JPH09114285A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH09114285A
JPH09114285A JP27163295A JP27163295A JPH09114285A JP H09114285 A JPH09114285 A JP H09114285A JP 27163295 A JP27163295 A JP 27163295A JP 27163295 A JP27163295 A JP 27163295A JP H09114285 A JPH09114285 A JP H09114285A
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JP
Japan
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fixing
roll
recording paper
paper
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JP27163295A
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English (en)
Inventor
Keitarou Sonoguchi
慶太郎 薗口
Hiroshi Daiko
浩 大胡
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着時に封筒の紙皺発生を防止することが可
能な画像形成装置を提供する。 【解決手段】 本発明の画像形成装置は、記録紙上の未
定着トナー像を接触加熱定着する加熱加圧型定着ロール
を備えている。定着ロールとしては、一方のロールを他
方のロールに圧接して弾性変形させ、未定着トナー像が
弾性変形されたロール側に接触することが好ましい。本
発明の画像形成装置おいて、記録紙として封筒を搬送す
る際は、定着装置のニップ部に対して封筒の袋状に綴じ
られた頂点(e2)が先端となるように、封筒を斜めに傾
斜させる手段が設けられている。このような手段として
は、給紙トレイまたは給紙カセットに封筒を給紙方向に
対して斜めにセットする封筒セット手段、定着部に関し
て記録紙の搬送経路上流側に搬送中の封筒を斜めに変位
させる封筒の搬送角度変更機構、一対の定着ロール自体
を位置変更させる定着ロール変位機構等が挙げられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録紙上の未定着
トナー像を接触加熱定着するいわゆる加熱加圧型定着ロ
ールを備えた電子写真複写機,プリンター,ファクシミ
リ,これらの複合機器等の電子写真プロセスを利用した
画像形成装置に関する。より具体的には、封筒上の未定
着トナー像を定着する際は、封筒を定着装置のニップ部
へ斜めに突入させて、紙皺の発生を防止することが可能
な画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の定着装置としては、例えば図8に
示すように、一対の加熱されたロール間の圧接領域に未
定着トナー像を通過させて定着を行う加熱加圧型定着装
置が多用されている。同図において、加熱ロール01は、
アルミニウム等の熱伝導率の高い金属製中空ロール(芯
金)02の外周面にシリコーンゴム等の比較的厚い弾性層
03が形成されている。中空ロール02の内部には加熱源と
してハロゲンランプ04が配置され、加熱ロール01表面に
設けた温度センサの信号により、温度制御回路において
ハロゲンランプ04をオンオフ制御して、所定の温度に調
整される。また、定着時に記録紙P上の未定着トナー像
05の一部が加熱ロール01に転移するいわゆるオフセット
を防止するために、一定量のシリコーンオイルを加熱ロ
ール01に供給するオイル供給装置が設けられている。一
方、加圧ロール06は、芯金ロール07にテトラフルオロエ
チレン樹脂の表面層08が被覆されている。この定着ロー
ルは、弾性層03の弾性変形によって加熱ロール01と加圧
ロール06との圧接部(ニップ部)09が形成される。この
ニップ領域に記録紙Pを通過させると、圧力と熱エネル
ギーにより未定着トナー像05の定着が行われる。
【0003】このように、未定着トナー像と接触する側
のロール(01)を弾性変形させてニップ部を形成する定着
ロールは、多量のトナーが付着した薄様で腰の弱い記録
紙を発色定着する場合でも、剥離爪を必要とせず、ニッ
プ出口に何ら剥離装置を設けることなく剥離できる(以
下、セルフストリッピングという)。そのため、上記定
着ロールは、イエロー,マゼンタ,シアンのカラートナ
ーが多量に付着した記録紙を目的の色相が得られるよう
充分に溶融・混合して発色定着させるカラー画像の定着
に用いられる。上記セルフストリッピングは、溶融トナ
ーと加熱ロール表面における界面の付着力が単に両者の
界面化学的な材料物性だけでは決まらず、弾性変形によ
る加熱ロール表面の歪みの影響を大きく受けるという事
実による。つまり、予め表面歪みを有する加熱ロール表
面に溶融トナーが接触している状態から、その表面歪み
が瞬間的に解放される状態に移行する時に、トナーと加
熱ロール表面との付着力が減少するという現象である。
具体的には、加熱ロール表面が外部からの荷重によって
比較的容易に弾性変形して歪みを生じることのできる材
料、例えばシリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性弾性
体が被覆されている場合、ニップ部において歪みを受け
ながら定着され、そしてニップ出口においてその歪みが
解放される瞬間、トナーと加熱ロール表面との付着力が
低減し、加えてニップ出口における記録紙の排出方向が
加圧ロール側に向く作用により、セルフストリッピング
されやすくなる。したがって、加熱ロールの歪み量(ε)
が大きいほど、またニップ出口における記録紙の排出方
向が加圧ロール側に向くほどセルフストリッピング能力
は高くなる。
【0004】しかしながら、図8に示す加圧ロール(06)
は全く弾性変形しないため、荷重を大きくしていくと加
熱ロール(01)の表面歪み量のみが増大して、加圧ロール
との間の速度差が大きくなり、記録紙として封筒を用い
た場合、普通の記録紙では発生しないいわゆる“紙皺”
が発生しやすいという問題がある。封筒の構成は二枚重
ねた記録紙の三隅を糊づけしたものとほぼ同じと考えら
れるが、ニップ領域においてこの上下の紙のそれぞれが
接する側のロールの歪みの影響を受け、異なる速度で搬
送される。この上下の紙のズレは糊づけ部によって逃げ
ることができず、紙皺となる。三隅を糊づけしなけれ
ば、二枚重ねた記録紙でも紙皺は発生し難い。
【0005】この問題を解決するために、図9に示すよ
うな加熱定着装置が特公平7−7233号公報に提案さ
れている。この加熱定着装置は、それぞれ芯金011,01
1′の外周面に弾性層012,012′および表面層013,013′
を被覆した加熱ロール014 と加圧ロール015 との外径を
同一にし、かつ両ロール014,015の表面硬度差を10°
以内とし、ニップ部016 を略平坦になるように形成し
て、両ロール014,015の歪み量および速度を同等にする
ことにより、封筒の紙皺の発生を防止しようとするもの
である。しかしながら、図9に示す加熱定着装置では、
ニップ出口における記録紙(P)の排出方向が加圧ロール
側に向く作用がなくなるため、記録紙の排出挙動が不安
定になり、多量のトナー(05)が付着した薄様で腰の弱い
記録紙を発色定着する場合には、セルフストリッピング
が困難になり、補助的な剥離爪を必要とするという問題
がある。
【0006】この問題は、加熱ロールに供給されるシリ
コーンオイル等の離型性オイル量にも影響する。従来充
分に溶融したカラー画像を定着・セルフストリッピング
させる定着装置では、ニップ領域において溶融トナーと
加熱ロール表面との界面間にオイル層を必要とするた
め、多量の離型性オイルが加熱ロールに供給され、定着
後の記録紙に多量のオイルが転移していた。転移したオ
イルは定着後の記録紙を取り扱う作業者に非常な不快感
を与えていた。そこで、定着後の記録紙上の離型性オイ
ルに起因する不快感を与えない程度、例えばA4サイズ
用紙当たり5mg以下までオイルの供給量を減少する
と、記録紙の排出方向を加圧ロール側に向ける作用が必
要となる。そのため、図8に示す未定着トナー像と接触
する側のロール(01)を弾性変形させてニップ部を形成す
るロール構成を採用しながら、封筒の紙皺発生を防止す
る手段が必要となる。
【0007】ところで、封筒の搬送方法には縦送りと横
送りの2種類がある。縦送りとは封筒の長辺が搬送方向
に平行な図10A,Bに示す搬送方法をいい、横送りと
は封筒の短辺が搬送方向に平行な図10C,Dに示す搬
送方法をいう。一般に、紙皺は封筒の横送りにより抑制
されることが多い。しかし、横送りとする場合、搬送ロ
ールの間隔を封筒の短辺よりも短くしなければならず、
コストや装置の小型化の面で不具合が生じる。また、中
間転写体を用い、そのニップを搬送手段とする場合に
は、中間転写体と定着装置の各ニップ部の間隔を封筒の
短辺よりも短くしなければならない。そのため、高温と
なる定着装置により中間転写体の雰囲気温度が上昇して
トナーが固化するという問題も生じる。したがって、画
像形成装置では封筒を縦送りにすることが推奨される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の定
着ロールにおいては、記録紙として封筒を用いた場合に
は紙皺が発生しやすいという問題があった。また、従来
提案された封筒の紙皺発生を防止する定着装置では、セ
ルフストリッピングが困難で補助的な剥離爪を必要とす
るという問題があった。そこで、本発明は上述の問題点
を解決しようとするものであって、その主要な目的は、
定着時に封筒の紙皺発生を防止することが可能な画像形
成装置を提供することにある。本発明の別の目的は、定
着ロールへの離型性オイルの供給が少量でも、ニップ出
口に何らの剥離装置を設けることなく記録紙を剥離でき
る画像形成装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、封筒の紙
皺発生防止について鋭意検討を重ねてきた結果、封筒を
定着装置のニップ部に対して斜めに搬送させて封筒上の
未定着トナー像を定着させることにより、封筒に紙皺の
発生がみられないことを確認したものである。すなわ
ち、本発明の画像形成装置は、少なくとも一方に加熱源
を設けた一対の定着ロールを互いに圧接し、この定着ロ
ール間に未定着トナー像を担持した記録紙を通過させ
て、記録紙上の未定着トナー像を定着する定着装置を備
えると共に、記録紙として封筒を搬送する際は、定着装
置のニップ部に対して封筒の袋状に綴じられた頂点が先
端となるように、封筒を斜めに傾斜させる手段を設けた
ことを特徴とする。また、定着ロールのセルフストリッ
ピング性能を確保するためには、上記画像形成装置にお
いて、一対の定着ロールのうち一方のロールを他方のロ
ールに圧接して弾性変形させ、未定着トナー像を弾性変
形されたロール側に接触させることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、加熱加圧型定着ロールを備えた各種の画像形
成装置に適用され、電子写真複写機以外に、例えばワー
ドプロセッサ,パーソナルコンピュータに接続したプリ
ンター等にも適用される。また、画像形成装置として
は、ドラムまたはベルト中間転写体を用いたカラー画像
形成装置に限らず、モノカラー画像形成装置に適用する
ことも可能である。加熱加圧型定着ロールとしては、一
方のロールが他方のロールを圧接して弾性変形させる一
対の加熱ロールと加圧ロールが好適である。例えば図1
に示すように、弾性変形される加熱ロール1は、芯金2
の外周面に弾性層3および表面離型層4を積層した層構
成からなり、芯金2には加熱源としてのランプヒータ5
が内蔵されている。加圧ロール6は同様に芯金7の外周
面に弾性層8および表面離型層9を積層した層構成から
なる。芯金2,7は、鋼鉄,ステンレス鋼,アルミニウ
ム等の熱伝導性の良好な剛性材で構成された中空の円筒
体が使用される。弾性層3,8としては、シリコーンゴ
ムやフッ素ゴム等の耐熱性に優れた弾性体が用いられ
る。弾性層3,8の厚さは、定着時のニップ幅と熱伝導
性を確保するために、0.5〜4mmの範囲にあること
が好ましい。表面離型層4,9は耐熱性および離型性に
優れたフッ素樹脂(例えばテトラフルオロエチレン樹
脂)やフッ素ゴム等で構成される。表面離型層4,9の
厚さは5〜100μmの範囲にあることが好ましい。
【0011】上記ロール1,6の層構成は図1に示す定
着ロールに限定されるものではなく、例えば加圧ロール
6の芯金7外周面に直接表面離型層9を被覆してもよ
く、また弾性層3,8の少なくともいずれか一方を表面
層とすることができる。場合によっては、加圧ロール6
の芯金7に加熱源を内蔵してもよい。また、加熱ロール
1表面のオフセットの発生を防止する目的で、ロール1
の側方に離型性オイル供給装置(図示せず)が配置され
ている。離型性オイルとしては、シリコーンオイル類,
フッ素系オイル,パラフィンオイル等が用いられる。中
でも、アミノ基等の官能基を有する変性シリコーンオイ
ルが好ましく用いられる。
【0012】加圧ロール6により弾性変形される加熱ロ
ール1に凹みニップを形成する場合は、表面離型層4,
9の有無やその材質等にもよるが、弾性層3,8の厚
さ,圧縮弾性率,ゴム硬度等を勘案して、加熱ロール1
への荷重を調整すればよい。例えば、弾性層3,8の材
質が同じ場合は、加熱ロール1の弾性層3を加圧ロール
6の弾性層8より単に厚く形成すればよく、材質が異な
る場合は、加圧ロール6が加熱ロール1と比べて硬度が
高くなるような材質を選択すればよい。図1において、
加熱ロール1と加圧ロール6との間のニップ部10に記
録紙Pが通紙される際、ヒータ5からの熱伝導により、
未定着トナー像11の定着樹脂またはワックスが溶融な
いし軟化し、トナー像11はニップ部10を通過後に永
久定着画像12として記録紙P上に定着される。この定
着処理において、記録紙Pはその先端部がニップ部10
から離れる際、ニップ部10の凹みに従って加圧ロール
6に沿うように加熱ロール1表面から分離する。すなわ
ち、凹みニップによるセルフストリッピングが作用す
る。また、モノカラー画像形成装置で数多く採用されて
いる未定着トナー像11と接触しない側の加圧ロール6
を弾性変形させてニップ部10を形成するロール構成に
おいても、上記と同等の作用を奏することはいうまでも
ない。
【0013】定着装置のニップ部に対して封筒を斜めに
傾斜させる手段として、例えば次のような手段が挙げら
れる。封筒専用の給紙トレイまたは給紙カセットを用意
し、封筒を給紙方向に対して斜めにセットする封筒セッ
ト手段がまず挙げられる。この給紙トレイまたはカセッ
トには封筒の一側と後端の二辺を位置決めするためのL
字型の仕切り部材を設け、封筒をセットする段階で給紙
方向(搬送方向)と封筒の一側辺とのなす角度θを決定
する。この場合、感光体への突入前に封筒先端のレジを
揃える必要があるが、2つのレジ調整用ロールを封筒の
給紙方向先頭側の辺と側面の一辺に配置して、レジ位置
を決定する。さらに、斜めに搬送される封筒の上記角度
θに応じて感光体上にも可視像を斜めに現像する必要が
あるが、これはデジタル画像書込装置を用いて感光体上
に潜像を形成すればよい。また、別の手段として、定着
部に関して記録紙の搬送経路上流側に、搬送中の封筒を
斜めに変位させる封筒の搬送角度変更機構を設けること
ができる。例えば、転写完了時までは封筒を縦送りし、
転写部から定着装置のニップ部までの間を並列に移動す
るベルト間にピンを出没自在に配置して、ピンを一定時
間突出させると封筒の片側先端の進行が妨げられる。こ
れにより、封筒は定着装置のニップ部へ斜めに突入す
る。さらに、封筒を斜めに傾斜させる手段としては、縦
送りされてきた封筒に対し一対の定着ロール自体を位置
変更させる定着ロール変位機構を設けてもよい。この定
着装置自体の位置変更により、封筒はその先端の袋状に
綴じられた頂点からニップされる。
【0014】一般に入手できる封筒は、用紙の重なり枚
数に差があり、最低2枚の用紙が重なっている。用紙が
2枚重なった部分では定着ロール間の周速やロールと用
紙との摩擦係数等の差により、滑り移動が生じる。ま
た、前述した縦送り搬送方法のうち、通常はフラップを
封筒の裏面に折り曲げた状態で搬送する図10Aに示す
搬送方法が採用されており、上記角度θがθ=0°であ
る。この従来の縦送り搬送方法では、定着装置のニップ
部を最後に通過する封筒の部位は搬送方向と直交する後
端辺であり、ニップにより生じた用紙の歪みは逃げ場所
がなく紙皺が発生する。一方、角度θがθ>0°である
本発明においては、図2に示すように、ニップ部を最後
に通過する封筒の部位は頂点b1 である。この頂点b1
は封筒の開口部と袋綴じ部との頂点であるため、歪みを
開口部に逃すことが可能であり、封筒の紙皺発生を防止
することができる。ここで、角度θを2°以上に設定す
ると一般に皺発生防止作用があり、特にθを5°以上に
設定すると封筒の紙皺発生を確実に防止することができ
る。図2Bにおいて、封筒の袋綴じ部はc1 〜c3 で示
され、開口部はdで示される。また、袋綴じ部c1,c2
と開口部dとの頂点がb1,b2であり、袋状に綴じられ
た頂点がe1,e2である。なお、図中のfは図10Bに
示されたフラップである。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではな
い。 (画像形成装置)図3はカラー画像形成装置(U)の全体
図である。同図において、プラテンガラス21上に載置
した原稿(図示せず)の下面に沿って移動する原稿照明
用ランプ22から原稿に照射して反射した光は、移動ミ
ラーユニット23、レンズ24、固定ミラー25を介し
て画像読取部26に収束される。この画像読取部26
は、多数の光電変換素子とレッド,グリーン,ブルーの
3色のフィルタとを有するカラーCCDセンサにより構
成されている。画像読取部26は、原稿画像を各色毎に
電気信号に変換し、更に電気信号を光書込信号出力装置
27に入力する。光書込信号出力装置27は、上記3色
毎に入力された原稿画像読取信号をイエロー(Y),マゼ
ンタ(M),シアン(C),黒(K)の4色のデジタル信号に
変換して記憶し、所定のタイミングで読出して、静電潜
像を書込む手段としての光ビーム書込装置28に出力す
る。この光ビーム書込装置28は、感光体29表面に上
記4色に対応した静電潜像を書き込む。
【0016】感光体29の周囲には、感光体29表面を
一様に帯電させる帯電用チャ−ジャ30、感光体29に
書き込まれた静電潜像を各色のトナー像に現像する現像
装置31、円筒状の回転可能な転写ドラムにより構成さ
れた記録紙担持部材32、除電コロトロン33、クリー
ナユニット34が配置されている。上記現像装置31は
Y,M,C,Kの各色の現像器を有し、それぞれ各色の
トナーで上記静電潜像を現像する。表面が記録紙吸着面
を形成する上記記録紙担持部材32の内部には、記録紙
Pの吸着およびトナー像の転写を行う転写帯電器35が
記録紙担持部材32表面と感光体29表面とが接触する
転写位置Qに配置されている。また、上記クリーナユニ
ット34には、クリーニングブレード34a、帯電用チ
ャージャ30および赤色LEDにより構成された除電器
36が支持されている。上記記録紙担持部材32の周囲
には、記録紙センサ37、転写後ジャムセンサ38、除
電コロトロン39およびクリーナ40が配置されてい
る。上記記録紙センサ37は、転写位置Qの上流側で記
録紙担持部材32表面に近接して配置され、記録紙吸着
面に吸着された記録紙Pの先端位置を検出する。上記転
写後ジャムセンサ38は、転写位置Qの下流側に配置さ
れ、記録紙担持部材32表面からの反射光量により記録
紙Pの有無を検出する。給紙トレイ41に収容された記
録紙Pは、記録紙取出ロール42により取り出されて搬
送され、一対のレジロール43で一旦停止される。記録
紙Pは、その後前記感光体29表面のトナー像が転写位
置Qに移動してくるのにタイミングを合わせて、レジロ
ール43から転写位置Qに供給される。
【0017】給紙機構(41〜43)により転写位置Q
に供給された記録紙Pの先端は、記録紙担持部材32表
面の記録紙吸着面に吸着される。この記録紙Pの吸着と
同時に第1色目のトナー像が感光体29表面から記録紙
Pに転写される。ここで、前記光書込信号出力装置27
では、最初にY色のデジタル信号を所定のタイミングで
読出して光ビーム書込装置28に出力する。この書込装
置28は感光体29表面にY色に対応した静電潜像を書
き込む。Y色に対応した静電潜像は現像装置31により
Y色のトナー像に現像され、Yトナー像の転写位置Qへ
の移動にタイミングを合わせて上記給紙機構から転写位
置Qに記録紙Pが供給される。転写位置Qに対向して記
録紙担持部材32内側に配置された前記転写帯電器35
は、転写位置Qに供給された記録紙Pを記録紙吸着面へ
吸着させると共に、吸着された記録紙Pへ感光体29表
面のYトナー像(1色目のトナー像)を転写させる。
【0018】1色目のYトナー像が転写された記録紙P
の先端が記録紙センサ37の位置に到達する迄に、露光
系(22〜28)によるY色の静電潜像の書込が終了す
る。そして、記録紙センサ37により記録紙Pの先端が
検出されると、上記露光系による第2色目のM色の静電
潜像の書込が開始される。そして、Yトナー像を転写し
た記録紙Pの先端が転写位置Qに到達すると、転写帯電
器35によって2色目のMトナー像の転写が行われる。
続いて、Cトナー像およびKトナー像の転写が、上記M
トナー像の転写と同様に行われる。前記記録紙担持部材
32上に各色(Y,M,C,K)のトナー像が転写され
た記録紙Pは、剥離爪44により剥離され、搬送ベルト
45上に載置される。記録紙Pは、さらに搬送ベルト4
5の搬送力を受けて、一対の前記加熱ロール1と加圧ロ
ール6を装着した定着装置46のニップ部(10)に到達
する。定着装置46において上記4色の未定着トナー像
(11)が定着された後、記録紙Pは一対の排紙ロール4
7により排紙トレイ48に排出されるようになってい
る。
【0019】次に、記録紙として封筒を用い、単色(例
えばK色)のトナー像を定着する場合の作用について説
明する。前記画像形成装置Uの画像読取部26は、原稿
からの反射率に応じた原稿画像を電気信号に変換して、
光書込信号出力装置27に入力する。この光書込信号出
力装置27は電気信号をデジタル信号に変換して光ビー
ム書込装置28に出力する。光ビーム書込装置28は、
次いで感光体29表面に静電潜像を書き込む。静電潜像
は現像装置31によりK色のトナー像に現像され、Kト
ナー像は前記転写位置Qへ移動する。一方、給紙トレイ
41に収容された封筒(E)は、前述と同様にして、トナ
ー像が転写位置Qに移動してくるのにタイミングを合わ
せて、レジロール43から転写位置Qに供給される。転
写位置Qにおいて、記録紙担持部材32内側に配置され
た転写帯電器35により、上記トナー像が感光体29表
面から封筒(E)に転写される。Kトナー像が転写された
封筒(E)は、転写位置Qの下流側に配置された剥離爪4
4により剥離され、搬送ベルト45で搬送された後、定
着装置46においてK色の未定着トナー像(11)が定着
される。
【0020】実施例1 本実施例は封筒セット手段を設けた画像形成装置に関す
るものであり、図4は給紙方向に対して封筒を斜めにセ
ットする封筒セット手段の説明図である。なお、各実施
例において、図3に示す構成要素と同一の構成要素には
同一の符号を付しており、重複する説明は省略する。画
像形成装置U本体には、複数の給紙トレイ41が挿抜自
在に設けられ、そのうちの1つが図4に示す封筒専用の
給紙トレイ51である。外周部に側壁を有する給紙トレ
イ51の底板52上には、封筒Eの一側と後端の二辺を
位置決めするL字型仕切り壁53が設けられている。仕
切り壁53の先端部には枢支部材54が固着され、回動
ピン55を介して仕切り壁53は回動自在に構成され
る。また、上記仕切り壁53の長辺側後端部には固定部
材56が固着されている。固定部材56は固定部56a
と取付部56bが直角に折曲した板体からなり、固定部
56aには締結用小孔56cが穿孔されている。一方、
上記底板52には、ピン55を中心として回動する固定
部材56の回動曲線に沿う長孔57が形成されている。
そして、底板52の長孔57外周縁を介して、長孔57
幅より頭部が大径の締結部材58を小孔56cに螺合
し、固定部56aを底板52の裏面に緊締することによ
って、上記仕切り壁53を給紙トレイ51に固定するこ
とができる。なお、締結部材58が小孔56cから抜け
出ないよう、締結部材58の他端に小孔56cより大径
のストッパ(図示せず)が設けられている。
【0021】給紙トレイ51と感光体29の間には、記
録紙取出ロール42により給紙された封筒Eを一旦停止
させる一対のレジロール43が配置されている。各レジ
ロールにはロール軸43aに間隔をおいて4つのロール
が固着されている。これらのロールのうち、中央側のロ
ール43b,43cが封筒Eの搬送方向先頭側の辺と側
面の一辺にそれぞれ当接するように配置されていて、封
筒先端のレジを揃えるレジ調整用ロールとして機能す
る。すなわち、各一対のロール43b,43cにより、
給紙方向(搬送方向)Aに対する封筒Eの傾きが所定の
角度θに調整される。また、前記長孔57外周縁の底板
52には、封筒Eの種類に応じて最適の角度θが決定で
きるよう、封筒表示線が刻印されている。本実施例で
は、上述のように、封筒Eが給紙方向Aに対して斜めに
給紙されるようになっている。そこで、画像読取部26
から出力された電気信号をデジタル信号に変換する光書
込信号出力装置27は、信号変換の際、給紙方向Aと封
筒Eの一側辺とのなす角度θに対応して画像処理され
る。
【0022】(実施例1の作用)回動ピン55を中心と
して仕切り壁53を回動させて、封筒Eの種類に応じた
位置(角度θ)に合わせた後、締結部材58を螺合して
上記仕切り壁53を給紙トレイ51に固定する。次い
で、封筒Eの一側と後端の二辺をL字型仕切り壁53に
当接させて、封筒Eを給紙トレイ51の底板52上にセ
ットする。この状態で、画像形成装置Uを作動させる
と、前述のようにして、原稿画像が光書込信号出力装置
27に入力される。光書込信号出力装置27では、入力
された電気信号をデジタル信号に変換すると共に、上記
角度θに対応した画像処理を行う。画像処理されたデジ
タル信号は光ビーム書込装置28に出力される。光ビー
ム書込装置28からは感光体29表面に静電潜像が書き
込まれ、静電潜像は現像装置31によりK色のトナー像
に現像される。このトナー像は、画像全体が感光体29
の回転方向Bに対して角度θほど傾斜しており、感光体
29の回転に伴って転写位置Qへ移動する。一方、給紙
トレイ51に斜めにセットされた封筒Eは、記録紙取出
ロール42により給紙され、一対のレジロール43で一
旦停止される。その際、レジ調整用ロール43b,43
cにより封筒Eの傾きが角度θに正確に調整される。そ
の後上記トナー像が転写位置Qに移動してくるのにタイ
ミングを合わせて、封筒Eがレジロール43から転写位
置Qに供給され、転写位置Qにおいて上記トナー像が感
光体29表面から封筒Eに転写される。トナー像が転写
された封筒Eは、剥離爪44により剥離された後、搬送
ベルト45で定着装置46に搬送される。
【0023】封筒Eは、上記レジ調整用ロール43b,
43cにより搬送方向Aに対して角度θほど傾斜してい
るため、先端部が定着装置46のニップ部に対して傾斜
したまま突入する。すなわち、定着装置46のニップ部
に最初に突入する封筒Eの部位は図2に示す袋状に綴じ
られた頂点(e2)であり、ニップ部を最後に通過する部
位は開口部(d)と袋綴じ部(c1)との頂点(b1)であ
る。したがって、封筒Eの歪みを開口部(d)に逃すこと
ができるため、紙皺を発生させることなく封筒E上の未
定着トナー像を定着することができる。トナー像が定着
された封筒Eは、その後一対の排紙ロール47により排
紙トレイ48上に排出される。以上のようにして、1枚
目の原稿画像の複写操作が終了する。封筒Eを一旦給紙
トレイ51に斜めにセットした後、2枚以上の原稿画像
を複写する場合は、前記ランプ22からの光を原稿に照
射して上述の操作を繰り返すことにより、画像形成装置
Uの光書込信号出力装置27に記憶されたフォーマット
に従って、原稿画像が封筒Eの所定の部位に印字され
る。
【0024】実施例2 本実施例は封筒の搬送角度変更機構を設けた画像形成装
置に関するものであり、図5は定着ロールの上流側に位
置する搬送ベルト間に設けられた上記変更機構の説明図
である。画像形成装置U本体には、実施例1と同様に、
複数の給紙トレイ41のうち図5に示す封筒専用の給紙
トレイ61が設けられている。外周部に側壁を有する給
紙トレイ61の底板62上には、封筒Eの両側辺を位置
決めする一対のサイドガイド63a,63bが立設され
ている。サイドガイド63aは固定式であり、サイドガ
イド63bは、封筒Eの種類に応じて、幅方向に可変式
に位置決めされるようになっている。また、前記搬送ベ
ルト45は、3枚の無端ベルト45a,45b,45c
が駆動源(図示せず)から回転駆動される駆動軸45d
と従動軸45d′間に張架された構成からなる。無端ベ
ルト45a,45bの先端部下方には、両ベルト間の上
面から一定時間突出するピン64を出没自在に取り付け
たソレノイド65が、垂直状に配置されている。ピン6
4は、封筒E以外の記録紙Pが搬送ベルト45で搬送さ
れる場合には、ベルト45a,45b間の下方に没入し
た状態にある。さらに、前記加熱ロール1は、軸受66
a,66bにより回転軸となる芯金2の両端が支承さ
れ、その一端に駆動源(図示せず)からの伝動により回
転駆動される歯車67が固定されている。同様に両端が
支承された加圧ロール6(図示せず)は、所定の押圧力
で加熱ロール1に当接して加熱ロール1の回転に伴って
従動回転するように構成されている。なお、符号68は
キー溝であり、同溝68に歯車67の抜止用キーが嵌合
される。
【0025】(実施例2の作用)封筒Eを一対のサイド
ガイド63a,63b間の底板62上に載置する。次い
で、画像形成装置Uを作動させると、常法に従って、感
光体29表面上のトナー像が転写位置Qへ移動する。こ
のトナー像は、実施例1と異なって、光書込信号出力装
置27においてデジタル信号を感光体29の回転方向B
に対して傾斜させる画像処理を行ってないので、上記回
転方向Bと直交した画像である。一方、記録紙取出ロー
ル42により給紙された封筒Eは、その先頭辺が各一対
のレジ調整用ロール43b,43cに当接して給紙方向
Aと直交した状態で一旦停止される。その後、前述と同
様にして、上記トナー像が転写位置Qにおいて感光体2
9表面から封筒Eに転写され、封筒Eの先頭辺は搬送ベ
ルト45上に載置される。封筒Eは搬送ベルト45によ
り定着装置46に搬送されるが、この搬送のタイミング
に合わせて、ソレノイド65のピン64が定着装置46
の上流側の無端ベルト45a,45b間にその上面から
突出している。そのため、封筒Eの先頭辺左側部がピン
64に当接してその進行が妨げられ、封筒Eが搬送方向
Aに対して傾斜する。ピン64が一定時間突出した後、
ベルト45a,45b間の下方に没入すると、封筒Eの
長辺は搬送方向Aに対して角度θほど傾斜する。封筒E
は、頂点(e2)を先端にしてそのまま先端部が定着装置
46のニップ部に傾斜した状態で突入し、ニップ部を通
過した後に封筒E上の未定着トナー像が定着される。ト
ナー像が定着された封筒Eは、以下実施例1と同様にし
て、1枚目の原稿画像の複写操作が終了する。本実施例
においても、封筒Eの歪みを開口部(d)に逃すことがで
きるため、定着時に紙皺を発生させるようなことがな
い。
【0026】実施例3 本実施例は一対の定着ロール自体を位置変更させる定着
ロール変位機構を設けた画像形成装置に関するものであ
る。図6は同定着ロール変位機構の説明図であり、図7
は定着ユニットの変位機構を示す説明図であって、図7
Aはその概略斜視図であり、図7Bは平面図である。本
実施例は、実施例2のソレノイドを不要とし、一対の定
着ロールが封筒の搬送方向に対して角度θほど傾斜する
点で実施例2と異なる。すなわち、定着ロール変位機構
は、定着装置46をユニット化した定着ユニット71が
画像形成装置U本体内に回動自在に配置されている。図
7において、一対の定着ロール1,6がユニットケーシ
ング72内に組み込まれている。ケーシング72背面の
下端一側部には枢支部材73が固着され、回動軸74を
介して定着ユニット71全体が回動自在に構成される。
ユニットケーシング72は、また搬送ベルト45側の一
側に一端が取り付けられたスプリング75により他側方
向に付勢されている。ケーシング72の背面には、バネ
(図示せず)を介してロッド76を伸縮自在に取り付け
たソレノイド77が配置されている。ロッド76は、封
筒E以外の記録紙Pが定着装置46に搬送される場合に
は、ソレノイド77が消磁した状態にあり、ロッド76
の先端に固着されやや折曲した当接板78が伸長してケ
ーシング72の下端中央部に当接し、定着ロール1,6
の軸方向が記録紙Pの搬送方向Aと直交する。なお、符
号79はケーシング72の背面に形成された記録紙Pの
排出口である。
【0027】(実施例3の作用)記録紙Pとして封筒E
を使用する場合は、まずソレノイド77を励磁して、ロ
ッド76をバネに抗して所定の長さほど後退させる。ロ
ッド76の後退に伴ってケーシング72の背面に当接す
る当接板78が後退すると、定着ユニット71は、スプ
リング75の付勢力により回動軸74を中心として時計
回りに回動し、封筒E以外の記録紙Pを使用する場合を
基準にして角度θほど傾斜する(図7B参照)。したが
って、図6に図示するように、一対の定着ロール1,6
も封筒Eの短辺に対して角度θほど傾斜する。この状態
で、画像形成装置Uを作動させて複写操作を開始する
と、一対のサイドガイド63a,63b間の給紙トレイ
61に載置された封筒Eは、常法に従って、転写位置Q
においてトナー像が感光体29表面から封筒Eに転写さ
れ、搬送ベルト45により定着装置46に搬送される。
上述のように、一対の定着ロール1,6は封筒Eの短辺
に対して角度θほど傾斜しているので、封筒Eの先端部
が定着装置46のニップ部に対して傾斜した状態で突入
し、ニップ部を通過した後に封筒E上の未定着トナー像
が定着される。トナー像が定着された封筒Eは、先の実
施例と同様にして、1枚目の原稿画像の複写操作が終了
する。本実施例においても、封筒Eの歪みを開口部(d)
に逃すことができるため、定着時に紙皺を発生させるよ
うなことがない。
【0028】(定着ロール)図1に示す加熱ロール1
は、外径32mm,内径28mmで中空の鋼鉄製芯金2
上にゴム硬度(JIS A)35゜のHTVシリコーン
ゴムからなる弾性層3が2mm厚に被覆され、その表面
に更に浸漬塗布法により被覆されたゴム硬度60゜のフ
ッ素ゴムからなる30μm厚の表面離型層4が鏡面状態
に近い表面に仕上げられている。芯金2には加熱源5と
して500Wのハロゲンランプが内蔵されていて、図示
してないが、温度センサを介して温度制御回路により、
加熱ロール1表面は145〜155℃に調整される。ま
た、離型性オイルとして、粘度300csのγ−アミノ
プロピル基を有するアミノ変性シリコーンオイル(信越
化学製;X-21-7763G)を用い、オイル供給装置からA4
サイズ当たり3mgの供給量でオイルを記録紙に均一に
塗布する。一方、加圧ロール6としては、上記加熱ロー
ル1と同じ層構成からなり弾性層8の厚さが異なる4種
類のものと、外径32mm,内径28mmで中空の鋼鉄
製芯金7上に直接ポリテトラフルオロエチレンからなる
表面離型層9を30μm厚に被覆したものが使用され
る。すなわち、弾性層8の厚さが(a)2.0mm,(b)
1.5mm,(c)1.0mm,(d)0.5mm,(e)0m
m である5種類の加圧ロール6を用意した。ここで、
加圧ロール6の弾性層8の厚さが2.0mmの定着ロー
ル(a)は図8に示す従来の平坦ニップのロール構成に相
当し、厚さが0mmの定着ロール(e)は図7に示す従来
の加熱ロール凹みニップのロール構成に相当する。
【0029】(定着試験)次に、上記定着ロール(1,
6)を前記カラー画像形成装置Uの定着装置46に装着
して定着試験を実施した。加熱ロール1は図示してない
駆動手段により周速70mm/sec で回転駆動され、加
圧ロール6は従動回転する。加熱ロール1に対する加圧
ロール6の荷重は約35kgf、ニップ幅は3〜5mm
の範囲に設定してある。この定着試験では、封筒を定着
装置46のニップ部(10)へ突入させる際、封筒の袋状
に綴じられた頂点(e2)が先端となるように斜めに突入
させた時の紙皺の発生状況を評価した。封筒としては、
River Siries size DL(110×220mm),Monroe Brand s
ize 10(104.8×241.3mm),同 size Monarch(98.4×1
90.5mm)の3種類を用いた。更に、比較的薄様で腰の弱
い55g/m2 の記録紙P上にカラートナーが2.0m
g/cm2 の密度で転写された未定着トナー像(11)を
定着装置46に通過させた時のセルフストリッピング性
をテストした。このテストにおいて、記録紙Pの送り方
向は、記録紙Pの繊維が定着ロール(1,6)と平行にな
るようにしている。定着試験に供された各封筒および薄
紙は100枚であった。得られた結果を表1に示す。
【0030】
【表1】 皺の発生状況の評価 ◎ : 全く発生せず ○ : 一部の封筒に5mm以下の紙皺発生 △ : 全ての封筒に10mm以下の紙皺発生 × : ほぼ全ての封筒に30mm以下の紙皺発生 ×× : 全ての封筒に30mm以上の紙皺発生 セルフストリッピング性テスト ○ : 良好(オフセットの発生なし) × : 不良(オフセットの発生あり)
【0031】参考例として、従来の通紙方法と同様に、
封筒を横送りと縦送りした時の紙皺の発生状況を前記定
着試験と同様の条件下で評価した。横送りとは図10C
に示す搬送方向を表し、縦送りとは図10Aに示す搬送
方向を表す。皺の発生状況の評価基準は前記定着試験と
同じであり、得られた結果を表2に示す。
【表2】
【0032】表1,2との比較から明らかなように、本
発明の画像形成装置は、縦送りで搬送される封筒を定着
装置のニップ部に斜めに突入させることにより、封筒の
紙皺発生を防止することができる。表1において、定着
ロール(e)を用いた定着試験では、ニップ圧が高すぎる
ために、皺の発生状況の評価が必ずしも満足すべき結果
が得られてない。しかし、加熱ロールに対する加圧ロー
ルの荷重を最適な値に調整することにより、紙皺発生を
防止することは充分に可能である。更に、剥離剤の供給
量が少なくして、多量のトナーが付着した薄様で腰の弱
い記録紙を発色定着する場合は、平坦ニップを形成する
定着ロール(a)を除いて、たとえニップ出口に何らの剥
離装置を設けなくても、セルフストリッピングが作用し
てオフセットの発生がなかった。
【0033】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求
の範囲に記載された範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、実施例1では封筒(E)の二辺の位置決めを行う
L字型仕切り壁(53)をピン(55)を中心として回動す
る構成としたが、構成要素54〜58を省略して仕切壁
(53)を平行移動させるように構成してもよい。すなわ
ち、封筒(E)の種類(幅サイズ)にかかわらず、給紙方
向(A)に対する封筒(E)の傾きを常に一定の角度θに設
定すると共に、図2に図示する封筒(E)の頂点(e2)が
給紙方向(A)に平行な特定の線上に位置するよう、仕切
壁(53)を平行移動させる。そのための構成としては、
L字型仕切り壁(53)の長手方向両端部に給紙方向(A)
に直交する長孔を形成し、前記実施例1と同様の締結用
部材(56,58)により仕切り壁(53)を給紙トレイ
(51)に固定すればよい。また、上記頂点(e2)の位置
決め表示線を底板(52)に刻印することが好ましい。あ
るいは、実施例2の給紙トレイ(61)を用いて、封筒
(E)の傾きを常に一定の角度θに設定してもよい。この
場合、一対のサイドガイド(63a,63b)を給紙方向
(A)に対して角度θほど傾斜させると共に、サイドガイ
ド(63b)を固定式およびサイドガイド(63a)を可変
式として、頂点(e2)が給紙方向(A)に平行な特定の線
上に位置するように構成する。
【0034】
【発明の効果】本発明の画像形成装置は、封筒を定着装
置のニップ部へ斜めに突入させる手段を備えたものであ
るから、ニップ部を最後に通過する封筒の部位が開口部
と袋綴じ部との頂点となるため、歪みを開口部に逃すこ
とが可能であり、封筒の紙皺発生を防止することができ
る。また、定着ロールが凹みニップを形成する請求項5
発明によれば、多量のトナーが付着した薄様で腰の弱い
記録紙を発色定着する場合でも、たとえ剥離剤の供給量
が少なくても剥離爪を必要とせず、ニップ出口に何らの
剥離装置を設けることなく記録紙の剥離が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例として示す定着ロールの説
明図である。
【図2】 本発明における封筒の斜め搬送を示す説明図
であり、図2Aと図2Bとは封筒の種類が異なる。
【図3】 本発明の一実施例として示す画像形成装置の
全体図である。
【図4】 本発明における封筒セット手段の説明図であ
って、図4Aはその作用説明図であり、図4Bは給紙ト
レイに回動自在に設けられる仕切り部材の斜視図であ
る。
【図5】 本発明における封筒の搬送角度変更機構の説
明図であり、給紙トレイから定着ロールまでの封筒の搬
送経路を示す。
【図6】 本発明における定着ロール変位機構の説明図
であり、給紙トレイから定着ロールまでの封筒の搬送経
路を示す。
【図7】 定着ユニットの変位機構を示す説明図であっ
て、図7Aは背面からみた定着ユニットの概略斜視図で
あり、7Bは図7Aの平面図である。
【図8】 加熱ロールを弾性変形させてニップ部を形成
した従来の定着ロールの断面図である。
【図9】 ニップを平坦に形成した従来の定着ロールの
断面図である。
【図10】 図10Aと図10Bは封筒の縦送りを示す
説明図であり、図10Cと図10Dは封筒の横送りを示
す説明図である。
【符号の説明】
U…画像形成装置、P…記録紙、E…封筒、e1,e2
袋状に綴じられた封筒の頂点、1…加熱ロール、5…加
熱源、6…加圧ロール、10…ニップ部、11…未定着
トナー像、46…定着装置、51…給紙トレイ、53…
仕切り壁、64…ピン、65,77…ソレノイド、71
…定着ユニット。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方に加熱源を設けた一対の
    定着ロールを互いに圧接し、この定着ロール間に未定着
    トナー像を担持した記録紙を通過させて、記録紙上の未
    定着トナー像を定着する定着装置を備えると共に、記録
    紙として封筒を搬送する際は、定着装置のニップ部に対
    して封筒の袋状に綴じられた頂点が先端となるように、
    封筒を斜めに傾斜させる手段を設けたことを特徴とする
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記封筒を斜めに傾斜させる手段とし
    て、給紙トレイまたは給紙カセットに、封筒を給紙方向
    に対して斜めにセットする封筒セット手段を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記封筒を斜めに傾斜させる手段とし
    て、定着部に関して記録紙の搬送経路上流側に、搬送中
    の封筒を斜めに変位させる封筒の搬送角度変更機構を設
    けたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記封筒を斜めに傾斜させる手段とし
    て、一対の定着ロール自体を位置変更させる定着ロール
    変位機構を設けたことを特徴とする請求項1記載の画像
    形成装置。
  5. 【請求項5】 前記一対の定着ロールのうち一方のロー
    ルを他方のロールに圧接して弾性変形させ、未定着トナ
    ー像が弾性変形されたロール側に接触する請求項1〜4
    のいずれかに記載の画像形成装置。
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