JPH09102446A - マスク構造体及びその製造方法、そのマスク構造体を用いた露光装置及びデバイスの製造方法並びにその方法により製造されたデバイス - Google Patents

マスク構造体及びその製造方法、そのマスク構造体を用いた露光装置及びデバイスの製造方法並びにその方法により製造されたデバイス

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JPH09102446A
JPH09102446A JP25628495A JP25628495A JPH09102446A JP H09102446 A JPH09102446 A JP H09102446A JP 25628495 A JP25628495 A JP 25628495A JP 25628495 A JP25628495 A JP 25628495A JP H09102446 A JPH09102446 A JP H09102446A
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mask structure
mask
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JP25628495A
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Keiko Chiba
啓子 千葉
Hideo Kato
日出夫 加藤
Hiroshi Maehara
広 前原
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 歩留まり良く製造でき、かつ高度な位置精度
を保持するマスク構造体を提供する。 【解決手段】 マスクパターンが形成された支持膜、該
支持膜を保持するマスク基板、及び該マスク基板を補強
する補強体を有するマスク構造体において、前記マスク
基板と前記補強体とが、主接着と、該主接着とは別の補
助接着とによって接合されていることを特徴とするマス
ク構造体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マスク構造体及び
その製造方法、そのマスク構造体を用いた露光装置及び
デバイスの製造方法並びにその方法により製造されたデ
バイス関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の高密度・高速化
に伴い、集積回路のパターン線幅が縮小され、半導体の
製造方法にも一層の高性能化が要求されてきている。こ
のため、焼き付け装置として露光波長にX線領域(2〜
150オングストローム)の光を利用したステッパが開
発されている。
【0003】このような露光装置に用いるマスク構造体
は、通常、図11に示すように、X線吸収体(3)(マ
スクパターン)、このX線吸収体を支持する支持膜
(2)、この支持膜を保持するマスク基板(1)、この
マスク基板を補強する補強体(4)からなり、マスク基
板(1)と補強体(4)との接着は接着剤や陽極接合等
を用いて全面で接着されていた(接着部(8)の形
成)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の接着で
は、接着後の熱膨張率の差等により、マスク構造体に位
置歪みや面精度の低下等が発生し、X線吸収体の高度な
位置精度の確保が難しくなる。
【0005】そこで、図12に示すような一点接着が提
案されている(一点接着部(9)の形成)。
【0006】しかしながら、このような一点接着では接
着強度の確保が難しく、強度の確保のためには、一点接
着の接着面積を大きくする必要があった。接着面積を大
きくすると、補強体(4)とマスク基板(1)との接着
時に大きな力がかかり局部的な歪みが発生する。また、
このような一点接着では定常的な力ではなく予期されて
いない力が働いた場合に破損等が発生する確率が非常に
高かった。
【0007】そこで本発明の目的は、歩留まり良く製造
でき、破損しにくく、かつ高度な位置精度を保持するマ
スク構造体を提供することであり、また、このようなマ
スク構造体の製造方法を提供することである。さらに
は、このマスク構造体を用いた高精度な露光装置を提供
することであり、加えて、良好な特性を有するデバイス
及びその製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために種々の検討を重ねた結果、本発明を
完成した。
【0009】第1の発明は、マスクパターンが形成され
た支持膜、該支持膜を保持するマスク基板、及び該マス
ク基板を補強する補強体を有するマスク構造体におい
て、前記マスク基板と前記補強体とが、主接着と、該主
接着とは別の補助接着とによって接合されていることを
特徴とするマスク構造体に関する。
【0010】第2の発明は、補助接着の接着力が主接着
の接着力の半分以下である第1の発明のマスク構造体に
関する。
【0011】第3の発明は、主接着が一点接着である第
1又は第2の発明のマスク構造体に関する。
【0012】第4の発明は、主接着の一点接着の接着面
積が5mmφ以下である第3の発明のマスク構造体に関
する。
【0013】第5の発明は、マスク基板と補強体との主
接着が直接接合により行われている第1〜4のいずれか
の発明のマスク構造体に関する。
【0014】第6の発明は、マスク基板と補強体との主
接着が陽極接合により行われている第1〜4のいずれか
の発明のマスク構造体に関する。
【0015】第7の発明は、マスク基板と補強体との主
接着が有機系または無機系の接着剤により行われている
第1〜4のいずれかの発明のマスク構造体に関する。
【0016】第8の発明は、マスク基板と補強体との主
接着が金属の共晶による接着で行われている第1〜4の
いずれかの発明のマスク構造体に関する。
【0017】第9の発明は、マスク基板と補強体との主
接着が金属の拡散による接着で行われている第1〜4の
いずれかの発明のマスク構造体に関する。
【0018】第10の発明は、マスク基板と補強体との
補助接着が接着剤により行われている第1〜9のいずれ
かの発明のマスク構造体に関する。
【0019】第11の発明は、補助接着の接着剤が、硬
化前の粘度が30cp以下である有機系接着剤である第
10の発明のマスク構造体に関する。
【0020】第12の発明は、補助接着の接着剤の硬化
後のガラス転移点が、マスク構造体の使用時の温度以下
である第10又は第11の発明のマスク構造体に関す
る。
【0021】第13の発明は、補助接着にスペーサーが
用いられている第1〜9のいずれかの発明のマスク構造
体に関する。
【0022】第14の発明は、スペーサーのガラス転移
点が、マスク構造体の使用時の温度以下である第13の
発明のマスク構造体に関する。
【0023】第15の発明は、X線用のマスク構造体で
ある第1〜第14のいずれかの発明のマスク構造体に関
する。
【0024】第16の発明は、第1〜第15のいずれか
の発明のマスク構造体の製造方法に関する。
【0025】第17の発明は、第1〜第15のいずれか
の発明のマスク構造体、該マスク構造体を保持する手
段、及び該マスク構造体に対して露光を行う手段を有す
ることを特徴とする露光装置に関する。
【0026】第18の発明は、第1〜第15のいずれか
の発明のマスク構造体、又は第17の発明の露光装置を
用いることを特徴とするデバイスの製造方法に関する。
【0027】第19の発明は、第18の発明の方法によ
り製造されたデバイスに関する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、X線用のマスク
構造体(X線マスク構造体)を例にとり、図面を用いて
詳細に説明する。なお、本発明はX線に限られずその他
の放射線にも適用できる。
【0029】本発明のマスク構造体の支持膜(2)(X
線透過膜)は、X線を十分に透過し且つセルフスタンド
する必要があるため、膜厚は1〜10μmの範囲が好ま
しく、材料は、例えばSi・SiO2・SiN・SiC
・SiCN・BN・AlN等の無機膜、ポリイミド等の
耐放射線有機膜、これらの単独または複合膜等が用いら
れる。
【0030】マスクパターンであるX線吸収体(3)
は、X線を充分に吸収し且つ被加工性がよいことが必要
であり、厚さは0.2〜1.0μmとすることが好まし
く、材料は、例えばAu・W・Ta・Pt等の重金属、
又はこれらの化合物が用いられる。
【0031】支持膜(2)を保持するためのマスク基板
(1)は、シリコンウエハ等によって構成される。
【0032】さらにこれらの構成に、X線吸収体の保護
膜、導電膜、アライメント光の反射防止膜等を付設して
もよい。
【0033】フレームである補強体(4)は、マスク基
板(1)を補強するものであり、シリコン、パイレック
スガラスや石英ガラス等のガラス、Si、セラミックス
等を用いて形成される。中でもヤング率50GPa以
上、線膨張率が1×10-5-1以下のものが好ましい。
【0034】このような補強体(4)は、搬送またはチ
ャッキングに要する加工がなされ、同時に、接合に関わ
る加工もなされる場合もある。例えば、主接着を一点接
着で行い且つ補強体(4)自体を直接マスク基板と接合
(直接接合)する場合は、一点接着部分を接合前に予め
加工しておいてもよい(図6参照)。
【0035】一点接着の接着面積は、通常、接着剤の付
与量や、又はガラスや金属を蒸着等により形成する際に
制御する。その接着面積は5mmφ以下が好ましく、さ
らには3mmφ以下が好ましく、できるだけ小さい面積
となることが望ましい。
【0036】マスク基板(1)となるSi基板は、アル
カリ等によりエッチングを行って、X線透過窓を形成す
る。その際、マスク基板(1)と補強体(4)との接着
は、X線透過窓の形成後でも形成前でもかまわない。ま
た、X線吸収体(3)の形成前でも形成後でもかまわな
い。但し、エッチングや吸収体の形成に用いられる薬品
に耐性を有しない場合は保護膜等が必要となる。また、
エッチングやX線吸収体(3)の形成時の熱により接着
の特性が変化してしまうような場合は、接着を後に行う
必要がある。
【0037】主接着は、一点接着で強固な接着力が得ら
れる、直接接合、陽極接合、金属(Au、Al、Cu
等)の共晶や拡散による接着、無機系や有機系の接着剤
による接着等により行うことが望ましい。
【0038】補助接着には、主に有機系の接着剤が用い
られ、ゴム系・アクリル系のものが好ましい。また、接
着力は主接着の半分以下が好ましい。
【0039】補助接着の接着位置は、一箇所に限らず必
要に応じて複数設けても良い。
【0040】補助接着は、マスク基板(1)と補強体
(4)の位置関係を厳密には固定せず、強度の補強を行
う。マスク基板(1)と補強体(4)との位置関係は主
接着で決定される。このようにすることにより、熱膨張
率の違い等から生じる変形に対しては、補助接着の部分
が変形し、面精度等の低下を小さくあるいは無くすこと
ができる。また、突発的な力に対しては、破損等を防ぐ
ことができる。
【0041】補助接着に用いる接着剤は、その硬化後の
ガラス転移点(主鎖セグメントのミクロブラウン運動の
凍結温度)が、マスク構造体の使用持の温度以下のもの
が好ましい。ガラス転移点がマスク構造体の使用持の温
度以下の物質としては、ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、ポリネオプレン、ポリエチルアクリレート、ポリヒ
ドロキシエチルアクリレート等のポリマーなどが挙げら
れる。接着剤自体のガラス転移温度を制御できない場
合、上記のガラス転移点がマスク構造体の使用温度以下
の物質を、スペーサー(6b)として、補助接着の接合
部分に用いてもよい(図7参照)。また、接着剤の中に
滑りを向上させるバインダー等を混合してもよい。上記
ガラス転移点を有するポリマー等の物質は変形が容易で
あるため、補助接着として歪みを吸収し、マスク基板や
補強体での歪みの発生や面精度の低下を防ぐ効果が大き
い。
【0042】補助接着は、主接着に比べて耐薬品性や耐
熱性が低い場合が多いので、主接着と同時または後に行
うことが望ましい。そのため、体積収縮率が小さく、粘
度の低いものが好ましい。体積収縮率としては数%以
下、効果前の粘度は30cp以下が好ましい。特に補助
接着を主接着の後に行う場合、狭い空間にも付与でき接
着可能な低粘度のものが好ましい。
【0043】本発明の露光装置は、上記本発明のマスク
構造体、該マスク構造体を保持する手段、及び該マスク
構造体に対して露光を行う手段を有することを特徴とす
る露光装置である。その他の構成は従来公知の構成をと
ることができる。本発明の露光装置は、上記本発明のマ
スク構造体を介して、被転写体にX線露光を行うことで
X線吸収体パターン(マスクパターン)を被転写体に転
写する。
【0044】本発明のマスク構造体を備えた露光装置の
一例を以下に説明する。この露光装置により、微小デバ
イス、例えば半導体装置、薄膜磁気ヘッド、マイクロマ
シン等を製造することができる。
【0045】図8は、本発明の露光装置の構成を示す概
略図である。図中、81はSR放射源、このSR放射源
(81)から放射されたシートビーム形状のシンクロト
ロン放射光(82)を、凸面ミラー(83)によって放
射光軌道面に対して垂直な方向に拡大する。凸面ミラー
(83)で反射拡大した放射光は、シャッター(84)
によって照射領域内での露光量が均一となるように調整
され、シャッター(84)を経た放射光は本発明のマス
ク構造体(85)に導かれる。このマスク構造体(8
5)に形成されている露光パターンは、ステップ&リピ
ート方式やスキャニング方式等によってウエハ(86)
上に露光転写される。
【0046】本発明のデバイスの製造方法は、上記本発
明のマスク構造体を介して、加工基板に露光を行うこと
で、マスクパターンを加工基板上に転写し、次いでこれ
を加工して行われる。本発明のデバイスの製造方法は、
上記本発明のマスク構造体又は露光装置を用いることに
特徴があり、その他の構成は従来公知の構成をとること
ができる。
【0047】本発明のマスク構造体又は露光装置を用い
た、デバイスの製造方法の一例を以下に説明する。
【0048】図9は、半導体デバイス(ICやLSI等
の半導体チップ、あるいは液晶パネルやCCD、薄膜磁
気ヘッド、マイクロシリンジ等)の製造工程図である。
【0049】ステップ1(回路設計)では半導体デバイ
スの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では設
計した回路パターンを形成したX線マスク構造体を本発
明の方法を用いて製造する。一方、ステップ3(ウエハ
製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造す
る。
【0050】ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と
呼ばれ、上記のX線マスク構造体を用いたX線リソグラ
フィー技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。
次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステッ
プ4により製造されたウエハを用いて半導体チップ化す
る工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンデ
ィング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程
を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製され
た半導体デバイスの動作確認テストや耐久性テスト等の
検査を行う。
【0051】以上の工程を経て半導体デバイスが完成
し、これが出荷される(ステップ7)。
【0052】上記製造工程のステップ4(ウエハプロセ
ス)の詳細を図10を用いて説明する。
【0053】ステップ11(酸化)ではウエハの表面を
酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に
絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエ
ハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イ
オン打ち込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステッ
プ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布す
る。ステップ16(露光)では上記のX線露光方法によ
ってマスクの回路パターンをウエハに焼き付け露光す
る。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像す
る。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト
像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥
離)ではエッチングが終了して不要となったレジストを
取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによっ
て、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0054】本発明の製造方法を用いれば、従来は製造
が難しかった高集積度の半導体デバイスを簡便に製造す
ることができる。
【0055】さらに、本発明のマスク構造体又は露光装
置を用いて作製されたデバイスは、デバイス設計図に対
して忠実なパターンが作製可能であるため、リソグラフ
ィーの特徴を生かした高集積化ができると共に、良好な
デバイス特性を有する。
【0056】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに説明する
が、本発明はこれらに限定するものではない。
【0057】実施例1 図1に、本実施例で作製したX線マスク構造体の模式的
断面図を示す。
【0058】最終的にマスク基板(1)となるSi基板
上に、X線透過性の支持膜(2)としてSiCからなる
膜(膜厚2.0μm)をCVDにより成膜した。なお、
この支持膜と同様な膜が、マスク基板の接合面側にも形
成されるが図面中では省略している。
【0059】次に、主接着として一点接着を次のように
陽極接合で行った(主接着部(5)の形成)。SiCか
らなる補強体(4)上に、主接着部の接着面積が3mm
φになるように、可動イオン(例えばNa+)を含むガ
ラス(Corning,#7740)をマスクスパッタし、次いでS
i基板との間に350℃で200Vの印加を行ってこれ
らを陽極接合した。
【0060】Si基板を、30wt%KOHによりエッ
チングし、X線透過窓をもつマスク基板(1)を形成し
た。なお、主接着部のパイレックスガラスにはエッチン
グ保護膜を形成してもよい。
【0061】続いて、めっき電極形成後、レジストをE
B描画装置にて所望のパターンに形成し、次いで厚さ
0.4μmのAu膜を支持膜(2)上に成膜した。成膜
後、レジストとめっき電極を剥離し、所望のパターンの
X線吸収体(3)を得た。
【0062】補助接着(補助接着部(6)の形成)は、
体積収縮率が数%以下で粘度が30cp以下のアクリル
系の接着剤を用い、図1に示すようにマスク基板(1)
の外周から行った。
【0063】上記のような主接着と補助接着によりマス
ク基板(1)と補強体(4)との接着を行うことによっ
て、接着時に局部的な歪みが発生することなく、熱膨張
による面精度の劣化や位置歪みが発生することなく、か
つ強固な接着を安定して行えた。その結果、高度な位置
精度を持つX線マスク構造体を安定して歩留まりよく製
造することができた。
【0064】また、補助接着をX線マスク構造体の形成
後に行うことにより、ガラス転移点の低い接着剤を用い
ることができた。
【0065】実施例2 主接着をAu−Siによる金属共晶で行った以外は、実
施例1と同様にしてX線マスク構造体を作製した。
【0066】実施例3 図2に、本実施例で作製したX線マスク構造体の模式的
断面図を示す。主接着は、実施例1と同様の方法で行っ
た。
【0067】スパッタ装置により、厚さ0.7μmのW
(タングステン)膜をSi基板上に成膜し、その後EB
描画にて所望のパターンを形成し、次いでSF6ガスを
用いてW膜をエッチングしてX線吸収体(3)を形成し
た。。
【0068】次に、KOHによりSi基板をエッチング
し、マスク基板(1)を形成した。
【0069】補助接着は、ゴム系の接着剤を用い、マス
ク基板(1)と補強体(4)とを図2に示すように内周
で接着した。
【0070】本実施例においては、X線吸収体(3)を
Si基板のエッチング前に形成したが、エッチング温度
では応力変化が発生せず、X線吸収体(3)の高度な位
置精度の確保でき、煩雑なプロセスを避けることができ
た。
【0071】実施例4 図3に、本実施例で作製したX線マスク構造体の模式的
断面図を示す。補助接着以外は実施例1と同様の方法で
X線マスク構造体を作製した。
【0072】補助接着は次のようにして行った。補強体
(4)に、補助接着を行うための穴(7)を事前に加工
して形成した。この穴を通して、アクリル系接着剤を注
射器を用いてマスク基板(1)と補強体(4)との接合
部に注入し、補助接着を行った。
【0073】なお、接着剤にはフッ化カーボン等の滑り
を増加させるダンパーを混ぜてもよい。
【0074】実施例5 図4に、本実施例で作製したX線マスク構造体の模式的
断面図を示す。補助接着以外は、実施例1と同様にして
X線マスク構造体を作製した。
【0075】補助接着は、主接着部(5)の回りに、ア
クリル系の接着剤を注射器を用いて付与して行った。
【0076】実施例6 図5に、本実施例で作製したX線マスク構造体の模式的
断面図を示す。
【0077】マスク基板(1)となるSi基板上に、支
持膜(2)としてSiNからなる膜(膜厚2μm)をC
VDにより成膜した。
【0078】次に、Si基板をエチレンジアミン−パイ
ロカテコール液を用いてエッチングし、X線透過窓を形
成した。
【0079】続いて、スパッタ装置により、厚さ0.8
μmのTa膜を支持膜(2)上に成膜した。成膜後、E
B描画にて所望のパターンを形成し、CBrF3ガスを
用いてTa膜をエッチングし、所望のパターンのX線吸
収体(3)を得た。
【0080】補強体(4)は、本実施例ではSiNを用
いた。
【0081】接着は図5に示すように行い、主接着には
エポキシ系の2液混合タイプの接着剤を用い、補助接着
にはゴム系の接着剤を用いた。
【0082】上記のように補強体(4)の接着を最後に
行ったため、X線マスク構造体の作製プロセスとして
は、簡便なプロセスとすることができた。
【0083】実施例7 図6(a)に、本実施例で作製したX線マスク構造体の
接着部分を表す模式的断面図を示す。主接着以外は実施
例1と同様の方法でX線マスク構造体を作製した。
【0084】補強体(4)は、材料としてSiを用い、
補強体(4)の主接着を行う部分(主接着部(5))
を、補強体の形成時に図6(a)に示すように加工し
た。この補強体(4)とマスク基板(1)とは、100
0℃、3時間の加熱により直接接合した。
【0085】接着部を事前に加工したことにより、製造
工程が簡便となった。
【0086】実施例8 図6(b)に、本実施例で製造したX線マスク構造体の
接着部分を表す模式的断面図を示す。主接着(5)以外
は実施例1と同様の方法でX線マスク構造体を作製し
た。
【0087】補強体(4)は、材料としてパイレックス
ガラスを用い、補強体(4)の主接着を行う部分(主接
着部(5))を、補強体の形成時に図6(b)に示すよ
うに加工した。補強体(4)の主接着を行う接着面を球
面状に加工し、一点接着の面積を非常に小さくなるよう
に制御した。このような補強体(4)とマスク基板
(1)とは、200℃で350Vの印加により陽極接合
した。
【0088】接着部を事前に加工することにより、製造
工程が簡便となった。また、一点接着の接着面積がより
小さくなることにより、接着時に発生する歪みが小さく
なった。
【0089】実施例9 図7に、本実施例で製造したX線マスク構造体の接着部
分を表す模式的断面図を示す。補助接着以外は実施例1
と同様の方法でX線マスク構造体を作製した。
【0090】補助接着は、ガラス転移点がX線露光装置
の使用温度23℃よりも低いものをスペーサー(6b)
として用いた。本実施例では、スペーサーとしてポリブ
タジエンを用い、これを有機系接着剤(6a)の間に積
層して補助接着部(6)を形成した。なお、有機系接着
剤は実施例1と同様なものを用いた。
【0091】スペーサー(6b)を用いることにより、
補助接着に用いる接着剤にも接着力の高いものを用いる
ことができ、より強固な接着を行うことができた。
【0092】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、主接着によりマスク基板と補強体を固定し、補
助接着により固定の強度を補強するため、接着時に局部
的な歪みが発生することなく、熱膨張による面精度の低
下や位置歪みが発生することなく、かつ強固な接着を安
定して得ることができる。その結果、高度な位置精度を
持つマスク構造体を安定して歩留まりよく製造すること
ができる。
【0093】さらに、本発明のマスク構造体又は露光装
置により、高精度にX線遮断層が形成されるため、ステ
ップ&リピートの間隔を狭めることができ、歩留まりが
よく且つ高精度にX線の露光が行える。
【0094】また、本発明のマスク構造体又は露光装置
を用いて加工基板上にマスクパターンを転写し、デバイ
スを作製することにより、良好な特性を有するデバイス
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマスク構造体の模式的断面図である。
【図2】本発明のマスク構造体の模式的断面図である。
【図3】本発明のマスク構造体の模式的断面図である。
【図4】本発明のマスク構造体の模式的断面図である。
【図5】本発明のマスク構造体の模式的断面図である。
【図6】本発明のマスク構造体の接着部分を示す模式的
断面図である。
【図7】本発明のマスク構造体の接着部分を示す模式的
断面図である。
【図8】本発明のマスク構造体を備えた露光装置の概略
図である。
【図9】本発明の半導体デバイスの製造工程図である。
【図10】本発明の半導体デバイスの製造のウエハプロ
セスの工程図である。
【図11】従来のマスク構造体の模式的断面図である。
【図12】従来のマスク構造体の模式的断面図である。
【符号の説明】
1 マスク基板 2 支持膜(X線透過膜) 3 X線吸収体(マスクパターン) 4 補強体(フレーム) 5 主接着部 6 補助接着部 6a 接着剤 6b スペーサー 7 穴 8 接着部 9 一点接着部 81 SR放射源 82 シンクロトロン放射光 83 凸面ミラー 84 シャッター 85 マスク構造体 86 ウエハ

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクパターンが形成された支持膜、該
    支持膜を保持するマスク基板、及び該マスク基板を補強
    する補強体を有するマスク構造体において、前記マスク
    基板と前記補強体とが、主接着と、該主接着とは別の補
    助接着とによって接合されていることを特徴とするマス
    ク構造体。
  2. 【請求項2】 補助接着の接着力が主接着の接着力の半
    分以下である請求項1記載のマスク構造体。
  3. 【請求項3】 主接着が一点接着である請求項1又は2
    記載のマスク構造体。
  4. 【請求項4】 主接着の一点接着の接着面積が5mmφ
    以下である請求項3記載のマスク構造体。
  5. 【請求項5】 マスク基板と補強体との主接着が直接接
    合により行われている請求項1〜4のいずれか1項に記
    載のマスク構造体。
  6. 【請求項6】 マスク基板と補強体との主接着が陽極接
    合により行われている請求項1〜4のいずれか1項に記
    載のマスク構造体。
  7. 【請求項7】 マスク基板と補強体との主接着が有機系
    または無機系の接着剤により行われている請求項1〜4
    のいずれか1項に記載のマスク構造体。
  8. 【請求項8】 マスク基板と補強体との主接着が金属の
    共晶による接着で行われている請求項1〜4のいずれか
    1項に記載のマスク構造体。
  9. 【請求項9】 マスク基板と補強体との主接着が金属の
    拡散による接着で行われている請求項1〜4のいずれか
    1項に記載のマスク構造体。
  10. 【請求項10】 マスク基板と補強体との補助接着が接
    着剤により行われている請求項1〜9のいずれか1項に
    記載のマスク構造体。
  11. 【請求項11】 補助接着の接着剤が、硬化前の粘度が
    30cp以下である有機系接着剤である請求項10記載
    のマスク構造体。
  12. 【請求項12】 補助接着の接着剤の硬化後のガラス転
    移点が、マスク構造体の使用時の温度以下である請求項
    10又は11記載のマスク構造体。
  13. 【請求項13】 補助接着にスペーサーが用いられてい
    る請求項1〜9記載のいずれか1項に記載のマスク構造
    体。
  14. 【請求項14】 スペーサーのガラス転移点が、マスク
    構造体の使用時の温度以下である請求項13記載のマス
    ク構造体。
  15. 【請求項15】 X線用のマスク構造体である請求項1
    〜14のいずれか1項に記載のマスク構造体。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれか1項に記載
    のマスク構造体の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項1〜15のいずれか1項に記載
    のマスク構造体、該マスク構造体を保持する手段、及び
    該マスク構造体に対して露光を行う手段を有することを
    特徴とする露光装置。
  18. 【請求項18】 請求項1〜15のいずれか1項に記載
    のマスク構造体、又は請求項17記載の露光装置を用い
    ることを特徴とするデバイスの製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の方法により製造され
    たデバイス。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006332289A (ja) * 2005-05-25 2006-12-07 Canon Inc 偏向器及び偏向器作製方法
JP2011095586A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Shin-Etsu Chemical Co Ltd ペリクルおよびその製造方法

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