JPH09119024A - 炭素繊維およびその製造方法 - Google Patents

炭素繊維およびその製造方法

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JPH09119024A
JPH09119024A JP23144596A JP23144596A JPH09119024A JP H09119024 A JPH09119024 A JP H09119024A JP 23144596 A JP23144596 A JP 23144596A JP 23144596 A JP23144596 A JP 23144596A JP H09119024 A JPH09119024 A JP H09119024A
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fiber
cracks
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高熱伝導率、低電気比抵抗、高引張弾性率で
かつ高圧縮強度のCFを提供する。 【解決手段】 室温で測定された熱伝導率が1000W
/m・K以上、電気比抵抗が1.2μΩm以下、引張弾
性率が95ton/mm2 以上、圧縮強度が30kg/
mm2 以上であり、繊維断面にクラックを有しない繊維
(クラック無し)とクラックを有する繊維(クラック有
り)の割合が、クラック無し/クラック有り=5/95
〜30/70であることを特徴とするピッチ系炭素繊
維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピッチ系炭素繊維
とその製造方法に関わるものである。本発明によるピッ
チ系炭素繊維は、それ自体著しく高い熱伝導率を示す炭
素繊維であり、かかる高熱伝導率の炭素繊維は高い寸法
安定性、耐熱衝撃性の要求される宇宙用構造材料や、高
エネルギー密度エレクトロニックデバイスの放熱材料等
に好適に使用される。
【0002】
【従来の技術】高性能の炭素繊維はポリアクリロニトリ
ル(PAN)を原料とするPAN系炭素繊維と、ピッチ
類を原料とするピッチ系炭素繊維に大別され、それぞれ
高比強度、高比弾性率という特徴を生かして、航空機用
材料、スポーツ用品用材料、建築用材料等として広く用
いられている。
【0003】また、大きな温度分布の下での寸法安定性
や、耐熱衝撃性の要求される宇宙用材料や、高エネルギ
ー密度化の進み続けるエレクトロニックデバイスの放熱
用材料等の用途では、上述の機械的性質の他に高い熱伝
導率が要求され、これまでも炭素繊維の熱伝導率を向上
させるために多くの検討がなされてきた。しかし、市販
されているPAN系炭素繊維の熱伝導率は通常200W
/m・Kよりも小さく、電気比抵抗は6μΩmよりも大
きい。一方、ピッチ系炭素繊維は一般にPAN系炭素繊
維に比べて高熱伝導率、低電気比抵抗を達成しやすいと
認識されているが、市販されているピッチ系炭素繊維の
熱伝導率は通常700W/m・Kよりも小さく、電気比
抵抗は2μΩmよりも大きい。
【0004】最近のこの分野の改善技術として、例えば
特開平2−242919号公報においてはピッチの軟化
点、紡糸温度、不融化方法、焼成温度を特定することに
より、低電気比抵抗の炭素繊維を製造する方法が提案さ
れている。しかし、高軟化点のピッチを、高い温度で紡
糸をしていること、硝酸を用いるという特殊な不融化方
法を採用していること、また実質的に3200℃を超え
る非常に高い温度で黒鉛化していることから、工業的に
生産するには不十分な技術であった。また、高温で紡糸
を行う為に分解ガスに起因する欠陥を繊維中に含みやす
く強度的には低いものであった。
【0005】特開平4−163319号公報において
は、非常に複雑な多段の延伸処理を行いながらの不融
化、炭化、黒鉛化処理を行うことにより、高い熱伝導率
を示す炭素繊維が得られている。しかし熱伝導率を10
00W/m・K以上としたときの圧縮強度は26kg/
mm2 と低いものであった。また、特開平6−2570
20号公報においては、ピッチのガラス転移温度幅、光
学異方性割合、キノリン不溶分量を特定することによ
り、高い熱伝導率を有する炭素繊維を得ることが提案さ
れているが、その熱伝導率は860W/m・Kと充分に
高いものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、超高熱
伝導率の炭素繊維は、工業的な生産性を半ば犠牲にした
形の技術を確立することにより開発されつつある。しか
し、従来のものは機械的物性、特に圧縮強度が低いため
に、応用分野での強度不足が指摘され、使用が制限され
ていると共に改良が要求されていた。そこで、非常に高
い熱伝導率、低い電気比抵抗、高い引張弾性率を有して
いながら、かつ高い圧縮強度を有する炭素繊維、具体的
には熱伝導率1000W/m・K以上、電気抵抗1.2
μΩm以下であり、かつ引張弾性率が95ton/mm
2 以上、圧縮強度が30kg/mm2 以上の炭素繊維及
びその工業的な製造方法の開発が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高い熱伝
導率、低い電気比抵抗を得るためには炭素繊維の結晶構
造を出来るだけ大きくして、黒鉛単結晶に近付ける必要
があり、また、高強度を得るためには炭素繊維の欠陥を
可能な限り減らす必要があると考えて、鋭意検討を行っ
た。その結果、炭素繊維の断面構造において、クラック
を有しない繊維とクラックを有する繊維の割合を一定範
囲にすることにより、高熱伝導率と高強度を両立させう
ること、また、そのような炭素繊維は、光学的異方性ピ
ッチを紡糸ノズル直前で、特定粘度の下、特定の時間、
静置し、ピッチ液晶のドメインサイズ(液晶組織の大き
さ)を大きく成長させ、その状態のまま、再び分断する
ような剪断力を与えることなく直接ノズル孔より吐出さ
せ、炭素繊維の前駆体であるピッチ繊維を得、このピッ
チ繊維を不融化後、炭化、黒鉛化することにより得られ
ることを見出し、本発明に到達した。
【0008】即ち、本発明は、熱伝導率が1000W/
m・K以上、電気比抵抗が1.2μΩm以下、引張弾性
率が95ton/mm2 以上、圧縮強度が30kg/m
2以上であり、繊維断面にクラックを有しない繊維
(クラック無し)とクラックを有する繊維(クラック有
り)の割合が、クラック無し/クラック有り=5/95
〜30/70であることを特徴とするピッチ系炭素繊
維、及び、溶融した光学的異方性ピッチをノズル孔に導
入して紡糸し、得られたピッチ繊維を不融化、炭化、黒
鉛化する炭素繊維の製造方法において、溶融した光学的
異方性ピッチを粘度50〜1000poiseの状態で
20〜300分間静置した後、直接ノズル孔に導入して
紡糸することを特徴とする炭素繊維の製造方法に関する
ものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより詳細に説明す
る。本発明で用いられる紡糸ピッチの出発原料として
は、石炭系のコールタール、コールタールピッチ、石炭
液化物、石油系の重質油、タール、ピッチ等が挙げられ
る。これらの出発原料のうち、石炭系のコールタール、
コールタールピッチが、それらを構成する分子の芳香族
性が高く、黒鉛結晶の発達しやすい紡糸ピッチを得られ
るという点から好適に用いられる。
【0010】これらの炭素質原料中にはフリーカーボ
ン、未溶解石炭、灰分、触媒等の不純物が含まれている
が、これらの不純物は濾過、遠心分離、あるいは溶剤を
使用する静置沈降分離等の周知の方法で予め除去してお
くことが望ましい。また、前記炭素質材料を、例えば加
熱処理後に特定溶剤で可溶分を抽出する方法、あるいは
水素供与性溶媒、水素ガスの存在下に水添処理する方法
等により予備処理を行っておいてもよい。
【0011】本発明における紡糸ピッチである、光学的
異方性ピッチの光学的異方性割合は、70%以上、好ま
しくは90%以上、更に好ましくは100%である。光
学的異方性割合が70%より低いと、黒鉛化した後の炭
素繊維の黒鉛結晶性が低く、高い熱伝導率が得られな
い。また、メトラー法により求めた軟化点は260℃以
上340℃以下、好ましくは280℃以上320℃以
下、更に好ましくは290℃以上310℃以下である。
軟化点が260℃より低いと、紡糸後の不融化の際に繊
維同士の融着が生じやすく、開繊性の悪い炭素繊維束と
なりやすい。また、340℃より高いと紡糸の際にピッ
チの熱分解が生じ、分解ガスによる紡糸ノズル内での気
泡発生により紡糸性が著しく低下する。
【0012】所望の光学的異方性割合、メトラー軟化点
の光学的異方性ピッチを得るために、前述の炭素質原
料、あるいは予備処理を行った炭素質原料を必要に応じ
て、通常350〜500℃、好ましくは380〜450
℃で、2分〜50時間、好ましくは5分〜5時間、窒
素、アルゴン、水蒸気等の不活性ガス雰囲気下、あるい
は吹き込み下に加熱処理を行ってもよい。
【0013】本発明においては、溶融した前記光学的異
方性ピッチを50〜1000poise、好ましくは1
00〜500poiseの粘度において、20〜300
分間、好ましくは40〜150分間静置した後に、ピッ
チドメインを分断するような剪断力を与えることなく直
接ノズル孔に導入し紡糸を行うことが重要である。ここ
でいう“静置”とは、ピッチの熱による自然対流以上の
流速を与えないことであり、その線速は2cm/分以下
である。連続的に紡糸を行うためには、紡糸装置内にピ
ッチを連続的に供給する必要があるが、そのときの流速
は線速として2cm/分以下であることが必要となる。
【0014】更に具体的に述べると、通常、ピッチ繊維
を紡糸する際には、紡糸ピッチ中に含まれる不純物やゲ
ル状の重質化物を処理、除去、または均質化をするため
に、ノズル孔の上流部にメッシュ状フィルター、ガラス
ビーズ、金属パウダー、焼結金属フィルター等を設置し
ている。しかしながら、このような充填物がピッチ液晶
の流路にあると、そこを通過する際にピッチ液晶が充填
物の空隙の単位で分断され、ドメインサイズが小さくな
る。このような状態のピッチをノズル孔に導入し紡糸を
行うと、微細な結晶単位を有するピッチ繊維が得られ、
このピッチ繊維から得られる炭素繊維の熱伝導率は低い
ものとなる。
【0015】本発明によると、一度分断され、微細化し
たピッチ液晶を前述の特定条件下で静置することによ
り、再びピッチドメインを成長させ、その後、再びピッ
チドメインが分断されるような剪断力を与えることな
く、即ち、ピッチ液晶を前述したような充填物を通過さ
せずに直接ノズル孔に導入し、紡糸することにより、大
きなドメインサイズを有するピッチ繊維が得られる。こ
のピッチ繊維の断面構造は、一般的に知られている“ラ
ジアル型”と異なっている。“ラジアル型”は、「高温
処理によって半径方向に亀裂が入り、扇形の断面を示
す」(大谷杉郎等著、炭素繊維 近代編集(1983)
p197〜198)が、本発明により得られたピッチ繊
維は、組織構造が大きいために焼成した後、一定の割合
でクラックの発生を生じない炭素繊維が得られる。
【0016】なお、ピッチドメインとはピッチ液晶の配
向状態の繰り返しの一つの単位を指し、これは、偏光顕
微鏡下で、青、紫、黄色の色調の変化で観察することが
出来る。連続した色調の部分を一つのドメインとみな
す。またドメインサイズとはある断面について、ピッチ
液晶の配向方向に対して垂直方向に測定した、一つのド
メインの幅を示す。充填物を通過した後の光学的異方性
ピッチの偏光顕微鏡写真ではピッチドメインが分断され
てドメインサイズが小さくなった様子が観察できる(図
6参照)。充填物通過後、100poiseの粘度で6
0分間静置した後の光学的異方性ピッチの偏光顕微鏡写
真では、ピッチドメインが成長してドメインサイズが大
きくなった様子が観察できる(図7参照)。
【0017】静置時の粘度が1000poiseよりも
高いと、ドメインを大きく成長させるためには長時間を
要し効率が落ちること、また、50poiseよりも低
いと、粘度を維持するために必要な温度が高くなる為
に、静置中のピッチの熱分解により分解ガスが発生し、
安定した紡糸が行えなくなることから好ましくない。ま
た、静置時間を20分より短くするとピッチドメインの
成長が充分でないため、また、300分より長くする
と、保持中のピッチの熱分解により分解ガスが発生し、
安定した紡糸が行えなくなることから好ましくない。
【0018】本発明においては、ノズルの形状について
は特に制約はないが、図3に示すようなノズル孔導入角
αが70°よりも大きく、ノズル孔の長さLと孔径Dの
比L/Dが3よりも小さいものが好ましく用いられ、更
に好ましくはαが100°よりも大きく、L/Dは1.
5よりも小さいものが用いられる。紡糸時のノズルの温
度についても特に制約はなく、安定した紡糸状態が維持
できる温度、即ち、紡糸ピッチの粘度が20〜800p
oise、好ましくは50〜300poiseになる温
度であればよい。
【0019】このようにして得られたピッチ繊維は一般
的な方法により不融化し、所望の濃度で炭化及び/また
は黒鉛化、表面処理を行うことにより、本発明の炭素繊
維を得ることが出来る。この際、炭化及び黒鉛化の温度
が高いほど、また炭化及び黒鉛化の時間が長いほど黒鉛
結晶子が大きく成長し、熱伝導率の高い炭素繊維が得ら
れる。不融化処理は通常空気、オゾン、二酸化窒素等の
酸化性雰囲気下、または極希に硝酸等を用いての酸化性
液中で行われるが、最も簡便な方法である空気中で行う
ことができる。
【0020】不融化繊維は、所望の物性の炭素繊維を得
るために必要な温度で炭化及び/または黒鉛化された
後、表面処理を行う。この際に張力を付加しても良く、
また、付加しなくともよい。具体的にはピッチ繊維を酸
化性ガス雰囲気中で、300〜380℃で加熱処理する
ことにより、不融化繊維トウを得る。更にこの不融化繊
維トウを窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中通常、
800〜3500℃で炭化、黒鉛化される。この際の炭
化、黒鉛化処理は得られた炭化又は黒鉛化繊維の炭素含
有率が97%以上になる温度、好ましくは99%以上に
なる温度で処理されると好ましい。この様な温度で処理
しておくと、炭素繊維の炭素化収縮による寸法変化を極
力小さく抑制し、糸傷みによる炭素繊維強度の低下を未
然に防止することが出来る。
【0021】次に通常の方法で表面処理したのちサイジ
ング剤を繊維に対し0.2〜10重量%、好ましくは
0.5〜7重量%添着し炭素繊維を得る。サイジング剤
としては通常用いられる任意のものが使用でき、具体的
にはエポキシ化合物、水溶性ポリアミド化合物、飽和又
は不飽和ポリエステル、酢酸ビニル、水又はアルコー
ル、グリコール単独又はこれらの混合物があげられる。
【0022】更に本発明では炭化若しくは黒鉛化された
炭素繊維、又はその炭素繊維を用いた織物を、予め黒鉛
化処理されたパッキングコークスとともに黒鉛製のルツ
ボの中に入れ高黒鉛化処理すると好ましい。黒鉛製のル
ツボは上記の炭素繊維又は炭素繊維織物を所望の量入れ
ることが出来るものであるならば大きさ形状に特に制約
はないが、黒鉛化処理中又は冷却中に焼成炉内の酸化性
のガス又は炭素蒸気との反応による炭素繊維又は炭素繊
維織物の損傷を防ぐために、フタ付きの、気密性の高い
ものが好まれる。
【0023】炭素繊維又は炭素繊維織物は黒鉛製のボビ
ン又は芯材に巻きつけて黒鉛ルツボに充填される。黒鉛
ルツボに一緒に充填されるパッキングコークスは予め黒
鉛化処理しておいたものを用い、該黒鉛化温度はパッキ
ングコークスの脱揮発分が達成される温度以上であるこ
とが必要であり、1400℃以上3500℃以下、好ま
しくは2500℃以上3500℃以下で黒鉛化処理され
たものである。パッキングコークスの粒径は平均粒径で
0.1mm以上100mm以下、好ましくは5mm以上
30mm以下のものを用いる。高黒鉛化処理は2500
℃以上3500℃以下、好ましくは2800℃以上33
00℃以下、より好ましくは2900℃以上3100℃
以下の温度で行なわれる。
【0024】又高黒鉛化処理する設備としては生産効率
の面からアチソン抵抗加熱炉を用いるのが特に好ましい
が、2500℃以上の温度で処理することが出来るもの
で、上述の黒鉛ルツボを加熱炉内部に設置出来るもので
あるならば特に制約はない。高黒鉛化処理時間は250
0℃以上の温度で存する時間が30分以上300日以
下、好ましくは1時間以上30日以内である。
【0025】炭素繊維の強度を支配する一つの要因とし
て、繊維束の開繊性が挙げられる。開繊性が良い状態、
すなわち束の中で炭素繊維が一本一本独立に存在しうる
ことが、特に複合材としての強度、例えば圧縮強度等を
発揮するためには重要である。
【0026】開繊性を良くするためには、不融化時の繊
維同士の融着を紡糸することが必要であり、その為には
不融化時の昇温速度を遅くする方法、ピッチ繊維を収束
する際に無機微粒子等のスペーサーを入れ物理的に接触
を避ける方法、二酸化窒素等の酸化性ガスを用いて低温
で不融化する方法等が採られる。また、不融化時に融着
した繊維を、炭化時に水蒸気、二酸化炭素等の酸化性ガ
スを混合した雰囲気中で焼成することにより、化学的に
除去する方法も採られる。
【0027】このようにして得られた炭素繊維は、室
温で測定された熱伝導率が1000W/m・K以上、好
ましくは1050W/m・K以上、電気抵抗が1.2
μΩm以下、好ましくは1.15μΩm以下、引張弾
性率が95ton/mm2 以上、圧縮強度が30kg
/mm2 以上、という物性を合わせ持つ、超高熱伝導率
かつ高圧縮強度の炭素繊維となる。また、この炭素繊維
の断面形状は繊維断面にクラックを有しない繊維(クラ
ック無し)とクラックを有する繊維(クラック有り)の
割合が、クラック無し/クラック有り=5/95〜30
/70であることを特徴としている。
【0028】クラック無し/クラック有りの比が5/9
5より小さいと圧縮強度が充分でなく、また30/70
を超えると充分に高い熱伝導率が得られない。ここで、
クラックとは前述の大谷らの著書に示されている、高温
処理によって生ずる亀裂のことを示す。本発明による製
造方法により得られた炭素繊維は、配向性の高い光学的
異方性ピッチを、ピッチドメインを充分に成長させた状
態で、その後剪断を与えることなく紡糸されるために、
特に繊維断面の中心部において大きな組織構造をとって
いる。その組織構造の大きさは、繊維断面の走査型電子
顕微鏡(SEM)による4000〜10000倍での観
察により確かめることが出来る。それによると、この組
織構造は長さ0.1μ〜1μm以上積層した結晶子から
構成されていることがわかった。
【0029】図1にSEMにより8000倍の倍率で観
察した、本発明の炭素繊維の中の、クラックを有しない
炭素繊維の断面写真を示す。この断面は引張破断後の面
であるが、繊維中央部から、外周部にかけて長さ1μ以
上に発達した結晶子が観察される。図2にSEMにより
8000倍の倍率で観察した、本発明の炭素繊維の中
の、クラックを有する炭素繊維の断面写真を示す。この
断面は鋭利なナイフによる切断面であるが、いわゆる
“ラジアル型”と異なり、大きな組織構造を採っている
ことが観察される。
【0030】一般に「切り欠きをもつラジアル組織のフ
ァイバーが黒鉛化度P1も高く、結晶子も大きく成長し
ている。しかし、切り欠きをもたないラジアル組織のフ
ァイバーの黒鉛化度は低く、結晶子の成長も顕著でな
い。」(稲垣道夫等著、ニューカーボン材料(技報堂出
版)、52頁)とされている。ここでいう切り欠きとは
クラックと同意である。この現象はクラックを生じるこ
とにより、黒鉛化時における黒鉛結晶の積層方向への収
縮により生じる応力が緩和され、自由な状態で黒鉛結晶
の成長が行われることによるものである。本発明の炭素
繊維はラジアル配向とは基本的に異なる構造を採ってい
るものの、95〜70%の繊維がクラックを有してお
り、黒鉛結晶性の発達した組織構造を有している。
【0031】また、本発明の炭素繊維には従来黒鉛化度
が低く結晶子の成長も顕著でないとされていたクラック
を有しない炭素繊維が5〜30%含まれているが、ドメ
インを充分に成長させたピッチを紡糸しているため(図
7参照)に、焼成時に結晶子が発達しやすく、黒鉛結晶
性の発達した、大きな組織構造を採ることが出来る。こ
のために本発明の炭素繊維は非常に高い熱伝導率、低い
電気比抵抗を示す。
【0032】また、クラックを有する繊維は黒鉛化度が
高く、高い熱伝導率を得るためには好適であるが、反
面、強度の低下を生じさせていた。しかし本発明の炭素
繊維は、前述の通り特に中心部において大きな結晶構造
をとっており、繊維中央を中心とするラジアル構造とは
異なった構造を採っているために、クラックの発生が抑
制されており、断面形状が実質的に円形の繊維が5〜3
0%含まれているため、従来の超高熱伝導率の炭素繊維
に比べて圧縮強度が高いものとなる。すなわち、クラッ
ク無し/クラック有りの繊維の割合を特定すること、ま
た、クラック無しの繊維においても、組織構造を大きな
ものとし、黒鉛結晶子を発達しやすくさせることにより
超高熱伝導率と、高圧縮強度を両立させうることが出来
るのである。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。なお、以下の諸例におい
て各測定は次の方法により行った。 (1)光学的異方性割合 ピッチ試料を数mm角に粉砕したものを、常法に従って
2cm直径の樹脂のほぼ全面に埋め込み、表面を研磨
後、表面全体をくまなく偏光顕微鏡(100〜600
倍)下で観察し試料の全面積に占める光学的異方性部分
の面積の割合を測定することによって求めた。
【0034】(2)軟化点 メトラー軟化点測定装置を用いて測定した。スタート温
度を(予測軟化点−20℃)とし、1℃/分の昇温速度
で昇温した。 (3)圧縮強度 ASTM D3410法により測定した。なお測定値は
炭素繊維の体積分率(Vf)60%に換算した値であ
る。 (4)層間剪断強度 ASTM D2344法に準拠して行った。ショートビ
ーム3点曲げ試験であり、試験体の寸法は幅10mm、
厚さ2mm、長さ12mmとした。
【0035】(5)繊維断面形状観察 約4000本の炭素繊維を樹脂に埋め込み、表面を研磨
後、顕微鏡(500倍)下にて繊維の断面形状を観察
し、断面形状が実質的に円形である繊維の本数の全体の
中での割合を「クラック無し」の割合として、その他を
「クラック有り」の割合として求めた。 (6)電気比抵抗 4端子法により測定した。抵抗の測定距離は500mm
とした。 (7)熱伝導率 炭素繊維を直径10mm、厚さ3〜6mmの円板状一方
向炭素繊維強化プラスチック(CFRP)とし、真空理
工(株)製レーザーフラッシュ法熱定数測定装置TC−
3000によって、該CFRPの比熱と熱拡散率を測定
し、次式によって算出した。
【0036】
【数1】K=Cp・α・ρ/Vf
【0037】ここで、Kは炭素繊維の熱伝導率、Cpは
CFRPの比熱、αはCFRPの熱拡散率、ρはCFR
Pの密度、VfはCFRP中に含まれる炭素繊維の体積
分率を表す。CFRPの厚さは、炭素繊維の熱伝導率に
応じて変え、熱伝導率の大きい試料は厚く、小さい試料
は薄くした。具体的には、レーザー照射後、試料背面の
温度が上昇し、最高温度に到達するには数10msec
を要するが、その際の温度上昇巾ΔTmの1/2だけ温
度が上昇するまでの時間t1/2が10msec以上
(最高15msec)となるようにCFRPの厚さを調
節した(図4参照)。
【0038】比熱は、試料前面に受光板としてグラッシ
ーカーボンを貼付け、レーザー照射後の温度上昇を試料
背面中央に接着したR熱電対によって測定することによ
り求めた。また、測定値は、サファイアを標準試料とし
て校正した。熱拡散率は、試料の両面にカーボンスプレ
ーによってちょうど表面が見えなくなるまで皮膜を付
け、赤外線検出器によって、レーザ照射後の試料背面の
温度変化を測定し求めた。なお、炭素繊維の熱伝導率
は、炭素繊維の熱伝導率と電気比抵抗の間の非常に良い
相関関係を利用して、電気比抵抗の値から次式によって
推算することもできる。
【0039】
【数2】K=1272.4/ER−49.4
【0040】ここでKは炭素繊維の熱伝導率〔W/m・
K〕、ERは炭素繊維の電気比抵抗〔μΩm〕を表す。
【0041】実施例1 コールタールピッチを出発原料とした光学的異方性割合
が100%、軟化点が300℃の紡糸ピッチを連続的に
目開き325meshのフィルターを通して、不純物及
び未溶解物を除去した後に、孔数525の紡糸ノズル
(導入角α=150°、ノズル孔の長さLと径Dの比L
/D=1)を有するスピンパック(図5の1)にフィー
ドした。該ピッチはスピンパック内上部に設置された空
間部(図5の2)において、0.1cm/分の線速のも
とに、55分間静置した後、直径3mmの流路を有する
整流板(図5の3)、ノズル導入部(図5の4)を通し
て、ノズル孔(図5の5)にフィードした。紡糸は安定
しており、15000m以上の連続紡糸が可能であっ
た。スピンパック内でのピッチの粘度は250pois
eであった。
【0042】得られたピッチ繊維を、空気中、段階的に
380℃まで昇温し不融化処理を行った後、最終的にア
ルゴンガス中2500℃まで連続的に黒鉛化を行った。
次に得られた繊維を黒鉛性のボビンに巻きとり、これを
あらかじめ黒鉛化処理をされたパッキングコークス中に
埋め込むようにして黒鉛るつぼ中にいれアチソン抵抗加
熱炉で3000℃で黒鉛化処理した。3000℃での滞
留時間は1時間であった。冷却後、得られた炭素繊維を
黒鉛ボビンから連続的に繰り出しながら、電解酸化を行
って表面処理し、エポキシ系のサイジング剤を2%添着
した。
【0043】得られた炭素繊維の電気比抵抗は1.13
μΩmであり、電気比抵抗値より求めた熱伝導率は10
80W/m・Kであった。またこのもののストランド引
張強度は350kg/mm2 、引張弾性率は95ton
/mm2 、圧縮強度は31kg/mm2 、層間剪断強度
は3.5kg/mm2 であった。繊維断面構造を観察し
た結果、クラック無し/クラック有りの割合は15/8
5であった。
【0044】実施例2 スピンパック内でのピッチの粘度を150poise、
滞留時間を45分としたこと以外は実施例1と同様にし
て、炭素繊維を調製した。得られた炭素繊維の電気比抵
抗は1.06μΩmであり、電気比抵抗値より求めた熱
伝導率は1150W/m・Kであった。またこのものの
ストランド引張強度は350kg/mm2 、引張弾性率
は96ton/mm2 、圧縮強度は31kg/mm2
あった。繊維断面構造を観察した結果、クラック無し/
クラック有りの割合は10/90であった。
【0045】実施例3 スピンパック内でのピッチの粘度を300poise、
滞留時間を80分としたこと以外は実施例1と同様にし
て、炭素繊維を調製した。得られた炭素繊維の電気比抵
抗は1.10μΩmであり、電気比抵抗値より求めた熱
伝導率は1110W/m・Kであった。またこのものの
ストランド引張強度は380kg/mm2 、引張弾性率
は95ton/mm2 、圧縮強度は32kg/mm2
あった。繊維断面構造を観察した結果、クラック無し/
クラック有りの割合は25/75であった。
【0046】比較例1 光学的異方性ピッチを目開き325meshのフィルタ
ーを通して、不純物及び未溶解物を除去した後、スピン
パック内での静置時間を5分とした以外は実施例1と全
く同様にして炭素繊維を調製した。得られた炭素繊維の
電気比抵抗は1.17μΩmであり、電気比抵抗値より
求めた熱伝導率は1040W/m・Kであった。しか
し、このもののストランド引張強度は300kg/mm
2 、引張弾性率は90ton/mm2 、圧縮強度は27
kg/mm2 と低いものであった。繊維断面構造を観察
した結果、クラック無し/クラック有りの割合は0/1
00であった。
【0047】比較例2 ノズル孔直前に500meshのフィルターを設置した
以外は実施例1と全く同様にして炭素繊維を調製した。
500meshのフィルターからノズル孔までの時間は
2秒であった。即ち、一度静置した光学的異方性ピッチ
を、ノズル孔直前で、再びドメインを分断するような剪
断力を与えてその状態で紡糸を行った。得られた炭素繊
維の電気比抵抗は1.90μΩmであり、電気比抵抗値
より求めた熱伝導率は620W/m・Kと低いものであ
った。繊維断面構造を観察した結果、クラック無し/ク
ラック有りの割合は97/3であった。
【0048】比較例3 スピンパック内でのピッチの粘度を20poise、静
置時間を50分とした以外は実施例1と同様にして紡糸
を試みた。しかし、ノズル孔吐出直後のピッチ繊維の延
伸過程で分解ガスに起因する気泡切れが発生し連続した
紡糸が行えなかった。
【0049】比較例4 スピンパック内でのピッチの粘度を150poise、
静置時間を360分とした以外は実施例1と同様にして
紡糸を試みた。しかし、比較例3と同様、ノズル孔吐出
直後のピッチ繊維の延伸過程で分解ガスに起因する気泡
切れが発生し連続した紡糸が行えなかった。
【0050】比較例5 市販のピッチ系炭素繊維のうち最も高熱伝導率のアモコ
(Amoco)社製「THORNEL K1100X」
の物性を本実施例の測定方法に従い測定したところ、電
気比抵抗1.16μΩmM、熱伝導率1050W/m
K、引張強度300kg/mm2、引張弾性率98to
n/mm2であったが、圧縮強度が27kg/mm2と低
かった。又、繊維断面形状を観察すると、クラック無し
/クラック有りの比が0/100であった。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、従来無かった超高熱電
導率、かつ高強度の炭素繊維を提供することができる。
このような高性能の炭素繊維は、スポーツ・レジャー分
野のみならず、特に航空・宇宙分野で用いられる繊維強
化プラスチックの強化繊維として好適に使用することが
でき、工業上非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】SEMにより8000倍の倍率で観察した、本
発明の炭素繊維の中の、クラックを有しない炭素繊維の
断面形状を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図2】SEMにより8000倍の倍率で観察した、本
発明の炭素繊維の中の、クラックを有する炭素繊維の断
面形状を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図3】本発明の炭素繊維の製造方法に用いる紡糸ノズ
ルの断面説明図である。
【図4】本発明の炭素繊維の製造方法に用いるスピンパ
ックの断面説明図である。
【図5】熱伝導率の求め方の説明図である。
【図6】ドメインサイズが小さくなった様子を示す光学
的異方性ピッチの液晶構造の偏光顕微鏡写真
【図7】ドメインサイズが大きくなった様子を示す光学
的異方性ピッチの液晶構造の偏光顕微鏡写真
【符号の説明】
1 スピンパック全体図 2 スピンパック空間部 3 整流板(直径3mmの複数の流路を有してい
る。) 4 ノズル導入部 5 ノズル孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室温で測定された熱伝導率が1000W
    /m・K以上、電気比抵抗が1.2μΩm以下、引張弾
    性率が95ton/mm2 以上、圧縮強度が30kg/
    mm2 以上であり、繊維断面にクラックを有しない繊維
    (クラック無し)とクラックを有する繊維(クラック有
    り)の割合が、クラック無し/クラック有り=5/95
    〜30/70であることを特徴とするピッチ系炭素繊
    維。
  2. 【請求項2】 溶融した光学的異方性ピッチをノズル孔
    に導入して紡糸し、得られたピッチ繊維を不融化、炭
    化、黒鉛化する炭素繊維の製造方法において、溶融した
    光学的異方性ピッチを粘度50〜1000poiseの
    状態で20〜300分間静置した後、直接ノズル孔に導
    入して紡糸することを特徴とする炭素繊維の製造方法。
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