JPH089539B2 - メシル酸ガベキサ−ト製剤の製造法 - Google Patents

メシル酸ガベキサ−ト製剤の製造法

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JPH089539B2 JP10705687A JP10705687A JPH089539B2 JP H089539 B2 JPH089539 B2 JP H089539B2 JP 10705687 A JP10705687 A JP 10705687A JP 10705687 A JP10705687 A JP 10705687A JP H089539 B2 JPH089539 B2 JP H089539B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、水溶性有機溶剤を添加し安定性の高いメシ
ル酸ガベキサート凍結乾燥製剤の製法に関する。
メシル酸ガベキサート〔化学名;4−(6−グアニジノ
ヘキサノイルオキシ)安息香酸エチル・メタンスルホン
酸塩〕は、トリプシン、カリクレイン、プラスミン等の
蛋白分解酵素の逸脱に伴う膵臓疾患の治療剤として臨床
で広く使用されている。
[従来の技術] メシル酸ガベキサートは水溶液にした場合分解しやす
く、その分解産物であるパラオキシ安息香酸エチルは水
に難溶性であり、その生成が問題となる。このため、用
時溶解する凍結乾燥製剤が採用され、現在の市販剤形と
なっている。
しかし、メシル酸カベキサートは通常の凍結乾燥法で
は、安定な結晶性の凍結乾燥製剤が得られなかった。一
般に凍結乾燥法は本質的には、溶質を結晶化しにくい方
法であるが、溶質を結晶化させるいくつかの凍結乾燥方
法が提案されており、例えば、 (1) 熱処理による凍結乾燥方法。
(2) 有機溶剤を添加し、懸濁液を凍結乾燥する方
法。
(3) 熱処理と有機溶剤添加の併用による凍結乾燥
方法。
などが知られている。
上記第1の方法の熱処理による凍結乾燥方法は、医薬
品の水溶液を一旦0℃以下の−30〜−40℃に急冷凍結
し、その後昇温し、0℃付近の温度に長時間保持し、溶
質を結晶化させ、再び温度を0℃以下に冷凍し、真空乾
燥する方法である。
この方法は、L.Reyによって開発(文献;“Freeze−d
rying"ed.by L.Rey,p.27,Hermann Paris,1964)された
方法であり、医薬品では、複合ビタミン剤(小林正和
ら:凍結及び乾燥研究会記録Vol.3,1967)、塩酸メクロ
フェノキセート(小林正和:凍結及び乾燥Vol,24,197
5)、セフアゾリン(L.Gatlin et al.:Spring Meeting
of Parenteral Drug,Mexico City,1980)及びセファロ
スポリン(特開昭51−123813号)などが成功し、実用化
されている。しかし、熱処理による結晶化時間は、通常
3〜4時間(セファゾリン)ないし12〜24時間(セファ
ロスポリン)と長時間の熱処理時間を必要とし、製造時
間を延長する欠点を有していた。
本発明の対象とされるメシル酸ガベキサートの凍結乾
燥にも、この熱処理方法が応用できることは最近報告
(特開昭60−255723号)されているが、この場合も、結
晶化のための熱処理時間は2〜3時間を要し、製造時間
が長時間かかる欠点が有る。
上記第2の方法である有機溶剤を添加し、懸濁液を凍
結乾燥する方法は、医薬品の水溶液に有機溶剤を加えて
結晶を析出させ、この懸濁液を冷却し凍結乾燥する方法
である。
実施例としてはセフチゾキシムナトリウム(特開昭57
−26613号)、ペニシリンGナトリウム(特開昭51−971
1号)などが知られている。例えば特開昭57−26613号の
例では、セフチゾキシムナトリウム水溶液に対しほぼ同
容量の有機溶剤を添加し、セフチドキシムナトリウムの
結晶を析出させたスラリー状の懸濁液をバイアルに充填
し、凍結乾燥するものである。しかしこの方法はスラリ
ー状の懸濁液を容器に充填しなければならず、充填精度
が上がらず、含量の均一な製剤を得られにくい欠点があ
る他、一般に多量の有機溶剤を用いるために、製造時の
有機溶剤除去の装置を必要とし、操作にも正確さが求め
られるなど製造時の負荷が多くなる欠点を有していた。
上記第3の方法は、第1の方法と第2の方法の併用す
る凍結乾燥方法である。即ち、有機溶剤を添加すると共
に熱処理を行うもので、それぞれ単独方法では結晶化さ
れにくい溶質の結晶性凍結乾燥製剤を製する方法として
用いられている。
実施例としてはセファゾリンナトリウム(特開昭53−
69821号)及びセファロチンナトリウム(特開昭54−731
15号、特開昭56−120615号)などが開示されている。し
かし、この方法は熱処理方法と有機溶剤添加の両法の欠
点を合わせ持つことになる。即ち、有機溶剤除去装置を
必要とする欠点及び熱処理による製造時間が延長する欠
点を有するのである。例えば上記特開昭53−69821号の
例では熱処理時間が3〜12時間を要し、また特開昭56−
120615号の例では、凍結乾燥操作を−40℃、−10℃、−
40℃、−10℃、−40℃、と凍結−昇温−凍結を何回とな
く繰り返し行うため、長時間の製造時間を要する欠点が
有る。
[発明が解決しようとする問題点] 以上のように、一般的には、安定な凍結乾燥製造を得
るために溶質を結晶化させるいくつかの方法が知られて
いる。ところで、既述の如くメシル酸ガベキサートにつ
いては、通常の方法では結晶性の凍結乾燥製剤が得られ
ていないため、熱処理法が応用されている(上記特開昭
60−255723号)。この方法は、メシル酸ガベキサート水
溶液を−40℃に急冷した後、−7〜−10℃まで昇温し
て、結晶化のために、この温度を2〜3時間保持し、そ
の後、再び−40℃に急冷し、凍結させ、凍結乾燥させる
ことを内容とする。そのため、この方法は凍結乾燥時間
に長時間を要するという難があり、またこのような凍結
−昇温−凍結−昇温を繰り返す熱処理法は、工程管理が
複雑になり易く、その製造工程時間に長時間を必要とす
ることと共に、電力消費が大きく、コストアップにつな
がるという問題もある。
なお、メシル酸ガベキサートの結晶性の凍結乾燥製剤
を得る方法として、有機溶剤を添加する方法は知られて
いない。
[問題点を解決するための手段及び作用] 本発明者らは、以上のような従来技術に対し、メシル
酸ガベキサートの結晶性の凍結乾燥製剤を得るための方
法を鋭意研究に努めた結果、新規な凍結乾燥法を発明す
るに至った。
即ち、メシル酸ガベキサート水溶液に、結晶析出しな
い程度のごくわずかの有機溶剤を加えて撹拌し、この溶
液を容器に充填してに凍結し、真空下乾燥することによ
って、驚くべきことにメシル酸ガベキサートの結晶性凍
結乾燥製剤が効率よく得られることを新たに見出したの
である。メシル酸ガベキサート水溶液の濃度は2〜25W/
V%が良く、望ましくは5〜20W/V%が良い。添加する水
溶性有機溶剤の量は、このメシル酸ガベキサート水溶液
に0.5〜10V/V%添加するのが良く、望ましくは1〜5V/V
%が良い。
メシル酸ガベキサートの水・エタノール混液を凍結す
る場合の共晶温度については、メシル酸ガベキサート及
びエタノールの濃度によって異なる。メシル酸ガベキサ
ートの濃度増加は共晶温度を上げ、エタノール濃度の増
加は共晶温度を下げる。
例えばメシル酸ガベキサート濃度が5〜20W/V%、エ
タノール濃度が1〜5V/V%のとき、溶液を凍結する共晶
温度は−25℃〜−50℃をとりえる。
本発明は、凍結乾燥途中で結晶化のための熱処理をす
ることなく、また常温で結晶を析出するほど多量の有機
溶剤を添加するものでもない。即ち本発明方法は、上述
した結晶性凍結乾燥製剤を得る方法として公知の熱処理
法、有機溶剤添加懸濁法及びこれらの併用の方法のいず
れの範疇にも該当するものではない。
メシル酸ガベキサートの濃度が、25W/V%以上の場合
は、溶解しにくいとか、1バイアル中への充填量が0.4m
l以下(メシル酸ガベキサート100mg相当)と少なくな
り、充填精度が悪くなる。
また、2%以下の場合は、溶液量が5ml以上と多くな
り、凍結乾燥時間が長くなる等の欠点を有する。
上記水溶性有機溶剤の添加量が0.5V/V%以下である場
合は、外観形状の良い結晶性の凍結乾燥製剤が得られに
くい欠点を有する。
また、10V/V%以上である場合は、外観形状の良い結
晶性の凍結乾燥製剤を得ることはできるが、有機溶剤の
添加量が多くなると、凍結するときの共晶温度が下が
り、より低温に冷却することが必要となり、通常の凍結
乾燥機では操作が困難となる。また、使用する有機溶剤
の量が多くなりことは、その回収装置に大がかりな設備
を必要とする等の欠点を有する。
ここに用いる水溶性有機溶剤は、水溶液と自由に混和
し、揮発性を有すれば良く、例えば、上記のエタノール
の他、メタノール、アセトン,n−プロパノール,酢酸エ
チル及びアセトニトリルなどが適する。これらの内一種
か、それ以上を混和して用いることもできる。これら水
溶性有機溶剤を添加する量は、メシル酸ガベキサートの
水溶液に変えた場合に結晶が出ない程度に添加すること
が特徴であり、その添加量は上述のように0.5〜10V/V%
が良い。
上記水溶性有機溶剤の添加されたメシル酸ガベキサー
トの水溶液は、十分撹拌された後常法に従い凍結乾燥さ
れる。
この凍結乾燥法は、メシル酸ガベキサート水溶液にわ
ずかの水溶性有機溶剤を添加し、凍結乾燥するところに
本発明の新規性を有するものである。溶液の凍結は通常
の方法で冷却し、共晶温度以下であれば良く、また、真
空乾燥の工程の真空度及び棚温操作なども常法と変りな
い。
本発明の目的とするメシル酸ガベキサート凍結乾燥製
剤の製造法は、次のように例示することができる。
すなわち、メシル酸ガベキサートの2〜25W/V%水溶
液に、水溶性有機溶剤0.5〜10V/V%を加えて撹拌し、例
えば0.22μmのメンブランフィルター等を用いて無菌ろ
過し、バイアルビンに分注し、約−40℃まで冷却する。
次に通常の方法にしたがい、真空乾燥し、メシル酸ガベ
キサートの結晶性凍結乾燥製剤を得る。
本発明による凍結乾燥時間は後記表1に示したよう
に、上記熱処理法(特開昭60−255723号)と比べ、約1/
2に短縮できる。本発明による方法の利点は、短時間に
単純な操作で実施し得るばかりでなく、有機溶剤の添加
は1〜5%とごくわずかであるため、その有機溶剤の除
去に大型装置を必要としない長所も有する。
得られたメシル酸ガベキサートの凍結乾燥製剤のX線
回折を測定すると、図1に示すように、メシル酸ガベキ
サートは結晶性であることを示した。水溶性有機溶剤を
添加しないで同様操作を行った凍結乾燥では、メシル酸
ガベキサートは、結晶性として得られなかった。本発明
で得たメシル酸ガベキサート結晶性凍結乾燥製剤の吸湿
性は、表2に示すように、熱処理法で得た製造よりも低
い吸湿性を示した。
本発明で得た結晶性凍結乾燥製剤の分解物の生成量
は、表3に示すように熱処理法で得た凍結乾燥製剤と変
りなく、安定な製剤として得ることができた。即ち、本
発明は従来の問題点を解決し得た。
[実 施 例] 以下、実施例により発明具体化の諸態様を説明する
が、例示は当然説明のものであって、発明精神の限定を
意図したものではない。
実施例1. メシル酸ガベキサート100gを注射用蒸留水900mlに溶
解し、これにエタノール10mlを加えて撹拌し、さらに注
射用蒸留水を加えて全量1000mlとする。0.22μmのメン
ブランフィルターを用いて無菌ろ過した後、洗浄滅菌済
シリコンバイアルビンに1.0mlずつ分注する。これを2
時間かけて−40℃に冷却し、凍結させた後、真空乾燥す
る。乾燥中の棚温の加熱は、2時間かけて20℃まで昇温
させ、真空度を150μHgまで減圧し、この温度を10時間
保持し乾燥を行う。その後、棚温を40℃に昇温し、この
温度で4時間真空乾燥して乾燥を完了し、メシル酸ガベ
キサートの結晶性凍結乾燥製剤を得た。
実施例2. メシル酸ガベキサート100gに注射用蒸留水・エタノー
ル混液(995:5)を加えて溶解し、全量1000mlとし、0.2
2μmのメンブランフィルターで無菌ろ過した後、洗浄
滅菌済シリコンバイアルビンに1.0mlずつ分注する。こ
れらを−30℃に冷却し、4時間以上保持し凍結させた
後、真空乾燥する。乾燥棚温を20℃まで昇温し、10時間
この鈍度で真空乾燥する。その後、40℃まで昇温し、5
時間真空乾燥し、メシル酸ガベキサートの結晶性凍結乾
燥製剤を得た。
実施例3. メシル酸ガベキサート50gを注射用蒸留水700mlに溶解
し、エタノール10mlを加えて撹拌し、さらに、注射用蒸
留水を加えて全量1000mlとする。0.22μmメンブランフ
ィルターを用いて無菌ろ過した後、洗浄滅菌済バイアル
ビンに1.0mlずつ分注する。次いで−40℃まで冷却し、
凍結させた後、実施例1と同様の条件にて真空乾燥を行
い、メシル酸ガベキサートの結晶性凍結乾燥製剤を得
た。
実施例4. メシル酸ガベキサート200gを注射用蒸留水900mlに溶
解し、エタノール10mlを加えて撹拌し、さらに、注射用
蒸留水を加えて全量1000mlとする。0.22μmメンブラン
フィルターを用いて無菌ろ過した後、洗浄滅菌済バイア
ルビンに1.0mlずつ分注する。次いで実施例1と同様の
条件にて凍結乾燥を行い、メシル酸ガベキサートの結晶
性凍結乾燥製剤を得た。
実施例5. メシル酸ガベキサート100gを注射用蒸留水900mlに溶
解し、エタノール25mlを加えて撹拌し、さらに、注射用
蒸留水を加えて全量1000mlとする。0.22μmメンブラン
フィルターを用いて無菌ろ過した後、洗浄滅菌済バイア
ルビンに1.0mlずつ分注する。これを、−40℃に冷却し
以下実施例1と同様な条件で凍結乾燥を行い、メシル酸
ガベキサートの結晶性凍結乾燥製剤を得た。
実施例6. メシル酸ガベキサート100gを注射用蒸留水900mlに溶
解し、n−プロパノール25mlを加えて撹拌し、注射用蒸
留水を加えて全量1000mlとし、0.22μmのメンブランフ
ィルターで無菌ろ過した後、洗浄滅菌済バイアルビンに
1.0mlずつ分注する。これを−40℃に冷却し、以下実施
例1と同様に凍結乾燥し、メシル酸ガベキサートの結晶
性凍結乾燥製剤を得た。
実施例7. メシル酸ガベキサート100gを注射用蒸留水900mlに溶
解し、アセトン25mlを加えて撹拌し、注射用蒸留水を加
えて全量1000mlとする。メンブランフィルターを用いて
無菌ろ過した後、洗浄滅菌済バイアルビンに1.0mlずつ
分注する。これを、−40℃に冷却し、以下実施例1と同
様な条件で凍結乾燥を行い、メシル酸ガベキサートの結
晶性凍結乾燥製剤を得た。
実施例8. メシル酸ガベキサート100gを注射用蒸留水900mlに溶
解し、酢酸エチル25mlを加えて撹拌し、注射用蒸留水を
加えて全量1000mlとする。無菌ろ過した後、洗浄滅菌済
バイアルビンに1.0mlずつ分注し、−40℃に冷却し、以
下実施例1と同様な条件で凍結乾燥を行い、メシル酸ガ
ベキサートの結晶性凍結乾燥製剤を得た。
実施例9. メシル酸ガベキサート100gを注射用蒸留水900mlに溶
解し、アセトニトリル25mlを加えて撹拌し、注射用蒸留
水を加えて全量1000mlとする。無菌ろ過した後、洗浄滅
菌済バイアルビンに1.0mlずつ分注注し、−40℃に冷却
し、以下実施例1と同様な条件で凍結乾燥を行い、メシ
ル酸ガベキサートの結晶性凍結乾燥製剤を得た。
凍結乾燥時間:メシル酸ガベキサートの結晶性凍結乾燥
製剤を得るための、本発明による方法、及び比較例とし
て熱処理法(特開昭60−255723号)における凍結乾燥時
間を比較した。その結果、表1に示すように本発明によ
る方法は熱処理を行なわないためその所要時間は零であ
り、また凍結乾燥を要する時間も熱処理法に比べ約1/2
と著しく短縮された。
X線回折:実施例1で得られたメシル酸ガベキサートの
凍結乾燥製剤は、第1図のX線回折結果に示すように結
晶性であることを示し、これは、原末X線回折と同一の
結晶形を有していた。このことから本発明で得た凍結乾
燥製剤の安定性は、原末と同様に高いことが予測され
た。
吸湿性:室温で、湿度100%RHにしたデシケーターに試
料を24時間放置し、外観及び重量変化を測定した。その
結果、表2に示すように本発明によるものは、上記比較
例の熱処理法により得た凍結乾燥製剤に比べ、外観の収
縮が少なく、又その吸湿による重量増加も少なかった。
即ち、湿度に対し、より高い安定性を示した。
安定性:実施例1により得たメシル酸ガベキサートの凍
結乾燥製剤と、上記比較例の熱処理法により得た凍結乾
燥製剤の夫々を、60℃及び40℃・75%RHに保存したと
き、表3(表中の数値はメシル酸ガベキサートの分解物
であるパラオキシ安息香酸エチルの含量%)に示すよう
に、本発明で得た凍結乾燥製剤は熱処理法で得た凍結乾
燥製剤と変りなく安定な製剤であった。
[発明の効果] この発明は、以上説明したように、メシル酸ガベキサ
ート結晶性凍結乾燥製剤を得るために、ごくわずかな水
溶性有機溶剤を加えることにより、熱処理法に比べ、複
雑な工程を要せず、短時間に結晶性凍結乾燥製剤を得る
効果がある。また、本発明によって得られたメシル酸ガ
ベキサート凍結乾燥剤は安定性に優れ、品質を高め、か
つ使用上の有用性を高める効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1により得られたメシル酸ガ
ベキサート凍結乾燥製剤のX線回折パターンを示した図
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2〜25W/V%濃度のメシル酸ガベキサート
    水溶液に、水溶性有機溶剤を0.5〜10V/V%添加撹拌した
    後、凍結乾燥を行なうことを特徴とするメシル酸ガベキ
    サート製剤の製造法。
  2. 【請求項2】上記水溶性有機溶剤が、エタノール,メタ
    ノール,アセトン,n−プロパノール,酢酸エチル,アセ
    トニトリルのいずれか一又は二以上であることを特徴と
    する特許請求の範囲第(1)項記載のメシル酸ガベキサ
    ート製剤の製造法。
JP10705687A 1987-04-30 1987-04-30 メシル酸ガベキサ−ト製剤の製造法 Expired - Lifetime JPH089539B2 (ja)

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