JPH0911221A - ブレーク溝入りセラミック基板 - Google Patents

ブレーク溝入りセラミック基板

Info

Publication number
JPH0911221A
JPH0911221A JP18463295A JP18463295A JPH0911221A JP H0911221 A JPH0911221 A JP H0911221A JP 18463295 A JP18463295 A JP 18463295A JP 18463295 A JP18463295 A JP 18463295A JP H0911221 A JPH0911221 A JP H0911221A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
break
grooves
substrate
groove
ceramic substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18463295A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Saito
茂夫 斉藤
Hiroshi Nakamura
弘志 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP18463295A priority Critical patent/JPH0911221A/ja
Publication of JPH0911221A publication Critical patent/JPH0911221A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices For Post-Treatments, Processing, Supply, Discharge, And Other Processes (AREA)
  • Structure Of Printed Boards (AREA)
  • Press-Shaping Or Shaping Using Conveyers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 後工程での基板のブレークを困難とせず、基
板の焼成時の変形や割れ或いはブレーク処理工程に至る
過程での基板の割れを生じさせない。 【構成】 周縁に沿ってダミー部2を有しかつダミー部
2を除いて縦横に複数のブレーク溝3,3a,4,4a
が格子状に形成されている。最外側の縦横のブレーク溝
3a,4aは、その4つの交点5から、基板1の縁端部
6,7に至る途中まで外側に延びている。そして45度
で傾斜する傾斜ブレーク溝8を、各交点5よりも縁端部
6,7側でありかつ最外側の縦横の両ブレーク溝3a,
4aの先端寄り部位を斜めに横断する形で設ける。ダミ
ー部2が、焼成過程などでの割れを防止する。傾斜ブレ
ーク溝8に沿ってブレークし、最外側の縦横のブレーク
溝3a,4aをブレークすれば、従来と同様にブレーク
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブレーク溝入りセラミ
ック基板に関し、詳しくは、チップ抵抗、ハイブリッド
IC等の電子部品の製造に用いられるセラミック基板
(以下、単に基板ともいう)に関する。
【0002】
【従来の技術】チップ抵抗、ハイブリッドIC等の電子
部品の製造においては、予め薄板状に焼成されたセラミ
ック基板にチップ抵抗等を多数形成し、その後、これを
所定の線に沿ってブレーク(折り取る)して各単位に分
割することにより、多数を一度に製造(生産)するとい
う手法がとられる。このため、セラミック基板には、そ
の表面及び/又は裏面に、縦横に複数のブレーク溝が格
子状(碁盤目状)に形成されたものが用いられ、これに
チップ抵抗等を形成した後、ブレーク溝に沿ってブレー
クするようにされている。
【0003】このようなセラミック基板は、その焼成前
のグリーンシートのときに、プレス等による型の押付け
により、スリット及び/又はそのスリットの形成に伴う
クラックからなるブレーク溝を形成しておき、これを焼
成することで製造される。そして、このブレーク溝は、
後工程での基板のブレークを容易とするために、一般に
は、縦横のブレーク溝とも、基板の縦横の一方の辺の縁
端部から対向する他方の辺の縁端部まで連続して形成さ
れる。
【0004】ところで、セラミック基板は、焼成後、必
ずしも平板状態にあるとは限らず、むしろその多くに
は、反りや曲がりなどの変形が発生している。これは、
焼成時の収縮が不均一なことによるものであるが、形成
されるブレーク溝が長いほど、このような変形は起きや
すい。こうしたことから、ブレーク溝が長く、しかも基
板の縁端部から縁端部まで形成されたものでは、焼成過
程で、大きな反りが生じたり、ブレーク溝に沿って基板
が割れたりすることがしばしばあった。
【0005】また、焼成された基板が反り等の変形を起
こしていると、グレーズ処理や、抵抗ペーストの印刷、
その他の後処理が困難となるため、反った基板に重しを
載せて再度、焼成することでその変形を修正することが
行われているが、このような場合にも、ブレーク溝が基
板の縁端部から縁端部まで形成されたものでは、そのブ
レーク溝に沿って基板が割れてしまうといったことがあ
った。さらに、このような変形が残存していると、グレ
ーズ用のペースト、若しくは抵抗や導体ペーストの印刷
時における押圧力により、或いはこうしたペーストの焼
成工程において、基板が割れてしまうことがあった。こ
のように、従来の一般の基板では、焼成時の反りや割
れ、さらに、最終工程であるブレークに至る前に割れが
多く発生するなど、歩留まりの低下を招いていた。
【0006】こうした中、特公平1−39223号公報
記載の技術のように、基板の周囲の最外側の一列分にダ
ミー部を設け、相対する一方のダミー部のブレーク溝
(スリット)は基板の縁端部(端部)から他の縁端部ま
でブレーク溝を入れ、他の相対するダミー部のブレーク
溝及び上記以外の他のブレーク溝の全部を、上記ダミー
部の中間部までで止める技術も提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特公平1−39223
号公報記載の技術は、基板の周囲の最外側の一列分にダ
ミー部を設けると共に、相対する最外側のブレーク溝の
みを基板の縁端部から縁端部まで形成したものであり、
ダミー部全体にはブレーク溝がないために、基板焼成時
の反りの発生防止に有効とされている。しかしながら、
相対する一方の最外側のブレーク溝は、基板の縁端部か
ら縁端部まで形成されているため、この最外側のブレー
ク溝に起因する基板の反りや割れの危険性は依然として
あるなど、上記の問題点を完全に解消したものとはいえ
ない。
【0008】本発明は、このような問題点に鑑みて成さ
れたもので、後工程での基板のブレーク処理を困難とす
ることなく、基板の焼成時の変形や割れ、或いはブレー
ク処理工程に至る過程で基板に割れを生じさせることの
ない、ブレーク溝入りセラミック基板を提供するもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解消する
ために本発明に係る請求項1に係るブレーク溝入りセラ
ミック基板の構成は、周縁に沿ってダミー部を有しかつ
該ダミー部に囲まれた内側に縦横に複数のブレーク溝が
格子状に形成されており、最外側の縦横のブレーク溝の
なす交点のうち、少くとも1つの交点において、該最外
側の縦横のブレーク溝がセラミック基板の縁端部に至る
途中まで外側に真直ぐ延びており、該交点よりも該セラ
ミック基板の縁端部側に、前記縦横のブレーク溝に対し
て傾斜してなる傾斜ブレーク溝が形成されており、しか
も、該傾斜ブレーク溝は、該セラミック基板が該傾斜ブ
レーク溝に沿ってブレークされた際に、そのブレーク断
面若しくは該ブレーク断面の近傍に、前記最外側の縦横
のブレーク溝が存在する配置で形成されていることを特
徴とする。この場合、前記傾斜ブレーク溝は、前記最外
側の縦横のブレーク溝を斜めに横断して形成されている
ものがそのブレーク処理上、好ましい。
【0010】また、本発明に係る請求項3に係るブレー
ク溝入りセラミック基板の構成は、セラミック基板の縁
端部に至ることなく縦横に複数のブレーク溝が格子状に
形成され、該ブレーク溝のうち、最外側の縦横のブレー
ク溝よりも該セラミック基板の縁端部側をダミー部とし
てなるブレーク溝入りセラミック基板であって、該ダミ
ー部中に、前記最外側の縦横のブレーク溝に対して傾斜
して交差するようにして形成された傾斜ブレーク溝が少
なくとも一つ形成されてなることを特徴とする。
【0011】そして、上記ブレーク溝入りセラミック基
板における前記傾斜ブレーク溝は、前記最外側の縦横の
ブレーク溝のなす4つの交点よりも該セラミック基板の
縁端部側に、各一つづつ形成されているのが、ブレーク
処理上において好ましい。また、上記のいずれにおいて
も、前記傾斜ブレーク溝は、基板焼成時の反りや割れを
防止するためになるべく短くするのがよく、したがっ
て、前記傾斜ブレーク溝は、直線状であって、前記縦横
のブレーク溝に対して40度〜50度の角度で傾斜して
形成されているものがよい。さらに、いずれにおいて
も、前記傾斜ブレーク溝は、その両端部がセラミック基
板の縁端部まで至っているのがそのブレーク処理上、好
ましい。
【0012】
【作用】請求項1〜3記載の本発明によれば、基板の周
縁にはダミー部を備えており、縦横のブレーク溝は基板
の縁端部まで至っていないことから、その焼成時に反り
や割れが生じにくく、さらにチップ抵抗等を形成した
後、ブレーク処理に至るまでの後工程或いは前記の様な
取扱い過程においても割れの発生が防止される。
【0013】一方、ブレークするに当たっては、例えば
傾斜ブレーク溝が1つのときは、まず、その傾斜ブレー
ク溝に沿って折るように力を加えてブレークする。この
際、傾斜ブレーク溝は比較的短いことから簡単にブレー
クできる。そして、このブレークにより、そのブレーク
断面若しくは該ブレーク断面の近傍には、前記最外側の
縦横のブレーク溝が存在する配置で形成されていること
から、その後は、その最外側の縦横のブレーク溝に沿っ
て、順次、折るように力を加えることにより、この縦横
のブレーク溝も簡易にブレークされ、周縁のダミー部が
除去される。
【0014】そして、このブレークにより、残る最外側
の縦横のブレーク溝の一端部が現出することから、順
次、同様に各ブレーク溝に沿って折るように力を加える
ことにより、そのその両ブレーク溝でも簡易にブレーク
でき、残存する周縁のダミー部が除去される。かくて
は、従来の基板と同様に、縦横のブレーク溝に沿って次
々とブレークすればよい。このように、本発明によれ
ば、ブレーク処理に当たっての困難さを招くことなく、
基板の焼成過程からブレーク処理に至るまでにおける反
りや割れの発生を未然に防止することができる。
【0015】
【実施例】本発明に係る基板を具体化した実施例につい
て、図1ないし図5を参照して詳細に説明する。図中、
1は、本例の基板であって、周縁に沿って所定の幅のダ
ミー部2を有し、このダミー部2に囲まれた内側におい
て縦横に複数のブレーク溝3,3a,4,4aが格子状
に形成されている。縦横のブレーク溝3,3a,4,4
aのうち、最外側のブレーク溝3a,4a以外のブレー
ク溝3,4は、それぞれ最外側のブレーク溝3a,4a
を横断して若干外側(外方)に延びており、ダミー部2
の途中で止められている。
【0016】一方、最外側の縦横のブレーク溝3a,4
aのなす4つの交点5,5においては、各ブレーク溝3
a,4aが基板1の縦横の各辺の縁端部6,7に至る途
中(略中間)まで縁端部6,7側(外側)に真直ぐ延び
ている。そして、各交点5とも基板1の縁端部6,7側
には、縦横のブレーク溝3,3a,4,4aに対して本
例では略45度で傾斜してなる傾斜ブレーク溝8が、最
外側の縦横のブレーク溝3a,4aの先端3b,4b寄
り部位を斜めに横断する形で形成されている。ただし、
本例ではこの傾斜ブレーク溝8は、基板1の縦横の各辺
の縁端部6,7まで直線状に延びている。しかして、本
例では、傾斜ブレーク溝8がそれに沿ってブレークされ
た際のブレーク断面には、最外側の縦横の両ブレーク溝
3a,4aが現出するように形成されている。
【0017】なお、このようなブレーク溝3,3a,
4,4a,8は、グリーンシートのとき、20℃〜80
℃の状態において、プレスにより型を押し付けることで
形成されるが、ブレーク溝はこの押付けによるスリット
と同時に奥所に発生するクラックより形成される。な
お、ブレーク溝3,3a,4,4a,8は、基板1の片
面にのみ形成してもよいが、本例では両面に形成されて
おり、その各面におけるブレーク溝の深さは、基板1の
厚さTに対し、20〜70%に設定されている。
【0018】本例のセラミック基板1は、このようなグ
リーンシートを所定温度で焼成することにより得られる
が、基板1の周縁に沿ってダミー部2があり、縦横のブ
レーク溝3,3a,4,4aが基板1の各辺の縁端部
6,7に至っていないことから、これが補強部の役割を
果たし、縦横のブレーク溝に起因する焼成過程での反り
や割れの発生が防止される。一方、傾斜ブレーク溝8
は、基板1の縦横各辺の縁端部6,7まで至っている
が、その長さは縦又は横のブレーク溝3,3a,4,4
aより著しく短く、したがって、この傾斜ブレーク溝8
に起因する反りや割れの発生は殆どない。また、その後
工程においてもダミー部2があることから割れの発生を
有効に防止することができる。
【0019】なお、本例の基板1に後工程でチップ抵抗
等を形成した後、各単位に分割するにあたっては、ま
ず、傾斜ブレーク溝8に沿って基板1のダミー部2の隅
角(四隅)9をブレークする(図1〜3参照)。この
際、傾斜ブレーク溝8は短いから簡単に折り取ることが
できる。また、図4に示したように、このブレークによ
り、そのブレーク断面8bには、最外側の縦又は横のブ
レーク溝3a,4aが現出する。したがって、現出した
最外側の縦及び横のブレーク溝3a,4aに沿って折り
取るようにすれば、周縁のダミー部2が除去され、基板
1は図5に示したようにその本体部11のみとなる。以
後は従来と同様に、縦又は横のブレーク溝3,4に沿っ
てブレークして基板1の本体部11を短冊状とし、さら
にそのものを各ブレーク溝に沿って次々とブレークすれ
ば、1枚の基板1から所望とする多数のチップ抵抗やハ
イブリッドIC等を得ることができる。
【0020】なお、図5のように、周縁のダミー部2を
除去した後に現出する最外側のブレーク溝3a,4aの
ブレーク断面を利用して抵抗ペーストを印刷して焼成し
たり、半田ペーストや接着剤を印刷する。その後、チッ
プ部品を載置してリフローやキュアすることによりチッ
プ部品を固着し、しかる後に縦や横のブレーク溝3,4
に沿って次々とブレークしていく方法をとってもよい。
基板1の外周縁を基準としてペースト等を印刷するよ
り、最外側のブレーク溝3a,4aのブレーク断面を基
準としてペースト等を印刷した方が高い精度で印刷でき
る場合があるからである。
【0021】このように本例では予め、四隅の傾斜ブレ
ーク溝8をブレークした後で、最外側の縦横のブレーク
溝3a,4aに沿ってダミー部2を除去する必要のある
点を除き、基板1全面にチップ抵抗等が形成されていた
従来の基板と同様の工程でブレークできる。したがっ
て、ブレーク工程を格別複雑化することがない上に、基
板1の焼成時の変形や割れ、或いはブレーク処理に至る
過程での基板1の割れを防止することができる。
【0022】なお本例では、最外側の縦横のブレーク溝
3a,4aのなす全交点5の基板1の縁端部6,7側
(外側)に傾斜ブレーク溝8を設けたために、ダミー部
2の除去が容易となる。もっとも、傾斜ブレーク溝8
は、ブレーク効率が低下するものの、図6に示したよう
に、1箇所のみとすることもできるし、図示はしないが
対向する隅角の2箇所、さらには3箇所としてもよい。
なお、図6に示した基板21においては、まず、傾斜ブ
レーク溝8に沿ってブレークし、そのブレーク断面(図
4参照)に現出した最外側の縦横のブレーク溝3a,4
aに沿って縦及び横のダミー部2,2を除去し、このダ
ミー部2,2をブレークした際に現出する残りの最外側
の縦横のブレーク溝3a,4aに沿ってその縦及び横の
ダミー部2,2を除去することにより、図5の状態にす
ることができる。
【0023】ところで、ブレーク溝入りセラミック基板
のブレークにおいては、ブレーク溝が基板の縁端部から
縁端部まで連続しているとブレークし易い。一方、前記
図6に例示した基板21は、傾斜ブレーク溝8に沿って
ブレークした後は、そのブレーク断面に最外側の縦、横
のブレーク溝3a,4aの一端部が現出するものの、他
端部は基板21の縁端部6,7に至っていない。したが
って、このものにおいてダミー部2,2を除去する際の
ブレークは、上記実施例に比べてややし難くなるが、反
面、焼成過程における反りや割れの発生、さらにはブレ
ーク処理に至る前の割れの発生防止に有効である。傾斜
ブレーク溝の数は、こうした点を考慮して適宜に設定す
ればよい。
【0024】また上記実施例では、傾斜ブレーク溝は、
最外側の縦横の両ブレーク溝の先端寄り部位を斜めに横
断している場合を例示したが、本発明においてこの傾斜
ブレーク溝は、最外側の縦横のブレーク溝の交点よりも
基板の縁端部側(外側)にあり、その傾斜ブレーク溝に
沿ってブレークされた際に、そのブレーク断面若しくは
該ブレーク断面の近傍に、前記最外側の縦横のブレーク
溝が存在する配置で形成されていればよく、必ずしも、
最外側の縦横の両ブレーク溝を横断していなくともよ
い。
【0025】図7は、その一例を示すものであり、傾斜
ブレーク溝38は、最外側の縦横のブレーク溝3a,4
aの交点5よりも基板の縁端部6,7側にあり、しかも
最外側の縦横のブレーク溝3a,4aを横断することな
く、その端部3b,4bから所定距離Da離れたところ
に形成されている。このものでは、傾斜ブレーク溝38
に沿ってブレークされた際には、図8に示したように、
そのブレーク断面38bには最外側の縦横の両ブレーク
溝が現出せず、そのブレーク断面38bの近傍に最外側
の縦横のブレーク溝の端部3b,4bが存在することに
なる。なお、この傾斜ブレーク溝38と縦横のブレーク
溝の端部3b,4bとの距離Daはなるべく小さくする
のが、ブレーク処理上好ましい。
【0026】なお、傾斜ブレーク溝もその長さが長くな
るほど焼成過程で反りや割れが生じ易くなるので、なる
べく短くするのが好ましく、したがってその傾斜角は4
0〜50度が好ましく、とくには45度が最も好まし
い。
【0027】さらに傾斜ブレーク溝は、上記実施例のよ
うにその両端部が基板の縁端部に至っているとブレーク
しやすい一方で、ブレーク工程に至るまでの取り扱い過
程で折れやすい。したがって、図9に示したように、傾
斜ブレーク溝48はその両端48a,48aを基板の縁
端部6,7まで延ばすことなく、折り易さを考慮した上
で、すなわち、傾斜ブレーク溝48自体のブレークに支
障がない範囲で、基板の縁端部6,7に至らせることな
くその手前(ダミー部2の途中)で止めてもよい。この
ようにしておけば、本来のブレーク溝だけでなく、この
傾斜ブレーク溝48自体も焼成工程などで割れ難く、し
たがって、最終工程まで基板が割れる危険性を一層小さ
くできる。なお、傾斜ブレーク溝48は、図9中、2点
鎖線で示したように、最外側の縦横のブレーク溝3a,
4aの端部3b,4bから若干離して形成することも可
能である。
【0028】図10は、図9に示した実施例の変形とで
もいうべき実施例であり、傾斜ブレーク溝48を、ブレ
ークし易さを確保した状態で不連続に形成した例であ
る。なお、図10においても同図中、2点鎖線で示した
ように傾斜ブレーク溝48は、最外側の縦横のブレーク
溝3a,4aの端部3b,4bから若干離して形成する
ことも可能である。また、本発明における傾斜ブレーク
溝は交点よりも基板の縁端部側(外側)に設けることに
なるが、交点に近接して形成することも可能である。
【0029】なお、上記においてブレーク溝は、基板の
焼成前のグリーンシートのときにプレスにより形成した
場合を例示したが、このブレーク溝は、基板の焼成後に
レーザー加工等により形成することも可能である。本発
明は、上記実施例のものに限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で、基板の大きさや部品の
種類、取個数等に応じて適宜設計変更して具体化でき
る。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、基板の周縁にはダミー
部を備えており、縦横のブレーク溝は基板の縁端部まで
至っていないことから、その焼成時に反りや割れが生じ
にくく、さらにその後ブレーク処理に至るまでにおいて
も割れが発生しにくい。一方で、傾斜ブレーク溝に沿っ
てブレークし、さらに最外側の縦横のブレーク溝をブレ
ークすることにより、従来と同様にブレークできる。
【0031】このように、本発明のブレーク溝入りセラ
ミック基板によれば、後工程での基板のブレーク処理を
困難とすることなく、基板の焼成時の反りや割れ、さら
にはブレーク処理工程に至る過程においても基板の割れ
を防止できる結果、製造効率および歩留を高めることが
でき、したがって製造コストの大幅な低減が期待され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブレーク溝入りセラミック基板を具体
化した平面図。
【図2】図1の要部拡大図。
【図3】図1のブレーク溝入りセラミック基板を傾斜ブ
レーク溝に沿ってブレークした状態の平面図。
【図4】図2の傾斜ブレーク溝に沿ってブレークしたと
きのそのブレーク断面の説明図であって、傾斜ブレーク
溝に沿う範囲の図。
【図5】図1のブレーク溝入りセラミック基板を傾斜ブ
レーク溝及び最外側の縦横のブレーク溝に沿ってブレー
クした状態の平面図。
【図6】傾斜ブレーク溝を1つとした実施例を示す平面
図。
【図7】傾斜ブレーク溝の別の実施例を説明する要部拡
大平面図。
【図8】図7の傾斜ブレーク溝に沿ってブレークしたと
きのそのブレーク断面の説明図であって、傾斜ブレーク
溝に沿う範囲の図。
【図9】傾斜ブレーク溝の別の実施例を説明する要部拡
大平面図。
【図10】傾斜ブレーク溝の別の実施例を説明する要部
拡大平面図。
【符号の説明】
1,21 セラミック基板 2 ダミー部 3,3a,4,4a 縦横のブレーク溝 3a,4a 最外側の縦横のブレーク溝 5 最外側の縦横のブレーク溝のなす交点 6,7 セラミック基板の縁端部 8,38,48 傾斜ブレーク溝 8a 傾斜ブレーク溝の両端部 8b,38b 傾斜ブレーク溝に沿うブレーク断面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周縁に沿ってダミー部を有しかつ該ダミ
    ー部に囲まれた内側に縦横に複数のブレーク溝が格子状
    に形成されており、最外側の縦横のブレーク溝のなす交
    点のうち、少くとも1つの交点において、該最外側の縦
    横のブレーク溝がセラミック基板の縁端部に至る途中ま
    で外側に真直ぐ延びており、該交点よりも該セラミック
    基板の縁端部側に、前記縦横のブレーク溝に対して傾斜
    してなる傾斜ブレーク溝が形成されており、しかも、該
    傾斜ブレーク溝は、該セラミック基板が該傾斜ブレーク
    溝に沿ってブレークされた際に、そのブレーク断面若し
    くは該ブレーク断面の近傍に、前記最外側の縦横のブレ
    ーク溝が存在する配置で形成されていることを特徴とす
    るブレーク溝入りセラミック基板。
  2. 【請求項2】 前記傾斜ブレーク溝が、前記最外側の縦
    横のブレーク溝を斜めに横断して形成されていることを
    特徴とする請求項1記載のブレーク溝入りセラミック基
    板。
  3. 【請求項3】 セラミック基板の縁端部に至ることなく
    縦横に複数のブレーク溝が格子状に形成され、該ブレー
    ク溝のうち、最外側の縦横のブレーク溝よりも該セラミ
    ック基板の縁端部側をダミー部としてなるブレーク溝入
    りセラミック基板であって、該ダミー部中に、前記最外
    側の縦横のブレーク溝に対して傾斜して交差するように
    して形成された傾斜ブレーク溝が少なくとも一つ形成さ
    れていることを特徴とするブレーク溝入りセラミック基
    板。
  4. 【請求項4】 前記傾斜ブレーク溝が、前記最外側の縦
    横のブレーク溝のなす4つの交点よりも該セラミック基
    板の縁端部側に、各一つづつ形成されていることを特徴
    とする請求項1〜3に記載のブレーク溝入りセラミック
    基板。
  5. 【請求項5】 前記傾斜ブレーク溝は、直線状であっ
    て、前記縦横のブレーク溝に対して40度〜50度の角
    度で傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1
    〜4に記載のブレーク溝入りセラミック基板。
  6. 【請求項6】 前記傾斜ブレーク溝は、その両端部がセ
    ラミック基板の縁端部まで至っていることを特徴とする
    請求項1〜5に記載のブレーク溝入りセラミック基板。
JP18463295A 1995-06-27 1995-06-27 ブレーク溝入りセラミック基板 Pending JPH0911221A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18463295A JPH0911221A (ja) 1995-06-27 1995-06-27 ブレーク溝入りセラミック基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18463295A JPH0911221A (ja) 1995-06-27 1995-06-27 ブレーク溝入りセラミック基板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0911221A true JPH0911221A (ja) 1997-01-14

Family

ID=16156634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18463295A Pending JPH0911221A (ja) 1995-06-27 1995-06-27 ブレーク溝入りセラミック基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0911221A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001096523A (ja) * 1999-09-28 2001-04-10 Kyocera Corp セラミック基板の製造方法
JP2016195244A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 日立金属株式会社 窒化珪素系セラミックス集合基板及びその製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001096523A (ja) * 1999-09-28 2001-04-10 Kyocera Corp セラミック基板の製造方法
JP2016195244A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 日立金属株式会社 窒化珪素系セラミックス集合基板及びその製造方法
JP2020038996A (ja) * 2015-03-31 2020-03-12 日立金属株式会社 窒化珪素系セラミックス集合基板
JP2020202397A (ja) * 2015-03-31 2020-12-17 日立金属株式会社 窒化珪素系セラミックス集合基板の製造方法
JP2021168424A (ja) * 2015-03-31 2021-10-21 日立金属株式会社 窒化珪素系セラミックス集合基板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0911221A (ja) ブレーク溝入りセラミック基板
JPH09260187A (ja) セラミック電子部品の製造方法
JPH06179088A (ja) 金属板の加工方法およびリードフレームの製造方法
JPH02260598A (ja) 立体配線板の製造方法
JPS616804A (ja) 小型抵抗器の製造方法
JP3712520B2 (ja) 多層セラミック基板の製造方法
JP2005109301A (ja) 基板の分割方法
JP2633309B2 (ja) チップ部品用セラミック製基板
JPH0139233B2 (ja)
JP4315293B2 (ja) 集合基板の製造方法
JP4760253B2 (ja) セラミック電子部品の製造方法および焼成済みセラミック母基板
JP4683752B2 (ja) 分割溝を有するセラミック基板
JPS60171281A (ja) グレ−ズドセラミツク基板
JP2005313479A (ja) セラミック基板の製造方法
JP3325483B2 (ja) サーマルヘッド用グレーズ基板の製造方法
JP2829276B2 (ja) セラミック基板の製造方法及びその製造装置
JPH09306709A (ja) チップネットワーク電子部品
JPH07326501A (ja) 絶縁基板の製造に使用するセラミック製素材板の構造及びその製造方法
JPH09171904A (ja) チップ抵抗器の製造方法
JP2962374B2 (ja) グレーズ付基板の製造方法
JP3155851B2 (ja) チップ型抵抗器の製造方法
JP4442964B2 (ja) 電子部品用セラミックス基板
JPH0748409B2 (ja) セラミック基板とその製造方法
JPS60257192A (ja) 混成集積回路用基板
JPH0728112B2 (ja) 分割用溝部を有するセラミツク基板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040720

A02 Decision of refusal

Effective date: 20041130

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02