JP3486547B2 - インクジェットプリンタと、記録ヘッドの温度制御方法 - Google Patents

インクジェットプリンタと、記録ヘッドの温度制御方法

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JP3486547B2
JP3486547B2 JP34836597A JP34836597A JP3486547B2 JP 3486547 B2 JP3486547 B2 JP 3486547B2 JP 34836597 A JP34836597 A JP 34836597A JP 34836597 A JP34836597 A JP 34836597A JP 3486547 B2 JP3486547 B2 JP 3486547B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低温度環境で高品
位な画質を得るために、複数の記録ヘッドを記録最適温
度に温度制御するインクジェットプリンタに関するとと
もに、該複数の記録ヘッドの温度制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、印字ヘッドはサブヒータを有
しており、検出された記録ヘッドの現在の温度に応じて
サブヒータに印加される駆動信号のパルス幅変調(PW
M;pulse width modulation) 制御を行って、低温度環
境下において、記録ヘッドを記録を行うのに最適な温度
に昇温させている。
【0003】例えば、低温度環境下で4個の記録ヘッド
を用いて記録を行う場合には、全ての記録ヘッドのサブ
ヒータにPWM制御により電圧を印加する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えば、各記録ヘッド
のサブヒータに駆動周期に対して25%デューティで電
圧が印加される場合、ヒート電源電圧VHが全記録ヘッ
ドに同時に印加される(図8の領域Aにおいてのみ)の
で、領域Aにおいて記録ヘッドを昇温するためのヒート
電源電圧VHが降下してしまい、目標とする温度に達せ
ず記録において不良等が生じることがあった。
【0005】本発明の目的は、上記のような問題点を解
決し、低温度環境下において、複数の記録ヘッドの温度
に起因する画質劣化を防止することができるインクジェ
ットプリンタを提供することにある。
【0006】また、本発明の目的は、上記のような問題
点を解決し、低温度環境下において、複数の記録ヘッド
の温度に起因する画質劣化を防止することができる記録
ヘッドの温度制御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、複数
個の記録ヘッドと、各記録ヘッドをそれぞれ加熱する加
熱手段と、各記録ヘッドの温度をそれぞれ検出する複数
の温度検出手段とを有するインクジェットプリンタにお
いて、前記複数の温度検出手段により検出された温度に
基づき温度制御すべき記録ヘッドがどの記録ヘッドであ
るかを判定する判定手段と、該判定手段による判定結果
に基づき温度制御すべき記録ヘッドの個数を計数する個
数計数手段と、前記加熱手段によって温度制御すべき前
記記録ヘッドを繰り返し加熱するための駆動周期を、該
個数計数手段により計数された記録ヘッドの個数に応じ
て分割して分散駆動を行うためのPWM周期を決定する
PWM周期決定手段と、温度制御すべき各記録ヘッドの
加熱手段に印加される駆動信号のパルス幅を、前記各温
度検出手段により検出された結果に応じて、各PWM周
期内で変倍して各加熱手段に供給するパルス幅変倍駆動
信号供給手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】 請求項7の発明は、パルス幅制御される
加熱手段をそれぞれ有する複数個の記録ヘッドの温度を
それぞれ検出する温度検出ステップと、該温度検出ステ
ップにより検出された温度に基づき温度制御すべき記録
ヘッドがどの記録ヘッドであるかを判定する判定ステッ
プと、該判定ステップによる判定結果に基づき温度制御
すべき記録ヘッドの個数を計数する個数計数ステップ
と、前記加熱手段によって温度制御すべき前記記録ヘッ
ドを繰り返し加熱するための駆動周期を、該個数計数ス
テップにより計数された記録ヘッドの個数に応じて分割
して分散駆動を行うためのPWM周期を決定するPWM
周期決定ステップと、温度制御すべき各記録ヘッドの加
熱手段に印加される駆動信号のパルス幅を、前記各温度
検出手段により検出された結果に応じて、各PWM周期
内で変倍して各加熱手段に供給するパルス幅変倍駆動信
号供給ステップとを有することを特徴とする。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0026】<第1の実施の形態>なお、本発明におい
て用いる「記録」とは、文字や図形等の意味を持つ画像
を被記録媒体に対して付与することだけでなくパターン
等の意味を持たない画像を付与することをも意味するも
のである。
【0027】また、本発明は紙、糸、繊維、布帛、皮
革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス
等の被記録媒体に対し記録を行う、プリンタ、複写機、
通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有す
るワードプロセッサ等の装置、さらには各種処理装置と
複合的に組み合せた産業用記録装置に適用可能な発明で
ある。
【0028】図1は本発明の第1の実施の形態を示す。
これはインクジェットプリンタ200の例である。この
インクジェットプリンタ200は、図1に示すように、
インタフェース22を介してホスト装置100に接続し
てある。インクジェットプリンタ200の構造の一部を
図2に示す。
【0029】図2において、100はホスト装置であ
り、画像情報をインクジェットプリンタ200に供給す
るためのものである。101はモニタ装置であり、ホス
ト装置100に接続してある。600は操作部であり、
操作キー60A〜60Dと、LED(light emitting di
ode)表示器61A,61Bと、LCD(liquid crystald
isplay)表示器65が設けてある。6はキャリッジユニ
ットであり、記録ヘッド9A〜9Dが搭載してある。9
1A〜91Dはインクタンクである。2はピンチローラ
であり、装着された被記録媒体1を押圧するためのもの
である。2は排紙ローラであり、被記録媒体1を排紙す
るためのものである。28は電源回路であり、電源電圧
VCCと、ヒート電源電圧VHおよびロジック電源電圧
VDDHと、モータ電源電圧VMを供給する。63はキ
ャリッジモータであり、キャリッジユニット6を駆動す
るためのものである。
【0030】図1を説明する。図1において、9A〜9
D、28、60A〜60D、61A,61B、63、6
5、100は図2と同一部分を示す。CPU21と、プ
ログラムメモリ23と、ワーキングメモリ25と、イン
タフェース22と、入力ポート32と、出力ポート2
6,36と、A/D(analog-to-digital) 変換回路30
と、記録ヘッド駆動制御回路29と、電源回路28がバ
スを介して相互結合してある。
【0031】プログラムメモリ24はROM(read only
memory)の形態をしており、制御プログラムがストアし
てある。データメモリ23はEEPROM(elecrically
erasable and programable ROM)の形態をしており、デ
ータをストアするためのものである。ワーキングメモリ
25はRAM(random access memory)の形態をしており
作業用に用いられている。
【0032】9A1〜9D1はサブヒータであり、各記
録ヘッド9A〜9Dを加熱するためのものである。10
A〜10Dは温度センサであり、各記録ヘッド9A〜9
Dの温度を検出するためのものである。
【0033】42はキャリッジモータ制御回路であり、
出力ポート26を介して得られたCPU21からの制御
信号に基づき、キャリッジモータ63を駆動制御するも
のである。43は搬送機構であり、被記録用紙1を搬送
するためのものである。64はシート送りモータであ
り、搬送機構43を駆動するものである。44はシート
送りモータ制御回路であり、出力ポート26を介して得
られたCPU(central processing unit) 21からの制
御信号に基づき、シート送りモータ64を駆動制御する
ものである。
【0034】32は入力ポートであり、操作キー60A
〜60Dが接続してある。36は出力ポートであり、L
ED61A,61BおよびLCD65が接続してある。
【0035】21はマイクロプロセッサ形態のCPUで
あり、プログラムメモリ24やデータメモリ23等にス
トアされたプログラムや記録指令データ、ならびにホス
ト装置100からワーキングメモリ25に読み込まれた
指令信号(コマンド)や記録情報信号に基づいて記録動
作を制御するものである。また、CPU21は駆動制御
回路に指示することで、全ヘッドの温度調整用のヒータ
(サブヒータ)を一通り駆動することが可能な駆動周期
を、装置に搭載されているヘッドの数で分割し、分割さ
れたそれぞれの周期(PWM周期)で各ヘッドのサブヒ
ータの分散駆動を行っている。そして、CPU21は各
ヘッドに設けられた温度センサ10A〜10Dから出力
されA/D変換回路30を介して得られた検出温度に基
づく信号に応じて、各ヘッドのサブヒータの駆動信号を
前述のPWM周期内で変化させているよう駆動制御回路
に指示している。さらに、CPU21はワーキングメモ
リ25にストアされている記録情報に基づき、記録ヘッ
ド駆動制御回路29を介して記録ヘッド9A〜9Dを駆
動することにより、被記録媒体1(図2)上に所望の画
像を記録するものである。
【0036】29は記録ヘッド駆動制御回路であり、記
録ヘッド9A〜9Dを駆動制御するとともに、CPU2
1により決定されたパルスの列を、CPU21により決
定されたタイミングで、サブヒータ9A1〜9D1に供
給し、サブヒータ9A1〜9D1をPWM(pulse width
modulation)制御するものである。
【0037】次に、図1および図2で示した第1から第
4の4つのヘッドを有する装置での動作を説明する。4
つの記録ヘッド9A〜9Dそれぞれの温度センサ10A
〜10Dにより各記録ヘッド9A〜9Dの温度が検出さ
れると、検出された温度データがA/D変換回路30を
介してCPU21に取り込まれて、CPU21では、記
録ヘッド駆動制御回路29により生成される各ヘッド毎
のパルス列のパルス幅が、各記録ヘッド9A〜9Dの検
出温度に応じて変倍される。なお、変倍による最大可能
パルス幅は上述のように記録ヘッド9A〜9Dの個数、
すなわち4個に基づいて決定されるPWM周期の幅とな
る。
【0038】次に、このようにして各記録ヘッドのサブ
ヒータに供給されるパルス列について図3を用いて説明
する。本実施の形態では4つの記録ヘッドを搭載してい
るため前述のように駆動周期を4つのPWM周期(T1
〜T2、T2〜T3、T3〜T4、T4〜)に分割し、
各記録ヘッドのサブヒータを駆動するためのパルスが各
PWM周期内に分散され、各記録ヘッド毎のパルスは重
ならないようになっている。また、各記録ヘッドのサブ
モータに供給されるパルスは記録ヘッドが所望の温度に
なるまで駆動周期で繰り返し与えられており、図3では
第2の駆動周期までを示している。このようなパルスの
与え方を行うことで記録ヘッドの個数が増加した場合で
あっても各記録ヘッドのサブヒータに供給される信号が
重なり合うことがなく、電源電圧が低下することで生じ
る記録ヘッド温度の不足を防止することができる。
【0039】本実施の形態ではさらに、各記録ヘッドの
温度検出素子(温度センサ)からの検出結果に基づいて
各記録ヘッドに加えられるパルスをPWM周期内で変化
させている。図3においては第2の記録ヘッドの温度が
最も低く、より多くの加熱を必要としており、次に第
3、第4、第1の順である例を示している。従って、サ
ブヒータ9A1〜9D1への電圧印加が、記録ヘッド9
A〜9Dの個数に基づき分散(時分割)駆動されると共
に、各PWM周期内でPWM制御され、記録ヘッドが記
録最適温度に昇温される。そして、記録最適温度になっ
たとき、記録ヘッド駆動制御回路29により記録ヘッド
9A〜9Dが駆動され記録動作が開始される。
【0040】<第2の実施の形態>本実施の形態は第1
の実施の形態との比較で言えば、駆動周期の分割方法が
相違している。本実施の形態ではCPU21は温度セン
サ10A〜10Dにより検出されA/D変換回路30を
介して得られた信号に応じて、加熱制御すべき記録ヘッ
ドを判定し、加温制御すべき記録ヘッドの個数を求め、
求めた記録ヘッドの個数に応じて、記録ヘッド駆動制御
回路29により生成されるパルス列の最大パルス幅(駆
動周期の分割幅;PWM周期)を決定し、加温制御すべ
き各記録ヘッドのサブヒータへの電圧印加タイミングが
重ならないように、電圧印加タイミングを決定するよう
にした。
【0041】図4は図1のプログラムメモリ24にスト
アされる制御プログラムの一例を示すフローチャートで
ある。ホスト装置100よりインターフェース22を介
して記録データが転送され、CPU21により記録ヘッ
ド駆動制御回路29を介して記録ヘッド29に記録開始
の信号が送られた時、本制御プログラムが開始される。
【0042】記録ヘッド9A〜9D内の温度センサ10
A〜10Dにより各記録ヘッド9A〜9Dの温度を検出
し(S1)、検出された温度データはA/D変換回路3
0を介してCPU21に取り込まれる。ついで、検出さ
れた温度が記録最適な温度か否かを判定する(S2)。
判定した結果、肯定判定された場合は、記録ヘッド駆動
制御回路29により記録ヘッド9A〜9Dを駆動し記録
動作を開始する(S9)。他方、否定判定された場合
は、制御(加温)すべき記録ヘッドの個数nを検出する
(S3)。ついで、加温制御を行うべき記録ヘッドの個
数を求め、求めた加温制御すべき記録ヘッドの個数に応
じて、サブヒータ電圧印加タイミングを決定し(S
4)、加温制御を行うべき記録ヘッドの個数nに応じた
デューティ比で、サブヒータへの電圧印加をPWM制御
し、記録ヘッドを記録最適温度に昇温させる(S5〜S
8)。すなわち、加温すべき記録ヘッドが4個である場
合は、駆動周期を4分割し最大デューティ比25%でP
WM制御を行い(S5)、加温すべき記録ヘッドが3個
である場合は、駆動周期を3分割し最大デューティ比3
3%でPWM制御を行い(S6)、加温制御すべき記録
ヘッドが2個である場合は、最大デューティ比50%で
PWM制御を行い(S7)、加温制御すべき記録ヘッド
が1個である場合、駆動周期全体を使用し、最大デュー
ティ比100%でPWM制御を行う(S5)。そして、
印字最適温度になったとき、記録ヘッド駆動制御回路2
9により記録ヘッド9A〜9Dを駆動し記録動作を開始
する(S9)。
【0043】次に、温度制御すべき記録ヘッドの個数に
応じたPWM制御を図4〜図6を参照して詳細に説明す
る。加温制御すべき記録ヘッドの個数が、4個である場
合には、駆動周期を4等分して得られた時間(PWM期
間)が最大パルス幅となり、図5に示すように、タイミ
ングT1からT2までの間のPWM期間に、第1の記録
ヘッドのサブヒータに電圧が印加され、タイミングT2
からT3の間のPWM期間に、第2の記録ヘッドのサブ
ヒータに電圧が印加され、タイミングT3からT4の間
のPWM期間に、第3の記録ヘッドのサブヒータに電圧
が印加され、タイミングT4から次のT1の間のPWM
期間に、第4の記録ヘッドのサブヒータに電圧が印加さ
れる。よって、最大25%デューティの範囲でPWM制
御が行なわれることになる。
【0044】加温制御すべき記録ヘッドの個数が、3個
である場合には、駆動周期を3等分して得られた時間
(PWM期間)が最大パルス幅となり、図6に示すよう
に、タイミングT1からT2までの間のPWM期間に、
第1の記録ヘッドのサブヒータに電圧が印加され、タイ
ミングT2からT3の間のPWM期間に、第2の記録ヘ
ッドのサブヒータに電圧が印加され、タイミングT3か
ら次のT1の間のPWM期間に、第3の記録ヘッドのサ
ブヒータに電圧が印加される。よって、最大33%デュ
ーティの範囲でPWM制御が行なわれることになる。
【0045】加温制御すべき記録ヘッドの個数が、2個
である場合には、駆動周期を2等分して得られた時間
(PWM期間)が最大パルス幅となり、図7に示すよう
に、タイミングT1からT2までの間のPWM期間に、
第1の記録ヘッドのサブヒータに電圧が印加され、タイ
ミングT2から次のT1の間のPWM期間に、第2の記
録ヘッドのサブヒータに電圧が印加される。よって、最
大50%デューティの範囲でPWM制御が行なわれるこ
とになる。
【0046】加温制御すべき記録ヘッドの個数が、1個
である場合には、駆動周期が最大パルス幅となり、最大
100%デューティのPWM制御が行なわれることにな
る。
【0047】なお、本実施の形態においても先の実施の
形態と同様に、各PWM周期内で各ヘッドの温度に応じ
て記録ヘッドごとにPWM制御を行っている。
【0048】以上説明したように、第1および第2の実
施の形態では、装置に搭載される記録ヘッドの数もしく
は加温制御が必要であると判断された記録ヘッドの数に
応じて駆動周期を分割してPWM周期とし、各記録ヘッ
ドのサブヒータへの信号の供給タイミングを駆動周期内
の各PWM周期に分散しているため、各記録ヘッドのサ
ブヒータへの信号をPWM制御してもパルスの供給タイ
ミングが重なることがなく、電源電圧が低下することで
生じる記録ヘッド温度の不足を防止することができる。
また、各記録ヘッドごとにPWM周期内でパルスを変調
させることができるため、より適切な加温を各ヘッドに
加えることができる。
【0049】なお、駆動周期の繰り返し回数は最も多く
の加熱を行わなければならない記録ヘッドが所定温度に
なる回数が必要である。この場合あまり加熱を必要とし
ない記録ヘッドに対して加える信号を数少ない駆動周期
で終了させて他の駆動周期に信号を加えないといった制
御も可能である。しかしながら、記録ヘッド温度の急激
な上昇を招き、温度制御が複雑となるため、前述の各実
施の形態で示したように、最大の繰返し周期に合わせて
分散して信号を供給することが望ましい。
【0050】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0051】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0052】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。
【0053】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0054】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0055】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0056】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0057】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内 温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。本発明においては、上述した
各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方
式を実行するものである。
【0058】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
各記録ヘッドに同時に電気信号を印加しないようにした
ので、低温度環境下において、記録ヘッドの温度に起因
する画質劣化を防止することができ、その上、装置の電
気的負荷を減らすことができ、電源容量を小さくするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すブロック図で
ある。
【図2】インクジェットプリンタの構造の一部を示す斜
視図である。
【図3】4つの記録ヘッドを搭載した記録装置の駆動信
号を説明するための図である。
【図4】図1のプログラムメモリ24にストアされる制
御プログラムの一例を示すフローチャートである。
【図5】温度制御すべき印字ヘッドの個数が4個の場合
のサブヒータPWM制御を説明するための説明図であ
る。
【図6】温度制御すべき印字ヘッドの個数が3個の場合
のサブヒータPWM制御を説明するための説明図であ
る。
【図7】温度制御すべき印字ヘッドの個数が2個の場合
のサブヒータPWM制御を説明するための説明図であ
る。
【図8】サブヒータPWM制御の従来例を説明するため
の説明図である。
【符号の説明】
1 被記録媒体 6 キャリッジユニット 9A〜9D 印字ヘッド 9A1〜9D1 サブヒータ 10A〜10D 温度センサ 21 CPU 22 インタフェース 23 データメモリ 24 プログラムメモリ 25 ワーキングメモリ 26,36 出力ポート 28 電源回路 29 記録ヘッド駆動制御回路 30 A/D変換回路 32 入力ポート 42 キャリッジモータ制御回路 43 搬送回路 44 シート送りモータ回路制御回路 63 キャリッジモータ 60A〜60D 操作キー 70 シート送りモータ 91A〜91D インクタンク 100 ホスト装置 101 モニタ装置
フロントページの続き (72)発明者 面 眞一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−1946(JP,A) 特開 平5−138985(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/01 B41J 2/05 B41J 2/125 B41J 2/205

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の記録ヘッドと、 各記録ヘッドをそれぞれ加熱する加熱手段と、 各記録ヘッドの温度をそれぞれ検出する複数の温度検出
    手段とを有するインクジェットプリンタにおいて、 前記複数の温度検出手段により検出された温度に基づき
    温度制御すべき記録ヘッドがどの記録ヘッドであるかを
    判定する判定手段と、 該判定手段による判定結果に基づき温度制御すべき記録
    ヘッドの個数を計数する個数計数手段と、 前記加熱手段によって温度制御すべき前記記録ヘッドを
    繰り返し加熱するための駆動周期を、該個数計数手段に
    より計数された記録ヘッドの個数に応じて分割して分散
    駆動を行うためのPWM周期を決定するPWM周期決定
    手段と、温度制御すべき各記録ヘッドの加熱手段に印加される駆
    動信号のパルス幅を、 前記各温度検出手段により検出さ
    れた結果に応じて各PWM周期内で変倍して各加熱手
    段に供給するパルス幅変倍駆動信号供給手段とを備えた
    ことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記判定手段は、前
    記温度検出手段により検出された温度が予め定めた温度
    値より低い記録ヘッドを、温度制御すべき記録ヘッドと
    判定することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記判定手段は、記
    録が開始されるときに温度制御すべき記録ヘッドを判定
    することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記PWM周期は、
    前記個数計数手段により計数された記録ヘッドの個数分
    だけ前記所定の周期を等分して得られる期間であること
    を特徴とするインクジェットプリンタ。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記個数計数手段に
    より個数を計数した結果、温度制御すべき記録ヘッドの
    個数がゼロである場合には、直ちに記録を開始し、1個
    以上である場合には、温度制御すべき記録ヘッドの温度
    制御が完了したときに記録を開始する記録開始制御手段
    をさらに備えたことを特徴とするインクジェットプリン
    タ。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記加熱手段は温度
    調整用のヒータであることを特徴とするインクジェット
    プリンタ。
  7. 【請求項7】 パルス幅制御される加熱手段をそれぞれ
    有する複数個の記録ヘッドの温度をそれぞれ検出する温
    度検出ステップと、 該温度検出ステップにより検出された温度に基づき温度
    制御すべき記録ヘッドがどの記録ヘッドであるかを判定
    する判定ステップと、 該判定ステップによる判定結果に基づき温度制御すべき
    記録ヘッドの個数を計数する個数計数ステップと、 前記加熱手段によって温度制御すべき前記記録ヘッドを
    繰り返し加熱するための駆動周期を、該個数計数ステッ
    プにより計数された記録ヘッドの個数に応じて分割して
    分散駆動を行うためのPWM周期を決定するPWM周期
    決定ステップと、温度制御すべき各記録ヘッドの加熱手段に印加される駆
    動信号のパルス幅を、 前記各温度検出手段により検出さ
    れた結果に応じて各PWM周期内で変倍して各加熱手
    段に供給するパルス幅変倍駆動信号供給ステップとを有
    することを特徴とする記録ヘッドの温度制御方法。
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