JPH09101618A - 感光性記録媒体 - Google Patents

感光性記録媒体

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JPH09101618A
JPH09101618A JP25752095A JP25752095A JPH09101618A JP H09101618 A JPH09101618 A JP H09101618A JP 25752095 A JP25752095 A JP 25752095A JP 25752095 A JP25752095 A JP 25752095A JP H09101618 A JPH09101618 A JP H09101618A
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JP
Japan
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photosensitive
capsule
image
capsules
recording medium
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JP25752095A
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Takahiro Norimatsu
隆広 乗松
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光性記録媒体の画像記録時において逆転写
を無くして、クリヤーな画像を得る。 【解決手段】 感光性カプセルCPは少なくとも、染
料、顔料等の色素体と、不飽和基含有重合性物質と、光
重合開始剤としてトリアジン系化合物を含有し、この感
光性カプセルCPは色素体の色毎に準備され、これらが
混合されしかもカプセル液化される。支持体3上にプラ
イマー層4が設けられ、そのプライマー層4上にカプセ
ル液が塗工されてカプセル層2が形成される。カプセル
層2はプライマー層4に保持されているので、プライマ
ー層4がない場合に比べて保持力は向上する。このた
め、加圧現像後に感光性記録媒体Mと画像受像体とを剥
離したとき感光性カプセルが画像受像紙に逆転写される
ことが防止され、高画質,高解像度の画像形成が可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置ある
いはプリンター等に使用される、感光性記録媒体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、染料前駆体、染料、顔料等の画像
形成材料(色素体)を内包し、光に反応して機械的強度
が変化する感光性カプセルが、特開平5−066559
号公報等に開示されている。また、前記画像形成材料を
内包し、光に反応して機械的強度が変化する感光性カプ
セルを用い、前記カプセルを露光した後、加圧などによ
って強度の弱いトナーのみを破壊する現像方法によって
受像紙に画像を形成する画像形成装置が特開平5−06
8871号、同5−066559号、同5−29755
2号公報等に開示されている。これらの感光性カプセル
は支持シート上に塗工されて感光性シートとして形成さ
れている。支持シートとしてはPETフィルムを使用
し、このPETフィルムをコロナ処理してその表面に水
系のエマルジョンのカプセル液を塗工して感光性シート
(感光性記録媒体)が形成されているのである。この感
光性シートを露光(例えば原稿からの反射露光や画像信
号に基づいて光走査して露光)してから画像受像紙を感
光性シートの露光面に重ね合わせて一対の加圧ローラの
間に通して加圧現像し、画像受像紙を感光性シートから
剥離することにより画像が画像受像紙に形成される。
【0003】ここで、染料前駆体を有する感光性カプセ
ルの場合には感光されなかった強度の弱いカプセル(感
光硬化していないカプセル)が加圧破壊され、そのカプ
セルから染料前駆体が画像受像紙(顕色紙)に転写付着
することにより発色が行われる。染料,顔料を有する感
光性カプセルの場合は、染料,顔料自身が発色(着色)
しており、破壊されたカプセルから画像受像紙(普通
紙)に転写されることにより画像が形成されるものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記感
光性シート(感光性記録媒体)を露光して画像受像紙と
重ね合わせて加圧現像するとき、感光性シートに塗工さ
れ、感光硬化されなかったカプセルを加圧破壊するため
には加圧力を高くする必要がある。このため、感光性シ
ートのカプセル層が画像受像紙に密着し、加圧現像後に
両者を剥離したとき、破壊された感光性カプセルの内包
物だけでなく、破壊された感光性カプセルや破壊されな
かった感光性カプセルが画像受像紙に転写してしまうこ
とがある。以下、この現象を逆転写と称する。
【0005】逆転写が発生しないときは、破壊された感
光性カプセル及び破壊されなかった感光性カプセルは前
記の剥離によって感光性シートに担持された状態ままで
あり、画像受像紙には破壊された感光性カプセルからの
内包物のみが転写されるのである。しかし、逆転写が発
生したときは、画像受像紙に破壊された感光性カプセル
や破壊されなかった感光性カプセルが付着したままとな
り、以下のような問題が発生する。即ち、破壊された感
光カプセルからは、そのカプセルに残留した内包物、即
ち、染料や顔料等がさらに画像受像紙上に流出すること
となり、その画像濃度が高くなりすぎて画像のつぶれ,
にじみが発生し、また、感光性カプセル自体が転写画像
上に付着するので画像の表面が汚損されることとなるの
である。付着した感光性カプセルを画像受像紙から除去
することは困難である。このため、逆転写しないように
加圧現像時の加圧力を低くすると、今度は破壊されるべ
き感光カプセルが破壊されなくなることとなる。
【0006】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、その目的は、加圧現像後に画像
受像体から感光性記録媒体を剥離した時に、感光カプセ
ルの画像受像体への転写を防止し得る感光性記録媒体を
提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1の感光性記録媒体は、少なくとも色素体と
光に反応して硬化する感光性材料とを有するマイクロカ
プセルを、支持体上に形成されたプライマー層に塗工し
ている。このため、マイクロカプセルの支持体に対する
固着力がプライマー層がない場合に比べて高くなり、感
光カプセルが画像受像体に付着してしまうことが防止さ
れる。従って高画質,高解像度の画像の形成画が可能に
なる。
【0008】請求項2の感光性記録媒体は、前記マイク
ロカプセルは、イエロー,マゼンタ,シアンの3色の色
素体をそれぞれ単独に有すると共に、各色の色素体に応
じて特定の波長の光で感光硬化する感光性材料を更に有
している。このため、一回の露光,加圧現像で容易に高
画質なカラー画像の形成ができる。色素体が画像受像体
上に必要以上に転写されないので形成される画像の色調
を原画の色調に一致させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を説明する。図1は本実施形態の感光性記録媒体の
断面構造を模式的に示した図である。
【0010】感光性記録媒体Mは、シート状のフィルム
等の支持体3としてPETフィルムを使用し、その支持
体3上にプライマー層4が形成され、そのプライマー層
4に感光カプセルCPのカプセル液が塗工されてカプセ
ル層2が形成された構成である。カプセル層2は、色素
体としてシアン,マゼンタ,イエローの着色顔料をそれ
ぞれ1種類ずつと、各々の顔料の色に対して特定の波長
の光に感光硬化する感光性材料とを有する3種類の感光
性カプセル(マイクロカプセル)CPが水溶性バインダ
によりプライマー層4上に固定されている。ここで、色
素体としては染料や染料前駆体等も使用可能である。
【0011】図2に示すように、感光性カプセルCP
は、外郭部Pと、その内部の液状成分Lとから構成され
ている。
【0012】前記感光性カプセルCPの粒径が3μm以
下のものはカプセル内包物が硬化している、硬化してい
ないに関わらず破壊されにくく、そのため画像形成には
殆ど寄与しておらず解像度の低下、画素欠陥を招く。ま
た、40μm以上のカプセルにおいても内包物の容量が
多いために、内包物が流出した際に滲みが発生し、解像
度の低下が認められる。さらに顔料等で遮蔽されるため
カプセル露光時の光がカプセル低部までとどかずに、カ
プセルが完全硬化せず画素欠陥が発生する。従って、感
光性カプセル4の平均粒径は、5μm〜20μmが好ま
しく、さらに望ましくは、8〜15μmである。また、
カプセル総個数に対して3μm以下のカプセルは1%以
下、且つカプセル総体積に対して40μm以上のカプセ
ルも1%以下にすれば形成される画像は高品質なものと
なる。
【0013】前記液状成分Lは、少なくとも、色素体
(画像形成材料)と感光性物質とから構成されている。
【0014】前記色素体(画像形成材料)は、染料、無
機顔料、有機顔料、及び顕色剤等と反応して変色する染
料前駆体等が使用可能である。望ましくは、キサンテン
系染料、クマリン系染料、メロシアニン系染料、チアジ
ン系染料、アジン系染料、メチン系染料、オキサジン系
染料、フェニルメタン系染料、シアニン系染料、アゾ系
染料、アントラキノン系染料、ピラゾリン系染料、スチ
ルベン系染料、キノリン系染料、ロイコ染料等の染料、
モノアゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、アゾレーキ顔料、キ
ナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、アンスラピリミジ
ン系顔料、イソインドリノン系顔料、スレン系顔料、フ
タロシアニン系顔料等の有機顔料、カーボンブラック、
黄鉛、ベンガラ、酸化チタン、モリブデン赤、カドミウ
ムレッド、コバルトブルー、クロムグリーン等の無機顔
料が挙げられる。また、染料前駆体として望ましいの
は、ジフェニルメタン系化合物、トリフェニルメタン系
化合物、ビスフェニルメタン系化合物、キサンテン系化
合物、チアジン系化合物、フルオラン系化合物、スピロ
ピラン系化合物等及びそれらの混合物である。
【0015】前記感光性材料は、光に感応し硬化する物
質であり、通常光重合開始剤と重合性物質を混合して用
いられる。
【0016】前記重合性物質は、不飽和化合物が使用で
き、エチレン系不飽和基を有する化合物、エポキシ基を
有する化合物等が挙げられるが、エチレン系不飽和基を
有する化合物が望ましい。エチレン系不飽和基を有する
化合物としては、アクリル酸及びその塩、アクリル酸エ
ステル類、アクリルアミド類、メタクリル酸及びその
塩、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド類、無
水マレイン酸、マレイン酸エステル類、イタコン酸エス
ル類、スチレン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル
類、N−ビニル複素環類、アリルエーテル類、アリルエ
ステル類、及びこれらの誘導体等が挙げられる。特に望
ましくは、アクリル酸エステル類あるいはメタクリル酸
エステル類である。
【0017】アクリル酸エステル類の具体例としては、
ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、エ
チルヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、フ
ルフリルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、
トリシクロデカニルオキシアクリレート、ノニフェニル
オキシエチルアクリレート、ヘキサンジオールアクリレ
ート、1,3ージオキソランアクリレート、ヘキサンジ
オールジアクリレート、ブタンジオールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメ
チロールジアクリレート、トリプロピレングリコールジ
アクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールの
カプロラクトン付加物のヘキサアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロ
パンのプロピレンオキサイド付加物のトリアクリレー
ト、ポリオキシエチレン化ビスフェノールAのジアクリ
レート、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアク
リレート等が挙げられる。
【0018】また、メタクリル酸エステル類の具体例と
しては、ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタク
リレート、エチルヘキシルメタクリレート、ベンジルメ
タクリレート、フルフリルメタクリレート、エトキシエ
チルメタクリレート、トリシクロデカニルオキシメタク
リレート、ノニフェニルオキシエチルメタクリレート、
ヘキサンジオールメタクリレート、1,3ージオキソラ
ンメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレー
ト、ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグ
リコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジ
メタクリレート、トリシクロデカンジメチロールジメタ
クリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレー
ト、ビスフェノールAジメタクリレート、ペンタエリス
リトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールのカプ
ロラクトン付加物のヘキサメタクリレート、トリメチロ
ールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロ
パンのプロピレンオキサイド付加物のトリメタクリレー
ト、ポリオキシエチレン化ビスフェノールAのジメタク
リレート、ポリエステルメタクリレート、ポリウレタン
メタクリレート等が挙げられる。
【0019】又、これらの重合性物質は単独であっても
よいし、あるいは2種以上を混合したものでもよい。
【0020】前記光重合開始剤は、光に感応し樹脂の重
合を開始させるものであり、直接解裂型、水素引き抜き
型、2分子系等の開始剤が使用可能である。これらの開
始剤の具体例としては、芳香族カルボニル化合物、アセ
トフェノン類、有機過酸化物、ジフェニルハロニウム
塩、有機ハロゲン化物、2、4、6−置換−S−トリア
ジン類、2,4,5−トリアリールイミダゾール2量
体、アゾ化合物、染料ボレート錯体、鉄アレーン錯体、
チタノセン化合物等が挙げられる。望ましくは、ベンゾ
フェノン、ベンジル、キサントン、チオキサントン、ア
ントラキノン、アセトフェノン、2,2−ジメチル−2
−モルフォリノ−4´−メチルチオアセトフェノン、ベ
ンゾイルパーオキサイド、3,3′,4,4′−テトラ
(ターシャリブチルベンゾフェノン)、ジフェニルヨー
ドニウムブロマイド、ジフェニルヨードニウムクロライ
ド、四塩化炭素、四臭化炭素、2,4,6−トリストリ
クロロメチル−S−トリアジン、(η5 −2,4−シ
クロペンタジエン−1−イル)[(1,2,3,4,
5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン]鉄(1
+)ヘキサフルオロホスフェート(1−)等が上げられ
る。また、これらの光重合開始剤は、単独でも、2種以
上を混合したものでもよい。
【0021】これらの材料を適宜調合して感光性カプセ
ルCPを作成すればよいが、フルカラー画像を形成する
ためには、イエローの色素体を有する感光性カプセル
と、マゼンタの色素体を有する感光性カプセルと、シア
ンの色素体を有する感光性カプセルの3種類のカプセル
を作成する必要がある。各々のカプセルには特定の波長
の光に対して感光硬化する感光性材料を含ませる必要が
ある。この特定の波長の光とは、以下の関係を満たすも
のである。
【0022】即ち、例えばブルー光を露光した場合、イ
エローのみの顔料等の色素体を含んだ感光性カプセルの
感光性材料が感光硬化する関係であり、感光記録媒体の
感光面に画像受像体(普通紙や顕色紙)を重ねた状態で
加圧現像すると感光硬化した感光性カプセル(この場合
はイエロー)は破壊されず、硬化しなかった感光性カプ
セル(この場合はマゼンタ,シアン)が破壊されてマゼ
ンタ,シアンの顔料が感光性カプセルから流出して混色
して青色となった状態で画像受像体に転写される。ま
た、グリーン光を露光した場合、マゼンタのみの顔料等
を含んだ感光性カプセルの感光性材料が感光硬化する関
係であり、加圧現像によりイエロー,シアンの感光性カ
プセルが破壊され、イエロー,シアンの顔料の混色によ
り緑色となった状態で画像受像体に転写される。更に、
レッド光を露光した場合、シアンのみの顔料等を含んだ
感光性カプセルの感光性材料が感光硬化する関係であ
り、加圧現像によりイエロー,マゼンタの感光性カプセ
ルが破壊され、イエロー,マゼンタの顔料の混色により
赤色となった状態で画像受像体に転写される。
【0023】一方、感光性カプセルの外郭部Pの形成材
料としては、後記カプセル製造方法にて外郭部5が作製
可能なであれば、無機物質でも有機物質でもよい。望ま
しくは、有機物質であり、光を十分に透過させるような
材質がより好ましい。
【0024】具体例としては、ゼラチン、アラビアゴ
ム、デンプン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウ
レタン、ポルユリア、ポリウレタン、ポリスチレン、ニ
トロセルロース、エチルセルロース、メチルセルロー
ス、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムア
ルデヒド樹脂等、及びこれらの共重合物等が挙げられ
る。
【0025】上記構成の感光性カプセルは、すでに当業
界において公知の技術となっている方法で作製すること
が可能である。例えば、米国特許第2800457号、
同第2800458号明細書等に示されるような水溶液
からの相分離法、特公昭38−1974号、同昭42−
446号、同昭42−771号公報等に示されるような
界面重合法、特公昭36−9168号、特開昭51−9
079号公報等に示されるモノマーの重合によるin−
situ法、英国特許第952807号、同第9650
74号明細書に示される融解分散冷却法等があるが、こ
れに限定されるものではない。但し本発明においては粒
径について制限があるので、この制限範囲内に入るよう
な作製方法がより好ましい。粒径制限範囲に入らない場
合はカプセル作製後に、フィルタリング等を行い粒径を
揃える必要がある。
【0026】支持体3は、厚さ数十μm〜100μm程
度のフィルム状のものが望ましいが、特に限定されるも
のではない。
【0027】プライマー層4は造膜性のある樹脂でカプ
セルのバインダーとの接着の良い組み合わせであれば、
何を用いても良い。例えば、感光性カプセルの塗工液
(バインダーを組成とする)が水系のものであればプラ
イマー層もまた親水性にすれば感光性カプセル層2の保
持力が向上するのである。
【0028】プライマー層4の具体例としては、ゼラチ
ン、アラビアゴム、デンプン、アルギン酸ソーダ、ポリ
酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポ
リアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポルユリア、
ポリウレタン、ポリスチレン、アクリル、ニトロセルロ
ース、エチルセルロース、メチルセルロース、メラミン
−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂
等、及びこれらの共重合物等が挙げられる。これらの樹
脂は単独でも、2種以上を混合したものでもよい。
【0029】
【実施例】次に、実施例を詳述するが、本発明はこの実
施例に限定されるものではなく、これまでに記述された
範囲で、用いられる材料物質、その量比及び作製条件を
変更しても実施可能である。
【0030】実施例1.まず色素体(画像形成材料)と
してイエローの顔料を含有し、450nm付近に感光感
度を持つイエロー画像記録用感光性カプセルを作製す
る。
【0031】ポリエチレングリコールジアクリレートと
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを3:4に
配合したものを100重量部に高分子ポリウレタンを分
散剤として用い、アゾバリウムレーキ系顔料を3重量部
分散させる。これにクマリン系染料0.5重量部、N、
N−ジメチルアニリン2重量部、光重合開始剤である
(η5 −2,4−シクロペンタジエン−1−イル)
[(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチ
ル)ベンゼン]鉄(1+)ヘキサフルオロホスフェート
(1−)3重量部を加え、100℃で10分間加熱する
ことにより疎水性の液状成分を得た。
【0032】次に、乳化剤である5%ポリスチレンスル
ホン酸の一部ナトリウム塩水溶液と5%スチレン−無水
マレイン酸共重合体水溶液の1:1水溶液100cc中
に、前記疎水性の液状成分を加え、ホモジナイザーで6
000回転、5分間かくはんして水溶液中に液状成分が
5〜20μmの大きさの液滴として存在する、いわゆる
O/Wエマルジョンを得た。
【0033】別に、ホルムアルデヒド37%水溶液に市
販のメラミン粉末を加え、水酸化ナトリウム溶液によっ
てPH9.0に調整し、水温60度で30分間加熱して
メラミン・ホルムアルデヒドプレポリマーを得た。
【0034】先に作製したO/Wエマルジョンにメラミ
ン・ホルムアルデヒドプレポリマーを加え、アジホモミ
キサーなどによって100〜300回転でかくはんしつ
つ水温が80℃になるように加熱した状態で5時間保持
し、その後PH7に調整して常温まで冷却した。この結
果、O/Wエマルジョンの液滴のまわりにメラミン−ホ
ルムアルデヒド樹脂の壁材が析出し、イエロー感光性マ
イクロカプセルエマルションが得られた。
【0035】次に、アゾバリウムレーキ系顔料を3重量
部、及びクマリン系染料0.5重量部の代わりに、キナ
クリドン系顔料3重量部、及び 系染料0.5重量部を
使用して同様の方法でカプセルを作製した。その結果、
画像形成材料としてマゼンタの顔料を含有し、550n
m付近に感光感度を持つマゼンタ画像記録用マイクロカ
プセルが得られた。
【0036】さらに、アゾバリウムレーキ系顔料を3重
量部、及びクマリン系染料0.5重量部の代わりに、フ
タロシアニン系顔料3重量部、及びスクアリリウム染料
0.3重量部を使用して同様の方法でカプセルを作製し
た。その結果、画像形成材料としてシアンの顔料を含有
し、650nm付近に感光感度を持つシアン画像記録用
マイクロカプセルが得られた。
【0037】前記3種類の感光性マイクロカプセルエマ
ルションを適量混合し、篩いにかけて、40μm以上の
カプセルを取り除いた。次に遠心分離機を用いて洗浄し
3μm以下のカプセルを取り除いた。本操作は、個数分
布で3μm以下のカプセルが0.1%以下、及び体積分
布で40μm以上のカプセルが0.1%以下となるまで
繰り返し行った。なお所望の粒径カプセルが得られたか
どうかは、コールターカウンターにより評価を行った。
【0038】このようにして粒径制御されたイエロー、
マゼンタ、シアン混合感光性カプセルエマルション20
0cc中に10%ポリビニルアルコール(PVA)溶液
10gを加えて、塗工液を得た。
【0039】38μm厚のポリエチレンテレフタレート
フィルムに5%ポリビニルアルコール(PVA)溶液と
同量の10%ポリ酢酸ビニル溶液(溶媒はメタノール)
を混合し酢酸ビニルエマルジョンとし、これをグラビア
塗工方式で塗布し、乾燥させて、1.0μmの膜厚のプ
ライマー層4を得た。
【0040】上記プライマー層4が形成された38μm
厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに前記塗工液
をコンマ塗工方式によって塗工し10μmのカプセル層
2を形成し、感光性記録媒体を得た。
【0041】比較例として、同様に作成した前記塗工液
をプライマー層が形成されていない38μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルムに直接塗工した感光性記録
媒体M’を比較例として作成した。
【0042】前記実施例1で作製した感光性記録媒体M
を用い画像記録を行ったところ、従来見られたようなカ
プセルの逆転写は全く見られず非常にクリアーな画像が
得られた。また、比較例で作成した感光性記録媒体M’
では、画像記録面積の半分以上の面積で逆転写が起き、
記録部分の認識さえできないほどであった。
【0043】尚、以上の本発明は上述した実施例にとら
われることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で変更は可
能である。例えば、フルカラーの感光性記録媒体として
説明されているが、モノクロとすることも可能である。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の感光性
記録媒体は、少なくとも色素体と光に反応して硬化する
感光性材料とを有するマイクロカプセルを、支持体上に
形成されたプライマー層に塗工している。このため、マ
イクロカプセルの支持体に対に固着力がプライマー層が
ない場合に比べて高くなり、感光カプセルが画像受像体
に付着してしまうことが防止される。従って高画質,高
解像度の画像の形成画が可能になる。
【0045】請求項2の感光性記録媒体は、前記マイク
ロカプセルは、イエロー,マゼンタ,シアンの3色の色
素体をそれぞれ単独に有すると共に、各色の色素体に応
じて特定の波長の光で感光硬化する感光性材料を更に有
している。このため、一回の露光,加圧現像で容易に高
画質なカラー画像の形成ができる。色素体が画像受像体
上に必要以上に転写されないので形成される画像の色調
を原画の色調に一致させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光性記録媒体の断面構成を模式的に示した図
である。
【図2】感光性カプセルの断面構成を模式的に示した図
である。
【符号の説明】
2 カプセル層 3 支持体 4 プライマー層 CP 感光性カプセル(マイクロカプセル)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも色素体と光に反応して硬化す
    る感光性材料とを有するマイクロカプセルを、支持体上
    に形成されたプライマー層に塗工したことを特徴とする
    感光性記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記マイクロカプセルは、イエロー,マ
    ゼンタ,シアンの3色の色素体をそれぞれ単独に有する
    と共に、各色の色素体に応じて特定の波長の光で感光硬
    化する感光性材料を更に有することを特徴とする請求項
    1に記載の感光性記録媒体。
JP25752095A 1995-10-04 1995-10-04 感光性記録媒体 Pending JPH09101618A (ja)

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