JPH09109342A - 線材被覆用熱融着性積層フィルム - Google Patents

線材被覆用熱融着性積層フィルム

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JPH09109342A
JPH09109342A JP27277395A JP27277395A JPH09109342A JP H09109342 A JPH09109342 A JP H09109342A JP 27277395 A JP27277395 A JP 27277395A JP 27277395 A JP27277395 A JP 27277395A JP H09109342 A JPH09109342 A JP H09109342A
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JP
Japan
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heat
wire
film
laminated film
coating
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Application number
JP27277395A
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English (en)
Inventor
Keiji Okamoto
圭史 岡本
Hiroyuki Furuya
浩行 古谷
Hitoshi Nojiri
仁志 野尻
Kosaku Nagano
広作 永野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 線材の被覆に際して線材の劣化を引き起こさ
ず、優れた低温接着性、耐放射線性等を有し、特に超電
導用線材等の被覆に適する線材被覆用熱融着性積層フィ
ルムを提供することを目的とする。 【解決手段】 ポリイミドフィルムと、ガラス転移温度
が150℃〜250℃であり、更に1%以下の吸水率と
3以下の誘電率を併せ持つ熱可塑性樹脂を主成分とする
熱融着層とを積層して本発明に係る線材被覆用熱融着性
積層フィルムを構成した。そして、この熱可塑性樹脂
が、一般式(1)化1 【化1】 及び一般式(2)化2 【化2】 (式中、R1 、R2 は2価の有機基、R3 は、水素、メ
チル基、フェニル基から選択される有機基を示し、nは
1〜4の整数である。またXは、化3 【化3】 から選択される3価の結合基である。)で表されるブロ
ック単位の双方又は少なくとも一方からなるポリイミド
系樹脂であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は線材被覆用熱融着性
積層フィルムに関し、より詳しくは超伝導用線材等の被
覆に適し、低温での加工性・柔軟性・接着性に優れ、特
に、耐放射線性に優れた線材被覆用熱融着性積層フィル
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドフィルムは優れた耐熱性・低
温特性・耐薬品性・電気特性などを有していることから
特に電気・電子機器用途の材料として広く用いられてい
る。ところが、このポリイミドフィルムは一般に不溶不
融であるため、金属線などの被覆材として用いる場合に
は、ポリイミドフィルムに熱融着性を有する樹脂層を積
層して用いている。
【0003】ところで、近年の素粒子物理学の進展にと
もない、さらなる高エネルギーを発生させる加速器の建
設が進んでいる。この高エネルギーを発生させるために
は大電流を通電し、強磁場を発生させることのできるマ
グネットが必要であり、最近はそのマグネットの線材と
して超伝導線材を使用した超伝導マグネットが使用され
るケースが増えている。この超伝導線材の材料として銅
を主成分とする酸化物が使用されることが多いが、この
超伝導線材に絶縁被覆材を被覆させる際に熱硬化型の接
着剤を使用すると、熱を加えることにより超伝導線材の
酸化の割合が変化し、マグネットの特性が悪化するとい
うことが生じる。したがって、かかる用途には、低温で
硬化、接着する接着剤の使用が不可欠である。
【0004】また、加速器は陽子と陽子、電子と電子等
の素粒子を加速し、衝突崩壊させ、そこから発生する粒
子を調べる装置であるが、その性質上大量の放射線が発
生する。したがって、超伝導マグネットに使用される絶
縁被覆材や接着剤には優れた耐放射線性が必要とされて
いる。
【0005】このような超伝導マグネットに使用する用
途において、なかでも、極低温下で用いられる超伝導用
線材の被覆には、これまでポリイミドフィルムにエポキ
シ樹脂を主剤とした熱硬化性樹脂を積層したものが用い
られていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この場合、エ
ポキシ樹脂を硬化させるのに、高温・長時間を必要と
し、そのため線材の劣化を引き起こすという問題があっ
た。また、エポキシ樹脂は充分な耐放射線性を示さず、
しかも今後、加速器のエネルギーが増大するにつれ、発
生する放射線量も増大することが予想されるため、低温
で接着し、かつ耐放射線性に優れる接着剤が求められて
いた。
【0007】この問題の解決のためには、低温硬化型の
接着剤を用いれば線材の劣化を防ぐことができるが、こ
の場合、常温での硬化も比較的速く進むため、接着剤の
Bステージでの寿命(シェルフライフ)が短く、積層フ
ィルムとして市場に流通させる用途では用いることがで
きない。
【0008】そこで、本発明者らは上記の現状に対し
て、線材の被覆に際し、線材の劣化を引き起こさず、柔
軟性・接着性等に優れた線材被覆用熱融着性積層フィル
ムを開発することを目的に鋭意研究を重ねた結果、本発
明に至ったのである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る線材被覆用
熱融着性積層フィルムの要旨とするところは、ポリイミ
ドフィルムと、ガラス転移温度が100℃〜250℃で
あり、更に1%以下の吸水率と3以下の誘電率を併せ持
つ熱可塑性樹脂を主成分とする熱融着層とが積層されて
なることにある。
【0010】また、かかる線材被覆用熱融着性積層フィ
ルムにおいて、前記熱可塑性樹脂が、一般式(1)化8
【0011】
【化8】
【0012】及び一般式(2)化9
【0013】
【化9】
【0014】(式中、R1 、R2 は2価の有機基、R3
は、水素、メチル基、フェニル基から選択される有機基
を示し、nは1〜4の整数である。またXは、化10
【0015】
【化10】
【0016】から選択される3価の結合基である。)で
表されるブロック単位の双方又は少なくとも一方からな
るポリイミド系樹脂であることにある。
【0017】そして、前記一般式(1)(2)中のR1
が化11
【0018】
【化11】
【0019】に示す2価の有機基の群から選択される少
なくとも1種であることにある。
【0020】また、前記一般式(1)中のR2 が化12
【0021】
【化12】
【0022】に示す2価の有機基の群から選択される少
なくとも1種であることにある。
【0023】更に、前記ポリイミドフィルムが化13
【0024】
【化13】
【0025】で表される少なくとも1種以上の酸二無水
物と、化14
【0026】
【化14】
【0027】で表される少なくとも1種以上のジアミン
を成分とすることにある。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る線材被覆用熱
融着性積層フィルムの実施の形態について、その製造方
法とともに具体的に説明する。
【0029】本発明に係る線材被覆用熱融着性積層フィ
ルムは、ポリイミドフィルムと、ガラス転移温度が10
0〜250℃の熱可塑性樹脂を主成分とする熱融着層と
が積層されて構成されており、この熱可塑性樹脂として
は、一般式(1)化15
【0030】
【化15】
【0031】及び一般式(2)化16
【0032】
【化16】
【0033】(式中、R1 、R2 は2価の有機基、R3
は、水素、メチル基、フェニル基から選択される有機基
を示し、nは1〜4の整数である。またXは、化17
【0034】
【化17】
【0035】から選択される3価の結合基である。)で
表されるブロック単位の双方または少なくとも一方から
なる特定構造のポリイミド系樹脂、すなわち、ポリイミ
ド重合体、またはポリイソイミド重合体樹脂が好ましく
用いられる。なお、上記式中、前駆体であるポリアミド
酸重合体は、脱水閉環(イミド化)して用いられる。
【0036】本発明は、熱融着層として上記特定構造の
ポリイミド系樹脂を用いたことを特徴とするもので、以
下に、この特定構造のポリイミド系樹脂の製造方法につ
いて説明する。
【0037】まず、アルゴン、窒素等の不活性ガス雰囲
気中において、一般式(3) H2 N−R2 −NH2 (3) (式中、R2 は2価の有機基を示す。)で表される少な
くとも1種のジアミンと一般式(4)化18
【0038】
【化18】
【0039】(式中、R3 は水素、メチル基、フェニル
基を示す。また、nは1〜4の整数である。)で表され
る少なくとも1種のジアミンの混合物を、または一般式
(3)あるいは一般式(4)で表されるジアミンのいず
れか一方を、有機溶媒中に溶解、または拡散させる。こ
の溶液に一般式(5)化19
【0040】
【化19】
【0041】(式中、R1 は2価の有機基を示す。)で
表される少なくとも1種のエステル酸二無水物を固体の
状態または有機溶媒溶液の状態で添加して反応させるこ
とにより、上記特定構造のポリアミド酸重合体の溶液が
得られる。この時の反応温度は−10℃〜50℃が好ま
しく、さらに好ましくは−5℃〜20℃である。反応時
間は30分〜6時間である。
【0042】また、この反応において、上記添加手順と
は逆に、まずエステル酸二無水物を有機溶媒中に溶解ま
たは拡散させ、この溶液中に前記ジアミンの固体もしく
は有機溶媒による溶液もしくはスラリーを添加してもよ
い。
【0043】かかる反応において使用される有機溶媒と
しては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスル
ホキシド等のスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルム
アミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒等を挙
げることができる。これらを単独又は2種あるいは3種
以上の混合溶媒として用いることもできる。さらに、こ
れらの極性溶媒とともに、アセトン、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、ベンゼンメチルセロソルブ
等のポリアミド酸の非溶媒との混合溶媒として用いるこ
ともできる。
【0044】ところで、本発明に用いられる上記一般式
(3)で表されるジアミン化合物としては、本質的に種
々のジアミンが使用可能であるが、より具体的には、諸
特性のバランスから、一般式(3)中のR2 が化20
【0045】
【化20】
【0046】から選択される2価の有機基であるジアミ
ンを主成分とすることが更に好ましい。なお、上記R2
によって特定されるジアミンは、1種類で用いても2種
類以上の混合物として用いてもよい。
【0047】また、上記一般式(4)で表されるジアミ
ン化合物としては、化21
【0048】
【化21】
【0049】に示すように、ニトロフェノール誘導体
からNa塩を合成し、次いでアルキルハライドと反応
させてジニトロ体とし、更にパラジウム活性炭素を用
いて還元させることにより得ることができる。なお、一
般式(4)中のR3 は、水素、メチル基、フェニル基か
ら選択され、アミノ基の位置はオルト、メタ、パラ位の
いずれであってもよい。得られたジアミン化合物は、1
種類で用いても2種類以上の混合物として用いてもよ
い。
【0050】また、上記一般式(5)で表されるエステ
ル酸二無水物としては、本質的にはあらゆる構造のエス
テル酸二無水物が使用可能であるが、より具体的には、
諸特性のバランスから、一般式(5)中のR1 が化22
【0051】
【化22】
【0052】から選択される2価の有機基であるエステ
ル酸二無水物を主成分とすることが更に望ましい。な
お、上記R1 によって特定されるエステル酸二無水物
は、1種類で用いても2種類以上の混合物として用いて
もよい。
【0053】そして、このようにして得られたポリアミ
ド酸重合体溶液をフィルム状に形成して熱的若しくは化
学的に脱水閉環(イミド化)することにより、本発明に
おいて熱融着層として好ましく用いられる上記特定構造
のポリイミド重合体からなるフィルムが得られる。
【0054】具体的には、熱的にイミド化する方法で
は、上記得られたポリアミド酸重合体の溶液を支持板、
PET等の有機フィルム、アルミニウム箔等の金属フィ
ルム、ドラムあるいはエンドレスベルト等の支持体上に
流延又は塗布して膜状に形成した後、乾燥させて自己支
持性を有する膜を得る。この乾燥は150℃以下の温度
で約5〜90分間行なうのが好ましい。次いで、これを
更に加熱して乾燥させてイミド化することにより、本発
明の熱融着層として用いられる上記特定構造のポリイミ
ド膜が得られる。イミド化させる際の加熱温度は150
〜350℃の範囲の温度が好ましく、特に200〜25
0℃が好ましい。加熱の際の昇温速度には制限はない
が、徐々に加熱し、最高温度が上記温度になるようにす
るのが好ましい。加熱時間は、フィルムの厚みや最高温
度によって異なるが、一般には最高温度に達してから1
0秒〜5分の範囲が好ましい。自己支持性を有する膜を
加熱する際は、支持体から引き剥がし、その状態で端部
を固定して加熱すると線膨張係数の小さいポリイミド重
合体が得られるので好ましい。
【0055】また、化学的に脱水閉環(イミド化)する
方法では、上記ポリアミド酸重合体の溶液に化学量論以
上の脱水剤と触媒量の第3級アミンを加え、熱的に脱水
する場合と同様の方法で処理すると所望のポリイミド膜
が得られる。なお、脱水剤としては、無水酢酸などを挙
げることができ、触媒として使用される第3級アミンと
しては、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−
ピコリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、イソ
キノリンなどが好ましい。
【0056】化学的方法は熱を加えなくてもイミド化す
る方法であるが、イミド化が完結するまでに室温では数
時間を要するため、通常化学的方法を用いる場合には、
熱的方法を同時に併用する方法が用いられる。この場
合、自己支持膜を得るための乾燥時間、及びイミド化を
完結させるための加熱時間が熱的方法のみの場合に比べ
て短くてすむ。
【0057】その他、本発明において熱融着層として用
いられるポリイミド系樹脂からなるフィルムを得る方法
としては、前記ポリアミド酸重合体溶液を、フィルム
状、塊状、紛状その他形状を限定されない状態でイミド
化させ、それを有機溶媒に溶かしてポリイミド溶液と
し、該溶液を金属箔上に塗布して溶媒を乾燥させること
により作製してもよい。
【0058】また、ポリイソイミド重合体からなるフィ
ルムを得るためには、上述したポリイミド生成における
反応物質、即ち、ジアミン及びテトラカルボン酸二無水
物をジクロロカルボジイミド(DCC)等のジイミド及
びトリフルオロ酢酸等のカルボン酸に置き換えた上で、
前記ポリイミド重合体からなるフィルムを得る場合と同
様の反応を行えばよい。
【0059】かかる反応により、本発明における熱融着
層として好ましく用いられる前記一般式(1)及び一般
式(2)で表されるブロック単位の双方又はいずれか一
方からなるフィルム状のポリイミド系樹脂が得られるの
である。
【0060】この一般式(1)(2)で表されるブロッ
ク単位の繰り返し数は、各々0又は1以上の整数である
が、100〜250℃のガラス転移温度と1%以下の低
吸水率と3以下の誘電率を発現するためには、各々のブ
ロック単位の繰り返し数の和が1以上でなければならな
い。更に、各繰り返し数は、それぞれ15以下であるこ
とが好ましい。各繰り返し数が、それぞれ15を越える
と共重合比が偏り、共重合することの効果が小さくな
る、具体的にはガラス転移温度が高くなりすぎるため低
温接着性が認めにくくなるからである。
【0061】また、かかるポリイミド系樹脂の分子量に
ついては特に規制されるものではないが、生成されるポ
リイミド系樹脂を主成分とする熱融着層の強度を維持す
るためには、数平均分子量が5万以上、更には8万以
上、特には10万以上、更には12万以上が好ましい。
なお、ポリイミド重合体の分子量を直接測定することは
困難であり、本発明におけるポリイミドの分子量に関す
る記述は間接的な方法によって得た測定値による推測で
ある。すなわち、本発明においては、前駆体であるポリ
アミド酸の分子量に相当する値をポリイミドの分子量と
する。
【0062】このようにして得られた上記特定構造のポ
リイミド系樹脂からなるフィルムは、その組成により1
00〜250℃の間で明確なガラス転移温度を持ち、そ
のガラス転移温度に近い温度でラミネートすることによ
り熱融着性を示し、更に1%以下の吸水率と3以下の誘
電率を併せ持ち、本発明において熱融着層として好まし
く用いることができる。なお、本発明における熱融着層
は上記熱可塑性樹脂を含み、それを主成分とすることが
必須であるが、これ以外に無機フィラー等、他の物質を
含んでいても構わない。
【0063】ところで、本発明に係る線材被覆用熱融着
性積層フィルムは、ポリイミドフィルムと、熱可塑性樹
脂である上記特定構造のポリイミド系樹脂を主成分とす
る熱融着層とが積層されて構成されるが、この熱融着層
の厚みは、1μm〜50μm、好ましくは5μm〜20
μmの厚みを有するように形成される。熱融着層の厚み
がこれより厚いと、融着に際して熱融着層がポリイミド
フィルムの端部からはみ出すなど、加工上の問題がある
だけでなく、ポリイミドフィルムの優れた特性を十分生
かすことができなくなるという特性上の問題があるから
である。また、その厚みがこれより薄いと十分な接着力
を得ることができないからである。
【0064】なお、本発明において用いられる他のポリ
イミドフィルムとしては、特に限定するものではない
が、特には、化23
【0065】
【化23】
【0066】で表される少なくとも1種以上の酸二無水
物と、化24
【0067】
【化24】
【0068】で表される少なくとも1種以上のジアミン
を成分とすることが好ましい。
【0069】なお、本発明におけるこのポリイミドフィ
ルムは、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミドなどの
準イミド材料から成るフィルムを含む概念であり、これ
らを用いることもできる。
【0070】かかるポリイミドフィルムの厚みは5〜1
50μm程度のものを用いることができるが、実用的に
は10〜125μm程度が好ましく、また特に線材の被
覆に用いられる場合は10〜75μm程度がより好まし
い。ポリイミドフィルムの厚みがこれより薄いと、積層
体の作製が困難になるだけでなく、積層フィルムが使用
過程で破れ易くなり、また、これより厚い場合は、線材
への巻付けが困難になるからである。
【0071】そして、本発明に係る線材被覆用熱融着性
積層フィルムを得る方法としては、例えば、上述のよう
にして得られた特定構造のポリイミド系樹脂からなるフ
ィルムを、他のポリイミドフィルム上に積層して熱圧着
させることにより得ることができる。なお、本発明の線
材被覆用熱融着性積層フィルムは、ポリイミドフィル
ム、フィルム状に形成された上記特定構造のポリイミド
系樹脂、及び剥離紙を重ねて熱圧着し、使用時に剥離紙
を剥すように構成してもよい。
【0072】また、このようにフィルム状に形成したポ
リイミド系樹脂を熱圧着させるのではなく、上記特定構
造のポリアミド酸重合体溶液を支持体の代わりに直接他
のポリイミドフィルム等の絶縁材上に流延・塗布してイ
ミド化したり、あるいは上記特定構造のポリイミド重合
体溶液を他のポリイミドフィルム上に塗布・乾燥するこ
とにより、目的とする線材被覆用熱融着性積層フィルム
を得てもよい。その他、粉粒体状に形成したポリイミド
系樹脂を用い、他のポリイミドフィルム上で圧縮形成し
てもよい。
【0073】そして、得られた本発明に係る線材被覆用
熱融着性積層フィルムはそのまま巻き取られ、あるいは
ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエ
チレンなどのフィルムを、線材被覆用熱融着性積層フィ
ルムの熱融着層側にスペーサーとして配設して巻き取ら
れる。
【0074】かかる線材被覆用熱融着性積層フィルムは
適宜、所定の幅に形成され、線材の被覆に供されるが、
本発明において熱融着層として用いられる上記特定構造
のポリイミド系樹脂は、その組成により100〜250
℃の間で明確なガラス転移温度を持ち、そのガラス転移
温度に近い温度でラミネートすることにより熱融着性を
示す。したがって、この積層フィルムを熱融着層を内側
にしてたとえば線材などに巻き付けた後、ガラス転移温
度、すなわち100〜250℃近辺に加熱することによ
り、線材被覆用熱融着性積層フィルムの熱融着層は融解
して線材と接合する。そのため、線材は加熱による影響
をあまり受けることはなく、劣化させられることはな
い。また、このポリイミド系樹脂は低吸水率を示し、水
分の吸着による性能の劣化が少ない。更に、誘電率が3
以下と小さいため、線材に通電する際、誘電損失が少な
く、つまりは線材の加熱を抑えることができる。また、
耐放射線性において優れた特性を示すことも確認されて
いる。
【0075】すなわち、本発明に係る線材被覆用熱融着
性積層フィルムは、低温での加工性、柔軟性、接着性に
優れ、かつ水分の吸着による性能の劣化が少なく、線材
に被覆して通電する際の誘電損失が少なく、更に耐放射
線性にも優れたものである。これは特に超伝導用線材な
どの被覆に適するもので、加速器用超伝導マグネットに
使用する用途に最適であるが、その他用途は特に限定さ
れない。
【0076】なお、かかる線材被覆用熱融着性積層フィ
ルムの線材への被覆は通常次のようにして行われる。た
とえば図1に示すように、一定幅の線材被覆用熱融着性
積層フィルム10を線材12の外周に積層フィルム10
の両端部が重なり合うようにスパイラル状に巻き付けた
後、所定の温度に加熱し、熱融着層14を融解させてポ
リイミドフィルム16を線材12に熱融着させるのであ
る。また、図2に示すように、線材被覆用熱融着性積層
フィルム10の両端部が接して、重なり合わないように
巻き付けることも可能である。更に、図3に示すよう
に、線材被覆用熱融着性積層フィルム10の幅を線材1
2の外周よりも若干長く形成しておき、線材被覆用熱融
着性積層フィルム10を線材12に沿って巻き付けても
良い。
【0077】あるいは、図4(a)に示すように、積層
フィルム10を、線材12の外周に熱融着層14が外側
になるように少し重ねて巻き付けた後、更にその外側に
接着性を有しない他のフィルム18を少し重ねて、ある
いは少し間隔を開けて巻き付ける。そして、これを加熱
加圧して熱融着層14を融解させ、積層フィルム10の
少し重ね合わされたポリイミドフィルム16同士を熱融
着するとともに、外側に巻き付けられたフィルム18を
熱融着させてもよい。かかる方法によると、図4(b)
に示すように、フィルムがチューブ状に形成され、線材
12に密着しない状態で線材12の外周を被覆すること
ができる。かかる構成を採用すると、線材としての特性
がよくなるのが認められ、好ましい。なお、フィルム1
8は、本発明の積層フィルム10を構成するポリイミド
フィルム16と同じものであっても、異なっていてもよ
い。
【0078】なお、絶縁被覆材を線材に被覆する方法と
しては、本発明において熱融着層として用いられる上記
特定構造のポリイミド系樹脂からなるフィルムと、アピ
カルのような他のポリイミドフィルムとを2重に重ね、
それらを線材に巻き付け、熱圧着する方法もあるが、本
発明の積層フィルムように、予め他のポリイミドフィル
ムと熱融着層とが積層されてなるものを用いることによ
り、その取扱いや作業性が容易となり、生産性が向上す
るため好ましい。
【0079】また、本発明において熱融着層として用い
られる上記特定構造のポリイミドフィルムは、それ自体
を絶縁被覆材として用いることも可能であり、フィルム
状の上記ポリイミド樹脂と剥離紙とを二重に重ねて線材
に巻き付け、熱圧着した後、剥離紙を剥がすようにして
用いてもよい。
【0080】以上、本発明に係る線材被覆用熱融着性積
層フィルムの実施の形態を説明したが、本発明はこれら
の形態のみに限定されるものではなく、本発明の積層フ
ィルムが被覆される線材は超伝導用線材であっても良
く、あるいは銅線をはじめとする任意の線材であっても
良い。その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内
で、当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を
加えた態様で実施し得るものである。
【0081】
【実施例】はじめに、本発明の実施例において用いる一
般式(4)で表されるジアミン化合物のうち、ビス(2-
(4-アミノフェノキシ)エトキシ)エタン(以下、DA
3EGという。)の調整方法を説明し、実施例の参考に
供する。
【0082】〔p−ニトロフェノールNa塩の合成〕メ
カニカルスターラーを取りつけた1リットル容のセパラ
ブルフラスコに、192.99g(1.39 mol)のp
−ニトロフェノールと55.5g(1.39mol)の水
酸化ナトリウムを水500mlに溶解させた水溶液を仕込
んだ。100℃で4時間反応させた後、室温に戻し、こ
のまま反応溶液を1夜静置したところ、結晶が析出して
きたので濾過床上で結晶を集めた。水を取り除く為に、
トルエンで結晶を洗浄して乾燥させたところ、165.
57g(収率;74.0%)のNa塩を得た。融点は1
13.4℃(文献値;113℃)であった。
【0083】〔ビス(2-(4-ニトロフェノキシ)エトキ
シ)エタンの合成〕滴下ロートとメカニカルスターラー
を取りつけた1リットル容のセパラブルフラスコに、7
4.5g(0.46 mol)のp−ニトロフェノールNa
塩と250mlのDMFを仕込み、反応系を140℃にし
た。Na塩が完全に溶解した後、滴下ロートより43g
(0.23 mol)の1,2-ビス (2-クロロエトキシ)エタ
ンをゆっくり滴下した。1夜反応を続けた後、反応溶液
を大量の水にあけ、沈澱物を得た。沈澱を吸引濾過によ
り集めた後、トルエンを溶媒として再結晶操作を行った
ところ、59.14g(収率;65.6%)のジニトロ
体;ビス(2-(4-ニトロフェノキシ)エトキシ)エタンを
得た。融点は96.2℃(文献値;96℃)であった。
【0084】〔ビス(2-(4-アミノフェノキシ)エトキ
シ)エタン(DA3EG)の合成〕ジムロート還流冷却
管、滴下ロートとメカニカルスターラーを取りつけた1
リットル容のセパラブルフラスコに、26.26g
(0.067 mol)のビス(2-(4-ニトロフェノキシ)エ
トキシ)エタンと、500mlのエタノールと、3gの1
0%パラジウム活性炭素を仕込んだ。還流が開始した後
に、滴下ロートにより16g(0.135 mol)のヒド
ラジン1水和物をゆっくり滴下した。1夜還流を続けた
後、セライト床を用いて減圧下にパラジウム活性炭素を
濾過した。溶媒を減圧下に留去したところ、固体状の粗
生成物が得られた。エタノールを溶媒として再結晶操作
を行ったところ、10.07g(収率;45.3%)の
ジアミン;DA3EGが得られた。融点は95.0℃
(文献値;92.7℃)であった。
【0085】以下に実施例により本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。
【0086】〔実施例 1〕攪拌機を備え、窒素置換し
た500ml容の三口フラスコに一般式(3)で表される
オキシジアニリン(以下ODAという)20.02g
(0.10モル)と、上記方法により得た一般式(4)
で表されるDA3EG16.6g(0.050モル)と
ジメチルホルムアミド(以下DMFという)250gを
仕込んだ。その中に、一般式(5)で表される3,3',4,
4'-エチレングリコールジベンゾエートテトラカルボン
酸二無水物(以下TMEGという)61.55g(0.
15モル)を、60gまで粉体で添加し、更にB型粘度
計の測定による三口フラスコ中の粘度に注目しながら、
TMEG1.55gをDMF30gに溶解させた溶液
を、三口フラスコ内に徐々に投入した。最大粘度に達し
たところで、TMEG溶液の投入を終了し、1時間攪拌
しながら放置した。その後、DMFを40g加えて攪拌
し、一般式(1)と一般式(2)のモル比が3:2のポ
リアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸溶液の構
造はR1 基が −CH2 −CH2 − R2 が化25
【0087】
【化25】
【0088】また、R3 基が水素基、nが3であり、置
換部位はパラ位であった。また、到達粘度は2500ポ
イズであった。なお、粘度は5℃にて測定した。
【0089】このポリアミド酸溶液をPETフィルム上
に塗布し、80℃で25分間加熱した後、PETフィル
ムを剥がし、金属支持体に固定した。そして、150
℃、250℃、270℃、300℃で各5分間加熱し、
本発明において熱融着層として用いる上記構造の熱可塑
性ポリイミドフィルムを得た。
【0090】更に、他のポリイミドフィルム(アピカル
(登録商標),鐘淵化学工業(株)製)と、上記得られ
た熱可塑性ポリイミドフィルムと、剥離紙とを順に積層
配置し、150℃、2.2cm/min の速度でラミネート
させ、目的とする線材被覆用熱融着性積層フィルムを得
た。
【0091】得られた熱可塑性ポリイミドフィルムにつ
いて、TMAによりガラス転移温度(℃)を測定したと
ころ、150℃であった。また、ASTM D−570
規格に基づき、20℃の純水に24時間浸した時の吸水
率(%)を測定したところ、0.6%であった。また、
JISC6481に準拠したQメーター法により誘電率
(−)を測定したところ、2.95であった。
【0092】更に、得られた線材被覆用熱融着性積層フ
ィルムと線材との接着強度の参考にするために、この積
層フィルムの剥離紙を剥がして銅箔を配置し、200
℃、30kg/cm2 、10分間熱圧着させ、これを用いて
JIS K6481(室温)によりピール強度(kg/cm)
を測定したところ、1.1kg/cmであった。また、得ら
れた線材被覆用熱融着性積層フィルムについて、2Me
Vの電子線を用いて5MGy照射による耐放射線性テス
トを行ったところ、フィルムに変色や性能の変化は生じ
なかった。これらの結果を表1に示す。
【0093】
【表1】
【0094】〔実施例 2〕一般式(4)で表されるD
A3EGと、一般式(5)で表される2,2-ビス(4-ヒド
ロキシフェニル)プロパンジベンゾエート-3,3',4,4'-
テトラカルボン酸二無水物(ESDA)から、実質的に
実施例1と同様の方法で、一般式(2)のみで表される
ポリアミド酸溶液を得た。そして、このポリアミド酸溶
液を用い、実施例1と同様にして熱可塑性ポリイミドフ
ィルムを得て、更に目的とする線材被覆用熱融着性積層
フィルムを得た。
【0095】得られたフィルムについて実施例1と同様
にして各特性を測定したところ、熱可塑性ポリイミドフ
ィルムのガラス転移温度は132℃、吸水率は0.7
%、誘電率は2.94であった。また、得られた線材被
覆用熱融着性積層フィルムのピール強度は1.0kg/cm
であり、耐放射線性テストによるフィルムの変色や性能
の変化は生じなかった。これらの結果を表1に示す。
【0096】〔実施例 3〕一般式(3)で表されるO
DAと、一般式(5)で表されるTMEGから、実質的
に実施例1と同様の方法で、一般式(1)のみで表され
るポリアミド酸溶液を得た。そして、このポリアミド酸
溶液を用い、実施例1と同様にして熱可塑性ポリイミド
フィルムを得て、更に目的とする線材被覆用熱融着性積
層フィルムを得た。
【0097】得られたフィルムについて実施例1と同様
にして各特性を測定したところ、熱可塑性ポリイミドフ
ィルムのガラス転移温度は180℃、吸水率は0.8
%、誘電率は2.95であった。また、得られた線材被
覆用熱融着性積層フィルムのピール強度は1.0kg/cm
であり、耐放射線性テストによるフィルムの変色や性能
の変化は生じなかった。これらの結果を表1に示す。
【0098】〔比較例 1〕ピロメリット酸二無水物と
ODAから、実質的に実施例1と同様にしてポリアミド
酸溶液を得た。そして、実施例1で用いたポリイミドフ
ィルム(アピカル(登録商標),鐘淵化学工業(株)
製)上に、このポリアミド酸溶液を流延・塗布し、80
℃で25分間加熱した後、150℃、250℃、270
℃、300℃で各5分間加熱してイミド化させ、線材被
覆用熱融着性積層フィルムを得た。
【0099】得られたフィルムについて実施例1と同様
にして各特性を測定したところ、熱可塑性ポリイミド樹
脂層のガラス転移温度はなく、吸水率は2.6%、誘電
率は3.5であった。また、得られた線材被覆用熱融着
性積層フィルムのピール強度(kg/cm)を測定しようと
したところ、200℃、30kg/cm2 、10分間という
条件では接着できず、測定できなかった。なお、耐放射
線テストによるフィルムの変色や性能の変化は生じなか
った。これらの結果を表1に示す。
【0100】〔比較例 2〕熱可塑性(接着性)を有す
るポリイミドフィルムの代わりに油化シェル(株)製エ
ピコート828 (商標名)からなるエポキシ接着剤を用い
た以外は、実施例1と同様にして線材被覆用熱融着性積
層フィルムを得た。
【0101】得られたフィルムについて実施例1と同様
にして各特性を測定したところ、接着剤層のガラス転移
温度は178℃、吸水率は1.98%、誘電率は3.8
であった。また、得られた線材被覆用熱融着性積層フィ
ルムのピール強度は0.3kg/cmであった。なお、耐放
射線テストによりフィルムは黒変してしまった。これら
の結果を表1に示す。
【0102】
【発明の効果】以上に示すように、本発明に係る線材被
覆用熱融着性積層フィルムは、優れた耐熱性・耐放射線
性・電気特性・耐薬品性・低温特性などを備えているポ
リイミドフィルムと、ガラス転移温度が100〜250
℃であり、更に1%以下の吸水率と3以下の誘電率とを
併せ持つ熱可塑性樹脂を主成分とする熱融着層、具体的
には、例えば一般式(1)(2)で表されるブロック単
位の双方又は少なくとも一方からなるポリイミド系樹脂
を主成分とする熱融着層とが積層されて構成されてい
る。そのため、低温での加工性、柔軟性、接着性に優
れ、かつ水分の吸着による性能の劣化が少なく、線材に
被覆して通電する際の誘電損失が少なく、更に耐放射線
性にも優れる等、総合的に優れた特性を有するものとな
り、これは特に超伝導用線材などの被覆に適するもの
で、加速器用超伝導マグネットに使用する用途に最適で
ある。
【0103】すなわち、本発明に係る線材被覆用熱融着
性積層フィルムを線材に被覆するとき、線材の特性をほ
とんど劣化させない温度範囲内で加熱融着させることが
でき、かかる線材被覆用熱融着性積層フィルムによって
被覆された線材の特性、たとえば線材が超伝導用線材で
ある場合には、その超伝導特性を損なうことなく、フィ
ルムを被覆することができる。
【0104】また、本発明に係る線材被覆用熱融着性積
層フィルムは、熱可塑性樹脂を主成分とする熱融着層に
よって構成されているため、熱融着層が積層された積層
フィルムとして市場に流通させることができ、線材に被
覆させるメーカーはその取扱いや作業性が容易となり、
生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る線材被覆用熱融着性積層フィルム
の線材への被覆方法を説明するための斜視説明図であ
る。
【図2】本発明に係る線材被覆用熱融着性積層フィルム
の線材への他の被覆方法を説明するための斜視説明図で
ある。
【図3】本発明に係る線材被覆用熱融着性積層フィルム
の線材への更に他の被覆方法を説明するための斜視説明
図である。
【図4】本発明に係る線材被覆用熱融着性積層フィルム
の線材への更に他の被覆方法を説明するための断面説明
図であり、同図(a)は被覆過程を示す図、同図(b)
は加工後の被覆された状態を示す図である。
【符号の説明】
10;線材被覆用熱融着性積層フィルム 12;線材 14;熱融着層 16;ポリイミドフィルム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミドフィルムと、ガラス転移温度
    が100℃〜250℃であり、更に1%以下の吸水率と
    3以下の誘電率を併せ持つ熱可塑性樹脂を主成分とする
    熱融着層とが積層されてなることを特徴とする線材被覆
    用熱融着性積層フィルム。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂が、一般式(1)化1 【化1】 及び一般式(2)化2 【化2】 (式中、R1 、R2 は2価の有機基、R3 は、水素、メ
    チル基、フェニル基から選択される有機基を示し、nは
    1〜4の整数である。またXは、化3 【化3】 から選択される3価の結合基である。)で表されるブロ
    ック単位の双方又は少なくとも一方からなるポリイミド
    系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載する線材
    被覆用熱融着性積層フィルム。
  3. 【請求項3】 前記一般式(1)(2)中のR1 が化4 【化4】 に示す2価の有機基の群から選択される少なくとも1種
    であることを特徴とする請求項2に記載する線材被覆熱
    融着性積層フィルム。
  4. 【請求項4】 前記一般式(1)中のR2 が化5 【化5】 に示す2価の有機基の群から選択される少なくとも1種
    であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載す
    る線材被覆熱融着性積層フィルム。
  5. 【請求項5】 前記ポリイミドフィルムが化6 【化6】 で表される少なくとも1種以上の酸二無水物と、化7 【化7】 で表される少なくとも1種以上のジアミンを成分とする
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記
    載する線材被覆用熱融着性積層フィルム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006016105A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Chuko Kasei Kogyo Kk 耐熱性コンベアベルト
EP3871759A4 (en) * 2018-10-22 2022-08-03 Nitto Denko Corporation MEMBRANE SEPARATION AND MEMBRANE SEPARATION METHOD

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Effective date: 20031104