JP3901986B2 - ばいじんの処理方法及びばいじんの処理装置 - Google Patents

ばいじんの処理方法及びばいじんの処理装置 Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、排煙処理方法及び排煙処理装置に関し、詳しくは、排煙中のばいじんに含まれるホウ素、セレン、又はホウ素及びセレンの無害化を容易に行うことができるばいじんの処理方法及びばいじんの処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、火力発電所等に設置される排煙処理装置としては、排煙からフライアッシュ等のばいじんを除去する集塵装置(通常、電気集塵機)と、吸収塔内で吸収剤スラリ(例えば、カルシウム化合物含有スラリなど)と接触させることにより排煙中の亜硫酸ガスを吸収除去する湿式排煙脱硫装置などを備えた排煙処理装置が普及している。ところが、近年、この集塵装置で除去されたフライアッシュ等のばいじんの扱いが問題となってきており、特に、石炭焚きボイラで使用する石炭中には最大で120mg/kg程度の含有量で含まれるホウ素(B)や、最大で10mg/kg程度の含有量で含まれるセレン(Se)がばいじんに蓄積するため、これらを無害化して処理することが望まれている。
BやSeは我が国で新たに規制項目に加わり、Bについては排水基準(陸水域:10mg/l、海域:230mg/l)が制定され、埋立処分に関する溶出基準(30mg/l)も検討中で、また、Seについては、排水基準(0.1mg/l)と埋立処分に関する溶出基準(0.3mg/l)が制定された。
【0003】
図5は、石炭焚きボイラ用の排煙処理において、従来の排煙処理装置を備えたシステムの一例を示している。図5において、石炭焚きボイラ1から出る排煙10は、ボイラ1に付設された脱硝装置2で窒素酸化物(NOX)が除去され、エアヒータ3及びガスガスヒータ(GGH)の熱回収部4を通過した後、電気集塵機(EP)5に導入されてフライアッシュ等のばいじんが取り除かれる。次いで排煙は、湿式排煙脱硫装置6に導かれ、この脱硫装置6において亜硫酸ガスを除いた後にガスガスヒータ(GGH)の再加熱部7を通過した後、図示省略した煙突に導かれて大気中に放出されるように構成されている。
そして、電気集塵機5で取り除かれたフライアッシュ等のばいじんはサイロ9に抜き出された後、一部がセメント原料等として再利用され、残部は灰捨て場8に捨てられる。
しかし、上記従来の排煙処理方法では、石炭中のB及びSeのほとんどがエアヒータ3等の後流側で凝縮し、排煙中のばいじんに含まれた状態で電気集塵機5により取り除かれて、そのまま灰捨て場8の廃棄物中又はセメント原料等の中に混在することになる。したがって、燃料として使用する石炭の種類においては、ばいじんに含有されるB及びSeの含有量が多く、水により溶出して前記の溶出基準値に近い値となる事態が発生する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような問題点を解決する方法としては、排煙を350℃以下に冷却する冷却工程と、排煙中のばいじんを分離する集塵工程と、この集塵工程により分離されたばいじんに水及びSeの不溶化処理剤を加えてばいじん中のSeを不溶化するSe処理工程とを備えた排煙処理方法が提案されている(特開平8-266856号公報)。この方法によれば、排煙中のSeについては容易に無害化することができる。
しかしながら、分離回収したばいじんに水を加えてスラリ化し、不溶化処理剤を添加混合してSeを不溶化したのち固液分離するため、排水処理設備や固液分離装置等の設備、機器が必要であるという問題があった。
【0005】
また、排煙を350℃以下に冷却する冷却工程と、排煙中のばいじんを分離除去する集塵工程と、この集塵工程により分離されたばいじんにSe溶出防止剤と加湿液又はSe溶出防止剤の溶液を添加して混合する混合工程と、さらに必要によりこの混合工程でSe溶出防止剤と加湿液又はSe溶出防止剤の溶液と混合されたばいじんを塊状化する塊状化工程とを備えた排煙処理方法が提案されている(特開平8-323139号公報)。この方法によれば、排煙中のSeを無害化することができる。
しかしながら、Bの無害化や、BとSeを同時に無害化し効率的な同時処理を達成することができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記の問題点に鑑み、排煙中のばいじんに含まれるホウ素の無害化、さらにはホウ素とセレンの同時無害化が容易に達成できるばいじんの処理方法及びばいじんの処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、排煙中に含まれるばいじんの処理方法であって、該排煙中のばいじんを分離する集塵工程と、該集塵工程により分離されたばいじんにホウ素の溶出防止剤として生石灰(Ca(OH)2)又は消石灰(CaO)を添加して混合する混合工程とを含むことを特徴とする。
これにより、ばいじんに含有されたBが不溶性の化合物に変換される。このため、ばいじんを従来と同様に廃棄処理しても、Bの溶出基準等がクリアでき、面倒な後処理を行わなくてもBの無害化が容易に可能となる。
【0008】
前記混合工程で添加するホウ素の溶出防止剤の量は、以下の式とする
R≧0.0054Q−0.6・・・・・・・・(4)
[式(4)中、Rはホウ素の溶出防止剤の添加量(Ca換算)〔wt%〕を示し、Qはばいじん中のホウ素含有量〔mg/kg−dry〕を示す。]
このように、添加するカルシウム化合物、特に、生石灰又は消石灰の量を定量化することにより、より経済的にBの不溶化処理が可能となる。
【0009】
また、本発明は、排煙中に含まれるばいじんの処理方法であって、該排煙中のばいじんを分離する集塵工程と、該集塵工程により分離されたばいじんに、ホウ素の溶出防止剤として生石灰又は消石灰、及びセレンの溶出防止剤としてFeCl3又はFe2(SO4)3を添加して混合する混合工程とを含むことを特徴とする。
これにより、ばいじんに含有されたBとSeの両方が不溶性の化合物に変換される。このため、ばいじんを従来と同様に廃棄処理しても、B及びSeの溶出基準等が同時にクリアでき、面倒な後処理を行わなくても、BとSeの同時無害化が容易に可能となる。
【0010】
前記混合工程で添加するホウ素の溶出防止剤及びセレンの溶出防止剤の量は、以下の式とする
R≧0.0054Q−0.6+1.1Y・・・(5)
[式(5)中、Rはホウ素の溶出防止剤の添加量(Ca換算)〔wt%〕を示し、Qはばいじん中のホウ素含有量〔mg/kg−dry〕を示し、Yはセレンの溶出防止剤の添加量(Fe換算)〔wt%〕を示す。]
Y≧0.032X−0.2・・・・・・・・・(6)
[式(6)中、Yはセレンの溶出防止剤の添加量(Fe換算)〔wt%〕を示し、Xはばいじん中のセレン含有量〔mg/kg−dry〕を示す。]
このように、添加する生石灰又は消石灰とFeCl3又はFe2(SO4)3の量を定量化することにより、より経済的にBとSeの不溶化処理が可能となる。
【0011】
また、前記混合工程で前記溶出防止剤と混合されたばいじんを塊状化する塊状化工程をさらに含むこともできる。
これにより、ばいじんをスラリ化して不溶化剤を混合し、その後、固液分離して廃棄する場合に比べて、排水(ろ液)処理設備や固液分離機等の大掛かりな設備又は機器を設ける必要がなくなるとともに、ばいじんの廃棄処理等における取り扱いがさらに容易になる。また、ばいじんのかさ密度が大きくなって圧密化されるため、灰捨て場の延命化策となる。
【0012】
さらに、前記集塵工程では、ばいじんを分離回収する回収部が排煙の入口側から出口側に向って複数設けられており、排煙の入口側の回収部から回収されるばいじんと出口側から回収されるばいじんとを別個に分離回収し、出口側で分離回収されたばいじんのみを、前記混合工程に導入することもできる。
このように、集塵工程における排煙の出口側の特定の回収部から分離回収されたばいじんのみを混合工程に導入して不溶化処理することで、不溶化剤の必要量や混合工程及び塊状化工程の容量等が低減でき、BとSeの無害化をより容易かつ安価に行うことができる。すなわち、本発明者らの研究によれば、出口側の特定の回収部から分離回収されるばいじんは、入口側で回収されるばいじんよりも粒径が小さく、よって表面積が大きいので、BやSeがより多量に付着・含有されていることが判明した。したがって、この粒径の小さいばいじんに対してのみ不溶化処理を施す方法によれば、処理対象とするばいじんの量を少なくして、効率的な処理を行うことができ、全体としてBとSeの無害化が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
第1の実施の形態
図1は、本発明に係るばいじんの処理方法の一実施の形態の要部構成を示した図である。この排煙処理方法は、図1に示すように、石炭焚きボイラ(図示省略)から出る排煙20を電気集塵機21に導き、排煙20中のフライアッシュ等のばいじんを集塵除去する。ばいじんを除去した排煙22は後工程の脱硫装置(図示省略)に導入される。
電気集塵機21は、ばいじんを分離回収する複数のホッパ23〜26を有しており、これらホッパ23〜26が排煙の入口側(上流側)から出口側(後流側)に向って順次形成されている。このような構成により、入口側のホッパからより大粒径のばいじんが回収され、出口側のホッパからより小粒径のばいじんが回収できるようになっている。そしてこの場合、電気集塵機21における複数のホッパ23〜26のうち、排煙の出口側の特定のホッパ25、26から分離回収されたばいじん27のみを混合機31に導入する。
【0014】
混合機31では、Bの溶出防止剤としてカルシウム化合物29を添加し、Bを不溶化処理した後、Seの溶出防止剤として鉄(3価)塩30を添加し、Seを不溶化処理して、混合機31の排出口から不溶化処理されたばいじん32を排出する。
Bの溶出防止剤であるCa化合物29としては、生石灰又は消石灰が好ましい。他のCa化合物、例えば、炭酸カルシウム等も使用可能であるが、pHが低いため、添加量を多くする必要がある。なお、Bの溶出防止剤として添加する生石灰又は消石灰により、ばいじん中のフッ素(F)の溶出も副次的に防止できる。すなわち、ばいじん中のFは添加される生石灰又は消石灰により、難溶解性のCaF2が生成し、Fの不溶化が図れる。
Seの不溶化剤である鉄(3価)塩30としては、FeCl3又はFe2(SO4)3が好ましい。FeCl3又はFe2(SO43の他に、キレート剤や、高分子重金属捕集剤等を使用することもできるが、高価となる。
【0015】
この不溶化処理されたばいじん32は、一度サイロ(図示省略)に貯えられ、セメント原料に再利用するか又は灰捨て場(図示省略)に廃棄される。ここでサイロを省略し、直接灰捨て場に廃棄しても何ら問題ない。また、残りのばいじん28を廃棄処理等する構成としている。
混合機31は、この場合、投入されたばいじんや、Bの溶出防止剤として添加する生石灰又は消石灰、Seの溶出防止剤として添加する鉄(3価)塩(FeCl3又はFe2(SO4)3)を混合して排出する機能を有するもので、例えば、投入物を撹拌しつつ排出側に送り出す撹拌羽根を内部に有するものである。
【0016】
ばいじん中のBは一般的にH3BO3として溶出するので、ばいじんにBの溶出防止剤として生石灰又は消石灰を混合することにより、生成した混合物からのB溶出が極めて少なくなり、溶出基準を十分満足さすことができる。
本発明者らは、このメカニズムを解明すべく、混合物をX線回折にて詳細に調査した結果、ばいじんのみでは確認されなかった化合物として、3CaO・Al23・2Ca(OH)2・Ca[B(OH)42・36H2Oが新しく生成しているのを確認した。この化合物は難溶解性であり、この化合物の生成によりBの不溶化が図れる。但し、弱い回折ピークとして、Ca6Al1226(OH)12・36H2O、Ca6Fe2(SO42[B(OH)4](OH)12・26H2Oも存在する。
3CaO・Al23・2Ca(OH)2・Ca[B(OH)42・36H2OのX線回折パターンのうち、最も強度の高い2θ=9°付近のピーク強度とB溶出濃度の関係を調べたが、ピーク強度の増加とともにB溶出濃度は低下しており、本化合物の含有量が多い混合物ではB溶出濃度が低くなることが判明した。
【0017】
また、ばいじん中にB以外にSeも含有し、その不溶化処理が必要となる場合には、ばいじんにBの溶出防止剤として生石灰又は消石灰を添加した後、Seの溶出防止剤として鉄(3価)塩(FeCl3又はFe2(SO4)3)30を添加し混合する。ばいじん中に4価のSe(主形態:亜セレン酸SeO3 2-)が存在する場合には、添加するFeCl3又はFe2(SO4)3により、以下の式に示すように、難溶解性の亜セレン酸鉄(Fe2(SeO33)が生成し、不溶化処理される。
FeCl3 → Fe3++3Cl-・・・・・・・・・・(7)
2Fe3++3SeO3 2- → Fe2(SeO33↓・・・(8)
Fe2(SO43 → 2Fe3++3SO4 2-・・・・・・(9)
2Fe3++3SeO3 2- → Fe2(SeO33↓・・・(10)
【0018】
なお、ばいじん中に6価のSe(主形態:セレン酸SeO4 2-)が存在し、これも不溶化する必要がある場合には、処理剤として、この6価のSeを4価のSeにする還元剤を上記薬剤と共に投入すればよい。還元剤としては、例えば、SO2を水に吹き込んで得られる亜硫酸水などが好適に使用できる。なお、湿式脱硫装置が併設されている場合、脱硫装置でSO2を吸収し未反応の亜硫酸を含むスラリあるいは、循環水を抜き出し使用するのが好都合である。
但し、電気集塵機21は通常湿式脱硫装置(図示省略)の前流側に設置されており、排煙中に亜硫酸ガスを多く含んでいるのでばいじん中に含まれるSeの形態も4価のSeが多く存在する。
【0019】
第2の実施の形態
図2は、この本発明に係るばいじんの処理方法の一実施の形態の要部構成を示した図である。図1と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。図2に示すように、ばいじん中のB及びSeを第1の実施の形態と同様に不溶化処理した後、混合機31から排出される不溶化処理灰32を、ブリケッティングマシン33により塊状に圧密化処理する(以下、塊状ばいじんという)。そして、この塊状ばいじんを取り扱いに適した大きさに砕くグラニュレータ34と、このグラニュレータ34により砕かれた塊状ばいじんのうち、適正な大きさのもののみをふるい分けするスクリーン35とが順に設けられている。
スクリーン35で分級された塊状ばいじんのうち、適正な大きさの塊状ばいじん38は、そのまま廃棄又は再利用され、小さすぎる塊状ばいじん36はブリケッティングマシン33に戻され、大きすぎる塊状ばいじん37は再度グラニュレータ34に送られる構成となっている。
この様に塊状ばいじんとすることにより、ばいじんの取り扱いが容易となるばかりでなく、ばいじんのかさ密度が通常0.8〜1.0g/cm3から1.4〜1.6g/cm3に圧密化されるため、灰捨て場の延命化策となる。
なお、ブリケッティングマシン33により塊状にした段階で廃棄し、次段階のグラニュレータ34とスクリーン35を省略してもよい。
【0020】
【実施例】
実施例1
図1に示す方法に従い、B及びSeの含有量の異なる各種石炭を25kg/hで燃焼炉に供給し、燃焼炉から排出される200m3N/hの排煙を150℃まで冷却して電気集塵機に導入し、電気集塵機の出口側ホッパでばいじんを捕集した。この捕集したばいじん1kgを3L容量のコンクリートミキサに入れ、工業用の生石灰をばいじんの5wt%(Ca換算)になる様に添加した後、1分間撹拌した。次いで工業用FeCl3溶液をばいじんの1wt%(Fe換算)になる様に添加し、3分間撹拌してばいじんの不溶化処理試験を実施した。不溶化処理前後のばいじんは環境庁告示13号に準拠した溶出試験を実施して、溶出液中のBをプラズマ発光分析法又は吸光光度法で、Seを水素化物原子吸光法で分析した。その際、不溶化処理前のばいじん中B及びSeの分析を実施し含有量を求めた。
【0021】
同様にして、各種石炭を燃焼して得られたばいじんに生石灰又は消石灰及びFeCl3又はFe2(SO43の添加量を種々変化させ、B及びSeの不溶化処理試験を実施し、埋立処分に関する溶出基準(Bについては30mg/l、Seについては0.3mg/l)を充分に満足する条件を鋭意探索した。その結果、図3に示す通り、ばいじん中B含有量に対して溶出基準を満足するための最適なカルシウム添加量の関係が得られた。また、図4に示す通り、ばいじん中Se含有量に対して溶出基準を満足するための最適な鉄(3価)塩添加量の関係が得られた。これらの関係を式化すると以下の通りとなる。
【0022】
R=0.0054Q−0.6・・・・・・・・・・(11)
R:Ca添加量(Ca換算)〔wt%〕
Q:ばいじん中のB含有量〔mg/kg−dry〕
Y=0.032X−0.2・・・・・・・・・・・(12)
Y:鉄(3価)塩添加量(Fe換算)〔wt%〕
X:ばいじん中のSe含有量〔mg/kg−dry〕
【0023】
一方、鉄(3価)塩の添加により、以下の式に従ってカルシウム化合物が消費されてしまう。
2Fe3++3CaO+3H2O→2Fe(OH)3+3Ca2+・・(13)
よって、BとSeの同時無害化をする場合は、この消費分を上積みしてカルシウム化合物を添加する必要がある。理論的には、消費するCa(r)とFe(Y)の反応の関係は以下の式である。
(r/40)×2=(Y/56)×3・・・・・・(14)
したがって、このr≒1.1Yを上記の式(11)に加えた以下の式が、BとSeを同時無害化する場合の最適Ca添加量ということになる。
R=0.0054Q−0.6+1.1Y・・・・・(15)
【0024】
但し、これらの不溶化剤の添加量は、埋立処分に関する溶出基準を満足さすための最適な添加量を算出するために定めた値であり、もちろん最適値以上の添加量を加えることができるとともに、状況によってはこれらの添加量を増減することも可能である。
【0025】
実施例2
図1に示す方法に従い、石炭を25kg/hで燃焼炉に供給し、燃焼炉から排出される200m3N/hの排煙を150℃まで冷却して電気集塵機に導入した。電気集塵機により99%以上のばいじんが捕集され、各ホッパから回収されたばいじんの量は3.7kg/hであった。そして、入口側ホッパ(図1の23、24)及び出口側ホッパ(図1の25、26)で回収されるばいじん(回収灰)の搬出量、平均粒径、回収灰のB及びSeの含有量、回収灰のB及びSeの溶出濃度は、それぞれ表1に示すとおりであった。なお、ここでいう溶出B濃度及び溶出Se濃度は、環境庁告示13号に準拠した溶出試験により、Bについてはプラズマ発光分析法又は吸光光度法、Seについては水素化物原子吸光法で分析したものである。
【0026】
【表1】
Figure 0003901986
【0027】
表1に示すように、排煙の出口側ホッパから分離回収されたばいじんは、搬出量が1.4kg/hと少ないが、溶出B濃度は26mg/l、溶出Se濃度は0.29mg/lと埋立処分に関する溶出基準(Bについては30mg/l、Seについては0.3mg/l)に近い値となっていた。しかし、排煙の入口側ホッパから分離回収されたばいじんは、搬出量が2.3kg/hと多いが溶出B濃度は8.2mg/l、溶出Se濃度は0.09mg/lと低く、溶出基準を下回っていた。このため、排煙の入口側ホッパから分離回収されたばいじんは、そのまま廃棄処理等できることが分かる。つまり、搬出量が約2倍多い排煙の入口側のばいじんのB及びSeの不溶化処理が不要となるから、溶出防止剤の必要量や混合機等の容量が格段に節約できることが明らかである。
なお、このような溶出B濃度、溶出Se濃度の違いは、ばいじんの粒径に起因しているものと考えられる。すなわち、石炭焚き燃焼炉から排出されたガス状のB及びSeが凝縮して、ばいじんを構成する灰の表面に付着する際、小さな粒径の灰は単位重量当りの比表面積が大きいから、より多くのB及びSeが付着することとなる。したがって、排煙の出口側で捕集されたばいじんを不溶化処理すればより経済的となる。
【0028】
次いで、排煙の出口側ホッパから分離回収されたばいじんを1.4kg/hで混合機に導入し、ばいじん中のBに対し、カルシウム添加量が3.5wt%(Ca換算)となる様に工業用の生石灰粉末(純度98%)を0.07kg/hで添加した。そして、ばいじん中のSeに対し、鉄(3価)塩添加量が1.0wt%(Fe換算)となるように、工業用FeCl3溶液(FeCl3 39%溶液)を0.058kg/hで添加し、ばいじんと不溶化剤とを混合した。混合機は60rpmの回転数で撹拌しながら、不溶化処理後のばいじんを排出した。この排出された不溶化処理後のばいじんのB及びSeの溶出濃度を表2に示す。表2に示すように、不溶化処理後のばいじんのB溶出濃度は9mg/l、Se溶出濃度は0.08mg/lと埋立処分に関する溶出基準濃度を十分満足していた。
【0029】
【表2】
Figure 0003901986
【0030】
実施例3
石炭の種類、Bの溶出防止剤及びSeの溶出防止剤の種類を変えた以外は、実施例2と同様にして、不溶化試験を実施した。
石炭を25kg/hで燃焼炉に供給し、燃焼炉から排出される200m3N/hの排煙を150℃まで冷却して電気集塵機に導入した。電気集塵機の出口側ホッパから分離回収されたばいじんを採取し分析した。その結果を表3に示す。表3に示すように、溶出B濃度は28mg/l、溶出Se濃度は0.25mg/lと埋立処分に関する溶出基準(Bについては30mg/l、Seについては0.3mg/l)に近い値となっていた。
【0031】
【表3】
Figure 0003901986
【0032】
この分離回収されたばいじんを1.6kg/hで混合機に導入し、ばいじん中のBに対し、カルシウム添加量が5.0wt%(Ca換算)となる様に工業用の消石灰粉末(純度99%)を0.15kg/hで添加した。次いで、ばいじん中のSeに対し、鉄(3価)塩添加量が0.5wt%(Fe換算)となるように、工業用Fe2(SO43溶液(Fe2(SO43 41%溶液)を0.05kg/hで添加し、ばいじんと不溶化剤とを混合した。不溶化処理後のばいじんのB及びSeの溶出濃度を表4に示す。
表4に示すように、不溶化処理後のばいじんのB溶出濃度は8mg/l、Se溶出濃度は0.05mg/lと埋立処分に関する溶出基準濃度を十分余裕を持って満足しており、Bの溶出防止剤として消石灰、Seの溶出防止剤としてFe2(SO43を使用しても十分不溶化処理効果があることを確認した。
【0033】
【表4】
Figure 0003901986
【0034】
【本発明の効果】
上記したように、本発明のばいじんの処理方法によれば、排煙中のB及びSeは凝縮し、ばいじんに含まれた状態で集塵工程により除去される。そして、この集塵工程により分離されたばいじんには、混合工程により、Bの溶出防止剤としてカルシウム化合物、例えば、生石灰又は消石灰が加えられ、次で、Seの溶出防止剤である鉄(3価)塩、例えば、FeCl3又はFe2(SO43が加えられて、そのばいじん中のBやSeの存在形態が不溶性の化合物に変換される。
このため、ばいじんを従来と同様に廃棄処理しても、B及びSeの溶出基準等がクリアされ、面倒な後処理を行わなくとも、Bの無害化、さらにはB及びSeの同時無害化が容易に可能となる。
また、集塵工程における排煙の出口側の回収部から分離回収されたばいじんのみを混合工程に導入して不溶化処理すれば、B及びSeの溶出防止剤の必要量や混合手段等の容量が低減でき、より経済的に行うことができる。
また、不要化処理後のばいじんを塊状化することにより、ばいじんの取り扱いが容易となるばかりでなく、ばいじんのかさ密度が大きくなって圧密化されるため、灰捨て場の延命化策となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るばいじんの処理方法の第1の実施の形態の要部構成を示す図である。
【図2】本発明に係るばいじんの処理方法の第2の実施の形態の要部構成を示す図である。
【図3】本発明に係るBの不溶化処理を行うためのばいじん中B含有量に対する最適Ca添加量の関係を示す図である。
【図4】本発明に係るSeの不溶化処理を行うためのばいじん中Se含有量に対する最適鉄(3価)塩添加量の関係を示す図である。
【図5】従来の排煙処理システムの概要を示す図である。
【符号の説明】
1 ボイラ
2 脱硝装置
3 エアヒータ
4 熱回収部
5 電気集塵機(EP)
6 湿式排煙脱硫装置
7 再加熱部
8 灰捨て場
9 サイロ
10、20 排煙
11 石炭
12 クリンカアッシュ
13 フライアッシュ
14 排水
15 石膏
21 電気集塵機(集塵工程)
22 除塵された排煙(電気集塵機の出口側の排煙)
23〜26 ホッパ(回収部)
27 分離回収されたばいじん
29 カルシウム化合物(Ca)
30 鉄(3価)塩(Fe)
31 混合機(混合工程)
33 ブリケッティングマシン(塊状化工程)
34 グラニュレータ
35 スクリーン
36〜38 塊状ばいじん

Claims (8)

  1. 排煙中に含まれるばいじんの処理方法であって、該排煙中のばいじんを分離する集塵工程と、該集塵工程により分離されたばいじんにホウ素の溶出防止剤として生石灰又は消石灰を添加して混合する混合工程とを含み、前記混合工程で添加するホウ素の溶出防止剤の量を、以下の式とすることを特徴とするばいじんの処理方法。
    R≧0.0054Q−0.6・・・・・・・・(1)
    [式(1)中、Rはホウ素の溶出防止剤の添加量(Ca換算)〔wt%〕を示し、Qはばいじん中のホウ素含有量〔mg/kg−dry〕を示す。]
  2. 排煙中に含まれるばいじんの処理方法であって、該排煙中のばいじんを分離する集塵工程と、該集塵工程により分離されたばいじんに、ホウ素の溶出防止剤として生石灰又は消石灰、及びセレンの溶出防止剤としてFeCl 3 又はFe 2 (SO 4 3 を添加して混合する混合工程とを含み、前記混合工程で添加するホウ素の溶出防止剤及びセレンの溶出防止剤の量を、以下の式とすることを特徴とするばいじんの処理方法。
    R≧0.0054Q−0.6+1.1Y・・・(2)
    [式(2)中、Rはホウ素の溶出防止剤の添加量 ( Ca換算 ) 〔wt%〕を示し、Qはばいじん中のホウ素含有量〔mg/kg−dry〕を示し、Yはセレンの溶出防止剤の添加量(Fe換算)〔wt%〕を示す。]
    Y≧0.032X−0.2・・・・・・・・・(3)
    [式(3)中、Yはセレンの溶出防止剤の添加量(Fe換算)〔wt%〕を示し、Xはばいじん中のセレン含有量〔mg/kg−dry〕を示す。]
  3. 前記混合工程で前記溶出防止剤と混合されたばいじんを塊状化する塊状化工程を、さらに含むことを特徴とする請求項1又は2記載のばいじんの処理方法。
  4. 前記集塵工程では、ばいじんを分離回収する回収部が排煙の入口側から出口側に向って複数設けられており、排煙の入口側の回収部から回収されるばいじんと出口側から回収されるばいじんとを別個に分離回収し、出口側で分離回収されたばいじんのみを、前記混合工程に導入することを特徴とする請求項1〜のいずれか記載のばいじんの処理方法。
  5. 排煙中に含まれるばいじんの処理装置であって、該排煙中のばいじんを分離する集塵手段と、該集塵手段により分離されたばいじんにホウ素の溶出防止剤として生石灰又は消石灰を添加して混合する混合手段とを備え、前記混合手段で添加するホウ素の溶出防止剤の量を、以下の式とすることを特徴とするばいじんの処理装置。
    R≧0.0054Q−0.6・・・・・・・・(1)
    [式(1)中、Rはホウ素の溶出防止剤の添加量(Ca換算)〔wt%〕を示し、Qはばいじん中のホウ素含有量〔mg/kg−dry〕を示す。]
  6. 排煙中に含まれるばいじんの処理装置であって、該排煙中のばいじんを分離する集塵手段と、該集塵手段により分離されたばいじんに、ホウ素の溶出防止剤として生石灰又は消石灰、及びセレンの溶出防止剤としてFeCl 3 又はFe 2 (SO 4 3 を添加して混合する混合手段とを備え、前記混合手段で添加するホウ素の溶出防止剤及びセレンの溶出防止剤の量を、以下の式とすることを特徴とするばいじんの処理装置。
    R≧0.0054Q−0.6+1.1Y・・・(2)
    [式(2)中、Rはホウ素の溶出防止剤の添加量 ( Ca換算 ) 〔wt%〕を示し、Qはばいじん中のホウ素含有量〔mg/kg−dry〕を示し、Yはセレンの溶出防止剤の添加量(Fe換算)〔wt%〕を示す。]
    Y≧0.032X−0.2・・・・・・・・・(3)
    [式(3)中、Yはセレンの溶出防止剤の添加量(Fe換算)〔wt%〕を示し、Xはばいじん中のセレン含有量〔mg/kg−dry〕を示す。]
  7. 前記混合装置で前記溶出防止剤と混合されたばいじんを塊状化する塊状化手段をさらに備えてなることを特徴とする請求項5又は6記載のばいじんの処理装置。
  8. 前記集塵手段は、ばいじんを分離回収する回収部を排煙の入口側から出口側に向って複数備えており、排煙の入口側の回収部から回収されるばいじんと出口側から回収されるばいじんとを別個に分離回収し、出口側で分離回収されたばいじんのみを、前記混合手段に導入する構成としたことを特徴とする請求項5〜7のいずれか記載のばいじんの処理装置。
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