JPH09107731A - 播種機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 手押し式の播種機において、ハンドルの高さ
を作業者の身長に合わせて容易に変更できるとともに、
ビニールハウスや温室内で、つまからつまにに向かって
往復して播種するときは、つまから播種開始始地点まで
の距離を短縮して播種が行なえ、手で播種する長さを短
縮して作業者の負担を減少し、効率よく播種作業のでき
る播種機とする。 【構成】 ハンドルは上部ハンドルとハンドルアームか
らなり、上部ハンドルはハンドルアームに対し機体の前
後方向に屈曲可能で、傾斜状態から直立状態に移動し、
ロックボルトの締付け操作で、各状態に固定いできるよ
うに設けた構成の播種機とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、圃場に野菜、花等
の種子を播種する手押し式播種機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の播種機を図５に示す。播種機３０
は接地輪３１及び鎮圧輪３２に支持された機体３３の上
方に種子ホッパー３４があり、種子ホッパー３４の下部
に繰出しケース３５が連設されており、その下方開口部
に、接地輪３１と連動して回動する繰出しロール３６が
軸支されている。繰出しケース３５の下方開口部の側方
に升切りブラシ（図示せず）の先端を繰出しロール３６
の外周に摺擦するように設けられている。升切りブラシ
の後方には繰出しロール３６の外周に設けられた種子繰
出し穴により汲み上げられた種子を下方の落下位置へ案
内する種子案内板（図示せず）が繰出しロール３６の外
周に沿って摺擦するように設けられている。スクレーパ
ー３７は鎮圧輪３２の外周に接近するようにして機体３
３の後方に設けられている。ハンドル３８は機体３３の
後端寄りに後上りに突出するように固定して設けられ、
種子が種子案内板の下端を離れ圃場に落下する播種位置
とハンドル後端迄の水平距離Ｌが大きい構成となってい
た。

【０００３】従って、ビニールハウスや温室内でハンド
ルの後端をつまに接近させて一方のつまから他方のつま
に向かって往復しながら播種を行う場合、つまから播種
開始地点迄の距離が長く、その間を手で播種しなければ
ならないので、作業者に取っては負担が大きくなり能率
の上がらない作業となる欠点があった。また、ハンドル
は機体に固定して設けられているので作業者の身長に合
わせて高さを容易に調整することができないと云う欠点
もあった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点に鑑みてなされたもので、作業者の身長に合わせ
てハンドルの高さが容易に変更可能であって、ビニール
ハウスや温室内でハンドルの後端をつまに接近し一方の
つまから他方のつまに向い往復しながら播種を行う時
は、機体に後上りに突出して設けられたハンドルがつま
から播種開始地点迄の距離に関係しないように保ち、播
種開始地点迄の距離を小さくし、手で播種する長さを少
なくして、作業者の負担を軽減し、効率よく播種作業の
できる播種機を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】ハンドルを押して播種す
る手押し式播種機において、機体に後上がりに突出する
ように設けたハンドルがハンドルの下端と上端との間で
機体の前後方向に屈曲可能であって、該ハンドルの上部
が傾斜状態から直立状態まで可動するとともに、各状態
において固定できるように構成したことを特徴とする。
これにより、ハンドルの高さは作業者の身長に合わせて
容易に調整可能であり、また、ビニールハウスや温室内
で播種機をつまに接近しつまからつまに向かって往復し
ながら播種するときは、後方に突出したハンドル上部を
直立状態に屈曲して固定すれば、ハンドルは鎮圧輪の上
方に位置し、つまに機体後方に設けたスクレーパを接近
させて播種することができるので、スクレーパより後方
に突出していたハンドル長さの水平距離だけ手で播種す
る長さが短縮し、作業者の負担が軽減し効率よく播種作
業ができる。

【０００６】また、上記播種機はハンドルが、上部ハン
ドルとハンドルアームからなり、上部ハンドルは下端
に、ピン穴と該ピン穴上方に該ピン穴を中心とする円弧
状長穴を有するハンドル固定座が固着されていて、下端
を機体の両側に後上がりに固定され上端部で合掌するよ
うに接近し、ハンドル固定座のピン穴と円弧状長穴と等
間隔で上部ピン穴と下部ピン穴が穿設されたハンドルア
ームの間に介在し、ハンドル固定座とハンドルアームの
下部ピン穴にピンを挿通し軸着するとともに、ハンドル
アームの上部ピン穴とハンドル固定座の円弧状長穴にロ
ックボルトを挿通し、該ロックボルトの締付け、緩めに
より上部ハンドルが弧状長穴の範囲内で傾斜状態から直
立状態まで可動し、固定できることを特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
１〜図４を参照して説明する。図１〜図４に示す播種機
１は接地輪２及び鎮圧輪３に支持された機体４の上方に
種子ホッパー５があり、種子ホッパー５の下部に繰出し
ケース６が連設されている。その下方開口部に、接地輪
２と播種ピッチ可変の伝動装置１５で連結されていて接
地輪２と連動して回動する繰出しロール７が軸支されて
いる。繰出しケース６の下方開口部の側方に升切りブラ
シ８が先端を繰出しロール７の外周に摺擦するように設
けられている。升切りブラシ８の下方には繰出しロール
７の外周に設けられた種子繰出し穴９により汲み上げら
れた種子を下方の落下位置へ案内する種子案内板１０が
繰出しロール７の外周に沿って摺擦するように機体４に
設けられている。繰出しロール７の下方には後方に覆土
板２０を連設した作溝器１９があり、その内側に繰出し
ロール７から落下する種子が風の影響を受けないよう防
風板１８が機体４の下部に設けられている。１１はスク
レーパで鎮圧輪３に付着した土砂を掻き落とす。

【０００８】また、ハンドル１２は、上部ハンドル１２
ａとハンドルアーム１２ｂ，１２ｂからなり、上部ハン
ドル１２ａは下端にピン穴１３ａと、該ピン穴１３ａの
上方に該ピン穴１３ａを中心とする円弧状長穴１３ｂを
穿設したハンドル固定座１３が固着されていて、下端を
機体４の両側に後上がりに固定され上端部で合掌するよ
うに接近し、ハンドル固定座１３のピン穴１３ａと円弧
状長穴１３ｂと等間隔で、上部ピン穴１２ｃ、１２ｃと
下部ピン穴１２ｄ、１２ｄが穿設されたハンドルアーム
１２ｂ，１２ｂの間に介在し、ハンドル固定座１３のピ
ン穴１３ａとハンドルアーム１２ｂ，１２ｂの下部ピン
穴１２ｄ、１２ｄ，にピン１４を挿通し軸着するととも
に、ハンドルアーム１２ｂ、１２ｂの上部ピン穴１２
ｃ、１２ｃとハンドル固定座の円弧状長穴１３ｂにロッ
クボルト１６を挿通し、該ロックボルト１６の締付け、
緩めにより、上部ハンドル１２ａが円弧状長穴１３ｂの
範囲内で傾斜状態から直立状態まで可動し固定できるょ
う構成されている。

【０００９】次に播種機の操作について説明する。露地
で播種するときはロックボルト１６を緩め上部ハンドル
１２ａを傾斜状態で作業者の身長に合わせて高さを調節
し、ロックボルト１６を締付けて固定し、ハンドル１２
を押して播種機１を進行させると接地輪２が回動する
と、その回転力が播種ピッチ可変可能の伝動装置機構１
５を介して繰出しロール７に伝えられ、繰出しロール７
が回動し種子ホッパー５に収納された種子が外周に刻設
された種子繰出し穴９で汲み上げられ、升切りブラシ８
で升切りされた後、種子案内板１０の下端から防風板１
８の中へ落下し作溝器１８で形成された播種溝に落下す
ると、覆土板２０により覆土され鎮圧輪３で鎮圧されて
圃場に播種される。

【００１０】ビニールハウスや温室内で、つまからつま
へ向かって往復して播種するとき、つまに接近した播種
開始地点では上部ハンドル１２ａを屈曲し直立状態（図
１に仮想線で示す）に固定し播種を行い。つまから離れ
た所では上部ハンドル１２ａを上記の傾斜状態に固定し
て播種を行なう。

【００１１】

【発明の効果】本発明によれば、ハンドルは上部ハンド
ルとハンドルアームからなり、片手で締付け、緩めが容
易にできるロックボルトの操作で、上部ハンドルがハン
ドルアームに対し機体の前後方向に屈曲させて固定でき
るので、作業者の身長に合わせて高さの調節が容易にで
きる効果がある。

【００１２】また、ビニールハウスや温室内でつまから
つまに向かって往復しながら播種するときは、上部ハン
ドルを直立状態に固定すれば、スクレーパより後方に突
出していた上部ハンドルの水平長さ分だけ播種機をつま
側に寄せて播種できるので、それだけ手で播種する長さ
が短くなり作業者の負担が減少し効率よく播種すること
ができる効果もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に関わる播種機の一部断面を含
む側面図である。

【図２】同じく平面図である。

【図３】図１の要部拡大側面図である。

【図４】図３の矢視Ｘ−Ｘ図である。

【図５】従来の播種機の斜視図である。

【符号の説明】

１ 播種機 １２ ハンドル １２ａ上部ハンドル １２ｂハンドルアーム １２ｃ上部ピ穴 １２ｄ下部ピ穴 １３ ハンドル固定座 １３ａピン穴 １３ｂ円弧状長穴 １６ ロックボルト

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハンドルを押して播種する手押し式播種
   機において、機体に後上がりに突出するように設けたハ
   ンドルがハンドルの下端と上端との間で機体の前後方向
   に屈曲可能であって、該ハンドルの上部が傾斜状態から
   直立状態まで可動するとともに、各状態において固定で
   きるように構成したことを特徴とする播種機。
2. 【請求項２】 ハンドルが、上部ハンドルとハンドルア
   ームからなり、上部ハンドルは下端に、ピン穴と該ピン
   穴上方に該ピン穴を中心とする円弧状長穴を有するハン
   ドル固定座が固着されていて、下端を機体の両側に後上
   がりに固定され上端部で合致し、該上端部にハンドル固
   定座のピン穴と円弧状長穴と等間隔で上下２個のピン穴
   を穿設したハンドルアームの間に介在さし、ハンドル固
   定座とハンドルアームの上記下部ピン穴にピンを挿通し
   軸着するとともに、ハンドルアームの上記上部ピン穴と
   ハンドル固定座の上記円弧状長穴にロックボルトを挿通
   し、該ロックボルトの締付け、緩めにより上部ハンドル
   が弧状長穴の範囲内で傾斜状態から直立状態まで可動
   し、固定できることを特徴とする請求項１に記載された
   播種機。