JP5147146B2 - ごみ焼却飛灰の処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ごみ焼却飛灰の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ごみ焼却施設においては、焼却炉から排ガスと共に飛散して捕集された飛灰は特別管理一般廃棄物に指定されているため、厚生大臣が定める方法(セメント固化法、薬剤添加法、溶融固化法、酸その他の溶媒への抽出法)の何れかにより中間処理し、飛灰中の重金属を安定化させた後、埋立て処分している。上記4方法のうち、薬剤添加法が広く採用されており、薬剤としてはジチオカルバミン酸系などの液体キレート剤が使用されることが多い。この場合には、飛灰に液体キレート剤を添加して混練し、重金属を不溶化する処理が行われる。
【0003】
又、ごみ焼却施設においては、焼却炉から発生する排ガス中に含まれる塩化水素や硫黄酸化物などの酸性ガスを除去する処理が行われるが、この酸性ガスを除去する方法の一つとして、乾式集塵機よりも上流側の排ガス流路に酸性ガスの除去剤を吹き込んで酸性ガスと反応させ、排ガス中の酸性ガスを除去する方法があり、広く行われている。この際、酸性ガスの除去剤としては消石灰の粉末が使用される。
【0004】
この方法によって処理された排ガスの集塵機においては、焼却炉から飛散してきた飛灰と共に消石灰と酸性ガスとの反応生成物や未反応の消石灰が捕集される。この排ガス流路に消石灰を吹込んだ際に捕集される飛灰(以下、アルカリ飛灰と記す)についても、上記法令の定めに従って、重金属の安定化処理を行った後、埋立て処分している。
【0005】
なお、以下の説明においては、焼却炉から発生する排ガスの酸性ガス除去処理をするための消石灰の吹き込みをしなかった際に集塵機で捕集された飛灰を中性飛灰と記す。従って、中性飛灰と記した場合には消石灰を含まない飛灰であることを意味し、アルカリ飛灰と記した場合には消石灰を含む飛灰であることを意味する。そして、単に、飛灰と記した場合には上記両者の総称であることを意味するものとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ジチオカルバミン酸系などの液体キレート剤を使用する薬剤添加法には幾つかの問題点がある。その一つとして、上記液体キレート剤を使用する薬剤添加法により飛灰を処理すると、液体キレート剤が高価な薬剤であるため、処理コストが高くなるという問題がある。又、飛灰に液体キレート剤を添加して混練する処理を行う際には、二硫化炭素などの有害ガスが発生する。このため、作業環境を改善するための設備を設けなければならない。
【0007】
又、アルカリ飛灰の処理を、上記液体キレート剤を使用する方法によって行うと、液体キレート剤が重金属を捕捉する性能が低下してしまうという問題が発生する。この現象は、アルカリ飛灰中には未反応消石灰が多量に含まれているため、その溶出液のpHが非常に高くなり、そのpH値がジチオカルバミン酸系などの液体キレート剤が効率よく重金属を捕捉することができる領域から外れるために起こるものである。このようなことから、アルカリ飛灰を処理する場合には、その飛灰のpHを適正な範囲まで下げるために、さらに塩化鉄などの薬剤が添加されている。このため、飛灰の処理コストがさらに高くなる。
【0008】
さらに、pH12以上のpH領域においては、鉛(Pb)などの両性金属が水酸化錯イオンとなって溶解しやすくなるので、両性金属であるPbなどの重金属の溶出を抑えることが難しくなる。
【0009】
そして、溶融固化法により飛灰を処理する場合には、電気炉やコークスベッド方式の溶融炉などの溶融炉を使用して、飛灰を千数百度まで加熱して溶融する処理をしなければならない。このため、複雑な処理設備が必要になると共に、多量のエネルギーが消費されるので、飛灰の処理コストが非常に高くなる。
【0010】
本発明は、簡単な処理をするだけで重金属を安定化させることができる性状の飛灰が捕集されるごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤と、高価な薬剤を使用することなく、又簡単な装置で重金属を安定化することができるごみ焼却飛灰の処理方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために、ごみ焼却炉から発生する排ガスに消石灰を吹き込んで酸性ガスを除去する排ガス処理技術について、種々の研究を行った。そして、その研究過程において、排ガス中に吹き込む消石灰に硫酸塩含有物質を添加すると、集塵機で捕集された飛灰に水を加えて混練する簡単な処理をするだけでその中に含まれる重金属が安定化され、その溶出が抑えられるという効果が得られることを見出した。さらに、硫酸塩含有物質に加えてアルミニウム含有物質を添加することにより、飛灰中の重金属が安定化されてその溶出が抑制される効果が一層高められるという知見を得た。又、ごみ焼却飛灰に、消石灰と生石灰、又はそれらの中の何れか一方を添加すると共に硫酸塩含有物質を添加し、或いはさらにアルミニウム含有物質を添加した後、水を加えて混練すれば、飛灰中の重金属が安定化され、その溶出が抑えられるとの知見を得た。
【0012】
本発明は上記のような知見に基づいてなされたものであり、前記の課題は、下記の発明により解決される。
【0013】
請求項1の発明に係る発明は、ごみ焼却排ガスに消石灰を吹き込んで酸性ガスの除去処理をした際に捕集されるアルカリ飛灰に、硫酸塩含有物質とアルミニウム含有物質を添加し、さらに前記アルカリ飛灰に、消石灰及び/又は生石灰を添加し、アルカリ分として定量されるCaOの含有率を30wt%以下に調整して、アルカリ分として定量されるCaOに対するSO4成分のモル比をSO4 /CaO≧0.3、アルカリ分として定量されるCaOに対するAl23成分のモル比をCaO:Al23=3:1〜3の範囲にそれぞれ調整した後、水の存在下で混練し、この混練物を密閉容器に入れ、圧力が2気圧未満に保持されるように加熱することを特徴としている。
【0014】
請求項2の発明に係る発明は、焼却排ガスに消石灰を吹き込む酸性ガス除去処理をしなかった際に捕集される中性飛灰に、硫酸塩含有物質とアルミニウム含有物質を添加し、さらに前記アルカリ飛灰に消石灰及び/又は生石灰を添加し、アルカリ分として定量されるCaOの含有率を30wt%以下に調整して、アルカリ分として定量されるCaOに対するSO 4 成分のモル比をSO 4 /CaO≧0.3、アルカリ分として定量されるCaOに対するAl 2 3 成分のモル比をCaO:Al 2 3 =3:1〜3の範囲にそれぞれ調整した後、水の存在下で混練し、この混練物を密閉容器に入れ、圧力が2気圧未満に保持されるように加熱することを特徴としている。
【0026】
上記の各発明において、アルカリ分として定量されるCaO(以下、アルカリ分のCaOと記す)とは、消石灰や生石灰などのアルカリに由来するCaOを指すものであって、塩類などを形成しているカルシウム分をも含むものではない。なお、アルカリ分のCaOは、例えば、肥料分析法1992年版(農林水産省農業環境技術研究所、平成4 年12月、日本肥料検定協会発行)に定められている方法によって求めたアルカリ分から、別途に定量したMgOをCaOに換算した値を差し引くことによって求めることができる。
【0027】
消石灰の吹き込みによりごみ焼却排ガス中の酸性ガスを除去する場合、排ガス中の酸性ガスと反応する量よりも過剰の消石灰を吹き込むので、集塵機で捕集された飛灰には未反応の消石灰が含まれている。このため、本発明の酸性ガス除去剤を吹き込んだ際に捕集されるアルカリ飛灰は、焼却炉から飛散してきたダスト(飛灰)と消石灰と硫酸塩含有物質の混合物、或いは焼却炉から飛散してきた飛灰と消石灰と硫酸塩含有物質とアルミニウム含有物質よりなる混合物である。そして、前述のように、このアルカリ飛灰は水を加えて混練するだけで、その中に含まれている重金属が安定化されて溶出しないようになる特性を有している。
【0028】
上記のようにして発現する重金属安定化のメカニズムは必ずしも明らかではないが、上記の混合物であるアルカリ飛灰に水を加えた際に、安定な鉱物が生成する反応が起こり、重金属がその安定な鉱物の組織の中に取り込まれて安定化され、或いはその中に吸着されて安定化されることによるものと考えられる。
【0029】
すなわち、本発明の酸性ガス処理剤を吹き込んだ際に捕集されたアルカリ飛灰に水を加えると、この飛灰に含まれているアルカリ分のCaO成分と、硫酸塩、アルミニウム化合物、飛灰中のケイ酸系化合物などが反応し、次のような安定な鉱物が生成する。生成する安定な鉱物としては、ケイ酸カルシウム系化合物、CaO・Al23 ・H2 O、3CaO・Al23 ・6H2 O、3CaO・Al23 ・10〜12H2 Oなどのアルミン酸カルシウム水和物、エトリンガイト(3CaO・Al23 ・3CaSO4 ・32H2 O)などのカルシウムアルミニウムサルフェート化合物などである。
【0030】
上記のような安定な鉱物が生成する反応が起こることによって、次のような効果がもたらされる。まず、上記の鉱物が生成する際に、重金属類がその鉱物中に取り込まれたり、或いはその鉱物に吸着されたりし、飛灰中の重金属が安定化される。又、アルカリ分のCaOが消費されるので、捕集されたアルカリ飛灰が高アルカリ性(高pH)になるのが避けられ、Pbなどの両性金属が溶出し難い状態になる。さらに、上記鉱物の生成によって、処理物が固化した際の強度が大きくなる。
【0031】
上記のような効果が得られる酸性ガス除去剤を構成する物質としては、消石灰の他に、少なくとも硫酸塩含有物質が混合されていることが必要である。そして、さらにアルミニウム含有物質が混合されていれば、その効果を一層高めることができる。なお、焼却炉から飛散してきた飛灰にはケイ酸系化合物が含まれているので、通常、シリカ含有物質を添加する必要はないが、飛灰中のシリカ含有物質の含有量が少ない場合には、必要に応じて、シリカ含有物質を添加する。
【0032】
硫酸塩含有物質としては、石膏、無水石膏、半水石膏、明礬石、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウムなどを使用することができる。アルミニウム含有物質としては、明礬石、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、カオリンなどを使用することができる。又、シリカ含有物質としては、珪石、明礬石、珪藻土、カオリン、ケイ酸ソーダなどを使用することができる。
【0033】
そして、基材である消石灰粉末に適量の硫酸塩含有物質の粉末を添加し、或いはさらにアルミニウム含有物質の粉末の適量を添加して混合することにより、本発明の酸性ガス除去剤が調製される。この調製においては、硫酸塩含有物質の粉末やアルミニウム含有物質の粉末は基材である消石灰に対し適度の量を添加する。添加物質が硫酸塩含有物質だけである場合、消石灰に由来するアルカリ分のCaOに対するSO4 のモル比がCaO:SO4 =1:0.008〜0.4、好ましくはCaO:SO4 =1:0.02〜0.08になるように硫酸塩含有物質を添加することにより、本発明の酸性ガス除去剤が得られる。又、添加物質が硫酸塩含有物質とアルミニウム含有物質である場合、消石灰に由来するアルカリ分のCaOに対するSO4 のモル比がCaO:SO4 =1:0.008〜0.4、好ましくはCaO:SO4 =1:0.02〜0.08になるように硫酸塩含有物質を添加し、Al23 のモル比がCaO:Al23 =1:0.003〜0.133、好ましくはCaO:Al23 =0.007〜0.027になるようにアルミニウム含有物質を添加することにより、本発明の酸性ガス除去剤が得られる。
【0034】
酸性ガス除去剤の基材である消石灰粉末は排ガス中の酸性ガスと反応させてこれを吸収するものであり、又、捕集された飛灰を処理する際に、その未反応分と他の成分を反応させて安定な鉱物を生成させるものであるので、何れの場合にも反応性のよいものが望ましく、その比表面積ができるだけ大きいものがよい。本発明の酸性ガス除去剤に用いる消石灰粉末は、その比表面積が15m2 /g以上、好ましくは20m2 /g以上のものであるのがよい。これは、後記する実施例における飛灰の溶出試験結果に基づくものである。この溶出試験結果によれば、比表面積が15m2 /gの消石灰を使用した際にも重金属の溶出が規制値以下に抑制されるが、重金属の溶出量を安定的な低値にするためには、比表面積が20m2 /g程度以上の消石灰を使用することが望ましい。
【0035】
本発明の酸性ガス除去剤に混合されている硫酸塩含有物質の粉末やアルミニウム含有物質の粉末の添加量は、実験結果に基づいて定められたものである。本発明の酸性ガス除去剤において、アルカリ分のCaOに対するSO4 のモル比が0.008未満であると、重金属の溶出抑制が十分に行われなくなる。又、アルカリ分のCaOに対するSO4 のモル比が0.4を超えても、硫酸塩含有物質の添加量の増加に見合う重金属の溶出抑制効果は認められない。そして、アルカリ分のCaOに対するAl23 のモル比が0.003未満であると、アルミニウム含有物質の添加によるさらなる重金属の溶出抑制効果が得られない。又、アルカリ分のCaOに対するAl23 のモル比が0.133を超えても、アルミニウム含有物質の添加量の増加に見合う重金属の溶出抑制効果は認められない。
【0036】
消石灰に硫酸塩含有物質やアルミニウム含有物質が混合された酸性ガス除去剤をごみ焼却排ガス中へ吹き込めば、集塵機で捕集された飛灰は、安定な鉱物が生成する反応物質である消石灰、硫酸塩含有物質、アルミニウム含有物質が十分によく混合された状態で取り出されるので、その飛灰の安定化処理に際しては、水を加えて混練するだけでよく、その処理操作が簡素化される。
【0037】
なお、酸性ガス除去剤を調製する場合、消石灰と他の添加物質の配合比は、その除去剤を吹込むごみ焼却炉毎に決定することが望ましい。これは、焼却炉に装入されるごみの質は同じ収集地域内であればそれほど変動しないが、地域差があるので、ごみ焼却炉から飛散してくる飛灰の組成が地域により異なることがあるためである。このため、酸性ガス除去剤の配合比は過去の飛灰の組成と酸性ガスに対する消石灰の当量比(消石灰の吹込み量)に基づいて決められる。必要に応じて、さらにシリカ含有物質を添加すれば、一層望ましい効果が得られる。
【0038】
次に、ごみ焼却飛灰中の重金属を安定化させる処理方法について説明する。本発明は、アルカリ飛灰、中性飛灰の何れの処理にも適用することができる。前述のように、中性飛灰に、消石灰と生石灰、又はそれらの中の何れか一方を添加すると共に硫酸塩含有物質を添加し、水の存在下で混練すれば、飛灰中の重金属が安定化され、その溶出が抑えられる。そして、中性飛灰に、消石灰と生石灰、又はそれらの中の何れか一方を添加すると共に硫酸塩含有物質を添加し、さらにアルミニウム含有物質を添加すれば、飛灰中の重金属の溶出は一層抑制される。この重金属の溶出抑制は、添加した消石灰又は生石灰或いはその双方、硫酸塩、アルミニウム化合物、飛灰中のケイ酸系化合物などの成分が反応し、前記のような種々の安定な鉱物が生成し、その鉱物が生成する際に、重金属類がその鉱物中に取り込まれたり、或いはその鉱物に吸着されたりして安定化されることにより、発現するものと考えられる。
【0039】
又、アルカリ飛灰に、硫酸塩含有物質を添加し、水の存在下で混練すれば、飛灰中の重金属が安定化され、その溶出が抑えられる。或いはさらにアルミニウム含有物質を添加すれば、飛灰中の重金属の溶出は一層抑制される。この重金属の溶出抑制は、添加した硫酸塩やアルミニウム化合物、アルカリ飛灰中の消石灰、飛灰中のケイ酸系化合物などの成分が反応して、前記のような種々の安定な鉱物が生成し、重金属が安定化されるものと考えられる。なお、アルカリ飛灰を処理する場合には、既に消石灰が含まれているので、通常、新たに消石灰や生石灰を添加しなくても所定の成分調整を行うことができる。しかし、アルカリ飛灰中の消石灰の含有量が少ないときには、消石灰又は生石灰或いはその双方を添加し、安定な鉱物の生成量を増加させる。
【0040】
上記のような効果が得られる鉱物を生成させるためには、飛灰に、消石灰と生石灰、又はそれらの中の何れか一方を添加すると共に硫酸塩含有物質を添加し、或いはさらにアルミニウム含有物質を添加し、アルカリ分のCaOとSO4 の成分比、或いはアルカリ分のCaOとSO4 の成分比及びアルカリ分のCaOとAl23 の成分比を所定の範囲に調整する必要がある。
【0041】
上記の成分比は、各種の実験結果に基づいて定められ、アルカリ分のCaOに対するSO4 の成分比(SO4 /CaO)は0.3以上であることが好ましい。SO4 /CaOが0.3未満であると、カルシウムアルミニウムサルフェート化合物の生成量が少なく、飛灰が高アルカリ性(高pH)になって、Pbなどの両性金属の溶出量が増加する。又、アルカリ分のCaO:Al23 のモル比は1:1〜3:1であることが好ましい。そのモル比がCaO<Al23 であると、安定な鉱物の生成量が少なくなり、重金属溶出抑制効果の発現度合が小さくなる。又、アルカリ分のCaOがAl23 の3倍を超えるモル比にすると、アルカリ分のCaOの一部が余剰となり、処理物のpHが上昇する。
【0042】
上記の成分調整において、成分比を調整する際の基準成分となるアルカリ分のCaOの含有量は、成分調整後の粉体全量に対し30wt%以下になるようにする。アルカリ分のCaOが上限値30wt%を超えると、処理物の量が増え、埋め立て処分に不利になる。
【0043】
なお、上記飛灰の処理方法についての記述には、ごみ焼却飛灰に、消石灰、生石灰、硫酸塩含有物質、アルミニウム含有物質などの添加物質を添加した後、水の存在下で混練することにより、飛灰中の重金属が安定化されることが記載されているが、本発明においては、上記の各添加物質は必ずしも粉末状で添加することを要しない。上記の各添加物質は、事前に水を加えてスラリー状にしたものであってもよい。添加物質をスラリー状で添加すると、混練に必要な水の一部或いは必要な水のすべてが添加物質の添加時に供給されるので、混練時には必要に応じて不足分の水を供給する。この際、すべての添加物質をスラリー状で添加する必要はなく、特定の添加物質だけであってもよい。
【0044】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を説明する。
A 酸性ガス除去剤の試験
(酸性ガス除去剤の調製)
基材である消石灰粉末については、比表面積が43m2 /gのものと、15m2 /gのものの2種類を使用した。又、硫酸塩含有物質としては、無水石膏の粉末と二水石膏の粉末の2種類を使用した。アルミニウム含有物質としては、伊豆明礬石(組成は表1に示す)の粉末を使用した。これらのものを原料とし、混合割合が異なる各種の酸性ガス除去剤を調製した。調製した酸性ガス除去剤の混合割合及び成分比は表2に示す。そして、これらの酸性ガス除去剤をごみ焼却炉の排ガス中へ吹き込む酸性ガス除去剤として使用した。
【0045】
【表1】
Figure 0005147146
【0046】
【表2】
Figure 0005147146
【0047】
(実施例1)
比表面積が43m2 /gの高表面積消石灰(奥多摩工業株式会社製、商品名:タマカルク)1000kgに対し、無水石膏の粉末を15kgの割合で加えて混合し、酸性ガス除去剤を調製した。この酸性ガス除去剤を用いて、処理能力が都市ごみ95トン/日、排ガス量28800Nm3 /h のごみ焼却炉の排ガス処理を行った。
【0048】
この処理においては、排ガス中のHClとSO2 量に対して約2当量の消石灰を含む酸性ガス除去剤を排ガス処理塔内へ噴射した。排ガス処理塔の排ガス煙道入口における排ガス濃度はHClが583ppm、SO2 が46.3ppmであった。又、排ガス処理塔の出口における処理後の排ガス濃度はHClが16ppm、SO2 が8.2ppmであり、除去率はHClが97%、SO2 が82%であった。この際、排ガス温度は170〜180℃であった。集塵はバグフィルターで良好に行われた。
【0049】
バグフィルターで捕集された飛灰の組成は、アルカリ分のCaOが15wt%、SO4 が8wt%、Al23 が12wt%、SiO2 が22wt%であった。又、飛灰中の重金属を分析したところ、鉛が2800mg/kg、カドミウムが50mg/kg、砒素が11mg/kg、総クロムが83mg/kg、総水銀が3.6mg/kgであった。
【0050】
この飛灰に水を加えて混練し、この混練物を密閉容器に入れて加熱し、1.9atmの加圧状態(118℃)で2時間保持する処理をした。この処理物について、環境庁告示13号に基づく溶出試験を行ったところ、重金属の溶出量は鉛が0.05mg/リットル未満であり、法定基準値以下であった。水銀、カドミウム、砒素、及びクロムは検出されなかった。又、溶出水のpHは11.8であり、低く抑えられた値であった。こられの結果は表3に示す。表3において、重金属溶出量の欄に記載されているNDは重金属溶出量が検出限界以下であることを示す。
【0051】
【表3】
Figure 0005147146
【0052】
(実施例2〜実施例32)
表2に示す割合で配合された酸性ガス除去剤を使用し、実施例1の場合と同じごみ焼却炉の排ガス処理を、実施例1と同じ条件で行った。そして、バグフィルターで捕集された飛灰について、実施例1の場合と同一条件で溶出試験を実施した。この結果は表3に示す通りであった。
【0053】
表3によれば、上記実施例においては、特に問題となる鉛の溶出量が、すべて法令の規制値(0.3mg/リットル)以下になっており、良好の結果が得られている。特に、硫酸塩含有物質として添加した石膏の他に、アルミニウム含有物質として伊豆明礬石を添加した場合には、重金属の溶出が一層抑制されている。
【0054】
捕集された飛灰の処理において、混練物を1.9atmの加圧状態まで加熱した場合には、重金属の溶出量が短時間で規制値以下に低下した。
(比較例1〜比較例3)
消石灰単味の酸性ガス除去剤を使用し、実施例1の場合と同じごみ焼却炉の排ガス処理を、実施例1と同じ条件で行った。バグフィルターで捕集された飛灰については、実施例と同一条件で溶出試験を行った。この結果は実施例の結果と共に表3に示す。
【0055】
表3によれば、比較例における重金属の溶出量は非常に大きく、規制値を遥かに超える値であった。
B 飛灰の処理試験
アルカリ飛灰に、硫酸塩含有物質又は硫酸塩含有物質とアルミニウム含有物質を添加し、アルカリ分のCaO、SO4 、及びAl23 成分の含有率をそれぞれ所定の範囲内に調整した後、水を加えて混練し、この混練物を加熱する処理を行った。なお、この試験においては、処理する飛灰が既に適度の消石灰を含んでいるアルカリ飛灰であったので、消石灰の添加は行わなかった。
(実施例33)
アルカリ飛灰1000gに無水石膏100gを加えてよく混合した。石膏が混合された飛灰の組成はアルカリ分のCaOが20wt%、SO4 が11wt%、Al23 が7wt%、SiO2 が19wt%であった。この組成から混練前の粉体の成分比(モル比)を求めると、SO4 /CaO=0.33、CaO:Al23 =3:0.6であり、少なくとも、SO4 /CaOの値については本発明で定めた範囲内の値であった。又、アルカリ飛灰の重金属含有量は、鉛が2100mg/kg、カドミウムが58mg/kg、砒素が8mg/kg、総クロムが79mg/kg、総水銀が2.9mg/kgであった。
【0056】
そして、石膏が混合された飛灰に水450gを加えて混練した後、この混練物を密閉容器に入れて加熱し、1.9atmに加圧(118℃)しながら2時間保持する処理をした。その後、処理物について環境庁告示13号に基づく溶出試験を行った。
【0057】
溶出試験の結果は、鉛の溶出量が0.12mg/リットルであったが、この値は法定基準値以下であった。水銀、カドミウム、砒素、及びクロムは検出されなかった。又、溶出水のpHは11.9であった。このpH値は、添加剤を加えないで安定化処理をした場合のpHが12.5程度まで上昇するのに対し、低く抑えられた値であった。こられの結果は表4に示す。表4において、重金属溶出量の欄に記載されているNDは重金属溶出量が検出限界以下であることを示す。
【0058】
【表4】
Figure 0005147146
【0059】
(実施例34〜実施例40)
表4に示す割合で、飛灰に石膏(無水石膏又は二水石膏)又は石膏と伊豆明礬石を混合し、実施例33の場合と同じ方法により、飛灰の処理を行った。こられの結果は表4に示す。
【0060】
表4によれば、実施例33〜実施例40においては、特に問題となる鉛の溶出量が、すべて法令の規制値以下になっており、良好の結果が得られている。特に、石膏の他に伊豆明礬石を添加した場合には、重金属の溶出が一層抑制されている。
【0061】
この結果によれば、飛灰中の重金属の溶出量を規制値以下にするためには、消石灰の他に、少なくとも硫酸塩含有物質を混合することを要する。その際の硫酸塩含有物質の添加量はアルカリ分のCaOに対するSO4 のモル比が0.3以上になるようにする。そして、重金属の溶出をさらに抑制しようとする場合には、さらにアルミニウム含有物質を添加する必要がある。
【0062】
飛灰の処理を密閉容器中で行い、1.9atmまで加圧する加熱をした場合には、重金属の溶出量が短時間で規制値以下に低下し、処理時間が著しく短縮された。
(比較例4、比較例5)
ごみ焼却施設の集塵機から排出されたままのアルカリ飛灰1000gに、水500gを加えて混練した後、混練物を加熱せずに放置する処理と、加圧下で加熱する処理の2方法を行った。この結果は実施例の結果と共に表4に示す。
【0063】
表4によれば、比較例における重金属の溶出量は非常に大きく、規制値を遥かに超える値であった。比較例においては、処理する飛灰中のアルカリ分のCaOに対するSO4 のモル比がSO4 /CaO=0.1程度であった。この結果から、SO4 /CaOの成分比が所定値以上にすることにより、重金属の溶出が抑制されることが確認された。
【0064】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る酸性ガス除去剤を使用してごみ焼却排ガスの酸性ガス除去処理をすれば、集塵機で捕集される飛灰に水を加えて混練するだけの簡単な処理をするだけで、飛灰中の重金属が安定化され、その溶出が抑制される。このため、飛灰を埋め立て処分する際の処理が大いに簡素化される。これにより処理コストが低減される。さらに、飛灰の処理に際しては、飛灰中に残留している消石灰が重金属を安定化させる反応物質の一成分と活用されるので、資源の有効活用がなされる。
【0065】
又、捕集された飛灰の処理を簡単な装置で行うことができるので、エネルギー消費が非常に少ない。又、液体キレート剤のような薬剤が添加されていないので、飛灰処理の際に有害ガスが発生しない。
【0066】
本発明に係るごみ焼却飛灰の処理方法によれば、飛灰に安価な石灰及び硫酸塩含有物質やアルミニウム含有物質などの無機物質を添加することによって飛灰中の重金属が安定化され、その溶出が抑制されるので、飛灰を埋め立て処分する際の処理コストが大幅に低減される。
【0067】
そして、本発明に係るごみ焼却飛灰の処理方法により、アルカリ飛灰を処理する場合には、飛灰中に残留している消石灰が重金属を安定化させる反応物質の一成分となるので、酸性ガス除去剤として使用した消石灰の残留物をそのまま重金属を安定させる成分として利用することができる。このため、資源を有効活用することができると共に、処理コストが低減される。
【0068】
さらに、アルカリ飛灰の処理においては、飛灰中の消石灰が添加した無機物質と反応して安定な鉱物になるので、消石灰が消費され、飛灰のpHの上昇が抑えられる。このため、飛灰のpHを重金属の溶出が起こらない領域まで低下させることができる。
【0069】
又、液体キレート剤のような薬剤を使用しないので、有害ガスが発生しない。又、混練や加熱などの簡単な処理をするだけでよいので、処理装置が簡素で、エネルギー消費が非常に少ない。

Claims (2)

  1. ごみ焼却排ガスに消石灰を吹き込んで酸性ガスの除去処理をした際に捕集されるアルカリ飛灰に、硫酸塩含有物質とアルミニウム含有物質を添加し、さらに前記アルカリ飛灰に、消石灰及び/又は生石灰を添加し、アルカリ分として定量されるCaOの含有率を30wt%以下に調整して、アルカリ分として定量されるCaOに対するSO4成分のモル比をSO4/CaO≧0.3、アルカリ分として定量されるCaOに対するAl23成分のモル比をCaO:Al23=3:1〜3の範囲にそれぞれ調整した後、水の存在下で混練し、この混練物を密閉容器に入れ、圧力が2気圧未満に保持されるように加熱することを特徴とする、ごみ焼却飛灰の処理方法。
  2. 焼却排ガスに消石灰を吹き込む酸性ガス除去処理をしなかった際に捕集される中性飛灰に、硫酸塩含有物質とアルミニウム含有物質を添加し、さらに前記アルカリ飛灰に消石灰及び/又は生石灰を添加し、アルカリ分として定量されるCaOの含有率を30wt%以下に調整して、アルカリ分として定量されるCaOに対するSO 4 成分のモル比をSO 4 /CaO≧0.3、アルカリ分として定量されるCaOに対するAl 2 3 成分のモル比をCaO:Al 2 3 =3:1〜3の範囲にそれぞれ調整した後、水の存在下で混練し、この混練物を密閉容器に入れ、圧力が2気圧未満に保持されるように加熱することを特徴とする、ごみ焼却飛灰の処理方法。
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