JPH09110880A - メチルアルミノキサンの製造方法 - Google Patents

メチルアルミノキサンの製造方法

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JPH09110880A
JPH09110880A JP26511495A JP26511495A JPH09110880A JP H09110880 A JPH09110880 A JP H09110880A JP 26511495 A JP26511495 A JP 26511495A JP 26511495 A JP26511495 A JP 26511495A JP H09110880 A JPH09110880 A JP H09110880A
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JP
Japan
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methylaluminoxane
trimethylaluminum
reaction
water
solution
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Pending
Application number
JP26511495A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Iwao
徹也 岩尾
Rika Uchimiya
理佳 内宮
Tadao Nishida
忠雄 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】不活性溶剤中において、トリメチルアルミニウ
ムと水との接触反応によってメチルアルミノキサンを合
成する反応において、反応残渣が生成し、収率も低い。 【解決手段】上記反応液から反応残渣を分離した後、こ
の反応残渣を再び不活性溶剤中においてトリメチルアル
ミニウムと接触させることにより、メチルアルミノキサ
ンを更に反応残渣中より得ることが出来る。 【効果】反応収率を大幅に増加することが出来、工業的
に極めて有利である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン重合触
媒として有用なメチルアルミノキサンの製造に関する。
【0002】
【従来の技術】不活性溶剤中において、トリメチルアル
ミニウムに水を添加することによってメチルアルミノキ
サンを合成する反応は公知である。例えば、アメリカ特
許第3242099号明細書(ユニオン・カーバイド・
コーポレーション)には、トリアルキルアルミニウムの
不活性有機溶媒溶液に水/トリアルキルアルミニウムモ
ル比0.95〜1.05となるような量の水をゆっくり
と添加することによってアルミノキサンが得られること
が記載されている。また、公開特許公報平4−2110
90号明細書(シエーリング・アクチエンゲゼルシヤフ
ト)には、水とトリメチルアルミニウムを炭化水素中で
水/トリメチルアルミニウムのモル比0.65〜0.7
5で反応させる方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
によるメチルアルミノキサンの製造では、いまだ収率は
不充分であり、大量の固体反応残渣が副生するという欠
点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決するため、鋭意研究を行い本発明を完成するに至
った。即ち、本発明のメチルアルミノキサン製造法は、
不活性溶剤中、トリメチルアルミニウムと水との接触反
応によってメチルアルミノキサンを合成する反応におい
て、反応後,メチルアルミノキサンを含んだ溶液を分離
して後に残った反応残渣を、不活性溶剤中においてトリ
メチルアルミニウムと接触させ、さらにメチルアルミノ
キサンを得ることを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。トリメチルアルミニウムおよびメチルアルミ
ノキサンの空気に対する反応性のため、メチルアルミノ
キサンの製造は不活性ガス雰囲気下で行わなければなら
ない。トリメチルアルミニウムと水との接触反応は、以
下の反応式(化1)及び(化2)で表される。
【0006】
【化1】
【0007】
【化2】
【0008】通常は上記2つの反応が併行して起こり、
生成物は鎖状と環状のメチルアルミノキサンの混合物に
なる。通常nは1〜20程度の整数であり、mは2〜2
0程度の整数である。
【0009】反応の方法は従来公知のどのような方法を
用いてもよい。例えば、50℃より低い温度でトルエ
ン、キシレン等芳香族炭化水素あるいはn−ヘキサン、
n−ヘプタン等脂肪族炭化水素中において、水/トリメ
チルアルミニウムモル比0.75〜1.25で反応させ
る、等である。反応の際には固体不溶物が生成するの
で、反応終了後、濾過、遠心分離またはデカンテイショ
ンのような通常の手段により溶液と固体を分離する。
【0010】こうして得られた溶液中には、通常メチル
アルミノキサンがアルミニウムとして仕込んだトリメチ
ルアルミニウム中のアルミニウムに対して30〜45%
含まれている。ここで、本発明の方法においては、さら
にメチルアルミノキサンを得るために、残された固体残
渣を不活性溶剤中においてトリメチルアルミニウムと接
触させる。
【0011】用いられる溶剤は、生成したメチルアルミ
ノキサンが溶解するものであり、トリメチルアルミニウ
ムやメチルアルミノキサンに対し不活性であれば何でも
よく、芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キ
シレンや、脂肪族炭化水素、例えばn−ペンタン、n−
ヘキサン、n−ヘプタン,n−オクタン、流動パラフィ
ンや、脂環式炭化水素シクロヘキサン等が挙げられる
が、この中で芳香族炭化水素、特にトルエンが好まし
い。
【0012】接触させるトリメチルアルミニウムの量
は、アルミニウムとして、反応残渣中のアルミニウムに
対して10〜50%であり、とくに20〜40%が好ま
しい。接触温度は通常−20〜50℃が使用され、好ま
しくは−10〜50℃である。また、接触時間は、1か
ら20時間、好ましくは2〜10時間である。
【0013】接触終了後、同様の方法によって分離を行
い、メチルアルミノキサンを含んだ溶液を得る。この溶
液中には、通常メチルアルミノキサンがアルミニウムと
して最初に仕込んだトリメチルアルミニウム中のアルミ
ニウムに対して15〜40%、固体残渣中のアルミニウ
ムに対して20〜50%含まれている。
【0014】得られた溶液からは、減圧濃縮によってト
リメチルアルミニウムとトルエンを回収することができ
る。また、回収されたトリメチルアルミニウムは、例え
ば、メチルアルミノキサン合成の原料として再利用する
ことができる。得られた溶液によって、アルミニウムを
ベースとしたメチルアルミノキサンの収率は、トータル
で、最初に仕込んだトリメチルアルミニウムに対して6
0〜70%となる。
【0015】トリメチルアルミニウムと水との接触反応
によってメチルアルミノキサンを得る方法は従来公知の
ものである。しかし、それらの方法では不充分な収率で
しかメチルアルミノキサンを得ることができず、大量の
固体反応残渣が副生する。しかし、反応後メチルアルミ
ノキサン溶液との分離から得られた固体残渣を不活性溶
剤中でトリメチルアルミニウムと接触させることによっ
て、さらにメチルアルミノキサン溶液を得ることがで
き、最終的なメチルアルミノキサンの収率が向上させる
ことが出来る。
【0016】メチルアルミノキサンは溶剤に溶解するの
で、はじめのメチルアルミノキサン合成反応後濾過し、
さらに溶剤で洗浄して得た固体反応残渣中に溶剤に溶出
するメチルアルミノキサンが存在するとは通常想像でき
ない。ところが、溶剤にトリメチルアルミニウムを混合
した混合溶剤を用いて固体残渣と接触させると、驚くべ
きことに、さらに大量のメチルアルミノキサンを溶出さ
せうることを発見し、本発明に到達した。
【0017】この本発明の方法における効果について
は、確実なところはわかっていないが、以下のようなこ
とが考えられている。即ち、トリメチルアルミニウムと
の接触によって、固体残渣中のメチルアルミノキサンに
トリメチルアルミニウムが配位してメチルアルミノキサ
ンを可溶性にしたのか、または、トリメチルアルミニウ
ムとメチルアルミノキサンが反応して可溶性メチルアル
ミノキサンが生成したのかあるいは、トリメチルアルミ
ニウムは単に溶媒として働いてメチルアルミノキサンを
溶解したのではないかと推定される。得られたメチルア
ルミノキサン溶液は、その使用の際の条件に応じて減圧
濃縮を行って固体メチルアルミノキサンにしてもよい
し、または、濃度調整を行ってもよい。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明の範囲はそれによって限定されるもの
ではない。
【0019】実施例1 十分に窒素置換した2リットルのフラスコに、トリメチ
ルアルミニウム(以下、TMAと略する。)/トルエン
15%溶液を800g(TMA120g(1.66モ
ル))装入し、攪拌しながら−10℃に冷却した。そこ
に、蒸留水25.4g(1.41モル)を−10℃を保
ちながら35mg/分の速さで12時間にわたって滴下
した。水/TMAのモル比は0.85であった。水の添
加終了後、反応混合物を20℃に昇温し、その温度でさ
らに18時間攪拌を行ったあと、スラリーを濾過し、不
溶物をトルエンで洗浄した。
【0020】濾液と洗液を合わせて872gの溶液が得
られた。この溶液には分子量1035(ジオキサン中凝
固点降下法により決定。)のMAO34.1g(Alと
して0.551モル)、TMA3.39g(0.047
モル)が含まれていることが分かった。Alをベースに
したMAOの収率は最初に仕込んだTMAに対して3
3.2%であった。
【0021】一方、濾別した不溶固体残渣は、70.0
gで、Alは40.1重量%すなわち1.04モル含ま
れており、これは最初に仕込んだTMA中のAlの6
2.7%に相当した。この固体残渣に、TMA/トルエ
ン15%溶液130g(TMA19.5g(0.270
モル))をトルエン190ml(166g)に希釈した
ものを加え、50℃で10時間攪拌を行った。添加した
TMA/固体残渣のAl比は、0.260であった。ス
ラリーを濾過、洗浄し、溶液(濾液+洗液)と残渣とに
分けた。溶液中には、分子量1750(ジオキサン中凝
固点降下法により決定。)のMAO27.6g(Alと
して0.450モル)、TMA18.2g(0.253
モル)が含まれていることが分かった。Alをベースに
したMAOの収率は、最初に仕込んだTMAに対して2
7.1%、また、固体残渣に対して43.3%であっ
た。反応混合物から直接得られた溶液と、水和物とTM
A/トルエンとの接触により得られた溶液とを合わせる
と、AlをベースとしたMAOの収率は、最初に仕込ん
だTMAに対して60.3%となった。
【0022】比較例1 実施例1と同様に反応、濾過、洗浄を行ったあとの固体
残渣を、トルエン340mlと接触させ、同様に混合、
攪拌を行ったところ、得られたメチルアルミノキサンは
痕跡量であった。
【0023】
【発明の効果】本発明の方法により、MAOの収率は従
来の2倍強となり工業的に極めて有利である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不活性溶剤中、トリメチルアルミニウムと
    水との接触反応によってメチルアルミノキサンを合成す
    る反応において、反応後、生成したメチルアルミノキサ
    ンを含んだ溶液を分離して残った反応残渣を、不活性溶
    剤中においてトリメチルアルミニウムと接触させ、さら
    にメチルアルミノキサンを得ることを特徴とするメチル
    アルミノキサンの製造方法。
JP26511495A 1995-10-13 1995-10-13 メチルアルミノキサンの製造方法 Pending JPH09110880A (ja)

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