JPH09113864A - 液晶シャッター - Google Patents

液晶シャッター

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JPH09113864A
JPH09113864A JP8135373A JP13537396A JPH09113864A JP H09113864 A JPH09113864 A JP H09113864A JP 8135373 A JP8135373 A JP 8135373A JP 13537396 A JP13537396 A JP 13537396A JP H09113864 A JPH09113864 A JP H09113864A
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JP
Japan
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liquid crystal
voltage
period
light transmittance
shutter
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JP8135373A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Furuta
喜裕 古田
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 液晶層を構成する液晶材料がネマティッ
ク液晶であり、かつ液晶層の厚さdと液晶材料のツイス
トピッチpとの比d/pと、液晶層の液晶分子に対し一
対の配向膜により設定されるツイスト角θとが、θ/3
60°<d/pの関係を満足する液晶シャッター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光透過率の高い開
状態と、光透過率の低い閉状態とを高速で交互に繰り返
す液晶シャッターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶シャッターとしては、ネマティック
液晶に一定の周期でしきい値以上の電圧を印加し、光透
過率の高い開状態と、光透過率の低い閉状態を交互に実
現するものが知られている。ネマティック液晶は、ST
Nモード及びTNモードに一般に用いられる。STNモ
ードは通常180°以上ツイストして用いられる。液晶
シャッターは、通常一対の透明基板に挟まれ、透明基板
上に形成された透明電極によって電圧が印加される。透
明電極の上には、配向膜が形成されており、この配向膜
により、液晶分子は所定の角度にツイストしている。
【0003】電圧が印加されていないときには、所定の
ツイスト角となるように液晶分子が配向膜の間でツイス
トしている。ツイスト角270°のSTN型液晶を用い
た液晶シャッターの場合には、配向膜の間において、液
晶分子は分子間力により270°ツイストしている。こ
のような状態の液晶分子にしきい値以上の電圧を印加す
ると、液晶の誘電率異方性が正(Δε>0)であれば、
液晶分子はその長軸を上下にして電界方向に対し垂直に
配向する。このような液晶分子の電圧印加による状態変
化を利用して、光透過率が高い開状態と、光透過率の低
い閉状態とを実現する。
【0004】通常2枚の偏光板が液晶層の両側に設けら
れる。電圧を印加しない状態において光透過率が最も高
くなるNO(ノーマリーオープン)モードにおいては、
偏光板の偏光軸は、近接する配向膜のラビング方向と平
行または垂直になるように設けられる。従って、ツイス
ト角270°の液晶シャッターであれば、2枚の偏光板
の偏光軸はその偏光軸が互いに垂直になるように設けら
れる。このようなNOモードでは、液晶に電圧が印加さ
れていないとき、光透過率が高くなり、開状態となる。
一方、液晶に電圧が印加されると、光透過率が低くなり
閉状態となる。
【0005】NC(ノーマリークローズ)モードにおい
ては、一方の偏光板の偏光軸が他方の偏光板の偏光軸と
平行になるように配置される。これにより、電圧を印加
していないとき、光透過率が低くなる閉状態となり、電
圧を印加したとき、光透過率が高くなる開状態となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図16は、NOモード
の従来のSTN型液晶シャッターに、一定周期で電圧を
印加し、開状態と閉状態を交互に繰り返したときの液晶
に印加する電圧と光透過率の関係を示す図である。図1
6を参照して、(a)は液晶に印加される電圧を示して
おり、(b)は液晶の可視光の光透過率を示している。
図16(a)に示すように、開始時刻4から電圧の印加
が開始され、まず16.7m秒の間、正の電圧が印加さ
れる。この期間が電圧印加期間5である。次に16.7
m秒の間、電圧が印加されない。この期間が0電圧期間
7となる。次に、16.7m秒の間、負の電圧が印加さ
れる。この期間が、再び電圧印加期間5となる。次に、
再び0電圧期間7が与えられる。このように、一定の周
期で、交互に逆の電圧が印加される。この印加電圧の周
波数は、周波数f=1秒/(16.7m秒+16.7m
秒)=30Hzである。
【0007】図16(b)に示されるように、電圧印加
期間5においては光透過率が低下し閉状態となり、0電
圧期間7においては光透過率が上昇し開状態となる。図
16(b)に示されるように、従来の液晶シャッターに
おいては、電圧印加期間5が終了し0電圧期間7となる
ときの、光透過率6の応答が非常に遅く、0電圧期間7
において光透過率の上昇が緩慢であるという問題があっ
た。このように0電圧期間7における光透過率の上昇が
緩慢であると、0電圧期間における光透過率の平均値
は、開始時刻4以前の光透過率より小さくなる。従っ
て、液晶シャッターを駆動させると、駆動前の状態に比
べ、駆動中の開状態が暗くなるという問題を生じる。特
に、画像表示装置の1垂直走査期間と液晶シャッターの
開状態を同期させて用いる場合、画像表示装置の画面上
部において暗い画像部分が観察されるという問題があっ
た。
【0008】図16は、NOモードの液晶シャッターの
場合であり、NCモードの場合は、0電圧期間において
十分に暗くすることができないという問題を生じる。本
発明の主たる目的は、NOモードの液晶シャッターにお
いては、閉状態から開状態への液晶の応答速度が速く、
かつ開状態での光透過率の高い液晶シャッターを提供す
ることにあり、NCモードの液晶シャッターにおいて
は、開状態から閉状態への液晶の応答速度が速く、かつ
閉状態での光透過率の低い液晶シャッターを提供するこ
とにある。
【0009】本発明の他の目的は、透過光の色つきを減
少させることができる液晶シャッターを提供することに
ある。本発明のさらに他の目的は、透過光の色つきを減
少させ、位相差板を用いる必要のない液晶シャッターを
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶シャッター
は、一対の透明基板と、該一対の透明基板の内側に対向
して設けられる一対の透明電極と、該一対の透明電極の
間に配置される液晶層と、該液晶層を挟む両側に設けら
れる、液晶層の液晶分子を配向させるための一対の配向
膜とを備え、液晶層を構成する液晶材料がネマティック
液晶であり、かつ液晶層の厚さdと液晶材料のツイスト
ピッチpとの比d/pと、液晶層の液晶分子に対し一対
の配向膜により設定されるツイスト角θとが、θ/36
0°<d/pの関係を満足するものである。
【0011】ここで、液晶層の厚みdは、一対の透明基
板間の距離を調整することにより調整することができ
る。液晶材料のツイストピッチpは、液晶分子の長軸の
方向がセルの厚み方向に向かって1回転するのに必要な
距離である。ツイストピッチpは、分子内に不整炭素原
子を有する光学活性物質(カイラル物質)のネマティッ
ク液晶に対する添加量または光学活性物質の種類により
調整することができる。ツイスト角θは、一対の配向膜
のそれぞれの配向方向を調整することにより調整するこ
とができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の液晶シャッターは、液晶
層のしきい値電圧以上の電圧を印加する電圧印加期間
と、電圧を印加しない0電圧期間とを交互に繰り返すよ
うに駆動される。電圧印加期間の印加電圧は、液晶層の
液晶材料の種類、液晶層の厚みなどにより異なるが、一
般に、しきい値電圧の2倍以上の電圧が印加される。
【0013】以下、本発明をNOモードに適用した実施
形態について説明する。本発明の好ましい実施形態に従
えば、電圧印加期間が光透過率の低い閉状態に、0電圧
期間が光透過率の高い開状態にそれぞれ対応しており、
0電圧期間の光透過率が、液晶シャッターを駆動する前
の初期状態の光透過率よりも高くなるように、液晶層の
厚みd、液晶材料のツイストピッチp及びツイスト角θ
が設定される。
【0014】本発明のさらに好ましい実施形態において
は、0電圧期間の光透過率が0電圧期間内で液晶シャッ
ターを駆動する前の初期状態の光透過率まで低下しない
ように、電圧印加期間と0電圧期間を1周期とする印加
電圧の周波数fが設定される。本発明のさらに好ましい
実施形態においては、0電圧期間の光透過率が0電圧期
間内で実質的に低下しないように、電圧印加期間と0電
圧期間を1周期とする印加電圧の周波数fが設定され
る。
【0015】また、本発明においては、電圧印加期間と
0電圧期間を1周期とする印加電圧の周波数fと、液晶
材料の弾性係数の比K33/K11/との比f/(K3
3/K11)を所定の値以上に設定することにより、0
電圧期間の光透過率が初期状態の光透過率よりも高くな
るようにすることができる。また、本発明においては、
0電圧期間tと、液晶材料の粘度ηとの積t・ηを所定
の値以下に設定することにより、0電圧期間の光透過率
が初期状態の光透過率よりも高くなるようにすることが
できる。
【0016】本発明の液晶シャッターにおいては、液晶
層の液晶分子は、電圧印加期間においてツイスト角0で
ほぼ垂直に配向しており、0電圧期間においてツイスト
角θ以上の角度でツイストしていると考えられる。この
ように0電圧期間においてツイスト角θ以上の角度でツ
イストしていることにより、0電圧期間の光透過率が、
初期状態の光透過率よりも高くなるものと考えられる。
【0017】本発明の液晶シャッターは、液晶シャッタ
ーメガネの左目用シャッター及び右目用シャッターとし
て設けることができる。このようにして設けられた左目
用シャッター及び右目用シャッターは、所定の周期で交
互に閉じるように駆動される。このような液晶シャッタ
ーメガネは、左目用画像と右目用画像を交互に表示する
画像表示ディスプレイと組み合わせて用いることができ
る。すなわち、画像表示ディスプレイが左目用画像を表
示している期間においては、液晶シャッターメガネの右
目用シャッターを閉じ、画像表示ディスプレイが右目用
画像を表示している期間においては、液晶シャッターの
左目用シャッターを閉じるように、液晶シャッターメガ
ネを駆動し、液晶シャッターメガネを通して画像表示デ
ィスプレイの画像を観察する。このようにして、左目用
画像を左目のみで、右目用画像を右目のみで観察するこ
とにより、例えば、立体的に画像を観察することが可能
になる。
【0018】図5は、本発明に従う一実施例の画像表示
観察システムを示す模式図である。図5に示す画像表示
観察システムにおいては、左目12用の液晶シャッター
と、右目13用の液晶シャッターからなる液晶シャッタ
ーメガネを用い、表示装置14で表示される画像を観察
する。左目12用の液晶シャッター及び右目13用の液
晶シャッターとして、いずれも本発明に従う液晶シャッ
ターが用いられている。
【0019】一対の透明電極10の間に、STN型液晶
層11が配置されている。透明電極10は、図示しない
一対の透明基板の内側に対向して設けられている。透明
電極10の内側には、配向膜が形成されており、この配
向膜によって、液晶層11の液晶分子のツイスト角が制
御されている。図6A及び図6Bは、このような液晶分
子2のツイストされた状態を示す斜視図である。図6A
及び図6Bに示すように、液晶分子2は、上方の配向膜
1と下方の配向膜3の間に配置している。上方の配向膜
1は、図面の左から右方向へラビングされている。この
結果、配向膜1に沿って、配向膜1上の液晶分子2は、
その配向方向が固定され、一定の傾きで配向膜1上の液
晶分子2が配向する。この角度は、一般に、プレチルト
角と呼ばれている。
【0020】下方の配向膜3は、図面手前から奥方向に
向かってラビングされている。従って、下方の配向膜3
上の液晶分子2は、上方の配向膜1上の液晶分子と同様
に配向される。液晶分子2は、液晶分子に電圧が印加さ
れていない状態においては、図6に示すように、下方の
配向膜3の配向方向に沿う位置から、上方の配向膜1の
配向方向に沿う位置まで、ツイストする。従って、ツイ
スト角θは、上方の配向膜1の配向方向と、下方の配向
膜3の配向方向により設定することができる。通常、S
TN型液晶は、ツイスト角が180°以上となるように
設定される。図6A及び図6Bにおいては、ツイスト角
が左回りに270°となるように設定されている。
【0021】また、液晶材料は、固有のツイストピッチ
pを有しており、従来、液晶層の厚さdと液晶材料のツ
イストピッチpとの比d/pと、ツイスト角θは、θ/
360°=d/pの関係となるように、液晶層の厚さ
d、液晶材料のツイストピッチp及びツイスト角θが設
定されている。なお、液晶材料のツイストピッチpは、
上述のように、カイラル物質の種類及びその添加量を調
整することにより調整されている。
【0022】本発明に従えば、液晶層の厚さd、液晶材
料のツイストピッチp、及びツイスト角θが、θ/36
0°<d/pの関係となるように設定される。図5を再
び参照して、以上のように、液晶層の厚さd、ツイスト
ピッチp、及びツイスト角θを設定したSTN型液晶層
11が本実施例において用いられる。STN型液晶層1
1には、透明電極10により所定の電圧が印加されるよ
うに電源がオンオフ可能な状態で接続される。STN型
液晶層11の両側には、後偏光板15及び前偏光板16
が配置される。後偏光板15の偏光軸は、後偏光板15
側の配向膜のラビング方向と平行または垂直になるよう
に配置される。前偏光板16の偏光軸は、前偏光板16
側の配向膜の配向方向と平行または垂直になるように配
置される。従って、本実施例の液晶シャッターは、NO
モードの液晶シャッターである。
【0023】以上のようにして構成される液晶シャッタ
ーが、左目12用と、右目13用にそれぞれ設けられて
いる。左目用液晶シャッター及び右目用液晶シャッター
は、一方のSTN液晶層11に電圧が印加されている期
間は、他方に電圧が印加されていないように駆動するこ
とによって、交互に開状態と閉状態を実現する。表示装
置14は、右目用画像と左目用画像を交互に表示する表
示装置である。表示装置14としては、例えば、CR
T、LCD、プロジェクターなどの画像表示装置から選
択して用いられる。
【0024】図1は、図5に示す液晶シャッターにおい
て、液晶層の厚さdを8μm、液晶材料のツイストピッ
チpを10μmとし、ツイスト角θを270°として設
定した液晶シャッターにおける、液晶への印加電圧の変
化及びそれに伴う光透過率の変化を示す図である。従っ
て、d/p=8/10=0.8となり、270°/36
0°=0.75よりも大きく、θ/360°<d/pの
関係を満足している。
【0025】電圧印加期間5は、16.7m秒であり、
0電圧期間7は16.7m秒であり、電圧印加期間5で
は、正の電圧と負の電圧を交互に印加している。従っ
て、周波数fは、f=1秒/(16.7m秒+16.7
m秒)=30Hzとなる。図1に示されるように、光透
過率6は、電圧印加期間5から0電圧期間7に移行する
とき、図16に示す従来の場合に比べ、その変化が急峻
になっている。0電圧期間7から電圧印加期間5に変化
するときの応答時間(立ち上がり時間)τonは0.5
m秒であり、電圧印加期間5から0電圧期間7に変化す
るときの応答時間(立ち下がり時間)τoffは4.1
m秒であった。また、開始時刻以前の光透過率、すなわ
ち初期状態の光透過率Tnoは32%であり、駆動中の
0電圧期間の光透過率Toffは32%であった。ま
た、電圧印加期間5における光透過率Tonは0.1%
であった。従って、コントラスト比Toff/Ton
は、32/0.15=213であった。
【0026】なお、図1における液晶分子のプレチルト
角は5°であった。なお、ここで用いた液晶材料の粘度
ηは、19cP(20℃)であり、弾性係数の比K33
/K11は1.27であった。なお、図16に示す従来
の液晶シャッターにおいては、ツイスト角θは270°
であり、液晶層の厚さdは8μmであり、液晶材料のツ
イストピッチpは10.7μmである。従って、θ/3
60°=d/pの関係を有している。図16に示す従来
の液晶シャッターにおいて、電圧印加期間から0電圧期
間への変化の応答時間τoffは6m秒であった。従っ
て、図1に示す実施例においては、応答時間が約2/3
程度に小さくなっているため、表示装置の画面上部に生
じていた暗い画像部分が低減された。
【0027】なお、本発明において、0電圧期間は、1
V(1垂直走査期間)の整数倍に設定することが好まし
い。特に、周波数が高く高精細な画像表示装置の1V程
度に設定することが好ましい。図2は、本発明に従う他
の実施例の液晶シャッターにおける液晶への印加電圧の
変化と、それに伴う光透過率の変化を示す図である。本
実施例では、液晶層の厚さdを6.5μmとし、液晶材
料のツイストピッチpを7μmとし、ツイスト角θを2
70°としている。従って、d/pは6.5/7=0.
93であり、θ/360°は270°/360°=0.
75である。従って、θ/360°<d/pの関係が満
足されている。なお、液晶分子のプレチルト角は5°で
あった。
【0028】図2に示されるように、光透過率6は、電
圧印加期間5から0電圧期間7に変化する際、急峻に変
化していることがわかる。さらに、本実施例では、0電
圧期間7の初期において、光透過率6が高くなり、増加
分18を示している。従って、0電圧期間7における光
透過率は、初期状態の光透過率よりも高くなっている。
【0029】なお、電圧印加期間5及び0電圧期間7
は、いずれも16.7m秒であり、印加電圧の周波数
は、図1と同様に、30Hzとした。0電圧期間から電
圧印加期間への応答時間τonは0.3m秒であり、電
圧印加期間5から0電圧期間7への応答時間τoffは
3.0m秒であり、初期の光透過率Tnoは25%であ
り、0電圧期間の平均光透過率Toffは32%であ
り、電圧印加期間5の光透過率Tonは0.15%であ
った。従って、コントラスト比Toff/Tonは32
/0.15=213であった。従って、本実施例の液晶
シャッターは、応答時間τoffが約半分程度に小さく
なるだけではなく、光透過率が28%向上した。
【0030】なお、ここで用いた液晶の粘度ηは19.
7cP(20℃)であり、弾性係数の比K33/K11
は1.46であった。図3は、図2を参照して説明した
STN型液晶を用いた液晶シャッターをより速い周波数
で駆動した場合の液晶への印加電圧の変化と、それに伴
う光透過率の変化を示す図である。図3に示す実施例で
は、電圧印加期間5及び0電圧期間7を、それぞれ8.
3m秒としている。従って、電圧印加期間5と0電圧期
間7を1周期とする印加電圧の周波数は60Hzであ
る。
【0031】図3に示されるように、駆動周波数を30
Hzから、60Hzとすることにより、図2に示される
ような0電圧期間7における光透過率の時間経過による
減少が認められなくなる。従って、0電圧期間7におい
ては、実質的に光透過率が低下しておらず、より安定な
かつ高い光透過率を得ることができたので、表示装置の
画面上部に生じていた暗い画像部分が解消された。
【0032】応答時間τonは0.3m秒であり、応答
時間τoffは3.0m秒であり、初期光透過率Tno
は25%、0電圧期間の光透過率Toffは35%、電
圧印加期間の光透過率Tonは0.15%であった。従
って、コントラスト比Toff/Tonは、35/0.
15=233であった。従って、応答時間Toffを従
来の6m秒に比べ、約半分程度に小さくすることがで
き、かつ光透過率を40%向上させることができた。
【0033】以上の実施例では、ネマティック液晶を用
いたSTNモードの実施例について説明したが、ネマテ
ィック液晶を用いたTNモードの場合にも、同様の効果
を得ることができる。液晶層の厚さdを4μmとし、ツ
イストピッチpを15μm、ツイスト角θを90°とし
たTN型液晶シャッターを構成した。従って、d/pは
4/15=0.27であり、θ/360°は90°/3
60°=0.25となる。従って、θ/360°<d/
pの関係を満足している。
【0034】図3に示す実施例と同様に、60Hzの周
波数で駆動することにより、図3に示すのと同様に、0
電圧期間7における光透過率が、初期状態の光透過率よ
りも高くなることが観察された。また、0電圧期間7に
おける光透過率の実質的な低下は認められなかった。応
答時間τonは0.2m秒であり、応答時間τoffは
5.8m秒であった。また初期状態の光透過率Tnoは
26%であり、0電圧期間の光透過率Toffは28%
であり、電圧印加期間における光透過率Tonは0.0
9%であった。従って、コントラスト比Toff/To
nは、28/0.09=311であった。従来のθ/3
60°=d/pを満足する液晶シャッターでは、応答時
間Tonは11m秒であるので、本発明に従えば、約半
分程度の応答時間にすることができた。また、光透過率
は7%向上させることができた。
【0035】なお、ここで用いた液晶の粘度ηは14c
P(20℃)であり、弾性係数の比K33/K11は
1.23であった。TNモードと、STNモードを比較
すると、TNモードでは応答時間τoffが5.8m秒
であるのに対し、STNモードでは3.0m秒である。
また0電圧期間の光透過率は、TNモードが28%であ
るのに対し、STNモードは35%である。従って、液
晶シャッターとしては、TNモードよりも、STNモー
ドの方がより好ましい特性を示すことがわかる。
【0036】図4は、図3を参照して説明したSTNモ
ードを用いた液晶シャッターにおける液晶への印加電圧
と、光透過率との関係を示す図である。図4に示すよう
に、液晶への印加電圧を5V以上にすると、電圧印加期
間の光透過率9は1%以下となり、一方0電圧期間の光
透過率8は35%程度になり、より高いコントラストが
得られることがわかる。
【0037】図4から明らかなように、駆動が開始され
る前の初期状態の光透過率は約25%であり、駆動中に
おける0電圧期間の透過率8が、初期状態の光透過率よ
りも高くなっている。0電圧期間の光透過率と印加電圧
との関係をみると、印加電圧3.7Vから4Vまでは、
一旦光透過率8が低下し、4Vから4.8Vの間に光透
過率8が上昇し、5V以上で光透過率8は35%の一定
の値となる。
【0038】一方、電圧印加期間における光透過率9
は、4V近傍から低くなり、STN液晶が電圧印加によ
り垂直に配向し、光透過率が低下することがわかる。5
V以上の印加電圧で光透過率1%となり、20Vの印加
電圧では0.2%以下となり、ほぼ飽和していることが
わかる。0電圧期間における光透過率が、初期状態の光
透過率よりも高くなる現象は、本発明に従う好ましい実
施形態の特徴である。以下、このような現象が発生する
理由、並びに電圧印加期間から0電圧期間への応答速度
が速くなる本発明の作用効果について説明する。
【0039】図7は、液晶層の液晶分子のツイスト状態
を、ばねの伸び縮みとして説明するための図である。本
発明に従えば、θ/360°<d/pの関係を満足する
ように液晶層の厚さd、液晶材料のツイストピッチp、
及びツイスト角θが設定される。この関係は、液晶材料
本来のツイストピッチpからすれば、より大きなツイス
ト角として設定されるべきものを、より小さなツイスト
角に設定していることを意味する。これは、図7(a)
に示すように、力が加わらない状態において270°に
相当する長さよりも長くなるばねを、図7(b)に示す
ように、強制的に270°に相当する長さにして用いる
ことに相当している。図7(b)に示される状態が、液
晶シャッターの初期状態に対応している。このような状
態で液晶層に電圧を印加すると、液晶分子はツイスト角
0°のほぼ垂直方向に配向する状態となる。この状態
は、図7(c)に示すように、ばねの長さがほとんど0
になるように大きな力を加え圧縮した状態に相当する。
【0040】次に、電圧の印加を止め、0電圧期間に移
行すると、ばね自体の弾性力により元の長さに戻ろうと
する。このとき、ばね自体は270°に相当する長さよ
りも長い長さが本来の長さであるので、一旦、270°
に相当する長さよりも長くなり、しばらくして、図7
(b)に示す270°に相当する長さに戻るものと推測
される。このように、0電圧期間に移行する際、一旦2
70°に相当する長さよりも長くなるため、光透過率
は、初期状態の光透過率よりも高くなるものと考えられ
る。従って、図2に示すように、0電圧期間において、
一旦光透過率が増加するのは、このような現象に基づい
ており、光透過率が0電圧期間において徐々に低下する
のは、再びばねが270°に相当する長さに戻ることに
対応しているものと考えられる。
【0041】図3に示すように、周波数を高くすれば、
0電圧期間における光透過率の減少が実質的に無くなる
のは、一旦270°に相当する長さよりも長くなった
後、270°に相当する長さに戻る前に、次の電圧印加
期間になるためであり、このようなばねの伸縮運動をよ
り速い周期で行うことに対応するものと考えられる。図
8は、図7を参照して説明した現象を、液晶分子のツイ
スト状態として説明するための平面図である。図8を参
照して、液晶分子20aは、上方の配向膜に接している
液晶分子を示しており、液晶分子20bは下方の配向膜
に接している液晶分子を示している。図8に示すよう
に、液晶層中の液晶分子は、液晶層の厚み方向に沿っ
て、液晶分子20aの状態から、液晶分子20bの状態
に270°ツイストしている。液晶分子20cは、液晶
分子20bより上方の液晶分子を示しており、この液晶
分子20cは配向膜の影響を直接に受けていないため、
液晶分子20bに比べより動き易い状態である。液晶シ
ャッターを駆動させる前の初期状態においては、液晶分
子20cは液晶分子20bよりもツイスト角の小さなA
の状態に位置している。液晶シャッターに所定の電圧を
所定の周波数で印加して駆動させると、電圧印加期間か
ら0電圧期間に移行する際、液晶分子本来はより大きな
ツイスト角の状態を示そうとするものであるため、初期
状態におけるAの位置を通り過ぎ、より大きなツイスト
角のBの位置までツイストするものと考えられる。この
ような現象により、0電圧期間における光透過率が、初
期状態における光透過率よりも高くなるものと考えられ
る。
【0042】また、0電圧期間に移行する際、液晶分子
が元の状態に戻る速度が、速くなるので、従来よりも応
答速度が速くなるものと考えられる。図9は、図3を参
照して説明したSTNモードを用いた場合の液晶シャッ
ターの透過光の波長スペクトルを示す図である。Aは液
晶シャッターを駆動させる前の初期状態の波長スペクト
ルを示しており、Bは駆動中の0電圧期間における波長
スペクトルを示している。図9に示されるように、0電
圧期間における波長スペクトルBは、緑色光に相当する
550nm付近での光透過率が高くなっている。また、
初期状態の波長スペクトルAと比べると可視光の領域
(400nm〜700nm)において、0電圧期間の波
長スペクトルBは均一な分布の光透過率を有しているの
に対し、初期状態の波長スペクトルAは赤色光の光透過
率が高くなる不均一なスペクトル分布を示している。従
って、このようなことからも、本発明に従う液晶シャッ
ターの透過光は、色つきを生じ難い、無彩色な透過光で
あることがわかる。
【0043】さらに、初期状態の波長スペクトルAは、
可視光の領域外の赤外光の領域において高い透過率を示
しており、これに比べ0電圧期間の波長スペクトルBは
可視光の領域内で高い光透過率を示すことがわかる。こ
のようなことから、本発明に従う好ましい実施形態の液
晶シャッターにおいては、0電圧期間の光透過率が、初
期状態の光透過率よりも高くなるものと考えられる。
【0044】図10は、液晶層の厚さdと液晶材料のツ
イストピッチpとの比d/pを0.5から1.0まで変
化させたときの、波長550nmの光の透過率変化の応
答時間を示す図である。波長550nmの光は、人の目
に対し最も視感度の高い波長の光である。液晶として
は、ツイストピッチpが7μmであるSTNモードを用
い、配向膜上の液晶分子のプレチルト角が温度20℃で
5°となるように配向させ、d/pは、液晶層の厚みを
変化させることにより変化させた。
【0045】図10から明らかなように、d/pの比を
0.75より大きくすると、応答時間が短くなることが
わかる。ツイスト角θは270°であるので270°/
360°=0.75であり、本発明に従いθ/360°
<d/pの関係を満足することにより、応答時間τof
fを短くし、液晶シャッターの開閉動作をより高速に行
うことができることがわかる。
【0046】図11は、本発明に従う液晶シャッターの
透過光のCIE標準色度座標系を示す図である。図11
において、左下のBが青色光、左上のGが緑色光、右側
中央のRは赤色光を示している。B、G、及びRから図
面の中央に向かう3本の線分が交わるところが、白色光
に対応しており、Wで示している。図11においては、
Wの近傍をさらに拡大して示している。本発明に従う液
晶シャッターの透過光は○印で示し、従来の液晶シャッ
ターの透過光は□印で示している。図11から明らかな
ように、本発明に従う液晶シャッターの透過光の方が、
従来のものよりも白色光Wに近いことがわかる。CIE
標準色度座標系(x,y)で示すと、本発明に従う実施
例のものは、(0.316,0.342)であり、ほぼ
無彩色であるのに対して、従来例のものは、(0.30
9,0.337)であり、やや青色がかって見えること
がわかる。
【0047】従って、本発明の液晶シャッターを用いる
場合には、従来は必要であった位相差板を用いる必要が
なくなる。図2および図3で用いた液晶のスプレイの弾
性係数K11は、1.21×10 -11Nであり、ベンド
の弾性係数K33は1.77×10-11Nであった。
【0048】光透過率50%のときの電圧をV50、光
透過率10%のときの電圧をV10とすると、急峻定数
γは、γ=V50/V10で表される。急峻定数γが小
さいほど、液晶に対する印加電圧に対して光透過率が急
激に変化する。急峻定数γは、TNモードよりSTNモ
ードの方が小さい。また急峻定数γは、弾性係数の比K
33/K11に反比例する。従って、弾性係数の比K3
3/K11の大きな液晶を用いることにより、急峻定数
γを小さくすることができる。
【0049】実験によれば、0.6≦K33/K11≦
2.9の間で、液晶の駆動周波数fが、f/(K33/
K11)>1秒/(8.3m秒+8.3m秒)/(1.
77×10-11/1.21×10-11=41.2Hzを満
たす周波数以上とすることにより、急峻定数γが小さく
なることがわかった。また、0電圧期間tと粘度ηに関
しては、3≦η≦35mPa・秒の間で、0電圧期間t
と粘度ηとの積t・ηを、8.3m秒×19.7cP=
8.3×10 -3秒×19.7×10-2×10-1Pa・秒
=1.64×10-4Pa・秒2以下にすることにより、
液晶シャッターを高速に駆動できることがわかった。
【0050】図12は、本発明に従う液晶シャッターを
用いた液晶シャッターメガネを示す正面図である。図1
2を参照して、液晶シャッターメガネ21には、本発明
に従う液晶シャッターからなる左目用シャッター23及
び右目用シャッター22がそれぞれ設けられている。左
目用シャッター23と右目用シャッター22の間の領域
には、画像表示装置からのコード信号を受光するための
赤外線センサ24が設けられている。また左側の側部フ
レームには、接続ワイヤでコード信号を受け取るための
ピンジャック25が設けられている。
【0051】図13は、図12に示す液晶シャッターメ
ガネの内部構造を説明するための斜視図である。図13
に示すように、左目用シャッター23及び右目用シャッ
ター22を駆動するための駆動回路26が、周辺枠部分
及び側部フレームの部分に設けられている。また側部フ
レームには、電池27が設けられている。図14は、液
晶シャッターメガネの開閉動作を駆動するための信号を
画像表示装置から液晶シャッターメガネに与えるための
回路を示す回路ブロック図である。VTR30の映像信
号から、同期分離回路31により、垂直同期信号を抽出
する。例えば、この信号が60Hzの場合、それぞれを
右目用及び左目用の信号に分けると、同期信号は30H
zになるので、倍速制御回路32により周波数を2倍に
する。このようにして右目用信号であるR識別信号と左
目用信号であるL識別信号をコード発生回路33に与え
コード化信号とする。このコード化信号によりLED駆
動回路34を駆動させ、LED35から赤外線信号とし
てセンサであるフォトダイオード40にコード化信号を
与える。このコード化信号を増幅回路41で増幅し、コ
ード判別回路42に与える。また直接接続ワイヤによっ
てコード化信号を与える場合には、コード発生回路33
からの信号をコード判別回路42に直接与える。コード
判別回路によりL信号及びR信号を液晶駆動タイミング
回路43に与え、液晶駆動タイミング回路43により、
液晶駆動回路44を駆動し、液晶シャッターであるL液
晶46及びR液晶47に電圧を印加し駆動する。なお、
駆動電圧を高めるため、DC−DCコンバータ45から
液晶駆動回路44に電圧が与えられている。
【0052】以上のように、本発明の液晶シャッターメ
ガネは、画像表示装置で表示される右目用画像を右目の
みで、左目用画像を左目のみで観察することができるよ
うに、画像表示装置から与えられる同期信号に同期して
開閉動作が行われる。上記実施例では、液晶に電圧を印
加した状態で光透過率が低くなる閉状態となるNOモー
ドの液晶シャッターについて説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、液晶に電圧を印加した状態
で光透過率の高い開状態となるNCモードの液晶シャッ
ターにも用いることができるものである。
【0053】また、上述のように、液晶層を挟む一対の
配向膜のラビング方向は、通常、互いに垂直方向に形成
されているが、ラビング方向をこのような角度から10
°以内でずらせた場合でも、同様に高速な応答を得るこ
とができる。ただし、この場合、図15に示すように、
STN型液晶11と前偏光板16との間に位相差板17
を用いる必要があるかもしれない。
【0054】本発明に従う液晶シャッターを用いること
により、より高速な応答を得ることができ、開閉状態に
おけるコントラストを従来よりも高めることができる。
【0055】
【発明の効果】本発明に従えば、電圧印加期間から0電
圧期間に移行したときの液晶の応答速度を速くすること
ができる。またNOモードの場合、0電圧期間における
光透過率を従来の液晶シャッターよりも高くすることが
できる。また本発明に従えば、透過光の色つきを減少さ
せることができる。従って、例えば従来必要であった位
相差板を用いる必要がなくなる。従って、液晶シャッタ
ーの部品点数を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う一実施例の液晶シャッターにおけ
る液晶への印加電圧の変化及びそれに伴う光透過率の変
化を示す図である。
【図2】本発明に従う他の実施例の液晶シャッターにお
ける液晶への印加電圧の変化及びそれに伴う光透過率の
変化を示す図である。
【図3】本発明に従うさらに他の実施例の液晶シャッタ
ーにおける液晶への印加電圧の変化及びそれに伴う光透
過率の変化を示す図である。
【図4】本発明における液晶への印加電圧と光透過率の
関係を示す図である。
【図5】本発明に従う一実施例の液晶シャッターを説明
するための模式図である。
【図6】図6A及び図6Bは、STN型液晶のねじれ状
態を説明するための斜視図である。
【図7】本発明における液晶のねじれ状態を説明するた
めの図である。
【図8】本発明の液晶シャッターにおける0電圧期間内
におけるツイスト角θ以上の角度でのツイストを説明す
るための平面図である。
【図9】本発明に従う液晶シャッターにおける初期状態
の透過光の波長スペクトルと駆動時の0電圧期間におけ
る透過光の波長スペクトルを示す図である。
【図10】液晶の厚さ/ツイストピッチの比と、光透過
率変化の応答時間との関係を示す図である。
【図11】本発明の液晶シャッターの透過光のCIE標
準色度座標系を示す図。
【図12】本発明の液晶シャッターを用いる液晶シャッ
ターメガネの一実施例を示す正面図である。
【図13】図12に示す液晶シャッターメガネの内部構
造を説明するための斜視図である。
【図14】図12及び図13に示す液晶シャッターメガ
ネの駆動回路を示すブロック図である。
【図15】本発明に従う他の実施例の液晶シャッターの
構造を説明するための図である。
【図16】従来の液晶シャッターにおける液晶への印加
電圧の変化とそれに伴う光透過率の変化を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 13/04 H04N 13/04

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の透明基板と、 前記一対の透明基板の内側に対向して設けられる一対の
    透明電極と、 前記一対の透明電極の間に配置される液晶層と、 前記液晶層を挟む両側に設けられる、前記液晶層の液晶
    分子を配向させるための一対の配向膜とを備え、 前記液晶層を構成する液晶材料がネマティック液晶であ
    り、かつ前記液晶層の厚さdと前記液晶材料のツイスト
    ピッチpとの比d/pと、前記液晶層の前記液晶分子に
    対し前記一対の配向膜により設定されるツイスト角θと
    が、θ/360°<d/pの関係を満足する液晶シャッ
    ター。
  2. 【請求項2】 前記液晶シャッターが、前記液晶層のし
    きい値電圧以上の電圧を印加する電圧印加期間と、前記
    電圧を印加しない0電圧期間とを交互に繰り返すように
    駆動される液晶シャッターである請求項1の液晶シャッ
    ター。
  3. 【請求項3】 前記電圧印加期間の印加電圧が、前記し
    きい値電圧の2倍以上の電圧である請求項2の液晶シャ
    ッター。
  4. 【請求項4】 前記電圧印加期間が光透過率の低い閉状
    態に、前記0電圧期間が光透過率の高い開状態にそれぞ
    れ対応しており、前記0電圧期間の光透過率が、前記シ
    ャッターを駆動する前の初期状態の光透過率よりも高く
    なるように、前記液晶層の厚みd、前記液晶材料のツイ
    ストピッチp及び前記ツイスト角θが設定されている請
    求項2の液晶シャッター。
  5. 【請求項5】 前記0電圧期間の光透過率が前記初期状
    態の光透過率よりも高くなるように、前記電圧印加期間
    と前記0電圧期間を1周期とする印加電圧の周波数f
    と、前記液晶材料の弾性係数の比K33/K11との比
    f/(K33/K11)が所定の値以上に設定されてい
    る請求項4の液晶シャッター。
  6. 【請求項6】 前記0電圧期間の光透過率が前記初期状
    態の光透過率よりも高くなるように、前記0電圧期間t
    と、前記液晶材料の粘度ηとの積t・ηが所定の値以下
    に設定されている請求項4の液晶シャッター。
  7. 【請求項7】 前記0電圧期間の光透過率が前記0電圧
    期間内で実質的に低下しないように、前記電圧印加期間
    と前記0電圧期間を1周期とする印加電圧の周波数fが
    設定されている請求項4の液晶シャッター。
  8. 【請求項8】 前記0電圧期間の光透過率が前記0電圧
    期間内で前記初期状態の光透過率まで低下しないよう
    に、前記電圧印加期間と前記0電圧期間を1周期とする
    印加電圧の周波数fが設定されている請求項4の液晶シ
    ャッター。
  9. 【請求項9】 前記液晶層の前記液晶分子は、前記電圧
    印加期間においてツイスト角0°でほぼ垂直に配向して
    おり、前記0電圧期間においてツイスト角θ以上の角度
    でツイストしている請求項2の液晶シャッター。
  10. 【請求項10】 前記液晶層の前記ツイスト角θが約2
    70°に設定されている請求項1の液晶シャッター。
  11. 【請求項11】 前記液晶層の前記ツイスト角θが約9
    0°に設定されている請求項1の液晶シャッター。
  12. 【請求項12】 前記液晶シャッターが、液晶シャッタ
    ーメガネの左目用シャッター及び右目用シャッターとし
    て設けられており、前記左目用シャッターと前記右目用
    シャッターが所定の周期で交互に閉じるように駆動され
    る請求項1の液晶シャッター。
  13. 【請求項13】 請求項12の液晶シャッターメガネ
    と、 左目用画像と右目用画像を交互に表示する画像表示ディ
    スプレイとを備え、 前記画像表示ディスプレイが左目用画像を表示している
    期間においては、前記液晶シャッターメガネの前記右目
    用シャッターを閉じ、前記画像表示ディスプレイが右目
    用画像を表示している期間においては、前記液晶シャッ
    ターメガネの前記左目用シャッターを閉じるように、前
    記液晶シャッターメガネが駆動されている画像表示観察
    システム。
  14. 【請求項14】 前記画像表示観察システムが立体的に
    画像を観察するためのシステムである請求項13の画像
    表示観察システム。
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