JPH089740A - 刈払い機用のチップソー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小石等を効果的に跳ね飛ばしたり、障害物へ
のチップの接触を防いで、チップの欠けの発生を防止し
切れ味の低下を抑え得る、刈払い機用のチップソーを提
供する。 【構成】 円盤状の台金の外周縁に複数個のチップ取付
用の凹部を形成し、この凹部にチップがそれぞれロウ付
け固定された刈払い機用のチップソーにおいて、チップ
とチップとの間に、台金による切刃を形成すると共に、
この切刃の外周縁をチップの外周縁より外方に突出させ
る。切刃は、チップと交互に設けたり、所定間隔毎に設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、刈払い機の刈刃として
使用される、刈払い機用のチップソーに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、雑草又は立木等の刈払い作業に使
用する刈払い機には、その刈刃としてチップソーが使用
されている。このチップソーは、一般的に均一した厚さ
の鋼板をプレスで打ち抜いて円盤状の台金を成形し、こ
の台金の外周縁に形成された複数個のチップ取付用の凹
部に、超硬合金からなるチップをそれぞれロウ付け固定
したものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このチ
ップソーにあっては、チップが欠け易く、切れ味の低下
が早いという問題点があった。すなわち、超硬合金から
なるチップが、チップ取付用の凹部に、その先端面が同
一円周上に位置する如く、一定角度でロウ付け固定され
ているため、チップソーの回転時に、小石等がチップに
当たると、チップの先端部が欠ける。特に、全てのチッ
プの先端部が、回転方向に向く同一角度でロウ付けされ
ているため、小石等の接触によって容易に欠け易い。ま
た、石とかレンガ等の障害物の周囲を刈り込む場合に、
チップがこれらの障害物に接触して、チップの欠けも発
生し易い。

【０００４】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、その目的は、小石等を効果的に跳ね飛ばした
り、障害物へのチップの接触を防いで、チップの欠けの
発生を防止し切れ味の低下を抑え得る、刈払い機用のチ
ップソーを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成すべ
く、請求項１記載の刈払い機用のチップソーは、円盤状
の台金の外周縁に複数個のチップ取付用の凹部を形成
し、この凹部にチップがそれぞれロウ付け固定された刈
払い機用のチップソーにおいて、チップとチップとの間
に、台金による切刃を形成すると共に、この切刃の外周
縁を前記チップの外周縁より外方に突出させたことを特
徴とする。

【０００６】また、請求項２記載のチップソーは、切刃
が、チップと交互に設けられていることを特徴とし、請
求項３記載のチップソーは、切刃が、所定間隔毎に設け
られていることを特徴とする。

【０００７】

【作用】まず、請求項１記載の刈払い機用のチップソー
によれば、チップとチップとの間に設けられ、その先端
がチップの外周縁より突出している切刃によって、チッ
プソーの回転時に、小石等が切刃に優先的に当たって跳
ね飛ばされ、小石等のチップへの接触が防止される。障
害物の周囲を刈り込む場合にも、切刃によってチップの
障害物への接触を防ぐことができる。これにより、チッ
プの欠けが防止され、チップソーの切れ味の低下が抑え
られる。

【０００８】また、請求項２記載のチップソーによれ
ば、切刃とチップを交互に設けることにより、チップの
欠けが確実に防止され、請求項３記載のチップソーによ
れば、切刃を所定間隔毎に設けることにより、チップの
数を多くし得て切れ味の低下が抑えられる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図１は、本発明に係わる刈払い機用のチ
ップソーを示す平面図である。図１において、チップソ
ー１は、円盤状の台金２を有している。この台金２は、
例えばＳＫ材、ＳＫＳ材等の鋼板で円盤状に形成され、
その中心部には、図示しない刈払い機への取付孔３が穿
設されている。

【００１０】台金２の外周縁には、一定間隔毎に切刃４
が形成され、この切刃４は、台金２をプレスの打ち抜く
際に所定形状に形成される。そして、切刃４の回転方向
の先端側には、すくい刃４ａが研磨等によって形成され
ている。また、各切刃４間には、例えば３個のチップ取
付部６が形成されている。

【００１１】このチップ取付部６には、チップ取付用の
凹部５（段部も含む）がそれぞれ形成され、この凹部５
は、台金２の中心線Ｌ１に対して、例えばＡ＝１５〜４
５度の角度で穿設されている。そして、この凹部５内に
は、例えば超硬合金からなるチップ７が嵌合されて、そ
れぞれロウ付け固定されている。

【００１２】なお、切刃４の外周縁を結ぶ線Ｌ２は、チ
ップ７の外周縁を結ぶ線Ｌ３に対して距離Ｌだけ外側に
位置、すなわち、外周縁方向に突出している。これによ
り、チップソー１の回転時には、切刃４の外周縁が最も
外側に位置することになる。また、切刃４のすくい刃４
ａとチップ７は、図３に示すように、その向きが台金２
の厚さ方向に対して、交互になるように形成されてい
る。

【００１３】このチップソー１は、取付孔３を図示しな
い刈払い機に装着して、図２の矢印イ方向に回転させる
と、回転方向に向いて取り付られているチップ７及び切
刃４のすくい刃４ａによって、雑草等が刈り取られる。
この時、切刃４は、その外周縁がチップソー１の最外周
縁に位置するため、例えば小石等があった場合、この小
石等がチップ７より先に切刃４に当接し、この切刃４に
よって小石等が跳ね飛ばされる。チップ７は、回転方向
の前方側に切刃４が位置するため、小石等のチップ７へ
の接触が防止される。

【００１４】このように、上記実施例においては、チッ
プ７間に設けられる切刃４を、チップ７より外周縁方向
に距離Ｌだけ突出させているため、チップソー１の回転
時に、小石等が切刃４に当たって跳ね飛ばされる。ま
た、石とか垣根用レンガ等の障害物の周囲を刈り込む場
合、チップ７をこれらの障害物に接触させることなく、
切刃４によって刈り込むことができる。これらにより、
チップ７の欠けが防止されて、チップソー１の切れ味の
低下等がなくなり、長期に亙って使用することができ
る。

【００１５】また、切刃４間に複数個のチップ７を設け
ることにより、従来に対してチップ７の個数が極端に減
ることがないため、チップソー１の切れ味の低下が防止
される。さらに、切刃４は、台金２に一体的に成形し得
るため、全てをチップ７で構成する場合に比較して、チ
ップソー１の製造コストを低減させることができる。

【００１６】なお、上記実施例においては、切刃４間に
３個のチップ７を設けたが、本発明はこれに何等限定さ
れず、例えば、切刃４とチップ７を交互に設けるように
しても良い。このようにすれば、チップ７の回転方向の
前方に切刃４が必ず位置することになり、この切刃４に
よって小石等を確実に跳ね飛ばすことができ、チップ７
の欠けが確実に防止される。また、上記実施例におけ
る、切刃４、チップ取付部６、チップ７の形状等は一例
であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種
々変更可能であることは言うまでもない。

【００１７】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明の刈払い機
用のチップソーにあっては、外周縁方向に突出する如く
設けたチップ間の切刃で、小石等を跳ね飛ばすことがで
き、小石等の接触によるチップの欠けが防止されて、チ
ップソーの切れ味の低下を抑えることができる等の効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる刈払い機用のチップソーの一実
施例を示す平面図

【図２】同その要部の拡大平面図

【図３】同要部の平面図

【符号の説明】

１ チップソー ２ 台金 ３ 取付孔 ４ 切刃 ４ａ すくい刃 ５ 凹部 ６ チップ取付部 ７ チップ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】円盤状の台金の外周縁に複数個のチップ取
   付用の凹部を形成し、この凹部にチップがそれぞれロウ
   付け固定された刈払い機用のチップソーにおいて、前記
   チップとチップとの間に、台金による切刃を形成すると
   共に、この切刃の外周縁を前記チップの外周縁より外方
   に突出させたことを特徴とする、刈払い機用のチップソ
   ー。
2. 【請求項２】前記切刃が、前記チップと交互に設けられ
   ていることを特徴とする、請求項１記載の刈払い機用の
   チップソー。
3. 【請求項３】前記切刃が、所定間隔毎に設けられている
   ことを特徴とする、請求項１記載の刈払い機用のチップ
   ソー。