JPH09104114A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH09104114A
JPH09104114A JP7263918A JP26391895A JPH09104114A JP H09104114 A JPH09104114 A JP H09104114A JP 7263918 A JP7263918 A JP 7263918A JP 26391895 A JP26391895 A JP 26391895A JP H09104114 A JPH09104114 A JP H09104114A
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JP
Japan
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recording
recording head
ink
temperature
internal temperature
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JP7263918A
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Akira Shimoda
明良 霜田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録ヘッドの内部温度をより正確に考慮した
記録制御を行ない記録速度の向上に寄与することができ
る記録装置を提供する。 【解決手段】 記録装置に電源が投入された時点で、装
着された記録ヘッド106のサブヒータ106bを駆動
し、記録装置の内部温度を所定の温度(例えば、75
℃)まで上昇させる。その後、記録ヘッド106からの
インク吐出が正常に行なわれなくなるまで、サブヒータ
106bを駆動し、徐々に記録ヘッドの温度温度を上昇
させ、その温度を温度検出素子106aで検出しなが
ら、インクの予備吐出を行なう。そして、インク吐出が
正常に行なわれなくなった時点の温度を正常動作限界温
度(Tmax)とし、以降、その温度を用いた温度管理と
記録制御を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録装置に関し、特
に、インクジェット方式に従って記録を行なう記録ヘッ
ドを有した記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの普及
や、コンピュータグラフィックス、CAD(Computer Ai
ded Design)等の普及で手軽に文書、画像、図形などの
記録情報が扱えるようになり、その出力に手軽な記録装
置の需要が高まっている。記録装置における記録方式に
は幾つもの方法があり、レーザビーム電子写真方式、静
電写真方式、リソグラフィー記録方式、ワイヤードット
記録方式、熱転写記録方式、インクジェット記録方式な
どが知られている。
【0003】それぞれに特徴があるが、電気熱エネルギ
ーによって記録動作を行なう点で共通している。これら
の記録方式の内、インクジェット記録方式を用いた記録
装置は、小型で廉価で入手できかつ高精細な記録が得ら
れる。図4は従来のインクジェット記録方式を用いた記
録装置の構成を示す概観斜視図である。この記録装置で
は、インク液滴を吐出する数10個から数100個のノ
ズルを有する記録ヘッドとインクタンクを一体化した交
換可能なインクカートリッジ11が装着されたキャリッ
ジ12が、キャリッジモータ15の駆動力を伝達する駆
動ベルト14の一部に連結されて、互いに平行に配置さ
れた2本のガイドシャフト13A、13Bに対して移動
可能に取り付けられている。キャリッジモータ15の駆
動力により、インクカートリッジ11は、記録ヘッドの
吐出面に対向して配置されたプラテン16に沿って、ペ
ーパフィーダ17から給送される記録用紙などの記録媒
体の全幅にわたって往復運動し、その記録媒体への記録
を行なう。
【0004】記録ヘッド内では、各ノズル近傍内部に配
置されヒータボード(不図示)上に形成されたヒータに
与えられるヒートパルスによって加熱されたインクがノ
ズル内で膜沸騰を起こし、その結果、発生する発泡圧力
によって、ノズル口からインク液滴を記録媒体に向けて
吐出する。記録ヘッドはカラー記録のために、通常、複
数のノズルが、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック
など各色の記録を担うために夫々割当てられている構成
となっている。又、カラー記録において用いられる複数
のインク各々に対して、専用の記録ヘッドを複数個用意
する場合もある。
【0005】また、記録用紙などの記録媒体は、キャリ
ッジ12の走査毎にラインフィードモータ19の駆動力
を伝達機構20を介して駆動されるフィードローラ18
によりノズルピッチに比例した相当の距離だけ搬送さ
れ、記録媒体全面に画像記録がなされる。通常の記録動
作では、記録媒体をキャリッジ12の走査毎に記録ヘッ
ドのノズル配列相当幅だけキャリッジ走査とは垂直方向
に搬送する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】さて、上記構成のよう
な記録装置においても、記録データを発生するホストコ
ンピュータの発達による処理速度の向上に合わせて記録
速度の向上が望まれている。この記録速度をより高速に
するためには、データの処理速度をアップすると共に、
実際の記録動作において単位時間内に行なう記録動作回
数を増加させる必要がある。図4に示す記録装置を例に
して考えれば、記録ヘッド内のヒータに対する記録動
作、即ち、インクの吐出を促すヒートパルスを与える周
波数を高くする、つまりは単位時間あたり投入するエネ
ルギをより多くする必要がある。
【0007】しかしながら、記録ヘッドに投入されたエ
ネルギの全てが記録動作に変換される訳ではない。例え
ば、ヒートパルスに対する熱変換効率から生じる損失分
は熱エネルギとして記録ヘッドの温度上昇を招き、記録
ヘッド本来の記録動作が阻害され、結果的に十分な記録
速度の向上を達成できないと言った問題が起こる。ま
た、温度上昇に起因して正常にインク吐出が行われない
状態において、ヒータに与えられたエネルギはインク吐
出エネルギとして消費されずに全て、記録ヘッドに蓄積
され、さらに急激な温度上昇を招くので、記録ヘッドの
特性劣化を防ぐ必要上、直ちにヒート信号の印加を停止
させる必要がある。これは、トータルな記録速度の低下
につながる。一方、正常な記録動作を行うことが可能な
温度範囲を越えないよう記録ヘッドの内部温度を考慮し
た新たな記録制御を行なう必要がある。
【0008】このような記録制御では、記録ヘッド個々
のバラツキ、温度検出回路の測定誤差等を考えて動作可
能な温度範囲の設定にマージンを取る必要があり、記録
ヘッドの熱的限界ぎりぎりまで記録ヘッドを動作させる
ことは難しく、この点でも記録速度の向上を阻害する要
素となる。さらに、温度検出素子や温度検出回路の誤差
補正は、通常、記録装置の使用開始時など、温度上昇の
可能性が少ない時を選んで行うが、以前の記録動作を終
了してから十分な時間が経過せずに以前の記録動作によ
る温度上昇が解消していない状態で補正を行ってしまう
とかえって誤差を大きくしてしまい、記録ヘッドの内部
温度を正確に考慮した記録制御を行なうことができない
などの問題もあった。
【0009】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、記録ヘッドの内部温度をより正確に考慮した記録制
御を行ない記録速度の向上に寄与することができる記録
装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の記録装置は、以下のような構成からなる。即
ち、インクに熱エネルギーを与えて加熱し、インク液滴
を記録媒体に吐出して記録を行なう記録ヘッドを備えた
記録装置であって、前記記録ヘッドの内部温度を上昇さ
せる加熱手段と、記録動作に先だって、前記記録ヘッド
から予備的にインク液滴を吐出する予備吐出手段と、前
記記録ヘッドの内部温度を検出する検出手段と、前記予
備吐出手段によるインク液滴の吐出が正常に行なわれた
かどうかを確認する確認手段と、前記確認手段による確
認結果に従って、前記記録ヘッドからのインク液滴の吐
出が正常に行なわれなくなるまで、前記加熱手段により
前記記録ヘッドの内部温度を徐々に上昇させて、前記予
備吐出手段によりインク液滴の吐出を行ない、前記検出
手段により前記記録ヘッドの内部温度を検出するよう制
御する制御手段とを有することを特徴とする記録装置を
備える。
【0011】
【発明の実施の形態】以上の構成により本発明は、イン
クに熱エネルギーを与えて加熱し、インク液滴を記録媒
体に吐出して記録を行なう記録ヘッドから予備的にイン
ク液滴を吐出させ、そのインク液滴の吐出が正常に行な
われたかどうかを確認し、その確認結果に従って、その
記録ヘッドからのインク液滴の吐出が正常に行なわれな
くなるまで、記録ヘッドを加熱してその内部温度を徐々
に上昇させ、その記録ヘッドから予備的なインク液滴の
吐出を行なわせ、その記録ヘッドの内部温度を検出する
よう制御する。
【0012】ここで、その記録ヘッドの加熱、インク液
滴の予備的な吐出、記録ヘッドの内部温度検出、そのイ
ンク液滴の吐出が正常に行なわれたかどうかの確認の動
作は、装置に電源が投入された時点で行なわせるよう制
御される。さらに、その制御において、装置電源投入
後、最初に、所定の温度まで記録ヘッドの内部温度を上
昇させる。その所定の温度は、75℃とする。
【0013】また、記録ヘッドのインク液滴の吐出不良
は、検出される記録ヘッドの内部温度の温度変化に基づ
いて判別する。さらにまた、情報を記憶する記憶手段を
さらに備え、正常なインク液滴の吐出が行なわれなかっ
た時点における記録ヘッドの内部温度を動作限界温度と
して、その記憶手段に格納してもよい。
【0014】上記の記録ヘッドには、熱エネルギーを利
用してインクを吐出する記録ヘッドを含み、その記録ヘ
ッドはインクに与える熱エネルギーを発生するための熱
エネルギー変換体を備えている。以下、添付図面を参照
して本発明の好適な実施の形態について、詳細に説明す
る。
【0015】図1は本発明の好適な実施の形態であるイ
ンクジェット記録方式に従って記録を行なう記録ヘッド
を備えた記録装置の構成を示すブロック図である。な
お、図1に示す記録装置の概観構成は、従来例で示した
図4と同じである。それで、図1に示す構成要素と図4
に示すそれとにおいて、共通の構成要素には同じ参照番
号を付し、その共通要素についての説明は省略する。
【0016】図1において、1は記録装置本体、2は記
録データを生成して記録装置1に送信するホストコンピ
ュータ(以下、ホストという)、100は装置全体を制
御する制御回路、101は装置制御や記録制御のために
各種の制御プログラムを実行するMPU、101aはM
PU101が実行する制御プログラムを格納するRO
M、101bは制御プログラムの実行のためにMPU1
01によって作業領域として、また、ホスト2から受信
した記録データを一時的に格納する画像メモリとして用
いられるRAM、102は装置に各部に必要な電力を供
給する電源回路、103は電源投入/切断スイッチ、電
源投入状態を示すLED、種々のメッセージを表示する
LCDを含む操作パネル、104はホスト2とのインタ
フェース、105は温度検出回路を含むヘッドドライ
バ、106はキャリッジ(CR)モータ15やラインフ
ィード(LF)モータ19を駆動するモータドライバ、
106は記録ヘッドである。
【0017】電源回路102には、常に外部から電力が
供給されており記録制御に必要な各種電圧、例えば、ロ
ジック回路動作用電圧(Vcc)、モータ駆動用電圧
(Vm)、記録ヘッド駆動用電圧(Vh)を出力してい
る。図2は、制御回路100と記録ヘッド106の詳細
な構成を示すブロック図であり、特に、ヘッドドライバ
105及び記録ヘッド106の詳細な構成を示してい
る。
【0018】図2において、106aは記録ヘッド10
6内のヒータボード上に構成されたシリコンダイオード
を利用した温度検出素子、106bは記録ヘッド106
の温度調節を行うためにヒータボード近傍に設けられた
サブヒータ、106cはヒータ、シフトレジスタ、ラッ
チ回路などで構成される論理回路である。この実施形態
では、シリコンダイオードの出力電圧(Vf)が温度に
よっておおむねリニアに変化することを利用して、ヒー
タボードの温度検出を行う。温度検出素子106aはヒ
ータボードの急峻な温度変化を検出する必要があるため
熱容量が小さくヒータボードに対する熱時定数が小さ
い。
【0019】さて、温度検出素子106aの出力(V
f)はヒートパルスによるノイズの影響を避けるための
ローパスフィルタ(LPF)105aを通して電圧アン
プ(AMP)105bで増幅される。電圧アンプ(AM
P)105bの出力は、プログラマブル電圧比較器(C
MP)105cと2ステートピークホールド回路(P
H)105dに入力される。2ステートピークホールド
回路(PH)105dの出力は記録ヘッド106の温度
情報を伝えるためMPU101に入力される。このよう
な構成により、MPU101は任意の期間における記録
ヘッド106の温度変化(ΔT)を容易に検出できる。
【0020】駆動回路105eは、これらの温度情報に
基づいてMPU101によって決定されるヒートパルス
幅とMPU101から記録ヘッド106に与えられる記
録データとを用いて記録ヘッド106を駆動する。な
お、MPU101は、最適なヒートパルス幅を、現在ま
での記録履歴を考慮して現在の記録ヘッドの温度を予測
し、その予測に基づいて決定するようにしても良い。さ
らに、MPU101は、このような一連の記録動作が連
続することにより記録ヘッドの温度が正常なインク吐出
が行えなくなる可能性のある温度に近付いた場合には、
記録動作を一時的に停止させ、単位時間当たりに記録ヘ
ッド106に与えるヒートパルスを少なくするような制
御を行い記録ヘッドの温度上昇を防ぐ。
【0021】さて、プログラマブル電圧比較器105c
は、通常の記録動作において、インク切れやノズルつま
りなどの要因で吐出が正常に行われなくなった際に、主
として急激な温度上昇から記録ヘッドを保護する目的で
設けられており、MPU101によって任意の閾値が設
定できる。即ち、電圧アンプ105bの出力がMPU1
01によって設定された値に達すると、駆動回路105
eに出力される制御信号を“L(ローレベル)”にし
て、駆動回路105eの出力がオフになるよう制御し、
温度上昇による記録ヘッド106の特性劣化を防ぐ。
【0022】このような構成により記録ヘッド106の
内部温度が設定値に達した際には、遅延なく直ちにヒー
ト信号の記録ヘッド106への印加をストップすること
が可能となる。次に、上記構成の記録装置に装着された
記録ヘッドの動作限界温度温度検出の処理について、図
3に示すフローチャートを参照して説明する。
【0023】まず、ステップS1で装置に電源が投入さ
れると、続くステップS2では装置のイニシャル(初期
化)動作が行われる。イニシャル動作とはキャリッジ位
置の補正や、前回の記録動作終了からの時間、電源切断
中に記録ヘッド交換があったかどうかなどを確認し、必
要があれば記録ヘッドの吸引動作を行うなど、記録動作
に備える一連の動作を言う。ステップS2でのイニシャ
ル動作を終了すると、処理はステップS3においてピー
クホールド回路(PH)105dのリセットを行った
後、記録ヘッド106からの予備吐出を行う。
【0024】次に、ステップS4では予備吐出において
投入したヒートパルスに対応する温度上昇が、正常範囲
内であるかどうかピークホールド回路(PH)105d
の出力を用いて調べる。ここで、その温度上昇が正常範
囲を越えた場合(即ち、急激な温度上昇があった場合)
には、インク切れなど何らかの理由によって正常に吐出
が行われなかったものと判断して、処理はステップS5
に進み、記録ヘッド106の動作不良とみなし、その旨
をメッセージとしてLCDに表示し、処理を終了する。
これに対して、その温度上昇が正常範囲内である場合に
は正常な予備吐出が行なわれたと判断して処理はステッ
プS6に進む。
【0025】ステップS6では、温度制御用のサブヒー
タ106bを駆動し、さらにステップS7では記録ヘッ
ドの内部温度(T)が75℃以上に達したかどうかをモ
ニタする。サブヒータ106bによって記録ヘッド10
6の内部温度を上昇させるのは、温度上昇によって正常
吐出ができなくなる限界温度を確認するためである。ス
テップS6〜S7の処理によって、記録ヘッド106の
内部温度(T)が75℃以上に達したことが確認される
とサブヒータ106bの駆動を停止し、処理はステップ
S8に進み、ピークホールド回路(PH)105dのリ
セットを行った後、記録ヘッド106からの予備吐出を
行う。
【0026】その後、ステップS9では、ステップS4
の処理を同様にその予備吐出が正常吐出が行われている
かどうかを調べる。ここで、その予備吐出が正常である
と判断されれば処理はステップS10に進み、サブヒー
タ106bを駆動し記録ヘッド106の内部温度(T)
を上昇させる。ステップS10の処理では、予め設定さ
れた約2℃の温度上昇に相当する分のサブヒータ106
bの駆動を行う。その後、ステップS11では、記録ヘ
ッド15の内部温度(T)をRAM101bに記録し、
その後、処理はステップS8に戻る。このようにして、
予備吐出が正常に行なわれている限り、ステップS8〜
S11の処理を繰返し実行することにより、記録ヘッド
106の内部温度(T)を徐々に上昇させていく。
【0027】これに対して、ステップS8における予備
吐出がステップS9で正常に行なわれなかったと判断さ
れれば、処理はステップS12に進み、これ以上の記録
ヘッドの加熱は停止し、その時点における記録ヘッド1
06の内部温度を記録ヘッド106の正常動作限界温度
(Tmax)とみなし、その温度をRAM101bに格納
し、処理を終了する。
【0028】以降、その正常動作限界温度(Tmax)を
用いてその記録ヘッドの温度管理と記録制御を行なう。
従って以上説明した実施形態に従えば、装置への電源時
に記録ヘッドの内部温度をサブヒータによって徐々に上
昇させながら予備吐出を行ない、その予備吐出が正常に
できなくなる限界点を見極めて、その時の温度をその記
録ヘッドのその時点での正常動作限界温度とするので、
記録ヘッド個々のばらつきやその記録ヘッドの経年変化
などを考慮した記録制御を行なうことができる。
【0029】このため、温度検出回路の誤差を含めた形
でのその記録ヘッドの熱的限界値を把握でき、記録制御
における熱的なマージンを取ることなく、その記録ヘッ
ドの正常動作の上限温度近くまで有効に利用した記録制
御が可能となる。従って、実際の記録動作における冷却
頻度が減少し、その冷却時間も短縮し、さらには記録を
一時的に中断しながら記録を行なうという頻度が減少す
るので、記録動作の実質的なスループットを向上させる
ことができる。
【0030】また、以上のような処理は、それまでの動
作履歴に影響されることがなく正確に装着使用される記
録ヘッドの温度限界値を把握することができるという利
点もある。以上の実施形態は、特にインクジェット記録
方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用される
エネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば
電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギー
によりインクの状態変化を生起させる方式を用いること
により記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0031】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0032】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。記録ヘ
ッドの構成としては、上述の各明細書に開示されている
ような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成
(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈
曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第
4558333号明細書、米国特許第4459600号
明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加
えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロット
を電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭5
9−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収
する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭5
9−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0033】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。加えて、上記の実施形態で説
明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置
本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0034】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子
あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などが
ある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0035】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。以上説明した実施の形態においては、インクが液
体であることを前提として説明しているが、室温やそれ
以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは
液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット
方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0036】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0037】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力
端末として一体または別体に設けられるものの他、リー
ダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有
するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良
い。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、イ
ンクに熱エネルギーを与えて加熱し、インク液滴を記録
媒体に吐出して記録を行なう記録ヘッドから予備的にイ
ンク液滴を吐出させ、そのインク液滴の吐出が正常に行
なわれたかどうかを確認し、その確認結果に従って、そ
の記録ヘッドからのインク液滴の吐出が正常に行なわれ
なくなるまで、記録ヘッドを加熱してその内部温度を徐
々に上昇させ、その記録ヘッドから予備的なインク液滴
の吐出を行なわせ、その記録ヘッドの内部温度を検出す
るよう制御するので、記録に用いる記録ヘッド固有の正
常動作が可能な限界温度を知ることができるという効果
がある。
【0039】従って、このようにして得られた限界温度
に基づいて、記録制御を行なえば、記録ヘッド個々の熱
特性を考慮して、個々の記録ヘッドの最大能力を引き出
すような最適な記録を行なうことができ、記録速度の向
上に資することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施の形態であるインクジェッ
ト記録方式に従って記録を行なう記録ヘッドを備えた記
録装置の構成を示すブロック図である。
【図2】制御回路100と記録ヘッド106の詳細な構
成を示すブロック図である。
【図3】記録ヘッドの温度検出に基づく記録制御を示す
フローチャートである。
【図4】従来のインクジェット記録方式を用いた記録装
置の構成を示す概観斜視図である。
【符号の説明】
1 記録装置 2 ホストコンピュータ 15 CRモータ 19 LFモータ 100 制御回路 101 MPU 101a ROM 101b RAM 102 電源回路 103 操作パネル 104 インタフェース 105 ヘッドドライバ 106 記録ヘッド

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクに熱エネルギーを与えて加熱し、
    インク液滴を記録媒体に吐出して記録を行なう記録ヘッ
    ドを備えた記録装置であって、 前記記録ヘッドの内部温度を上昇させる加熱手段と、 記録動作に先だって、前記記録ヘッドから予備的にイン
    ク液滴を吐出する予備吐出手段と、 前記記録ヘッドの内部温度を検出する検出手段と、 前記予備吐出手段によるインク液滴の吐出が正常に行な
    われたかどうかを確認する確認手段と、 前記確認手段による確認結果に従って、前記記録ヘッド
    からのインク液滴の吐出が正常に行なわれなくなるま
    で、前記加熱手段により前記記録ヘッドの内部温度を徐
    々に上昇させ、前記予備吐出手段によりインク液滴の吐
    出を行ない、前記検出手段により前記記録ヘッドの内部
    温度を検出するよう制御する制御手段とを有することを
    特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、さらに、前記加熱手
    段、前記予備吐出手段、前記検出手段、前記確認手段に
    よる動作を、装置に電源が投入された時点で行なわせる
    よう制御することを特徴とする請求項1に記載の記録装
    置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記電源投入後、最初
    に前記加熱手段を駆動し、所定の温度まで、前記記録ヘ
    ッドの内部温度を上昇させることを特徴とする請求項2
    に記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記所定の温度は、75℃であることを
    特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記確認手段は、前記記録ヘッドのイン
    ク液滴の吐出不良を前記検出手段によって検出される前
    記記録ヘッドの内部温度の温度変化に基づいて判別する
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 情報を記憶する記憶手段をさらに有し、 前記正常なインク液滴の吐出が行なわれなかった時点に
    おける前記記録ヘッドの内部温度を動作限界温度とし
    て、前記記憶手段に格納することを特徴とする請求項1
    に記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与
    える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の記録装
    置。
JP7263918A 1995-10-12 1995-10-12 記録装置 Withdrawn JPH09104114A (ja)

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