JPH0911828A - 自動車内装部材の衝撃吸収構造体 - Google Patents
自動車内装部材の衝撃吸収構造体Info
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- JPH0911828A JPH0911828A JP7188110A JP18811095A JPH0911828A JP H0911828 A JPH0911828 A JP H0911828A JP 7188110 A JP7188110 A JP 7188110A JP 18811095 A JP18811095 A JP 18811095A JP H0911828 A JPH0911828 A JP H0911828A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 箱構造体の車室側部材および側壁部材によっ
て衝撃を吸収するようにしたものにおいて、車室側部材
が剛性を有するとともに衝撃吸収作用も備え、もって底
づきをなくし、より優れた衝撃吸収効果を有する自動車
内装部材の衝撃吸収構造体を提供する。 【構成】 車室内における箱構造体20であって該箱構
造体の車室側部材10および側壁部材23によって衝撃
を吸収するようにしたものにおいて、前記車室側部材は
表面板11の裏面側に、幅間隔が狭く立設された密リブ
材13よりなる密リブ層12と幅間隔が広く立設された
粗リブ材16からなる粗リブ層15の二層のリブ層を有
している。
て衝撃を吸収するようにしたものにおいて、車室側部材
が剛性を有するとともに衝撃吸収作用も備え、もって底
づきをなくし、より優れた衝撃吸収効果を有する自動車
内装部材の衝撃吸収構造体を提供する。 【構成】 車室内における箱構造体20であって該箱構
造体の車室側部材10および側壁部材23によって衝撃
を吸収するようにしたものにおいて、前記車室側部材は
表面板11の裏面側に、幅間隔が狭く立設された密リブ
材13よりなる密リブ層12と幅間隔が広く立設された
粗リブ材16からなる粗リブ層15の二層のリブ層を有
している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車内装部材の衝
撃吸収構造体に関し、特には、車室内における箱構造体
であって該箱構造体の車室側部材および側壁部材によっ
て衝撃を吸収するようにしたものに係る。
撃吸収構造体に関し、特には、車室内における箱構造体
であって該箱構造体の車室側部材および側壁部材によっ
て衝撃を吸収するようにしたものに係る。
【0002】
【従来の技術】自動車の車室正面側に配置されたグロー
ブボックスやニープロテクタ等の内装部材にあっては、
乗員を衝突時の衝撃から保護するために、箱構造の衝撃
吸収構造体として構成されることがある。例えば図7に
図示のグローブボックス60にあっては、車室側となる
蓋板側部材(以下車室側部材という)61と側板部材6
2の箱構造体によって衝撃を吸収するように構成され
る。
ブボックスやニープロテクタ等の内装部材にあっては、
乗員を衝突時の衝撃から保護するために、箱構造の衝撃
吸収構造体として構成されることがある。例えば図7に
図示のグローブボックス60にあっては、車室側となる
蓋板側部材(以下車室側部材という)61と側板部材6
2の箱構造体によって衝撃を吸収するように構成され
る。
【0003】すなわち、このグローブボックス60は、
図8の断面図に示したように、車室側部材61の表面板
63がその裏面に設けた補強リブ層64よって剛性が高
められていて、車室側部材61に乗員の膝など身体の一
部が衝突した際には、図9のように、その衝撃力Gを剛
性が高められた車室側部材61からグローブボックスの
側壁部材62に速やかに伝達し当該側壁部材62を屈曲
変形して衝撃吸収をなすようになっている。
図8の断面図に示したように、車室側部材61の表面板
63がその裏面に設けた補強リブ層64よって剛性が高
められていて、車室側部材61に乗員の膝など身体の一
部が衝突した際には、図9のように、その衝撃力Gを剛
性が高められた車室側部材61からグローブボックスの
側壁部材62に速やかに伝達し当該側壁部材62を屈曲
変形して衝撃吸収をなすようになっている。
【0004】この従来構造にあっては、車室側部材61
が受けた衝撃を側板部材62の変形によってこれを吸収
することができるが、しかしながら、当該側壁部材62
が図9のように完全に押しつぶされたその後に、蓋板部
材61と車体Pとがぶつかるいわゆる底づきがある。そ
こで、この底づきをなくし車室側部材自体にも衝撃吸収
作用を持たせようとして、図10の(10A)に示すよ
うに、車室側部材71における表面板73裏面の補強リ
ブ層74のリブ材75の間隔を広くして車室側部材71
の剛性を調節したグローブボックス70も考えられてい
るが、しかし、この場合には、図10の(10B)に示
すように、衝突初期の段階で車室側部材71が破壊され
衝撃力Gが側壁部材72に伝達されず箱構造体としての
衝撃吸収効果が低下することがわかった。
が受けた衝撃を側板部材62の変形によってこれを吸収
することができるが、しかしながら、当該側壁部材62
が図9のように完全に押しつぶされたその後に、蓋板部
材61と車体Pとがぶつかるいわゆる底づきがある。そ
こで、この底づきをなくし車室側部材自体にも衝撃吸収
作用を持たせようとして、図10の(10A)に示すよ
うに、車室側部材71における表面板73裏面の補強リ
ブ層74のリブ材75の間隔を広くして車室側部材71
の剛性を調節したグローブボックス70も考えられてい
るが、しかし、この場合には、図10の(10B)に示
すように、衝突初期の段階で車室側部材71が破壊され
衝撃力Gが側壁部材72に伝達されず箱構造体としての
衝撃吸収効果が低下することがわかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記の問
題点を解決するために提案されたものであって、箱構造
体の車室側部材および側壁部材によって衝撃を吸収する
ようにしたものにおいて、車室側部材が剛性を有すると
ともに衝撃吸収作用も備え、もって底づきをなくし、よ
り優れた衝撃吸収効果を有する自動車内装部材の衝撃吸
収構造体を提供しようとするものである。
題点を解決するために提案されたものであって、箱構造
体の車室側部材および側壁部材によって衝撃を吸収する
ようにしたものにおいて、車室側部材が剛性を有すると
ともに衝撃吸収作用も備え、もって底づきをなくし、よ
り優れた衝撃吸収効果を有する自動車内装部材の衝撃吸
収構造体を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
車室内における箱構造体であって該箱構造体の車室側部
材および側壁部材によって衝撃を吸収するようにしたも
のにおいて、前記車室側部材は表面板の裏面側に、幅間
隔が狭く立設された密リブ材よりなる密リブ層と幅間隔
が広く立設された粗リブ材よりなる粗リブ層の二層のリ
ブ層を有していることを特徴とする自動車内装部材の衝
撃吸収構造体に係る。
車室内における箱構造体であって該箱構造体の車室側部
材および側壁部材によって衝撃を吸収するようにしたも
のにおいて、前記車室側部材は表面板の裏面側に、幅間
隔が狭く立設された密リブ材よりなる密リブ層と幅間隔
が広く立設された粗リブ材よりなる粗リブ層の二層のリ
ブ層を有していることを特徴とする自動車内装部材の衝
撃吸収構造体に係る。
【0007】
【作用】箱構造を有する自動車内装部材の車室側部材に
衝撃が加わると、その衝撃は車室側部材の表面板の裏面
側に設けられた二層のリブ層、特には幅間隔が狭く立設
された剛性の高い密リブ層を介して側壁部材に伝わる。
車室側部材は幅間隔が狭い密リブ層が高い剛性を有する
ことによって車室側部材全体の面剛性が高められてお
り、衝撃時の初期において車室側部材が破壊されること
なくその衝撃を側壁部材に伝達して、該側壁部材が屈曲
変形して衝撃を吸収する。そして、前記側壁部材が完全
に屈曲して車室側部材と車体とがぶつかると、今度は前
記車室側部材に設けられた剛性の低い粗リブ層が屈曲変
形して衝撃を吸収する。その結果、底づきが緩和され衝
撃吸収効果が増大する。
衝撃が加わると、その衝撃は車室側部材の表面板の裏面
側に設けられた二層のリブ層、特には幅間隔が狭く立設
された剛性の高い密リブ層を介して側壁部材に伝わる。
車室側部材は幅間隔が狭い密リブ層が高い剛性を有する
ことによって車室側部材全体の面剛性が高められてお
り、衝撃時の初期において車室側部材が破壊されること
なくその衝撃を側壁部材に伝達して、該側壁部材が屈曲
変形して衝撃を吸収する。そして、前記側壁部材が完全
に屈曲して車室側部材と車体とがぶつかると、今度は前
記車室側部材に設けられた剛性の低い粗リブ層が屈曲変
形して衝撃を吸収する。その結果、底づきが緩和され衝
撃吸収効果が増大する。
【0008】
【実施例】以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説
明する。図1はこの発明の衝撃吸収構造体における車室
側部材の一例を裏面側から見た斜視図、図2は図1の2
−2線で切断した断面図、図3は図1に示した車室側部
材を備えたグローブボックスの衝撃吸収状態を段階的に
示した断面図、図4はこの発明に係る構造体による衝撃
吸収特性を従来構造のものとともに示したグラフ、図5
はこの発明の他の例の衝撃吸収状態を段階的に示した断
面図、図6はさらにこの発明の他の例を示す断面図であ
る。
明する。図1はこの発明の衝撃吸収構造体における車室
側部材の一例を裏面側から見た斜視図、図2は図1の2
−2線で切断した断面図、図3は図1に示した車室側部
材を備えたグローブボックスの衝撃吸収状態を段階的に
示した断面図、図4はこの発明に係る構造体による衝撃
吸収特性を従来構造のものとともに示したグラフ、図5
はこの発明の他の例の衝撃吸収状態を段階的に示した断
面図、図6はさらにこの発明の他の例を示す断面図であ
る。
【0009】この発明の衝撃吸収構造体は、車室内にお
ける箱構造体であって該箱構造体の車室側部材および側
壁部材によって衝撃を吸収するようにしたものに係る。
以下の実施例で示される箱構造体は、従来技術の項で説
明したところの車室正面側に配置されたグローブボック
スで、ここで車室側部材とは当該グローブボックスの蓋
板側部材に相当する。なお、本例ではグローブボックス
の例について説明するが、この発明の衝撃吸収構造体は
グローブボックスに限定されることはなく、インストル
メントパネル、ニープロテクタ、ドアトリム、アームレ
ストなど種々の自動車内装部材に適用することができ
る。
ける箱構造体であって該箱構造体の車室側部材および側
壁部材によって衝撃を吸収するようにしたものに係る。
以下の実施例で示される箱構造体は、従来技術の項で説
明したところの車室正面側に配置されたグローブボック
スで、ここで車室側部材とは当該グローブボックスの蓋
板側部材に相当する。なお、本例ではグローブボックス
の例について説明するが、この発明の衝撃吸収構造体は
グローブボックスに限定されることはなく、インストル
メントパネル、ニープロテクタ、ドアトリム、アームレ
ストなど種々の自動車内装部材に適用することができ
る。
【0010】図1に図示した車室側部材10はグローブ
ボックスの蓋板側部材であって、同図およびその2−2
線の断面図である図2に示されるように、車室側に面す
る表面板11の裏面側に、幅間隔が狭く立設された密リ
ブ材13よりなる密リブ層12と、幅間隔が広く立設さ
れた粗リブ材16よりなる粗リブ層15とからなる二層
のリブ層を有している。表面板11は例えば繊維強化プ
ラスチックやポリカーボネートなどの硬質プラスチック
などの射出成形品からなり、この表面板11の成形と同
時に密リブ材13よりなる密リブ層12および粗リブ材
16よりなる粗リブ層15を一体に成形することができ
る。
ボックスの蓋板側部材であって、同図およびその2−2
線の断面図である図2に示されるように、車室側に面す
る表面板11の裏面側に、幅間隔が狭く立設された密リ
ブ材13よりなる密リブ層12と、幅間隔が広く立設さ
れた粗リブ材16よりなる粗リブ層15とからなる二層
のリブ層を有している。表面板11は例えば繊維強化プ
ラスチックやポリカーボネートなどの硬質プラスチック
などの射出成形品からなり、この表面板11の成形と同
時に密リブ材13よりなる密リブ層12および粗リブ材
16よりなる粗リブ層15を一体に成形することができ
る。
【0011】これらの密リブ層12および粗リブ層15
は、図1に図示のように格子状に形成することが望まし
い。また、図示の例のように、粗リブ層15を構成する
粗リブ材16を、密リブ層12を構成する密リブ材13
の先端を延長した延長部分14によって形成することが
できる。このように形成すれば、表面材11との一体成
形を効率よく行うことができる。
は、図1に図示のように格子状に形成することが望まし
い。また、図示の例のように、粗リブ層15を構成する
粗リブ材16を、密リブ層12を構成する密リブ材13
の先端を延長した延長部分14によって形成することが
できる。このように形成すれば、表面材11との一体成
形を効率よく行うことができる。
【0012】ここで、各リブ層12,15を構成するリ
ブ材13,16の寸法について述べると、密リブ層12
を構成する密リブ材13の高さは約10ないし20ミリ
メートルで幅間隔が約10ないし15ミリメートルで形
成される。この場合、粗リブ層15を構成する粗リブ材
16の高さ(図2に示す延長部分14)は約10ないし
60ミリメートルで幅間隔が約30ミリメートルで形成
される。
ブ材13,16の寸法について述べると、密リブ層12
を構成する密リブ材13の高さは約10ないし20ミリ
メートルで幅間隔が約10ないし15ミリメートルで形
成される。この場合、粗リブ層15を構成する粗リブ材
16の高さ(図2に示す延長部分14)は約10ないし
60ミリメートルで幅間隔が約30ミリメートルで形成
される。
【0013】図3各図には、図1に示した車室側部材1
0を備えたグローブボックス20が示される。図におい
て符号21はグローブボックス20の箱体部分で、22
はその前壁部材、23は側壁部材、24は後壁部材であ
る。この例では車室側部材10は前壁部材22に接合さ
れてグローブボックス20が形成されている。なお、符
号Pは車体、Gは衝撃を表す。
0を備えたグローブボックス20が示される。図におい
て符号21はグローブボックス20の箱体部分で、22
はその前壁部材、23は側壁部材、24は後壁部材であ
る。この例では車室側部材10は前壁部材22に接合さ
れてグローブボックス20が形成されている。なお、符
号Pは車体、Gは衝撃を表す。
【0014】図3の(3A)に示したように、前壁部材
22に固設された車室側部材10は、幅間隔が狭く立設
された密リブ材13よりなる密リブ層12と、幅間隔が
広く立設された粗リブ材16(この例では密リブ材13
の延長部分14)よりなる粗リブ層15とからなる二層
のリブ層を有していることより、衝撃G時には次のよう
な作用を示す。
22に固設された車室側部材10は、幅間隔が狭く立設
された密リブ材13よりなる密リブ層12と、幅間隔が
広く立設された粗リブ材16(この例では密リブ材13
の延長部分14)よりなる粗リブ層15とからなる二層
のリブ層を有していることより、衝撃G時には次のよう
な作用を示す。
【0015】すなわち、全体として箱体構造を有するグ
ローブボックス20の車室側となる車室側部材10に衝
撃が加わると、図3の(3B)のように、その衝撃Gは
車室側部材10の表面板11の裏面側に設けられた二層
のリブ層12,15、特には幅間隔が狭く立設された密
リブ材13よりなる剛性の高い密リブ層12を介して側
壁部材23に伝達される。車室側部材10は幅間隔が狭
い密リブ層12が高い剛性を有することによって車室側
部材10全体の面剛性が高められており、衝撃時の初期
において該車室側部材10が破壊されることなくその衝
撃Gを側壁部材23に伝達して、該側壁部材23が屈曲
変形することによってその衝撃を吸収する。
ローブボックス20の車室側となる車室側部材10に衝
撃が加わると、図3の(3B)のように、その衝撃Gは
車室側部材10の表面板11の裏面側に設けられた二層
のリブ層12,15、特には幅間隔が狭く立設された密
リブ材13よりなる剛性の高い密リブ層12を介して側
壁部材23に伝達される。車室側部材10は幅間隔が狭
い密リブ層12が高い剛性を有することによって車室側
部材10全体の面剛性が高められており、衝撃時の初期
において該車室側部材10が破壊されることなくその衝
撃Gを側壁部材23に伝達して、該側壁部材23が屈曲
変形することによってその衝撃を吸収する。
【0016】そして、前記側壁部材23がさらに変形し
て完全に屈曲して車室側部材10と車体Pとがぶつかる
と、図3の(3C)のように、今度は前記車室側部材1
0に設けられた剛性の低い粗リブ材16よりなる粗リブ
層15が屈曲変形してさらに衝撃Gを吸収する。この粗
リブ層15の屈曲変形による衝撃吸収によって、底づき
が緩和され衝撃吸収効果が増大する。
て完全に屈曲して車室側部材10と車体Pとがぶつかる
と、図3の(3C)のように、今度は前記車室側部材1
0に設けられた剛性の低い粗リブ材16よりなる粗リブ
層15が屈曲変形してさらに衝撃Gを吸収する。この粗
リブ層15の屈曲変形による衝撃吸収によって、底づき
が緩和され衝撃吸収効果が増大する。
【0017】図4はこの発明に係る構造体による衝撃吸
収特性をグラフに示したものである。グラフの縦軸は衝
撃に対する応力、横軸は衝撃吸収構造体に生ずる歪みで
ある。なお、実線で示されるパターンは本発明の構造に
よるもの、また点線で示されるパターンは図8で示した
従来構造によるもの、さらに一点鎖線で示されるパター
ンは図10で示した従来構造を比較例として示したもの
である。図から理解されるように、本発明の衝撃吸収構
造では衝突初期の衝撃が吸収されるのみならず、衝突後
期に発生する衝撃も効果的に吸収することができる。ま
た、その衝撃吸収効果も従来構造と比較して、10〜2
0%程度向上した。
収特性をグラフに示したものである。グラフの縦軸は衝
撃に対する応力、横軸は衝撃吸収構造体に生ずる歪みで
ある。なお、実線で示されるパターンは本発明の構造に
よるもの、また点線で示されるパターンは図8で示した
従来構造によるもの、さらに一点鎖線で示されるパター
ンは図10で示した従来構造を比較例として示したもの
である。図から理解されるように、本発明の衝撃吸収構
造では衝突初期の衝撃が吸収されるのみならず、衝突後
期に発生する衝撃も効果的に吸収することができる。ま
た、その衝撃吸収効果も従来構造と比較して、10〜2
0%程度向上した。
【0018】図5はこの発明の他の実施例に係るグロー
ブボックス40を示すもので、この例では先の図1で示
した車室側部材10と異なった車室側部材30が用いら
れている。すなわち、この車室側部材30は、その表面
板31の裏面側にまず幅間隔が広く立設された粗リブ材
33よりなる粗リブ層32が形成され、さらにこの粗リ
ブ層32に連続してその裏面側に幅間隔が狭く立設され
た密リブ材36よりなる密リブ層35が形成されてい
る。この例からもわかるように、密リブ層と粗リブ層と
はどちらが表側になってもよいものである。
ブボックス40を示すもので、この例では先の図1で示
した車室側部材10と異なった車室側部材30が用いら
れている。すなわち、この車室側部材30は、その表面
板31の裏面側にまず幅間隔が広く立設された粗リブ材
33よりなる粗リブ層32が形成され、さらにこの粗リ
ブ層32に連続してその裏面側に幅間隔が狭く立設され
た密リブ材36よりなる密リブ層35が形成されてい
る。この例からもわかるように、密リブ層と粗リブ層と
はどちらが表側になってもよいものである。
【0019】なお、この車室側部材30の例において
も、図1の実施例と同様に、粗リブ層32および密リブ
層35は格子状に形成されており、また、粗リブ材33
が密リブ材36の先端を延長した延長部分(ただし、表
面板31の表面方向への延長)34によって形成されて
いる。また、この実施例における粗リブ材33および密
リブ材36の高さおよび幅間隔は図1の実施例で説明し
たものと同様である。
も、図1の実施例と同様に、粗リブ層32および密リブ
層35は格子状に形成されており、また、粗リブ材33
が密リブ材36の先端を延長した延長部分(ただし、表
面板31の表面方向への延長)34によって形成されて
いる。また、この実施例における粗リブ材33および密
リブ材36の高さおよび幅間隔は図1の実施例で説明し
たものと同様である。
【0020】図5において符号41はグローブボックス
40の箱体部分で、42はその前壁部材、43は側壁部
材、44は後壁部材、Pは車体、Gは衝撃である。この
例では、図からも理解されるように、粗リブ層32およ
び密リブ層35を一体に形成した格子状部材39を表面
板31と接合して車室側部材30が構成されれており、
該車室側部材30は前壁部材42に接合されてグローブ
ボックス40が形成されている。
40の箱体部分で、42はその前壁部材、43は側壁部
材、44は後壁部材、Pは車体、Gは衝撃である。この
例では、図からも理解されるように、粗リブ層32およ
び密リブ層35を一体に形成した格子状部材39を表面
板31と接合して車室側部材30が構成されれており、
該車室側部材30は前壁部材42に接合されてグローブ
ボックス40が形成されている。
【0021】この実施例によれば、車室側部材30が衝
撃Gを受けた場合、図5の(5B)に示されるように、
該車室側部材30は二層のリブ層32,35、特には幅
間隔が狭く立設された密リブ材36よりなる剛性の高い
密リブ層35によって全体の面剛性が高められているも
のであるから、衝撃時の初期において該車室側部材30
が破壊されることなくその衝撃Gを側壁部材43に伝達
して、該側壁部材43が屈曲変形することによってその
衝撃を吸収する。
撃Gを受けた場合、図5の(5B)に示されるように、
該車室側部材30は二層のリブ層32,35、特には幅
間隔が狭く立設された密リブ材36よりなる剛性の高い
密リブ層35によって全体の面剛性が高められているも
のであるから、衝撃時の初期において該車室側部材30
が破壊されることなくその衝撃Gを側壁部材43に伝達
して、該側壁部材43が屈曲変形することによってその
衝撃を吸収する。
【0022】次いで、側壁部材43がさらに変形して完
全に屈曲して車室側部材30と車体Pとがぶつかると、
図5の(5C)のように、今度は前記車室側部材30に
設けられた剛性の低い粗リブ材33よりなる粗リブ層3
2が屈曲変形してさらに衝撃Gを吸収する。この粗リブ
層32の屈曲変形による衝撃吸収によって、底づきが緩
和され衝撃吸収効果が増大することは、先の図1の例に
ついて説明したと同様である。また、この図5の例のグ
ローブボックス構造においても、図4のグラフに示した
ような衝撃吸収特性を有する。
全に屈曲して車室側部材30と車体Pとがぶつかると、
図5の(5C)のように、今度は前記車室側部材30に
設けられた剛性の低い粗リブ材33よりなる粗リブ層3
2が屈曲変形してさらに衝撃Gを吸収する。この粗リブ
層32の屈曲変形による衝撃吸収によって、底づきが緩
和され衝撃吸収効果が増大することは、先の図1の例に
ついて説明したと同様である。また、この図5の例のグ
ローブボックス構造においても、図4のグラフに示した
ような衝撃吸収特性を有する。
【0023】図6はさらにこの発明の他の例を表わすも
ので、蓋開閉タイプのグローブボックス50が示され
る。このグローブボックス50はインストルメントパネ
ルI内の空所に設置された箱体本体51の側壁部材52
と該箱体本体51の開口に開閉自在に取り付けられた車
室側部材53となる蓋体によって衝撃を吸収する箱構造
体を形成している。車室側部材53である蓋体には、そ
の表面板54の裏面側に、幅間隔が狭く立設された密リ
ブ材56よりなる密リブ層55と幅間隔が広く立設され
た粗リブ材58よりなる粗リブ層57の二層のリブ層が
形成されている。このような、蓋開閉タイプのグローブ
ボックス50にあっても、前記したと同様の衝撃吸収特
性を有する。
ので、蓋開閉タイプのグローブボックス50が示され
る。このグローブボックス50はインストルメントパネ
ルI内の空所に設置された箱体本体51の側壁部材52
と該箱体本体51の開口に開閉自在に取り付けられた車
室側部材53となる蓋体によって衝撃を吸収する箱構造
体を形成している。車室側部材53である蓋体には、そ
の表面板54の裏面側に、幅間隔が狭く立設された密リ
ブ材56よりなる密リブ層55と幅間隔が広く立設され
た粗リブ材58よりなる粗リブ層57の二層のリブ層が
形成されている。このような、蓋開閉タイプのグローブ
ボックス50にあっても、前記したと同様の衝撃吸収特
性を有する。
【0024】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
衝撃吸収構造によれば、箱構造体の車室側部材および側
壁部材によって衝撃を吸収するようにしたものにおい
て、該車室側部材が幅間隔が狭く立設された密リブ材よ
りなる密リブ層と幅間隔が広く立設された粗リブ材より
なる粗リブ層の二層のリブ層を有しているものであるか
ら、車室側部材が剛性を有するとともに衝撃吸収作用も
備え、もって底づきをなくし、より優れた衝撃吸収効果
を有する自動車内装部材の衝撃吸収構造体を提供するこ
とができた。
衝撃吸収構造によれば、箱構造体の車室側部材および側
壁部材によって衝撃を吸収するようにしたものにおい
て、該車室側部材が幅間隔が狭く立設された密リブ材よ
りなる密リブ層と幅間隔が広く立設された粗リブ材より
なる粗リブ層の二層のリブ層を有しているものであるか
ら、車室側部材が剛性を有するとともに衝撃吸収作用も
備え、もって底づきをなくし、より優れた衝撃吸収効果
を有する自動車内装部材の衝撃吸収構造体を提供するこ
とができた。
【図1】この発明の衝撃吸収構造体における車室側部材
の一例を裏面側から見た斜視図である。
の一例を裏面側から見た斜視図である。
【図2】図1の2−2線で切断した断面図である。
【図3】図1に示した車室側部材を備えたグローブボッ
クスの衝撃吸収状態を段階的に示した断面図である。
クスの衝撃吸収状態を段階的に示した断面図である。
【図4】この発明に係る構造体による衝撃吸収特性を従
来構造のものとともに示したグラフである。
来構造のものとともに示したグラフである。
【図5】この発明の他の例の衝撃吸収状態を段階的に示
した断面図である。
した断面図である。
【図6】さらにこの発明の他の例を示す断面図である。
【図7】従来の衝撃吸収構造を有するグローブボックス
の斜視図である。
の斜視図である。
【図8】その断面図である。
【図9】従来の衝撃吸収構造体による衝撃吸収状態を示
す断面図である。
す断面図である。
【図10】従来の他の衝撃吸収構造体による衝撃吸収状
態を示す断面図である。
態を示す断面図である。
10 車室側部材 11 表面板 12 密リブ層 13 密リブ材 14 延長部分 15 粗リブ層 16 粗リブ材 20 グローブボックス 21 箱体部分 23 側壁部材 30 車室側部材 31 表面板 32 粗リブ層 35 密リブ層 40 グローブボックス 43 側壁部材 P 車体 G 衝撃
Claims (5)
- 【請求項1】 車室内における箱構造体であって該箱構
造体の車室側部材および側壁部材によって衝撃を吸収す
るようにしたものにおいて、 前記車室側部材は表面板の裏面側に、幅間隔が狭く立設
された密リブ材よりなる密リブ層と幅間隔が広く立設さ
れた粗リブ材よりなる粗リブ層の二層のリブ層を有して
いることを特徴とする自動車内装部材の衝撃吸収構造
体。 - 【請求項2】 請求項1において、密リブ層および粗リ
ブ層が格子状に形成された自動車内装部材の衝撃吸収構
造体。 - 【請求項3】 請求項1または2において、粗リブ材が
密リブ材の先端を延長した延長部分によって形成された
自動車内装部材の衝撃吸収構造体。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
密リブ材の高さが約10ないし20ミリメートルで幅間
隔が約10ないし15ミリメートルで形成され、かつ粗
リブ材の高さが約10ないし60ミリメートルで幅間隔
が約30ミリメートルで形成された自動車内装部材の衝
撃吸収構造体。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
箱構造体が車室正面側に配置されたグローブボックスで
ある自動車内装部材の衝撃吸収構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7188110A JPH0911828A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 自動車内装部材の衝撃吸収構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7188110A JPH0911828A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 自動車内装部材の衝撃吸収構造体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0911828A true JPH0911828A (ja) | 1997-01-14 |
Family
ID=16217884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7188110A Pending JPH0911828A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 自動車内装部材の衝撃吸収構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0911828A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020125068A (ja) * | 2019-02-06 | 2020-08-20 | トヨタ車体株式会社 | グローブボックス |
-
1995
- 1995-06-30 JP JP7188110A patent/JPH0911828A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020125068A (ja) * | 2019-02-06 | 2020-08-20 | トヨタ車体株式会社 | グローブボックス |
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