JP2001235750A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2001235750A
JP2001235750A JP2000046981A JP2000046981A JP2001235750A JP 2001235750 A JP2001235750 A JP 2001235750A JP 2000046981 A JP2000046981 A JP 2000046981A JP 2000046981 A JP2000046981 A JP 2000046981A JP 2001235750 A JP2001235750 A JP 2001235750A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりも大幅に高コントラスト化、高速化
された液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 少なくとも一枚の光透過性基板を含む複
数の基板を対向させて形成される間隙に、液晶を設置し
て構成される液晶表示装置であって、前記基板は外部か
ら液晶に対して任意に信号波形電界を印加することので
きる電極を具備し、基板間に挟持された液晶が印加され
る信号波形に応じて配向状態を変化させ、入射した光を
変調するとともに、光の変調を可視化する機構を備えて
なる表示装置において、一対の基板の少なくとも一方に
おいて、基板の電極面側に配向処理が施され、該配向処
理により、信号波形電界無印加時の液晶分子が、表示画
素部では垂直配向となり、表示画素部以外では一軸配向
処理された水平配向となることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、垂直配向させた液
晶を電界印加によって水平配向させることで光学変化を
生じさせる、いわゆるVA(Vertical Aligned)モード液
晶表示装置に関するものであり、従来の液晶配向の傾斜
する方向を軸対称や線対称とすることで配向の不連続点
(ディスクリネーション)を制御する表示装置とは異な
り、画素部分の液晶配向の傾斜する方向を一定方向に制
御するとともに、画素以外の部分を一軸配向処理された
水平配向とすることで、画素部分と画素以外の部分との
境界での液晶の配向変化を連続とし、ディスクリネーシ
ョンを発生させることなく、従来よりも高コントラス
ト、高速応答を特徴とする液晶表示装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、図7、図8に示すよう
に一対の基板1、2に対し、電極3、4形成面が内側と
なるように貼り合わせて作製する。図9はその断面構造
を示したもので、電極上には必要に応じて絶縁膜7、8
および配向膜9、10が積層され、配向膜には必要に応
じてラビング等の配向処理が施される。所望の径のスペ
ーサー11を基板上に配置することにより、均等な間隙
を確保して両基板を貼り合わせシール剤12によって固
定する。最後に、シール剤の一部に開けられた孔より液
晶13を注入し、注入孔を封止して完成する。
【0003】配向膜に施される配向処理により、液晶は
一様配向を呈するが、各々の電極は外部に引き出し部を
有しており、任意の信号波形電界を液晶に印加できるよ
うになっている。印加される電界に応じて液晶は配向を
変化させ、液晶層を通過する光を偏光、変調させる。必
要に応じて光の偏光、変調を可視化する偏光子を設置す
ることにより表示装置としての機能を得ることができ
る。そして、液晶層に光を通過させるため少なくとも一
方の電極はITO等から成る透明電極である必要があ
る。
【0004】図7、図8に示すように液晶表示装置はそ
の電極構造により2種類がある。ストライプ形状に形成
した電極を交差させる単純マトリクス方式(図7)と、
一方基板に交差する信号電極5とトランジスタなどのス
イッチング素子6を形成するアクティブマトリクス方式
(図8)である。液晶材料としては、どちらの方式にお
いても、現在のところ、ほとんどにネマティック液晶が
用いられている。
【0005】単純マトリクス方式は構造が簡単で作製が
容易である反面、画素ごとにスイッチング素子を持たな
いためすべての画素が液晶の静電容量で結合され、画素
数の増加に伴い画素ごとのスイッチングのしきい値が明
確でなくなり表示画像が不鮮明になる、いわゆるクロス
トークの問題を本質的に抱えている。また、透明電極で
あるITOやネサ膜は電導体であっても金属等に比較し
て抵抗値が100倍から1000倍程度高く、表示装置
の大型化、大表示容量化に伴い透明電極の電極抵抗によ
る信号波形の歪みが重大な問題となる。
【0006】そこで、透明電極と金属配線を並列に設置
することで電極抵抗を低減する試みも成されているが、
開口率が狭くなることによる輝度の低下や、単純マトリ
クス本来の特徴である製造の容易さが失われる結果とな
っている。
【0007】一方、アクティブマトリクス方式は画素ご
とにスイッチング素子を作り込むため、単純マトリクス
方式に比べると作製は容易でないが、各画素を独立に駆
動することができるので、クロストークの問題が無く、
単純マトリクス方式に比べると格段に鮮明な画像を表示
することができる。また、光の透過に寄与しない信号線
をTi、Alといった金属で作製することができ、ま
た、対向の透明電極もパターンの必要のないベタ形状で
あるため電極抵抗による信号波形の歪みの問題が極めて
少ない。このため、表示装置の大型化、大表示容量化に
ついても比較的容易に対応することができる。
【0008】単純マトリクス方式の構造の簡単さを活か
して、クロストークの問題を強誘電性液晶を利用して解
決しようとする試みが成されている[N.Itoh等に
よるProceedings of The Fifth International Display
Workshops(IDW'98)、(1998) p.205 「17'' Video-
Rate Full Color FLCD」]。強誘電性液晶はメモリー性
とμs桁の高速応答性を有するため[N.Clark等
によるApply. Phys. Lett.、 36(1980)、p.899 「Submi
crosecond bistable electro-optic switchingin liqui
d crystals」]、走査線ごとに高速で表示情報を順に書
き込んで行き、書き込まれた表示情報を書き換え信号が
入力されるまで電圧を印加しないで保持する、従来のメ
モリー性を持たないネマティック液晶を用いた単純マト
リクス方式とは異なる線順次駆動方式を適用することが
可能である。これによりクロストークが発生することな
く、単純マトリクス方式でもアクティブマトリクス方式
と変わらない鮮明な画像を表示することができる。
【0009】しかし、単純マトリクス方式であれば、強
誘電性液晶を利用した場合でも電極抵抗の問題は解決さ
れない。電極抵抗の問題は信号波形の歪みという問題を
発生させるが、この問題は表示装置の大型化、大表示容
量化だけでなく、信号波形の高速化に対しても重大な問
題となり、特に高速応答性を利用する強誘電性液晶では
前述の透明電極と金属配線を並列に設置する技術が不可
欠であり、開口率が狭くなることによる輝度の低下や、
単純マトリクス本来の特徴である製造の容易さが失われ
る結果となっている。また、電極抵抗の問題は消費電力
の増加、パネルの発熱と言った問題も発生させてしま
う。
【0010】このような点から、一部の低機能の表示装
置を除いて、高解像度の動画表示対応の液晶表示装置と
してはアクティブマトリクス方式が優れている。この中
でも、3端子素子である薄膜トランジスタ(TFT)方式
が他の2端子素子である金属・絶縁膜・金属積層(MI
M)方式等に比べ優れているとして、実用化が盛んであ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】現在、TFT方式とネ
マティック液晶を組み合わせた表示装置により20型の
液晶テレビも実現しており、一見すると平面表示装置
は、現在のTFT−ネマティック液晶の方式で技術的に
完成し、あとは更なる大型化、大表示容量化に向けて改
良されて行くだけのように思われる。
【0012】しかし、液晶表示装置が現在、表示装置の
主流であるCRTと競合し、将来、平面表示装置とし
て、大型、大重量という問題を抱えるCRTに置き換わ
るには画質の点で幾つかの重大な問題が残されている。
最も重要な問題は、液晶の信号波形電界に対する応答速
度が遅いことである。液晶の応答速度と画質の関係に付
いて説明する。
【0013】現在のTFT−ネマティック液晶表示装置
(以下LCDと表現する)では動画表示でボケ妨害が知覚
され大きな問題となっている。その原因が[栗田による
平成10年 液晶学会:LCDフォーラム主催「LCD
がCRTモニター市場に食い込むには−動画表示の観点
から−」、1項「ホールド型ディスプレイの表示方式と動
画表示における画質」]に詳しく説明されている。
【0014】図10に示すように、CRTとLCDでは
その表示光の時間応答が異なっており、CRTの表示光
はインパルス型であり、LCDの表示光はホールド型で
ある。これは液晶が自発光ではなく、バックライトの光
を透過、遮光させるシャッターとしてのみ機能している
ことと、現在、広く知られ使用されているTN液晶の応
答速度は15ms程度であるため、16.7msの1フ
ィールド内いっぱいを使って応答していることによるも
のである。ここで、説明のため、応答時間も応答速度と
同一の意味として表現する。
【0015】このようなホールド型表示では、眼球運動
のうち、動画像を知覚する上で最も重要な随従運動(左
右両眼がほぼ同様に動物体に滑らかに追従する動き)
と、視覚の時間積分効果がほぼ完全であれば、観察者に
知覚されるのは幾つかの画素の平均の明るさとなり、異
なる画素で表現されるはずの画像内容は完全に消失して
しまう。
【0016】随従運動は、動き速度の増大と共にその眼
球運動に占める割合が低下するが、4〜5(度/秒)以内
の動きであれば随従運動のみで追従できるとされてい
る。また、短時間での随従の最高速度は30(度/秒)と
される。時間積分効果については、ある程度以下の輝度
であれば、数10ms以内の短時間内の光刺激はほぼ完
全に積分されると考えられる。実際に表示される多くの
動画像が、これらの角速度及び輝度を満たすため、ホー
ルド型表示ではいわゆるアイトラッキングによって動画
ボケが生じてしまう。
【0017】そこで、LCDで動画ボケを根本的に無く
すためには、CRTと同じインパルス型表示にする必要
がある。これには、バックライトを現在の様に常時点灯
させるのではなく、シャッターを用いて見かけ上のイン
パルス発光にする方法や、高速にフラッシングさせる方
法があるが、いずれの場合も液晶の応答速度を現在より
も大幅に高速化する必要がある。
【0018】図11を用いてこの説明を行う。図11は
横軸に時間、縦軸にバックライトの発光量とLCDの透
過光量を示したものである。図11中で、tはTFTの
走査信号線であるゲートを開くために必要な時間(ゲー
トON時間)であり、nは走査信号線(ゲートライン)の
本数である。このため、走査線数n本の表示装置であれ
ば、全てのTFTをONするためにt×nの時間を必要
とする。図11中の曲線は液晶の時間応答特性であり、
τrは液晶の立ち上がり応答速度である。
【0019】最終n本目のゲートラインをONしてか
ら、n本ライン目の液晶が応答した後に、バックライト
を点灯あるいは発光させることによりCRTと同様なイ
ンパルス型表示を行うことができる。
【0020】インパルス型表示として有効なバックライ
トの発光期間比率(コンパクション比)は、[栗田による
平成10年 液晶学会:LCDフォーラム主催「LCD
がCRTモニター市場に食い込むには−動画表示の観点
から−」、1項「ホールド型ディスプレイの表示方式と動
画表示における画質」]によると、1フィールド16.7
msのうちの25%とされており、これによりTは約4
msとしなければならない。走査線数1025本のハイ
ビジョン放送を再現しようとすればnは約1000であ
る。液晶の応答速度は、τ=16.7ms−t×n−T
以下である必要がある。
【0021】現在、TFTのゲートON時間tは、20''
の大型表示装置が実現しているアモルファスシリコン
(αSi)−TFTで約10μs、大型化は困難であるが
電子移動度の高いポリシリコン(PSi)−TFTで約3
μsである。このことから、動画ボケの無いフルスペッ
クの動画像を実現するために必要な液晶の応答速度は、
αSi−TFTを用いた場合に2.5ms以下、PSi
−TFTを用いることができても9.7ms以下でなけ
ればならないことがわかる。PSi−TFTはプロセス
温度が1000℃以上と高いため、通常のガラス基板を
使用することができず石英ガラスを使用しなければなら
ない。このため、大型化が困難であり、フルスペックの
ハイビジョン放送を実現する表示装置は実現性が乏し
い。
【0022】図12は異なるフィールドで液晶を元の状
態に戻して透過光を遮光する場合を示しており、τdは
液晶の立ち下がり応答速度であり、これも立ち上がり応
答速度τrと同様な高速性が必要である。また、中間調
間の応答速度は、一般に上記の立ち上がり応答速度τ
r、立ち下がり応答τdよりもさらに時間がかかり、約
3倍程度長くなる。実際の表示では中間調間の応答速度
が重要であるため、応答速度の高速化は非常に重要であ
る。
【0023】従来から良く知られているTN液晶の応答
速度は、立ち上がり応答で前述した様に15ms程度で
あり、バックライトシステムをインパルス型に変更して
も、αSi−TFTを用いて2.5ms以下の応答速度
で、動画ボケの無いフルスペックの動画像を実現するこ
とは無理である。立ち下がり応答はこれより更に遅く数
10msである。
【0024】このようなことから、TN液晶の応答速度
の問題を解決する研究が盛んに行われており、例えば、
ベンドセルあるいはパイセルにより高速応答化する研究
[宮下等による平成10年 液晶学会:LCDフォーラ
ム主催「LCDがCRTモニター市場に食い込むには−
動画表示の観点から−」、7項「OCB液晶の高速応答特
性を利用したフィールドシーケンシャルフルカラー液晶
ディスプレイ」]がよく知られている。ベンド配向セル
では、従来、15ms程度であるTN配向セルの応答速
度が、2ms程度まで短くなることが報告されている。
この高速応答化は、液晶の応答によってセル内に生じる
液晶の流れ(フロー)をコントロールすることで達成され
ている。このフローは、TN配向のように捻じれた配向
状態では非常に大きく、応答速度が遅い大きな原因にな
っている。このことから、スイッチングの過程で捩じれ
の生じないモードであれば、ベンドセルと同様に応答速
度を速くできる可能性がある。
【0025】高速応答性に対して有効なベンドセルであ
るが、高品位TV画像用としては致命的な弱点がある。
「宮下等による平成10年 液晶学会:LCDフォーラ
ム主催「LCDがCRTモニター市場に食い込むには−
動画表示の観点から−」、7項「OCB液晶の高速応答特
性を利用したフィールドシーケンシャルフルカラー液晶
ディスプレイ」」にあるように、ベンドセルは光学位相
差板を用いて光学補償を行なわないと実用的なコントラ
ストを得ることが出来ない位相差板方式である。
【0026】位相差板方式は、液晶セルと偏光板の組み
合わせだけでは暗状態が得られない場合に、液晶セルの
残留位相差と同等の位相差を有する位相差板によって位
相差を解消し暗状態を得るものである。この方式では、
原理的には完全な暗状態を得ることができ、高コントラ
スト表示が可能であるが、実際は200:1を超える高
コントラストを達成することは極めて困難である。主な
原因は、液晶セルと位相差板の位相差の波長依存性、い
わゆる波長分散を整合させながらの位相差板の均一製造
の困難さである。
【0027】一般に工業製品としての位相差板の位相差
は、人の最大視感度波長である550nmでの値として
定義されるが、実際には波長分散が必ず生じてしまう。
また、液晶セルも液晶の複屈折に波長分散があるため必
ず残留位相差に波長分散が生じてしまう。この液晶セル
と位相差板の位相差の波長分散が完全に一致すれば、全
可視光の波長領域で位相差が解消され、良好な暗状態と
高コントラストを得ることができる。しかし、波長分散
の生じる原因が液晶材料や位相差板材料の複屈折の波長
分散であるため、これらの材料系が大きく異なる限りこ
の問題を解決することは現実には非常に難しい。
【0028】また、広い面積に渡って完全に均一な位相
差を有する位相差板を製造することもそれほど容易では
なく、中心地(ローカル)で±5nm、10”程度の面
積で場所(グローバル)によって±5nmの位相差変化
が避けられないのが現状である。このようなことから、
位相差板方式は、高品位のTV画像には向かないと言わ
ざるを得ない。
【0029】本発明は上述のような問題を解決するため
になされたものであり、高コントラスト、高速応答を達
成し、動画ボケのない高品位画像を再現できる液晶表示
装置を提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】前述した様に、スイッチ
ングの過程で捩じれが生じないモードであれば高速応答
の可能性がある。位相差板が不要で、偏光板との組み合
わせだけで良好な暗状態及び高コントラストが得られ、
捩じれを生じないモードとしてVA(VerticalAliene
d:垂直配向)モードがある。VAモードは、誘電異方
性Δε負の液晶を垂直配向させ、基板間に電界を印加し
て、液晶を水平配向に変化させるものである。あるい
は、誘電異方性Δε正の液晶を垂直配向させ、基板水平
方向に電界を印加して、液晶を水平配向に変化させるも
のである。
【0031】VAモードでは、初期状態で、液晶が垂直
配向しているため全く複屈折を生じず、直交偏光板のみ
の場合とそん色無い良好な暗状態を容易に得ることがで
き、高コントラスト表示が達成できる。[H.D.Li
u、等によるEuro Display 99 Late news p
apers、(1999) p.31 「A Wide Viewing Angle Back Side
Exposure MVA TFT LCD with Novel Structure and Sim
ple Process」]では700:1以上という非常に高いコ
ントラストが得られている。
【0032】コントラストの面では非常に有利なVAモ
ードであるが、最大の問題としてディスクリネーション
がある。これは、[C.K.Wei、等によるSID 98 D
IGEST、(1998) p.1081 「A Wide Viewing Angle Polymer
Stabilized Homeotropic Aligned LCD」]のFig.3
にあるように、単に平行対向基板間に液晶を垂直配向さ
せただけでは、電界を印加すると液晶が様々な方位角方
向に傾いていくため配向の不連続な部分(ディスクリネ
ーション)がランダムに生じてしまい均一表示が得られ
ないという現象である。ディスクリネーションについて
は、多くの研究が行われており、同上文献の様に、基板
に突起体を形成して液晶の傾く方向を制御してディスク
リネーションを均一にすることで表示も均一にする方法
が確立している。突起体だけではなく、特開平7−19
9190号公報の様に画素電極に窓を空けるとともに、
電極の回りに配向制御用の別電極を設けてディスクリネ
ーションを制御する方法もある。
【0033】この様に、表示均一性の問題が解決された
VAモードであるが、応答速度については、同上文献に
ある様に前述のベンドセルよりもかなり遅く従来のTN
並みであった。実は、応答速度が遅い原因もディスクリ
ネーションであり、[K.Ohmuro、等によるSID 97 DIGE
ST、(1997) p.845 「Development of Super High Image
Quality Vertical Alignment Mode LCD」]はディスクリ
ネーションの形状を変えて実験を行い(Table1)、上述
の文献では2次元に制御されたディスクリネーションの
セルよりも、1次元形状に制御されたディスクリネーシ
ョンのセルの方が応答速度が非常に速くなることを報告
している。
【0034】[K.Ohmuro、等によるSID 97 DIGEST、(1
997) p.845 「Development of SuperHigh Image Quality
Vertical Alignment Mode LCD」]によれば、1次元ディ
スクリネーションで立ち上がり8ms、立ち下がり5m
sが得られている。ディスクリネーションの形状によっ
て応答速度が変化する詳しい原因は明確ではないが、図
13の様にディスクリネーション部分ではその両側から
液晶分子が衝突するため液晶の動きが妨げられる。この
ことにより、ディスクリネーションが多いと応答速度が
遅く、ディスクリネーションが少ない方が応答速度が速
くなると考えられる。従来のVAモードでは、表示画素
内に多数のディスクリネーションが発生するため応答速
度は相当遅く、明輝度の点でも不利であった。14は液
晶分子、15は突起体である。但し、対向基板及び電
極、配向膜等は省略している。
【0035】図13の様に画素の一部に突起体を設けて
画素以外の部分にディスクリネーションを制御すること
により輝度を向上させることはできるが、液晶の動きが
妨げられて応答速度が遅い点は改善されない。図14の
突起体構造や特開平11−44885号公報にあるよう
に、図15の様にラビングにより垂直配向に方向付けを
しても同様である。この問題は、図から明らかな様に、
画素以外の部分では液晶が垂直配向したままのため、画
素内の液晶が傾いて水平配向すると、必ず衝突が起こり
液晶の動きが妨げられるために生じている。そこで、更
なる高速応答化のためには、画素と画素以外での境界で
のディスクリネーションの発生を解消することが必要で
ある。
【0036】図1に本願の発明である、液晶表示装置の
構造を断面図で示す。図13の従来構造断面図と同様
に、14は液晶分子、15は突起体であり、対向基板及
び電極、配向膜等は省略している。従来構造では垂直配
向であった画素以外の部分を水平配向させることで、垂
直配向から水平配向に変化する液晶分子との衝突が失く
なり、応答が妨げられることも失くなる。表示装置全体
でディスクリネーションの発生が完全に失くなり、更な
る高速化が可能となる。その場合に、ただ水平配向させ
ただけでは液晶分子の衝突は完全に失くならないので、
図16の様に水平配向させた部分に、画素部分の液晶の
傾斜方向と一致する一軸配向性を付与することが重要で
ある。
【0037】図2の突起体構造でも同様であり、図3、
図4の様に突起体の代わりに、液晶分子の傾斜する方向
を電極の凹段差部により規制しても同様である。また、
図5の様にラビングを利用する場合も同様である。図
1、図2、図3、図4、図5では基板面に垂直な電界に
よりスイッチングさせるVAモードであるため、誘電異
方性Δε負の液晶を用いるが、図6の様に基板面に水平
な電界により誘電異方性Δε正の液晶をスイッチングさ
せるVAモードの場合も同様に、画素以外の部分を水平
配向させることで同様の効果が得られる。
【0038】画素部と画素以外の部分に異なる配向処理
を施すことは、古くから行われており、例えば特開昭5
9−78318号、特開平5−93912号、特開平6
−3675号公報にあるように、画素部を水平配向にし
て画素以外を垂直配向にすることが良く知られている。
これらは、いずれも、直交偏光板と組み合わせて表示を
行う液晶表示装置において、画素以外の部分を垂直配向
とすることで、黒表示の表示品位を向上させるだけの目
的で行われているものである。
【0039】本願ではVAモードの高速応答性を更に向
上させるために、これらとは異なる、画素部を垂直配向
に、画素以外の部分を一軸配向方向を制御して水平配向
にするものである。本願においては、画素以外の部分が
黒表示でなくなるため、それだけでは表示品位が損なわ
れてしまうが、実際の表示装置では、TFTアレイ6や
配線5の反射を防止するため、画素以外の部分は強制的
にブラックマトリクスで覆ってしまうため問題ではな
い。
【0040】画素以外の部分を一軸配向性を持った水平
配向状態にするためには、幾つかの方法がある。画素以
外の部分に選択的に水平配向膜を形成し、通常の様にラ
ビング処理することがもっとも簡単である。また、配向
膜を選択的に形成する必要の無い方法として、垂直配向
膜を基板全体に形成したのち、画素以外の部分に選択的
に化学的処理により改質を行うことが有効である。化学
的処理としては、レジストにより画素部分を保護した上
で酸処理やアルカリ処理を行うことや、フォトマスクに
よる選択的な紫外線照射がある。これらの化学的処理で
は、垂直配向能力を破壊し、水平配向能力を与えること
はできるが、一軸配向性を付与することは難しいので、
ラビングと併用することが望ましい。ラビング処理を必
要としない方法として、一定の直線偏光に偏向された紫
外線を照射する方法がある。この方法では紫外線の偏光
方向に応じて一軸配向性を付与することができる。そこ
で、以下のより具体的な実施例に基づき、本願を詳しく
説明する。
【0041】
【実施例】<実施例I−1>本発明の実施例として、以
下に示す液晶表示装置を作製した。ガラス基板上にTFT
素子を作製し、これと透明電極ITO1000Åを接触
させて形成し、マトリクス電極基板を形成した。ITO
画素の大きさは300μm×300μmとした。感光性
樹脂である日本合成ゴム社製BPR107を図1の様にITO
画素の中央に形成した。幅は10μm、厚さは1μmと
した。別のガラス基板に透明電極ITO1000Åを形
成し対向基板とした。
【0042】両基板の電極面側に、日立化成社製の水平
配向膜LQT−120を成膜し、互いに平行方向にラビ
ング処理を施した。ラビング方向は突起体の長辺方向に
垂直とした。この上に、日本合成ゴム社製の垂直配向膜
JALS−955を成膜し、更にポジ型のフォトレジ
ストを成膜したのち、画素部分のみを遮光するフォトマ
スクにより露光、現像し、画素以外の部分のフォトレジ
ストを除去した。時間を調整したO2プラズマのドライ
エッチングにより画素以外の部分の垂直配向膜JALS
−955を除去し、さらに画素部分のレジストを剥離し
たのち、両基板を3μmのセル厚に貼合わせた。メルク
社製のネマティック液晶MJ95955を注入して完成
した。該液晶材料の誘電異方性は−3.3である。
【0043】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0044】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0045】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0046】<実施例I−2>本発明の実施例として、
感光性樹脂である日本合成ゴム社製BPR107を図2の様に
ITO画素の一辺に形成した以外は、全て実施例I−1
と同様に行った。
【0047】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0048】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0049】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0050】<実施例I−3>本発明の実施例として、
感光性樹脂である日本合成ゴム社製BPR107を形成する代
わりに、図3の様にITO画素の中央にレーザーハーフ
カットによる凹段差部を形成した以外は、全て実施例I
−1と同様に行った。ラビング方向は凹段差部の長辺方
向に垂直とした。
【0051】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0052】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0053】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0054】<実施例I−4>本発明の実施例として、
感光性樹脂である日本合成ゴム社製BPR107を形成する代
わりに、図4の様にITO画素の一辺にレーザーハーフ
カットによる凹段差部を形成した以外は、全て実施例I
−1と同様に行った。ラビング方向は凹段差部の長辺方
向に垂直とした。
【0055】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0056】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0057】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0058】<実施例I−5>本発明の実施例として、
以下に示す液晶表示装置を作製した。ガラス基板上にT
FT素子を作製し、これと透明電極ITO1000Åを
接触させて形成し、マトリクス電極基板を形成した。I
TO画素の大きさは300μm×300μmとした。別
のガラス基板に透明電極ITO1000Åを形成し対向
基板とした。
【0059】両基板の電極面側に、日立化成社製の水平
配向膜 LQT−120を成膜した。この上に、日本合
成ゴム社製の垂直配向膜 JALS−955を成膜し、
更にポジ型のフォトレジストを成膜したのち、画素部分
のみを遮光するフォトマスクにより露光、現像し、画素
以外の部分のフォトレジストを除去した。時間を調整し
たO2プラズマのドライエッチングにより画素以外の部
分の垂直配向膜 JALS−955を除去し、さらに画
素部分のレジストを剥離したのち、両基板に互いに平行
方向にラビング処理を施し、3μmのセル厚に貼合わせ
た。メルク社製のネマティック液晶MJ95955を注
入して完成した。該液晶材料の誘電異方性は−3.3で
ある。
【0060】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0061】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0062】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0063】<実施例I−6>本発明の実施例として、
以下に示す液晶表示装置を作製した。ガラス基板上にTF
T素子を作製し、これに図6の様な櫛歯電極を組み合わ
せて、基板水平方向の電界を印加することのできるマト
リクス電極基板を形成した。画素の大きさは100μm
×100μmとした。別のガラス基板を対向基板とし
た。
【0064】両基板の電極面側に、日立化成社製の水平
配向膜 LQT−120を成膜し、互いに平行方向にラ
ビング処理を施した。ラビング方向は画素を形成して対
向する櫛歯電極の対向する方向に垂直とした。この上
に、日本合成ゴム社製の垂直配向膜 JALS−955
を成膜し、更にポジ型のフォトレジストを成膜したの
ち、画素部分のみを遮光するフォトマスクにより露光、
現像し、画素以外の部分のフォトレジストを除去した。
時間を調整したO2プラズマのドライエッチングにより
画素以外の部分の垂直配向膜 JALS−955を除去
し、さらに画素部分のレジストを剥離したのち、両基板
を3μmのセル厚に貼合わせた。メルク社製のネマティ
ック液晶E7を注入して完成した。該液晶材料の誘電異
方性は13.8である。
【0065】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0066】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0067】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0068】<実施例II−1>本発明の実施例として、
以下に示す液晶表示装置を作製した。ガラス基板上にTF
T素子を作製し、これと透明電極ITO1000Åを接
触させて形成し、マトリクス電極基板を形成した。IT
O画素の大きさは300μm×300μmとした。感光
性樹脂である日本合成ゴム社製BPR107を図1の様にIT
O画素の中央に形成した。幅は10μm、厚さは1μm
とした。別のガラス基板に透明電極ITO1000Åを
形成し対向基板とした。
【0069】両基板の電極面側に、日本合成ゴム社製の
垂直配向膜JALS−955を成膜し、更にポジ型のフ
ォトレジストを成膜したのち、画素部分のみを遮光する
フォトマスクにより露光、現像し、画素以外の部分のフ
ォトレジストを除去した。画素部分をレジストで保護し
た状態で、該基板をフッ酸の1%水溶液に1min間浸
漬したのち、純水リンス、基板乾燥を行った。続いて互
いに平行方向にラビング処理を施した。ラビング方向は
突起体の長辺方向に垂直とした。最後に画素部分のレジ
ストを剥離したのち、両基板を3μmのセル厚に貼合わ
せた。メルク社製のネマティック液晶MJ95955を
注入して完成した。該液晶材料の誘電異方性は−3.3
である。
【0070】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0071】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0072】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0073】<実施例II−2>本発明の実施例として、
感光性樹脂である日本合成ゴム社製BPR107を図2の様に
ITO画素の一辺に形成した以外は、全て実施例II−1
と同様に行った。
【0074】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0075】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0076】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0077】<実施例II−3>本発明の実施例として、
感光性樹脂である日本合成ゴム社製BPR107を形成する代
わりに、図3の様にITO画素の中央にレーザーハーフ
カットによる凹段差部を形成した以外は、全て実施例II
−1と同様に行った。ラビング方向は凹段差部の長辺方
向に垂直とした。
【0078】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0079】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0080】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0081】<実施例II−4>本発明の実施例として、
感光性樹脂である日本合成ゴム社製BPR107を形成する代
わりに、図4の様にITO画素の一辺にレーザーハーフ
カットによる凹段差部を形成した以外は、全て実施例II
−1と同様に行った。ラビング方向は凹段差部の長辺方
向に垂直とした。
【0082】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0083】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0084】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0085】<実施例II−5>本発明の実施例として、
以下に示す液晶表示装置を作製した。ガラス基板上にTF
T素子を作製し、これと透明電極ITO1000Åを接
触させて形成し、マトリクス電極基板を形成した。IT
O画素の大きさは300μm×300μmとした。別の
ガラス基板に透明電極ITO1000Åを形成し対向基
板とした。
【0086】両基板の電極面側に、日本合成ゴム社製の
垂直配向膜 JALS−955を成膜し、更にポジ型の
フォトレジストを成膜したのち、画素部分のみを遮光す
るフォトマスクにより露光、現像し、画素以外の部分の
フォトレジストを除去した。画素部分をレジストで保護
した状態で、該基板をフッ酸の1%水溶液に1min間
浸漬したのち、純水リンス、画素部分のレジストを剥離
したのち、基板乾燥を行った。続いて互いに平行方向に
ラビング処理を施し、両基板を3μmのセル厚に貼合わ
せた。メルク社製のネマティック液晶MJ95955を
注入して完成した。該液晶材料の誘電異方性は−3.3
である。
【0087】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0088】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0089】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0090】<実施例II−6>本発明の実施例として、
以下に示す液晶表示装置を作製した。ガラス基板上にTF
T素子を作製し、これに図6の様な櫛歯電極を組み合わ
せて、基板水平方向の電界を印加することのできるマト
リクス電極基板を形成した。画素の大きさは100μm
×100μmとした。別のガラス基板を対向基板とし
た。
【0091】両基板の電極面側に、日本合成ゴム社製の
垂直配向膜 JALS−955を成膜し、更にポジ型の
フォトレジストを成膜したのち、画素部分のみを遮光す
るフォトマスクにより露光、現像し、画素以外の部分の
フォトレジストを除去した。画素部分をレジストで保護
した状態で、該基板をフッ酸の1%水溶液に1min間
浸漬したのち、純水リンス、基板乾燥を行った。続いて
互いに平行方向にラビング処理を施した。ラビング方向
は画素を形成して対向する櫛歯電極の対向する方向に垂
直とした。画素部分のレジストを剥離したのち、両基板
を3μmのセル厚に貼合わせた。メルク社製のネマティ
ック液晶E7を注入して完成した。該液晶材料の誘電異
方性は13.8である。
【0092】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0093】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0094】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0095】<実施例III−1>本発明の実施例とし
て、以下に示す液晶表示装置を作製した。ガラス基板上
にTFT素子を作製し、これと透明電極ITO1000Å
を接触させて形成し、マトリクス電極基板を形成した。
ITO画素の大きさは300μm×300μmとした。
感光性樹脂である日本合成ゴム社製BPR107を図1の様に
ITO画素の中央に形成した。幅は10μm、厚さは1
μmとした。別のガラス基板に透明電極ITO1000
Åを形成し対向基板とした。
【0096】両基板の電極面側に、日本合成ゴム社製の
垂直配向膜JALS−955を成膜した。画素部分のみ
を遮光するフォトマスクにより波長270nmの紫外光
線を照射した。続いて互いに平行方向にラビング処理を
施した。ラビング方向は突起体の長辺方向に垂直とし
た。両基板を3μmのセル厚に貼合わせた。メルク社製
のネマティック液晶MJ95955を注入して完成し
た。該液晶材料の誘電異方性は−3.3である。
【0097】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0098】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0099】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0100】<実施例III−2>本発明の実施例とし
て、感光性樹脂である日本合成ゴム社製BPR107を図2の
様にITO画素の一辺に形成した以外は、全て実施例II
I−1と同様に行った。
【0101】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0102】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0103】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0104】<実施例III−3>本発明の実施例とし
て、感光性樹脂である日本合成ゴム社製BPR107を形成す
る代わりに、図3の様にITO画素の中央にレーザーハ
ーフカットによる凹段差部を形成した以外は、全て実施
例III−1と同様に行った。ラビング方向は凹段差部の
長辺方向に垂直とした。
【0105】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0106】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0107】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0108】<実施例III−4>本発明の実施例とし
て、感光性樹脂である日本合成ゴム社製BPR107を形成す
る代わりに、図4の様にITO画素の一辺にレーザーハ
ーフカットによる凹段差部を形成した以外は、全て実施
例III−1と同様に行った。ラビング方向は凹段差部の
長辺方向に垂直とした。
【0109】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0110】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0111】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0112】<実施例III−5>本発明の実施例とし
て、以下に示す液晶表示装置を作製した。ガラス基板上
にTFT素子を作製し、これと透明電極ITO1000Å
を接触させて形成し、マトリクス電極基板を形成した。
ITO画素の大きさは300μm×300μmとした。
別のガラス基板に透明電極ITO1000Åを形成し対
向基板とした。
【0113】両基板の電極面側に、日本合成ゴム社製の
垂直配向膜 JALS−955を成膜した。画素部分の
みを遮光するフォトマスクにより波長270nmの紫外
光線を照射した。続いて互いに平行方向にラビング処理
を施し、両基板を3μmのセル厚に貼合わせた。メルク
社製のネマティック液晶MJ95955を注入して完成
した。該液晶材料の誘電異方性は−3.3である。
【0114】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0115】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0116】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0117】<実施例III−6>本発明の実施例とし
て、以下に示す液晶表示装置を作製した。ガラス基板上
にTFT素子を作製し、これに図6の様な櫛歯電極を組み
合わせて、基板水平方向の電界を印加することのできる
マトリクス電極基板を形成した。画素の大きさは100
μm×100μmとした。別のガラス基板を対向基板と
した。
【0118】両基板の電極面側に、日本合成ゴム社製の
垂直配向膜 JALS−955を成膜した。画素部分の
みを遮光するフォトマスクにより波長270nmの紫外
光線を照射した。続いて互いに平行方向にラビング処理
を施した。ラビング方向は画素を形成して対向する櫛歯
電極の対向する方向に垂直とした。両基板を3μmのセ
ル厚に貼合わせた。メルク社製のネマティック液晶E7
を注入して完成した。該液晶材料の誘電異方性は13.
8である。
【0119】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0120】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0121】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0122】<実施例IV-1>本発明の実施例として、
以下に示す液晶表示装置を作製した。ガラス基板上にTF
T素子を作製し、これと透明電極ITO1000Åを接
触させて形成し、マトリクス電極基板を形成した。IT
O画素の大きさは300μm×300μmとした。感光
性樹脂である日本合成ゴム社製BPR107を図1の様にIT
O画素の中央に形成した。幅は10μm、厚さは1μm
とした。別のガラス基板に透明電極ITO1000Åを
形成し対向基板とした。
【0123】両基板の電極面側に、日本合成ゴム社製の
垂直配向膜 JALS−955を成膜した。画素部分の
みを遮光するフォトマスクにより波長270nmの直線
偏光紫外光線を照射した。直線偏光の偏向方向は、突起
体の長辺方向に垂直とした。両基板を3μmのセル厚に
貼合わせた。メルク社製のネマティック液晶MJ959
55を注入して完成した。該液晶材料の誘電異方性は−
3.3である。
【0124】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、照射紫外光の偏向方向と偏光軸が一
致した場合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回
転させると、画素以外の部分は回転角度45°のときに
最大の光量となるように透過光が生じ、照射紫外光の偏
向方向に一軸配向した水平配向であることが確認され
た。画素部分は常に良好な暗状態であり、垂直配向であ
ることが確認された。照射紫外光の偏向方向と偏光軸が
一致した状態で、10000cd/m2のバックライトを
透過させたところ、クロスニコル偏光板だけの場合の透
過光が2.1cd/m2であったのに対して、液晶セルを
挟んだ状態での透過光は2.3cd/m2とほとんど変化
がなかった。
【0125】照射紫外光の偏向方向と偏光軸が45°の
状態で、120Hz、矩形波電界を印加したところ、
1.5V近傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加
とともに透過光が増加し、5V印加時には、1900c
d/m2に達し、コントラスト800以上の表示が得られ
た。顕微鏡で観察すると、これまでVAモードでは必ず
現れていたディスクリネーションが、画素部分と画素以
外の部分の境界においても観察されなかった。
【0126】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0127】<実施例IV−2>本発明の実施例として、
感光性樹脂である日本合成ゴム社製BPR107を図2の様に
ITO画素の一辺に形成した以外は、全て実施例IV−1
と同様に行った。
【0128】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、照射紫外光の偏向方向と偏光軸が一
致した場合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回
転させると、画素以外の部分は回転角度45°のときに
最大の光量となるように透過光が生じ、照射紫外光の偏
向方向に一軸配向した水平配向であることが確認され
た。画素部分は常に良好な暗状態であり、垂直配向であ
ることが確認された。照射紫外光の偏向方向と偏光軸が
一致した状態で、10000cd/m2のバックライトを
透過させたところ、クロスニコル偏光板だけの場合の透
過光が2.1cd/m2であったのに対して、液晶セルを
挟んだ状態での透過光は2.3cd/m2とほとんど変化
がなかった。
【0129】照射紫外光の偏向方向と偏光軸が45°の
状態で、120Hz、矩形波電界を印加したところ、
1.5V近傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加
とともに透過光が増加し、5V印加時には、1900c
d/m2に達し、コントラスト800以上の表示が得られ
た。顕微鏡で観察すると、これまでVAモードでは必ず
現れていたディスクリネーションが、画素部分と画素以
外の部分の境界においても観察されなかった。
【0130】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0131】<実施例IV−3>本発明の実施例として、
感光性樹脂である日本合成ゴム社製BPR107を形成する代
わりに、図3の様にITO画素の中央にレーザーハーフ
カットによる凹段差部を形成した以外は、全て実施例IV
−1と同様に行った。照射紫外光の偏向方向は凹段差部
の長辺方向に垂直とした。
【0132】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、照射紫外光の偏向方向と偏光軸が一
致した場合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回
転させると、画素以外の部分は回転角度45°のときに
最大の光量となるように透過光が生じ、照射紫外光の偏
向方向に一軸配向した水平配向であることが確認され
た。画素部分は常に良好な暗状態であり、垂直配向であ
ることが確認された。照射紫外光の偏向方向と偏光軸が
一致した状態で、10000cd/m2のバックライトを
透過させたところ、クロスニコル偏光板だけの場合の透
過光が2.1cd/m2であったのに対して、液晶セルを
挟んだ状態での透過光は2.3cd/m2とほとんど変化
がなかった。
【0133】照射紫外光の偏向方向と偏光軸が45°の
状態で、120Hz、矩形波電界を印加したところ、
1.5V近傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加
とともに透過光が増加し、5V印加時には、1900c
d/m2に達し、コントラスト800以上の表示が得られ
た。顕微鏡で観察すると、これまでVAモードでは必ず
現れていたディスクリネーションが、画素部分と画素以
外の部分の境界においても観察されなかった。
【0134】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0135】<実施例IV−4>本発明の実施例として、
感光性樹脂である日本合成ゴム社製BPR107を形成する代
わりに、図4の様にITO画素の一辺にレーザーハーフ
カットによる凹段差部を形成した以外は、全て実施例IV
−1と同様に行った。照射紫外光の偏向方向は凹段差部
の長辺方向に垂直とした。
【0136】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、照射紫外光の偏向方向と偏光軸が一
致した場合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回
転させると、画素以外の部分は回転角度45°のときに
最大の光量となるように透過光が生じ、照射紫外光の偏
向方向に一軸配向した水平配向であることが確認され
た。画素部分は常に良好な暗状態であり、垂直配向であ
ることが確認された。照射紫外光の偏向方向と偏光軸が
一致した状態で、10000cd/m2のバックライトを
透過させたところ、クロスニコル偏光板だけの場合の透
過光が2.1cd/m2であったのに対して、液晶セルを
挟んだ状態での透過光は2.3cd/m2とほとんど変化
がなかった。
【0137】照射紫外光の偏向方向と偏光軸が45°の
状態で、120Hz、矩形波電界を印加したところ、
1.5V近傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加
とともに透過光が増加し、5V印加時には、1900c
d/m2に達し、コントラスト800以上の表示が得られ
た。顕微鏡で観察すると、これまでVAモードでは必ず
現れていたディスクリネーションが、画素部分と画素以
外の部分の境界においても観察されなかった。
【0138】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0139】<実施例IV−5>本発明の実施例として、
以下に示す液晶表示装置を作製した。ガラス基板上にTF
T素子を作製し、これと透明電極ITO1000Åを接
触させて形成し、マトリクス電極基板を形成した。IT
O画素の大きさは300μm×300μmとした。別の
ガラス基板に透明電極ITO1000Åを形成し対向基
板とした。
【0140】両基板の電極面側に、日本合成ゴム社製の
垂直配向膜 JALS−955を成膜した。画素部分の
みを遮光するフォトマスクにより波長270nmの直線
偏光紫外光線を照射した。続いて互いに平行方向にラビ
ング処理を施し、両基板を3μmのセル厚に貼合わせ
た。ラビング方向と紫外光の偏向方向を平行とした。メ
ルク社製のネマティック液晶MJ95955を注入して
完成した。該液晶材料の誘電異方性は−3.3である。
【0141】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、ラビング方向と偏光軸が一致した場
合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回転させる
と、画素以外の部分は回転角度45°のときに最大の光
量となるように透過光が生じ、ラビング方向に一軸配向
した水平配向であることが確認された。画素部分は常に
良好な暗状態であり、垂直配向であることが確認され
た。ラビング方向と偏光軸が一致した状態で、1000
0cd/m2のバックライトを透過させたところ、クロス
ニコル偏光板だけの場合の透過光が2.1cd/m2であ
ったのに対して、液晶セルを挟んだ状態での透過光は
2.3cd/m2とほとんど変化がなかった。
【0142】ラビング方向と偏光軸が45°の状態で、
120Hz、矩形波電界を印加したところ、1.5V近
傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加とともに透
過光が増加し、5V印加時には、1900cd/m2に達
し、コントラスト800以上の表示が得られた。顕微鏡
で観察すると、これまでVAモードでは必ず現れていた
ディスクリネーションが、画素部分と画素以外の部分の
境界においても観察されなかった。
【0143】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0144】<実施例IV−6>本発明の実施例として、
以下に示す液晶表示装置を作製した。ガラス基板上にTF
T素子を作製し、これに図6の様な櫛歯電極を組み合わ
せて、基板水平方向の電界を印加することのできるマト
リクス電極基板を形成した。画素の大きさは100μm
×100μmとした。別のガラス基板を対向基板とし
た。両基板の電極面側に、日本合成ゴム社製の垂直配向
膜 JALS−955を成膜した。画素部分のみを遮光
するフォトマスクにより波長270nmの直線偏光紫外
光線を照射した。照射紫外光の偏向方向は画素を形成し
て対向する櫛歯電極の対向する方向に垂直とした。メル
ク社製のネマティック液晶E7を注入して完成した。該
液晶材料の誘電異方性は13.8である。
【0145】この表示装置をクロスニコル偏光板に挟ん
で観察したところ、照射紫外光の偏向方向と偏光軸が一
致した場合は非常に良好な暗状態であったが、セルを回
転させると、画素以外の部分は回転角度45°のときに
最大の光量となるように透過光が生じ、照射紫外光の偏
向方向に一軸配向した水平配向であることが確認され
た。画素部分は常に良好な暗状態であり、垂直配向であ
ることが確認された。照射紫外光の偏向方向と偏光軸が
一致した状態で、10000cd/m2のバックライトを
透過させたところ、クロスニコル偏光板だけの場合の透
過光が2.1cd/m2であったのに対して、液晶セルを
挟んだ状態での透過光は2.3cd/m2とほとんど変化
がなかった。
【0146】照射紫外光の偏向方向と偏光軸が45°の
状態で、120Hz、矩形波電界を印加したところ、
1.5V近傍で画素部分も明るくなり始め、電圧の増加
とともに透過光が増加し、5V印加時には、1900c
d/m2に達し、コントラスト800以上の表示が得られ
た。顕微鏡で観察すると、これまでVAモードでは必ず
現れていたディスクリネーションが、画素部分と画素以
外の部分の境界においても観察されなかった。
【0147】フォトダイオードとオシロスコープによ
り、液晶の応答速度を測定したところ、立ち上がり速度
が1ms、立ち下がり速度が0.8msと従来のVAモ
ードに比較して非常に高速応答であることが確認され
た。また、透過光量を8分割した8階調レベルの各々の
中間調間の応答速度(8×8の合計64状態の応答速
度)も全て2.5ms以内であり、非常に高速応答であ
ることが確認された。
【0148】
【発明の効果】本発明によれば、従来よりも大幅に高コ
ントラスト化、高速化された液晶表示装置を提供するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の実施例を示す図である。
【図2】本願の実施例を示す図である。
【図3】本願の実施例を示す図である。本願の実施例を
示す図である。
【図4】本願の実施例を示す図である。
【図5】本願の実施例を示す図である。
【図6】本願の実施例を示す図である。
【図7】液晶表示装置の構成を示す図である。
【図8】液晶表示装置の構成を示す図である。
【図9】液晶表示装置の構成を示す図である。
【図10】動画ボケの生じる原因と、液晶でインパルス
型表示を行う方法を説明した図である。
【図11】動画ボケの生じる原因と、液晶でインパルス
型表示を行う方法を説明した図である。
【図12】動画ボケの生じる原因と、液晶でインパルス
型表示を行う方法を説明した図である。
【図13】従来例を示す図である。
【図14】従来例を示す図である。
【図15】従来例を示す図である。
【図16】本願の実施例を示す図である。
【符号の説明】
14 液晶分子 15 突起体 16 電極ハーフカット部 17 ラビング方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加邉 正章 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 古川 智朗 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H090 HC11 HC16 KA18 MA01 MA02 MA11 MA15 MB01 MB12 2H092 GA14 HA04 NA04 NA05 5C094 AA05 AA60 BA03 BA43 BA44 CA19 DA09 EA05 EB02 ED14 HA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一枚の光透過性基板を含む複
    数の基板を対向させて形成される間隙に、液晶を設置し
    て構成される液晶表示装置であって、前記基板は外部か
    ら液晶に対して任意に信号波形電界を印加することので
    きる電極を具備し、基板間に挟持された液晶が印加され
    る信号波形に応じて配向状態を変化させ、入射した光を
    変調するとともに、光の変調を可視化する機構を備えて
    なる表示装置において、 一対の基板の少なくとも一方において、基板の電極面側
    に配向処理が施され、該配向処理により、信号波形電界
    無印加時の液晶分子が、表示画素部では垂直配向とな
    り、表示画素部以外では一軸配向処理された水平配向と
    なることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記信号波形電界無印加時の液晶分子
    が、垂直配向となる前記表示画素部において、電界印加
    により液晶分子が水平配向に配向を変化させる場合、一
    定の方向に傾斜させる処理が施されていることを特徴と
    する請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電界印加により一定の方
    向に傾斜させる処理が、電極の一部に突起体が形成され
    る処理、電極の一部に凹段差部が形成される処理、ラビ
    ング処理または櫛歯電極構造とする処理の少なくとも1
    つより選択されてなることを特徴とする請求項1または
    2記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の表示画素部以外では一軸
    配向処理された水平配向処理が、水平配向膜のラビング
    処理、垂直配向膜を選択的に化学的に改質処理した後の
    ラビング処理、垂直配向膜を選択的に紫外線照射した後
    のラビング処理または垂直配向膜を選択的に偏光された
    紫外線を照射処理の少なくともひとつより選択されてな
    ることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記電界印加により一定の方向に傾斜さ
    せる処理が施された表示画素部の傾斜方向と、前記表示
    画素部以外に施された水平配向処理の一軸配向処理の方
    向が略一致することを特徴とする請求項1乃至4記載の
    液晶表示装置。
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