JP3645241B2 - 組合せ計量装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の計量部で計量された被計量物の組合せの中から目標重量範囲となる組合せを選定し、その選定された被計量物を集合排出する組合せ計量装置に関し、特に清掃時間の短縮化を図ることができるホッパを備えた組合せ計量装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、組合せ計量装置は、物品供給装置から供給される被計量物を複数の計量部で計量し、この計量された被計量物の組合せの中から目標重量範囲となる組合せを選定し、その選定された被計量物を集合排出する構成とされている。
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては下記のものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−59522号公報
【0004】
図16はこの種の組合せ計量装置の物品供給装置の一例として、上記特許文献1に開示される物品供給装置の概略構成図である。図16に示す物品供給装置は、2つのタンク101,101が左右に並んで設けられている。各タンク101,101は、上部が長方形状に開口し、底部に山形の案内部101aを挟むようにして複数の排出口102がタンク101の長手方向に一列に並んでいる。各排出口102の上方には、半円柱状の昇降ブロック103がそれぞれ支持されている。各昇降ブロック103は不図示の駆動装置により昇降駆動され、下降した位置でタンク101内の被計量物の排出口102からの流出を規制し、上昇した位置で被計量物を排出口102から流出させる。
【0005】
左側のタンク101の上方には、第1の補給コンベア104が配置されている。第1の補給コンベア104は、正転、逆転の切換が可能なコンベアで構成される。この第1の補給コンベア104は、不図示の案内部材に支持された状態でタンク101の排出口102の並び方向に沿って水平にタンク101の上方で往復移動可能とされている。第1の補給コンベア104の両端104a,104bの不図示のフレームの下面には、その下方の被計量物の高さを光学的に検出するためのセンサ105がそれぞれ取り付けられている。左端のセンサ105は、左側のタンク101の内の被計量物の高さを検出する。また、右端のセンサ105は、右側のタンク101の内の被計量物の高さを検出する。
【0006】
第1の補給コンベア104の上方には、この補給コンベア104の搬送と同期して搬送駆動される第2の補給コンベア106が固定配置されている。第2の補給コンベア106は、補給タンク107から受けた被計量物を第1の補給コンベア104へ供給する。なお、補給タンク107に対する被計量物の供給は不図示のバケットコンベア等によって行われる。
【0007】
タンク101の各排出口102の下方には、それぞれ振動搬送式のフィーダ108が配置され、各フィーダ108から搬出される被計量物は、その下方に配置されたプールホッパ109に収容される。各プールホッパ109から排出される被計量物は、各プールホッパ109に対応してその下方に配置された計量ホッパ110に供給される。
【0008】
各計量ホッパ110に供給された被計量物は、計量器によってそれぞれ計量される。各計量ホッパ110から排出される被計量物は、各計量ホッパ110に対応してその下方に配置されたタイミングホッパ111に収容される。
【0009】
なお、プールホッパ109、計量ホッパ110およびタイミングホッパ111は、各々単独に独立して着脱可能に構成される。また、粘着性のある被計量物が付着残留しないように上下が開口した角筒状に形成され、その下面側がそれぞれスライド式の底板109a,110a,111aによって開閉される。
【0010】
タイミングホッパ111の下方には、2つの集合コンベア112が左右に配置されている。左側の集合コンベア112は、左側4つのタイミングホッパ111から排出された被計量物を右方向に搬送し、右側の集合コンベア112は、右側4つのタイミングホッパ111から排出された被計量物を左方向に搬送して、両集合コンベア112,112の間に配置された集合シュート113で一纏めにする。
【0011】
ところで、この種の組合せ計量装置は、図4に示すような所定高さを有する架台上に設置される。そして、架台の下には、組合せ計量装置の集合シュートの下部に位置して包装機が配置される。これにより、集合シュートで一纏めにされた計量済みの被計量物を包装機で個別に包装して排出できるようになっている。
【0012】
また、この種の組合せ計量装置では、装置本体に対して各種ホッパ(図16におけるプールホッパ109,計量ホッパ110,タイミングホッパ111)が着脱できるようになっている。そして、各種ホッパを定期的に装置本体から取り外して清掃を行い、ホッパに付着した被計量物の残りカスやゴミなどを綺麗に取り除いて衛生を保っている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の組合せ計量装置は、装置本体に着脱可能に取り付けられた各種ホッパすべてが一つ一つ個別に構成されているので、ホッパの清掃を行う場合には、清掃対象となるホッパを一つ一つ装置本体から取り外さなければならない。しかも、組合せ選定数を増加させて計量精度を向上させるため、ホッパ数が多くなると、その分だけホッパの取り外しと搬送に手間と時間がかかる。
【0014】
また、清掃対象のホッパは、清掃場所まで台車などを利用して纏めて搬送されるが、清掃対象のホッパを台車まで搬送するには、組合せ計量装置が設置される架台の下に台車を止めておき、架台の階段を往復して清掃対象となるホッパを装置本体から取り外して台車に乗せるという面倒で煩わしい作業を行わなければならなかった。
【0015】
このため、台車にホッパを搬送するだけでも時間がかかり、清掃を行うまでの段取りが悪く、一連の清掃作業に手間と時間を要するという問題があった。しかも、清掃を終えたホッパは、再び台車で架台下まで搬送し、架台の階段を往復して一つずつ本体に取り付けなければならないので、ホッパの着脱を含め、一連の清掃作業に多大な時間を要し、能率が悪いという問題があった。
【0016】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ホッパの搬送時間を含め一連の清掃時間の短縮化を図り、清掃作業に要する手間と労力を低減することができる組合せ計量装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、被計量物が供給される複数の供給トラフ3が横一列に整列配置され、該複数の供給トラフから供給される被計量物を複数の計量部で計量し、この計量された被計量物の組合せの中から目標重量範囲となる組合せを選定し、その選定された被計量物を集合排出する組合せ計量装置1において、
前記複数の供給トラフと同数の収容部32が横一列に形成されたホッパ本体31aと、
前記収容部32毎に底面側の開口に設けられる回動可能なシャッタ33と、
前記シャッタの回動中心を挟んで対角に位置し、前記ホッパ本体31aを装置本体1aに対して着脱可能に支持するための2組の支持軸42A,42Bと、
前記シャッタを開閉するためのシャッタ開閉部材41bとを有する一体型ホッパ31を備えたことを特徴とする。
【0018】
請求項2の発明は、被計量物が供給される複数の供給トラフ3が横一列に整列配置され、該複数の供給トラフから供給される被計量物を複数の計量部で計量し、この計量された被計量物の組合せの中から目標重量範囲となる組合せを選定し、その選定された被計量物を集合排出する組合せ計量装置1において、
前記複数の供給トラフと同数の収容部32が横一列に形成され、前記収容部32毎に底面側の開口に設けられる回動可能なシャッタ33と、該シャッタの回動軸41aの上下対角位置でホッパ本体31aの両側面に設けられる2組の支持軸42A,42Bと、前記シャッタを開閉するためのシャッタ開閉部材41bとを備えており、
前記2組の支持軸が係合される2つの係合溝44A,44Bと、前記2組の支持軸の一方を前記係合溝の一方に掛止し該2組の支持軸の一方を支点として前記ホッパ本体を回動させたときに、前記2組の支持軸の他方を前記係合溝の他方に案内するガイド片45とを有するホッパ支持部材43と、前記シャッタ開閉部材を介して前記シャッタを開閉するための駆動部51の駆動軸52の先端に設けられ、前記2組の支持軸の他方が前記係合溝の他方の直上に位置したときに前記シャッタ開閉部材を受け止めて該シャッタ開閉部材が係合される係合部材53とが装置本体1aに設けられたことを特徴とする。
【0019】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の組合せ計量装置において、前記一体型ホッパ31は、前記供給トラフ3の下方に配置されて該供給トラフからの被計量物を溜め込むストックホッパ4と、前記ストックホッパの下方に配置される個々の計量ホッパ5により計量された被計量物を一時的に溜め込むメモリホッパ6の少なくともいずれかであることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による組合せ計量装置の全体構成を示す側面図、図2は同組合せ計量装置の平面図、図3は同組合せ計量装置の側面図であって、図2のA−A線矢視図、図4は同組合せ計量装置の設置状態の一例を示す図である。
【0021】
図1乃至図3に示すように、組合せ計量装置1は、タンク2と、その下方に配設される供給トラフ3と、供給トラフ3の下方に配設されるストックホッパ4と、ストックホッパ4の下方に配設される計量ホッパ5と、計量ホッパ5の下方に配設されるメモリホッパ6と、メモリホッパ6の下方に配設される集合シュート7とを主要な構成部材として備えている。このうち、供給トラフ3、ストックホッパ4、計量ホッパ5及びメモリホッパ6は、縦方向に並んだ所謂チャンネル8を構成している。
【0022】
タンク2は、略長方形状の開口部2a,2bを上下方向に連通する四角形の筒状をなしている。タンク2の底面側の開口部2bは、後述の各供給トラフ3の後端部3a上に位置する。図4に示すように、タンク2は、例えば搬送コンベアや搬送バケット等の搬送装置21により上面の開口部2aから被計量物が投入され、この被計量物を貯留する。
【0023】
供給トラフ3は、振動することで被計量物(図示しない)を下流(図1の左右側)に送り、上流側の後端部3aを背合わせに配置している。図2に示すように、供給トラフ3は、下流側の先端部3bを外方に向けた一対のものが、複数対(図示の例では5対)、同図の上下方向に平行に並べられている。即ち、供給トラフ3は、直線状の列に並べられた5個のものが、背合わせとなって合計10個のものが配設されている。なお、並設される供給トラフ3の数は、これに限定されるものではない。
【0024】
供給トラフ3は、後端部3aを、タンク2の底部からタンク2内に挿入している。したがって、供給トラフ3が振動すると、タンク2内の被計量物が供給トラフ3によって直接、タンク2内からストックホッパ4へ搬送される。
【0025】
供給トラフ3は、タンク2内に挿入されて背合わせとなった後端部3a同士の一方を、他方にオーバーラップさせたオーバーラップ部17を形成している。また、隣接する一対の供給トラフ3には、振動する供給トラフ3同士が干渉しないようにするための隙間が形成されており、この隙間も、一方の供給トラフ3の側部を、他方の供給トラフ3の側部にオーバーラップさせたオーバーラップ部18を形成することで塞いでいる。各供給トラフ3は、振動するため、所定の隙間を隔てて配設する必要がある。この隙間からは被計量物が落下する可能性があるが、この組合せ計量装置1では、隙間がオーバーラップ部17、18によって覆われることで、タンク2に挿入した供給トラフ3,3同士の隙間から被計量物が落下しなくなる。
【0026】
供給トラフ3は、タンク2内において、後端部3a側を上方に向けて傾斜させている。したがって、供給トラフ3の後端部3aが上方に向けて傾斜されることで、タンク2内において振動する供給トラフ3の後端部3aが斜め上方へ向けて延在することとなり、タンク2の対向する内壁面2c,2c同士に渡って被計量物が架橋される所謂ブリッジが発生し難くなる。
【0027】
また、供給トラフ3の後端部3aにおけるオーバーラップ部17には、タンク2内に突出する突起19を立設している。供給トラフ3に、この突起19を設けることで、上述したタンク2内における被計量物のブリッジがより発生し難くなっている。
【0028】
ストックホッパ4は、背合わせとなってそれぞれの供給トラフ3の先端部3bの下方に配設され、供給トラフ3から供給される被計量物を溜め込んでいる。ストックホッパ4は、例えば図5に示すような一体型ホッパ31で構成される。この一体型ホッパ31は、その構成について追って詳述するが、供給トラフ3の数に対応した収容部32を有し、供給トラフ3から供給された被計量物を個々の収容部32の底面に設けられるシャッタ33の開閉により排出口34から排出可能としている。シャッタ33は、個々に対応して装置本体1aに設けられる駆動部51により開閉駆動される。
【0029】
計量ホッパ5は、背合わせとなってそれぞれのストックホッパ4の排出口(一体型ホッパ31の個々の収容部32)の下方に配設され、ストックホッパ4から排出される被計量物を計量している。計量ホッパ5は、上部に開口5aを有するとともに下部に排出口5bを有し、ストックホッパ4から供給された被計量物を収容部の底面に設けられるシャッタ5cの開閉により排出口5bから排出可能としている。シャッタ5cは、個々に対応して装置本体1aに設けられる駆動部51により開閉駆動される。また、各計量ホッパ5に供給された被計量物は、図示しない計量器によってそれぞれ計量される。
【0030】
メモリホッパ6は、背合わせとなってそれぞれの計量ホッパ5の排出口5aの下方に配設され、計量ホッパ5から排出される被計量物を一旦溜め込んでいる。メモリホッパ6は、ストックホッパ4と同様の図5に示すような一体型ホッパ31で構成される。この場合の一体型ホッパ31は、計量ホッパ5の数と同数の収容部32を有し、計量ホッパ5から供給された被計量物を個々の収容部32の底面に設けられるシャッタ33の開閉により排出口34から排出可能としている。シャッタ33は、個々に対応して装置本体1aに設けられる駆動部51により開閉駆動される。このメモリホッパ6から排出された被計量物は、集合シュート7によって一纏めにされる。
【0031】
上記のように構成される組合せ計量装置1は、図4に示すように、所定高さの柱22aによって支持された架台22上に設置される。この架台22の下の空間部分には、組合せ計量装置1の集合シュート7から排出される計量済の被計量物を包装するための包装機23が設置されている。
【0032】
そして、上記組合せ計量装置1では、搬送装置21から被計量物がタンク2に収容され、このタンク2に収容された被計量物を各供給トラフ3によって各ストックホッパ4に供給する。各ストックホッパ4は、所定量の被計量物を蓄え、この被計量物を下方の計量ホッパ5に排出する。なお、各供給トラフ3は、その下方のストックホッパ4の被計量物がなくなると新たな被計量物をストックホッパ4に供給する。各計量ホッパ5は、各ストックホッパ4からの被計量物を蓄え、この被計量物をそれぞれ計量器にて計量する。次いで、計量後、各ストックホッパ4は、被計量物を下方のメモリホッパ6に排出する。
【0033】
各計量器の計量信号は、図示しない組合せ選定手段に入力される。組合せ選定手段は、各計量ホッパ5に供給された被計量物の重量を各計量器の計量信号に基づいて記憶する。そして、包装機23から排出要求信号を受けると、各計量ホッパ5で計量された被計量物の重量値の組合せの中から目標重量範囲内の組合せを選定し、組合せに選定された被計量物を収容している計量ホッパ5及び/またはメモリホッパ6に対応する選定信号を出力して計量ホッパ5のシャッタ及び/またはメモリホッパ6のシャッタを開放させる。これにより、目標重量範囲内の重量に組合された被計量物が集合シュート7で集められて包装機23に排出される。
【0034】
組合せ選定手段による被計量物の選定方法には複数の方法がある。これには、計量ホッパ5に収容されている被計量物の中から組合せを選定し、選定した被計量物のみをメモリホッパ6に一旦収容してから集合シュート7へ排出させる方法、計量ホッパ5で計量された被計量物をメモリホッパ6に収容し、メモリホッパ6に収容した被計量物の中から組合せを選定する方法、計量ホッパ5内の被計量物とメモリホッパ6内の被計量物の中から組合せを選定する方法等がある。本組合せ計量装置1では、上記いずれの方法を採用してもよい。
【0035】
次に、本例の組合せ計量装置1のストックホッパ4およびメモリホッパ6に採用される一体型ホッパ31の構成について図5乃至図9を参照しながら説明する。図5は本発明による組合せ計量装置の一体型ホッパの概略構成を示す斜視図、図6は同一体型ホッパの概略平面図、図7は同一体型ホッパの概略正面図、図8は同一体型ホッパの概略側面図、図9(a)〜(d)は同一体型ホッパを装置本体に取り付ける際の動作図である。
【0036】
なお、計量ホッパ5は、個々に被計量物の計量を行う必要があるため、従来通り一つ一つ別体に構成される。このため、計量ホッパ5を除くホッパ、本例ではストックホッパ4とメモリホッパ6が一体型ホッパ31で構成される。
【0037】
図5に示す一体型ホッパ31は、前面板35、背面板36、両側面板37、複数の仕切り板38により複数の収容部32を有する四角筒状のホッパ本体31aを構成している。図5や図7に示すように、前面板35と背面板36の底辺側には、長方形状の切欠き35a,36aが端部から所定間隔L1をおいて形成されている。図5に示すように、前面板35と背面板36とは、所定間隔L2をおいて対向配置される。前面板35と背面板36との間の両端辺には、上端部に傾斜面37aを有する側面板37,37が対向配置される。そして、前面板35、背面板36および両側面板37の各接合部分が例えば溶接により固定され、上面側と底面側に開口を有する四角筒状のホッパ本体31aが形成される。
【0038】
ホッパ本体31aの開口内には、上端部に傾斜面38aを有する複数の仕切り板38が側面板37,37の間に所定間隔おきに配置される。図7に示すように、各仕切り板38は、ホッパ本体31aを正面から見たときに、隣接する傾斜面38aの先端部同士が山形に接合するように切欠き35a,36aの長辺部分に位置して前面板35と背面板36との間に配置され、前面板35と背面板36との接合部分が例えば溶接により固定される。これにより、ホッパ本体31aの開口内には、上端部が外側に広がった傾斜面を有する複数の収容部32(図示の例では5つ)が形成される。
【0039】
ホッパ本体31aの各収容部32の底面側の開口には、平板からなる開閉自在のシャッタ33が設けられている。シャッタ33は、各収容部32の底面側の開口に対し、略U字状の取付部材41を介して取り付けられる。シャッタ33は、取付部材41の取付軸(回動軸)41aを中心として回動自在とされている。また、取付部材41には、取付軸41aを中心としてシャッタ33を回動させるためのシャッタローラ(シャッタ開閉部材)41bが設けられている。
【0040】
一体型ホッパ31の両側面板37,37には、ホッパ本体31aを装置本体1aに対して着脱可能に支持するための2つの支持軸42(42A,42B)が設けられている。第1支持軸42Aと第2支持軸42Bは、シャッタ33の回動中心を挟んで対角に位置して両側面板37,37に垂設されている。さらに説明すると、第1支持軸42Aは、ホッパ本体31aの正面側下方でシャッタ33の先端側に位置し、両側面板37,37から外方に延出して垂設される。第2支持軸42Bは、ホッパ本体31aの背面側上方でシャッタ33の後端側に位置し、両側面板37,37から外方に延出して垂設される。
【0041】
一体型ホッパ31を支持するホッパ支持部材43は、装置本体1aの前面側に突出して垂設されている。ホッパ支持部材43は、一体型ホッパ31を支持する支持片43aと、支持片43aを装置本体1aに対して例えばネジ等の固定手段により固定するための固定片43bを備えて構成される。支持片43aには、一体型ホッパ31の2組の支持軸42(第1支持軸42A、第2支持軸42B)が係合され、一体型ホッパ31を水平に支持するための2組の係合溝44(44A,44B)が形成されている。第1係合溝44Aは、支持片43aの正面側下方位置にカギ状に形成されている。第2係合溝44Bは、支持片43aの背面側上端位置に形成されている。また、第1係合溝44Aと第2係合溝44Bとの間の支持片43aの上端縁には、一体型ホッパ2をホッパ支持部材43に取り付ける際に、第1支持軸42Aを支点として第2支持軸42Bを第2係合溝44Bの直上位置まで案内するための円弧状のガイド片45が形成されている。
【0042】
尚、本例のホッパ支持部材43は、支持片43aと固定片43bの2つの部材で構成しているが、一つの部材で構成しても良い。
【0043】
図6や図8に示すように、一体型ホッパ31のシャッタ33を開閉駆動する駆動部51は、例えばモータ51aと、モータ51aに連動連結される直動機構51bを備えて構成される。モータ51aの駆動により伸縮される直動機構51bの駆動シャフト(駆動軸)52の先端には、係合部材としてのU字状のフック53が設けられている。フック53には、シャッタ33のシャッタローラ41bが係合される。駆動部51は、駆動シャフト52が延びきった状態でシャッタ33が閉じている。これに対し、モータ51aの駆動により駆動シャフト52が縮むと、駆動シャフト52のフック53に係合されたシャッタローラ41aが装置本体1a側に引かれる。そして、このシャッタローラ41aの移動に連動して、シャッタ33が取付軸41aを中心として所定角度回動して開く。
【0044】
次に、上記構成による一体型ホッパ31を装置本体1aに取り付ける場合の手順について図9を参照しながら説明する。
【0045】
一体型ホッパ31を装置本体1aに取り付ける場合には、シャッタ33が閉じた状態を保つようにホッパ本体31aを横に寝かせてホッパ本体31aの両側部を持ち、第1支持軸42Aをホッパ支持部材43の第1係合溝44Aに掛止する(図9(a),(b))。次に、第1支持軸42Aを支点として図9の時計回り方向にホッパ本体31a全体を回動させ、ホッパ本体31aを起こし上げる。この際、図9(b)の矢印で示すように、第2支持軸42Bがホッパ支持部材43のガイド辺45に沿って第2係合溝44Bの直上位置まで案内される。この状態で、ホッパ本体31aの各シャッタローラ41bは、対応する駆動シャフト52のフック53の奥側先端部の受け片53aに当接して受け止められる。その後、ホッパ本体31aを手放すと、ホッパ本体31aの自重により第1支持軸42Aが第1係合溝44Aに係合され、第2支持軸42Bが第2係合溝44Bに係合され、さらにすべてのシャッタローラ41bが対応する駆動シャフト52のフック53に係合される。これにより、一体型ホッパ31は、すべてのシャッタ33が閉じた状態で、ホッパ本体31aの両側面の対角位置に設けられる2組の支持軸42A,42Bにより装置本体1aのホッパ支持部材43に安定して水平に支持される。
【0046】
なお、装置本体1aから一体型ホッパ31を取り外す場合には、ホッパ本体31aを上方に引き上げるだけで簡単に外すことができる。
【0047】
ところで、組合せ計量装置1に採用される一体型ホッパ31としては、図5乃至図9に示す構成の他、図10乃至図15に示す構成のものを採用することができる。図10は一体型ホッパの他の例を示す概略平面図、図11は図10の一体型ホッパの概略正面図、図12は図10の一体型ホッパの概略側面図、図13は一体型ホッパのさらに他の例を示す概略平面図、図14は図13の一体型ホッパの概略正面図、図15は図13の一体型ホッパの概略側面図である。なお、図5の一体型ホッパ31と略同一の構成要素には同一番号を付し、図5の一体型ホッパ31と相違する点についてのみ説明する。
【0048】
図10乃至図12に示す一体型ホッパ31は、従来の一つ一つ構成される四角筒状の複数のホッパ61(図示の例では5つ)を連結部材62により一体に連結したものである。連結部材62は、例えば一枚の平板で構成される。そして、図11に示すように、連結部材62は、各ホッパ61の前面側で溶接やネジ等の固定手段により固定される。
【0049】
なお、図示の例では、各ホッパ61の前面側を連結部材62で固定して一体に連結する構成としているが、各ホッパ61の背面側のみ、または各ホッパ61の前面側と背面側の両方を連結部材62で固定して一体に連結する構成としても良い。
【0050】
図13乃至図15に示す一体型ホッパ31は、各収容部32のシャッタ33が取付部材41を介して収容部32の背面下方位置に取り付けられている。また、各シャッタ33は、収容部32の幅より狭く、収容部32の内側に入り込んで設けられる。さらに、各シャッタ33を開閉するために駆動シャフト52のフック53に係合されるシャッタローラ41bは、シャッタ33の底面中央に位置して取付部材41に設けられる。
【0051】
なお、上述した図10乃至図15に示す一体型ホッパ31の装置本体1aへの取付手順は図9に示す一体型ホッパ31と略同様に行われる。
【0052】
このように、本例の組合せ計量装置1では、計量ホッパ5を除く横一列のホッパ、すなわちストックホッパ4とメモリホッパ6が一体型ホッパ31で構成される。これにより、ホッパの清掃時に、従来は個々に独立して構成されるストックホッパ4とメモリホッパ6とをその数分だけ一つ一つ取り外して搬送していたが、ストックホッパ4とメモリホッパ6を各々1回の取り外し操作で搬送することができる。その結果、ホッパの搬送時間を大幅に短縮でき、清掃の段取りもスムーズに行え、清掃時間の短縮が図れ、手間と労力を低減して一連の清掃を行うことができる。
【0053】
また、一体型ホッパ31は、装置本体1aに取り付ける際、すべてのシャッタ33が閉じた状態で、各シャッタローラ41bが対応する駆動シャフト52のフック53に係合されるように、2組の支持軸42A,42Bがホッパ支持部材43の係合溝44A,44Bに係合されるので、装置本体1aに対して一体型ホッパ31を水平に安定して取り付けることができる。しかも、一体型ホッパ31を装置本体1aから取り外す場合は、一体型ホッパ31を上方に引き上げるだけでよく、一体型ホッパ31を装置本体1aに対して容易に着脱でき、清掃を行う上で取り扱い易いホッパを提供することができる。また、一体型ホッパ31を含め、すべてのホッパは、シャッタを閉状態に付勢するバネ等の付勢手段が不要な構成なので、その分だけ部品点数が減り、簡素に構造によりコストの低減を図ることができる。
【0054】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、複数の収容部を有する一体型ホッパを備えた構成なので、ホッパの搬送時間を含め一連の清掃時間の短縮化を図ることができ、清掃作業に要する手間と労力を低減することができる。
【0055】
また、一体型ホッパは、各シャッタ開閉部材が対応する駆動軸の係合部材に係合されるように、2組の支持軸がホッパ支持部材の係合溝に係合されるので、装置本体に対して一体型ホッパを安定して水平に取り付けることができる。しかも、一体型ホッパを装置本体から取り外す場合は、一体型ホッパを上方に引き上げるだけでよく、装置本体に対する一体型ホッパの着脱が容易に行え、清掃を行う上で取り扱い易いホッパを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による組合せ計量装置の全体構成を示す側面図
【図2】同組合せ計量装置の平面図
【図3】同組合せ計量装置の側面図であって、図2のA−A線矢視図
【図4】同組合せ計量装置の設置状態の一例を示す図
【図5】本発明による組合せ計量装置の一体型ホッパの概略構成を示す斜視図
【図6】図5の一体型ホッパの概略平面図
【図7】図5の一体型ホッパの概略正面図
【図8】図5の一体型ホッパの概略側面図
【図9】(a)〜(d) 図5の一体型ホッパを装置本体に取り付ける際の動作図
【図10】一体型ホッパの他の例を示す概略平面図
【図11】図10の一体型ホッパの概略正面図
【図12】図10の一体型ホッパの概略側面図
【図13】一体型ホッパのさらに他の例を示す概略平面図
【図14】図13の一体型ホッパの概略正面図
【図15】図13の一体型ホッパの概略側面図
【図16】従来の組合せ計量装置の概略構成を示す図
【符号の説明】
1…組合せ計量装置、1a…装置本体、3…供給トラフ、4…ストックホッパ、5…計量ホッパ、6…メモリホッパ、31…一体型ホッパ、31a…ホッパ本体、32…収容部、33…シャッタ、41…取付部材、41a…取付軸(回動軸)、41b…シャッタローラ(シャッタ開閉部材)、42(42A,42B)…支持軸、43…ホッパ支持部材、44(44A,44B)…係合溝、45…ガイド片、51…駆動部、52…駆動シャフト(駆動軸)、53…フック(係合部材)、53a…受け片。
Claims (3)
- 被計量物が供給される複数の供給トラフ(3)が横一列に整列配置され、該複数の供給トラフから供給される被計量物を複数の計量部で計量し、この計量された被計量物の組合せの中から目標重量範囲となる組合せを選定し、その選定された被計量物を集合排出する組合せ計量装置(1)において、
前記複数の供給トラフと同数の収容部(32)が横一列に形成されたホッパ本体(31a)と、
前記収容部(32)毎に底面側の開口に設けられる回動可能なシャッタ(33)と、
前記シャッタの回動中心を挟んで対角に位置し、前記ホッパ本体(31a)を装置本体(1a)に対して着脱可能に支持するための2組の支持軸(42A,42B)と、
前記シャッタを開閉するためのシャッタ開閉部材(41b)とを有する一体型ホッパ(31)を備えたことを特徴とする組合せ計量装置。 - 被計量物が供給される複数の供給トラフ(3)が横一列に整列配置され、該複数の供給トラフから供給される被計量物を複数の計量部で計量し、この計量された被計量物の組合せの中から目標重量範囲となる組合せを選定し、その選定された被計量物を集合排出する組合せ計量装置(1)において、
前記複数の供給トラフと同数の収容部(32)が横一列に形成され、前記収容部(32)毎に底面側の開口に設けられる回動可能なシャッタ(33)と、該シャッタの回動軸(41a)の上下対角位置でホッパ本体(31a)の両側面に設けられる2組の支持軸(42A,42B)と、前記シャッタを開閉するためのシャッタ開閉部材(41b)とを備えており、
前記2組の支持軸が係合される2つの係合溝(44A,44B)と、前記2組の支持軸の一方を前記係合溝の一方に掛止し該2組の支持軸の一方を支点として前記ホッパ本体を回動させたときに、前記2組の支持軸の他方を前記係合溝の他方に案内するガイド片(45)とを有するホッパ支持部材(43)と、前記シャッタ開閉部材を介して前記シャッタを開閉するための駆動部(51)の駆動軸(52)の先端に設けられ、前記2組の支持軸の他方が前記係合溝の他方の直上に位置したときに前記シャッタ開閉部材を受け止めて該シャッタ開閉部材が係合される係合部材(53)とが装置本体(1a)に設けられたことを特徴とする組合せ計量装置。 - 前記一体型ホッパ(31)は、前記供給トラフ(3)の下方に配置されて該供給トラフからの被計量物を溜め込むストックホッパ(4)と、前記ストックホッパの下方に配置される個々の計量ホッパ(5)により計量された被計量物を一時的に溜め込むメモリホッパ(6)の少なくともいずれかである請求項1または2記載の組合せ計量装置。
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