JPH06327921A - 窒化アルミニウム質ハニカムフィルター - Google Patents

窒化アルミニウム質ハニカムフィルター

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JPH06327921A
JPH06327921A JP14694993A JP14694993A JPH06327921A JP H06327921 A JPH06327921 A JP H06327921A JP 14694993 A JP14694993 A JP 14694993A JP 14694993 A JP14694993 A JP 14694993A JP H06327921 A JPH06327921 A JP H06327921A
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JP
Japan
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filter
honeycomb
honeycomb filter
aluminum nitride
aln
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JP14694993A
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Chihiro Kawai
千尋 河合
Akira Yamakawa
晃 山川
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車エンジンの排気ガスに含まれるカーボ
ン粒子、未燃焼ミスト、粉塵等の浮遊微粒子を捕集で
き、捕集した浮遊微粒子を加熱焼成してフィルターを再
生する際の高温によって破壊することがなく、長期にわ
たり繰り返し再生使用することが可能なハニカムフィル
ターを提供する。 【構成】 一端を開口し且つ他端を閉塞した多数の通孔
2を備え、両端で各通孔2の開口部5と閉塞部4とが互
い違いになるように配置されたハニカム構造体からな
り、当該ハニカム構造体が気孔率15〜65体積%の多
孔質窒化アルミニウムで形成されているか、又はその表
面に炭化ケイ素を被覆してなる窒化アルミニウム質ハニ
カムフィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車エンジンからの
排気ガス等に含まれるカーボン粒子、未燃焼ミスト、粉
塵等を捕集するためのハニカムフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境保護の一環として、自動
車の排気ガス中に含まれる二酸化炭素や窒素酸化物、黒
煙等が大気汚染の原因物質として問題とされ、その排出
規制が次第に厳しくなっている。排出規制の対象となっ
ている物質のうち、特にディーゼルエンジンの排出ガス
中に多く含まれるカーボン粒子、未燃焼ミスト、粉塵等
の浮遊微粒子については、マフラー中に配置するフィル
ターによって捕集することが考えられている。
【0003】例えば、少なくとも1カ所で閉塞された多
数の通孔を備えたハニカム構造体からなるハニカムフィ
ルターをマフラー中に配置し、通孔に入った排気ガスが
各通孔を区画する多孔質の薄壁の細孔を通って流れる間
に浮遊微粒子を捕集し、捕集された浮遊微粒子がある程
度沈積すると圧力損失が大きくなるので、沈着した浮遊
微粒子をヒーターで瞬間的に加熱焼成して取り除き、沈
着物のない状態に再生できるようにしたハニカムフィル
ターが提案されている。
【0004】かかるハニカムフィルターは、エンジンの
燃焼効率を低下させないためフィルター材料自体が通気
性に優れた多孔質の物質からなると同時に、沈着した浮
遊微粒子を加熱除去してフィルターを再生するため、1
000℃以上の耐熱性と熱サイクルに耐える優れた耐熱
衝撃性を備えることが必要である。そのため、フィルタ
ー材料としては多孔質のセラミックス、特に熱膨張係数
の小さいコーディエライトや熱伝導率の優れた炭化ケイ
素(SiC)が有望視されている。
【0005】しかし、コーディエライトからなるハニカ
ムフィルターは、捕集した浮遊微粒子を焼成してフィル
ターを再生する際の高温により溶融し又は破壊される危
険がある。又、耐熱性に優れ且つ熱伝導率の高いSiC
からなるハニカムフィルターの場合でも、捕集した浮遊
微粒子を焼成してフィルターを再生する時の高温でハニ
カム構造体内部に温度分布が生じ、その際に発生する熱
応力によって、加熱再生を繰り返すと破壊される欠点が
あった。
【0006】又、ハニカムフィルターの破壊を防ぐため
加熱焼成の温度を低くすると、沈着した浮遊微粒子の除
去が不十分なため再生後の圧力損失が小さくならず、フ
ィルターとして充分に機能しなくなる。例えば、100
0℃以下の加熱焼成では、1回又は2回の再生で圧力損
失が極端に大きくなり、もはやフィルターとしての性能
が元に近い状態に回復しなくなるため、再生後更に使用
を続けることが出来なくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
の事情に鑑み、自動車エンジンの排気ガス中に含まれる
カーボン粒子、未燃焼ミスト、粉塵等の浮遊微粒子を捕
集でき、捕集した浮遊微粒子を加熱焼成してフィルター
を再生する際の高温による熱応力によって破壊すること
がなく、長期にわたり繰り返し再生使用することが可能
なハニカムフィルターを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供するハニカムフィルターは、一端を開
口し且つ他端を閉塞した多数の通孔を備え、両端で各通
孔の開口部と閉塞部とが互い違いになるように配置され
たハニカム構造体からなり、当該ハニカム構造体が気孔
率15〜65体積%の多孔質窒化アルミニウムで形成さ
れていることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】本発明のハニカムフィルターにおいては、ハニ
カム構造体として窒化アルミニウム(AlN)を用い
る。AlNは約1700℃の耐熱性を持ち、且つセラミ
ックスの中では最も熱伝導率が高い材料の一つである。
例えば、一般的な緻密なSiCの熱伝導率が約63W/
mKであるのに対して、緻密なAlNの熱伝導率は12
0W/mKにも達する。この特徴を利用して緻密なAl
Nからなるハニカム構造の熱交換器も考えられている
が、AlNをフィルターとして用いる場合には排気ガス
等が透過するように多孔質化しなければならない。
【0010】しかし、AlNを多孔質化すると、材料と
して熱伝導率の低下と共に耐熱衝撃性の低下が生じ、フ
ィルター再生時の高温により破壊し易くなる。そこで本
発明では、多孔質のAlNの気孔率を15〜65体積%
に調整することによって、フィルター機能と熱伝導率並
びに耐熱衝撃性とを両立させ、捕集した浮遊微粒子の加
熱焼成するフィルター再生時の高温によっても破壊しな
いハニカムフィルターを得ることが出来たものである。
【0011】即ち、AlNの気孔率が15体積%未満で
は圧力損失が大きくなり、フィルターとしての機能を発
揮せず、逆に65体積%を越えると熱伝導率の低下によ
り、捕集した浮遊微粒子の加熱焼成時の高温により破壊
する。しかし、本発明の15〜65体積%の範囲の気孔
率に調整した多孔質AlNで形成されたハニカム構造体
は、優れたフィルター機能を持つと同時に、高温にさら
されても高い熱伝導率のためハニカム構造体内部の温度
分布を小さく抑えることが出来るので、捕集した浮遊微
粒子の加熱焼成によるフィルターの再生を繰り返しても
熱応力によって破壊することがない。
【0012】ハニカムフィルターは多数の通孔を備えた
ハニカム構造体であり、各通孔に入った排気ガスが各通
孔を区画する多孔質薄壁を透過するように、各通孔を少
なくとも1カ所で閉塞した構造を有する。濾過有効面積
を最大にするためには、図1及び図2に示す本発明のA
lN質ハニカムフィルター1のように、一端を開口し且
つ他端を閉塞した多数の通孔2を備えたハニカム構造体
であり、そのハニカム構造体の両端で各通孔2の開口部
5と閉塞部4とが互い違いになるように配置することが
好ましい。
【0013】自動車の排気ガスは、ハニカムフィルター
1の一端の開口部5から通孔2内に入り、各通孔2を区
画する多孔質AlNからなる多孔質薄壁3の細孔を通過
して隣接する通孔2の開口部5からフィルター外に排出
されるが、多孔質薄壁3の細孔を通過する際に排気ガス
中に含まれるカーボン粒子、未燃焼ミスト、粉塵等の浮
遊微粒子が捕集される。そのため、ハニカムフィルター
1を構成する多孔質のAlNの平均細孔径は、排気ガス
に含まれる捕集すべき浮遊微粒子のサイズに応じて0.
01〜100μmの範囲内、好ましくは5〜50μmの
範囲内で設定する。
【0014】又、ハニカムフィルター1の各通孔2を区
画する多孔質薄壁3の厚さは、薄過ぎると強度が充分で
なくなり且つ厚過ぎると排気ガスの透過に支障を来すの
で、0.2〜0.7μmの範囲が好ましい。更に、通孔2
を閉塞する閉塞部4は、捕集した浮遊微粒子の焼成温度
に耐える材料であれば特に制限はなく、例えばSiC等
であっても良い。しかし、閉塞部4はハニカム構造体と
同じ多孔質AlNであることが熱膨張係数や熱伝導率の
整合上又は製造上望ましく、その場合に多孔質ALNの
閉塞部4の厚さ(軸方向長さ)は、排気ガスの透過を妨
げるため3mm以上必要である。
【0015】多孔質AlNを製造するには、緻密なAl
Nを製造する場合よりも焼結温度を低下させればよい。
例えば、AlN粉末とY23やCaO等の焼結助剤粉末
とを混合し、この原料粉末を成形した後、緻密なAlN
の場合は窒素ガス雰囲気中で約1800〜1900℃で
焼結するのに対して、多孔質AlNでは約1800℃未
満の温度で焼結する。又、原料粉末中に炭素や有機発泡
剤等を予め混合しておき、これらを焼結中に消失させる
ことによってもAlNを多孔質化させることが出来る。
尚、気孔率の制御は、焼結温度又は有機発泡剤等の含有
量のコントロールにより達成することが可能である。
【0016】かかる多孔質AlNからなるハニカム構造
体の製法は、焼結助剤を混合したAlN粉末を押出成形
法や射出成形法等によりハニカム形状に成形し、この成
形体を上記のごとく焼結すれば良い。閉塞部の製造は、
ハニカム構造体を成形し又はそれを焼結した後その両端
の各通孔を互い違いに閉塞しても良いし、金型への射出
成形によりハニカム構造体の成形と同時に各通孔を閉塞
する閉塞部も成形し、引き続いて同時に焼結することに
より閉塞部をハニカム構造体と一体的に形成することも
可能である。
【0017】本発明のハニカムフィルターの好ましい一
態様として、ハニカムフィルターを形成する多孔質Al
Nの表面に厚さ0.01〜10μmの炭化ケイ素(Si
C)を被覆したハニカムフィルターがある。多孔質Al
Nの骨格表面及び細孔内表面に厚さ0.01μm以上の
SiCを被覆することにより高温での耐酸化性が向上す
るので、捕集した浮遊微粒子の焼成温度をより高く設定
できるが、SiCの厚さが10μmを越えるとSiC層
により熱伝導率が低下し、逆に熱応力破壊を助長する。
【0018】一般に、AlNの温度が1000℃を越え
ると酸化が激しくなり、AlNが酸化されてAl23
生成するため、Al23の生成部分の熱伝導率が他の部
分よりも低下して温度勾配が生じる結果、熱応力破壊を
起こし易くなる。本発明の好ましい態様によれば、Al
N表面にSiCを被覆することによって、AlNの酸化
を防止してAl23の生成を無くすことが出来るので、
SiCを被覆しない場合よりも捕集した浮遊微粒子の焼
成温度をより高温に設定でき、その結果焼成後の浮遊微
粒子の残存率が低下するので、ハニカムフィルター再使
用時の圧力損失が小さくなる。
【0019】ハニカムフィルターへのSiCの被覆方法
は、CVD法の一種である化学気相浸透法により、ハニ
カムフィルターの開口部から原料ガスを導入し、多孔質
薄壁を通して反対側の開口部から排出させながら、多孔
質薄壁のAlN骨格表面及び細孔内部表面並びに閉塞部
表面にSiCを被着させる方法がある。その際、多孔質
AlNの全体にわたって均一なSiCを析出させるよう
に、原料ガス濃度、反応温度、反応圧力等の条件を最適
化する必要がある。
【0020】
【実施例】実施例1 平均粒径0.8μmのAlN粉末に、焼結助剤としてY2
3粉末を0.6重量%添加し、この混合粉末単体及びこ
の混合粉末に有機発泡剤アゾジカルボンアミドを0.2
重量%加えたものを適量の有機バインダーと共に混練し
た。得られたペーストを押出成形によりハニカム形状に
成形し、更に図1及び図2に示すように通孔の両端を同
じペーストで互い違いに閉塞して得たハニカムフィルタ
ー形状の成形体を、窒素ガス雰囲気中にて1680〜1
800℃の焼結温度で2時間焼結した。
【0021】得られた各AlN質のハニカムフィルター
1は、一端を開口し且つ他端を閉塞した多数の通孔2を
備え、その両端で各通孔2の開口部5と閉塞部4とが互
い違いになるように配置された構造を有し、多孔質Al
Nからなる多孔質薄壁3の厚さは0.4μm及び閉塞部
4の厚さは5.0mmであり、濾過有効面積は23m2
あった。各ハニカムフィルター1の気孔率を求めると共
に、細孔の平均内径を測定し、表1に示した。
【0022】比較のために、平均粒径0.5μmのSi
C粉末に、焼結助剤としてSiO2粉末とB粉末を適量
添加し、エタノール中で超音波混合した。この混合粉末
を上記と同じハニカムフィルター形状に成形し、各成形
体をアルゴンガス雰囲気中にて1700〜1800℃の
焼結温度で3時間焼結した。得られた各多孔質SiCか
らなるハニカムフィルターは上記AlN質ハニカムフィ
ルターと同じ構造及び寸法を有し、濾過有効面積も23
2と同一であった。
【0023】これらのハニカムフィルターをディーゼル
エンジンの排気ガス浄化装置に取り付け、エンジン回転
数900rpmにて1時間運転した後、取り付けたヒー
ターによりハニカムフィルターを1000℃に加熱させ
ることにより捕集した浮遊微粒子を消失させるフィルタ
ー再生工程を最大10回繰り返した。1回目のフィルタ
ー再生工程後の圧力損失を測定して捕集機能の評価を行
い、又1回のフィルター再生工程毎にハニカムフィルタ
ーを観察して破壊や亀裂が生じるまでの工程数を調べ
た。これらの試験結果を表1に併せて示した。
【0024】
【表1】 焼結温度 気孔率 平均細孔 圧 力 損 失 破壊までの試料 材 質 (℃) (体積%) 径(μm) (mmHg) 評価 工程数(回) 1* AlN 1680 75.23 106.9 3 〇 1 2* AlN 1700 65.02 80.0 8 〇 1 3 AlN 1680 52.69 45.7 16 〇 7 4 AlN 1700 44.36 29.1 21 〇 9 5 AlN 1720 36.33 15.3 25 〇 10(破壊せず) 6 AlN 1740 28.85 12.3 29 〇 10(破壊せず) 7 AlN 1760 15.01 9.1 33 〇 10(破壊せず) 8* AlN 1780 10.21 5.9 39 × 10(破壊せず) 9* AlN 1820 3.45 2.3 66 × 10(破壊せず) 10* AlN 1840 0.05 0.1 450 × 10(破壊せず) 11* SiC 1700 55.33 45.0 13 〇 1 12* SiC 1750 45.01 27.3 21 〇 1 13* SiC 1800 10.36 6.6 39 × 3 (注)表中の*を付した試料は比較例である。又、試料
1と2は有機発泡剤の添加により多孔質AlNを形成し
た例である。
【0025】上記表1から判るように、多孔質SiCか
らなるハニカムフィルターは3回までのフィルター再生
工程でいずれも一部に破壊が認められたのに対し、本発
明の気孔率を調整した多孔質AlNからなるハニカムフ
ィルターは高い放熱性を有するため、1000℃までの
焼成温度に加熱しても熱応力による損傷が発生せず、7
回以上のフィルター再生工程を繰り返すことができた。
【0026】実施例2 実施例1の表1に示した試料5のハニカムフィルターを
基材とし、下記の原料ガス及び成膜条件のCVD法によ
り、ハニカムフィルターの一端側から各通孔を通して原
料ガスを流し、反対側から排出させながらハニカム構造
体のAlN骨格表面及び細孔内部表面並びに閉塞部表面
にSiC被覆層を約1μmの厚さに形成した。
【0027】原料ガス及び成膜条件: SiCl 流量0.5 l/min CH4 流量0.2 l/min H2 流量3.0 l/min 被覆温度 1450℃ ガス圧力 0.2 Torr 被覆時間 10時間
【0028】得られたSiC被覆した多孔質AlNのハ
ニカム構造体からなるハニカムフィルターについて、気
孔率と平均細孔径を測定した。又、このハニカムフィル
ターを実施例1と同じディーゼルエンジンの排気ガス浄
化装置に取り付けて、実施例1と同様のエンジン回転数
で24時間運転して浮遊微粒子を捕集した後、それぞれ
1000℃、1200℃、及び1300℃の焼成温度で
加熱焼成してフィルターの再生を行った。各焼成温度で
のフィルター再生前後の圧力損失を測定し、結果を表2
に示した。比較のため、SiCを被覆しない試料5のA
lNハニカムフィルターについても同様の試験を行い、
結果を表2に併せて示した。
【0029】
【表2】 SiC 気孔率 平均細孔 焼成温度 圧力損失(mmHg) 試料 被覆層 (体積%) 径(μm) (℃) 焼成前 焼成後 5−1 無し 36.33 15.3 1000 60 30 5−2 無し 36.33 15.3 1200 61 一部破壊 5−3 有り 36.11 13.2 1000 61 30 5−4 有り 36.10 13.3 1200 60 5 5−5 有り 35.99 13.0 1300 60 2
【0030】フィルター再生時の1200℃の焼成温度
により、SiCを被覆していない多孔質AlNからなる
ハニカムフィルターには破損が発生したが、SiCを被
覆したハニカムフィルターでは1300℃の焼成温度で
も破損がなく健全であった。又、フィルター再生後の圧
力損失は焼成温度が高くなるにつれて小さくなり、12
00℃以上の温度で焼成すれば、フィルターの状態をほ
ぼ浮遊微粒子の捕集開始前の状態に戻すことが可能であ
ることが判る。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、自動車エンジンの排気
ガス中に含まれるカーボン粒子、未燃焼ミスト、粉塵等
の浮遊微粒子を捕集でき、捕集した浮遊微粒子を加熱焼
成してフィルターを再生する際の高温による熱応力によ
っても破壊することがなく、繰り返し加熱焼成によって
再生使用することが可能な、多孔質AlNのハニカム構
造体からなるハニカムフィルターを提供することが出来
る。
【0032】特に、多孔質AlNのハニカム構造体にS
iCを被覆したハニカムフィルターは、AlN表面の酸
化を防ぐことが出来るので、1000℃を越える焼成温
度にも耐えることができ、従って、加熱焼成によるフィ
ルター再生後の圧力損失を一層低下させて使用前の初期
状態近くにまで戻すことが可能となり、より一層長期に
わたって安定した使用が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の窒化アルミニウム質ハニカムフィルタ
ーの一具体例を示す概略の断面図である。
【図2】図1のa−a線に沿った本発明の窒化アルミニ
ウム質ハニカムフィルターの概略の断面図である。
【符号の説明】
1 ハニカムフィルター 2 通孔 3 多孔質薄壁 4 閉塞部 5 開口部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端を開口し且つ他端を閉塞した多数の
    通孔を備え、両端で各通孔の開口部と閉塞部とが互い違
    いになるように配置されたハニカム構造体からなり、当
    該ハニカム構造体が気孔率15〜65体積%の多孔質窒
    化アルミニウムで形成されている窒化アルミニウム質ハ
    ニカムフィルター。
  2. 【請求項2】 多孔質窒化アルミニウムの平均細孔径が
    0.01〜100μmの範囲内にあることを特徴とす
    る、請求項1に記載の窒化アルミニウム質ハニカムフィ
    ルター。
  3. 【請求項3】 ハニカム構造体の各通孔を区画する多孔
    質窒化アルミニウムの多孔質薄壁の厚さが0.2〜0.7
    mmであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の
    窒化アルミニウム質ハニカムフィルター。
  4. 【請求項4】 多孔質窒化アルミニウムの表面に厚さ
    0.01〜10μmの炭化ケイ素を被覆したことを特徴
    とする、請求項1〜3のいずれかに記載の窒化アルミニ
    ウム質ハニカムフィルター。
JP14694993A 1993-05-26 1993-05-26 窒化アルミニウム質ハニカムフィルター Pending JPH06327921A (ja)

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