JPH09113343A - 組合せ計量装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 計量ホッパの個数を多くしても増員すること
なく一人で計量作業を行うことができ、その上、計量作
業のスピード化を実現すること。 【解決手段】 分散作業台３を平面視Ｖ字形に形成し、
分散作業台３の二辺の内側に作業者ａの作業空間部Ａを
設けると共に、その二辺の外側に各辺に沿って複数個づ
つ計量ホッパ６が配列された二組の計量ホッパ群６Ａ，
６Ｂをそれぞれ設ける。これら各組ごとの計量ホッパ群
６Ａ，６Ｂの下方に集合コンベア１１，１１をそれぞれ
配備すると共に、両集合コンベア１１，１１の対向端部
間に、計量ホッパ６から両集合コンベア１１，１１上に
落下された被計量物Ｘを回収集合する集合空間部Ｂを設
けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、分散作業台上の
被計量物を作業者が複数の計量ホッパに分散供給するよ
うになっている組合せ計量装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】多数の計量機のそれぞれに具備された計
量ホッパに被計量物を供給し、各計量機による計量値に
基づいて組合せ演算を行って、組合せ加算値が目標値に
一致し又はこれに最も近い値になる最適組合せを選択す
ると共に、その最適組合せに該当した計量値に対応する
計量ホッパ内の被計量物のみを排出することにより、上
記目標重量又はこれにもっとも近い重量の被計量物を得
るようにした組合せ計量装置が実用されている。

【０００３】そして、この種の組合せ計量装置において
は、例えば実公平３−３８６６０号公報に開示されてい
るように、通常、一直線状の横長分散作業台を用い、こ
の分散作業台の内側に作業者の作業空間部が設けられ、
その外側に複数個の計量ホッパが分散作業台に沿って一
直線状に配列固定されていると共に、これら各計量ホッ
パの下方に一つの集合コンベアが一直線状に配備された
構成となっている。

【０００４】斯かる構成により、作業者は、上記分散作
業台上に載置した被計量物を各計量ホッパに供給し、そ
の上で最適組合せに該当した計量ホッパの被計量物のみ
を集合コンベア上に落下させ、これら被計量物を集合コ
ンベアによりその搬送終端部に位置する集合シュートな
どにより回収集合させる一方、最適組合せに該当して被
計量物を落下して空になった計量ホッパには、上記分散
作業台から作業者の手作業によって被計量物が逐一供給
されるようになっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した構成
の組合せ計量装置にあっては、分散作業台が一直線状の
横長形状で、その外側に、複数個の計量ホッパが分散作
業台に沿って一直線状に配置された構成であるから、計
量ホッパの個数を多くして計量精度を高めようとする
と、全体の配置構成が横方向に長くなり、それに伴って
作業者が被計量物の供給のために動く範囲も広くなって
被計量物を短時間の内に空になった計量ホッパに供給す
ることが困難となる。そのため、一人の作業者では処理
能力が低下し又は作業者を増員しなければならないとい
う問題があった。

【０００６】その上、一つの集合コンベアにより計量ホ
ッパから落下した被計量物をその搬送終端部に位置する
集合シュートまで搬送して回収集合させる構造であるた
め、落下した全ての被計量物が集合シュートへ搬送され
るまでに時間が長くかかる問題を有していた。

【０００７】尚、この一つの集合コンベアによる回収集
合時間を短縮する手段として、上記集合コンベアを長さ
方向中間部で二つに分割し、その分割した部分に集合空
間部を設け、該空間部に被計量物を両コンベアから搬送
させて回収集合させることが考えられる。しかし、集合
コンベアの中間部に集合空間部を設けると、分散作業台
が一直線状であることから該作業台の内側に設ける作業
空間部においてもその中央部分に無駄なスペースが生じ
ることになり、その結果、装置全体がさらに長くなっ
て、一人の作業者による処理能力がより一層低下する問
題を有していた。

【０００８】そこで、本発明は、手作業による被計量物
の計量ホッパへの供給部を一人の作業者の手の届く範囲
近くに集中して配置できながら、二つの集合コンベアで
被計量物を短時間で回収集合できるようにして、計量ホ
ッパの個数を多くしても増員することなく一人で計量作
業を行うことができ、その上、計量作業のスピード化を
実現することを課題とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。

【００１０】すなわち、分散作業台上の被計量物を作業
者が複数の計量ホッパに分散供給するようになっている
組合せ計量装置において、上記分散作業台を平面視Ｖ字
形に形成し、該分散作業台の二辺の内側に作業者の作業
空間部を設けると共に、その二辺の外側に各辺に沿って
複数個づつ計量ホッパが配列された二組の計量ホッパ群
をそれぞれ設け、これら各組ごとの計量ホッパ群の下方
に集合コンベアをそれぞれ配備する一方、これら両集合
コンベアの対向端部間に、上記計量ホッパから両集合コ
ンベア上に落下された被計量物を回収集合する集合空間
部を設けたことを特徴とする。

【００１１】このような構成によれば、平面視Ｖ字形の
分散作業台の二辺の内側に作業者の作業空間部が設けら
れ、二辺の外側に各辺に沿って複数個づつ計量ホッパが
配列されているから、手作業による被計量物の計量ホッ
パへの供給部を一人の作業者の手の届く範囲近くに集中
して配置することが可能となり、これにより、計量ホッ
パの個数を多くしても増員することなく一人で計量作業
を行うことが可能となる。

【００１２】また、各組ごとの計量ホッパ群の下方に集
合コンベアがそれぞれ配備され、これら両集合コンベア
の対向端部間に、上記計量ホッパから両集合コンベア上
に落下された被計量物が回収集合される集合空間部が設
けられているから、二つの集合コンベアで被計量物を短
時間で回収集合でき、計量作業のスピード化を図ること
が可能となる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。

【００１４】図１及び図２に示すように、組合せ計量装
置１は、平面視が横長のホームベース状を呈する基台２
と、該基台２の後部上方に設置され、上面が平らで平面
視Ｖ字形状の分散作業台３とを有する。

【００１５】上記基台２の前面側でその中央からＶ字状
に膨出する二つの左右前壁部４，５には、これら各前壁
部４，５に沿って５個づつ計量ホッパ６…６がそれぞれ
配列された二組の計量ホッパ群６Ａ，６Ｂが設けられて
いる。これら各計量ホッパ群６Ａ，６の上方には、シュ
ート７…７がそれぞれ設けられ、これら各シュート７…
７の上方には、さらに上記計量ホッパ６…６に次回組合
せ用の被計量物Ｘを供給する多数のプールホッパ８…８
がそれぞれ設けられている。

【００１６】そして、上記分散作業台３の二辺の内側
（後側）には、作業者ａの作業空間部Ａが設けられ、ま
た外側（前側）位置には、該作業台３の前端部から下向
き傾斜して上記各プールホッパ８…８の上方に至るプー
ルホッパ８…８と同数の加振式の被計量物供給トラフ９
…９が前拡がり状に配備されている。

【００１７】また、上記各計量ホッパ群６Ａ，６Ｂの下
方には、各計量ホッパ群６Ａ，６Ｂごとに対応する二つ
の集合コンベア１１，１１が配備されていると共に、こ
れら両集合コンベア１１，１１の対向端部間には、計量
ホッパ６…６から落下された被計量物Ｘを回収集合する
ための集合空間部Ｂが設けられている。

【００１８】この集合空間部Ｂの下方には、両集合コン
ベア１１，１１で該空間部Ｂに搬送された被計量物Ｘを
回収集合し、かつ回収集合した被計量物Ｘを例えば搬出
コンベア１２などに排出する集合シュート１３が設けら
れている。

【００１９】一方、上記計量ホッパ６は、図４及び図６
に示すように、円筒部１４の長さ方向中間部に仕切部１
５を設けて、上下に一対の収容部１６ａ，１６ｂを形成
してなる樹脂製のホッパ本体１６と、該ホッパ本体１６
を着脱可能に連結保持する回転軸１８を有し、該回転軸
１８を１８０度づつ往復回転させてホッパ本体１６をそ
の収容部１６ａ，１６ｂが交互に上向き位置で停止する
ように反転させるモータなどの駆動機構（図示せず）と
を備えたロータリホッパにより構成されている。

【００２０】ここで、ホッパ本体１６の回転軸１８への
着脱手段としては、図６に示すように、ホッパ本体１６
の仕切部１５に、径方向に延びる横穴１５ａが設けら
れ、該横穴１５ａ内に有底筒状の金属製スリーブ１９が
内装されると共に、該スリーブ１９は、その底部に螺合
する固定ボルト２１により上記横穴１５ａ内に固着され
ている。このスリーブ１９の開口端側の内面一側には、
キー溝１９ａが形成されていると共に、半径方向に貫通
する係合孔１９ｂとが形成されている。

【００２１】一方、上記回転軸１８の先端部には、その
一側に上記キー溝１９ａに係合するキー２２が固定され
ていると共に、横穴１８ａが形成され、該横穴１８ａに
は、上記スリーブ１９の係合孔１９ｂに嵌り込む位置保
持用ボール２３ａと該ボール２３ａを外方に付勢するス
プリング２３ｂとからなる位置保持具２３が内装されて
いる。

【００２２】斯くして、ホッパ本体１６が、上記スリー
ブ１９のキー溝１９ａと回転軸１８のキー２２とが位置
合せされた状態のもとで回転軸１８の長さ方向に挿し込
まれることにより、ホッパ本体１６が回転軸１８に沿っ
て移動し、その場合に上記位置保持用ボール２３ａがス
リーブ１９に設けられた係合孔１９ｂにスプリング２３
ｂを介して嵌り込むことによりホッパ本体１６が回転軸
１８の所定位置に位置保持されるようになっている。

【００２３】また、上記回転軸１８は、図示していない
が基台２内に一端が固定されたロードセルなどの重量検
出器の他端側支持部材に設けられた軸受部材に支持さ
れ、計量ホッパ６とその内部に供給された被計量物Ｘの
合計重量が上記重量検出器に負荷されるようになってい
る。

【００２４】また、上記プールホッパ８についても、先
の計量ホッパ６と同様のロータリホッパにより構成され
ており、また同様の位置保持機構により、ホッパ本体２
５が基台２側から突出されたプールホッパ８の反転用の
回転軸２６に対し着脱可能に連結保持されている。尚、
その詳細については先の計量ホッパ６と同様であるので
省略する。

【００２５】また、上記シュート７には、その上方両側
縁部から上方に延び上記プールホッパ８の下部両側を覆
うカバー部７ａ，７ａが一体に連設されており、これら
カバー部７ａ，７ａによりプールホッパ８を１８０度回
転させて、ホッパ本体２５の収容部２５ａ又は２５ｂ内
の被計量物Ｘをシュート７を介して計量ホッパ６に落下
させるときに、被計量物Ｘが遠心力でシュート外に飛び
出すのを防止するようにしている。また、シュート７の
後壁中央部には、フック部２７ａと当り部２７ｂとを有
するフック部材２７が設けられ、該フック部材２７のフ
ック部２７ａを基台２の前壁部４，５に設けた取付杆２
８をもつ取付部２９の取付杆２８に掛止させ、当り部２
７ｂを前壁面に当接させることによりシュート７を基台
２に対し着脱可能に掛止されるようになっている。

【００２６】さらに、上記集合コンベア１１は、図１及
び図４に示すようにフレーム３１の両端部に軸受けされ
た駆動ローラ３２と従動ローラ３３間に無端ベルト３４
を掛設してなるコンベア本体３５と、駆動ローラ３２を
回転駆動する駆動ギヤ３８を有する駆動モータ（図示せ
ず）とが別体構成とされている。そして、駆動モータは
基台２側に取付けられると共に、基台２の前壁部４，５
から前方側に水平状に突出する複数の支持杆３７，３７
が設けられており、またコンベア本体３５のフレーム３
１には、上記支持杆３７，３７が貫通する複数の支持孔
３１ａ，３１ａが形成され、コンベア本体３５を、その
支持孔３１ａ，３１ａを介して上記支持杆３７，３７の
挿嵌支持させて適宜固定手段により着脱可能に取付ける
構成となっている。

【００２７】その場合、上記駆動モータ側の駆動ギヤ３
８が各前壁部４，５の前方位置に突設され、コンベア本
体３５側には、該コンベア本体３５が上記支持杆３７，
３７に挿嵌支持されたときに、上記駆動ギヤ３８と噛み
合う入力ギヤ３９が突設されている。

【００２８】また、フレーム３５の上面両側部には、図
４に示すように無端ベルト３４の幅方向両端部を上方へ
傾斜状に持ち上げて、該ベルト３４からの被計量物Ｘの
落下や打痕発生を防止する傾斜ガイド部材４１，４１が
設けられている。

【００２９】次に以上のように構成される組合せ計量装
置の作用について説明する。

【００３０】まず、計量作業の開始時、作業者ａは作業
空間部Ａに位置して、図２に示すように、たとえば分散
作業台３の平らな上面に積み上げた惣菜の具などの被計
量物Ｘを、適宜量づつその前方側に位置する被計量物供
給トラフ９…９に供給する。これにより、被計量物Ｘ
は、各供給トラフ９…９の下端部から各プールホッパ８
…８に投入される。

【００３１】次に、この状態から各プールホッパ８…８
はモータの作動によって図５に示すように回転軸２６を
中心に１８０度回転され、被計量物Ｘは、シュート７…
７を介してそれぞれ計量ホッパ６…６に供給される。

【００３２】このようにして、全ての計量ホッパ６…６
に被計量物が供給され、また、被計量物供給トラフ９に
被計量物Ｘが作業者ａによって再び適宜量づつ供給され
た状態で各計量ホッパ６…６内の被計量物Ｘの重量がそ
れぞれの重量検出器によって計量されると共に、その計
量値に基づいて組合せ演算が行われ、組合せ加算値が予
め設定された目標重量又はこれに最も近い重量となる最
適組合せが選択される。この組合せに該当した計量値に
対応する複数の計量ホッパ６については、モータの作動
により回転軸１８を中心に１８０度回転され、被計量物
Ｘが下方を走行する一対の集合コンベア３１，３１上に
落下される。これにより、両集合コンベア３１，３１上
に上記目標重量又はこれに近い重量となる量の被計量物
が取り出されることになり、両集合コンベア３１，３１
により集合空間部Ｂに位置する集合シュート１３に回収
集合され、集合シュート１３により、まとめられた上で
図２に示す搬出コンベア１２により例えば包装装置（図
示せず）等に供給される。

【００３３】そして、以上の作業においては、分散作業
台３が平面視Ｖ字形に形成され、その二辺の内側に作業
者ａの作業空間部Ａが設けられ、二辺の外側に各辺に沿
って複数個づつ計量ホッパ６…６が配列された構成であ
るから、手作業による被計量物Ｘの被計量物供給トラフ
９…９への供給部を一人の作業者ａの手の届く範囲近く
に集中して配置できるのであり、これにより、計量ホッ
パ６…６の個数を多くしても増員することなく一人で計
量作業を行うことが可能となる。

【００３４】その上、各組ごとの計量ホッパ群６Ａ，６
Ｂの下方には、集合コンベア３１，３１がそれぞれ配備
され、これら両集合コンベア３１，３１の対向端部間
に、適宜計量ホッパ６…６から両集合コンベア３１，３
１上に落下された被計量物Ｘが回収集合される集合空間
部Ｂが設けられているから、二つの集合コンベア３１，
３１で被計量物Ｘを短時間で回収集合でき、計量作業の
スピード化を図ることが該可能となる。

【００３５】また、上記計量ホッパ６及びプールホッパ
８が、いずれも上下に一対の収容部１５ａ，１５ｂ又は
２５ａ，２５ｂを形成してなる筒状の樹脂製ホッパ本体
１５又は２５を、ホッパ回転用の回転軸１８又は２６に
着脱可能に連結保持してなるロータリホッパにより構成
されているから、通常使用されているゲート式ホッパに
較べて構造の簡素化を図ることができ、しかも、その構
造が簡単である故、ホッパ本体１５及び２５を回転軸１
８及び２６から取り外して行うホッパ本体１６及び２５
の内部の洗浄作業を簡単容易にかつ迅速に行うことが可
能となる。

【００３６】その上、ホッパ本体１６及び２５がスリー
ブ１９と固定ボルトを除いて合成樹脂により構成されて
いるから、軽量化に伴いホッパ本体１６及び２５に厚み
をもたせることが可能となり、これにより、洗浄作業時
に手などにケガをするといったこともなくなり、洗浄作
業性を向上できる。

【００３７】尚、上記した実施形態では、計量ホッパ６
及びプールホッパ８として、ロータリホッパを用いたも
のに付いて説明したけれども、これに代えてゲート式ホ
ッパを使用してもよいことは勿論である。

【００３８】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、手作業
による被計量物の計量ホッパへの供給部を一人の作業者
の手の届く範囲近くに集中して配置することが可能とな
り、これにより、計量ホッパの個数を多くしても増員す
ることなく一人で計量作業を行うことができ、その上、
二つの集合コンベアにより、これら両集合コンベアの対
向端部間に設けられた集合空間部に被計量物を短時間で
回収集合させることができ、計量作業のスピード化を図
ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施形態に係る組合せ計量装置の全
体斜視図である。

【図２】 同平面図である。

【図３】 同側面図である。

【図４】 計量部の取外し状態を示す一部縦断側面図で
ある。

【図５】 計量ホッパ及びプールホッパの回転状態を示
す説明図である。

【図６】 計量ホッパのホッパ本体と回転軸との着脱手
段の説明図である。

【符号の説明】

１ 組合せ計量装置 ３ 分散作業台 ６…６ 計量ホッパ ６Ａ，６Ｂ 計量ホッパ群 Ａ 作業空間部 Ｂ 集合空間部 Ｘ 被計量物

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 分散作業台上の被計量物を作業者が複数
   の計量ホッパに分散供給するようになっている組合せ計
   量装置であって、上記分散作業台が平面視Ｖ字形に形成
   され、該分散作業台の二辺の内側に作業者の作業空間部
   が設けられていると共に、その二辺の外側に各辺に沿っ
   て複数個づつ計量ホッパが配列された二組の計量ホッパ
   群がそれぞれ設けられており、これら各組ごとの計量ホ
   ッパ群の下方に集合コンベアがそれぞれ配備され、か
   つ、これら両集合コンベアの対向端部間に、上記計量ホ
   ッパから両集合コンベア上に落下された被計量物が回収
   集合される集合空間部が設けられていることを特徴とす
   る組合せ計量装置。