JPH091107A - ダスト処理装置 - Google Patents
ダスト処理装置Info
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- JPH091107A JPH091107A JP7159080A JP15908095A JPH091107A JP H091107 A JPH091107 A JP H091107A JP 7159080 A JP7159080 A JP 7159080A JP 15908095 A JP15908095 A JP 15908095A JP H091107 A JPH091107 A JP H091107A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 アルカリ成分が少なくpHの低いダストを処
理する。 【構成】 ダストとセメント等のカルシュームとマグネ
シューム塩と水とを混練機(10)で混練する。
理する。 【構成】 ダストとセメント等のカルシュームとマグネ
シューム塩と水とを混練機(10)で混練する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気炉、銅の精練、石
灰を使用しないごみ焼却炉等から集塵機で回収するアル
カリ成分の少ないすなわちpHの低いダストを安定化す
るダスト処理装置に関する。
灰を使用しないごみ焼却炉等から集塵機で回収するアル
カリ成分の少ないすなわちpHの低いダストを安定化す
るダスト処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、先に特願平7−62790
号において、ごみ焼却場のダストのように、多量の水酸
化カルシューム(以下、Ca(OH)2 と記載)を含
み、その水溶液のpHが12程度の高いアルカリ性のも
のを対象とした飛灰処理装置を提案した。
号において、ごみ焼却場のダストのように、多量の水酸
化カルシューム(以下、Ca(OH)2 と記載)を含
み、その水溶液のpHが12程度の高いアルカリ性のも
のを対象とした飛灰処理装置を提案した。
【0003】これに対し、例えば電気炉の集塵ダスト
は、鉄を主体とする金属の酸化物がほとんどで、それに
亜鉛、鉛、カドミュウム等の金属酸化物を含み、アルカ
リ成分が少ないのでその水溶液のpHは7以下の中性か
或いは酸性のものである。
は、鉄を主体とする金属の酸化物がほとんどで、それに
亜鉛、鉛、カドミュウム等の金属酸化物を含み、アルカ
リ成分が少ないのでその水溶液のpHは7以下の中性か
或いは酸性のものである。
【0004】また銅の精練時の集塵ダストや石灰等のカ
ルシューム剤を使用しないごみの焼却炉からの集塵ダス
トも同様にアルカリ成分が少なく、その水溶液のpHが
低い。
ルシューム剤を使用しないごみの焼却炉からの集塵ダス
トも同様にアルカリ成分が少なく、その水溶液のpHが
低い。
【0005】そのために、前記特願平7−62790号
の技術では、前記の集塵ダスト中に含まれる鉛等の有害
な重金属が自然界に流出しないように処理するには適当
でない。
の技術では、前記の集塵ダスト中に含まれる鉛等の有害
な重金属が自然界に流出しないように処理するには適当
でない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アルカリ成
分の少ないダストを固形化して処理できるダスト処理装
置を提供することを目的としている。
分の少ないダストを固形化して処理できるダスト処理装
置を提供することを目的としている。
【0007】
【知見】表1は実際の電気炉ダストについて組成を分析
した一例を示したものである。 これをこのままで溶出量を測定すると、鉛及びカドミュ
ウムが規制値よりも大きく超過する(その具体的な数値
は表2のセメント混入比0の欄に示す)。そして、これ
を公知技術のようにキレートのような薬品で処理しよう
とすれば、多量に存在する重金属にキレートが食われる
ので、通常の焼却灰に比べて数倍の量が必要である。
した一例を示したものである。 これをこのままで溶出量を測定すると、鉛及びカドミュ
ウムが規制値よりも大きく超過する(その具体的な数値
は表2のセメント混入比0の欄に示す)。そして、これ
を公知技術のようにキレートのような薬品で処理しよう
とすれば、多量に存在する重金属にキレートが食われる
ので、通常の焼却灰に比べて数倍の量が必要である。
【0008】この鉛及びカドミュウムの溶出について
は、pHが9〜10の範囲で非常に少なくなり、それ以
上でも以下でも溶出が大きくなることが知られている。
は、pHが9〜10の範囲で非常に少なくなり、それ以
上でも以下でも溶出が大きくなることが知られている。
【0009】従って、このダストのpHを高くし、しか
も混合物が適当な強度を持つようなもの、例えば石灰或
いはセメント等のカルシュームを混入して水と混練すれ
ばよいはずである。
も混合物が適当な強度を持つようなもの、例えば石灰或
いはセメント等のカルシュームを混入して水と混練すれ
ばよいはずである。
【0010】しかし、実際には適正な混入量の設定が困
難で、入れ過ぎればpHが11程度まで上昇し、少くな
過ぎればpHが9以下になって目的を達せられない。
難で、入れ過ぎればpHが11程度まで上昇し、少くな
過ぎればpHが9以下になって目的を達せられない。
【0011】表2は、その様子を知るために、このダス
トに対しセメントを段階的に加えて水で混練したとき
の、pHと溶出率の変化を示したものである。
トに対しセメントを段階的に加えて水で混練したとき
の、pHと溶出率の変化を示したものである。
【0012】この表2から見ると、そのダストに関して
は、適正なpHとなるセメントの混入量は、ダストに対
し0.05〜0.1の間にあることがわかるが、その範
囲は狭く、成分が常に変動するダストに対し、セメント
の混入量の調整だけで適正なpHに保つことは非常に困
難であると予想される。
は、適正なpHとなるセメントの混入量は、ダストに対
し0.05〜0.1の間にあることがわかるが、その範
囲は狭く、成分が常に変動するダストに対し、セメント
の混入量の調整だけで適正なpHに保つことは非常に困
難であると予想される。
【0013】 本発明者は種々研究の結果、このダストに対し、混練物
が適正な強度になり、かつpHが9以上になるような量
の石灰またはセメントと、その両者だけを混合したと仮
定したときに、その中に未反応のまま残存してpHを高
くする原因となると想定されるアルカリ成分としてのC
a(OH)2 に対し1当量以上の水溶性のマグシューム
塩を混入し、水と共に混練することが有効であることを
見出した。
が適正な強度になり、かつpHが9以上になるような量
の石灰またはセメントと、その両者だけを混合したと仮
定したときに、その中に未反応のまま残存してpHを高
くする原因となると想定されるアルカリ成分としてのC
a(OH)2 に対し1当量以上の水溶性のマグシューム
塩を混入し、水と共に混練することが有効であることを
見出した。
【0014】本発明は、上記の知見に基づいてなされた
ものである。
ものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、集塵機
で回収するアルカリ成分の少ないダストを安定化するダ
スト処理装置において、ダストを供給するダスト供給装
置と、セメント等のカルシュームを供給するカルシュー
ム源供給装置と、水溶性マグネシューム塩を供給するマ
グネシューム塩供給装置と、水を供給する給水装置とを
備え、それらダスト供給装置、カルシューム源供給装
置、マグネシューム塩供給装置及び給水装置から供給さ
れたダストとカルシューム、マグネシューム塩及び水と
を混練する混練機を設けている。
で回収するアルカリ成分の少ないダストを安定化するダ
スト処理装置において、ダストを供給するダスト供給装
置と、セメント等のカルシュームを供給するカルシュー
ム源供給装置と、水溶性マグネシューム塩を供給するマ
グネシューム塩供給装置と、水を供給する給水装置とを
備え、それらダスト供給装置、カルシューム源供給装
置、マグネシューム塩供給装置及び給水装置から供給さ
れたダストとカルシューム、マグネシューム塩及び水と
を混練する混練機を設けている。
【0016】また本発明によれば、集塵機で回収するア
ルカリ成分の少ないダストを安定化するダスト処理装置
において、ダストを供給するダスト供給装置と、セメン
ト等のカルシュームを供給するカルシューム源供給装置
と、濃度15〜30%の水溶性マグネシューム塩を供給
するマグネシューム塩供給装置とを備え、それらダスト
供給装置、カルシューム源供給装置及びマグネシューム
塩供給装置から供給されたダストとカルシューム及びマ
グネシューム塩を混練する混練機を設けている。
ルカリ成分の少ないダストを安定化するダスト処理装置
において、ダストを供給するダスト供給装置と、セメン
ト等のカルシュームを供給するカルシューム源供給装置
と、濃度15〜30%の水溶性マグネシューム塩を供給
するマグネシューム塩供給装置とを備え、それらダスト
供給装置、カルシューム源供給装置及びマグネシューム
塩供給装置から供給されたダストとカルシューム及びマ
グネシューム塩を混練する混練機を設けている。
【0017】更に本発明によれば、カルシュームの供給
量が、混合物のpHが9以上になるような充分な量であ
る。
量が、混合物のpHが9以上になるような充分な量であ
る。
【0018】更に本発明によれば、マグネシューム塩の
供給量が、ダストにセメント等のカルシュームだけを加
えたときに未反応のまま残存してアルカリ成分となる水
酸化カルシュームに対し当量以上である。
供給量が、ダストにセメント等のカルシュームだけを加
えたときに未反応のまま残存してアルカリ成分となる水
酸化カルシュームに対し当量以上である。
【0019】そして本発明によれば、水溶性マグネシュ
ーム塩が廃煙脱硫装置から得られた硫酸マグネシューム
である。なお、本明細書において水溶性マグネシューム
塩の濃度とは{(マグネシューム塩の重量)/(水およ
びマグネシューム塩の重量)}で定義される。
ーム塩が廃煙脱硫装置から得られた硫酸マグネシューム
である。なお、本明細書において水溶性マグネシューム
塩の濃度とは{(マグネシューム塩の重量)/(水およ
びマグネシューム塩の重量)}で定義される。
【0020】
【作用】上記のように構成されたダスト処理装置におい
ては、混練機において、ダストとセメント等のカルシュ
ームとマグネシューム塩と水とを混練すると、混練され
たダストの中のアルカリ成分としてのCa(OH)2 と
水溶性マグネシューム塩(例えばMgSO4 )は次のよ
うに反応する。
ては、混練機において、ダストとセメント等のカルシュ
ームとマグネシューム塩と水とを混練すると、混練され
たダストの中のアルカリ成分としてのCa(OH)2 と
水溶性マグネシューム塩(例えばMgSO4 )は次のよ
うに反応する。
【0021】Ca(OH)2 +MgSO4 +2H2 O→
CaSO4 ・2H2 O+Mg(OH)2 この場合、対象とするCa(OH)2 に対し、1当量以
上のMgSO4 を投入する。
CaSO4 ・2H2 O+Mg(OH)2 この場合、対象とするCa(OH)2 に対し、1当量以
上のMgSO4 を投入する。
【0022】このようにすると、全てのアルカリ成分と
してのCa(OH)2 はCaSO4とMg(OH)2 と
に変換し、そのときCa(OH)2 と遭遇しなかった過
剰なMgSO4 はそのまま残留しているが、その過剰な
MgSO4 は中性であるからpHを変動させる働きはな
い。
してのCa(OH)2 はCaSO4とMg(OH)2 と
に変換し、そのときCa(OH)2 と遭遇しなかった過
剰なMgSO4 はそのまま残留しているが、その過剰な
MgSO4 は中性であるからpHを変動させる働きはな
い。
【0023】したがって、この混練物のpHはMg(O
H)2 によって定まり、その溶解度はCa(OH)2 よ
りはかるに少ないのでその溶液のpHは低くなるが、あ
くまでも中性以上のアルカリ側であり、しかも9〜10
の理想的な範囲に保たれる。水溶性マグネシューム塩は
任意のものを実施できる。しかしながら、本発明は公害
防止を目的とするものであるから、水溶性マグネシュー
ム塩として廃煙脱硫装置から回収した硫酸マグネシュー
ムを用いるのが好ましい。この廃煙脱硫装置からの硫酸
マグネシュームをダスト処理に供給する技術は本出願人
に係る特願平7−144389号に記載されている。
H)2 によって定まり、その溶解度はCa(OH)2 よ
りはかるに少ないのでその溶液のpHは低くなるが、あ
くまでも中性以上のアルカリ側であり、しかも9〜10
の理想的な範囲に保たれる。水溶性マグネシューム塩は
任意のものを実施できる。しかしながら、本発明は公害
防止を目的とするものであるから、水溶性マグネシュー
ム塩として廃煙脱硫装置から回収した硫酸マグネシュー
ムを用いるのが好ましい。この廃煙脱硫装置からの硫酸
マグネシュームをダスト処理に供給する技術は本出願人
に係る特願平7−144389号に記載されている。
【0024】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。
る。
【0025】図1において、電気炉1の排気は、ガス冷
却機2で冷却され、そして集塵機3において集塵され
る。集塵されたダスト4は鉄を主体として金属の酸化物
がほとんどで、それに亜鉛、鉛、カドミュウム等の酸化
物を含み、pHが7以下の酸性である。そしてこのダス
ト4はダスト供給機5に投入される。
却機2で冷却され、そして集塵機3において集塵され
る。集塵されたダスト4は鉄を主体として金属の酸化物
がほとんどで、それに亜鉛、鉛、カドミュウム等の酸化
物を含み、pHが7以下の酸性である。そしてこのダス
ト4はダスト供給機5に投入される。
【0026】そのダスト供給機5は、混練機10に接続
されている。この混練機10には、セメント等のカルシ
ューム源供給機6、マグネシューム塩例えば硫酸マグネ
シューム(以下MgSO4 と記載する)供給機7及び給
水装置8がそれぞれ接続されている。このダストを混練
するに際し、混練物に適正な水分が与えられるように、
前もってマグネシューム塩の水溶液の濃度を調整してお
くと、給水装置8は不要となる。
されている。この混練機10には、セメント等のカルシ
ューム源供給機6、マグネシューム塩例えば硫酸マグネ
シューム(以下MgSO4 と記載する)供給機7及び給
水装置8がそれぞれ接続されている。このダストを混練
するに際し、混練物に適正な水分が与えられるように、
前もってマグネシューム塩の水溶液の濃度を調整してお
くと、給水装置8は不要となる。
【0027】そのようにして調整したときの水溶液濃度
は、通常のダクトに対しては15〜30%程度であり、
この場合、その濃度が飽和濃度を超えるときには、一部
のマグネシューム塩が結晶となって、水溶液は混濁した
スラリー状になる。したがって、本明細書において、水
溶液とは、このスラリー状のものも含むものとする。な
お、図示の実施例ではキレート供給機9が接続されてい
るが、本発明の実施に際して必ずしもキレートを供給す
る必要はない。
は、通常のダクトに対しては15〜30%程度であり、
この場合、その濃度が飽和濃度を超えるときには、一部
のマグネシューム塩が結晶となって、水溶液は混濁した
スラリー状になる。したがって、本明細書において、水
溶液とは、このスラリー状のものも含むものとする。な
お、図示の実施例ではキレート供給機9が接続されてい
るが、本発明の実施に際して必ずしもキレートを供給す
る必要はない。
【0028】そのセメント等の供給量は、混合物のpH
が9以上になるような充分な量である。
が9以上になるような充分な量である。
【0029】また、MgSO4 の供給量は、ダストにセ
メント等のカルシュームだけを加えたと仮定したとき
に、未反応のまま残存してアルカリ成分となると想定さ
れるCa(OH)2 (通常は全投入カルシューム分の半
分以下)に対して当量以上である。このようにすること
によりpHを9〜10に保つことができる。
メント等のカルシュームだけを加えたと仮定したとき
に、未反応のまま残存してアルカリ成分となると想定さ
れるCa(OH)2 (通常は全投入カルシューム分の半
分以下)に対して当量以上である。このようにすること
によりpHを9〜10に保つことができる。
【0030】以上のように処理されたダストは廃棄され
る。なお以上は電気炉1の排気ガスのダストについて述
べたが、銅の精練時のガス、カルシュームを用いない都
市ごみの焼却炉からの排ガスからのダストのようにアル
カリ成分の少ないすなわちpHの低いものに対しても同
様に実施できる。
る。なお以上は電気炉1の排気ガスのダストについて述
べたが、銅の精練時のガス、カルシュームを用いない都
市ごみの焼却炉からの排ガスからのダストのようにアル
カリ成分の少ないすなわちpHの低いものに対しても同
様に実施できる。
【0031】次に作用について説明する。
【0032】混練されたダストの中のアルカリ成分とし
てのCa(OH)2 とMgSO4 とは次のように反応す
る。
てのCa(OH)2 とMgSO4 とは次のように反応す
る。
【0033】Ca(OH)2 +MgSO4 +2H2 O→
CaSO4 ・2H2 O+Mg(OH)2 この場合、対象とするCa(OH)2 に対し1当量以上
のMgSO4 を投入する。このようにすると、全てのア
ルカリ成分としてのCa(OH)2 はCaSO4 とMg
(OH)2 に変換し、そのときCa(OH)2 と反応し
なかった過剰なMgSO4 はそのまま残置しているが、
その過剰なMgSO4 は中性であるからpHを変動させ
る働きはない。
CaSO4 ・2H2 O+Mg(OH)2 この場合、対象とするCa(OH)2 に対し1当量以上
のMgSO4 を投入する。このようにすると、全てのア
ルカリ成分としてのCa(OH)2 はCaSO4 とMg
(OH)2 に変換し、そのときCa(OH)2 と反応し
なかった過剰なMgSO4 はそのまま残置しているが、
その過剰なMgSO4 は中性であるからpHを変動させ
る働きはない。
【0034】従って、この混練物のpHはMg(OH)
2 によって定まり、その溶解度はCa(OH)2 よりも
はるかに少ないので、その溶液のpHは低くなるが、あ
くまでも中性以上のアルカリ側であり、しかも9〜10
の理想的な範囲に保たれる。表3は、実際のダスト1に
対しセメント0.15重量比と、そのセメント中のCa
Oに対し0〜1.0当量のMgSO4 (無水換算)と水
とを混合したときの、混練物のpHと鉛の溶出量を測定
したものを示したものである。
2 によって定まり、その溶解度はCa(OH)2 よりも
はるかに少ないので、その溶液のpHは低くなるが、あ
くまでも中性以上のアルカリ側であり、しかも9〜10
の理想的な範囲に保たれる。表3は、実際のダスト1に
対しセメント0.15重量比と、そのセメント中のCa
Oに対し0〜1.0当量のMgSO4 (無水換算)と水
とを混合したときの、混練物のpHと鉛の溶出量を測定
したものを示したものである。
【0035】 公知のように、セメントには約65%のCaOが含まれ
ており、その内の一部がダスト中の酸性物質その他と化
合し、残りのCaOが水と化合してCa(OH)2 とな
り、それがアルカリ成分としてpHを11程度に高める
はずであるが、上記の表から推定すると、そのアルカリ
成分となるべきCaOが全体のCaOの半分以下である
ため、0.5当量のMgSO4 によってすべて中和さ
れ、pHは理想的な9.3〜9.4となって目的を達し
ている。
ており、その内の一部がダスト中の酸性物質その他と化
合し、残りのCaOが水と化合してCa(OH)2 とな
り、それがアルカリ成分としてpHを11程度に高める
はずであるが、上記の表から推定すると、そのアルカリ
成分となるべきCaOが全体のCaOの半分以下である
ため、0.5当量のMgSO4 によってすべて中和さ
れ、pHは理想的な9.3〜9.4となって目的を達し
ている。
【0036】更にキレート等の薬品を添加すれば、従来
にくらべて少ない薬品使用量で、有効に溶出を防止でき
るものである。
にくらべて少ない薬品使用量で、有効に溶出を防止でき
るものである。
【0037】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、アルカリ成分の少ないダストに対して、安
価で簡単な方法で公害物質の溶出を防ぐことができる。
ているので、アルカリ成分の少ないダストに対して、安
価で簡単な方法で公害物質の溶出を防ぐことができる。
【図1】本発明の一実施例を示す模式図。
1・・・電気炉 2・・・ガス冷却機 3・・・集塵機 4・・・ダスト 5・・・ダスト供給機 6・・・セメント等のカルシューム源供給機 7・・・MgSO4 供給機 8・・・給水装置 9・・・キレート供給機 10・・・混練機
Claims (5)
- 【請求項1】 集塵機で回収するアルカリ成分の少ない
ダストを安定化するダスト処理装置において、ダストを
供給するダスト供給装置と、セメント等のカルシューム
を供給するカルシューム源供給装置と、水溶性マグネシ
ューム塩を供給するマグネシューム塩供給装置と、水を
供給する給水装置とを備え、それらダスト供給装置、カ
ルシューム源供給装置、マグネシューム塩供給装置及び
給水装置から供給されたダストとカルシューム、マグネ
シューム塩及び水とを混練する混練機を設けていること
を特徴とするダスト処理装置。 - 【請求項2】 集塵機で回収するアルカリ成分の少ない
ダストを安定化するダスト処理装置において、ダストを
供給するダスト供給装置と、セメント等のカルシューム
を供給するカルシューム源供給装置と、濃度15〜30
%の水溶性マグネシューム塩を供給するマグネシューム
塩供給装置とを備え、それらダスト供給装置、カルシュ
ーム源供給装置及びマグネシューム塩供給装置から供給
されたダストとカルシューム及びマグネシューム塩を混
練する混練機を設けていることを特徴とするダスト処理
装置。 - 【請求項3】 カルシュームの供給量が、混合物のpH
が9以上になるような充分な量である請求項1記載のダ
スト処理装置。 - 【請求項4】 マグネシューム塩の供給量が、ダストに
セメント等のカルシュームだけを加えたときに未反応の
まま残存してアルカリ成分となる水酸化カルシュームに
対し当量以上である請求項1記載のダスト処理装置。 - 【請求項5】 水溶性マグネシューム塩が廃煙脱硫装置
から得られた硫酸マグネシュームである請求項1記載の
ダスト処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7159080A JPH091107A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | ダスト処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7159080A JPH091107A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | ダスト処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH091107A true JPH091107A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=15685793
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7159080A Pending JPH091107A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | ダスト処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH091107A (ja) |
-
1995
- 1995-06-26 JP JP7159080A patent/JPH091107A/ja active Pending
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