JP2009035449A - セメントキルン抽気ガスの処理システム及び処理方法 - Google Patents

セメントキルン抽気ガスの処理システム及び処理方法 Download PDF

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【課題】セメントキルンに付設されたプレヒータ等におけるコーティングの発生や設備コストの増大を抑制しながら、セメントキルン抽気ガス中に含まれる硫黄分を除去し、併せて、残留性有機汚染物質も除去する。
【解決手段】セメントキルン5の窯尻から最下段サイクロンに至るまでのキルン排ガス流路より燃焼ガスの一部を抽気するプローブ6と、プローブ6で抽気した抽気ガスから塩素を含むダストD2を分離するバグフィルタ13と、ダストD2が分離された抽気ガスG3に対して、消石灰及び活性炭を噴霧する噴霧機15と、消石灰及び活性炭が噴霧された抽気ガスG3中のダストを集塵するバグフィルタ16とを備えるセメントキルン抽気ガスの処理システム1等。バグフィルタ16の後段に、バグフィルタ16で捕集されたダストD3を、硫黄を含む物質と、残留性有機汚染物質を含む物質とに分別する分別部4を備えることで分別処理を簡略化できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、セメントキルン抽気ガスの処理システム及び処理方法に関し、特に、セメントキルンの窯尻から最下段サイクロンに至るまでのキルン排ガス流路より燃焼ガスの一部を抽気して、塩素及び硫黄分等を除去するための処理システム等に関する。
従来、セメント製造設備におけるプレヒータの閉塞等の問題を引き起こす原因となる塩素、硫黄、アルカリ等の中で、塩素が特に問題となることに着目し、セメントキルンの窯尻から最下段サイクロンに至るまでのキルン排ガス流路より燃焼ガスの一部を抽気して塩素を除去する塩素バイパス設備が用いられている。この塩素バイパス設備では、燃焼ガスを抽気した後に、抽気した燃焼ガスから塩素を含むダストを分離するが、ダストを分離した後の抽気ガスには、相当量の硫黄酸化物が気体の状態で含まれるため、塩素バイパスからの排気をそのまま大気に放出することはできない。
そこで、特許文献1に記載のように、塩素バイパス排気をプレヒータに戻し、プレヒータ内で塩素バイパス排気中の硫黄分を除去する脱硫方法が提案されている。この方法では、プレヒータの下部に形成される温度800〜1000℃程度の領域に、塩素バイパス排気を導入することにより、塩素バイパス排気中の硫黄分を、プレヒータ内のセメント粉末原料と反応させて硫黄分を除去している。
また、他の脱硫方法として、特許文献2には、抽気プローブ内を流れる抽気ガス中に塩素バイパスダストを吹き込んで、抽気ガス中の硫黄分を除去する方法が提案されている。この方法では、回収した塩素バイパスダストを、セメントキルンの入口フード付近から新たに抽気した抽気ガスに添加してダスト濃度を高め、この高濃度のダストを抽気ガス中の硫黄分と接触させることにより、抽気ガス中の硫黄分を除去している。
特開2000−226241号公報 特開2007−31188号公報
しかし、特許文献1に記載の脱硫方法においては、硫黄分を含む塩素バイパス排気を、塩素バイパス設備とプレヒータとの間で循環させるため、プレヒータを流れるガス中の硫黄濃度が増加し、コーティングを誘発するという問題がある。特に、近年、廃棄物のセメント原料化又は燃料化によるリサイクルが推進され、セメント製造工場に持ち込まれる廃棄物の量が増加しているため、上記硫黄濃度も増加傾向にあり、その対策が急務となっている。
一方、特許文献2に記載の脱硫方法においては、抽気プローブ内を流れる抽気ガス中に塩素バイパスダストを吹き込んで抽気ガス中の硫黄分を除去するが、抽気ガス中の硫黄分は硫酸塩となってダスト側に回収される。そのため、塩素バイパスダストを水洗して塩素分を除去する際に、水洗処理が必要となるダスト量が増加し、設備コストの増大を招くなどの問題がある。
また、今後、セメント製造工場に持ち込まれる廃棄物の量の増加に伴い、セメントキルンの燃焼排ガスに残留性有機汚染物質、例えば、ダイオキシン類(PCDD、PCDF、co−PCB)、ポリ塩化ビフェニル(PCBs)等が含まれる虞があり、これらは、脱硫剤の使用や水洗処理によって、抽気ガス中の硫黄分を除去すると、脱硫処理後の廃材、廃液中に混入し、その結果、廃材等の処理が困難となったり、そのための処理設備が必要になるなどの弊害を招く。また、触媒を用いて残留性有機汚染物質を分解処理することも考えられるが、酸性ガスとの共存下では、管路や処理塔の腐食を招くため、処理設備の耐久性が低下し、現実的ではない。
そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、プレヒータ等におけるコーティングの発生や、設備コストの増大を抑制しながら、抽気ガス中に含まれる硫黄分を除去し、併せて、残留性有機汚染物質を除去することもできるセメントキルン抽気ガスの処理システム及び処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、セメントキルン抽気ガスの処理システムであって、セメントキルンの窯尻から最下段サイクロンに至るまでのキルン排ガス流路より燃焼ガスの一部を抽気する抽気手段と、該抽気手段で抽気した抽気ガスから塩素を含むダストを分離する分離手段と、前記ダストが分離された抽気ガスに対して、硫黄又は/及び残留性有機汚染物質を処理するための処理剤を添加する添加手段と、前記処理剤が添加された抽気ガス中のダストを集塵する集塵手段とを備えることを特徴とする。尚、残留性有機汚染物質とは、ダイオキシン類(PCDD、PCDF、co−PCB)、ポリ塩化ビフェニル(PCBs)等をいう。
そして、本発明によれば、抽気手段により抽気された抽気ガスに対して、硫黄を除去するための処理剤を添加し、その後、抽気ガス中のダストを集塵するため、硫黄分をセメント焼成系内で循環させることなく、抽気ガス中の硫黄分を除去することができ、プレヒータ等におけるコーティングの発生を抑制することが可能になる。また、残留性有機汚染物質を除去するための処理剤を添加するため、それらも除去することができる。加えて、塩素を含むダストを分離した後に、硫黄分等を除去するための処理剤を添加するため、水洗処理が必要なダスト量が増大するのを防止することもでき、設備コストの増大を回避することが可能になるとともに、塩素と硫黄分等とを分離した状態で回収することができ、分別処理を簡略化することが可能になる。
前記セメントキルン抽気ガスの処理システムにおいて、前記添加手段を、前記ダストが分離された抽気ガスに対して、前記処理剤を噴霧する噴霧手段を備えるように構成することができる。これによって、抽気ガスの全体に満遍なく脱硫剤等を添加することができ、硫黄分等の除去効率を向上させることが可能になる。
前記セメントキルン抽気ガスの処理システムにおいて、前記集塵手段で集塵されたダストを、硫黄を含む物質と、残留性有機汚染物質を含む物質とに分別する分別手段を備えることができる。これによって、硫黄と、残留性有機汚染物質とを分別して回収することができ、処理し易い状態で有害物質を回収することが可能になる。
また、本発明は、セメントキルン抽気ガスの処理方法であって、セメントキルンの窯尻から最下段サイクロンに至るまでのキルン排ガス流路より燃焼ガスの一部を抽気し、該抽気した抽気ガスから塩素を含むダストを分離し、該ダストが分離された抽気ガスに対して、硫黄又は/及び残留性有機汚染物質を処理するための処理剤を添加し、該処理剤が添加された抽気ガス中のダストを集塵することを特徴とする。本発明によれば、上記発明と同様に、プレヒータ等におけるコーティングの発生を抑制し、残留性有機汚染物質を除去することもでき、水洗処理が必要なダスト量が増大するのを防止し、塩素と硫黄分等とを分離した状態で回収することができる。
前記セメントキルン抽気ガスの処理方法において、前記硫黄を処理するための処理剤として、消石灰、生石灰、仮焼したセメント原料、石炭灰、活性炭、高炉灰及び未燃カーボンを含む灰からなる群より選ばれる一以上を添加することができる。尚、仮焼したセメント原料とは、セメントキルンに付設されたプレーヒータの最下段サイクロン等から分取したセメント原料をいう。
また、前記セメントキルン抽気ガスの処理方法において、前記残留性有機汚染物質を処理するための処理剤として、活性炭、活性コークス、石炭、石炭灰、活性炭、高炉灰及び未燃カーボンを含む灰からなる群より選ばれる一以上を添加することができる。
さらに、前記セメントキルン抽気ガスの処理方法において、前記ダストが分離された抽気ガスに対して、前記処理剤を噴霧することができ、抽気ガスの全体に満遍なく脱硫剤等を添加し、硫黄分等の除去効率を向上させることができる。
また、前記ダストが分離された抽気ガスに対して、水を噴霧することができ、これによって、抽気ガス中の水分を増加させ、脱硫効率を向上させることができる。
前記セメントキルン抽気ガスの処理方法において、前記集塵されたダストを、硫黄を含む物質と、残留性有機汚染物質を含む物質とに分別することができ、硫黄と、残留性有機汚染物質とを分別して回収することで、処理し易い状態で有害物質を回収することが可能になる。
以上のように、本発明によれば、セメントキルンに付設されたプレヒータ等におけるコーティングの発生や設備コストの増大を抑制しながら、セメントキルン抽気ガス中に含まれる硫黄分を除去し、併せて、残留性有機汚染物質を除去することも可能になる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明にかかるセメントキルン抽気ガスの処理システムの一実施の形態を示し、この処理システム1は、大別して、ガス抽気部2と、ガス処理部3と、分別処理部4とで構成される。
ガス抽気部2は、セメントキルン5の窯尻から最下段サイクロン(不図示)に至るまでのキルン排ガス流路より、燃焼ガスの一部を抽気するための設備である。このガス抽気部2は、燃焼ガスを抽気するプローブ6と、プローブ6内に冷風を供給して抽気ガスG1を急冷する冷却ファン7と、抽気ガスG1に含まれるダストの粗粉D1を分離する分級機としてのサイクロン10等から構成される。
ガス処理部3は、抽気ガス中の有害物質を除去するための設備である。このガス処理部3は、サイクロン10から排出された微粉を含む抽気ガスG2を冷却する冷却器11と、冷却器11に冷風を供給する冷却ファン12と、冷却器11で冷却された抽気ガスG2中のダストの微粉D2を集塵するバグフィルタ13と、冷却器11及びバグフィルタ13から排出された微粉ダストD2を回収するダストタンク14と、バグフィルタ13から排出される排ガスG3に脱硫剤等を噴霧する噴霧機15と、バグフィルタ13の排ガスG3に含まれるダストD3を集塵するバグフィルタ16と、バグフィルタ16の排ガスG4を系外に放出するための排気ファン17等から構成される。
噴霧機15は、塩素分を含む微粉ダストD2が除去された抽気ガスG3に対して、硫黄を除去する脱硫剤や、ダイオキシン類(PCDD、PCDF、co−PCB)、ポリ塩化ビフェニル(PCBs)等の残留性有機汚染物質を除去する除去剤(以下、適宜「有害物質除去剤」という)を添加するために備えられる。この噴霧機15は、バグフィルタ13とバグフィルタ16との間に配置され、その噴霧口は、バグフィルタ13の排気口から延びる管路13aに連結される。
噴霧機15から噴霧する脱硫剤としては、消石灰等を用いることができる。消石灰(Ca(OH)2)を噴霧した場合には、排ガスG3中に存在する硫黄分(SO2)は、消石灰と以下のように反応する。
SO2+Ca(OH)2→CaSO3・1/2H2O+1/2H2
CaSO3・1/2H2O+1/2O2+3/2H2O→CaSO4・2H2
これにより、排ガスG3中の硫黄分から石膏(CaSO4・2H2O)を生成することができる。尚、脱硫剤としては、消石灰以外にも、生石灰、仮焼したセメント原料(プレーヒータの最下段サイクロン等から分取したセメント原料)、石炭灰等を用いることができる。さらに、脱硫剤として重曹(NaHCO3)を使用してもよい。この場合、重曹は、SO2と反応し、硫酸ナトリウムとなり、水に溶解する。そのため、分別処理部4では、活性炭のみの回収となる。
一方、有害物質除去剤としては、活性炭等を用いることができる。活性炭を用いた場合には、活性炭が吸着剤として作用し、排ガスG3中に存在する残留性有機汚染物質を吸着除去することができる。尚、有害物質除去剤としては、活性炭以外にも、活性コークス、石炭、石炭灰、活性炭、高炉灰及び未燃カーボンを含む灰等を用いることができる。
バグフィルタ16は、脱硫剤等が添加された排ガスG3からダストD3を集塵するために備えられ、バグフィルタ16には、上記のようにして生成された石膏と、残留性有機汚染物質を吸着した活性炭とが、排ガスG3中に混在した状態で搬送される。尚、残留性有機汚染物質の除去率を高めるため、残留性有機汚染物質を分解処理することが可能な濾布(例えば、新東工業株式会社製シーフィル、ジャパンゴアテックス株式会社製リメディア(R)等)を用いてダストD3を集塵してもよい。
分別処理部4は、バグフィルタ16で捕集されたダストD3を回収し、石膏と活性炭を分別するための設備である。この分別処理部4は、ダストD3に水を加えてスラリー化するスラリータンク20と、スラリータンク20から排出されたスラリーS1に剪断力を付与して活性炭の表面の改質等を行う表面改質機25と、スラリーS1に起泡剤を加えて気泡を発生させる調整槽21と、スラリーS1中の活性炭を気泡に付着させ、浮上させて分離する浮選機22と、浮選機22からのテーリングを固液分離してケークを生成し、石膏を回収する固液分離器23と、浮選機22からのフロスを固液分離して活性炭を回収するフィルタプレス24と、固液分離器23及びフィルタプレス24からの排液を一時的に貯蔵するタンク26等から構成される。尚、カルシウム分に気泡を付着させ、浮選機22のフロス側に石膏を回収することもできる。また、石膏の結晶を成長させて物理分級し、回収してもよい。
次に、上記処理システム1の動作について、図1を参照しながら説明する。
セメントキルン5の窯尻から最下段サイクロンに至るまでのキルン排ガス流路より、燃焼ガスの一部をプローブ6によって抽気すると同時に、冷却ファン7からの冷風によって、塩素化合物の融点である600〜700℃以下にまで急冷する。次いで、サイクロン10において、プローブ6から排気される抽気ガスG1を、粗粉D1と、微粉D2を含むガスG2とに分離し、粗粉D1をセメントキルン系に戻す一方で、ガスG2を冷却器11で冷却する。その後、バグフィルタ13において、ガスG2中の微粉D2を集塵し、塩素バイパスダストとしてダストタンク14に回収する。
その一方で、微粉D2が除去されたガスG3を管路13aに排出し、噴霧機15により、管路13a中のガスG3に対して、脱硫剤としての消石灰と、有害物質除去剤としての活性炭とを噴霧する。これにより、ガスG3中の硫黄分を消石灰と反応させて石膏を生成するとともに、ガス中の残留性有機汚染物質を活性炭に吸着させ、バグフィルタ16において、それらをダストD3として捕集する。尚、バグフィルタ16からの排ガスG4は、排気ファン17を介して大気に放出してもよいし、熱回収のためにセメント工程内に戻してもよい。
次いで、スラリータンク20において、バグフィルタ16からのダストD3に水を加えてスラリー化し、スラリータンク20から排出されたスラリーS1に表面改質機25によって剪断力を付与して活性炭の表面の改質等を行う。この表面改質は、活性炭の分離状態が悪い場合に行うものであって、表面改質によって浮選浮遊性を向上させることができる、次に、調整槽21において、スラリーS1と起泡剤とを混合する。そして、起泡剤が混合されたスラリーS2と空気とを浮選機22に供給し、浮選機22において、気泡を発生させ、その気泡に活性炭を付着させるとともに、活性炭が付着して浮上した気泡を除去する。
尚、活性炭を用いて残留性有機汚染物質、ガス中の硫黄分(SO3)を吸着した場合、活性炭等に水を加えて処理すると、残留性汚染物質は固体(活性炭等)側に、硫黄分は水溶液側に分離される。また、水溶液側に溶解した硫黄分を石膏として回収するためのカルシウム分が不足しないように、スラリータンク20にカルシウム分として、石灰石、消石灰、生石灰、セメント原料、仮焼したセメント原料等を追加する。また、スラリータンク20にカルシウム分を追加しないで、残留性有機汚染物質が付着した部分と、石膏として析出した部分とを回収し、未反応の液中の硫黄分をそのままタンク26に移動させることもできる。
次に、フィルタプレス24において、浮選機22からのフロスを固液分離し、活性炭を回収する。回収された活性炭は、セメントキルン5において、燃料とともに燃焼させることで、活性炭に含まれる残留性有機汚染物質を完全に分解することができる。
それと併行して、固液分離器23において、浮選機22からのテーリングを固液分離してケークを生成し、その後、不図示の乾燥機等によってケークを乾燥して石膏を回収する。回収された石膏は、セメントミル等に投入してクリンカとともに粉砕し、セメントの一部として利用することができる。
固液分離器23及びフィルタプレス24からの排液は、タンク26に貯蔵し、スラリータンク22に戻してもよく、廃水処理後放流したり、セメント粉砕ミル系に添加することもできる。
以上のように、本実施の形態においては、プローブ6により抽気された抽気ガスに脱硫剤を噴霧し、その後、抽気ガス中のダストを集塵することによって、抽気ガス中の硫黄分を除去している。このため、硫黄分をセメント焼成系内に循環させることなく脱硫することができ、プレヒータ等におけるコーティングの発生を抑制することが可能になる。また、脱硫剤に加えて、残留性有機汚染物質を除去するための有害物質除去剤も添加するため、硫黄分を除去すると同時に、残留性有機汚染物質を除去することもできる。
さらに、微粉D2を捕集するバグフィルタ13によって塩素バイパスダストを分離した後に、噴霧機15を介して硫黄分等を除去するための処理剤を添加するため、水洗処理が必要なダスト量が増大するのを防止することができ、設備コストの増大を回避することが可能になるとともに、塩素と硫黄分等とを分離した状態で回収することができ、分別処理を簡略化することが可能になる
また、残留性有機汚染物質を吸着した活性炭と、硫黄除去に伴って発生した石膏を浮選機22を用いて分離するため、処理し易い状態で有害物質を回収することが可能になる。
本発明にかかるセメントキルン抽気ガスの処理システムの一実施の形態を示すフロー図である。
符号の説明
1 セメントキルン抽気ガスの処理システム
2 ガス抽気部
3 ガス処理部
4 分別処理部
5 セメントキルン
6 プローブ
7 冷却ファン
10 サイクロン
11 冷却器
12 冷却ファン
13 バグフィルタ
13a 管路
14 ダストタンク
15 噴霧機
16 バグフィルタ
17 排気ファン
20 スラリータンク
21 調整槽
22 浮選機
23 固液分離器
24 フィルタプレス
25 表面改質機
26 タンク

Claims (9)

  1. セメントキルンの窯尻から最下段サイクロンに至るまでのキルン排ガス流路より燃焼ガスの一部を抽気する抽気手段と、
    該抽気手段で抽気した抽気ガスから塩素を含むダストを分離する分離手段と、
    前記ダストが分離された抽気ガスに対して、硫黄又は/及び残留性有機汚染物質を処理するための処理剤を添加する添加手段と、
    前記処理剤が添加された抽気ガス中のダストを集塵する集塵手段とを備えることを特徴とするセメントキルン抽気ガスの処理システム。
  2. 前記添加手段は、前記ダストが分離された抽気ガスに対して、前記処理剤を噴霧する噴霧手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のセメントキルン抽気ガスの処理システム。
  3. 前記集塵手段で集塵されたダストを、硫黄を含む物質と、残留性有機汚染物質を含む物質とに分別する分別手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のセメントキルン抽気ガスの処理システム。
  4. セメントキルンの窯尻から最下段サイクロンに至るまでのキルン排ガス流路より燃焼ガスの一部を抽気し、
    該抽気した抽気ガスから塩素を含むダストを分離し、
    該ダストが分離された抽気ガスに対して、硫黄又は/及び残留性有機汚染物質を処理するための処理剤を添加し、
    該処理剤が添加された抽気ガス中のダストを集塵することを特徴とするセメントキルン抽気ガスの処理方法。
  5. 前記硫黄を処理するための処理剤として、消石灰、生石灰、仮焼したセメント原料、石炭灰、活性炭、高炉灰及び未燃カーボンを含む灰からなる群より選ばれる一以上を添加することを特徴とする請求項4に記載のセメントキルン抽気ガスの処理方法。
  6. 前記残留性有機汚染物質を処理するための処理剤として、活性炭、活性コークス、石炭、石炭灰、活性炭、高炉灰及び未燃カーボンを含む灰からなる群より選ばれる一以上を添加することを特徴とする請求項4に記載のセメントキルン抽気ガスの処理方法。
  7. 前記ダストが分離された抽気ガスに対して、前記処理剤を噴霧することを特徴とする請求項4、5又は6に記載のセメントキルン抽気ガスの処理方法。
  8. 前記ダストが分離された抽気ガスに対して、水を噴霧することを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載のセメントキルン抽気ガスの処理方法。
  9. 前記集塵されたダストを、硫黄を含む物質と、残留性有機汚染物質を含む物質とに分別することを特徴とする4乃至8のいずれかに記載のセメントキルン抽気ガスの処理方法。
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