字耐久性や接合部の耐久性の面からηγ
2.8以上3.3以下であることが特に好ましい。ま
た、硫酸相対粘度が3.3超のポリアミド重合体を得て
それを用いてポリアミドマルチフィラメントを製造する
ことは実用上困難である。
【0021】なお、本発明でいう硫酸相対粘度ηγと
は、25℃、95.5重量%濃度の硫酸溶液中での重合
体濃度が1.0重量%となるように調整した溶液の相対
粘度のことである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明を実施例によってよ
り具体的に説明する。尚、本発明においてはインクリボ
ンの性能評価を以下のとおり実施した。 A.インク吸収性 インクを塗布量を変えて基布に含浸させ、塗布後一定期
間経過させてから、インクの含浸状態を以下の基準で判
定し、塗布状態が4.5級以下になるインク最大含浸量
を求める。
【0023】 級 基布表面のインク含浸状態 5 さらさらしている。全くギラツキ、斑付がない。 4.5 1箇所/2mに小さいギラツキ、斑付がある。 4 1箇所/2mにギラツキ、斑付がある。 3 2〜4カ所/2mにギラツキ、斑付がある。
【0024】 2 5カ所以上/2mにギラツキ、斑付がある。 1 全体にギラツキ、斑付がある。 B.インク寿命 インクリボン5mを超音波溶着機で接合して輪とし、エ
ンドレスリボンとしてプリンタにより印字する。印字後
印字用紙の特定頁の特定文字の特定箇所の印字濃度をO
CR(OPTICAL CHARACTER)テスタ
(トッパン・ムーア(株)製、082A型)によりPC
S(PRINT CONTRAST SIGNAL)値
で測定し、特定濃度の頁数をインク寿命とする。 C.印字鮮明性 インク寿命と同様、インクリボン5mを繋いで輪とし、
プリンタにより印字する。印字後印字用紙の特定頁の特
定文字の特定箇所数カ所の印字濃度をOCRテスタによ
りPCS値で測定し、PCS値の最大値と最小値の差で
ある濃度差のRを求める。なお、印字鮮明性はインク付
着率20%owfインクリボンを用いて評価した。 D.接合部耐久性 各サンプルの厚みに合わせ超音波溶着条件を各々数条件
設定し、1つの条件に対し接合部を一定の間隔をおいて
10個以上作成する。これをすべて20mのメビウスの
輪に繋ぎカートリッジ及びプリンタにセットして印字す
る。一定頁の印字経過毎にプリンタ及び,カートリッジ
からリボンを取り出し損傷状態を以下の基準に従って判
定する。この時、3級以下の損傷状態の接合部は取り除
き、印字を継続する。最終的には最後に残った接合部が
1つのサンプルの最適溶着条件による接合部となり、こ
のベスト接合部の印字頁数が接合耐久性値となる。
【0025】 1級 織組織に乱れ無 1.5級 織組織に乱れ有 2級 0.1mm以下の微細孔有 3級 0.2mm以下の微細孔有 4級 1.0mm以下の損傷穴有 5級 1.0mm以上の損傷穴有 E.基布の印字耐久性 接合部耐久性と同じように各サンプルを一定間隔毎に採
り20mのメビウスの輪に繋ぎ、カートリッジ、プリン
タにセットし印字する。サンプルの繋ぎ目(接合部)が
3級以下の状態になるたびに、上記損傷程度基準に従っ
て基布部を判定して繋ぎ直し印字を継続する。基布部が
3級になった時点の頁数を求めこれをこのサンプルの基
布部の耐久性値とする。
【0026】
【実施例1〜3及び比較例1〜4】原糸の硫酸相対粘度
が表1に示すように2.6であるナイロン66繊維の経
糸と緯糸を用いて、ナイロン66繊維40d/34f
(無撚)よりなる平織組織をセット後の仕上がり経糸密
度が150〜195本/in、緯/経糸織密度比が0.
7〜1.1になるように設計して製織し、得られた生機
を精錬し、次いで従来品と変わらない緯クリンプ率を有
する試験品と緯クリンプ率が1.5%以上である試験品
をセット条件を変えて仕上げることにより、インクリボ
ン用基布を得た。これらを13mm巾ならびに25mm
巾にスリットして実施例1〜7及び比較例1〜5のイン
クリボン用基布を得た。これらを各々インキングし、イ
ンク塗布量をインク付着率20%owfからインクの吸
収限界を越えて塗布表面が異常な状態になるまで数条件
変化させたインクリボンを作成し、インク最大付着量を
求めた。また、これらのインクリボンを用いてインク吸
収性、印字性能(印字鮮明性、インク寿命)及び耐久性
(接合部、基布部)を測定し評価した。結果を表1にま
とめて示す。
【0027】表1より、緯/経密度比が上がると耐久性
が向上することを理解し得る。特に、基布部の耐久性
は、大きく向上することが明らかである。また、緯/経
密度比が0.7未満になると耐久性が低下することも明
らかであり、緯/経密度比が1.1超になると耐久性の
面で効果のないことも確認できる。インク吸収性と印字
性能は、緯/経密度比の向上とともに若干悪くなるが、
緯糸クリンプ率を上げると向上し、緯/経密度比0.5
以下のリボン基布より良好である。緯糸クリンプ率が7
%超になると耐久性が劣るようになることも確認でき
る。
【0028】
【実施例5〜9及び比較例11】原糸の硫酸相対粘度が
2.45〜3.3であるナイロン66繊維を用いた経糸
と緯糸に、ナイロン66繊維40d/34f(無撚)よ
りなる平織組織をセット後の仕上がり経糸密度が185
本/in、緯/経糸織密度比が0.71になるように設
計して製織し、得られた生機を精錬し、次いで緯クリン
プ率が3.5%以上を有する試験品を同セット条件にて
仕上げたインクリボン用基布を得た。これを13mm巾
ならびに25mm巾にスリットしてインキングし、塗布
量をインク付着率20%owfから塗布表面が異常な状
態になるまで数条件と変化させ、インクリボンを作成し
た。これらのインクリボンを用いてインク吸収性、印字
性能及び、耐久性を測定し、評価した。結果を表2にま
とめ示す。
【0029】表2は、原糸硫酸相対粘度が高くなるに従
って基布の耐久性が向上することを示す。しかし、原糸
粘度が2.45では耐久性の低下が大きく、特に接合部
耐久性の限界を下回っている。又、原糸粘度を3.3に
上げても原糸粘度が3.2である場合に比べ耐久性に顕
著な効果の差違が認められず、効果が頭うちとなる。従
って、表2より原糸の硫酸相対粘度は2.5以上3.3
以下であることが好ましいことが明らかである。また、
インク吸収性と印字性能については原糸粘度の影響を認
め難いことも確認できた。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明のインクリボン用基布によると、
最近特に切望されているプリント処理量の増大による高
速化、複数枚数プリントに対する高インパクト化、及び
印字鮮明性向上のためのドットピンの鋭角化などに対処
し得る基布部の耐久性が飛躍的に向上した、接合部耐久
性も充分満足し得るレベルにある、格別に優れたインク
リボンを得ることができる。
【0033】更に、本発明によるインクリボン用基布
は、インクの吸収性が良好であり、印字鮮明性に優れ、
インク寿命も一層向上したインクリボン用基布である。
また、本発明によるときは、織組織は単純な平織組織で
よく、また、従来のごとく印字性能改良のために特に長
さ方向のクリンプ率を極端に高いものにする必要がな
く、また仕上セットが容易にでき、インクリボンの厚み
も、大きくアップさせる必要がない優れたインクリボン
用基布となせる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基布の長さ方向を構成する経糸の織密度
    に対する幅方向を構成する緯糸の織密度比が0.7〜
    1.1であり、かつ、幅方向を構成する緯糸の織クリン
    プ率が1.5〜7%であることを特徴とするインクリボ
    ン用基布。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の基布が硫酸相対粘度ηγ
    2.5以上3.3以下のポリアミド繊維からなることを
    特徴とするインクリボン用基布。
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