JPH0894434A - 赤外線検出素子 - Google Patents

赤外線検出素子

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JPH0894434A
JPH0894434A JP6231694A JP23169494A JPH0894434A JP H0894434 A JPH0894434 A JP H0894434A JP 6231694 A JP6231694 A JP 6231694A JP 23169494 A JP23169494 A JP 23169494A JP H0894434 A JPH0894434 A JP H0894434A
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Japan
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infrared
insulating film
infrared detecting
surface side
thermistor
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JP6231694A
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English (en)
Inventor
Takayoshi Awai
崇善 粟井
Keiji Kakinote
啓治 柿手
Shigeaki Tomonari
恵昭 友成
Takuro Nakamura
卓郎 中邑
Takuo Ishida
拓郎 石田
Hitoshi Yoshida
仁 吉田
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 赤外線検出素子の温度上昇の効率の最適化を
図る。 【構成】 中空部1aを有する基板1と、中空部1aの
表面側開口1bを覆って基板1に支持された熱絶縁膜2
と、熱絶縁膜2上の略中央に形成された、表面側開口1
bの平面形状と略相似形状の赤外線検出部3とを備え、
赤外線検出部3が、サーミスタ4と、サーミスタ4に接
続された下部電極5及び上部電極6と、赤外線吸収膜7
とを備えた赤外線検出素子において、赤外線検出素子を
真空中に封止し、中空部1a上の熱絶縁膜2に対する赤
外線検出部3のサイズ比r=L1/L0 を0.5 乃至0.7 に設定
した。 【効果】 赤外線検出部の温度上昇の効率の最適化が図
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、温度変化に伴ってその
抵抗値が変化するサーミスタを用いた、熱型の赤外線検
出素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】赤外線検出素子は、物体や人体から放射
される微弱な赤外線を検出するのに用いられることが多
く、高感度であることが要求される。従来の赤外線検出
素子の一例を図5に示す。図5(a)は赤外線検出素子
の平面図、図5(b)は断面図である。但し、詳細構造
は図示及び説明を省略することとし赤外線検出素子の要
部のみを説明することとする。図で、従来の熱型の赤外
線検出素子では、平面視略正方形状の基板1の一部を掘
り抜いて、基板1の表面から裏面に貫通する、平面視略
正方形状の中空部1aを形成し、この中空部1aの表面
側開口1bを覆って、中空部1aの周辺で基板1に支持
されるように熱絶縁膜2を形成しておき、この熱絶縁膜
2上に赤外線検出部3を形成した構造となっている。
【0003】赤外線検出部3は、温度変化に応じて抵抗
値が変化する、平面視略正方形状のサーミスタ4、サー
ミスタ4の層を上下から挟むように形成され、それぞれ
外部回路との接続のための引出し部5a,6aが形成さ
れた一対の電極(下部電極5及び上部電極6)、サーミ
スタ4及び上部電極6の上方を覆う赤外線吸収膜7、下
部電極5及び上部電極6の引出し部5a,6aの引出し
側の端部に形成された電極パッド8,9等から構成され
ている。10は赤外線検出素子を実装する基台となる上
面平坦なシュテムである。このように、基板1の中空部
1aの表面側開口1bに熱絶縁膜2を張るような構造
は、ダイアフラム構造と呼ばれ、赤外線吸収によって赤
外線検出部3に発生した熱が、中空部1aを覆う低熱伝
導率の薄膜、即ち熱絶縁膜2を介して基板1に伝わるこ
とになるので、赤外線検出部3から基板1へ熱が逃げに
くく、その結果、赤外線検出部3に供給された赤外線の
エネルギーを、赤外線検出部3の温度上昇に効率良く変
換することができ、結果としてサーミスタ4の抵抗変化
が大きくなり赤外線検出素子の感度が向上する。
【0004】このダイアフラム構造の赤外線検出素子に
おいて、熱絶縁膜2の熱抵抗をR、単位時間当たりの単
位面積に入射する赤外線のエネルギーをI、赤外線吸収
膜7の面積をSとすれば、赤外線検出部3の温度上昇Δ
Tは、ΔT=RISで表されることになる。ここで、熱
抵抗Rは、熱絶縁膜2の熱伝導率が小さい程、また、膜
厚が薄い程大きくなるので、熱伝導率の小さな、膜厚の
薄い熱絶縁膜2を用いる程、温度上昇が大きくなり検出
感度が向上する。
【0005】このようなダイアフラム構造の赤外線検出
素子を製造するには、シリコンなどで構成される基板1
上に、酸化シリコン等で構成された熱絶縁膜2、及び、
赤外線検出部3の各薄膜層を形成した後、基板1の、熱
絶縁膜2形成面とは反対側の面から基板1を選択エッチ
ングして、熱絶縁膜2の裏面まで達する中空部1a及び
表面側開口1bを形成していた。
【0006】このダイアフラム構造の赤外線検出素子
は、静止物体や静止人体から放射される微弱な赤外線を
検出することが可能であると共に、振動によって誤動作
を起こすことがなく、衝撃に強いという利点を有してい
る。また、半導体プロセス技術を利用して製造すること
ができるので、大量生産が可能で、低コスト化を図るこ
とができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
赤外線検出素子では、熱絶縁膜2の、中空部1a上に張
られた、平面視略正方形状部分の一辺の長さをL0とし、
平面視略正方形状の赤外線検出部3の一辺の長さをL1と
した場合に、サイズ比r(= L1/L0)によっても熱抵抗が変
化し、赤外線のエネルギーを効率的に赤外線検出部の温
度上昇に変換するには、このサイズ比r を最適化しなけ
ればならない。特に、ガス中に赤外線検出素子が設置さ
れている場合には、ガスの種類、及び、熱絶縁膜2から
シュテム10の上面までの距離によっても、熱絶縁膜2
からガスへ逃げる熱量が異なり、それらに応じた構造設
計が必要となる。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みなされたもの
で、その目的とするところは、赤外線検出部の温度上昇
の効率の最適化が図れる赤外線検出素子の構造を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の赤外線検出素子は、表面から裏面に
貫通する中空部を有する基板と、この中空部の表面側開
口を覆ってその周辺部分が前記基板に支持された熱絶縁
膜と、その熱絶縁膜上の略中央に形成された、前記表面
側開口の平面形状と略相似形状の赤外線検出部とを備
え、前記赤外線検出部が、サーミスタと、そのサーミス
タに接続された一対の電極と、赤外線吸収膜とを備えて
いる赤外線検出素子において、前記赤外線検出素子が真
空中に封止されると共に、前記中空部上の前記熱絶縁膜
に対する前記赤外線検出部のサイズ比が0.5 乃至0.7 で
あることを特徴とするものである。
【0010】請求項2記載の赤外線検出素子は、表面か
ら裏面に貫通する中空部を備え、上面平坦なシュテム上
に実装された基板と、この中空部の表面側開口を覆って
その周辺部分が前記基板に支持された熱絶縁膜と、その
熱絶縁膜上に形成された、前記表面側開口の平面形状と
略相似形状の赤外線検出部とを備え、前記赤外線検出部
が、サーミスタと、そのサーミスタに接続された一対の
電極と、赤外線吸収膜とを備えている赤外線検出素子に
おいて、前記赤外線検出素子がキセノンガス中に封止さ
れ、前記シュテムの上面から前記熱絶縁膜までの距離h
(mm)を横軸にとり、前記表面側開口に対する前記赤
外線検出部のサイズ比r(%)を縦軸にとった座標系
で、前記距離h及び前記サイズ比rの値が、4つの座標
(0.1,75),(2.2,60),(0.1,95),(2.2,80) で囲まれる矩形
領域内に設定されていることを特徴とするものである。
【0011】請求項3記載の赤外線検出素子は、表面か
ら裏面に貫通する中空部を備え、上面平坦なシュテム上
に実装された基板と、この中空部の表面側開口を覆って
その周辺部分が前記基板に支持された熱絶縁膜と、その
熱絶縁膜上に形成された、前記表面側開口の平面形状と
略相似形状の赤外線検出部とを備え、前記赤外線検出部
が、サーミスタと、そのサーミスタに接続された一対の
電極と、赤外線吸収膜とを備えている赤外線検出素子に
おいて、前記赤外線検出素子が大気雰囲気に曝され、前
記シュテムの上面から前記熱絶縁膜までの距離h(m
m)を横軸にとり、前記表面側開口に対する前記赤外線
検出部のサイズ比r(%)を縦軸にとった座標系で、前
記距離h及び前記サイズ比rの値が、4つの座標(0.1,8
0),(2.2,70),(0.1,97),(2.2,90) で囲まれる矩形領域内
に設定されていることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】本願発明者らは、熱絶縁膜2と赤外線検出部3
の最適サイズ比を求めるために、ダイアフラム構造上の
温度分布をダイアフラム構造からガスへ逃げる熱の影響
を考慮してシミュレートした。図2及び図3にそれぞ
れ、キセノンガス中、空気中の場合の、熱絶縁膜2とシ
ュテム10との距離h(mm)に応じたサイズ比r=L1/L0(%)
の最適領域のシミュレーション結果を示す。図2及び図
3で、横軸は、熱絶縁膜2からシュテム10の上面まで
の距離hを表し、縦軸は、中空部1aの表面側開口に臨
む、平面視略正方形状の熱絶縁膜2の部分の一辺の長さ
L0に対する、平面視略正方形状の赤外線検出部3の一辺
の長さL1のサイズ比r=L0/L1(%)を表している。
【0013】図2に示すように、キセノンガス中では、
4つの座標(0.1,75),(2.2,60),(0.1,95),(2.2,80) で囲
まれる矩形領域内が赤外線検出部の温度上昇を高くする
最適領域である。また、図3に示すように、大気雰囲気
中では、4つの座標(0.1,80),(2.2,70),(0.1,97),(2.2,
90) で囲まれる矩形領域内が赤外線検出部の温度上昇を
高くする最適領域であった。但し、図2及び図3に示す
最適領域は、製造上のバラツキを考慮して、サイズ比r
で略±10% 程度の実用上の範囲を設定したものである。
この結果に基づいて赤外線検出素子を形成すれば、赤外
線検出部3に入射する赤外線のエネルギーを効率良く赤
外線検出部3の温度上昇に変換することが可能となり、
結果として、より高感度の赤外線検出素子を形成するこ
とができる。
【0014】また、シミュレートした結果によれば、真
空中においては、熱絶縁膜2からシュテム10の上面ま
での距離hを変化させてもサイズ比r の最適値の変化は
小さい値となった。この場合の赤外線検出素子の温度上
昇特性の一実施例を図4に示す。図4は熱絶縁膜2の、
表面側開口1bに臨む平面視略正方形状の部分に対する
赤外線検出部3のサイズ比r (表面側開口1bの一辺の
長さL0に対する赤外線検出部3の一辺の長さL1の比)に
対する赤外線検出部3の温度上昇を示した線図である。
この場合、表面側開口1bの一辺の長さL0を略1.5mm と
した。図4の赤外線検出素子の温度上昇特性より、サイ
ズ比r の最適値を略60% として、その値を略中心に±10
% の範囲を実用上の最適範囲に設定した。
【0015】
【実施例】図1に基づいて本発明の赤外線検出素子の一
実施例について説明する。図18a)は赤外線検出素子
の平面図、図1(b)は赤外線検出素子の断面図であ
る。但し、詳細構造は図示及び説明を省略することとし
赤外線検出素子の要部のみを説明することとする。ま
た、図5に示した構成と同等構成については同符号を付
すこととする。図において、厚さ500 μm のシリコンで
構成される基板1の中央部分には、平面視略正方形状の
中空部1aが形成されている。基板1の中空部1aの表
面側開口1bを覆って、酸化シリコン等で構成された熱
絶縁膜2が形成されている。熱絶縁膜2は、中空部1a
の表面側開口1bの周辺部分で基板1に接合され支持さ
れている。表面側開口1bの一辺の長さは長さL0に形成
されている。この中空部1aの表面側開口1b上に張ら
れた熱絶縁膜2上に赤外線検出部3が形成されている。
赤外線検出部3の一辺の長さは長さL1に形成されてい
る。
【0016】赤外線検出部3は、温度変化に応じて抵抗
値が変化する、平面視略正方形状のサーミスタ4、下部
電極5、上部電極6、赤外線吸収膜7、下部電極5及び
上部電極6の引出し部5a,6aの引出し側の端部に形
成された電極パッド8,9等から構成されている。アモ
ルファスシリコン等で構成されたサーミスタ4は中空部
1aの表面側開口1bに臨む熱絶縁膜2上の中央部分に
形成されており、その形状は、表面側開口1bと相似形
の平面視略正方形状に形成されている。サーミスタ4の
上下面にはクロム等で構成された一対の電極(下部電極
5及び上部電極6)が形成されている。下部電極5及び
上部電極6は、中空部1aの外側まで延長されており、
その端部に電極パッド8,9がそれぞれ形成されてい
る。下部電極5及び上部電極6の平面形状は、サーミス
タ4と略同一の平面視略正方形状に形成されている。サ
ーミスタ4の上面は、一部分に上部電極6を挟んで、酸
化シリコン等から構成された、平面視略正方形状の赤外
線吸収膜7で覆われている。また、10は赤外線検出素
子を実装する基台となる上面平坦なシュテムである。
【0017】次に、図1に示した赤外線検出素子の製造
方法の一実施例について説明する。まず、シリコンで構
成された基板1上に、グロー放電分解法で、膜厚5000Å
の酸化窒化シリコン層である熱絶縁膜2を形成した。こ
の時の成膜条件は、モノシラン、アンモニア、窒素、一
酸化二窒素の混合ガスを使用し、アンモニア、窒素、一
酸化二窒素の総量に対する一酸化二窒素の割合を30%、
基板温度200 ℃、圧力1 Torr、周波数13.56MHz、放電電
力30W とした。
【0018】続いて、熱絶縁膜2上に、電子ビーム蒸着
法により、基板温度150 ℃で、膜厚2000Åのクロムを成
膜し、フォトリソグラフ工程でパターン化して、下部電
極5を形成した。下部電極5の形状は、サーミスタ4を
挟む部分である中央部分が略1.9mm ×1.9mm のサイズの
正方形で、基板1の外周に向かって細い延長部分(引出
し部5a)を備えている。
【0019】次に、下部電極5上に、グロー放電分解法
により、膜厚1 μm のp型アモルファスSiC を成膜し、
フォトリソグラフ工程で略2mm ×2mm のサイズの正方形
にパターン化して、サーミスタ4を形成した。このとき
の成膜条件は、900 モル%のメタン、0.25モル%のジボ
ランを加えた水素希釈のモノシランを用い、基板温度20
0 ℃、圧力0.9 Torr、周波数13.56MHz、放電電力20W と
した。
【0020】続いて、サーミスタ4上に、電子ビーム蒸
着法により、基板温度150 ℃で、膜厚1000Åのクロムを
成膜し、フォトリソグラフ工程でパターン化して、上部
電極6を形成した。サーミスタ4を挟む上部電極6の形
状は、下部電極5の形状と略同一であるが、引出し部6
aは、下部電極5の引出し部5aとは異なる方向に形成
されている。上部電極6の中央部分の形状は、下部電極
5と同様に略1.9mm ×1.9mm のサイズの正方形状に形成
した。なお、下部電極5及び上部電極6を構成するクロ
ムには、適当な不純物を添加しておくことによって、熱
伝導率を小さくでき、赤外線検出素子の検出感度を向上
させることができる。また、クロムの代わりに、熱伝導
率の小さなニッケルクロムを用いることもできる。
【0021】次に、上部電極6上に、グロー放電分解法
により、膜厚1 μm の酸化シリコンの薄膜を成膜し、フ
ォトリソグラフ工程でパターン化して、赤外線吸収膜7
を形成した。このときの成膜条件は、モノシランの流量
50sccm、一酸化二窒素の流量875sccm 、基板温度200
℃、圧力1Torr 、周波数13.56MHz、放電電力150Wとし
た。
【0022】次に、赤外線吸収膜7上に、電子ビーム蒸
着法で、アルミを成膜し、フォトリソグラフ工程で所定
形状にパターン化して、下部電極5及び上部電極6の引
出し部5a,6aの端部に電極パッド8,9を形成し
た。このようにして、基板1上に熱絶縁膜2及び赤外線
検出部3を形成した後、赤外線検出部3が形成された側
と反対側の基板1の裏面から、基板1を水酸化カリウム
で熱絶縁膜2に達するまで異方性エッチングして中空部
1aを形成した。その結果、中空部1a上の熱絶縁膜2
の部分(熱絶縁膜2の表面側開口1bに臨む部分)は、
2.35mm×2.35mmのサイズの平面視略正方形状となった。
【0023】以上に説明した設計手法を用いて、ダイア
フラムとシュテム間距離hを500 μm とし、赤外線検出
部3と熱絶縁膜2とのサイズ比L1/L0 を0.85とした赤外
線検出素子は、空気中において、図3に示したシミュレ
ーションの結果通り、高い感度を示し良好な使用性能が
得られた。
【0024】なお、表面側開口及び赤外線検出部の平面
形状は実施例に限定されない。
【0025】
【発明の効果】請求項1記載の赤外線検出素子によれ
ば、真空中において、熱絶縁膜の、表面側開口に臨む平
面視略正方形状の部分に対する赤外線検出部のサイズ比
r を最適化することができ、赤外線検出素子の感度向上
を図ることができる。
【0026】請求項2記載の赤外線検出素子によれば、
キセノンガス中において、熱絶縁膜の、表面側開口に臨
む平面視略正方形状の部分に対する赤外線検出部のサイ
ズ比r と、熱絶縁膜とシュテムの距離h の値を最適化す
ることができ、赤外線検出素子の感度向上を図ることが
できる。
【0027】請求項3記載の赤外線検出素子によれば、
大気雰囲気中において、熱絶縁膜の、表面側開口に臨む
平面視略正方形状の部分に対する赤外線検出部のサイズ
比rと、熱絶縁膜とシュテムの距離h の値を最適化する
ことができ、赤外線検出素子の感度向上を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の赤外線検出素子の一実施例を示す図
で、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図2】本発明の赤外線検出素子のキセノンガス中での
感度最適領域を示す線図である。
【図3】本発明の赤外線検出素子の大気雰囲気中での感
度最適領域を示す線図である。
【図4】本発明の赤外線検出素子での、真空中での赤外
線検出部の温度上昇特性を示す線図である。
【図5】従来の赤外線検出素子の一例を示す図で、
(a)は平面図、(b)は断面図である。
【符号の説明】
1a 中空部 1 基板 1b 表面側開口 2 熱絶縁膜 3 赤外線検出部 4 サーミスタ 5 下部電極(電極) 6 上部電極(電極) 7 赤外線吸収膜 10 シュテム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中邑 卓郎 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 石田 拓郎 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 吉田 仁 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面から裏面に貫通する中空部を有する
    基板と、この中空部の表面側開口を覆ってその周辺部分
    が前記基板に支持された熱絶縁膜と、その熱絶縁膜上の
    略中央に形成された、前記表面側開口の平面形状と略相
    似形状の赤外線検出部とを備え、前記赤外線検出部が、
    サーミスタと、そのサーミスタに接続された一対の電極
    と、赤外線吸収膜とを備えている赤外線検出素子におい
    て、前記赤外線検出素子が真空中に封止されると共に、
    前記中空部上の前記熱絶縁膜に対する前記赤外線検出部
    のサイズ比が0.5 乃至0.7 であることを特徴とする赤外
    線検出素子。
  2. 【請求項2】 表面から裏面に貫通する中空部を備え、
    上面平坦なシュテム上に実装された基板と、この中空部
    の表面側開口を覆ってその周辺部分が前記基板に支持さ
    れた熱絶縁膜と、その熱絶縁膜上に形成された、前記表
    面側開口の平面形状と略相似形状の赤外線検出部とを備
    え、前記赤外線検出部が、サーミスタと、そのサーミス
    タに接続された一対の電極と、赤外線吸収膜とを備えて
    いる赤外線検出素子において、前記赤外線検出素子がキ
    セノンガス中に封止され、 前記シュテムの上面から前記熱絶縁膜までの距離h(m
    m)を横軸にとり、前記表面側開口に対する前記赤外線
    検出部のサイズ比r(%) を縦軸にとった座標系で、前記
    距離h及び前記サイズ比rの値が、4つの座標(0.1,7
    5),(2.2,60),(0.1,95),(2.2,80) で囲まれる矩形領域内
    に設定されていることを特徴とする赤外線検出素子。
  3. 【請求項3】 表面から裏面に貫通する中空部を備え、
    上面平坦なシュテム上に実装された基板と、この中空部
    の表面側開口を覆ってその周辺部分が前記基板に支持さ
    れた熱絶縁膜と、その熱絶縁膜上に形成された、前記表
    面側開口の平面形状と略相似形状の赤外線検出部とを備
    え、前記赤外線検出部が、サーミスタと、そのサーミス
    タに接続された一対の電極と、赤外線吸収膜とを備えて
    いる赤外線検出素子において、前記赤外線検出素子が大
    気雰囲気に曝され、 前記シュテムの上面から前記熱絶縁膜までの距離h(m
    m)を横軸にとり、前記表面側開口に対する前記赤外線
    検出部のサイズ比r(%) を縦軸にとった座標系で、前記
    距離h及び前記サイズ比rの値が、4つの座標(0.1,8
    0),(2.2,70),(0.1,97),(2.2,90) で囲まれる矩形領域内
    に設定されていることを特徴とする赤外線検出素子。
JP6231694A 1994-09-27 1994-09-27 赤外線検出素子 Withdrawn JPH0894434A (ja)

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