JPH09102615A - アクティブマトリクス表示装置 - Google Patents

アクティブマトリクス表示装置

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JPH09102615A
JPH09102615A JP5373696A JP5373696A JPH09102615A JP H09102615 A JPH09102615 A JP H09102615A JP 5373696 A JP5373696 A JP 5373696A JP 5373696 A JP5373696 A JP 5373696A JP H09102615 A JPH09102615 A JP H09102615A
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gate
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舜平 山崎
Jun Koyama
潤 小山
Yasuhiko Takemura
保彦 竹村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクティブマトリクス表示装置のOFF電流
を低減させる。 【解決手段】 アクティブマトリクス表示装置におい
て、1個の画素電極に対して概略M字型の半導体領域1
00と、該M字型半導体領域100を横断するゲイト信
号線128と容量線130を設けた少なくとも5個の薄
膜トランジスタ121〜125よりなる回路をスイッチ
ング素子とする。そして、ゲイト信号線128には選択
信号を与えることにより、薄膜トランジスタ121〜1
23をスイッチング動作させて、画素への書き込みをお
こなう一方、容量線130により薄膜トランジスタ12
4、125のゲイト電極に適切な電位を与えて、容量し
て機能させて、画素からの放電量を軽減させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置、プ
ラズマ表示装置、EL表示装置等のアクティブマトリク
ス表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2(A)にアクティブマトリクス表示
装置の従来例の概略図を示す。図中の破線で囲まれた領
域104が表示領域であり、その中に薄膜トランジスタ
101がマトリクス状に配置されている。薄膜トランジ
スタ101のソース電極には、画像(データ)信号線1
06が接続されて、薄膜トランジスタ101のゲイト電
極には、ゲイト(選択)信号線105が接続されてい
る。ゲイト信号線105、画像信号線106は相互に概
略垂直となるように複数本配置されている。
【0003】補助容量102は、画素セル103の容量
を補強するためのコンデンサであり、画像データの保持
用として用いられる。前記薄膜トランジスタ101は画
素セル103に印加する電圧の画像データをスイッチン
グするのに用いられる。
【0004】一般に薄膜トランジスタでは、ゲイトに逆
バイアスを印加すると、ソース/ドレイン間に電流が流
れない状態(OFF状態)とはならずに、リーク電流
(OFF電流という)が流れるという現象が知られてい
た。このようなリーク電流により、画素セルの電位が変
動するということが問題となった。
【0005】Nチャネル形薄膜トランジスタの場合、ゲ
イトを負にバイアスした時には半導体薄膜の表面に誘起
されるP型層と、ソース領域及びドレイン領域のN型層
との間に形成されるPN接合が発生するが、半導体薄膜
中には多くのトラップが存在するため、このPN接合は
不完全であり接合リーク電流が流れやすい。ゲイト電極
を負にバイアスするほどOFF電流が増加するのは、半
導体薄膜の表面に形成されるP型層のキャリア濃度が増
加してPN接合のエネルギー障壁の幅が狭くなるため、
電界の集中が起こり、接合リーク電流が増加することに
よるものである。
【0006】このようにして生じるOFF電流は、ソー
ス/ドレイン電圧に大きく依存する。例えば、薄膜トラ
ンジスタのソース/ドレイン間に印加される電圧が大き
くなるにしたがって、OFF電流が飛躍的に増大するこ
とが知られている。すなわち、ソース/ドレイン間に5
Vの電圧を加えた場合と10Vの電圧を加えた場合とで
は、後者のOFF電流は前者の2倍ではなく、10倍に
も100倍にもなる場合がある。また、このような非線
型性はゲイト電圧にも依存する。一般にゲイト電極の逆
バイアスの値が大きい場合(Nチャネル型では、大きな
マイナス電圧)には、両者の差が著しい。
【0007】この問題を解決するためには、例えば、特
公平5−44195と特公平5−44196に記述され
ているように、薄膜トランジスタを直列に接続する方法
(マルチゲイト法)が提案されている。これは、個々の
薄膜トランジスタのソース/ドレインに印加される電圧
を減少させることによって、個々の薄膜トランジスタの
OFF電流を低減せしめることを意図している。例え
ば、図2(B)のように2個の薄膜トランジスタ111
と112を直列に接続した場合、個々の薄膜トランジス
タのソース/ドレインに印加される電圧は半分になる。
ソース/ドレインに印加される電圧が半分になれば、前
述の議論からOFF電流は1/10にも1/100にも
なる。なお、図2(B)において、113は補助容量、
114は画素セル、115はゲイト信号線である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液晶デ
ィスプレーの画像表示に要求される特性が厳しくなる
と、上記のマルチゲイト法でも必要なだけOFF電流を
下げることが難しくなった。すなわち、ゲイト電極の数
(薄膜トランジスタの数)を3個、4個、5個と増やし
たとしても、各薄膜トランジスタのソース/ドレインに
印加される電圧は1/3、1/4、1/5というように
わずかづつしか減らないからである。また、そのために
回路が複雑かつ専有面積が大きくなるという問題もあっ
た。
【0009】本発明は、上記のような問題を鑑みてなさ
れたものであり、画素電極に接続する薄膜トランジスタ
のソース/ドレインに印加される電圧を、通常の場合の
1/10以下、好ましくは1/100以下とすることに
よって、OFF電流を低減させる構造を有する画素回路
を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本明細書で開示する発明
の一つは、マトリクス状に配置された画像信号線、ゲイ
ト信号線と、前記画像信号線およびゲイト信号線で囲ま
れた領域に配置された画素電極と、を有するアクティブ
マトリクス表示装置において、前記画素電極に隣接して
同一導電型のn個(nは零を除く自然数)の薄膜トラン
ジスタが直列に接続されて配置されており、前記直列接
続されたn個の薄膜トランジスタにおいて、n=1番目
の薄膜トランジスタのソースまたはドレイン領域は前記
画像信号線に接続され、n番目の薄膜トランジスタのド
レインまたはソース領域は前記画素電極に接続され、m
個(n>m、mは自然数)の薄膜トランジスタのゲイト
電極の電位は、チャネル形成領域がソース及びドレイン
領域と同一導電型となる電位に固定され、前記m個の薄
膜トランジスタと異なる(n−m)個の薄膜トランジス
タのゲイト電極は共通にゲイト信号線に接続され、チャ
ネル形成領域と隣接する2つの領域の少なくとも1つの
領域は、ソース又はドレイン領域よりも導電型を付与す
る不純物の濃度が低い低濃度不純物領域であることを特
徴とするアクティブマトリクス表示装置。
【0011】上記構成において、n、mはそれぞれ0を
除く自然数である。所定の効果を得るためには、n=5
以上であることが好ましい。
【0012】上記構成の具体的な構成例を図2(C)に
示す。図2(C)に示す構成においては、121〜12
5で示されるn=5個の薄膜トランジスタが配置されて
いる。図2(C)に示す場合の構成では、n=5、m=
2となる。
【0013】そして、n=1個目の薄膜トランジスタ1
21のソース領域が画像信号線129に接続されてい
る。また、n番目(5番目)の薄膜トランジスタ123
のドレイン領域が画素セル127の一方の電極(画素電
極)と補助容量126に接続されている。
【0014】また、n−m(n>m)個の薄膜トランジ
スタ121、122、123のゲイト電極が共通のゲイ
ト信号線128に接続され、かつ本発明は、LDD構
造、更にオフセット構造を有するようにしている。他
方、m個の薄膜トランジスタ124、125のゲイト電
極は共通の容量線130に接続されており、容量線13
0を適当な電位に保つ構成となっている。
【0015】本明細書で開示する発明の基本的な思想
は、図2(C)に示すように、薄膜トランジスタ12
1、122、123、124、125を直列に接続し、
このうち、薄膜トランジスタ121〜123のゲイトを
ゲイト信号線128に接続し、他の薄膜トランジスタ1
24、125のゲイトを容量線130に接続することで
ある。そして、画素の電位を保持する時間においては、
容量線を適当な電位に保つことにより、薄膜トランジス
タ124、125のチャネルとゲイト電極の間に容量を
形成する。
【0016】すると、薄膜トランジスタ122、123
のソース/ドレイン間に現れる電圧が低下し、よって、
これらの薄膜トランジスタのOFF電流を低減させるこ
とができる。図では補助容量126も示したが、これは
必ずしも必要ではない。むしろ、書き込みの際の負担を
増大させるものであるので、画素セル127の容量と薄
膜トランジスタ124、125に生成する容量の比率が
最適なものであれば無いほうが好ましい場合もある。
【0017】
【発明の実施の形態】図2(C)に従って、具体的な動
作について述べる。ゲイト信号線128に選択信号が送
られたときに、薄膜トランジスタ121〜123はいず
れもONとなる。また、この際には薄膜トランジスタ1
24、125もONとなるべく、容量線130に信号が
印加される必要がある。この結果、画像信号線129の
信号に応じて、画素セル127が充電されるが、同時
に、薄膜トランジスタ124、125にも充電される。
十分に充電がなされた(平衡)段階では、薄膜トランジ
スタ122、123のソース/ドレイン間の電圧はほぼ
等しい状態となる。
【0018】この状態で選択信号が切られると、薄膜ト
ランジスタ121〜123はいずれもOFFとなる。し
かし、この段階では、薄膜トランジスタ124、125
は依然としてON状態である。その後、画像信号線12
9には他の画素の信号が印加されており、薄膜トランジ
スタ121は有限のOFF電流があるので、薄膜トラン
ジスタ124に充電された電荷が放出され、電圧が低下
することとなる。しかし、この速度は、図2(A)で示
した通常のアクティブマトリクス回路の容量102の電
圧降下と同じ程度の速度で進行する。
【0019】一方、薄膜トランジスタ122に関して
は、当初、ソース/ドレイン間の電圧がほぼ0であった
ために、OFF電流は極めて僅かであったが、その後、
薄膜トランジスタ124の電圧が降下するため、徐々に
ソース/ドレイン間の電圧が増加し、したがって、OF
F電流も増加することとなる。また、薄膜トランジスタ
123に関しても、同様に徐々にOFF電流が増加する
が、その速度は薄膜トランジスタ122にも増して小さ
いことは言うまでもない。以上のことから、これらの薄
膜トランジスタのOFF電流の増加による画素セル12
7の電圧降下が図2(A)に示す通常のアクティブマト
リクス回路におけるものよりも十分に緩やかであること
は言うまでもない。
【0020】また、本発明において、薄膜トランジスタ
121〜125のチャネルにLDD領域及びオフセット
領域を形成したため、それらの領域はドレイン抵抗・ソ
ース抵抗となるため、ドレイン接合の電界強度を緩和さ
せ、さらにOFF電流を減少させることができる。この
ような回路は図1(A)に示されるような概略M字型の
半導体領域100にゲイト信号線128と容量線130
を重ねたような回路配置を取ることにより、集積度を高
めることができる。図1(B)〜(D)はその際の可能
な組合せであり、いずれを採用しても同様な効果が得ら
れる。
【0021】図1(B)は最もオーソドックスな形状で
あり、半導体領域100とゲイト信号線128、容量線
130とが交差することにより薄膜トランジスタ121
〜125がその交点(ゲイト信号線との交点3つ、容量
線との交点2つ、全部で5つ)に形成される。半導体領
域のうち、ゲイト信号線、容量線で分離された(挟まれ
た)領域(図1(B)においては4つある)、および半
導体領域の両端の領域には、N型もしくはP型の不純物
が導入され、薄膜トランジスタのソース/ドレインとな
る。特に、ゲイト信号線をゲイト電極とする薄膜トラン
ジスタのソース/ドレインに低濃度不純物領域、所謂L
DDを形成することにより、OFF電流をより低下する
ことが可能になる。なお、画像信号線、画素電極は半導
体領域の両端のいずれかに接続するように形成されれば
よい。
【0022】図1(C)のように、点a、bを容量線1
30が覆わない場合も可能である。なぜなら、薄膜トラ
ンジスタ124、125は容量としてのみ機能すれば十
分だからである。また、図1(D)のように半導体領域
100に対して、ゲイト信号線128と4ヶ所で交差さ
せ、また容量線130と2ヶ所で交差させて、6個の直
列接続された薄膜トランジスタ131〜136を構成す
ることも可能である。この場合の等価回路図は図2
(D)に示す回路に相当し、図2(C)の薄膜トランジ
スタ122を2つの直列した薄膜トランジスタ132、
133で置き換えたものに相当し、図2(C)の回路と
比較するとOFF電流を低減できる。
【0023】
【実施例】
〔実施例1〕 本実施例はゲイト電極を陽極酸化するこ
とにより、オフセットゲイト及びLDDを構成して、O
FF電流をより低減することを特色とする。なお、ゲイ
ト電極を陽極酸化する技術は特開平5−267667に
開示されている。図1に本実施例の回路を上面図を示
し、図3に作製工程断面図を示す。図3においては、左
側には図1(A)の点鎖線X−Yによる断面図を示し、
右側には同図の点鎖線X’−Y’による断面図を示す。
但し、点鎖線X−Y、X’−Y’は図3では隣接して描
かれているが、実際には、同一直線上に無いことに注意
が必要である。
【0024】まず、基板301(コーニング7059、
100mm×100mm)上に、下地膜として酸化珪素
膜302を1000〜5000Åの厚さに、例えば、3
000Åに成膜した。この酸化珪素膜302はTEOS
をプラズマCVD法によって分解・堆積して成膜する。
或いは、スパッタ法により成膜してもよい。
【0025】その後、プラズマCVD法やLPCVD法
によってアモルファスシリコン膜を300〜1500Å
の厚さに、例えば、500Å堆積して、これを550〜
600℃の雰囲気に8〜24時間静置して、結晶化させ
る。その際には、ニッケルをアモルファスシリコン膜に
微量添加すると、結晶化が促進される。特開平6−24
4104号等に、ニッケル等の触媒金属元素を添加する
ことによって結晶化を促進せしめ、結晶化温度・結晶化
時間を低下・短縮する技術が開示されている。なお、結
晶化工程は、レーザー照射等の光アニール、熱アニール
と光アニールを組み合わせて行うようにしてもよい。
【0026】そして、結晶化されたシリコン膜をエッチ
ングして、図1(A)に示す概略M字型の島状領域10
0を形成する。さらに、島状領域100上に、プラズマ
CVD法又はスパッタ法により、厚さ700〜1500
Å、例えば、1200Åの酸化珪素膜303を形成す
る。(図1(A)、図3(A))
【0027】その後、1wt%のSi、もしくは0.1
〜0.3wt%のScを含有するアルミニウム膜を厚さ
1000Å〜3μm、例えば、5000Åのスパッタ法
によって形成する。次に、陽極酸化法により、3%の酒
石酸を含むエチレングリコール溶液中において、アルミ
ニウム膜を陽極にして、10〜30Vの電圧を印加し
て、数100Å程度、ここでは200Åの膜厚の緻密な
酸化アルミニウムから成る陽極酸化層304を形成す
る。この陽極酸化層304はフォトレジストを良好に密
着させるためのものである。
【0028】次に、フォトレジストのマスク305を形
成して、このマスク304を用いて、アルミニウム膜を
エッチングし、ゲイト電極306〜309を形成する。
図1(B)において、ゲイト電極306、307はゲイ
ト信号線128に対応し、ゲイト電極308、309は
容量線130に対応する。(図3(A))
【0029】この際に、図9に示すように基板806上
のアクティブマトリクス領域805の周囲にアルミニウ
ム膜領域802を残存し、ゲイト信号線128や容量線
13(図9ではアルミニウム配線801に相当する。)
がアルミニウム膜領域802に全て接続されるようにエ
ッチングするとよい。ただし、この際には周辺回路、す
なわちゲイトドライバ803及び、ソースドライバ80
4のゲイト電極等のアルミニウム配線はアルミニウム膜
領域802は、アルミニウム膜領域802から絶縁され
ているように設計すると、周辺回路のアルミニウム配線
を陽極酸化しないで済むため、集積度を向上させること
ができる。
【0030】図3(B)に示すように、フォトレジスタ
ストのマスク305を付けたまま、ゲイト電極306、
307、即ちゲイト信号線128のみを陽極酸化して、
多孔質陽極酸化物310を形成する。この工程では、3
〜20%のクエン酸もしくはシュウ酸、燐酸、クロム酸
硫酸等の酸性水溶液中で、ゲイト電極306、307の
みに、即ち、図1(B)に示すゲイト信号線128のみ
に、10〜30Vの電圧を印加すればよい。本実施例で
は、シュウ酸溶液(30℃)中で10Vの電圧を20〜
40分印加する。また、多孔質陽極酸化物310の厚さ
は陽極酸化時間により、制御でき、多孔質陽極酸化物3
10の厚さで、LDD領域の長さが決定される。
【0031】この際に、陽極酸化層304を予め形成す
ることは、多孔質陽極酸化物をゲイト電極306、30
7の側面のみに形成するのに極めて有効になる。これは
陽極酸化層304によってフォトレジスタストのマスク
305が密着されるので、フォトレジストのマスク30
5から電流がリークすることを防止することができるた
めである。
【0032】図3(C)に示すように、フォトレジスト
のマスク305を除去した後に、再び電解溶液中で、ゲ
イト電極306〜309に、即ち図1(B)に示すゲイ
ト信号線128、容量線130に電流を通じて陽極酸化
して、陽極酸化物311、312を厚さ500〜250
0Åに形成する。この際に、電解溶液にはL−酒石酸を
エチレングリコールに5%の濃度に希釈し、アンモニア
を用いてpHを7.0±0.2に調整したものを使用す
る。その溶液中に基板を浸し、定電流源の+側を基板上
のゲイト電極に接続し、−側には白金の電極を接続して
20mAの定電流状態で電圧を印加し、150Vに達す
るまで酸化を継続した。さらに、150Vの定電圧状態
で、電流が0.1mA以下になるまで酸化を継続した。
【0033】この結果、ゲイト信号線128(ゲイト電
極306、307)および容量線130(ゲイト電極3
08、309)の上面及び側面に、厚さ2000Åの緻
密な結晶構造を有する陽極酸化物311、312が得ら
れる。陽極酸化物311、312の膜厚はオフセットの
長さにより決定すればよく、これらの膜厚は印加電圧に
比例する。
【0034】次に、図3(D)に示すように、ゲイト電
極306〜309の周囲の陽極酸化物311、312を
マスクにして、酸化珪素膜303をエッチングして、ゲ
イト絶縁膜313、314を形成する。この場合、珪素
と酸化珪素の選択比の充分大きなエッチングガス又はエ
ッチング溶液を使用することが必要である。
【0035】図3(E)に示すように、多孔質陽極酸化
物310を除去して、イオンドーピング法によって、島
状領域100に、ゲイト電極部(ゲイト電極306〜3
09とその周囲の陽極酸化物310〜312)、ゲイト
絶縁膜313をマスクにして自己整合的に不純物(ここ
では燐)を注入し、N型不純物領域317〜324を形
成する。ここで、ドーピングガスとしてはフォスフィン
(PH3 )を用いた。この場合のドーズ量は5×1014
〜5×1015原子/cm2 、加速電圧は60〜90k
V、例えば、ドーズ量を1×1015原子/cm2 、加速
電圧は80kVとした。この結果、ゲイト絶縁膜313
は半透過なマスクとして機能して、高濃度不純物領域
(ソース/ドレイン)317〜320、及び低濃度不純
物領域321〜324がそれぞれ形成される。
【0036】さらに、KrFエキシマーレーザー(波長
248)nm、パルス幅20nsec)を照射して、ド
ーピングされた高濃度不純物領域317〜320、低濃
度不純物領域321〜324を活性化する。レーザーの
エネルギー密度は200〜400mJ/cm2 、好まし
くは250〜300mJ/cm2 が適当であった。この
工程は熱アニールによっておこなってもよい。特に触媒
元素(ニッケル)を含有しており、通常の場合に比較し
て低温の熱アニールで活性化できる(特開平6−267
989)。
【0037】次に、図3(E)に示すように、層間絶縁
膜325として、プラズマCVD法によって酸化珪素膜
を厚さ5000Åに成膜した。このとき、原料ガスにT
EOSと酸素を用いた。そして、層間絶縁膜325をエ
ッチングして、高濃度不純物領域317に、即ち図2
(C)の薄膜トランジスタ121のソースにコンタクト
ホールを形成して、アルミニウム膜をスパッタ法によっ
て形成し、エッチングしてソース電極・配線326を形
成した。ソース電極・配線326は画像信号線129の
延長である。
【0038】図3(F)に示すように、パッシベーショ
ン膜327を形成する。ここでは、NH3 /SiH4
2 混合ガスを用いたプラズマCVD法によって窒化珪
素膜を2000〜8000Å、例えば、4000Åの膜
厚に成膜して、パッシベーション膜327とする。そし
て、パッシベーション膜327、層間絶縁膜325をエ
ッチングして、高濃度不純物領域320に、即ち、図2
(C)の薄膜トランジスタ123のドレインに対するコ
ンタクトホールを形成した。そして、インディウム錫酸
化物(ITO)被膜をスパッタ法によって成膜し、これ
をエッチングして画素電極328を形成した。画素電極
328は画素セル127の電極の一方である。
【0039】以上の工程により、Nチャネル型薄膜トラ
ンジスタ121〜125を有するスイッチング回路が形
成された。本実施例のスイッチング回路は図2(C)に
示されるものから、補助容量126を除いたものに相当
する。なお、薄膜トランジスタ122は図3(F)には
図示されていない。
【0040】本実施例において、薄膜トランジスタ12
1、122、123は多孔質の陽極アルミニウム膜31
1の厚さだけ低濃度不純物領域がゲイト電極306、3
07から遠い、いわゆるオフセットゲイト構造を有し、
かつチャネル形成領域とソース/ドレイン間に低濃度不
純物領域321〜324を形成して、LDD構造を有す
るようにしたため、OFF電流を低減することができる
ので、画素マトリックスに配置される素子として、好適
である。なお、薄膜トランジスタ124、125は容量
としてのみ機能すれば十分なため、LDD構造としない
でもよい。
【0041】〔実施例2〕 本実施例は、実施例1のL
DD構造の作製方法の変形例であり、図1に本実施例の
回路を上方より見た図面を、図4に作製工程断面図を示
す。図4においては、図3と同様に、左側には図1
(A)の点鎖線X−Yによる断面図を示し、他方、右側
には図1(A)の点鎖線X’−Y’による断面図を示
す。図4では隣接して描かれているが、X−YとX’−
Y’は同一直線上に無いことに注意が必要である。
【0042】まず、図4(A)に示すように、基板40
1(コーニング7059、100mm×100mm)上
に、下地膜402として酸化珪素膜を1000〜500
0Åの厚さに、例えば、3000Åに成膜する。この酸
化珪素膜はTEOSをプラズマCVD法によって分解・
堆積して成膜する。或いは、スパッタ法によって成膜し
てもよい。
【0043】その後、プラズマCVD法やLPCVD法
によってアモルファスシリコン膜を300〜1500Å
の厚さに、例えば、500Å堆積し、これを550〜6
00℃の雰囲気に8〜24時間静置して、結晶化させ
る。その際には、ニッケルをアモルファスシリコン膜に
微量添加すると、結晶化を促進できる。なお、結晶化工
程は、レーザー照射等の光アニール、熱アニールと光ア
ニールを組み合わせて行うようにしてもよい。
【0044】そして、結晶化されたシリコン膜をエッチ
ングして、図1(A)に示す概略M字型の島状領域10
0を形成する。さらに、島状領域100上に、プラズマ
CVD法又はスパッタ法により、厚さ700〜1500
Å、例えば、1200Åの酸化珪素膜403を形成す
る。
【0045】その後、1wt%のSi、もしくは0.1
〜0.3wt%のScを含有するアルミニウム膜を厚さ
1000Å〜3μm、例えば、5000Åのスパッタ法
によって形成する。次に、陽極酸化法により、3%の酒
石酸を含むエチレングリコール溶液中において、アルミ
ニウム膜を陽極にして、10〜30Vの電圧を印加し
て、数100Å程度、ここでは、200Åの膜厚の緻密
な酸化アルミニウムから成る陽極酸化層404を形成す
る。この陽極酸化層404はフォトレジストを良好に密
着させるためのものである。
【0046】次に、フォトレジストのマスク405を形
成して、このマスク405を用いて、アルミニウム膜を
エッチングし、ゲイト電極406〜409を形成する。
図1(B)において、ゲイト電極406、407はゲイ
ト信号線128に対応し、ゲイト電極408、409は
容量線130に対応する。(図4(A))
【0047】図4(B)に示すように、フォトレジスタ
ストのマスク405を付けたまま、ゲイト電極406、
407を陽極酸化して、多孔質陽極酸化物410を形成
する。シュウ酸溶液(30℃)中で、図1(B)に示す
ゲイト信号線128のみに10Vの電圧を20〜40分
印加する。多孔質陽極酸化物410の厚さは陽極酸化時
間により制御でき、多孔質陽極酸化物410の厚さで、
LDD領域の長さが決定される。この際に、陽極酸化層
304によりフォトレジスタストのマスク305が密着
されているため、フォトレジストのマスク405から電
流がリークすることを防止することができるので、多孔
質陽極酸化物をゲイト電極406、407の側面のみに
形成することができる。
【0048】次に、図4(C)に示すように、フォトレ
ジストのマスク405を使用して、酸化珪素膜403を
エッチングして、ゲイト絶縁膜411、412を形成す
る。
【0049】図4(D)に示すように、フォトレジスト
のマスク405、多孔質陽極酸化物410、緻密な陽極
酸化層404を順次に除去した後に、イオンドーピング
法によって、ゲイト電極406〜409、ゲイト絶縁膜
411をマスクにして、島状領域100に不純物(ここ
では燐)を注入し、N型の不純物領域413〜320を
自己整合的に形成する。ここで、ドーピングガスとして
はフォスフィン(PH3 )を用いた。この場合のドーズ
量は5×1014〜5×1015原子/cm2 、加速電圧は
60〜90kV、例えば、ドーズ量を1×1015原子/
cm2 、加速電圧は80kVとする。この結果、ゲイト
絶縁膜411は半透過なマスクとして機能して、高濃度
不純物領域(ソース/ドレイン)413〜416、及び
低濃度不純物領域417〜420がそれぞれ形成され
る。
【0050】さらに、KrFエキシマーレーザー(波長
248)nm、パルス幅20nsec)を照射して、ド
ーピングされた高濃度不純物領域413〜416、低濃
度不純物領域417〜420を活性化する。レーザーの
エネルギー密度は200〜400mJ/cm2 、好まし
くは250〜300mJ/cm2 が適当であった。この
工程は熱アニールによっておこなってもよい。特に触媒
元素(ニッケル)を含有しており、通常の場合に比較し
て低温の熱アニールで活性化できる(特開平6−267
989)。
【0051】次に、図4(E)に示すように、層間絶縁
膜421として、プラズマCVD法によって酸化珪素膜
を厚さ5000Åに成膜した。このとき、原料ガスにT
EOSと酸素を用いた。そして、層間絶縁膜421をエ
ッチングして、高濃度不純物領域413に、即ち図2
(C)に示す薄膜トランジスタ121のソースに対する
コンタクトホールを形成して、アルミニウム膜をスパッ
タ法によって形成し、エッチングしてソース電極・配線
422を形成した。ソース電極・配線422は画像信号
線129の延長である。
【0052】図4(F)に示すように、パッシベーショ
ン膜423を形成する。ここでは、NH3 /SiH4
2 混合ガスを用いたプラズマCVD法によって窒化珪
素膜を2000〜8000Å、例えば、4000Åの膜
厚に成膜して、パッシベーション膜423とした。そし
て、パッシベーション膜423、層間絶縁膜421をエ
ッチングして、高濃度不純物領域416に、即ち図2
(C)の薄膜トランジスタ123のドレインに対するコ
ンタクトホールを形成する。そして、インディウム錫酸
化物(ITO)被膜をスパッタ法によって成膜し、これ
をエッチングして画素電極424を形成した。画素電極
424は画素セル127の電極の一方に相当する。
【0053】以上の工程を経て、図2(C)に示すNチ
ャネル型薄膜トランジスタ121〜125を有するスイ
ッチング回路が形成される。なお、薄膜トランジスタ1
22は図4(F)では図示されていない。本実施例のス
イッチング回路は図2(C)に示されるものから、補助
容量126を除いたものに相当する。
【0054】本実施例では、薄膜トランジスタ121〜
123において、チャネル形成領域とソース/ドレイン
間に低濃度不純物領域417〜420を形成して、LD
D構造としたため、OFF電流を低減することができる
ので、薄膜トランジスタ121〜123は画素マトリッ
クスに配置される素子として好適である。なお、薄膜ト
ランジスタ124、125は容量としてのみ機能すれば
十分なため、LDD構造としないでもよい。
【0055】〔実施例3〕 図5には、本発明を用いて
回路を形成する工程を示した。具体的なプロセスについ
ては、公知技術、もしくは実施例1、2に示される技術
を用いればよいので、ここでは詳述しない。なお、図6
は図5(C)における容量線207に沿った断面図であ
り、図7は図5(C)の回路の等価回路図である。
【0056】まず、実施例1、2(もしくは図1
(A))に記述されるような概略M字型の半導体領域
(活性層)201、202を形成した。その後、図6に
示すゲイト絶縁膜240を形成し、さらに、ゲイト信号
線203〜205、容量線206〜208を形成した。
ここで、ゲイト信号線203〜205、容量線206〜
208および活性層201、202の位置関係について
は実施例1と同様とした。また、その周囲に図6に示す
ように陽極酸化物241を形成する。(図5(A))
【0057】そして、活性層201、202にドーピン
グをおこなった後、図6に示す層間絶縁物242を形成
し、さらに、各活性層201、202の一端にコンタク
トホール210、211を形成し、画像信号線209を
形成した。(図5(B))
【0058】図6に示すようにパッシベーション膜24
3を形成した後に、図5(C)に示すように、ゲイト信
号線203〜205と画像信号線209によって囲まれ
た領域に画素電極212、213、214を形成した。
このようにして、アクティブマトリクス回路の薄膜トラ
ンジスタから成るスイッチング素子が形成される。な
お、図7において、画素電極213、214に直列接続
された薄膜トランジスタ221〜225、226〜23
0はそれぞれ、活性層201、201に形成される薄膜
トランジスタに相当する。
【0059】本実施例では、図5(C)に示されるよう
に、容量線206は当該行の画素電極213とは重なら
ず、1行上の画素電極212と重なるように配置した。
このため、容量線207と画素電極212との間にも図
2(C)の補助容量126に相当する容量215が形成
できた。他の行についても同様である。
【0060】このように、ゲイト信号線を当該行の1行
上(もしくは下)の画素電極と重ねる配置を取ることに
よって、図7に示すような回路が構成されたが、容量2
15は容量線上に形成されるものであり、実質的に開口
率を低下させずに、容量を付加することができ、回路の
集積度を向上させる上で有効であった。
【0061】容量215をより大きくするには、この重
なり部分の層間絶縁物242をエッチングすればよい。
かくすることにより、電極207と213間距離が縮ま
り容量215を増大できる。その目的のためには、容量
線207の表面が陽極酸化物241で被覆されている
と、陽極酸化物241を誘電体して機能させることがで
きる。従って図6に示すように、陽極酸化物241の表
面の層間絶縁膜242を全て除去することができるの
で、容量215をより大きくする点で好ましい。
【0062】このように容量215のために当該部分に
エッチングを施すことは工程を増加させることとはなら
ない。すなわち、層間絶縁物241をエッチングして、
コンタクトホール210、211もしくは画素電極21
3のコンタクトホールを形成する際に、同時に容量線2
07の上にも孔を形成すればよい。図6に示されたもの
は後者の例である。適切なエッチング条件においては、
アルミニウムの陽極酸化物241等は全くエッチングさ
れない(例えば、酸化珪素をエッチングするドライエッ
チング条件)ので、コンタクトホールの開孔が終了する
まで、エッチングを継続できる。
【0063】なお、図5(D)〜(F)に示すように、
半導体領域216に、上記の実施例と同様に容量線21
7、ゲイト信号線218を配して、更に半導体領域21
6の一辺を全て覆うように画像信号線219を形成する
ことで、開口率をより向上させることもできる。図5
(F)の状態では、図7に示す薄膜トランジスタ22
1、224の一部と画素信号線219が重なることにな
る。
【0064】また図8(A)に示すように、島状の半導
体領域701の屈曲をより多く、複雑にさせて、図8
(B)に示すように、島状の半導体領域701上にゲイ
ト信号線702、容量線703を重ねることによりより
多くのトランジスタを形成することができる。その結
果、よりOFF電流を低減させることが可能となる。
【0065】〔実施例4〕 本実施例は、図5(A)〜
(C)にその作製工程を示す実施例3の変形例である。
図10に本実施例の概要を示す。図11に図10に示す
構成の等価回路を示し、図11において、図10と同一
の符号は同一の部材を示す。図10に示す構成は、ゲイ
ト信号線方向に隣合う2つの画素に配置される薄膜トラ
ンジスタ群において、容量線を共通にしたことを特徴と
するものである。
【0066】図10に示すように、隣合う画素電極90
5と906の間にゲイト信号線902と904とが配置
され、更に、ゲイト信号線902と904との間に容量
線903が配置されている。M字型の島状の半導体領域
907と908の一端はそれぞれ画素電極905と90
6に接続されている。
【0067】M字型の島状の半導体領域907と908
は結晶性珪素膜で構成され、薄膜トランジスタの活性層
を構成する。半導体領域907と908において、ゲイ
ト信号線902と904が横断している3ヶ所の領域に
は、図11に示す薄膜トランジスタ911〜913、9
16〜918が形成され、これらの薄膜トランジスタを
実施例1、2に示すようにオフセット領域、LDD領域
を形成すればよい。他方、容量線903が横断している
2ヶ所の領域には,図11に示す薄膜トランジスタ91
4、915、919、920がそれぞれ形成され、これ
らの薄膜トランジスタは容量として機能する。
【0068】本実施例において、一対の画素電極90
5、906に対して1本の容量線903を共通に利用し
ているため、容量線903の数を半分にすることができ
るので、画素の開口率を高めることができる。なお、図
10には、最小限の構成しか示されていないが、実際の
液晶ディスプレイにおいては、図10に示すような構成
が数百×数百という数で繰り返し組み合わされた構成が
採用される。
【0069】〔実施例5〕 本実施例は、図10に示す
構成をさらに変形した構成に関する。図12に本実施例
の概略の構成を示す平面図を示し、図12において図1
0と同一の符号は同一の部材を示す。また、図12の構
成の等価回路は図11に相当する。図12に示す構成が
特徴とするのは、2つの画素における共通の容量線90
3の利用仕方であり、このことは図10に示す構成と比
較すれば明らかである。
【0070】本実施例の構成の等価回路を図11に示
す。即ち、図12に示す構成の等価回路は図10に示す
ものと同じである。本実施例に示すような構成を採用す
ることによって、開口率を高くすることができる。
【0071】〔実施例6〕 本実施例は図10に示す構
成をさらに変形した構成に関する。図13に本実施例の
概略の構成を示し、図13において図10と同一の符号
は同一の部材を示し、本実施例の等価回路は図11に示
される。本実施例の構成を採用した場合は、高い開口率
を得ることができる。
【0072】
【発明の効果】以上、本発明に示したように、複数の薄
膜トランジスタのゲイトをゲイト信号線や容量線に接続
することにより、液晶セルの電圧降下を抑制することが
できる。一般に薄膜トランジスタの劣化はソース/ドレ
イン間の電圧に依存するが、本発明においては、特に図
2(C)の薄膜トランジスタ122、123のソース/
ドレイン間の電圧は全ての駆動過程において低く保た
れ、また、これらの薄膜トランジスタ122、123、
124にLDDを形成しているたため、本発明を利用す
ることにより、劣化を防止することもできる。
【0073】本発明は、より高度な画像表示が要求され
る用途において効果的である。すなわち、256階調以
上の極めて微妙な濃淡を表現する場合には液晶セルの放
電は1フレームの間に1%以下に抑えられることが必要
である。従来の方式は図2(A)、(B)のいずれもこ
の目的には適したものではなかった。
【0074】また、本発明は特に行数の多いマトリクス
の表示等の目的に適した結晶性シリコン半導体の薄膜ト
ランジスタを用いたアクティブマトリクス表示装置にも
適している。一般に、行数の多いマトリクスでは、1行
あたりの選択時間が短いのでアモルファスシリコン半導
体の薄膜トランジスタは用いるのに適当でない。
【0075】しかしながら、結晶性シリコン半導体を用
いた薄膜トランジスタはOFF電流が多いことが問題と
なっている。このため、OFF電流を低減できる本発明
はこの分野でも大きな貢献が可能である。もちろん、ア
モルファスシリコン半導体を用いた薄膜トランジスタに
おいても効果を有することは言うまでもない。
【0076】実施例においては、薄膜トランジスタの構
造としてはトップゲイト型のものを中心に説明したが、
ボトムゲイト型その他の構造のものであっても本発明の
効果が不変であることは言うまでもない。本発明は最小
の変更で最大の効果を得ることができる。特にトップゲ
イト型の薄膜トランジスタにおいては、薄い半導体領域
(活性層)を複雑な形状とする一方、ゲイト電極等は極
めて単純な形状とし、よって、上層配線の断線を防止す
ることができる。逆にゲイト電極を複雑な形状とした場
合には、開口率を低下させる一因となる。このように本
発明は工業上、有益な発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体領域、ゲイト信号線、容量線
の配置例を示す。
【図2】 従来および本発明のアクティブマトリクス回
路の概略を示す。
【図3】 実施例1におけるスイッチング素子の製造工
程(断面)を示す。
【図4】 実施例2におけるスイッチング素子の製造工
程(断面)を示す。
【図5】 実施例3におけるスイッチング素子の製造工
程(上面)を示す。
【図6】 実施例3におけるスイッチング素子の断面図
を示す。
【図7】 実施例3におけるスイッチング素子の回路図
を示す。
【図8】 実施例3の半導体領域、ゲイト信号線、容量
線の配置例を示す。
【図9】 実施例3のゲイト信号線、容量線等と周辺回
路の配置例を示す。
【図10】 実施例4の画素領域を上面から見た概略の
状態を示す。
【図11】 図10に示した構成の等価回路を示す。
【図12】実施例5の画素領域を上面から見た概略の状
態を示す。
【図13】実施例6の画素領域を上面から見た概略の状
態を示す。
【符号の説明】
100・・・・・・・半導体領域 121〜125・・・薄膜トランジスタ 126・・・・・・・補助容量 127・・・・・・・画素セル 128・・・・・・・ゲイト信号線 129・・・・・・・画像信号線 130・・・・・・・容量線 201、202・・・活性層 203〜205・・・ゲイト信号線 206〜209・・・容量線 209・・・・・・・画像信号線 210、211・・・コンタクトホール 212〜214・・・画素電極 215・・・・・・・容量 221〜230・・・薄膜トランジスタ 240・・・・・・・ゲイト絶縁膜 241・・・・・・・陽極酸化物 242・・・・・・・層間絶縁膜 243・・・・・・・パッシベーション膜 901・・・・・・・画像信号線 902、904・・・ゲイト信号線 903・・・・・・・容量線 905、906・・・画素電極 907、908・・・活性層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリクス状に配置された画像信号線、
    ゲイト信号線と、 前記画像信号線およびゲイト信号線で囲まれた領域に配
    置された画素電極と、を有するアクティブマトリクス表
    示装置において、 前記画素電極に隣接して同一導電型のn個(nは自然
    数)の薄膜トランジスタが直列に接続されて配置され、 前記複数の薄膜トランジスタのn=1番目の薄膜トラン
    ジスタのソースまたはドレイン領域は前記画像信号線に
    接続され、 前記複数の薄膜トランジスタのn番目の薄膜トランジス
    タのドレインまたはソース領域は前記画素電極に接続さ
    れ、 n個の薄膜トランジスタのうち、m個(n>m、mは自
    然数)の薄膜トランジスタのゲイト電極の電位は、チャ
    ネル形成領域がソース及びドレイン領域と同一導電型と
    なる電位に固定され、 前記m個の薄膜トランジスタと異なる(n−m)個の薄
    膜トランジスタのゲイト電極は共通にゲイト信号線に接
    続され、チャネル形成領域と隣接する2つの領域の少な
    くとも1つの領域は、ソース又はドレイン領域よりも導
    電型を付与する不純物の濃度が低い低濃度不純物領域で
    あることを特徴とするアクティブマトリクス表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ゲイト信号線に
    接続された(n−m)個の薄膜トランジスタにおいて、
    前記チャネル形成領域と前記低濃度不純物領域との間に
    オフセットゲイト領域を有することを特徴とするアクテ
    ィブマトリクス表示装置。
  3. 【請求項3】 複数の画像信号線と、 前記画像信号線に概略垂直に配置された複数のゲイト信
    号線と、 前記ゲイト信号線の間に1本づつ平行に配置された容量
    線と、 前記ゲイト信号線と画像信号線に囲まれた領域に設けら
    れた画素電極と、 前記画素電極の各々に接続して設けられたスイッチング
    素子と、を有するアクティブマトリクス表示装置におい
    て、 前記スイッチング素子の各々は概略M字型をした半導体
    被膜を1つ有し、 該半導体被膜は、前記ゲイト信号線と少なくとも3か所
    の重なる領域と、 前記容量線と少なくとも2か所の重なる領域と、 導電性を付与する不純物を含有し、前記ゲイト信号線及
    び前記容量線に重ならない第1の不純物領域と、 前記ゲイト信号線と重なる領域と前記第1の不純物領域
    との間に配置され、前記第1の不純物領域よりも不純物
    濃度の低い第2の不純物領域と、を有することを特徴と
    するアクティブマトリクス表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記半導体被膜にお
    いて、前記ゲイト信号線と重なる領域と前記第2の不純
    物領域との間に、オフセットゲイト領域を有することを
    特徴とするアクティブマトリクス表示装置。
  5. 【請求項5】 複数の画像信号線と、 前記画像信号線に概略垂直に配置された複数のゲイト信
    号線と、 前記ゲイト信号線の間に1本づつ平行に配置された容量
    線と、 前記ゲイト信号線と画像信号線に囲まれた領域に設けら
    れた画素電極と、 前記画素電極の各々に接続して設けられたスイッチング
    素子と、を有するアクティブマトリクス表示装置におい
    て、 前記スイッチング素子の各々は概略M字型をした半導体
    被膜を1つ有し、 前記半導体被膜において、前記画像信号線とコンタクト
    を有する領域と、前記画素電極とコンタクトを有する領
    域と、前記容量線と前記ゲイト信号線とによって4つ以
    上に分離された領域とはそれぞれ、N型又はP型の導電
    性を付与する不純物を含有し、 前記容量線と前記ゲイト信号線とによって4つ以上に分
    離された領域には、前記ゲイト信号線と重なる領域に接
    して、N型又はP型の導電型を付与する不純物の濃度が
    低い低濃度不純物領域を有することを特徴とするアクテ
    ィブマトリクス表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記スイッチング素
    子は、前記低濃度不純物領域の端面が前記ゲイト信号線
    の端面から前記ゲイト信号線の幅方向に沿って外側にず
    れているオフセットゲイト構造を有することを特徴とす
    るアクティブマトリクス表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項3または請求項5において、前記
    容量線は当該行の画素とは重ならず、当該行に隣接する
    行の画素と重なることをことを特徴とするアクティブマ
    トリクス表示装置。
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