JPH09118495A - 高所作業車の補助足場 - Google Patents

高所作業車の補助足場

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JPH09118495A
JPH09118495A JP29899795A JP29899795A JPH09118495A JP H09118495 A JPH09118495 A JP H09118495A JP 29899795 A JP29899795 A JP 29899795A JP 29899795 A JP29899795 A JP 29899795A JP H09118495 A JPH09118495 A JP H09118495A
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JP
Japan
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deck
sliding
elevating
vehicle body
aerial work
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JP29899795A
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Mitsuhiro Kishi
光宏 岸
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Japanic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 支柱や橋脚等のように垂直に細長い建造物の
側面及び背面を取り囲むように空中に足場を組立てて、
作業員が支柱や橋脚の周囲を移動することができる足場
を配置することができる。 【解決手段】 移動できる車体11と、車体11の上部
に載置された昇降機構13と、昇降機構13の上部に載
置されて上下に昇降できる平坦な昇降台14と、昇降台
14の前側の一側に水平方向に回動自在に軸支されたや
やL字形をした平坦な開閉デッキ31と、昇降台14の
前側の他側に水平方向に回動自在に軸支されたやや逆L
字形をした平坦な開閉デッキ32とから構成された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明では、高所での作業の
ために作業員、あるいは資材を持ち上げたり、不要にな
った資材を積降ろしするために用いる高所作業車に関
し、特に支柱や橋脚等のように垂直に細長い建造物の側
面及び背面を取り囲むように作業員が移動できる足場を
配置することができる高所作業車の補助足場に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】高速道路、高層ビルの建築、点検等にお
いて、高所での組立て、塗装、修理の作業に昇降台を上
下に昇降させる高所作業車だ盛んに用いられている。こ
の高所作業車では、上下に昇降する昇降台に作業員、資
材を乗せ、昇降台ごと作業員、資材を持ち上げたり、降
下させて高所における各種の作業を円滑に行なうことが
できるものである。また、高所にある信号機や照明器具
等の修理、点検にも盛んに用いられている。従来では、
高所での建築、点検等の作業のために、建築物に接近し
て足場を組立て、作業員が足場を伝わって高所にまで登
り降りしていた。このように高所での作業を行なうため
に足場を用いることは、足場の組立て、解体のように準
備と撤去の作業が付随するものであり、作業全体の迅速
性に欠けるものであった。また、足場を登り降りする作
業員への肉体的な負担も大きいものであった。このた
め、昇降台を油圧等により上下動させ、昇降台によって
作業員、資材を上下に移動させることのできる高所作業
車は、足場の組立て、撤去の付随作業がなくなり、作業
の迅速性を図ることができることとなった。また、油圧
等によって昇降台を上下動させ、作業員、資材を移動さ
せることから、作業員への負担が軽減され、近代建築に
おいては盛んに用いられてきている。
【0003】このように、高所作業車を用いることで、
高層の建築物や構造物の建設、修理点検等で、高所での
作業が容易になってきていきていた。従来における高所
作業車では、車体の上部にX字形のパンタグラフからな
る昇降機構(シザースタイプと呼ばれる)を載置し、こ
の昇降機構の上面に水平な昇降台を配置したものが盛ん
に用いられている。このような構造の高所作業車では、
昇降台を車体より上方に向けて垂直に持ち上げることが
できるものであり、足場を使用せずに、建築物の側面に
沿って昇降台を高い位置に持ち上げることできる。そし
て、昇降台を垂直に立ち上げられた建造物の壁面に沿っ
て上下動させることができ、その壁面の建築、塗装、修
理等が容易となっている。
【0004】また、近年においては高速道路やコンクリ
ート橋を支える橋脚のように、それだけ単体で垂直に起
立していて、細長い建造物の建設、修理等の作業も多く
なってきている。このような高速道路やコンクリート橋
の橋脚では、その側面の幅が狭く、高さが比較的高い特
色をもっており、幅の広い建物の壁面を建設、修理する
作業とは操作性が異なっていた。このような橋脚の側面
を下部から上部に向けて順次建設したり、修理、保守す
る場合にも高所作業車を用いることがあった。しかし、
従来の高所作業車で橋脚の建設、修理を行うとその作業
性が悪いことが多いものであった。すなわち、橋脚は四
方にそれぞれ垂直な側面を持ち、各側面ごとに高所作業
車を対向させて作業を行わなければならないものであっ
た。橋脚の幅は狭いため、一つの側面での作業は短時間
で終了するが、各側面にそれぞれ作業しなければなら
ず、高所作業車の移動と上下動をそれぞれ操作しなけれ
ばならなくなり、作業効率が悪くなるものであった。つ
まり、橋脚の四方向に対してそれぞれ高所作業車を移動
させ、それぞれ上下に昇降させる作業を行なわなければ
ならないため、高所作業車の移動と昇降運動が四倍かか
るものであった。また、橋脚が建設された場所において
は、必ずしもその周囲が平面の地形となっておらず、場
所によっては高所作業車を移動させることができないこ
ともあった。例えば、橋脚が崖上や崖下に建設されてい
るようなときには、橋脚の一方の側面には高所作業車を
接近させることができるが、他の側面には高所作業車を
接近させることができないものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、橋脚の建
設、修理では、その特殊な形状のため、従来の高所作業
車をそのまま使用して作業すると作業効率が悪いもので
あった。建築物であってはその壁面の幅が長く、高所作
業車を壁面に沿って直線的に移動させることにより、壁
面全域の作業を行うことが可能である。だが、建築物と
同じ高さである橋脚では、橋脚の一側面の幅が狭いた
め、各側面の作業が短時間で終了する。次いで他の側面
を高所作業車を使用して作業するには、高所作業車を操
作して方向転換すると共に他の側面に接近させる操作を
行わなければならず、同じ高さでの高所作業でも作業時
間がかかる欠点があった。このため、橋脚の一側面に高
所作業車を対向させて配置させたなら、昇降台から橋脚
の四方の周囲を取り囲むように足場が設定することがで
きるならば、橋脚の側面、背面にまで作業員が移動する
ことができる。このような構成であっては、高所作業車
を配置する手数が一回で済み、昇降台を上下動させる作
業も少なくすることができることになる。本発明は、橋
脚の周囲に空中に浮かんだ足場を組み立てることがで
き、従来の高所作業車による橋脚の建設、修理等の高所
での作業の欠点を解消するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の要請に基
づき、移動できる車体と、車体の上部に載置された昇降
機構と、昇降機構の上部に載置されて上下に昇降できる
平坦な昇降台と、昇降台の前側の一側に水平方向に回動
自在に軸支されたややL字形をした平坦な開閉デッキ
と、昇降台の前側の他側に水平方向に回動自在に軸支さ
れたやや逆L字形をした平坦な開閉デッキとから構成さ
れたことを特徴とする高所作業車の補助足場を提供する
ものである。
【0007】また、本発明では、移動できる車体と、車
体の上部に載置された昇降機構と、昇降機構の上部に載
置されて上下に昇降できる平坦な昇降台と、昇降台の前
側の一側に水平方向に回動自在に軸支されたややL字形
をした平坦な開閉デッキと、昇降台の前側の他側に水平
方向に回動自在に軸支されたやや逆L字形をした平坦な
開閉デッキと、昇降台の一側に垂直に立てられた支柱
と、支柱の頂部とややL字形をした平坦な開閉デッキの
先端部を結ぶワイヤーと、昇降台の他側に垂直に立てら
れた支柱と、支柱の頂部とやや逆L字形をした平坦な開
閉デッキの先端部を結ぶワイヤーとから構成されたこと
を特徴とする高所作業車の補助足場を提供するものであ
る。
【0008】また、望ましくは、本発明では、前記昇降
台とややL字形をした平坦な開閉デッキとやや逆L字形
をした平坦な開閉デッキの周囲を囲むように手摺りを垂
直に設けらたことを特徴とする請求項1又は2記載の高
所作業車の補助足場を提供するものである。
【0009】さらに、望ましくは、本発明では、前記昇
降台の前面には上下方向に回転できる転動ローラーを軸
支したことを特徴とする請求項1、2および3記載の高
所作業車の補助足場を提供するものである。
【0010】本発明は上述の要請に基づき、移動できる
車体と、車体の上部に載置された昇降機構と、昇降機構
の上部に載置されて上下に昇降できる平坦な昇降台と、
昇降台の一方の側面で前後方向に移動できるように保持
された第一の摺動デッキと、昇降台の他方の側面で前後
方向に移動できるように保持された第二の摺動デッキ
と、両摺動デッキの先端部の間で掛け渡される渡しデッ
キとから構成されたことを特徴とする高所作業車の補助
足場を提供するものである。
【0011】また、本発明では、移動できる車体と、車
体の上部に載置された昇降機構と、昇降機構の上部に載
置されて上下に昇降できる平坦な昇降台と、昇降台の一
方の側面で前後方向に移動できるように保持された第一
の摺動デッキと、昇降台の一方の側面で垂直に立てられ
た支柱と、支柱の頂部と第一の摺動デッキの先端の間に
掛け渡されたワイヤーと、昇降台の他方の側面で前後方
向に移動できるように保持された第二の摺動デッキと、
昇降台の他方の側面で垂直に立てられた支柱と、支柱の
頂部と第二の摺動デッキの先端の間に掛け渡されたワイ
ヤーと、両摺動デッキの先端部の間で掛け渡される渡し
デッキとから構成されたことを特徴とする高所作業車の
補助足場を提供するものである。
【0012】また、望ましくは、本発明では、前記昇降
台と第一の摺動デッキと第二の摺動デッキの周囲を囲む
ように手摺りを垂直に設けらたことを特徴とする請求項
5又は6記載の高所作業車の補助足場を提供するもので
ある。
【0013】さらに、望ましくは、本発明では、前記昇
降台の前面には上下方向に回転できる転動ローラーを軸
支したことを特徴とする請求項1、2および3記載の高
所作業車の補助足場を提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。図1は本発明の第一の実施の形態を示
す斜視図であり、図2は補助の足場を開いた状態を示す
平面図であり、図3は補助の足場を閉じた状態を示す平
面図である。
【0015】この実施の形態では、従来から知られた高
所作業車の上部を改造し、空中に補助の足場を構築でき
るようにしてある。まず、エンジンや油圧作動機器を収
納した車体11の左右にはそれぞれクローラー12を巻
き廻してあり、このクローラー12を作動させることに
より、車体11は自由に前後に移動することができ、方
向転換を図ることができる。この車体11の上面には昇
降機構13が載置してあり、この昇降機構13の上部に
は平坦な長方形の床面を持つ昇降台14が載置してあ
る。この昇降機構13を作動させることにより、昇降台
14を車体11の上面において垂直に上下動させること
ができ、昇降台14に搭乗した作業員や資材を持ち上げ
たり、降ろしたりすることができる。
【0016】この昇降機構13は中ブーム17、下ブー
ム18、上ブーム19より構成されている。一対の中ブ
ーム17は内部が中空の細長い形状をしており、両中ブ
ーム17の中心を軸で回動自在に連結し、それぞれの中
ブーム17の下端開口より下ブーム18を摺動自在に挿
入し、各下ブーム18の下端は車体11の上面にピン連
結してある。そして、中ブーム17の上端開口にはそれ
ぞれ上ブーム19が摺動自在に挿通し、上ブーム19の
上端は昇降台14の下面にピン連結してある。このよう
な構成の昇降機構13を側面から見ると、全体がX字形
の形状となり、一対の中ブーム17の内部には油圧シリ
ンダー(図示せず)が収納してあり、この油圧シリンダ
ーにより下ブーム18、上ブーム19が中ブーム17の
上下端より伸長させられる構造となっている。この油圧
シリンダーが動作すると、中ブーム17、下ブーム1
8、上ブーム19でX字形に形成された構造が上下に拡
大されたり、縮小させられたりし、上部に配置した昇降
台14が上下動させられることになる。そして、昇降台
14は平坦な平面を持った長方形の形状をしており、こ
の昇降台14の上面の両側(図1でクローラー12側)
と後部(図1で左奥側)の三方には『コ』の字形に手摺
り15を垂直に固定してある。この手摺り15は作業員
の腰の高さ程度に立てられており、作業員が落下するの
を防止している。
【0017】次に、この昇降台14の前側(図1におい
て右手前側)は、『コ』の字形となった手摺り15が無
く、前方に向かって開放されている。この昇降台14の
前側の側面の左右には摺動ローラー21、22が上下方
向に回転自在となるように軸支してある。この摺動ロー
ラー21、22は後述するように橋脚の側面に接触して
回転することができ、昇降台14に偏荷重が加えられた
場合には、この摺動ローラー21、22が橋脚の側面と
接触し、昇降台14に加えられた荷重を橋脚に分散させ
ることができる。
【0018】そして、昇降台14の上面であって、その
前側の左右にはそれぞれ支柱23、24が垂直に固定し
てあり、各支柱23、24の高さはそれぞれ作業員の背
の丈より高い程度に設定してある。この支柱23の上端
には外側に向けて水平に延長した横杆25が固定してあ
り、支柱24の上端には外側に向けて水平に延長した横
杆26が固定してある。また、昇降台14の左右の側面
であって、手摺り15が固定されていない前部には、軸
支板27、28が水平に固着してあり、両軸支板27、
28は昇降台14の前側で翼を広げたように左右に延長
している。各軸支板27、28は強固な材料で構成され
ており、軸支板27、28の上面は昇降台14の上面よ
り少し低くなるように配置してある。
【0019】この軸支板27の上面には補助の足場とな
る回動デッキ31の一端が載置してあり、軸支板27と
回動デッキ31とは軸棒33によって水平方向に回動自
在に連結されている。この回動デッキ31は、その全体
は平坦な平板状をしており、上方から見てL字形に直角
に折り曲げられた形状となっている。この回動デッキ3
1のL字形に折り曲げられた先端の方向は、昇降台14
の前側に向けられている。この回動デッキ31のほぼ中
央のL字形に曲げられた部分にはワイヤー受け37が固
定してあり、このワイヤー受け37と前述の横杆25の
先端の間にはワイヤー39が掛け渡してあり、ワイヤー
39によって回動デッキ31の荷重が支えられている。
この回動デッキ31の上面の周囲には、L字形となるよ
うに手摺り35が固定してあり、手摺り35は作業員の
腰の高さ程度の高さに位置させてある。
【0020】同様に、軸支板28の上面には補助の足場
となる回動デッキ32の一端が載置してあり、軸支板2
8と回動デッキ32とは軸棒34によって水平方向に回
動自在に連結されている。この回動デッキ32は、その
全体は平坦な平板状をしており、上方から見て逆L字形
に直角に折り曲げられた形状となっている。この回動デ
ッキ32の逆L字形に折り曲げられた先端の方向は、昇
降台14の前側に向けられている。この回動デッキ32
のほぼ中央の逆L字形に曲げられた部分にはワイヤー受
け38が固定してあり、このワイヤー受け38と前述の
横杆26の先端の間にはワイヤー40が掛け渡してあ
り、ワイヤー40によって回動デッキ32の荷重が支え
られている。この回動デッキ32の上面の周囲には、逆
L字形となるように手摺り36が固定してあり、手摺り
36は作業員の腰の高さ程度の高さに位置させてある。
【0021】この昇降台14の開放された前側(図1で
右手前側)の左右には、L字形となった回動デッキ31
と逆L字形となった回動デッキ32が回転自在に軸支さ
れ、上方から見て蟹の鋏のように配置されていることに
なる。このため、図1で示すように、昇降台14の前側
には一対の回動デッキ31、32が大きく開口している
ことになり、両回動デッキ31、32によって形成され
た空間内に橋脚を抱えるようにして取り込むことができ
る。そして、従来の長方形をした昇降台14の前側には
摺動ローラー21、22を回動自在に軸支してあること
になる。
【0022】次に、第一の実施の形態による作用を図
2、図3と共に説明する。図2は回動デッキ31、32
をそれぞれ左右に大きく開いた状態を示し、図1におけ
る状態を上方から見た平面図であり、図3は回動デッキ
31、32をそれぞれ接近させてその空間を閉鎖して状
態を上方から見た平面図である。これらの図2、図3で
は、高所作業車の回動デッキ31、32を橋脚P(断面
形状が四角い橋脚Pを水平に切断した状態を示してい
る)の廻りで取り囲み補助の足場を組み立てる手順に付
いて説明している。
【0023】図2で示すように、一対の回動デッキ3
1、32の先端D、Eを大きく引き離し、回動デッキ3
1、32の先端が大きく開いた状態を保持させ、昇降台
14の前面を橋脚Pの一側面に対向させる。次いで、ク
ローラー12を駆動させて車体11を橋脚Pの方向に移
動させ、昇降台14を図2中でA方向に移動させる。す
ると、昇降台14の前面は橋脚Pの一側面に接近し、摺
動ローラー21、22が橋脚Pの側面と接触するまでの
位置になったらクローラー12を停止させ、昇降台14
を図2で示す状態で保持させる。そして、回動デッキ3
1を軸棒33を中心にして図2中でB方向に回動させ、
回動デッキ31のL字形に曲げた内側の面を橋脚Pの側
面に接近させる。同時に、回動デッキ32を軸棒34を
中心にして図2中でC方向に回動させ、回動デッキ32
の逆L字形に曲げた内側の面を橋脚Pの側面に接近させ
る。このため、図3で示すように、両回動デッキ31、
32の先端の面D、Eはそれぞれ接触するように接近
し、両回動デッキ31、32は橋脚Pの廻りを取り囲む
ように配置されることになる。こうして、昇降台14の
前面、回動デッキ31、32の内面によって橋脚Pの周
囲は四角い枠状に囲まれたことになる。このように回動
デッキ31、32が配置されたならば、昇降台14に搭
乗していた作業員は回動デッキ31、32の上面を補助
の足場として巡回することができ、橋脚Pの四つの側面
に直接施工したり、修理、保守の工事を行うことができ
る。
【0024】そして、図3のように橋脚Pの周囲を昇降
台14、回動デッキ31、32で取り囲んだならば、前
述した昇降機構13を作動させて昇降台14を上下に昇
降させることができる。すると、橋脚Pを鉢巻きのよう
に取り囲んでいる回動デッキ31、32も昇降台14と
共に上下に昇降することになり、橋脚Pの廻りで枠状に
配置された昇降台14、回動デッキ31、32は空中に
浮かんだ足場のように作業する高さに合わせてその位置
を自由に変更することができる。このため、橋脚Pの施
工、保守、点検等の作業で、橋脚Pの下部より上部にま
で順次高所の作業を行なう場合には、この鉢巻き状に取
り囲んだ昇降台14、回動デッキ31、32が昇降機構
13の作用によって下部から上部にまで連続して移動さ
せることができ、橋脚Pの四方向にそれぞれ昇降台14
を接近させて昇降の操作を行う必要がなくなり、作業の
効率化が図れる。
【0025】なお、この昇降台14が昇降機構13によ
って上下動する際に、摺動ローラー21、22は橋脚P
の一つの側面に接触することもある。このような時に
は、摺動ローラー21、22は橋脚Pの側面に沿って回
動するため、摺動ローラー21、22の転動により昇降
台14を上下方向に案内することになる。また、摺動ロ
ーラー21、22が橋脚Pの側面に接触することによ
り、高所作業車の前側に重心が位置している回動デッキ
31、32の重量が橋脚Pの側面で支えることになる。
すると、高所作業車に加えられた偏荷重が前側に位置
し、高所作業車が転倒するような重心位置に変動して
も、摺動ローラー21、22が橋脚Pと接触してその荷
重を保持することができるため、高所作業車が転倒する
のを防止することになる。
【0026】次に、図4により本発明の第二の実施の態
様に付いて説明する。この実施の態様では、前述した昇
降機構13の構造を変更したものであり、車体11、昇
降台14、回動デッキ31、32等の構成は図1におけ
る第一の実施の形態と同一であるため、符号を同一とし
てその説明を省略してある。
【0027】この図4の第二の実施の態様では、第一の
実施の態様である図1の昇降機構13を昇降機構51に
変更したものである。この昇降機構51では、車体11
の上面の一方に長さ方向に伸縮できる昇降機構51の下
端を回動自在に連結してあり、昇降機構51の上端を昇
降台14の下面の他方に回動自在に連結させてある。そ
して、車体11の上面の他方と昇降機構51の側面との
間には油圧シリンダー53を介在させてあり、油圧シリ
ンダー53を作動させることにより、伸縮ブーム52の
傾斜角度を変更させることができる。この図4において
は昇降台14によって覆われているため図示されていな
いが、伸縮ブーム52と昇降台14の下面との間には、
角度補正用の油圧シリンダーを介在させてある。この角
度補正用の油圧シリンダーによって、昇降台14と伸縮
ブーム52の開角度を変更することができ、車体11と
伸縮ブーム52の角度に比例して伸縮ブーム52と昇降
台14の角度を常時追従させるように制御しており、伸
縮ブーム52の傾斜角度に係わらず昇降台14は常に水
平に維持されている。また、伸縮ブーム52内には図示
しない伸縮用の油圧シリンダーを収納してあり、この伸
縮用の油圧シリンダーにより伸縮ブーム52の長さを変
更させることができる。この伸縮用の油圧シリンダーを
作動させると同時に、油圧シリンダー53と角度補正用
の油圧シリンダーを連動させることにより、昇降台14
を車体11の上方に垂直に上昇させ、昇降台14を常に
水平を維持するように制御することができる。
【0028】この第二の実施の態様では、第一の実施の
態様で使用している昇降機構13に比べて昇降機構51
の構成が簡易となる。また、伸縮ブーム52の内部に収
納してある伸縮用の油圧シリンダーのみを作用させるこ
ともでき、伸縮用の油圧シリンダーのみを伸長させると
昇降台14を前方向(図4中で右手前の方向)に移動さ
せることができる。この操作を行えば、車体11の前に
障害物があって昇降台14が橋脚Pの側面にまで接近さ
せることができない場合には、昇降台14のみを水平に
移動させることができ、作業範囲を広くすることができ
る。
【0029】次に、図5において本発明の第三の実施の
態様を説明する。図5は第三の実施の態様で、補助の足
場を前方(図5中で右手前側)に伸ばした状態を斜め上
から見た状態の斜視図である。
【0030】この実施の形態では、従来から知られた高
所作業車の上部を改造し、空中に補助の足場を構築でき
るようにしてある。まず、エンジン、油圧作動機器を収
納した車体61の左右にはそれぞれクローラー62を巻
き廻してあり、このクローラー62を作動させることに
より、車体61は自由に前後に移動することができ、方
向転換を図ることができる。この車体61の上面には昇
降機構63が載置してあり、この昇降機構63の上部に
は平坦な長方形の床面を持つ昇降台64が載置してあ
る。この昇降機構63を作動させることにより、昇降台
64を車体61の上面において垂直に上下動させること
ができ、昇降台64に搭乗した作業員や資材を持ち上げ
たり、降ろしたりすることができる。
【0031】この昇降機構63は中ブーム68、下ブー
ム69、上ブーム70より構成されている。一対の中ブ
ーム68は内部が中空の細長い形状をしており、両中ブ
ーム68の中心を軸で回動自在に連結し、それぞれの中
ブーム68の下端開口より下ブーム69を摺動自在に挿
入し、各下ブーム69の下端は車体61の上面にピン連
結してある。そして、中ブーム68の上端開口にはそれ
ぞれ上ブーム70が摺動自在に挿通し、上ブーム70の
上端は昇降台64の下面にピン連結してある。このよう
な構成の昇降機構63を側面から見ると、全体がX字形
の形状となり、一対の中ブーム68の内部には油圧シリ
ンダー(図示せず)が収納してあり、この油圧シリンダ
ーにより下ブーム69、上ブーム70が中ブーム68の
上下端より伸長させられる構造となっている。この油圧
シリンダーが動作すると、中ブーム68、下ブーム6
9、上ブーム70でX字形に形成された構造が上下に拡
大されたり、縮小させられたりし、上部に配置した昇降
台64が上下動させられることになる。そして、昇降台
64は平坦な平面を持った長方形の形状をしており、こ
の昇降台64の上面の両側(図5でクローラー62側)
と後部(図5で左奥側)の三方には『コ』の字形に手摺
り65、66、67を垂直に配意してある。これらの手
摺り65、66、67は作業員の腰の高さ程度に立てら
れており、作業員が落下するのを防止している。
【0032】また、昇降台64の前側(図5において右
手前側)は、『コ』の字形に配置された手摺り65、6
6、67が無く、前方に向かって開放されている。この
昇降台64の前側の側面の左右には摺動ローラー71、
72が上下方向に回転自在となるように軸支してある。
この摺動ローラー71、72は後述するように橋脚の側
面に接触して回転することができ、昇降台64に偏荷重
が加えられた場合には、この摺動ローラー71、72が
橋脚の側面と接触し、昇降台64に加えられた荷重を橋
脚に分散させることができる。
【0033】そして、昇降台64の前側の左右には水平
方向に延長したガイド体73、74をそれぞれ固定して
あり、このガイド体73、74によって昇降台64の前
側の左右は鳥の翼を広げた形状となっている。これらの
ガイド体73、74は薄肉鋼板を素材とし、その内部に
は前後方向に延長した空洞が形成してあり、ガイド体7
3、74は横長のスリット状をした貫通開口が形成して
ある。このため、ガイド体73、74の前後面の中央
(図5において右手前の面と左奥側の面)にはスリット
状をした開口が開いていることになる。このガイド体7
3の開口には細長い足場板の形状をした摺動デッキ81
が長さ方向(図5において右手前より左奥の方向)に摺
動自在となるように挿通してあり、ガイド体74の開口
には細長い足場板の形状した摺動デッキ82が長さ方向
に摺動自在に挿通してある。
【0034】また、ガイド体73の外側の後部には四角
い受け台75が固着してあり、この受け台75の上面に
はポール状をした支柱77を垂直に固定してある。そし
て、支柱77の側面中央と昇降台64の上面の側部との
間には補強用の補強柱79を傾斜させて介在してあり、
この補強柱79は支柱77が倒れないように補強してい
る。同様に、ガイド体74の外側の後部には四角い受け
台76が固着してあり、この受け台76の上面にはポー
ル状をした支柱78を垂直に固定してある。そして、支
柱78の側面中央と昇降台64の上面の側部との間には
補強用の補強柱補強柱80を傾斜させて介在してあり、
この補強柱80は支柱78が倒れないように補強してい
る。なお、支柱77の上端にはリング状をした中央ワイ
ヤー掛け85が固着してあり、支柱78の上端にはリン
グ状をした中央ワイヤー掛け86が固着してある。
【0035】前述した昇降台64の後部の左右にはそれ
ぞれワイヤー掛け83、84が固着してあり、ワイヤー
掛け83と中央ワイヤー掛け85との間にはワイヤー9
1が掛け渡してある。また、ワイヤー掛け84と中央ワ
イヤー掛け86の間にはワイヤー92が掛け渡してあ
る。前述の摺動デッキ81の先端の側面にはワイヤー掛
け87が固定してあり、このワイヤー掛け87と中央ワ
イヤー掛け85との間にはワイヤー93を介在させてあ
り、このワイヤー93によって摺動デッキ81の先端に
加えられる荷重を支えることができる。また、摺動デッ
キ82の先端の側面にはワイヤー掛け88が固着してあ
り、このワイヤー掛け88と中央ワイヤー掛け86との
間にはワイヤー94を介在させてあり、このワイヤー9
4によって摺動デッキ82の先端に加えられる荷重を支
えることができる。このようにして、支柱77の両側に
はワイヤー91と93が張られて山型に配置され、支柱
78の両側にはワイヤー92と94が張られて山型に配
置されたことになる。
【0036】次に、前述の摺動デッキ81の後部と側面
と前面には、それぞれ手摺り115、117、119、
121、123が垂直に固定してあり、これらの手摺り
115、117、119、121、123はそれぞれが
ガイド体73および摺動デッキ81に対して着脱に組み
立てることができるものである。この図5では、各手摺
り115、117、119、121、123を組み立て
た状態を示すものであり、摺動デッキ81がガイド体7
3に収納される時には各手摺り115、117、11
9、121、123は取り外すことができる。
【0037】同様に、前述の摺動デッキ82の後部と側
面と前面には、それぞれ手摺り116、118、12
1、122、124が垂直に固定してあり、これらの手
摺り116、118、121、122、124はそれぞ
れがガイド体74および摺動デッキ82に対して着脱に
組み立てることができるものである。この図5では、各
手摺り116、118、121、122、124を組み
立てた状態を示すものであり、摺動デッキ82がガイド
体74に収納される時には各手摺り116、118、1
21、122、124は取り外すことができる。
【0038】なお、これらの手摺り115、117、1
19、121、123、116、118、121、12
2、124は、それぞれの高さを作業員の腰の高さ程度
とし、摺動デッキ81、82に搭乗した作業員が落下す
るのを防止している。
【0039】また、渡しデッキ97は細長い足場板の形
状をしたものであり、この渡しデッキ97は前述の摺動
デッキ81、82の先端部の間に掛け渡されるものであ
る。この渡しデッキ97の長さは前述の昇降台64の横
幅(図5中で左手前から右奥側の幅)にほぼ一致させて
あり、渡しデッキ97の両端には断面L字形となった引
っ掛け板99、100がそれぞれ連結してある。このた
め、渡しデッキ97の左右には引っ掛け板99、100
が延長したように固着してある。また、渡しデッキ97
の長辺の一側には手摺り98を垂直に固定してあり、こ
の手摺り98は作業員の腰の高さ程度の高さに設定して
ある。この渡しデッキ97は前述の摺動デッキ81と8
2の間に載置され、両摺動デッキ81、82の先端間を
結ぶことができるものであり、昇降台64と摺動デッキ
81、82と渡しデッキ97で四角い枠状をした構造物
を構成させることができる。
【0040】次に、この第三の実施の態様による補助の
足場を組み立てる作用を図6、図7、図8と共に説明す
る。これらの図6、図7、図8では、前述の図5では説
明していない符号が示されており、ガイド体73の側面
であって支柱77に接近した位置には挿入穴111が開
口されており、ガイド体74の側面であって支柱78に
接近した位置には挿入穴112が開口されている。ま
た、摺動デッキ81の後部には挿入穴101が開口され
ており、摺動デッキ81の側部には挿入穴103、10
5、107が開口されており、摺動デッキ81の前部に
は挿入穴109が開口されている。各挿入穴101、1
03、105、107、109はそれぞれ2穴が一対づ
つ開口されているが、図6においては挿入穴105の他
方、挿入穴107の他方は図示されていない。これらの
挿入穴105、107の他方の穴はガイド体73によっ
て覆われているためである。また、摺動デッキ82の後
部には挿入穴102が開口されており、摺動デッキ82
の側部には挿入穴104、106、108が開口されて
おり、摺動デッキ82の前部には挿入穴110が開口さ
れている。各挿入穴102、104、106、108、
110はそれぞれ2穴が一対づつ開口されているが、図
6においては挿入穴106の他方、挿入穴108の他方
は図示されていない。これらの挿入穴106、108の
他方の穴はガイド体74によって覆われているためであ
る。
【0041】図6は摺動デッキ81、82をガイド体7
3、74の内部に収納し、補助の足場を組み立てる前の
状態を示すものである。この状態では、摺動デッキ8
1、82は昇降台64の側面に位置されており、摺動デ
ッキ81、82の大部分は昇降台64の両側に引き込め
られており、昇降台64の前方(図6において右側)に
は摺動デッキ81、82の全長の三分の一程度が突出し
た状態となっている。この状態において、クローラー6
2を駆動して車体61を図6中G方向に移動させて橋脚
Pの一つの側面に接近させる。すると、昇降台64の前
側に接近し、摺動ローラー71、72が橋脚Pの側面に
接触することになり、昇降台64の前側が橋脚Pの一つ
の側面に接近した状態が図6で示される。
【0042】次に、ガイド体73に対して摺動デッキ8
1を図6中でK方向に引出し、同時にガイド体74に対
して摺動デッキ82を図6中でJ方向に水平方向に引き
出す。すると、摺動デッキ81はガイド体73の前方に
延長し、摺動デッキ82はガイド体74の前方に延長
し、それぞれ橋脚Pの両側面に接近して平行に位置する
ことになる。こうして、摺動デッキ81、82がそれぞ
れ最大の長さにまで引き出されると、図7で示す状態と
なり、摺動デッキ81、82はそれぞれ橋脚Pの側面を
水平に囲うことになる。
【0043】このような状態となると、ガイド体73に
開口した挿入穴111は摺動デッキ81に開口した挿入
穴103の他方の穴と上下に一致し、他の挿入穴10
3、105、107は露出する。また、ガイド体74に
開口した挿入穴112は摺動デッキ82に開口した挿入
穴104の他方の穴と上下に一致し、他の挿入穴10
4、106、108は露出する。そして、挿入穴101
に手摺り115を、挿入穴111と挿入穴103に手摺
り117を(このとき挿入穴111の下方には挿入穴1
03が位置している)、挿入穴105に手摺り119
を、挿入穴107に手摺り121を、挿入穴109に手
摺り123をそれぞれ嵌め込む。このようにして、ガイ
ド体73と摺動デッキ81の周囲には作業員の腰の高さ
程度に手摺り115、117、119、121、123
が垂直に立ち上げられたこととなり、作業員が落下する
のを防止している。同様に、挿入穴102に手摺り11
6を、挿入穴112と挿入穴104に手摺り118を
(このとき挿入穴112の下方には挿入穴104が位置
している)、挿入穴106に手摺り120を、挿入穴1
08に手摺り122を、挿入穴110に手摺り124を
それぞれ嵌め込む。このようにして、ガイド体74と摺
動デッキ82の周囲には作業員の腰の高さ程度に手摺り
116、118、120、122、124が垂直に立ち
上げられたこととなり、作業員が落下するのを防止して
いる。
【0044】そして、ワイヤー掛け83と中央ワイヤー
掛け85の間にワイヤー91を渡し、ワイヤー掛け87
と中央ワイヤー掛け85の間にワイヤー93を渡し、ワ
イヤー91、93を山型に配置し、摺動デッキ81の先
端が撓まないようにその荷重を支えさせる。同様に、ワ
イヤー掛け84と中央ワイヤー掛け86の間にワイヤー
94を渡し、中央ワイヤー掛け86とワイヤー掛け88
の間にワイヤー94を渡し、摺動デッキ82の先端が撓
まないようにその荷重を支えさせる。このように張り巡
らされた各ワイヤー91、92、93、94は、図5で
示される状態となる。また、各ワイヤー91、92、9
3、94の平面の配置は図8で示されている。
【0045】このような状態では、橋脚Pの一方の側面
は昇降台64の前側が接近し、橋脚Pの左右の面には摺
動デッキ81、82が接近し、橋脚Pの三面には作業員
が巡回することができる空中に浮かんだ足場が形成され
る。そして、橋脚Pの裏面(図7において右側)には摺
動デッキ81と82の先端の部分が突出していることに
なる。この摺動デッキ81と82の先端の間には前述し
た渡しデッキ97を掛け渡すように載置すると、渡しデ
ッキ97の左右にある引っ掛け板99、100がそれぞ
れ摺動デッキ81と82の上面と係合し、渡しデッキ9
7は摺動デッキ81と82によって支えられることにな
る。
【0046】このようにして組み立てられた補助の足場
は図8のように示され、断面が四角い形状の橋脚Pの周
囲には昇降台64、摺動デッキ81、82、渡しデッキ
97により四角い枠状をした足場が空中に組み立てられ
たことになる。これらの昇降台64、摺動デッキ81、
82、渡しデッキ97の上面を作業員が足場のように利
用し、その高さ位置で自由に移動することができ、橋脚
Pの周囲の面に施工、保守、点検の作業を行なうことが
できる。そして、このように昇降台64、摺動デッキ8
1、82、渡しデッキ97が組み立てられた状態のまま
で昇降機構63を作動させると、昇降台64は橋脚Pの
長さ方向に沿って上下に昇降することができ、橋脚Pの
下部から上部まで連続して補助の足場を移動させること
ができる。
【0047】この昇降台64が上下に昇降する動作中に
おいて、摺動ローラー71、72が橋脚Pの側面に接触
することもあるが、摺動ローラー71、72は橋脚Pの
その側面の長さ方向に転動するため、昇降台64は上下
に円滑に移動することができる。また、摺動ローラー7
1、72が橋脚Pに接触することにより、昇降台64に
加えられる荷重の一部が摺動ローラー71、72を介し
て橋脚Pに伝えられることになる。このため、昇降台6
4の前側に偏荷重が加えられても、その荷重は摺動ロー
ラー71、72を介して橋脚Pで支えられることにな
る。このため、昇降台64が高い位置に持ち上げられ、
昇降台64又は摺動デッキ81、82、渡しデッキ97
に大きな荷重が加えられ、高所作業車の重心が変動して
も摺動ローラー71、72を介してその力が橋脚Pで支
持されるため、高所作業車が転倒することを防止するこ
とができる。
【0048】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、や
やL字形をした平坦な開閉デッキとやや逆L字形をした
平坦な開閉デッキが昇降台の前側で水平に回動すること
ができ、両開閉デッキの先端を接近させることでやや四
角い形状の空間が形成される。この空間に橋脚などの細
長い建造物を取り囲むことで、昇降台と両開閉デッキで
空中に浮かんだ足場を形成することができる。この昇降
台と両開閉デッキに作業員が搭乗することで、細長い建
造物の施工、修理、点検などの作業を行なうことがで
き、足場を組まずとも高所での作業を行なうことができ
る。また、昇降台を昇降機構により上下に昇降させるこ
とができ、足場の高さ位置を自由に変更することがで
き、作業の効率を図ることができる。
【0049】また、本発明では、昇降台の両側に前後に
摺動できる一対の摺動デッキを設け、両摺動デッキで建
造物の両側を抱くように接近させ、両摺動デッキの先端
の間には渡しデッキを掛けることができる。これらの昇
降台と両摺動デッキと渡しデッキにより橋脚のような建
造物の周囲を取り囲み、空中に浮かんだ足場を形成する
ことができる。これらの摺動デッキは回転せずに直線的
に運動することから、建造物の周囲に接近して障害物が
立っていても、摺動デッキの幅の空間があれば空中に足
場を設置することができる。
【0050】また、昇降台の前側の両側にはそれぞれ支
柱を垂直に立て、各支柱の頂部と各開閉デッキの先端部
とはワイヤーで結んであり、ワイヤーにより開閉デッキ
に加えられる荷重を支えることができる。このため、空
中に浮かんだ開閉デッキの先端に加えられた荷重をワイ
ヤーで支持することができ、開閉デッキが撓んだり、破
断することを防止している。
【0051】この昇降台と各開閉デッキの周囲には手摺
りを垂直に設けてあり、手摺りで周囲を囲んでおり、昇
降台と各開閉デッキに搭乗した作業員が落下する事故を
防止している。
【0052】そして、昇降台の前面には上下方向に回転
できる転動ローラーを軸支してあり、昇降台が橋脚など
の建造物の側面に接触しても、転動ローラーがその上下
の側面に沿って転動し、昇降台を案内することができ
る。このため、昇降機構によって昇降台を上下に移動さ
せ、作業位置を変更する場合であっても、円滑に昇降台
を昇降させることができる。さらに、転動ローラーが建
造物の側面と接触することで昇降台の荷重が支持され、
高所作業車が転倒するのを防止することができる。
【0053】また、本発明では、昇降台の両側に前後に
摺動できる一対の摺動デッキを設け、両摺動デッキで建
造物の両側を抱くように接近させ、両摺動デッキの先端
の間には渡しデッキを掛けることができる。これらの昇
降台と両摺動デッキと渡しデッキにより橋脚のような建
造物の周囲を取り囲み、空中に浮かんだ足場を形成する
ことができる。これらの摺動デッキは回転せずに直線的
に運動することから、建造物の周囲に接近して障害物が
立っていても、摺動デッキの幅の空間があれば空中に足
場を設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高所作業車の補助足場の第一の実施の
形態を示す、補助足場を開いた状態の斜視図である。
【図2】本発明の高所作業車の補助足場の第一の実施の
形態を示す、補助足場を開いた状態の平面図である。
【図3】本発明の高所作業車の補助足場の第一の実施の
形態を示す、補助足場を閉じて橋脚の周りを囲った状態
の平面図である。
【図4】本発明の高所作業車の補助足場の第二の実施の
形態を示す、補助足場を開いた状態の斜視図である。
【図5】本発明の高所作業車の補助足場の第三の実施の
形態を示す、補助足場を前側に引出した状態の斜視図で
ある。
【図6】本発明の高所作業車の補助足場の第三の実施の
形態を示す、昇降台を橋脚に接近させた状態を示す平面
図である。
【図7】本発明の高所作業車の補助足場の第三の実施の
形態を示す、補助足場を前側に引き出した状態を示す平
面図である。
【図8】本発明の高所作業車の補助足場の第三の実施の
形態を示す、補助足場を橋脚の周りで囲った状態を示す
平面図である。 11 車体 13 昇降機構 14 昇降台 15 手摺り 21 摺動ローラー 22 摺動ローラー 23 支柱 24 支柱 31 開閉デッキ 32 開閉デッキ 35 手摺り 36 手摺り 39 ワイヤー 40 ワイヤー 51 昇降機構 61 車体 63 昇降機構 64 昇降台 65 手摺り 66 手摺り 67 手摺り 71 摺動ローラー 72 摺動ローラー 77 支柱 78 支柱 81 摺動デッキ 82 摺動デッキ 93 ワイヤー 94 ワイヤー 97 渡しデッキ 98 手摺り 115 手摺り 116 手摺り 117 手摺り 118 手摺り 119 手摺り 120 手摺り

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動できる車体と、車体の上部に載置さ
    れた昇降機構と、昇降機構の上部に載置されて上下に昇
    降できる平坦な昇降台と、昇降台の前側の一側に水平方
    向に回動自在に軸支されたややL字形をした平坦な開閉
    デッキと、昇降台の前側の他側に水平方向に回動自在に
    軸支されたやや逆L字形をした平坦な開閉デッキとから
    構成されたことを特徴とする高所作業車の補助足場。
  2. 【請求項2】 移動できる車体と、車体の上部に載置さ
    れた昇降機構と、昇降機構の上部に載置されて上下に昇
    降できる平坦な昇降台と、昇降台の前側の一側に水平方
    向に回動自在に軸支されたややL字形をした平坦な開閉
    デッキと、昇降台の前側の他側に水平方向に回動自在に
    軸支されたやや逆L字形をした平坦な開閉デッキと、昇
    降台の一側に垂直に立てられた支柱と、支柱の頂部とや
    やL字形をした平坦な開閉デッキの先端部を結ぶワイヤ
    ーと、昇降台の他側に垂直に立てられた支柱と、支柱の
    頂部とやや逆L字形をした平坦な開閉デッキの先端部を
    結ぶワイヤーとから構成されたことを特徴とする高所作
    業車の補助足場。
  3. 【請求項3】 前記昇降台とややL字形をした平坦な開
    閉デッキとやや逆L字形をした平坦な開閉デッキの周囲
    を囲むように手摺りを垂直に設けらたことを特徴とする
    請求項1又は2記載の高所作業車の補助足場。
  4. 【請求項4】 前記昇降台の前面には上下方向に回転で
    きる転動ローラーを軸支したことを特徴とする請求項
    1、2および3記載の高所作業車の補助足場。
  5. 【請求項5】 移動できる車体と、車体の上部に載置さ
    れた昇降機構と、昇降機構の上部に載置されて上下に昇
    降できる平坦な昇降台と、昇降台の一方の側面で前後方
    向に移動できるように保持された第一の摺動デッキと、
    昇降台の他方の側面で前後方向に移動できるように保持
    された第二の摺動デッキと、両摺動デッキの先端部の間
    で掛け渡される渡しデッキとから構成されたことを特徴
    とする高所作業車の補助足場。
  6. 【請求項6】 移動できる車体と、車体の上部に載置さ
    れた昇降機構と、昇降機構の上部に載置されて上下に昇
    降できる平坦な昇降台と、昇降台の一方の側面で前後方
    向に移動できるように保持された第一の摺動デッキと、
    昇降台の一方の側面で垂直に立てられた支柱と、支柱の
    頂部と第一の摺動デッキの先端の間に掛け渡されたワイ
    ヤーと、昇降台の他方の側面で前後方向に移動できるよ
    うに保持された第二の摺動デッキと、昇降台の他方の側
    面で垂直に立てられた支柱と、支柱の頂部と第二の摺動
    デッキの先端の間に掛け渡されたワイヤーと、両摺動デ
    ッキの先端部の間で掛け渡される渡しデッキとから構成
    されたことを特徴とする高所作業車の補助足場。
  7. 【請求項7】 前記昇降台と第一の摺動デッキと第二の
    摺動デッキの周囲を囲むように手摺りを垂直に設けらた
    ことを特徴とする請求項5又は6記載の高所作業車の補
    助足場。
  8. 【請求項8】 前記昇降台の前面には上下方向に回転で
    きる転動ローラーを軸支したことを特徴とする請求項
    1、2および3記載の高所作業車の補助足場。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110271998A (zh) * 2019-08-07 2019-09-24 油特机械工具(大连)有限公司 用于多种规格筒体加工的自动化组合式起升装置
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