JPH09102073A - タグプレート収納機構 - Google Patents

タグプレート収納機構

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JPH09102073A
JPH09102073A JP28454795A JP28454795A JPH09102073A JP H09102073 A JPH09102073 A JP H09102073A JP 28454795 A JP28454795 A JP 28454795A JP 28454795 A JP28454795 A JP 28454795A JP H09102073 A JPH09102073 A JP H09102073A
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plate
tag plate
tag
storage container
pushing
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JP28454795A
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Tadashi Teranishi
正 寺西
Hideji Matsuzawa
秀司 松沢
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Tokimec Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 タグプレートの耐久性を損なうことなく機構
全体を小型化する。 【解決手段】 平板状のタグプレート10を上下方向に
随時積層状態で収納する収納部511と,この収納部5
11に収納されたタグプレート10を下方から押し上げ
る押し上げ手段520と,押し上げられたタグプレート
10の下方に横方向から新たにタグプレートを挿入する
挿入手段530とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タグプレート収納
機構に係り、特に平板状のタグプレートの利用に好適な
タグプレート収納機構に関する。
【0002】
【従来の技術】タグプレート回収装置は、例えば補償金
返却装置に装備されて使用される。この補償金返却装置
は、具体的には、スキー場等に有るリフトの搭乗券とし
て機能するタグプレートの回収を行うと共に補償金の返
却を行うための装置である。即ち、このタグプレートを
身につけ,必要に応じて提示することにより、リフト乗
り場の入り口にあるゲートの通行が可能となり,リフト
を利用することができる。
【0003】タグプレートは、リフトの使用期限等の情
報が記憶されているデータ記憶部を有している。ゲート
を通過する際には、このゲートに付設されている情報読
み取り部にこのタグプレートのデータ記憶部に記憶され
た記憶情報を読み取らせて、使用期限の有効性を確認さ
せることによりゲートが開く仕組みとなっている。
【0004】一方、上記のように利用されるタグプレー
トは、データ記憶部の情報内容の書き換えやデータ記憶
部の交換が可能となっている。このため、このタグプレ
ートを,利用者に捨てられたり,持ち帰られたりするす
ることなく回収することが望ましい。よってこのタグプ
レートにリフトの使用料の他に補償金を上乗せして利用
者に渡し、使用済みとなった際には,タグプレートを返
却することにより補償金のみを返却するという仕組みを
採っている。
【0005】補償金返却装置には、コイン状のタグプレ
ートを随時投入する投入口と、投入されたタグプレート
を案内するガイドと、このガイドの案内先に設けられた
従来のタグプレート収納機構と、ガイドの途中に設けら
れた通過センサと、この通過センサによりタグプレート
の通過が検知されると補償金を払い出す紙幣払い出し機
とが設けられていた。
【0006】従来のタグプレート収納機構60は、図2
2に示すように上部が開口すると共に内部に底面を有す
る円筒状容器61に、ガイドに案内されたタグプレート
62が上方から投入されるものが一般的であったが、こ
の方法では、タグプレート62が収納容器61の上方か
ら投入されるために、収納容器の底面又は既に収納され
ているタグプレート62と衝突し、その衝撃によりタグ
プレート62の記憶部に異常が発生したり,タグプレー
ト62の外部が破損したりしてタグプレート62の耐久
性を低下させていた。
【0007】また、投入されたタグプレート62は、底
面に到達するまでの間に様々な方向に向きを変えて落下
し、収納容器内でそれぞれ斜め方向を向いて乱雑に積み
上げられた状態となることがあった。このため、収納容
器61には、通常の積層状態で収納された場合と比較し
て収納容器内に収納されるタグプレート62の個体数が
少なくなるという不都合を有していた。
【0008】これらの不都合に対処して、図23に示す
様に、円筒状の収納容器71内部に昇降自在の支持部材
72を設けた他の従来のタグプレート収納機構70があ
る。この支持部材72は、上端にタグプレート62を載
置する載置面73を有しており、この支持部材72の下
端は、収納容器71の底面を貫通して、収納容器71の
下方に配置された図示しない昇降機構に係合している。
【0009】即ち、載置面73の開始位置が,収納容器
71の上端よりほぼタグプレート62の厚さ分だけ低い
位置に設定され、タグプレート62が収納容器71に収
納される毎に,載置面73が収納容器内の上端からタグ
プレート62一枚分の厚さと等しい距離だけ載置面73
が下降するように、支持部材72が昇降機構に下降動作
を付勢される構成となっている。
【0010】これにより、タグプレート62は、落下す
ることなく、順次一枚ずつ直前に収納されたタグプレー
ト62の上に載置されるために、落下の衝撃を防ぎ、タ
グプレート62が斜め状態で収納されることを防止して
いた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た他の従来例の場合には、載置面73を収納容器71の
上端から底面近くまで昇降させるために、支持部材72
を収納容器71の軸方向長さとほぼ等しい長さに設定す
る必要がある。そして、収納容器71内にタグプレート
62を満たした場合、支持部材72が収納容器71の下
方に突出するため(図23(B))、この収納容器71
の下方から支持部材72が突出する領域を必要とし、機
構全体が大型化するという不都合を有していた。
【0012】前述のように補償金返却装置は、人の集ま
るスキー場等に複数台設置して使用することが多く、こ
のため補償金返却装置は小型化することが望ましく、こ
の補償金返却装置内に装備されるタグプレート収納機構
も同様であった。
【0013】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、タグプレートの耐久性を損なうことなく機構
全体の小型化を可能としたタグプレート収納機構を提供
することを、その目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、平板状のタグプレートを上下方向に随時積層状態で
収納する収納部と,この収納部に収納されたタグプレー
トを下方から押し上げる押し上げ手段と,押し上げられ
たタグプレートの下方に横方向から新たにタグプレート
を挿入する挿入手段とを備えている。
【0015】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明と同様の構成に加えて、収納部が,内底面を有する
収納容器からなり、この収納容器の内底面に導通穴を設
けると共に,当該収納容器に内底面に連通するタグプレ
ート用の挿入口を設け、さらに、押し上げ手段を導通穴
に挿入自在の押し上げ部材と,この押し上げ部材に上下
動作を付勢する上下動作付勢手段とから構成している。
【0016】請求項3記載の発明では、請求項1又は2
記載の発明と同様の構成に加えて、押し上げ手段と挿入
手段とが、一つの回転軸にそれぞれカム機構を介して係
合しており、回転軸に付勢されて所定の時間差で、押し
上げ手段と挿入手段とが作動する構成となっている。
【0017】
【作用】請求項1記載の発明では、収納部にタグプレー
トが収納される場合には、既に収納されているタグプレ
ートが押し上げ手段により上方に押し上げられる。そし
て、既に収納されたタグプレートの下方に隙間ができた
時に、この隙間に横方向から新たなタグプレートが挿入
手段により挿入される。その後、押し上げ手段は、押し
上げ動作を止めてタグプレートの収納を終了する。
【0018】請求項2記載の発明では、収納容器内にタ
グプレートを収納する場合には、上下動作付勢手段によ
り、押し上げ部材が収納容器の内底面に設けられた導通
穴に挿入された状態で上方の移動が付勢される。これに
より、既に収納容器内に収納されているタグプレートが
上方に押し上げられる。
【0019】そして、既に収納されたタグプレートの下
方と収納容器の内底面との間に隙間ができた時に、挿入
手段により収納容器の挿入口から新たなタグプレートが
挿入され、このタグプレートの一端が内底面上の隙間に
介挿される。
【0020】新たなタグプレートの挿入を妨げることな
く、押し上げ部材は,上下動作付勢手段により導通穴か
ら収納容器の外部に下降移動が付勢される。これによ
り、既に収納されたタグプレートと収納容器の内底面と
の間に,新たなタグプレートは挟まれた状態となり、こ
の状態からさらに、挿入動作が継続されて、収納容器内
に新たなタグプレートが挿入されると収納動作は終了す
る。
【0021】請求項3記載の発明では、収納部にタグプ
レートが収納される場合には、回転軸からカム機構を介
して押し上げ手段に駆動力が付勢され、既に収納されて
いるタグプレートが上方に押し上げられる。そして、こ
のとき、挿入手段では、押し上げ手段の動作の開始から
所定の時間差をもって、回転軸からカム機構を介して挿
入手段に駆動力が付勢される。
【0022】すなわち、既に収納されたタグプレートが
押し上げられて,その下方に隙間ができた時に、この隙
間に横方向から新たなタグプレートが挿入される。その
後、押し上げ手段は、押し上げ動作を止めてタグプレー
トの収納を終了する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、一実施形態を図1乃至図2
1に基づいて説明する。本実施形態は、リフトの搭乗の
際に搭乗券として機能するタグプレートの回収を行うと
共に,補償金を返却する補償金返却装置1であり、本発
明であるタグプレート収納機構50を装備している。
【0024】タグプレート10を図2に示す。このタグ
プレート10は、コイン形状の小円板であり、図2
(A)に示すように表面側にリライト表示部11が設け
られ、リフトの使用期限と値段等の内容が記載されてい
る。ここで、本実施形態では、このリライト表示部11
を設けた面をこのタグプレート10の表面と設定する。
このリライト表示部11への記載は磁気で行われるため
に、繰り返し何度も書き換えを行うことが可能である。
これは、タグプレート10を使い捨てることなく回収し
て再利用を行うためであり、利用者の手に渡る前に予め
磁気印刷機を用いて印刷が行われる。ここで、この図2
(A)におけるタグプレート10のA−A方向の幅を、
以下本実施形態中でタグプレート10の直径とする。
【0025】このタグプレート10には、図2(B)に
示されるように、内部にデータ記憶部12が設けられて
おり、このデータ記憶部12にリフトの使用期限等の情
報が記憶されている。このデータ記憶部12への情報の
書き込みは、電磁波を用いて書き込み装置により行わ
れ、上述のリライト表示部11と同様にして、情報内容
の書き換えを繰り返し行うことが可能となっている。ま
た、使用の際には、リフトの入り口に設けられたゲート
に付設された情報読み取り部にこのタグプレート10を
近づけることにより、データ記憶部12の記憶情報が読
み取られて、このタグプレート10が有効であればゲー
トが開く仕組みとなっている。以下、本実施形態中で
は、この図2(B)におけるタグプレート10の上下方
向幅をタグプレート10の厚さとする。
【0026】上記の説明のようにタグプレート10は、
繰り返し使用することを目的としているために、利用者
に捨てられたり,持ち帰られたりしないように,予めこ
のタグプレート10に付加された補償金を、タグプレー
ト10を返却することにより返却するという仕組みを採
っている。本実施形態である補償金返却装置1は、これ
らの目的に従って,タグプレート10の回収をタグプレ
ート回収装置1Aで行い,補償金の返却を紙幣払い出し
部5で行う構成となっている。
【0027】また、回収後のタグプレート10は印刷装
置で再びリライト表示面11に新たな印刷を行うと共
に,入力装置によりデータ記憶部12に新しい情報を入
力する作業が行われる。これらの書き換えを行う各装置
には、タグプレート10の表面と裏面とがそれぞれ一定
の方向を向いた状態で装填されることが望ましく、この
ため、タグプレート回収装置1Aにはタグプレート10
の表面と裏面とをそれぞれ一定方向に揃えて回収する機
能が備えられている。
【0028】補償金返却装置1は、図1に示すように、
タグプレート回収装置1Aと,タグプレート10の投入
により補償金(紙幣)を装置の外部に送り出す紙幣払い
出し部5と,前述した各構成を収納する本体ケース6と
から構成されている。
【0029】上記のタグプレート回収装置1Aは、前述
したタグプレート10を随時投入する投入口2と、この
投入口2の投入先に設けられ,投入されるタグプレート
10の表裏判定を随時個別に行う表裏判定手段30と、
この表裏判定手段30の下流側に設けられ,タグプレー
ト10を表向きか裏向きかによって仕分ける分別部35
と、この分別部35の下方に配設され,当該分別部35
から表裏ごとに仕分けられて送り出される各タグプレー
ト10を同一の向きに揃えて送り出すタグプレート整列
機構40と、このタグプレート整列機構40の下方に配
設されタグプレート10を収納するタグプレート収納機
構50とを有している。
【0030】そしてタグプレート回収装置1Aには、さ
らに、タグプレート10を投入口2からタグプレート整
列機構40まで,上述した各部を経て案内する案内経路
3が設けられ、投入口2と表裏判定手段30との間に設
けられ,投入口2から投入されたものがタグプレート1
0か異物かを識別する異物識別手段20と、この異物識
別手段20に併設され,当該識別の結果に従いタグプレ
ート10を案内経路3の下流側かまたは案内経路3から
分岐した返却経路4に案内する異物排除機構25と、上
記各部の動作を制御する制御部7(図1には図示せず)
とを備えている。
【0031】このタグプレート回収装置1Aの各部を詳
述する。図3及び図4は投入口2からタグプレート収納
機構50の手前までのタグプレート10の流れを示す説
明図であり、図3は正面図であり,図4は側面図であ
る。
【0032】投入口2は、本体ケース6の外壁面上に設
けられ,図2(B)に示されたタグプレート10の断面
よりやや大きめの長方形状に形成されている。この投入
口2が本体ケース6の内側の案内経路3に直通してい
る。
【0033】案内経路3は、断面が上述の投入口2とほ
ぼ同じ大きさで形成されており,投入口2からタグプレ
ート整列機構40までの全体を通して斜め下方向に傾斜
している。これにより、投入口2から投入されたタグプ
レート10はこの案内経路3内で表裏が入れ替わること
なく下流側に移動する。
【0034】案内経路3に沿った投入口2のすぐ下流に
は、異物識別手段20が設けられている。この異物識別
手段20は、図3に示すように案内経路3と返却経路4
の分岐箇所に設けられており、対物センサ21と分岐セ
ンサ22とから構成されている。
【0035】対物センサ21は,異物識別手段20の位
置に何かが案内されたことを検知し,検知信号を制御部
7に伝達する機能を有し、分岐センサ22は,例えばタ
グプレート10のデータ記憶部に記憶された識別情報を
読み取り,この読み取り情報を前述の制御部7に伝達す
る機能を有している。そしてこの分岐センサ22は、対
物センサ21による検知信号を受けた制御部7が発信す
る動作指令により、識別を行う。この分岐センサ22
は、タグプレート10の固有の性質を感知するセンサで
あっても良い。
【0036】この異物識別手段20には、異物排除機構
25が併設されている。この異物排除機構25は、案内
経路3における異物識別手段20のすぐ下流側に設けら
れた分岐ソレノイド26と,返却経路4が異物識別手段
20に臨む箇所に設けられた分岐ソレノイド27とから
構成される。
【0037】これらの分岐ソレノイド26,27は、制
御部7の動作信号に従い図4における左右方向に突出,
後退を行う突出部材を有しており、この突出部材が図4
における右方向に突出している状態の時、案内経路3及
び返却経路4は塞がれてタグプレート10は通過できな
い状態(以下これを閉状態とする)となり、突出部材が
図4における左方向に後退しているときには、案内経路
3及び返却経路4はタグプレート10の通過が可能(以
下これを開状態とする)となっている。
【0038】これらの分岐ソレノイド26,27は通
常,閉状態にあり、投入口2から投入が行われ、分岐セ
ンサ22により投入物がタグプレート10であることを
検知した場合には、制御部7からの動作指令に従い分岐
ソレノイド26のみが開状態となりタグプレート10は
案内経路3の下流側に案内される。また、分岐センサ2
2を介して投入物が異物であると制御部7が検知した場
合には、分岐ソレノイド27のみが開状態となり、この
異物は返却経路4に案内される。この返却経路4は、本
体ケース6の外部に導通しており、この異物は補償金返
却装置1から排除される。
【0039】また、符号23は通過センサであり、この
通過センサ23により異物の通過が制御部7に伝達され
る。この通過センサ23で先に投入された異物の通過が
確認されるか,或いは後述する表裏判定部30でタグプ
レート10の通過を確認されるまで、次のタグプレート
10を異物排除機構25の分岐ソレノイド26,27に
よりとどめておくように制御部7では動作制御を行う。
これにより、異物排除機構25の下流には、タグプレー
ト10が一つずつ案内されるようになる。また、この通
過センサ23により、返却経路4内で異物が滞りなく移
動を行っているかを確認が行われる。
【0040】異物排除機構25の案内経路3に沿った下
流側には表裏判定部30が設けられている。また、この
表裏判定部30から案内経路3の下流側は二股に分岐し
ており、図3における右側が第1の分岐経路3A,左側
が第2の分岐経路3Bとなっている。
【0041】この表裏判定部30は、対物センサ31と
表裏判定手段としての照度センサ32とからなり、対物
センサ31は表裏判定部30にタグプレート10が案内
されたことを検知し検知信号を制御部7に伝達する機能
を有し、検知信号が制御部7に伝達されると照度センサ
32ではタグプレート10の表裏判定を行う。
【0042】即ち、この照度センサ32は、タグプレー
ト10の表面と裏面との色彩,材質の違いから生じる照
度の差を検知する。例えば、制御部7では予めタグプレ
ート10の表面と裏面との照度の境となる値が設定され
ており、照度センサ32で検知された照度がこの境とな
る値よりも大きいか小さいかによってタグプレート10
の表裏を判定する。また、この照度センサ32に変え
て、タグプレート10の表面と裏面との間に生じる固有
の差を検知する他のセンサを用いても良い。以下、タグ
プレート10が表裏判定部30において表面が照度セン
サ32と対向する方向を向いている状態(図4において
表面が左を向いている状態)を表向きとし,裏面が照度
センサ32と対向する方向を向いている状態(図4にお
いて裏面が左を向いている状態)を裏向きとする。
【0043】この表裏判定部30には、分別部35が併
設されている。この分別部35は、分岐経路3A,3B
の表裏判定部30に臨むそれぞれの位置に設けられた分
岐ソレノイド36と,分岐ソレノイド37とから構成さ
れる。
【0044】これらの分岐ソレノイド36,37は、制
御部7の動作信号に従い図4における左右方向に突出,
後退を行う突出部材を有しており、この突出部材が図4
における右方向に突出している状態の時、分岐経路3
A,3Bは塞がれてタグプレート10は通過できない状
態(以下これを閉状態とする)となり、突出部材が図4
における左方向に後退しているときには、分岐経路3
A,3Bはタグプレート10の通過が可能な状態(以下
これを開状態とする)となっている。
【0045】これらの分岐ソレノイド36,37は通
常,閉状態にあり、投入口2からタグプレート10の投
入が行われ、照度センサ32によりタグプレート10が
表向きであることを検知した場合には、制御部7の動作
指令により分岐ソレノイド36のみが開状態となりタグ
プレート10は分岐経路3Aに案内される。また、照度
センサ32を介してタグプレート10が裏向きであると
制御部7が検知した場合には、分岐ソレノイド37のみ
が開状態となり、タグプレート10は分岐経路3Bに案
内される。
【0046】また、符号33,34は分岐経路3A,3
Bの途中に設けられた通過センサであり、この各センサ
33,34でタグプレートの通過が伝達された後に、制
御部7では紙幣払い出し部5に紙幣の払い出しを行う指
令を通達する。また、これらの通過センサ33,34
は、分岐経路3A,3B内でタグプレート10が滞りな
く移動しているかを確認するという目的をも有してい
る。
【0047】分岐経路3A,3Bの下流端部の下方に
は、タグプレート整列機構40が配設されている。この
タグプレート整列機構40を図5乃至図8に基づいて詳
述する。図5はタグプレート整列機構40の三面図を示
しており,図5(A)はタグプレート整列機構40の正
面図であり,図5(B)はタグプレート整列機構40の
右側面図であり,図5(C)はタグプレート整列機構4
0の平面図である。
【0048】タグプレート整列機構40は、分岐経路3
Aの下方に位置する第1の経路48と、分岐経路3Bの
下方に位置する第2の経路49と、これらの経路48,
49の下端の双方とに連結され,タグプレート収納機構
50にタグプレート10を案内するガイド46とを有し
ている。
【0049】第1の経路48は、平板41のほぼ右半分
を占める第1のガイド板41Aと、平板41の右端部に
設けられた第1の付勢板42と、平板41の横方向にお
けるほぼ中間にこの平板41に対して垂直に設けられた
補助板44とから主に構成されている。また、第2の経
路49は、平板41のほぼ左半分を占める第2のガイド
板41Bと、平板41の左端部に設けられた第2の付勢
板43と、平板41の横方向におけるほぼ中間にこの平
板41に対して垂直に設けられた補助板45とから主に
構成されている。
【0050】平板41は、底辺を上とした略二等辺三角
形状の板部材である。この平板41の二つの等辺には、
それぞれ第1の付勢板42と第2の付勢板43とが対向
して設けられており、これらの付勢板42,43は下方
に向かうに従ってその間隔が狭くなるように配設されて
いる。また、図5(C)に示すように、これらの付勢板
42,43は、対向側における平板41との成す角度が
共に鈍角に設定されている。これにより、平板41に沿
って落下するタグプレート10が、容易に各付勢板4
2,43側に移動する構造となっている。
【0051】これら付勢板42,43の対向側における
平板41との当接部は、図6(A)に示すように丸みを
付けても良い。これにより、平板41から両付勢板4
2,43へタグプレート10の移動がより容易に行われ
る。また、図6(B)に示すように付勢板42,43の
対向側における平板41との当接部に丸みをつけること
により、これら付勢板42,43の対向側における平板
41との成す角を直角に設定した場合においても、タグ
プレート10の移動が容易に行われる。
【0052】これらの両付勢板42,43のほぼ中間に
は、平板41に対してほぼ垂直に第1の補助板44と第
2の補助板45とが配設されている。第1の補助板44
は第1の付勢板42と対向し,第2の補助板45は第2
の付勢板43に対向しており、これらの補助板44,4
5は、互いに上方が離間するV字状に配設されている。
本実施形態では、これらの補助板44,45は、V字状
に配設されているが、これらの補助板44,45を平板
41に対して垂直な一枚の板状部材で形成しても良い。
これにより部品点数を低減し、それにともなう部品コス
トの低減を図ることが可能である。
【0053】平板41に対向して当該平板41よりやや
大きい略二等辺三角形状の対向板41aが配設されてい
る。これらの平板41と対向板41aとの間に前述の二
つの付勢板42,43と二つの補助板44,45とが設
けられており、平板41と対向板41aのそれぞれ対応
する各等辺とが各付勢板42,43を介して連結されて
いる。
【0054】また、平板41と対向板41aの各底辺は
天井板47を介して連結されており、これらの構造によ
り、略三角柱状の容器を構成している。またさらに、図
5(C)に示すように、平板41との連結部に沿って天
井板47の両側端にはそれぞれ長穴状の第1のタグプレ
ート入り口47Aと第2のタグプレートの入り口47B
とが設けられている。第1のタグプレートの入り口47
Aは、天井板47の右側に設けられ、略二等辺三角形状
の容器内部の第1の経路48にタグプレート10を案内
するためのものであり、第2のタグプレートの入り口4
7Bは、天井板47の左側に設けられ、略二等辺三角形
状の容器内部の第2の経路49にタグプレート10を案
内するためのものである。そしてこれらのタグプレート
の入り口47A,47Bは、タグプレート10が充分に
通過可能な大きさに形成されている。
【0055】図5(A)に示すように,第1の付勢板4
2と第1の補助板44との対向間隔は下方に行くに従っ
て狭くなるように設定されており、最下部においてはそ
の間隔がタグプレート10の厚さ(図2(B)における
タグプレート10の上下方向の長さ)よりもやや大きい
程度まで狭くなっている。これは、第2の付勢板43と
第2の補助板45の位置関係においても同様である。
【0056】これらの間隔に設定された第1の経路48
と第2の経路49の最下部にはガイド46が連結されて
いる。このガイド46により、タグプレートは10はタ
グプレート収納機構50に案内される。ここで、ガイド
46はその水平面における断面が、タグプレート10が
容易に通過し且つタグプレート10の進入時の向きを保
持した状態で内部を移動する大きさに設定されている。
即ち、本実施形態では、図5(A)におけるガイド46
の横方向の幅が、タグプレート10の図2(B)におけ
るタグプレート10の横方向の幅より小さく形成されて
いる。
【0057】このガイド46の下流側には、屈曲部46
Aが設けられている。この屈曲部46Aは、ガイド46
内部で表面と裏面とが垂直方向に向いた状態で移動する
タグプレート10を、この表面と裏面とが水平状態とな
るように案内するためのものである。即ちタグプレート
10は、図3に示すガイド46内において表面が左側を
向き,裏面が右側を向いた状態で落下移動するが、この
屈曲部46Aに進入すると、当該屈曲部46A内におい
て反時計方向に90度回転され,タグプレート収納機構
50に到達する構造になっている。この屈曲部46Aは
当該屈曲部46A内のタグプレート10の動きを許容す
ると共にタグプレート10の表裏が入れ替わらない幅に
設定されている。
【0058】タグプレート整列機構40の第1の経路4
8におけるタグプレート10の動作を図7に基づいて説
明する。
【0059】まず、表裏判定部30,分別部35を経て
分岐経路3Aに案内されたタグプレート10は、さらに
分岐経路3Aにより第1のタグプレートの入り口47A
に案内される。このときタグプレート10は、図7
(A)に示すようにその表面を正面に向けた状態で第1
のタグプレートの入り口47Aを介して第1の経路48
内まで落下移動する。第1のタグプレートの入り口47
Aを通過した直後のタグプレート10は、平板41の右
半分を占める第1のガイド板41Aに沿って落下すると
共に,その落下方向先で第1の付勢板42に右端部が衝
突する。
【0060】衝突後のタグプレート10は図7(B)に
示すように、その右端部が第1の付勢板42にすくわれ
るようにして第1のガイド板41Aから離間する。さら
に落下すると、タグプレート10は、図7(C)に示す
ように第1の補助板44に左端部を押されるようにして
第1の付勢板42にほぼ沿った状態で第1の経路48を
抜けガイド46に進入する。
【0061】また、表裏判定部30,分別部35を経て
分岐経路3Bに案内されたタグプレート10は、さらに
分岐経路3Bにより第2のタグプレートの入り口47B
に案内され、その裏面を正面に向けた状態で第2のタグ
プレートの入り口47Bを介して第2の経路49内に進
入し、平板41の左半分を占める第2のガイド板41B
に沿って落下すると共に,その落下方向先で第2の付勢
板43に左端部が衝突する。そして、タグプレート10
は、その左端部が第2のガイド板41Bから離間し、さ
らに、第2の補助板45により第2の付勢板43側に押
圧されて、その結果タグプレート10は第2の付勢板4
3にほぼ沿った状態で第2の経路49を抜けてガイド4
6に進入する。
【0062】図8はタグプレート整列機構40内におけ
る図5(A)の矢印に方向から見たタグプレート10の
向きの変化を示した図であり、図8(A)は、第1の経
路48内の向きの変化であり、図8(B)は第2の経路
49内の向きの変化を示している。これによると、第1
の経路48の内部では、タグプレート10は落下するに
つれて時計方向にほぼ90度回転しており、始めは図8
(A)の下方を向いていたリライト表示部11(タグプ
レート10の表面)が第1の経路48を通過するときに
は図8(A)の左方向を向いた状態(図8(A)の実線
部)となっている。また、第2の経路49の内部では、
タグプレート10は落下するにつれて反時計方向にほぼ
90度回転しており、始めは図8(B)の上方を向いて
いたリライト表示部11(タグプレート10の表面)が
第1の経路48を通過するときには図8(B)の左方向
を向いた状態(図8(B)の実線部)となっている。
【0063】上述のように、案内経路3内においてタグ
プレート10が表向きであっても裏向きであっても、表
裏判定部30,分別部35,タグプレート整列機構40
を通過した後には、常に表面と裏面とがそれぞれ一定の
方向を向いた状態でタグプレート収納機構40に到達す
る。
【0064】次にタグプレート収納機構50を図9乃至
図19に基づいて説明する。図9はこのタグプレート収
納機構50の正面図であり、図10は平面図である。
【0065】このタグプレート収納機構50は、タグプ
レート10を積層状態で収納する収納部としての収納容
器511を有する収納手段510と,この収納容器51
1内のタグプレート10を上方に押し上げる押し上げ手
段520と,収納容器511の内底面に順次タグプレー
ト10を挿入する挿入手段530と,これら収納手段5
10,押し上げ手段520,挿入手段530の各動作の
駆動源となる駆動モータ505と,この駆動モータ50
5の動力を各部に伝達する動力伝達手段560と,上記
各構成を所定位置に装備する枠体540とから主に構成
される。また符号545は、収納容器511のタグプレ
ートの収納状態を表示する表示板である。
【0066】まず、収納手段510について詳説する。
この収納手段510は、前述した枠体540から着脱自
在である収納容器支持体512とこの収納容器支持体5
12からさらに着脱自在である収納容器511とから構
成されている。収納容器511は、図10に示されるよ
うに収納容器支持体512に六本装備され、このうち、
図10の最も右側の位置に配置される収納容器511
に、タグプレート10の押し上げ動作及び収納動作が行
われる(以下、この位置を動作位置とする)。
【0067】図11は収納容器511を示している。こ
の収納容器511は、上端が開放された有底の円筒状容
器である。この収納容器511内の下端に設けられた内
底面511Aは、タグプレート10より直径の大きな円
形に形成されている。この内底面511Aの中央には後
述する押し上げ手段520の押し上げ部材521Aが挿
通する導通穴511Bが設けられている。この導通穴5
11Bはタグプレート10の円形面より小さく形成され
ている。
【0068】また、内底面511Aの図11(A)にお
ける右側方には、後述する挿入手段530によりタグプ
レート10を収納容器511の内部に挿入するための挿
入口511Cが設けられている。この挿入口511Cの
下部は、内底面511Aと同じ高さに設定されており、
この挿入口511Cの図11(A)における上下方向幅
はタグプレート10の厚さ幅よりやや大きく,また挿入
口511Cの図11(B)における上下方向幅はタグプ
レート10の直径よりもやや大きめに設定されている。
【0069】また、符号511Dは、後述する収納容器
支持体512に設けられた凸状部材517に嵌合する切
り欠きである。収納容器511をこの切り欠き511D
が凸状部材517にはまるようにして収納容器支持体5
12に装着することにより、上述の挿入口511Cが所
定の方向を向いた状態となる。
【0070】図12は、収納容器支持体512を示して
いる。この収納容器支持体512は、円筒状の支柱51
3と、この支柱513の下端部に固定された底板516
と、この支柱513の下方に当該支柱513を中心とし
て放射状に配設された六つの容器挿入部材515と、支
柱513の上部でこの支柱513を中心として上述の各
容器挿入部材515に対応する位置に放射状に配設され
た六つの容器止め514とから主に構成される。即ち、
この収納容器支持体512には六つの収納容器511を
装着することが可能となっている。
【0071】容器挿入部材515は、上下端の開口した
円筒状部材であり、その内径は収納容器511を挿入可
能な大きさに設定されている。この容器挿入部材515
には下方に切り欠き515A,515Bが設けられてお
り、一方の切り欠き515Aは支柱513を中心として
外側に,他方の切り欠き515Bは内側となるように各
容器挿入部材515が配設されている。
【0072】他方の切り欠き515Bには、凸状部材5
17が嵌合しており、この凸状部材517を介して容器
挿入部材515は支柱513に固定されている。またこ
の凸状部材517は、切り欠き515Bとの嵌合箇所
が、容器挿入部材515の円筒内領域まで突設してお
り、この突設した嵌合箇所の先端が、前述した収納容器
511の切り欠き511Dとさらに嵌合する構造となっ
ている。
【0073】また、一方の切り欠き515Aは、収納容
器511を容器挿入部材515に挿入した場合に、収納
容器511の挿入口511Cと対応する位置に設けられ
ている。そして、この挿入状態における収納容器511
の挿入口511Cへのタグプレート10の挿入動作を妨
げないように、切り欠き515Aは挿入口511Cより
やや大きめに設定されている。
【0074】底板516は、支柱513の中心軸と同心
位置にある円板状部材であり、支柱513を中心に放射
状に配設された各容器挿入部材515のすぐ下方に配設
されている。この底板516には、各容器挿入部材51
5にそれぞれ収納容器511を挿入した時に収納容器5
11の底部に設けられた導通穴511Bが臨む各位置
に、この導通穴511Bと同径の貫通穴516Aが設け
られている。
【0075】この底板516の下方には、後述する動力
伝達手段560の装着部569との接続部518が設け
られており、この接続部518と装着部569とが連結
されることにより、支柱513を中心とした回転力が付
勢される。この回転力により、収納容器支持体512
は、支柱513を中心とした回転動作が行われる。この
回転動作は60度の角度で行われ、これにより、収納容
器511を六つ装備した状態で、随時収納容器511が
タグプレート10で満たされる毎に回転動作が行われ
て、隣接する空の収納容器511が動作位置に案内され
る。
【0076】支柱513の上部に放射状に付設されてい
る各容器止め514は、図12(A)における上方から
の形状がC字状に形成され、このC字の開口部分が支柱
513を中心として外側を向いて支柱513に固定され
ている。そして、この容器止め514は可撓性を有する
材質からなるため、収納容器511を収納容器支持体5
12に装着する際に、収納容器511の下端部を容器挿
入部材515に挿入し、容器止め514のC字の開口部
分から収納容器511の上部側面を容易に押し込むこと
により固定することができる。
【0077】また、符号513Aは、支柱513の上端
に設けられている取っ手である。この取っ手513Aを
設けることにより、収納手段510を枠体540から離
脱させる際に,或いは離脱させた後で、この取っ手51
3Aに手を添えた状態で作業が行えるために、離脱動作
や持ち運びを快適に行うことができる。
【0078】さらにまた、この収納容器支持体512の
上方には、枠体540に回動自在に係合する開閉自在の
蓋541が設けられている。通常はこの蓋541は閉じ
られており、収納容器支持体512の取り外しの際には
開けられる。符号543は、蓋541が閉じている際に
枠体540と固定する止め具である。
【0079】そして、この蓋541の下面側の、動作位
置にある収納容器511の真上にあたる位置には、フォ
トセンサ542が設けられている。このフォトセンサ5
42は、動作位置にある収納容器511にタグプレート
10が最大量まで収納された状態を検知すると、このフ
ォトセンサ542から制御部7まで検知信号が伝達さ
れ、制御部7から動力伝達手段560の駆動モータ50
5の駆動が行われ、収納容器支持体512の回転が行わ
れて、隣接する次の収納容器511が動作位置に配設さ
れる。またこのとき、制御部7により,一つの収納容器
511にタグプレート10が最大収納状態となる度に,
表示板545の表示ランプを上から順に点灯させる。
【0080】次に、押し上げ手段520について図13
に基づいて説明する。この押し上げ手段520は主に、
押し上げ部材521Aと、上下動作付勢手段526とか
ら構成される。
【0081】押し上げ部材521Aは、円筒状部材であ
り、その断面直径は収納容器511の貫通穴511Bよ
りも小さく設定されている。そして、この貫通穴511
Bを挿通して収納容器511内部のタグプレート10を
押し上げる
【0082】上下動作付勢手段526は、一端部が回動
自在に枠体540に係合し,回動端が押し上げ部材52
1Aの下端と連結され,中間部にリング状の従節カム5
23を備えた上下動作付勢部材521と、従節カム52
3に係合しこの従節カム523介して上下動作付勢部材
521に所定の回動動作を付勢する原節カム525とか
らなるカム機構である。
【0083】原節カム525は、後述する挿入手段53
0の一部である回転力を付勢された円板カム532の下
面側に垂設されると共にこの円板カム532と共に円運
動を行う支持部材525Aと、この支持部材525Aの
下部に当該支持部材525Aの円運動の直径方向を軸と
して回転自在であるコロ部材525Bとからなる。円板
カム532は、円心部で回転軸531と連結されてお
り、この回転軸531は図13に示す矢印方向に回転を
付勢されている。
【0084】上下動作付勢部材521を図14に示す。
上下動作付勢部材521は、一端部が回動自在に枠体5
40に係合している。即ち、図14(B)に示すように
枠体540に固定されたコ字状の回動部材522Aとピ
ン522Bとを介して枠体540と係合しており、これ
により上下動作付勢部材521は回動自在となってい
る。
【0085】そして、上下動作付勢部材521の回動端
側には、図14(A)に示すように円筒状の押し上げ部
材521Aが中心軸を上下方向に向けて設けられてお
り、この押し上げ部材521Aは、前述した収納手段5
10の底板516に設けられた貫通穴516Aと収納容
器511の導通穴511Bとに遊挿状態で挿入されて収
納容器511内のタグプレート10を上方に押し上げる
(図15参照)。
【0086】上下動作付勢部材521の中間に設けられ
たリング状の従節カム523の内側のほぼ中心には、図
13に示すように前述の回転軸531が遊挿されてお
り、この回転軸531と共に円運動を行う支持部材52
5Aの下部に設けられたコロ部材525Bが従節カム5
23の当接面523Aと当接した状態でこの従節カム5
23に沿って移動を行う。
【0087】このコロ部材525Bは、円板カム532
と常に等間隔を保持して円運動を行うために、このコロ
部材525Bと従節カム523の当接面523Aとの当
接箇所は常に一定の高さを保持した状態となる。従っ
て、当接面523Aが突起部523Bを除いて図14
(A)に示すように右下がりに傾斜している位置である
場合、上下動作付勢部材521全体は左下がりの状態と
なる(図13参照)。つまり、コロ部材525Bが従節
カム523の突起部523Bを除く当接面523Aに沿
って移動している間は、上下動作付勢部材521は左下
がりの状態で押し上げ部材521Aが収納容器511の
下方にある状態を保持している。
【0088】一方、コロ部材525Bが、従節カム52
3の突起部523Bにさしかかると当接箇所が上方に持
ち上げられて、上下動作付勢部材521が枠体540と
の係合側を中心として回動し、押し上げ部材521A側
が上方に持ち上がる(図15)。これに伴い、押し上げ
部材521Aに突き上げられて収納容器511内に収納
されていたタグプレート10が上方に持ち上げられる。
【0089】次に、挿入手段530について説明する。
この挿入手段530は上述の押し上げ手段520の押し
上げ動作と連動しており、収納容器511内のタグプレ
ート10が押し上げ手段520により押し上げられたと
きに、収納容器511の内底面511Aに新たなタグプ
レート10を挿入させる。
【0090】図16は、挿入手段530を示している。
この挿入手段530は、タグプレート10を載置する載
置面533と、この載置面533上に沿って移動する挿
入部材534と、この挿入部材534に移動動作を付勢
する移動動作付勢手段535とから主に構成される。
【0091】載置面533は、枠体540上に展開され
た,収納容器支持体512に装備された収納容器511
に近接して配設された水平面であり、この収納容器51
1の内底面511Aと同じ高さで且つほぼ平行に設定さ
れている。この載置面533上の収納容器511の挿入
口511Cと対向する位置(以下、開始位置とする)
に、前述のタグプレート整列機構40の屈曲部46Aに
よりタグプレート10がその表面をこの載置面533に
対向させて案内される。また、符号533Aは、タグプ
レート10がこの開始位置に案内されたことを検知する
開始位置センサであり、この開始位置センサ533Aに
よりタグプレート10が開始位置に案内されたことが制
御部7に伝達されると、挿入手段530によるタグプレ
ート10の挿入動作が開始される。
【0092】挿入部材534は、載置面533に沿って
図16(A)における左方向に移動を行う。これによ
り、この挿入部材534の左側に案内されたタグプレー
ト10が、挿入口511Cから収納容器511内部に押
し込まれる。符号534Aは、挿入部材534が収納容
器511から最も離間した位置(以下、初期位置とす
る)にあるかを検知する挿入部材検知センサであり、こ
の挿入部材検知センサ534Aにより挿入部材534が
この挿入部材検知センサ534Aの位置にあることが制
御部7に伝達されると、挿入動作中ではないと認識し
て、前述した分別部35の分岐ソレノイド36または3
7を開状態にして、タグプレート10を順次一つずつ下
流に供給する。
【0093】上述の挿入部材534は、移動動作付勢手
段535によりその挿入動作に係る移動力を付勢されて
いる。この移動動作付勢手段535は主に、駆動モータ
505から動力伝達手段560を介して回転力を付勢さ
れる回転軸531と、この回転軸531を円心に連結さ
れた円板カム532と、この円板カム532により移動
力を付勢される付勢板536と、この付勢板536の移
動方向を所定の方向に規制する規制レール537とから
構成されている。
【0094】回転軸531は、図16(A)に示す矢印
方向に回転力が付勢されており、これに伴い円板カム5
32も同方向に回転する。この円板カム532の上面に
は係合突起532Aが設けられており、この係合突起5
32Aは付勢板536の下面側に設けられた係合溝53
6Aと係合している。また、この円板カム532に付設
された係合突起532Aのほぼ真下となる位置には前述
した押し上げ手段520の原節カム525が垂設されて
いる。
【0095】図16(B)は、図16(A)のX−X線
に沿った断面図である。これに示すように付勢板536
は両側面に溝536B,536Bが設けられており、こ
れらの溝536B,536Bがそれぞれ規制レール53
7,537に摺動自在に係合している。これにより、付
勢板536は、この規制レール537,537に沿って
移動が可能となっている。さらに、この付勢板536の
上面には、三本の固定部材536Cが設けられており、
この固定部材536Cは、載置面533を貫通して設け
られた貫通穴533Bを介して挿入部材534と連結さ
れている。この貫通穴533Bは、付勢板536の往復
移動方向に沿って長穴状に形成されている。
【0096】図17に円板カム532と付勢板536の
係合状態を示す。円板カム532の上面に設けられた係
合突起532Aは一点鎖線で示した軌跡Rに沿って反時
計方向に円運動を行う。このとき図17における上下方
向の係合突起532Aの変位は、付勢板536の長穴状
の係合溝536Aにより許容され、図17における左右
方向の変位のみが付勢板536に伝達される。
【0097】また、図17中の二点鎖線部は、円板カム
532が180度回転した場合の付勢板536の位置を
示している。即ち、円板カム532が回転することによ
り、係合突起532Aは円運動を行い,これに係合する
付勢板536は規制レール537により左右方向の移動
のみに規制されているために、付勢板536は、図17
の実線部の位置と二点鎖線部の位置とを往復運動するこ
とになる。この付勢板536と固定部材536Cで連結
された挿入部材534も、この付勢板536と同方向,
同変位の往復運動を行う。これら円板カム532と付勢
板536とによりカム機構を構成している。
【0098】挿入手段530の回転軸531は、前述し
た押し上げ手段520の押し上げ動作を行う際に、円板
カム532,原節カム525を介して上下動作付勢部材
521に回動を付勢している。つまり、この回転軸53
1が一回転する間にタグプレート10の押し上げ動作と
挿入動作の両方が行われる。これらの動作を図18乃至
図19に基づいて説明する。
【0099】図18は、前述したリング状の従節カム5
23の当接面523Aに当接する原節カム525のコロ
部材525Bの所在位置を符号θ0,θ1,θ2,θ
3,θ4により設定している。図18(A)はリング状
の従節カム523の中心軸方向からみた図であり、図1
8(B)は従節カム523をθ0の位置から切り開き,
当接面523Aを水平方向とした状態による図18
(A)で設定した各位置を示している。
【0100】図19は、上述のコロ部材525Bの所在
位置におけるタグプレート10の押し上げ動作及び挿入
動作を示している。図19(A)は、コロ部材525B
が所在位置θ0にある場合を示している。このとき挿入
手段530では、係合突起532Aが収納容器511か
ら最も離れた位置にあり,従って挿入部材534も最も
後退した位置にある。一方、押し上げ手段520では、
従節カム523の当接面523A上にコロ部材525B
が当接しているために上下動作付勢部材521及び押し
上げ部材521Aの位置は図13と同じ状態にある。
【0101】次に、回転軸531から円板カム532を
介してコロ部材525Bが移動力を付勢され、所在位置
θ1まで移動した状態を図19(B)に示す。このとき
挿入手段530では、挿入部材534が収納容器511
に向かって移動すると共にこの挿入部材534に押され
てタグプレート10が収納容器511の挿入口511C
近くまで移動する。一方、押し上げ手段520では、従
節カム523の突起部523Bの最も突出した箇所にコ
ロ部材525Bが当接しているため,上下動作付勢部材
521と共に押し上げ部材521Aは上方に移動して収
納容器511内部のタグプレート10を最も上方に押し
上げた状態となる。
【0102】次に、コロ部材525Bが所在位置θ2ま
で移動した状態を図19(C)に示す。このとき挿入手
段530では、挿入部材534が収納容器511に向か
ってさらに近接すると共に、この挿入部材534に押さ
れてタグプレート10は収納容器511の挿入口511
Cから内部に挿入され,既に押し上げられていた収納容
器511内のタグプレート10の下面側に摺動しながら
押し込まれる状態となる。一方、押し上げ手段520で
は、従節カム523の突起部523Bを越えて当接面5
23A上にコロ部材525Bが再び当接した状態とな
り,上下動作付勢部材521及び押し上げ部材521A
の位置は図13と同じ状態に戻る。押し上げられていた
収納容器511内のタグプレート10は、新たに挿入さ
れてきたタグプレート10の上面に一部載置された状態
となる。
【0103】次に、コロ部材525Bが所在位置θ3ま
で移動した状態を図19(D)に示す。このとき挿入手
段530では、係合突起532Aが収納容器511に最
も近接した位置にあり,従って挿入部材534は,その
先端部が収納容器511の挿入口511Cに近接した位
置まで前進する。これにより挿入状態にあったタグプレ
ート10は収納容器511内部にほぼ完全押し込まれて
収納される。一方、押し上げ手段520では、従節カム
523の当接面523A上にコロ部材525Bが当接状
態にあるため,上下動作付勢部材521及び押し上げ部
材521Aは図13と同じ位置を保持した状態にある。
【0104】次に、円板カム532が一回転を終了し,
コロ部材525Bが所在位置θ4まで移動した状態を図
19(E)に示す。この時点で、挿入動作及び押し上げ
動作は完了し、新たなタグプレート10が上流側から供
給されるまで待機状態となる。
【0105】上述のように、本実施形態では、押し上げ
手段520と挿入手段530とが一つの回転軸531を
共有して構成されるために、これら押し上げ手段520
と挿入手段530機構の駆動源を一つとすることがで
き、各々を独立した駆動源により作動させる場合と比べ
てその部品点数及び駆動源にかかる費用を低減すること
が可能となる。
【0106】また、回転軸531を共有し,この回転軸
531に二つのカム機構を係合させる構成としているた
めに、回転軸531の回転にともない,押し上げ手段5
20と挿入手段530とは常に一定のタイミングで各動
作を行うことが可能であり、タイミングの狂いによる誤
動作を有効に排除することが可能である。
【0107】ここで、押し上げ手段520の他の例を図
20に示す。この押し上げ手段620は、前述の上下動
作付勢部材521に替えて、タグプレート収納機構50
の収納容器511の下方で導通穴511Bと対向し,こ
の収納容器511と軸方向を等しくして配設されたガイ
ド軸622と、このガイド軸622に摺動自在に係合す
る上下動作付勢部材621とを備えており、他の構成
は、押し上げ手段520と同様である。
【0108】この押し上げ手段620は、前述の回動式
の上下動作付勢部材521に替えて、上下動作付勢部材
621がガイド軸622に沿って上下動することを特徴
としている。この上下動作付勢部材621は、図20
(B)に示すように右端部にリング状の従節カム623
を備え,左端部は従設カム623と中心軸を平行にして
円筒状の押し上げ部材621Aを固定している。
【0109】従設カム623は図20(A)における上
面と下面が平行に形成されたリング状部材であり、下面
は,原節カム525のコロ部材525Bと当接する当接
面(図示せず)と突起部623Bとから構成されてい
る。
【0110】押し上げ部材621Aは、前述のように円
筒状に形成されている。そして、この押し上げ部材62
1Aの中心軸を通って図20(A)における上下方向
に,押し上げ部材621A及び上下動作付勢部材621
を貫通する貫通穴621Bが設けられ、この貫通穴62
1Bにガイド軸622が摺動可能に挿入されている。こ
の貫通穴621Bとガイド軸622との間には、スプラ
イン溝等を設けても良い。
【0111】上述の構成により、コロ部材525Bが突
起部623Bにさしかかると、上下動作付勢部材621
はガイド軸622に沿って平行移動を行い、このとき押
し上げ部材621Aは上方に位置する収納容器511内
のタグプレート10をさらに上方に押し上げ、前述の押
し上げ手段520と同様の動作が行われる。また、この
押し上げ機構620は、押し上げ手段520と異なり、
回動動作ではなく平行移動により押し上げ動作が行われ
ることにより、押し上げ部材621Aの位置決めが容易
に行われる。
【0112】次に、タグプレート収納機構50の各構成
の動作の動力を伝達する動力伝達手段560について図
9に基づいて説明する。動力伝達手段560は主に、タ
グプレート収納機構50の右部分に位置する各部の動力
源となる駆動モータ505と、この駆動モータ505か
ら動力が伝達される第1の動力伝達部561と、さらに
この第1の動力伝達部から動力を伝達される第2の動力
伝達部562から構成される。
【0113】駆動モータ505は、その下方に位置する
調節部563を介してさらに下方の原動プーリ564に
回転力を付勢する。調節部563は、例えば複数のギア
の組み合わせからなるギアボックス等であり、これによ
り、駆動モータ505の駆動トルク,回転数等の調節が
行われる。原動プーリ564はベルト車であり、伝達ベ
ルト564Aを介して第1動力伝達部561の第1の従
動プーリ565に回転力を伝達する。
【0114】第1の動力伝達部561は、前述の挿入手
段530の回転軸531に回転力を伝達するものであ
り、第1の従動プーリ565と回転軸531の第1の軸
受け566とからなる。第1の従動プーリ565は,軸
方向上下にそれぞれベルト受け面565A,565Bを
有しており、上側のベルト受け面565Aは伝達ベルト
564Aを介して原動プーリ564に連結され、下側の
ベルト受け面565Bは伝達ベルト565Cを介して第
2の動力伝達部562の第2の従動プーリ567に連結
されている。即ち、原動プーリ564の回転力が第1の
従動プーリ565を介して第2の従動プーリ567まで
伝達される構造となっている。
【0115】また、第1の軸受け566は、第1の従動
プーリ565のY方向の回転力のみを回転軸531に伝
達し,Z方向の回転力は伝達しない構造となっている。
【0116】第2の動力伝達部562は、第2の従動プ
ーリ567と第2の軸受け568と装着部569とから
構成される。この第2の動力伝達部562は、前述の収
納手段510の収納容器支持体512に回転力を付勢す
るものである。
【0117】第2の従動プーリ567は、第1の受動プ
ーリ565から伝達ベルト565Cを介して回転力が付
勢される。この回転力が第2の軸受け568を介して装
着部569に伝達され,装着部569に連結自在の収納
容器支持体512の接続部518により収納容器支持体
512の回転動作が行われる。
【0118】また、第2の軸受け568は、第2の従動
プーリ567のT方向の回転力のみを装着部569に伝
達し,S方向の回転力は伝達しない構造となっている。
前述の第1の軸受け566とこの第2の軸受け568と
により、駆動モータ505から調節部563を介してU
方向の回転力が付勢されると、回転軸531がY方向に
回転力を付勢され,押し上げ手段520と挿入手段53
0とがそれぞれ押し上げ動作と挿入動作を行い、一方,
収納容器支持体512には回転力は付勢されない。そし
て、駆動モータ505から調節部563を介してV方向
の回転力が付勢されると、接続部518がT方向に回転
力を付勢され支柱513を中心として収納容器支持体5
12の回転動作が行われ、一方,回転軸531には回転
力が付勢されない。
【0119】上述のように、動力伝達手段560では、
駆動モータ505の回転方向を切り換えることにより、
押し上げ手段520及び挿入手段530側と,収納手段
510側へ動力の供給をそれぞれ行っており、一つの駆
動モータ505で二つの動作系にそれぞれ動力の供給を
行うことが可能である。
【0120】図21に本実施形態の制御系を示す。図に
示される制御部7は、タグプレート回収装置1Aの動作
制御を行うためのものであるが、この制御部7は、紙幣
払い出し部5の動作制御も兼ねて行っている。この制御
系を詳説すると共に図1乃至図21に基づいて本実施形
態の全体的な動作を説明する。
【0121】まず、投入口2からタグプレート10が投
入される。投入されたタグプレート10は、下降傾斜し
ている案内経路3に沿って移動し,異物識別部20に隣
接する閉状態の異物排除機構25の分岐ソレノイド2
6,27により一時移動を止められる。ここで、異物識
別部20の対物センサ21により,識別部20に何かが
到達したことを検知し検知信号を制御部7に伝達する。
【0122】検知信号を受けて制御部7では分岐センサ
22によりこの異物識別部20に到達したものがタグプ
レート10であるかを検知する。仮にこれがタグプレー
ト10ではない場合には,異物と判断され、制御部7で
は分岐ソレノイド27を開状態にして返却経路4に案内
する。返却経路4により,異物は補償金返却装置1の外
部に案内される。
【0123】タグプレート10であることが分岐センサ
22を介して制御部7で確認されると分岐ソレノイド2
6を開状態して案内経路3のさらに下流側に案内され
る。
【0124】次にタグプレート10は、表裏判定部30
に隣接する閉状態の分別部35の分岐ソレノイド36,
37により一時移動を止められる。ここで、表裏判定部
30の対物センサ31により,表裏判定部30にタグプ
レート10が到達したことを検知し検知信号を制御部7
に伝達する。
【0125】検知信号を受けて制御部7では照度センサ
32によりこの表裏判定部30に到達したタグプレート
10の当該照度センサ32に対向する面の照度を検知す
る。制御部7では、照度センサ32により検知された照
度からタグプレート10が表向きか裏向きかを検知す
る。タグプレート10が表向きと検知された場合には、
ソレノイド36を開状態にし,分岐経路3Aに案内す
る。また、タグプレート10が裏向きと検知された場合
には、ソレノイド37を開状態にし,分岐経路3Bに案
内する。
【0126】分岐経路3A,3Bに案内されたいずれの
タグプレート10もそれぞれ通過センサ33,34によ
り通過が検知され、制御部7ではこれらの通過センサ3
A,3Bによる検知信号を受けると紙幣払い出し部5に
動作指令を出して紙幣の払い出しを行う。
【0127】各分岐経路3A,3Bに案内されたタグプ
レート10はいずれもタグプレート整列機構40に到達
する。ここでは、裏向きとして分岐経路3Bに案内され
たタグプレート10の動作を説明する。分岐経路3Bか
らタグプレート整列機構40に到達したタグプレート1
0は、第2の経路49に案内される。
【0128】即ち、タグプレート10は第2のタグプレ
ートの入り口47Bから第2の補助板45に沿ってほぼ
落下状態で下降し、第2の付勢板により落下方向を軸と
して,上方からみて反時計方向に回転動作を付勢され、
さらに第2の補助板によりほぼ90度までこの回転を付
勢される。
【0129】そして、タグプレート10はその向きを保
持した状態でガイド46に進入し、さらにガイド46か
ら屈曲部46Aを経てタグプレート収納機構50の載置
面533上に到達する。この載置面533は水平面であ
り、この水平面上で裏面を上方に向けた状態でタグプレ
ート10は載置面上に配設される。
【0130】ここで、前述の分別部35で表向きとして
分岐経路3Aに案内されたタグプレート10の場合は、
タグプレート整列機構40の第1の経路48に進入し落
下方向を軸として時計方向に回転を付勢されるために、
同様にして、この載置面533上で裏面を上方に向けた
状態で載置上に配設される。
【0131】載置面533上のタグプレート10を開始
位置センサ533Aにより検知すると、制御部7では駆
動モータ505を図9に示した矢印Uの方向に回転する
ように作動させる。この回転力は伝達ベルト564Aを
介して第1の従動プーリ565に伝達され、さらに第1
の軸受け566を介して回転軸531にY方向の回転力
が伝達される。このとき、制御部7では回転軸531が
一回転するように駆動モータ505の回転量の制御を行
う。
【0132】回転軸531に回転力が付勢されることに
より、原節カム525,従節カム523を介して押し上
げ手段520の上下動作付勢部材521に回動が付勢さ
れ、押し上げ部材521Aが上方に移動して収納容器5
11内に既に収納されているタグプレート10を上方に
押し上げる。
【0133】一方、挿入手段530では、回転軸531
から円板カム532,付勢板536を介して挿入部材5
34の収納容器511側への移動が付勢される。さら
に、載置面533上のタグプレート10は、挿入部材5
34に収納容器511側への移動を付勢されて、上述の
押し上げ動作と時を同じくして,押し上げられた状態の
タグプレート10の下方に新たにタグプレート10が挿
入される。
【0134】連続的にタグプレート10が投入口から投
入されている場合、一つのタグプレート10が収納容器
511に収納されるまで次のタグプレート10は、分別
部35で待機状態となる。この待機状態から、挿入部材
534の初期位置に設けられた挿入部材検知センサ53
4Aにより挿入動作後の挿入部材534が初期位置にあ
ることを検知すると共に,前述の開始位置センサ533
Aにより載置面533上にタグプレート10がないこと
を検知すると、制御部7では,表裏判定部30の判定に
従って分別部35の何れかの分岐ソレノイドを開状態に
して,待機状態にあったタグプレート10を下流側に供
給する。
【0135】投入口2からタグプレート10が挿入され
る毎に上述の動作が行われ、これらのタグプレート10
は、常に裏面を上方に向けた状態で収納容器511内に
下方から一枚ずつ挿入される。これにより、収納容器5
11内でタグプレート10が下方から積層状態で収納さ
れ、その収納量が最大数となると、収納容器511の上
方にある蓋541に設けられたフォトセンサ542から
検知信号が制御部7に伝達される。
【0136】フォトセンサ542からの検知信号を受け
ると、制御部7では,駆動モータ505に図9のV方向
の回転動作を指示する。駆動モータ505から、第1の
従動プーリ565,第2の従動プーリ567を介して収
納容器支持体512に支柱513を中心としたT方向の
回転力が付勢される。このとき回転軸531には第1の
軸受け566によりこの回転力が伝達されない。
【0137】駆動モータ505のV方向の回転は、収納
容器支持体521の回転角度が60度となるように所定
の回転量で行われる。これによりタグプレート10を最
大量収納した収納容器511は動作位置から移動し、隣
接する空の収納容器511が新たに動作位置に配設され
る。
【0138】全ての収納容器511がタグプレート10
で満たされた状態となった場合には、収納容器支持体5
12ごとタグプレート収納機構50から取り外して、収
納容器511を交換する。以上に示すように、本実施形
態の動作は行われる。
【0139】本実施形態は、投入口2において、タグプ
レート10の表裏面の方向を一定にして投入せずとも、
タグプレート整列機構40により例えばタグプレート1
0の表面が一定の方向を向いて下流側に供給される為
に、タグプレート収納機構50を経て収納容器511内
部には,表面が一定の方向を向いた状態でタグプレート
10は収納される。
【0140】また、タグプレート収納機構50では、円
筒状の収納容器511の下部に設けられた挿入口511
Cから順次一枚ずつタグプレート10を収納するため、
一般的に用いられる円筒状の容器の上方から順次一枚ず
つ被収納物を落下収納させる手法と異なり、挿入手段5
30よりも上方の位置に収納容器511を配設すること
ができ、これにより挿入手段530の下方に収納容器を
配設する領域を排除することが可能となるため、装置全
体が特に上下方向に関して小型化することが可能となっ
た。
【0141】また、タグプレート10を収納容器511
の下部から順次収納するために、落下収納する際に生じ
る衝撃等の発生がなく、衝撃によるタグプレート10の
故障の発生を排除することができる。
【0142】ここで、本実施形態で開示したタグプレー
ト10は、リフトの搭乗券に限定されるものではない。
表面と裏面とが予め設定され,回収の必要性があるもの
であれば他のどのような目的に使用されるものでも良
く、例えば、駐車場の駐車券等に使用されるものでも良
い。
【0143】また、タグプレート10が表裏判定部30
で表向きと判断された場合には分岐ソレノイド36を開
状態とし、裏向き判断された場合には分岐ソレノイド3
7を開状態とする制御を制御部7では行っているが、こ
れら開状態とする分岐ソレノイドを互いに入れ換えても
良い。これにより、タグプレート10は、収納容器51
1内において、一律に表面が上方を向いた状態で収納さ
れる。
【0144】また、タグプレート10は内部にデータ記
憶部12を有しているが、他のデータ記憶方法を使用す
るものでも良い。例えば、タグプレートの一方の面上に
バーコードのような表示情報が形成されているものでも
良い。
【0145】また、本実施形態で開示したタグプレート
収納機構50は円板状のタグプレート10の収納を行っ
ているが、例えば、タグプレート収納機構50を,補償
金返却装置1から切り離し,独立した収納装置として使
用する場合には、被収納物の形状を円形に限定する必要
はない。被収納物は,例えばカード型のように平板状で
あれば良く、この場合収納容器は円筒状のものに代え
て,被収納物を収納するのに適した断面形状を有する筒
状部材を使用する。
【0146】
【発明の効果】本発明では、収納部に既に収納されたタ
グプレートを押し上げ手段により押し上げて、新たなタ
グプレートを収納部の下部の側面から挿入手段により順
次一枚ずつ挿入して収納するために、従来のように、収
納部の上方から順次一枚ずつタグプレートを落下収納さ
せる手法と異なり、収納部に案内されたタグプレートの
位置よりも、さらに下方に収納部を配設する必要がな
い。また、収納部内に支持部材を設ける必要がないた
め、収納部のさらに下方に余剰空間を設ける必要がな
い。これらにより、上下方向に大型化することを有効に
防止し、機構全体の小型化を図ることが可能となった。
この小型化により、タグプレート収納機構の可搬性も向
上した。
【0147】また、タグプレート収納機構の小型化によ
り、本発明を補償金返却装置等に装備した際に、この補
償金返却装置の小型化を図ることが可能となり、このた
め省スペース化がなされ、スキー場等の人手の多い場所
に複数の補償金返却装置を設置することにも好適となっ
た。
【0148】また、タグプレートを収納部の下部から順
次収納するために、落下収納する際に生じる衝撃等の発
生がなく、衝撃によるタグプレートの故障お呼び破損の
発生を防止するとが可能となり、タグプレートの保守性
の向上を図ることが可能となった。
【0149】また、押し上げ手段と挿入手段とが一つの
回転軸に係合して構成された場合、これら押し上げ手段
と挿入手段機構の駆動源を一つとすることができ、各々
を独立した駆動源により作動させる場合と比べてその部
品点数を低減することが可能となる。
【0150】また、一つの回転軸にそれぞれカム機構を
介して押し上げ手段と挿入手段とを係合させる構成とし
ているために、回転軸の回転にともない,押し上げ手段
と挿入手段とは常に一定の時間差で各動作を行うことが
可能であり、この時間差の狂いによる誤動作を有効に排
除することが可能である。
【0151】本発明は以上のように構成され機能するた
め、これにより従来にない優れたタグプレート収納機構
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の全体構成を示す概略斜視
図である。
【図2】図1に示す一実施形態により回収されるタグプ
レートを示す図であり、図2(A)は斜視図であり、図
2(B)は図2(A)のA−A断面に沿った断面図であ
る。
【図3】図1に開示された投入口からタグプレート整列
機構までの各構成をタグプレートの経路に従って切り欠
いた正面図である。
【図4】図3の各構成をタグプレートの経路に従って切
り欠いた右側面図である。
【図5】図1に開示されたタグプレート整列機構の一部
省略した図であり、図5(A)は正面図であり、図5
(B)は右側面図であり、図5(C)は平面図である。
【図6】タグプレート整列機構の他の例を示す断面図で
あり、図6(A)はガイド板と付勢板との当接部に丸み
をつけたタグプレート整列機構を示し、図6(B)はガ
イド板と付勢板とを直角に当接させてさらにこの当接部
に丸みをつけたタグプレート整列機構を示している。
【図7】タグプレート整列機構内部におけるタグプレー
トの動作を説明する説明図であり、図7(A)は第1の
ガイド板に沿って落下する状態を示す図であり、図7
(B)は第1の付勢板に回転を付勢されている状態を示
す図であり、図7(C)は第1の付勢板と第1の補助板
とにより所定角度まで回転した状態を示す図である。
【図8】タグプレート整列機構内部におけるタグプレー
トの回転状態を示す図であり、図8(A)は第1の経路
内のタグプレート整列機構の動きを落下方向上方からみ
た図であり、図8(B)は第2の経路内のタグプレート
整列機構の動きを落下方向上方からみた図である。
【図9】図1に開示したタグプレート収納機構の一部省
略した正面図である。
【図10】図9の平面図である。
【図11】図9に開示した収納容器を示す図であり、図
11(A)は正面図であり、図11(B)は平面図であ
る。
【図12】図9に開示した収納容器支持体を示す図であ
り、図12(A)は正面図であり、図12(B)は平面
図である。
【図13】図9に開示した押し上げ手段を示す一部切り
欠いた正面図である。
【図14】図13に開示した上下動作付勢部材を示す図
であり、図14(A)は一部切り欠いた正面図であり、
図14(B)は平面図である。
【図15】図13に開示した押し上げ手段の押し上げ動
作を示す動作説明図である。
【図16】図9に開示した挿入手段を示す図であり、図
16(A)は一部切り欠いた正面図であり、図16
(B)は図16(A)のX−X線に沿った断面図であ
る。
【図17】図16に開示した動作付勢手段を示す一部省
略した説明図である。
【図18】図14に開示した上下動作付勢部材の従節カ
ムの当接面に当接するコロ部材の所在位置を設定する説
明図であり、図18(A)は中心軸方向からみた図であ
り、図18(B)は従節カムを切り開いた状態での所在
位置を示す図である。
【図19】押し上げ手段と挿入手段との連続した動作を
説明する説明図であり、図19(A)は図18に示した
コロ部材がθ0にある場合の動作を示す図であり、図1
9(B)は図18に示したコロ部材がθ1にある場合の
動作を示す図であり、図19(C)は図18に示したコ
ロ部材がθ2にある場合の動作を示す図であり、図19
(D)は図18に示したコロ部材がθ3にある場合の動
作を示す図であり、図19(E)は図18に示したコロ
部材がθ4にある場合の動作を示す図である。
【図20】押し上げ手段の他の例を示す図であり、図2
0(A)は一部切り欠いた正面図であり、図20(B)
は上下動作付勢部材の他の例を示す平面図である。
【図21】図1に開示したタグプレート回収装置の制御
系を示す構成図である。
【図22】従来例を示す図である。
【図23】他の従来例を示す図であり、図23(A)は
タグプレートの収納動作を示し、図23の(B)はタグ
プレートが収納容器内に満たされた状態を示している。
【符号の説明】
10 タグプレート 50 タグプレート収納機構 511 収納容器(収納部) 511A 内底面 511B 導通穴 511C 挿入口 520 押し上げ手段 521A 押し上げ部材 526 上下動作付勢手段 530 挿入手段 531 回転軸

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状のタグプレートを,上下方向に随
    時積層状態で収納する収納部と、この収納部に収納され
    た前記タグプレートを,下方から押し上げる押し上げ手
    段と、前記押し上げられたタグプレートの下方に,横方
    向から新たにタグプレートを挿入する挿入手段とを備え
    たことを特徴とするタグプレート収納機構。
  2. 【請求項2】 前記収納部が,内底面を有する収納容器
    からなり、この収納容器の内底面に導通穴を設けると共
    に,当該収納容器に前記内底面に連通する前記タグプレ
    ート用の挿入口を設け、前記押し上げ手段が,前記導通
    穴に挿入自在の押し上げ部材と,この押し上げ部材に上
    下動作を付勢する上下動作付勢手段とからなることを特
    徴とする請求項1記載のタグプレート収納機構。
  3. 【請求項3】 前記押し上げ手段と前記挿入手段とが、
    一つの回転軸にそれぞれカム機構を介して係合してお
    り、前記回転軸に付勢されて所定の時間差で、前記押し
    上げ手段と前記挿入手段とが作動することを特徴とする
    請求項1又は2記載のタグプレート収納機構。
JP28454795A 1995-10-05 1995-10-05 タグプレート収納機構 Withdrawn JPH09102073A (ja)

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JP28454795A JPH09102073A (ja) 1995-10-05 1995-10-05 タグプレート収納機構

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100418787B1 (ko) * 2001-07-30 2004-02-18 현대자동차주식회사 차량 생산라인의 알에프 태그 장착장치
KR100435671B1 (ko) * 2001-07-30 2004-06-12 현대자동차주식회사 알에프 태그 장착장치용 랙의 알에프 태그 역방향 투입방지장치
KR100435670B1 (ko) * 2001-07-30 2004-06-12 현대자동차주식회사 차량 생산라인의 알에프 태그 장착장치
JP2008080370A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Yamada Dobby Co Ltd ワーク供給装置

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