JPH0910527A - 集塵用セラミックフィルタ - Google Patents
集塵用セラミックフィルタInfo
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- JPH0910527A JPH0910527A JP16730795A JP16730795A JPH0910527A JP H0910527 A JPH0910527 A JP H0910527A JP 16730795 A JP16730795 A JP 16730795A JP 16730795 A JP16730795 A JP 16730795A JP H0910527 A JPH0910527 A JP H0910527A
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- ceramic
- dust
- ceramic filter
- dust collecting
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Abstract
(57)【要約】
【構成】セラミック球状体100重量%に対し、2〜3
0重量%の無機質結合材を添加して焼結させた多孔質セ
ラミック体からなる集塵用セラミックフィルタのうち、
上記セラミック球状体の真球度を平均直径の60%以下
とした。また、上記セラミック球状体をムライト、ジル
コン、コージエライト、チタン酸アルミニウム、リン酸
ジルコニウムのうち少なくとも一種以上により形成し
た。 【効果】重油、石炭、放射能廃棄物などの燃焼ガス中に
含まれる煤塵や粉塵の高い捕集効率を備えるとともに、
洗浄時にはフィルタの細孔内に堆積した煤塵や粉塵を完
全に除去して、常に初期の性能を回復させることがで
き、また、耐熱性、耐熱衝撃性に優れ、かつ高強度を有
しているため長寿命の集塵用セラミックフィルタとする
ことができる。
0重量%の無機質結合材を添加して焼結させた多孔質セ
ラミック体からなる集塵用セラミックフィルタのうち、
上記セラミック球状体の真球度を平均直径の60%以下
とした。また、上記セラミック球状体をムライト、ジル
コン、コージエライト、チタン酸アルミニウム、リン酸
ジルコニウムのうち少なくとも一種以上により形成し
た。 【効果】重油、石炭、放射能廃棄物などの燃焼ガス中に
含まれる煤塵や粉塵の高い捕集効率を備えるとともに、
洗浄時にはフィルタの細孔内に堆積した煤塵や粉塵を完
全に除去して、常に初期の性能を回復させることがで
き、また、耐熱性、耐熱衝撃性に優れ、かつ高強度を有
しているため長寿命の集塵用セラミックフィルタとする
ことができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温の燃焼ガス中から
煤塵や粉塵を捕集する多孔質セラミック体からなる集塵
用セラミックフィルタに関するものであり、具体的には
重油、石炭、放射能廃棄物などの燃焼ガス(排ガスも含
む)中に含まれている煤塵や粉塵を捕集するものであ
る。
煤塵や粉塵を捕集する多孔質セラミック体からなる集塵
用セラミックフィルタに関するものであり、具体的には
重油、石炭、放射能廃棄物などの燃焼ガス(排ガスも含
む)中に含まれている煤塵や粉塵を捕集するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、高温の燃焼ガスから煤塵や粉塵を
除去するためのフィルターとして多孔質セラミック体か
らなる集塵用セラミックフィルタが提案されている。
除去するためのフィルターとして多孔質セラミック体か
らなる集塵用セラミックフィルタが提案されている。
【0003】例えば、図4に示すような石炭利用複合発
電で使用されている集塵装置は、燃焼によりガス化され
た石炭ガスの流入口6と流出口7とを備え、下方部が逆
円錐状をしたケーシング5内に、有底筒状体をした多孔
質セラミック体2からなる集塵用セラミックフィルタ1
を配設したものであった。そして、流入口6から流れ込
んだ石炭ガスが集塵用セラミックフィルタ1を通過する
と、石炭ガス中に含まれていた煤塵や粉塵が除去され、
流出口7より取り出されるようになっていた。また、こ
の捕集作業を長時間続けると集塵用セラミックフィルタ
1を構成する多孔質セラミック体2の細孔内に捕集した
煤塵や粉塵が堆積し、通気抵抗(気体を流した時の外壁
側と内壁側の差圧)が増大して捕集効率が大幅に低下す
ることから、上記集塵用セラミックフィルタ1の内部に
は気体を噴出させるための配管8がそれぞれ設けてあ
り、通気抵抗がある一定以上の値に達すると配管8より
石炭ガスの流れとは反対方向に逆洗気流を噴射し、多孔
質セラミック体2の細孔に堆積した煤塵や粉塵を吹き飛
ばし、捕集効率を初期の性能まで回復させるようになっ
ていた。
電で使用されている集塵装置は、燃焼によりガス化され
た石炭ガスの流入口6と流出口7とを備え、下方部が逆
円錐状をしたケーシング5内に、有底筒状体をした多孔
質セラミック体2からなる集塵用セラミックフィルタ1
を配設したものであった。そして、流入口6から流れ込
んだ石炭ガスが集塵用セラミックフィルタ1を通過する
と、石炭ガス中に含まれていた煤塵や粉塵が除去され、
流出口7より取り出されるようになっていた。また、こ
の捕集作業を長時間続けると集塵用セラミックフィルタ
1を構成する多孔質セラミック体2の細孔内に捕集した
煤塵や粉塵が堆積し、通気抵抗(気体を流した時の外壁
側と内壁側の差圧)が増大して捕集効率が大幅に低下す
ることから、上記集塵用セラミックフィルタ1の内部に
は気体を噴出させるための配管8がそれぞれ設けてあ
り、通気抵抗がある一定以上の値に達すると配管8より
石炭ガスの流れとは反対方向に逆洗気流を噴射し、多孔
質セラミック体2の細孔に堆積した煤塵や粉塵を吹き飛
ばし、捕集効率を初期の性能まで回復させるようになっ
ていた。
【0004】また、このような集塵用セラミックフィル
タ1を構成する多孔質セラミック体2は、セラミック原
料を粉砕し、焼結助剤等を添加して造粒体としたあと、
所望のフィルタ形状に成形して通常の焼成温度より低い
温度で焼成することにより得られるアルミナ、ジルコニ
アなどの多孔質セラミック体(特開昭60ー61019
号公報、特開昭63ー240912号公報、特開平4ー
235710号公報)や電融アルミナにガラスを添加し
て焼結させた多孔質セラミック体が使用されていた(特
開平4ー235710号公報参照)。
タ1を構成する多孔質セラミック体2は、セラミック原
料を粉砕し、焼結助剤等を添加して造粒体としたあと、
所望のフィルタ形状に成形して通常の焼成温度より低い
温度で焼成することにより得られるアルミナ、ジルコニ
アなどの多孔質セラミック体(特開昭60ー61019
号公報、特開昭63ー240912号公報、特開平4ー
235710号公報)や電融アルミナにガラスを添加し
て焼結させた多孔質セラミック体が使用されていた(特
開平4ー235710号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記集塵用
セラミックフィルタ1を構成する多孔質セラミック体2
はいびつな形をしたセラミック粒子からなり、細孔内に
は鋭利な凸部が多数存在しているため、捕集した煤塵や
粉塵を除去するために逆洗気流を噴射すると、細孔の凸
部間深くまで入り込み、完全に吹き飛ばすことができな
かった。その為、洗浄作業を繰り返すにつれて集塵用セ
ラミックフィルタ1の通気抵抗が徐々に上昇し、捕集効
率が大幅に低下するといった課題があった。そして極端
な場合には、細孔内に目詰まりを起こし、煤塵や粉塵を
捕集できなくなるといった恐れがあった。
セラミックフィルタ1を構成する多孔質セラミック体2
はいびつな形をしたセラミック粒子からなり、細孔内に
は鋭利な凸部が多数存在しているため、捕集した煤塵や
粉塵を除去するために逆洗気流を噴射すると、細孔の凸
部間深くまで入り込み、完全に吹き飛ばすことができな
かった。その為、洗浄作業を繰り返すにつれて集塵用セ
ラミックフィルタ1の通気抵抗が徐々に上昇し、捕集効
率が大幅に低下するといった課題があった。そして極端
な場合には、細孔内に目詰まりを起こし、煤塵や粉塵を
捕集できなくなるといった恐れがあった。
【0006】特に、電融アルミナにガラスを添加して焼
結させた多孔質セラミック体2により形成した集塵用セ
ラミックフィルタ1にあっては、図5にその拡大図を示
すように、非常に鋭いエッジ部を有するアルミナ粒子2
0からなるために、細孔22内には鋭利な凸部21が多
数存在し、逆洗気流を繰り返し噴射したとしても、煤塵
や粉塵が鋭利な凸部21間に侵入するだけで、初期の性
能を回復させることができなかった。
結させた多孔質セラミック体2により形成した集塵用セ
ラミックフィルタ1にあっては、図5にその拡大図を示
すように、非常に鋭いエッジ部を有するアルミナ粒子2
0からなるために、細孔22内には鋭利な凸部21が多
数存在し、逆洗気流を繰り返し噴射したとしても、煤塵
や粉塵が鋭利な凸部21間に侵入するだけで、初期の性
能を回復させることができなかった。
【0007】また、これらの集塵用セラミックフィルタ
1は石炭ガスが通過する時、500〜900℃の高温に
曝されているのであるが、逆洗気流を噴射すると、急激
に冷却されるために集塵用セラミックフィルタ1をアル
ミナやジルコニアなどの多孔質セラミック体2により形
成したものにあっては、熱衝撃に耐えきれず破損してし
まうといった課題もあった。
1は石炭ガスが通過する時、500〜900℃の高温に
曝されているのであるが、逆洗気流を噴射すると、急激
に冷却されるために集塵用セラミックフィルタ1をアル
ミナやジルコニアなどの多孔質セラミック体2により形
成したものにあっては、熱衝撃に耐えきれず破損してし
まうといった課題もあった。
【0008】しかも、通常のセラミック焼成温度より低
い温度で焼成した多孔質セラミック体2からなるものに
あっては、洗浄時の気体噴射圧力に耐えきれず、破損し
てしまう恐れもあった。
い温度で焼成した多孔質セラミック体2からなるものに
あっては、洗浄時の気体噴射圧力に耐えきれず、破損し
てしまう恐れもあった。
【0009】
【発明の目的】本発明の目的は、煤塵や粉塵の充分な捕
集効率が得られるとともに、逆洗気流を噴射した時には
細孔内に堆積した煤塵や粉塵を容易に除去することがで
き、かつ熱衝撃や洗浄時の噴射圧力によっても破損する
ことのない多孔質セラミック体からなる集塵用セラミッ
クフィルタを提供することにある。
集効率が得られるとともに、逆洗気流を噴射した時には
細孔内に堆積した煤塵や粉塵を容易に除去することがで
き、かつ熱衝撃や洗浄時の噴射圧力によっても破損する
ことのない多孔質セラミック体からなる集塵用セラミッ
クフィルタを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では上記
課題に鑑み、セラミック球状体100重量%に対し2〜
30重量%の無機質結合材を添加して焼結した多孔質セ
ラミック体からなる集塵用セラミックフィルタのうち、
上記セラミック球状体の真球度を平均直径の60%以下
としたものである。
課題に鑑み、セラミック球状体100重量%に対し2〜
30重量%の無機質結合材を添加して焼結した多孔質セ
ラミック体からなる集塵用セラミックフィルタのうち、
上記セラミック球状体の真球度を平均直径の60%以下
としたものである。
【0011】また、本発明は、上記セラミック球状体を
ムライト、ジルコン、コージエライト、チタン酸アルミ
ニウム、リン酸ジルコニウムのうち少なくとも一種以上
により構成したものである。
ムライト、ジルコン、コージエライト、チタン酸アルミ
ニウム、リン酸ジルコニウムのうち少なくとも一種以上
により構成したものである。
【0012】即ち、本発明に係る集塵用セラミックフィ
ルタを構成する多孔質セラミック体は、一度焼成したセ
ラミック球状体を使用し、該セラミック球状体に無機質
結合材を添加して再度焼成することにより、各セラミッ
ク球状体を焼結させて形成したことを特徴とするもので
あり、その拡大図を図1に示すように、各セラミック球
状体10には鋭利なエッジ部が無く、また、細孔12は
セラミックス球状体10間を円弧上につないだ形に形成
されているため、鋭利な凸部は存在し得ない。その為、
逆洗気流を噴射すれば、集塵用セラミックフィルタの細
孔12内に堆積した煤塵や粉塵を容易に吹き飛ばすこと
ができ、洗浄作業を繰り返すことにより初期の通気抵抗
を回復させることができる。
ルタを構成する多孔質セラミック体は、一度焼成したセ
ラミック球状体を使用し、該セラミック球状体に無機質
結合材を添加して再度焼成することにより、各セラミッ
ク球状体を焼結させて形成したことを特徴とするもので
あり、その拡大図を図1に示すように、各セラミック球
状体10には鋭利なエッジ部が無く、また、細孔12は
セラミックス球状体10間を円弧上につないだ形に形成
されているため、鋭利な凸部は存在し得ない。その為、
逆洗気流を噴射すれば、集塵用セラミックフィルタの細
孔12内に堆積した煤塵や粉塵を容易に吹き飛ばすこと
ができ、洗浄作業を繰り返すことにより初期の通気抵抗
を回復させることができる。
【0013】また、各セラミック球状体10同士との接
合点近傍で部分的に焼結一体化しており、該接合点近傍
の周囲を無機質結合材が覆った構造をしているため、高
強度の多孔質セラミック体とすることができ、逆洗気流
を噴射した時の圧力に対しても十分に耐ええる集塵用セ
ラミックフィルタとすることができる。
合点近傍で部分的に焼結一体化しており、該接合点近傍
の周囲を無機質結合材が覆った構造をしているため、高
強度の多孔質セラミック体とすることができ、逆洗気流
を噴射した時の圧力に対しても十分に耐ええる集塵用セ
ラミックフィルタとすることができる。
【0014】ただし、煤塵や粉塵の充分な捕集効率を有
するとともに、逆洗気流を噴射した時には細孔内に堆積
した煤塵や粉塵を容易に除去することができる集塵用セ
ラミックフィルタとするためには、上記多孔質セラミッ
ク体を構成するセラミック球状体の真球度が平均直径の
60%以下であることが好ましい。
するとともに、逆洗気流を噴射した時には細孔内に堆積
した煤塵や粉塵を容易に除去することができる集塵用セ
ラミックフィルタとするためには、上記多孔質セラミッ
ク体を構成するセラミック球状体の真球度が平均直径の
60%以下であることが好ましい。
【0015】これは、セラミック球状体の真球度が平均
直径の60%より大きくなると、その形状が球状体とは
言いがたく、このようなセラミック体により形成した多
孔質セラミック体の細孔には鋭利な凸部が存在し、逆洗
気流を噴射したとしても煤塵や粉塵を容易に除去するこ
とができないからである。
直径の60%より大きくなると、その形状が球状体とは
言いがたく、このようなセラミック体により形成した多
孔質セラミック体の細孔には鋭利な凸部が存在し、逆洗
気流を噴射したとしても煤塵や粉塵を容易に除去するこ
とができないからである。
【0016】なお、本発明で言う真球度とは、多孔質セ
ラミック体のSEM写真を撮り、任意に10個取り出し
た各セラミック球状体に接する内接円と外接円との半径
の差を求め、これらを平均した値のことであり、また、
平均直径とは、真球度と同様に、SEM写真より任意に
10個のセラミック球状体と取り出し、各セラミック球
状体に接する内接円と外接円の直径の平均値をさらに平
均した値のことである。
ラミック体のSEM写真を撮り、任意に10個取り出し
た各セラミック球状体に接する内接円と外接円との半径
の差を求め、これらを平均した値のことであり、また、
平均直径とは、真球度と同様に、SEM写真より任意に
10個のセラミック球状体と取り出し、各セラミック球
状体に接する内接円と外接円の直径の平均値をさらに平
均した値のことである。
【0017】また、このような集塵用セラミックフィル
タは、500℃〜900℃もの高温の燃焼ガスに曝され
るため、多孔質セラミック体を構成するセラミック球状
体としては1000℃以上の耐熱温度を有するセラミッ
ク球状体を使用しなければならない。
タは、500℃〜900℃もの高温の燃焼ガスに曝され
るため、多孔質セラミック体を構成するセラミック球状
体としては1000℃以上の耐熱温度を有するセラミッ
ク球状体を使用しなければならない。
【0018】しかも、逆洗気流を噴射した時には低温還
元性ガスを瞬時に高圧力で吹き付けるため、少なくとも
500℃以上の温度差における耐熱衝撃性と50kg/
cm2 程度の圧力に耐え得るだけの強度が要求され、こ
れを満足するためには、セラミック球状体の熱膨張係数
が6×10-6/℃以下で、かつ多孔質セラミック体の曲
げ強度が200kg/cm2 以上有するものが良い。
元性ガスを瞬時に高圧力で吹き付けるため、少なくとも
500℃以上の温度差における耐熱衝撃性と50kg/
cm2 程度の圧力に耐え得るだけの強度が要求され、こ
れを満足するためには、セラミック球状体の熱膨張係数
が6×10-6/℃以下で、かつ多孔質セラミック体の曲
げ強度が200kg/cm2 以上有するものが良い。
【0019】そこで、本発明では多孔質セラミック体を
構成するセラミック球状体をムライト、ジルコン、コー
ジエライト、チタン酸アルミニウム、リン酸ジルコニウ
ムのうち少なくとも一種以上のセラミックス球状体によ
り形成してある。
構成するセラミック球状体をムライト、ジルコン、コー
ジエライト、チタン酸アルミニウム、リン酸ジルコニウ
ムのうち少なくとも一種以上のセラミックス球状体によ
り形成してある。
【0020】これらのセラミック球状体は耐熱温度10
00℃以上で、かつ熱膨張係数6×10-6/℃以下を有
しており、また、これらのセラミック球状体に無機質結
合材を添加して焼成した多孔質セラミック体は三点曲げ
強度200kg/cm2 以上を有しており、全ての条件
を満足することができる。
00℃以上で、かつ熱膨張係数6×10-6/℃以下を有
しており、また、これらのセラミック球状体に無機質結
合材を添加して焼成した多孔質セラミック体は三点曲げ
強度200kg/cm2 以上を有しており、全ての条件
を満足することができる。
【0021】また、上記セラミック球状体に添加する無
機質結合材としては、オケルマナイト粉、金丸長石粉、
カオリナイト粉などのSiO2 を主成分とする無機質結
合材を用いることが好ましい。
機質結合材としては、オケルマナイト粉、金丸長石粉、
カオリナイト粉などのSiO2 を主成分とする無機質結
合材を用いることが好ましい。
【0022】さらに、上記無機質結合材の添加量として
は、セラミック球状体100重量%に対し、2〜30重
量%の範囲で添加することが好ましい。これは、無機質
結合材の添加量が2重量%未満であると、一度焼成した
セラミック球状体をバインドして焼結させることが難し
くなるとともに、三点曲げ強度200kg/cm2 以上
を達成できないからであり、逆に、添加量が30重量%
より多くなると、細孔が無機質結合材で埋められ、狭く
なりすぎてしまうからである。
は、セラミック球状体100重量%に対し、2〜30重
量%の範囲で添加することが好ましい。これは、無機質
結合材の添加量が2重量%未満であると、一度焼成した
セラミック球状体をバインドして焼結させることが難し
くなるとともに、三点曲げ強度200kg/cm2 以上
を達成できないからであり、逆に、添加量が30重量%
より多くなると、細孔が無機質結合材で埋められ、狭く
なりすぎてしまうからである。
【0023】なお、本発明に係る集塵用セラミックフィ
ルタにおいて良好な捕集効率を有するとともに、逆洗気
流の噴射時には容易に煤塵や粉塵を吹き飛ばすことがで
きる集塵用セラミックフィルタとするために多孔質セラ
ミック体の気孔率は30%以上あれば良い。ただし、気
孔率が50%より大きくなると多孔質セラミック体の三
点曲げ強度200kg/cm2 以上を保てなくなるた
め、気孔率は30〜50%の範囲で設ければ良い。
ルタにおいて良好な捕集効率を有するとともに、逆洗気
流の噴射時には容易に煤塵や粉塵を吹き飛ばすことがで
きる集塵用セラミックフィルタとするために多孔質セラ
ミック体の気孔率は30%以上あれば良い。ただし、気
孔率が50%より大きくなると多孔質セラミック体の三
点曲げ強度200kg/cm2 以上を保てなくなるた
め、気孔率は30〜50%の範囲で設ければ良い。
【0024】また、多孔質セラミック体の平均細孔径は
捕集すべき煤塵や粉塵の粒径と通気抵抗との関係から選
択されるが、平均直径が1〜500μmの範囲にあるセ
ラミックス球状体でもって構成すれば、多孔質セラミッ
ク体の平均細孔径を0.4〜200μmの間にコントロ
ールすることができ、良好な捕集効率とほぼ完全に洗浄
を行うことができる。
捕集すべき煤塵や粉塵の粒径と通気抵抗との関係から選
択されるが、平均直径が1〜500μmの範囲にあるセ
ラミックス球状体でもって構成すれば、多孔質セラミッ
ク体の平均細孔径を0.4〜200μmの間にコントロ
ールすることができ、良好な捕集効率とほぼ完全に洗浄
を行うことができる。
【0025】一方、本発明に係る集塵用セラミックフィ
ルタを製造するには、まず、セラミック原料を転造法や
スプレードライヤー法により球状に整形した造粒体を製
作したあと、各原料の通常の焼成温度で焼成して平均直
径1〜500μmのセラミック球状体を形成する。ま
た、均一な細孔分布を有する多孔質セラミック体が必要
な場合には、造粒体の粒度分布のバラツキと多孔質セラ
ミック体の細孔分布バラツキが対応するため、造粒体の
粒度分布幅を極力小さくすることにより達成できる。な
お、セラミック球状体の製造は、上記以外の製法で製作
したものであっても構わない。
ルタを製造するには、まず、セラミック原料を転造法や
スプレードライヤー法により球状に整形した造粒体を製
作したあと、各原料の通常の焼成温度で焼成して平均直
径1〜500μmのセラミック球状体を形成する。ま
た、均一な細孔分布を有する多孔質セラミック体が必要
な場合には、造粒体の粒度分布のバラツキと多孔質セラ
ミック体の細孔分布バラツキが対応するため、造粒体の
粒度分布幅を極力小さくすることにより達成できる。な
お、セラミック球状体の製造は、上記以外の製法で製作
したものであっても構わない。
【0026】次に、上記セラミツクス球状体にオケルマ
ナイト粉、金丸長石粉、カオリナイト粉などのSiO2
を主成分とする無機質結合材を全体に対し2〜30重量
%の範囲で添加し、バインダーとともに混合したあと、
ラバープレス成形法、冷間静水圧成形法、および押出成
形法などの成形方法により所望の形状に成形する。そし
て、酸化雰囲気中にて各セラミックスの通常の焼成温度
で焼成することにより、気孔率が30〜50%で、かつ
平均細孔径が0.4〜200μmの範囲にあり、セラミ
ック球状体が互いに結合した多孔質セラミック体からな
る集塵用セラミックフィルタを得ることができる。
ナイト粉、金丸長石粉、カオリナイト粉などのSiO2
を主成分とする無機質結合材を全体に対し2〜30重量
%の範囲で添加し、バインダーとともに混合したあと、
ラバープレス成形法、冷間静水圧成形法、および押出成
形法などの成形方法により所望の形状に成形する。そし
て、酸化雰囲気中にて各セラミックスの通常の焼成温度
で焼成することにより、気孔率が30〜50%で、かつ
平均細孔径が0.4〜200μmの範囲にあり、セラミ
ック球状体が互いに結合した多孔質セラミック体からな
る集塵用セラミックフィルタを得ることができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明実施例を説明する。
【0028】図4は、本発明に係る集塵用セラミックフ
ィルタを備える石炭ガス化複合発電用の集塵装置を示す
概略図であり、図2は図4の集塵用セラミックフィルタ
を示す縦断面図である。
ィルタを備える石炭ガス化複合発電用の集塵装置を示す
概略図であり、図2は図4の集塵用セラミックフィルタ
を示す縦断面図である。
【0029】図4に示す集塵装置は、石炭ガスの流入口
6と流出口7とを備え、下方部が逆円錐状をしたケーシ
ング5内に、有底筒状体をした多孔質セラミック体2か
らなる集塵用セラミックフィルタ1を複数個配設してあ
る。そして、流入口6から流れ込んだ石炭ガスを上記集
塵用セラミックスフィルタ1に通過させることで、石炭
ガス中に含まれていた煤塵や粉塵を除去し、流出口7よ
り取りだすようになっている。また、各集塵用セラミッ
クフィルタ1の内部には気体を噴出させるための配管8
がそれぞれ設けてあり、集塵用セラミックフィルタ1の
細孔内に捕集した煤塵や粉塵が堆積し、通気抵抗がある
一定以上の値に達すると配管8より石炭ガスの流れとは
反対方向に逆洗気流を噴射して、多孔質セラミック体2
の細孔に堆積した煤塵や粉塵を吹き飛ばすことにより、
捕集効率を初期の性能まで回復させるようになってい
る。
6と流出口7とを備え、下方部が逆円錐状をしたケーシ
ング5内に、有底筒状体をした多孔質セラミック体2か
らなる集塵用セラミックフィルタ1を複数個配設してあ
る。そして、流入口6から流れ込んだ石炭ガスを上記集
塵用セラミックスフィルタ1に通過させることで、石炭
ガス中に含まれていた煤塵や粉塵を除去し、流出口7よ
り取りだすようになっている。また、各集塵用セラミッ
クフィルタ1の内部には気体を噴出させるための配管8
がそれぞれ設けてあり、集塵用セラミックフィルタ1の
細孔内に捕集した煤塵や粉塵が堆積し、通気抵抗がある
一定以上の値に達すると配管8より石炭ガスの流れとは
反対方向に逆洗気流を噴射して、多孔質セラミック体2
の細孔に堆積した煤塵や粉塵を吹き飛ばすことにより、
捕集効率を初期の性能まで回復させるようになってい
る。
【0030】また、上記集塵用セラミックフィルタ1
は、平均直径150〜200μmのコージエライトから
なるセラミツクス球状体にカオリナイト粉を5重量%添
加しバインダーを混合して原料を調合し、冷間静水圧成
形法により有底筒状の成形体を成形したあと、酸化雰囲
気中にて焼成温度1400℃〜1500℃で焼成し、最
後に切削加工を施して外径60mm、内径40mm、厚
さ10mm、長さ1500mmの有底筒状体をした多孔
質セラミック体2からなる集塵用セラミックフィルタ1
としてある。
は、平均直径150〜200μmのコージエライトから
なるセラミツクス球状体にカオリナイト粉を5重量%添
加しバインダーを混合して原料を調合し、冷間静水圧成
形法により有底筒状の成形体を成形したあと、酸化雰囲
気中にて焼成温度1400℃〜1500℃で焼成し、最
後に切削加工を施して外径60mm、内径40mm、厚
さ10mm、長さ1500mmの有底筒状体をした多孔
質セラミック体2からなる集塵用セラミックフィルタ1
としてある。
【0031】また、この集塵用セラミックフィルタ1は
気孔率30〜35%、平均細孔径30〜40μmで、煤
塵や粉塵の捕集に適しており、しかも、逆洗気流を噴射
すれば、捕集した煤塵や粉塵をほぼ完全に吹き飛ばし、
初期の性能が常に得られるものであった。
気孔率30〜35%、平均細孔径30〜40μmで、煤
塵や粉塵の捕集に適しており、しかも、逆洗気流を噴射
すれば、捕集した煤塵や粉塵をほぼ完全に吹き飛ばし、
初期の性能が常に得られるものであった。
【0032】なお、上記実施例では単層構造の集塵用セ
ラミックフィルタ1を示したが、捕集する煤塵や粉塵が
サブミクロンオーダのものにあっては、図3に示すよう
に外層部にサブミクロンオーダの細孔径を有する多孔質
セラミック部3を設けた2重構造の多孔質セラミック体
4からなる集塵用セラミックフィルタ1を用いれば良
い。つまり、捕集する煤塵や粉塵がサブミクロンオーダ
になると、集塵用セラミックフィルタ1の細孔もサブミ
クロンオーダのものが要求される一方で、単層構造であ
ると通気抵抗が増大してしまい煤塵や粉塵の捕集率が低
下してしまうが、図3に示すような構造とすれば、捕集
率を上げ、しかも低い通気抵抗を得ることができ、微細
な煤塵や粉塵を捕集するのに適した集塵用セラミックフ
ィルタ1とすることができる。なお、捕集する煤塵や粉
塵によっては3重、あるいは4重以上の構造を持った多
孔質セラミック体により集塵用セラミックフィルタ1を
構成したものであっても良いことは言うまでもない。
ラミックフィルタ1を示したが、捕集する煤塵や粉塵が
サブミクロンオーダのものにあっては、図3に示すよう
に外層部にサブミクロンオーダの細孔径を有する多孔質
セラミック部3を設けた2重構造の多孔質セラミック体
4からなる集塵用セラミックフィルタ1を用いれば良
い。つまり、捕集する煤塵や粉塵がサブミクロンオーダ
になると、集塵用セラミックフィルタ1の細孔もサブミ
クロンオーダのものが要求される一方で、単層構造であ
ると通気抵抗が増大してしまい煤塵や粉塵の捕集率が低
下してしまうが、図3に示すような構造とすれば、捕集
率を上げ、しかも低い通気抵抗を得ることができ、微細
な煤塵や粉塵を捕集するのに適した集塵用セラミックフ
ィルタ1とすることができる。なお、捕集する煤塵や粉
塵によっては3重、あるいは4重以上の構造を持った多
孔質セラミック体により集塵用セラミックフィルタ1を
構成したものであっても良いことは言うまでもない。
【0033】(試験例1)ここで、上記実施例と同様の
方法により、セラミック球状体がジルコンム・ライトお
よびコージエライトからなる本発明に係る集塵用セラミ
ックフィルタと、比較例として電融アルミナからなる集
塵用セラミックフィルタを試作し、フィルター特性につ
いて測定を行った。
方法により、セラミック球状体がジルコンム・ライトお
よびコージエライトからなる本発明に係る集塵用セラミ
ックフィルタと、比較例として電融アルミナからなる集
塵用セラミックフィルタを試作し、フィルター特性につ
いて測定を行った。
【0034】各試料は外径60mm、内径40mm、長
さ1500mmの有底筒状体に形成してあり、気孔率3
0〜35%で、かつ平均細孔径30〜40μmの集塵用
セラミックフィルタとした。
さ1500mmの有底筒状体に形成してあり、気孔率3
0〜35%で、かつ平均細孔径30〜40μmの集塵用
セラミックフィルタとした。
【0035】そして、まず、有効径50mmの部分に常
温空気を流速5cm/secで流した時のフィルター前
後の差圧を通気抵抗として測定したあと、粉塵(粒径;
d50=2.8μm、d10=0.7μm、d90=14.0
μm、主成分;石炭灰)を10g/m3 のダスト濃度で
混合した約500℃の空気を、各試料の有効径50mm
の部分に外表面から内表面に向かって10分間流し集塵
した後、清浄された約100℃の窒素ガスを逆方向から
同流速で5分間流し逆洗気流を噴射させるといった工程
を200サイクル実施したあとの通気抵抗を求め、試験
前の通気抵抗値との差を通気抵抗上昇値として測定し
た。なお、ダスト含有ガスの圧力は20kg/cm2 、
逆洗気流の圧力は50kg/cm2 とした。
温空気を流速5cm/secで流した時のフィルター前
後の差圧を通気抵抗として測定したあと、粉塵(粒径;
d50=2.8μm、d10=0.7μm、d90=14.0
μm、主成分;石炭灰)を10g/m3 のダスト濃度で
混合した約500℃の空気を、各試料の有効径50mm
の部分に外表面から内表面に向かって10分間流し集塵
した後、清浄された約100℃の窒素ガスを逆方向から
同流速で5分間流し逆洗気流を噴射させるといった工程
を200サイクル実施したあとの通気抵抗を求め、試験
前の通気抵抗値との差を通気抵抗上昇値として測定し
た。なお、ダスト含有ガスの圧力は20kg/cm2 、
逆洗気流の圧力は50kg/cm2 とした。
【0036】それぞれの結果は表1に示す通りである。
【0037】
【表1】
【0038】表1より比較例の電融アルミナからなる集
塵用セラミックフィルタは細孔中に鋭利な凸部が多数存
在するため、試験後の通気抵抗上昇値が初期の2倍以上
となってしまった。
塵用セラミックフィルタは細孔中に鋭利な凸部が多数存
在するため、試験後の通気抵抗上昇値が初期の2倍以上
となってしまった。
【0039】これに対し、本発明に係る集塵用セラミッ
クフィルタは共に、細孔中に鋭利な凸部が存在しないた
め、試験後の通気抵抗上昇値は大きくても140mmA
qと大幅に通気抵抗の上昇を抑えることができた。
クフィルタは共に、細孔中に鋭利な凸部が存在しないた
め、試験後の通気抵抗上昇値は大きくても140mmA
qと大幅に通気抵抗の上昇を抑えることができた。
【0040】(試験例2)次に、さまざまな形状をした
コージエライト体を用いて実施例と同様の条件で集塵用
セラミックフィルタを試作し、フィルター特性について
測定を行った。
コージエライト体を用いて実施例と同様の条件で集塵用
セラミックフィルタを試作し、フィルター特性について
測定を行った。
【0041】なお、試料の大きさおよび試験方法は試験
例1と同様の条件で行った。
例1と同様の条件で行った。
【0042】また、本試験における基準値として試験後
の通気抵抗上昇値が200mmAq未満のものを優れて
いるとした。
の通気抵抗上昇値が200mmAq未満のものを優れて
いるとした。
【0043】それぞれの結果は表2に示す通りである。
【0044】
【表2】
【0045】この結果、本発明外である試料7および10
は、コージエライト体の真球度が平均直径の60%より
大きいため、試験後の通気抵抗上昇値が200mmAq
以上となり、基準値を満足することができなかった。
は、コージエライト体の真球度が平均直径の60%より
大きいため、試験後の通気抵抗上昇値が200mmAq
以上となり、基準値を満足することができなかった。
【0046】これに対し、本発明の試料1〜6,8,9
は、コージエライト体の真球度が平均直径の60%以下
であるため、試験後の通気抵抗上昇値を200mmAq
未満とすることができ、基準値を満足することができ
た。
は、コージエライト体の真球度が平均直径の60%以下
であるため、試験後の通気抵抗上昇値を200mmAq
未満とすることができ、基準値を満足することができ
た。
【0047】(試験例3)さらに、数種類のセラミック
球状体を用意し、上記実施例と同様の方法で3×4×5
0mmの直方状片と外径60mm、内径40mm、厚み
10mmのリング状片をした多孔質セラミック体からな
る試料をそれぞれ試作して、耐熱試験、耐熱衝撃試験、
耐圧力試験について測定した。
球状体を用意し、上記実施例と同様の方法で3×4×5
0mmの直方状片と外径60mm、内径40mm、厚み
10mmのリング状片をした多孔質セラミック体からな
る試料をそれぞれ試作して、耐熱試験、耐熱衝撃試験、
耐圧力試験について測定した。
【0048】まず、耐熱試験については、直方状片の試
料を石炭ガス化複合発電用の集塵装置内環境下(温度5
00℃、圧力20kg/cm2 、石炭ガス化ガス中)と
同じ状態とした容器内に100時間曝したあとに外観検
査と試験前後の強度を測定した。
料を石炭ガス化複合発電用の集塵装置内環境下(温度5
00℃、圧力20kg/cm2 、石炭ガス化ガス中)と
同じ状態とした容器内に100時間曝したあとに外観検
査と試験前後の強度を測定した。
【0049】また、耐熱衝撃試験については、逆先気流
の噴射時とほぼ同じ熱衝撃(温度差約500℃)を想定
して、直方体片の試料を500℃の雰囲気に30分キー
プしたあと水中に浸漬して試験前後の強度を測定した。
の噴射時とほぼ同じ熱衝撃(温度差約500℃)を想定
して、直方体片の試料を500℃の雰囲気に30分キー
プしたあと水中に浸漬して試験前後の強度を測定した。
【0050】さらに、耐圧力試験については、リング状
片の試料を20kg/cm2 の圧力下に試料を配置し、
該試料の内部より50kg/cm2 の逆先気流を噴射し
た時のクラック発生の有無を調べた。
片の試料を20kg/cm2 の圧力下に試料を配置し、
該試料の内部より50kg/cm2 の逆先気流を噴射し
た時のクラック発生の有無を調べた。
【0051】そして、本試験では、耐熱試験において外
観検査で変質・溶融がなく、また、三点曲げ強度が初期
の強度の90%以上を確保できており、耐熱衝撃試験で
も初期強度の90%以上を確保できており、さらに耐圧
力試験ではクラックが無いものを優れているとした。
観検査で変質・溶融がなく、また、三点曲げ強度が初期
の強度の90%以上を確保できており、耐熱衝撃試験で
も初期強度の90%以上を確保できており、さらに耐圧
力試験ではクラックが無いものを優れているとした。
【0052】なお、各試料の特性は表3に、各実験の結
果は表4に示す通りである。
果は表4に示す通りである。
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】この結果、セラミックス球状体が従来より
使用されているアルミナ、ジルコニア、スピネル、ジル
コニア−スピネル、マグネシアからなるものでは、熱膨
張係数が6×10ー6/℃より大きいため、耐熱衝撃試験
において初期強度の90%以上を確保することができな
かった。
使用されているアルミナ、ジルコニア、スピネル、ジル
コニア−スピネル、マグネシアからなるものでは、熱膨
張係数が6×10ー6/℃より大きいため、耐熱衝撃試験
において初期強度の90%以上を確保することができな
かった。
【0056】これに対し、セラミックス球状体が本発明
のジルコン、ムライト、コージエライト、チタン酸アル
ミニウム、リン酸ジルコニウムのうち1種以上からなる
ものでは、セラミックス球状体の軟化温度が1000℃
以上で、熱膨張係数が6×10ー6/℃以下であり、多孔
質セラミック体の三点曲げ強度が200kg/cm2以
上を有しているため、耐熱試験、耐熱衝撃試験、耐圧試
験の全てを満足することができた。その為、これらの多
孔質セラミック体により集塵用セラミックフィルタを形
成すれば、石炭利用複合発電などの集塵装置として最適
であることが判った。
のジルコン、ムライト、コージエライト、チタン酸アル
ミニウム、リン酸ジルコニウムのうち1種以上からなる
ものでは、セラミックス球状体の軟化温度が1000℃
以上で、熱膨張係数が6×10ー6/℃以下であり、多孔
質セラミック体の三点曲げ強度が200kg/cm2以
上を有しているため、耐熱試験、耐熱衝撃試験、耐圧試
験の全てを満足することができた。その為、これらの多
孔質セラミック体により集塵用セラミックフィルタを形
成すれば、石炭利用複合発電などの集塵装置として最適
であることが判った。
【0057】
【発明の効果】以上のように、本発明は、セラミック球
状体100重量%に対し、2〜30重量%の無機質結合
材を添加して焼結した多孔質セラミック体からなる集塵
用セラミックフィルタであって、上記セラミック球状体
の真球度を平均直径の60%以下としたことにより、重
油、石炭、放射能廃棄物などの燃焼ガス中に含まれる煤
塵や粉塵を十分に捕集することができるとともに、捕集
した煤塵や粉塵を吹き飛ばす時には、逆先気流を噴射す
ることにより、フィルタの細孔内に堆積した煤塵や粉塵
を完全に除去することができ、常に初期の性能に回復さ
せることができる。しかも、本発明に係る集塵用セラミ
ックフィルタは、一度焼成したセラミック球状体を再度
通常の焼成温度で焼結させたものであるため、高強度を
有している。
状体100重量%に対し、2〜30重量%の無機質結合
材を添加して焼結した多孔質セラミック体からなる集塵
用セラミックフィルタであって、上記セラミック球状体
の真球度を平均直径の60%以下としたことにより、重
油、石炭、放射能廃棄物などの燃焼ガス中に含まれる煤
塵や粉塵を十分に捕集することができるとともに、捕集
した煤塵や粉塵を吹き飛ばす時には、逆先気流を噴射す
ることにより、フィルタの細孔内に堆積した煤塵や粉塵
を完全に除去することができ、常に初期の性能に回復さ
せることができる。しかも、本発明に係る集塵用セラミ
ックフィルタは、一度焼成したセラミック球状体を再度
通常の焼成温度で焼結させたものであるため、高強度を
有している。
【0058】また、本発明は、集塵用セラミックフィル
タを構成するセラミック球状体にムライト、ジルコン、
コージエライト、チタン酸アルミニウム、リン酸ジルコ
ニウムのうち少なくとも一種以上からなるセラミック球
状体を用いているため、耐熱性、耐熱衝撃性に優れ、か
つ高強度を有する集塵用セラミックフィルタとすること
ができるため、高温の燃焼ガス中に曝したとしても破損
することがなく、また、洗浄のため逆先気流を噴射した
としても、耐熱衝撃や噴射圧でもって集塵用セラミック
フィルタを破損することがないというように長寿命の集
塵用セラミックフィルタとすることができる。
タを構成するセラミック球状体にムライト、ジルコン、
コージエライト、チタン酸アルミニウム、リン酸ジルコ
ニウムのうち少なくとも一種以上からなるセラミック球
状体を用いているため、耐熱性、耐熱衝撃性に優れ、か
つ高強度を有する集塵用セラミックフィルタとすること
ができるため、高温の燃焼ガス中に曝したとしても破損
することがなく、また、洗浄のため逆先気流を噴射した
としても、耐熱衝撃や噴射圧でもって集塵用セラミック
フィルタを破損することがないというように長寿命の集
塵用セラミックフィルタとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る集塵用セラミックフィルタを構成
する多孔質セラミック体の拡大図である。
する多孔質セラミック体の拡大図である。
【図2】本発明に係る集塵用セラミックフィルタを示す
図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
【図3】本発明に係る集塵用セラミックフィルタの他の
実施例を示す断面図である。
実施例を示す断面図である。
【図4】本発明に係る集塵用セラミックフィルタを備え
る石炭利用複合発電用の集塵装置を示す概略図である。
る石炭利用複合発電用の集塵装置を示す概略図である。
【図5】従来の集塵用セラミックフィルタを構成する多
孔質セラミック体の拡大図である。
孔質セラミック体の拡大図である。
1 集塵用セラミックフィルタ 2 多孔質セラミック体 5 ケーシング 6 流入口 7 流出口 8 配管
Claims (2)
- 【請求項1】セラミック球状体100重量%に対し、2
〜30重量%の無機質結合材を添加して焼結した多孔質
セラミック体からなる集塵用セラミックフィルタであっ
て、上記セラミック球状体の真球度が平均直径の60%
以下であることを特徴とする集塵用セラミックフィル
タ。 - 【請求項2】上記セラミック球状体がムライト、ジルコ
ン、コージエライト、チタン酸アルミニウム、リン酸ジ
ルコニウムのうち少なくとも一種以上からなることを特
徴とする請求項1に記載の集塵用セラミックフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16730795A JP3336157B2 (ja) | 1995-07-03 | 1995-07-03 | 集塵用セラミックフィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16730795A JP3336157B2 (ja) | 1995-07-03 | 1995-07-03 | 集塵用セラミックフィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0910527A true JPH0910527A (ja) | 1997-01-14 |
JP3336157B2 JP3336157B2 (ja) | 2002-10-21 |
Family
ID=15847328
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16730795A Expired - Fee Related JP3336157B2 (ja) | 1995-07-03 | 1995-07-03 | 集塵用セラミックフィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3336157B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002038519A1 (fr) * | 2000-11-08 | 2002-05-16 | Tsutomu Fukuda | Procede permettant la production d'un objet fritte de titanate d'aluminium |
WO2005018776A1 (ja) * | 2003-08-22 | 2005-03-03 | Ohcera Co., Ltd. | 排ガス浄化ハニカムフィルタ及びその製造方法 |
JPWO2005005019A1 (ja) * | 2003-07-11 | 2006-08-24 | オーセラ株式会社 | 排ガス浄化ハニカムフィルタ及びその製造方法 |
JP2011212582A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Hitachi Metals Ltd | コーディエライト質セラミックハニカムフィルタおよびその製造方法 |
JP2015051435A (ja) * | 2014-12-05 | 2015-03-19 | 日立金属株式会社 | コーディエライト質セラミックハニカムフィルタの製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012128217A1 (ja) * | 2011-03-22 | 2012-09-27 | 日本碍子株式会社 | ハニカム形状セラミック製分離膜構造体 |
-
1995
- 1995-07-03 JP JP16730795A patent/JP3336157B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002038519A1 (fr) * | 2000-11-08 | 2002-05-16 | Tsutomu Fukuda | Procede permettant la production d'un objet fritte de titanate d'aluminium |
US7011788B2 (en) | 2000-11-08 | 2006-03-14 | Ohcera Co., Ltd. | Method for producing aluminum titanate sintered object |
USRE42582E1 (en) | 2000-11-08 | 2011-08-02 | Ohcera Co., Ltd. | Method for producing aluminum titanate sintered object |
JPWO2005005019A1 (ja) * | 2003-07-11 | 2006-08-24 | オーセラ株式会社 | 排ガス浄化ハニカムフィルタ及びその製造方法 |
JP4950492B2 (ja) * | 2003-07-11 | 2012-06-13 | オーセラ株式会社 | 排ガス浄化ハニカムフィルタの製造方法 |
WO2005018776A1 (ja) * | 2003-08-22 | 2005-03-03 | Ohcera Co., Ltd. | 排ガス浄化ハニカムフィルタ及びその製造方法 |
JPWO2005018776A1 (ja) * | 2003-08-22 | 2006-10-19 | オーセラ株式会社 | 排ガス浄化ハニカムフィルタ及びその製造方法 |
CN100402127C (zh) * | 2003-08-22 | 2008-07-16 | 王世来股份有限公司 | 排气净化蜂窝状过滤器及其制造方法 |
US7550025B2 (en) | 2003-08-22 | 2009-06-23 | Ohcera Co., Ltd. | Honeycomb filter for clarifying exhaust gas and method for manufacture thereof |
JP5123483B2 (ja) * | 2003-08-22 | 2013-01-23 | オーセラ株式会社 | 排ガス浄化ハニカムフィルタの製造方法 |
JP2011212582A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Hitachi Metals Ltd | コーディエライト質セラミックハニカムフィルタおよびその製造方法 |
JP2015051435A (ja) * | 2014-12-05 | 2015-03-19 | 日立金属株式会社 | コーディエライト質セラミックハニカムフィルタの製造方法 |
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---|---|
JP3336157B2 (ja) | 2002-10-21 |
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