JPH089966A - 動物細胞の輸送方法 - Google Patents

動物細胞の輸送方法

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JPH089966A
JPH089966A JP6149556A JP14955694A JPH089966A JP H089966 A JPH089966 A JP H089966A JP 6149556 A JP6149556 A JP 6149556A JP 14955694 A JP14955694 A JP 14955694A JP H089966 A JPH089966 A JP H089966A
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cell
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culture
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JP6149556A
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Kanehisa Yokoyama
兼久 横山
Kenji Kawamura
健司 河村
Ryoichi Awata
僚一 粟田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 動物細胞の細胞塊を形成させた後、加温によ
りゾル状態となり冷却によりゲル状態となり、その変換
温度が4〜39℃の範囲にあるコロイド溶液中に包埋さ
せ、このコロイド溶液がゲル状態を呈する範囲の温度
で、輸送および保存を行なう。 【効果】 従来不可能とされていた細胞塊形成による動
物細胞の輸送および保存が、常温で特別な装置を用いる
ことなく、また、細胞の機能を損なうことなく可能とな
り、輸送後の通常の培養の再開も容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、組織培養、細胞培養等
の分野で利用され、主に細胞の輸送に適用されるもので
あって、細胞の輸送後、動物細胞の生存率が高く、機能
を保持または発現することが可能な細胞の輸送及び保存
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】細胞の輸送方法としては主に2つあり、
その一つは、細胞を凍結させた状態で輸送を行なう方法
であり、もう一つは、培養用のフラスコ内で細胞を培養
し、フラスコの培養面に細胞を接着させ、フラスコ内に
培地を充満させた状態で密栓して輸送を行なう方法であ
る。
【0003】凍結して輸送及び保存する方法は、接着
系、浮遊系を問わず広く適用することが可能であり、株
化細胞は初代培養細胞に比べて凍結における細胞のダメ
ージを受けにくいため、株化細胞の輸送には凍結による
輸送が適用されることが多い。この方法では、37℃で
速やかに凍結し、培養器中で再び培養を開始すれば細胞
は増殖を開始する。
【0004】初代培養細胞では、繊維芽細胞や上皮細
胞、血管内皮細胞など増殖力旺盛な細胞の数日間での輸
送は、フラスコに培地を充満させた方法が広く用いられ
ている。上記の初代培養細胞は比較的振動には強いた
め、培地を充満させることにより輸送中の培地の動きを
抑え、攪拌による細胞の剥離を防止すれば、細胞がダメ
ージを受けることなく輸送が行える。輸送は20℃前後
の常温で行なわれ、細胞はこの間増殖は停止しており、
充満された培地を除去し、増殖用の培地をフラスコに加
えて37℃のインキュベーター中で培養を始めれば、細
胞は再び増殖を開始する。
【0005】増殖力の旺盛な細胞は、上記ような方法で
輸送および保存が可能であり、単に細胞の輸送のみを目
的とする場合は特に問題はない。しかし、近年、細胞に
よっては、培養器の培養面に接着させて単層による培養
を行なう場合、細胞本来の機能を発現しておらず、細胞
塊を形成して初めて細胞の機能が発現することや、細胞
が構築する構造が実際の生体内に近いことがわかってき
た。例えば、肝細胞においては、細胞塊を形成すること
により、細胞は長期に亘ってアルブミンの合成能を維持
したり、薬物の代謝機能を維持することが報告されてい
る。また、癌細胞においては、細胞塊を形成することに
より、実際の癌の構造に近い細胞間の構造をとることに
より、抗癌剤への応答や放射線への感受性が生体内に発
生した癌に近いことが報告されている。
【0006】一方、細胞塊を形成するには様々な手法が
あるが、最低1週間程度の期間を要する。そのため、細
胞塊を用いる実験では、細胞塊を調製するという実験準
備に余分の手間と時間を必要とする。細胞塊を形成させ
た状態で細胞の輸送が行なえれば、実験者の必要に応じ
て細胞塊の供給が出来、実験者の細胞塊を調製する手間
を省くことが出来る。
【0007】しかし、細胞塊は輸送時などの振動によっ
てダメージを受け、細胞塊の構造が崩れたり、細胞の機
能が保てなくなるため輸送ができなかった。特に初代培
養肝細胞はダメージを受けやすく、凍結や振動により細
胞が死滅するほか、フラスコ内に単層を形成し振動を抑
えて輸送を行なっても、単層培養の場合、肝細胞は正常
の培養条件でも1週間ほどしか生存できず、細胞塊を形
成した状態で細胞の輸送と、保存を行なえる培養方法が
必要となる。近年になって、各種初代培養細胞付きの培
養キットが市販されているが、肝細胞については上記の
ような理由のため市販されていないのが実情である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、動物細胞の
細胞塊を形成して輸送する際のこのような問題点を解決
しようとしたもので、その目的とするところは、簡便な
方法でかつ特殊な装置を必要とすることなく、輸送中の
細胞へのダメージを与えることなく、輸送後に培養を再
開したとき、細胞の機能を維持しながら培養を行なうこ
とが可能な、動物細胞の輸送および短期間の保存に適し
た方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために鋭意研究の結果、本発明者らは、動物細胞は一
旦細胞塊を形成すれば衝撃等を与えない限り安定で、ゲ
ルは衝撃を吸収して細胞塊が壊れないこと、および、ゼ
ラチンなどのコロイド液は溶質量を調整することにより
35℃以下ではゲル状態を保ち、動物細胞の培養温度で
ある37℃では速やかにゾル状態となり除去が容易なこ
と、ゼラチンのコロイド溶液は細胞に対して悪影響を及
ぼさないこと、コロイド溶液中に培地を含有させ栄養を
補給してやることにより細胞の生命を維持できること、
等を見いだし本発明を完成するに至った。
【0010】即ち本発明は、動物細胞の細胞塊を形成さ
せた後、該細胞塊を、加温によりゾル状態となり冷却に
よりゲル状態となるコロイド溶液であって、ゾル状態と
ゲル状態との変換温度が4〜39℃の範囲にあるコロイ
ド溶液中に包埋させ、このコロイド溶液がゲル状態を呈
する範囲内の温度で、輸送および保存を行なうことを特
徴とする動物細胞の輸送方法である。
【0011】さらには、コロイド溶液がゼラチンを主成
分とし、ゼラチンの濃度が1〜20%(W/V)の範囲
内であることを特徴とし、またさらには、コロイド溶液
中に動物細胞を維持または増殖する培地を含有すること
を特徴とし、またさらには、容器底面にコラーゲンゲル
層を形成し、該コラーゲンゲル上で細胞を培養して細胞
塊を形成させた後、該コラーゲンゲルおよび細胞塊をコ
ロイド溶液中に包埋させることを特徴とし、コラーゲン
ゲルが、テロペプチドを取り除いたタイプ1コラーゲン
または、還元剤で処理されたタイプ1コラーゲンをゲル
化してなるコラーゲンゲルであることを特徴とする動物
細胞の輸送方法である。
【0012】本発明における細胞の輸送方法は、培養容
器中に形成させた動物細胞の細胞塊を、コロイド溶液で
包埋し、ゲル状態で細胞塊を輸送または保存することが
特徴である。動物細胞としては、初代培養肝細胞や初代
培養乳腺細胞に対して優れた効果を示し、また膵細胞に
対しても適用可能である。
【0013】コロイド溶液は、通常の輸送温度(常温)
でゲル状態を呈し、一般的な細胞培養の温度である37
℃では容易に溶解して除去が容易であり、細胞に対して
毒性がなければ特に問題はないが、そのようなコロイド
溶液としてはゼラチン溶液が挙げられる。特にゼラチン
は、細胞塊の形成をコラーゲンゲル上で行なった場合で
も、コラーゲンゲルの構造や硬さを変化せず、また、ゼ
ラチンは元々コラーゲンに由来するもので、蛋白の構成
はコラーゲンに近く、ゼラチンが残留したとしてもコラ
ーゲンゲル表面の性質を変化させることがないため、そ
のまま、細胞塊を形成したままでの培養再開が可能であ
り、本発明に使用するコロイド溶液としては最適であ
る。
【0014】次に、本発明の方法を、初代培養肝細胞を
ゼラチンコロイド溶液中に包埋する場合を例に説明す
る。まず、ラット等の肝細胞を採取して細胞浮遊液を調
整し、ポリ−HEMA(ポリ−ヒドロキシエチルメタア
クリレート)などをコートして細胞の非接着性を付与し
た培養器やコラーゲンゲル上に播種し、培養を行なう。
一週間ほど培養を続けると、肝細胞は細胞塊を形成す
る。この細胞塊をゼラチンのコロイド溶液中に包埋す
る。
【0015】包埋に使用するゼラチンコロイド溶液の調
製について述べる。使用するゼラチンの由来は特に指定
はなく、一般に市販され入手しやすい豚や牛の真皮や骨
由来のもので使用が可能である。調整する溶液のゼラチ
ン濃度は1〜20%程度が適当で、これより薄い濃度で
は形成されるゼラチンゼリーの強度が弱く、輸送中ゼリ
ーが崩れる恐れがある。また、これより濃い濃度ではゼ
ラチン溶液の粘度が高くなり、包埋時の溶液の分注作業
および培養開始のゼラチン溶液の除去が難しくなる。
【0016】ゼラチン溶液に各種培地を含有させ、輸送
中および保存中は細胞は休眠状態にあり、必要最低限の
栄養素が確保できれば良い。また、pHは7〜8、望ま
しくは7.4に調整する。
【0017】コラーゲンゲル上で細胞塊を形成させる方
法では、コラーゲンゲル自体の強度の補強が必要であ
り、容器中にゼラチンコロイド溶液を分注した後、37
℃程度で数時間インキュベートし、コラーゲンゲル内の
水分をゼラチンコロイド溶液で置換した後、固化してゼ
ラチンのゲル層を形成するのがよい。
【0018】一方、細胞塊を形成させる際にコラーゲン
ゲル層を用いない場合は、ゼラチンコロイド溶液を細胞
塊を形成させた溶液中に分注した後、そのまま固化させ
ゲル状態を形成してもよいし、細胞の保存容器中に細胞
塊を移し、ゼラチン溶液を分注し固化させても良い。
【0019】ゼラチンのゲルで細胞塊を包埋したのち、
乾燥や菌などによる汚染を防止する目的で、容器を蓋な
どで密閉し、輸送および保存を目的とした培養を行な
う。0〜30℃程度の範囲ではゼラチンコロイド溶液は
ゲル状を呈し、振動および衝撃の吸収材となり、輸送中
の振動や衝撃が細胞塊におよぶことがなく、細胞へのダ
メージがない。
【0020】次に、本発明の方法により輸送あるいは保
存した後の、培養の再開方法について説明する。細胞非
接着性を付与した培養器中で細胞塊を形成させた方法で
は、輸送および保存に使用した容器中では、細胞の再培
養は行なわない方が良い。なぜならば、ゼラチンが容器
中にコートされて細胞が接着し、肝細胞は単層を形成し
て細胞の機能が急激に低下するからである。この場合の
再培養の方法は次の通りである。
【0021】輸送および保存の後、使用した培養器ごと
37℃でインキュベートする。ゼラチンのゲル層はすぐ
に溶解するので、ゼラチンコロイド溶液中より細胞塊を
ピペットなどにより取り出し、ポリ−HEMAなどをコ
ートした培養器など、細胞非接着性の培養器やコラーゲ
ンゲル上に細胞塊を移し、使用する培地を加えて37℃
で培養を開始する。
【0022】一方、コラーゲンゲル上で細胞塊を形成
し、コラーゲンゲルごとゼラチンのコロイド溶液で包埋
した方法では、輸送または保存の後、37℃でインキュ
ベートし、ゼラチンのゲルをゾル化させてゼラチンコロ
イド溶液を取り除き、培養する培地を加えて37℃で数
時間培養し、コラーゲンゲル層中のゼラチンコロイド溶
液を培地で置換した後、通常の培養を行なう。
【0023】何れの場合も、輸送中の細胞のダメージが
ないため、再培養された肝細胞は、細胞の生存率が高
く、細胞塊の形態を保持し、細胞機能を保持したまま、
長期に亘る培養が可能である。
【0024】本発明において動物細胞の培養、あるいは
輸送、保存用の容器としては、シャーレ、複数個のウェ
ルをもったプレート、フラスコ、円筒形の保存チューブ
等、一般に組織培養や細胞培養に用いられる培養器や保
存容器が用いられる。容器の材質も細胞毒性がなければ
特に制限はない。
【0025】また、細胞塊を包埋するゼラチンのゲル層
の厚さは、コラーゲンゲル層を用いない方法の場合は細
胞塊が完全に包埋されれば特に制限はない。コラーゲン
ゲル層を含めて包埋する方法では、コラーゲンゲル層と
同等以上あれば、コラーゲンゲル層の強度が補強され輸
送が可能となる。
【0026】
【実施例】次に実施例により、本発明をより具体的に説
明する。 実施例1 0.3%酸性コラーゲン1型溶液、10倍濃度PBS
(生理的リン酸緩衝液)、および0.01N水酸化ナト
リウム水溶液を、無菌的に氷冷下で8:1:1の割合で
混合し、培養面積25cm2 のポリスチレン樹脂製培養
用フラスコに2ml分注し、37℃で加温してコラーゲ
ンゲル層を形成した。この上に、コラゲナーゼ還流法に
よりラット(ウイスター系,雄,5週令)より採取した
肝実質細胞を、10%FBS(ウシ胎児血清)添加L−
15培地を用いて、シャーレあたり1×106 個の細胞
を播種し、播種後2時間で培地交換を行ない、その後2
日毎に培地交換を行なって7日間培養し、初代培養肝細
胞の細胞塊を形成させた。
【0027】一方、純水中37℃で濃度10%(W/
V)のゼラチンコロイド溶液を調製し、L−15培地粉
末をコロイド溶液1l当り14.8gの割合で加えて濾
過滅菌を施し、重炭酸ナトリウムを加えてpHを7.4
に調整し、L−15培地含有ゼラチン溶液を調製した。
このゼラチンコロイド溶液を、先に細胞塊を形成させた
フラスコ中に10ml分注し、37℃において10時間
インキュベートして、コラーゲンゲル中の水分をゼラチ
ンコロイド溶液で置換し、室温でゼラチンコロイド溶液
をゲル化させ、ゼラチンのゲルによりコラーゲンゲルお
よび細胞塊を包埋し、輸送試験を行なった後、培養試験
に供した。
【0028】比較例1 L−15培地粉末を14.8g/lの割合で加え濾過滅
菌を施した重炭酸ナトリウム溶液を、pHを7.4に調
整し、実施例1と同様にして細胞塊を形成したフラスコ
中に充満し、輸送試験を行なった後、培養試験に供し
た。
【0029】比較例2 無菌的に0.3%酸性コラーゲン1型溶液をRBSで1
0倍に希釈した溶液を、培養面積25cm2 のポリスチ
レン樹脂製培養用フラスコに5ml分注し、37℃で加
温してコラーゲンコート層を形成した。この上に、実施
例1で採取した肝実質細胞を、同じ条件で播種し培養を
行なった。得られた培養細胞は単層であった。このフラ
スコ中に、比較例1と同様にして調整した重炭酸ナトリ
ウム溶液を充満させ、フラスコを密閉して輸送試験を行
なった後、培養試験に供した。
【0030】比較例3 実施例1と同様にして形成させた細胞塊をそのまま、同
じ培地(10%FBS添加L−15培地)を用いて37
℃で培養を継続した。
【0031】実施例1、比較例1、および比較例2のフ
ラスコを、トラック便にて3日間に亘り1300キロを
輸送した後、細胞の状況を調べた。実施例1について
は、輸送後37℃に加温してゼリー層を溶解し、ゼラチ
ン溶液を除去した後、10%FBS添加L−15培地に
インシュリンおよびグルカゴンを添加した培地を加え
て、37℃で培養を行なった。また、比較例1、比較例
2については、輸送後、上記の培地を加え37℃で培養
を行なった。尚、比較例3については輸送は行なわず、
上記の培地を用いて37℃で培養を続けた。
【0032】各試料について、下記の要領で生細胞数測
定、細胞機能試験等を行なった。 生細胞数測定および細胞形態観察 輸送後の通常の培養開始後、12時間後の生細胞数を測
定し、比較例3の生細胞数を100として示した。 細胞機能試験 通常の培養再開後3日、7日および15日(細胞採取後
13日、17日、25日)における培地中のアルブミン
量を測定し、比較例3のアルブミン量を100として示
した。
【0033】各観察、測定の結果は表1に示した通り
で、本発明による初代培養肝細胞の輸送方法は肝細胞に
損傷を与えることなく輸送が可能で、輸送後も肝細胞の
機能が変わらず維持されていることが明白である。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明による動物細胞の輸送方法を用い
ることにより、従来不可能とされていた、細胞塊形成に
よる動物細胞の常温での輸送および短期間の保存が、特
別な装置を用いなくとも、細胞の機能を損なうことなく
行なえ、通常の培養の再開も容易であり、細胞塊形成に
よる動物細胞の輸送および保存を目的とした輸送方法と
して好適である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動物細胞の細胞塊を形成させた後、該細
    胞塊を、加温によりゾル状態となり冷却によりゲル状態
    となるコロイド溶液であって、ゾル状態とゲル状態との
    変換温度が4〜39℃の範囲にあるコロイド溶液中に包
    埋させ、このコロイド溶液がゲル状態を呈する範囲内の
    温度で、輸送及び保存を行なうことを特徴とする動物細
    胞の輸送方法。
  2. 【請求項2】 コロイド溶液がゼラチンを主成分とし、
    ゼラチンの濃度が1〜20%の範囲内にあることを特徴
    とする、請求項(1)記載の動物細胞の輸送方法。
  3. 【請求項3】 コロイド溶液中に動物細胞を維持または
    増殖する培地を含有することを特徴とする、請求項
    (1)もしくは請求項(2)記載の動物細胞の輸送方
    法。
  4. 【請求項4】 容器底面にコラーゲンゲル層を形成し、
    該コラーゲンゲル層上で動物細胞を培養して細胞塊を形
    成させた後、該細胞塊をコラーゲンゲル層と共にコロイ
    ド溶液中に包埋させることを特徴とする、請求項(1)
    記載の動物細胞の輸送方法。
  5. 【請求項5】 コラーゲンゲルが、テロペプチドを取り
    除いたタイプ1コラーゲン、または還元剤で処理したタ
    イプ1コラーゲンをゲル化させたものであることを特徴
    とする、請求項(4)記載の動物細胞の輸送方法。
  6. 【請求項6】 動物細胞が、初代培養肝細胞、または初
    代培養乳腺細胞であることを特徴とする、請求項(1)
    記載の動物細胞の輸送方法。
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