JPH06137939A - 赤外線検出素子 - Google Patents

赤外線検出素子

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JPH06137939A
JPH06137939A JP28912692A JP28912692A JPH06137939A JP H06137939 A JPH06137939 A JP H06137939A JP 28912692 A JP28912692 A JP 28912692A JP 28912692 A JP28912692 A JP 28912692A JP H06137939 A JPH06137939 A JP H06137939A
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JP
Japan
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substrate
insulating film
heat insulating
infrared detecting
film
Prior art date
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Pending
Application number
JP28912692A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayoshi Awai
崇善 粟井
Atsushi Sakai
淳 阪井
Koichi Aizawa
浩一 相澤
Takuo Ishida
拓郎 石田
Keiji Kakinote
啓治 柿手
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダイアフラム構造の赤外線検出素子におい
て、熱絶縁膜の歪み発生や破壊が良好に防止された赤外
線検出素子を提供する。 【構成】 中空部12を有する基板16と、この中空部
12を覆って周辺が基板に支持された熱絶縁膜14と、
熱絶縁膜14の中空部12を覆う個所に設けられた、サ
ーミスタ30および一対の電極20、20からなる赤外
線検出部とを備えた赤外線検出素子において、基板16
と熱絶縁膜14とが、酸化シリコンなどを用いて、同じ
材料から一体形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、赤外線検出素子に関
し、詳しくは、温度変化に伴って抵抗が変化するサーミ
スタを利用して、赤外線を検出する熱型の赤外線検出素
子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】赤外線検出素子は、物体や人体から放出
される微弱な赤外線を検出するのに用いられることが多
く、高感度であることが要求される。そこで、従来の熱
型赤外線検出素子では、基板の一部を堀り抜いて中空部
を形成し、この中空部を覆って、周辺のみで基板に支持
されるようにして、熱絶縁膜を形成しておき、この熱絶
縁膜の上に、電極やサーミスタ、赤外線吸収層などから
なる赤外線検出部を設けることが行われている。このよ
うに、基板の中空部に熱絶縁膜を張るように設けておく
構造は、いわゆるダイアフラム構造と呼ばれ、赤外線検
出部の熱が、中空部を覆う熱絶縁膜を介してのみ基板に
伝達されることになるので、赤外線検出部から基板へ熱
が逃げ難く、その結果、赤外線検出部に供給された赤外
線の熱エネルギーをサーミスタの抵抗変化に効率良く変
換することができ、感度を向上させることができる。
【0003】このダイアフラム構造の赤外線検出素子に
おいて、熱絶縁膜の熱抵抗をR、単位時間当たり単位面
積に入射する赤外線のエネルギーをI、赤外線吸収膜の
面積をSとすれば、赤外線検出部の温度上昇ΔTは、Δ
T=RISで表されることになる。ここで、熱抵抗R
は、熱絶縁膜の熱伝導率が小さいほど、また、膜厚が薄
くなるほど、大きくなるので、熱伝導率の小さな、膜厚
の薄い熱絶縁膜を用いるほど、温度上昇が大きくなり、
検出感度が向上することになる。
【0004】このようなダイアフラム構造の赤外線検出
素子を製造するには、シリコンなどからなる基板の上
に、酸化シリコンなどの熱絶縁膜、および、赤外線検出
部の各薄膜層を形成した後、熱絶縁膜とは反対の側から
基板を選択エッチングして、熱絶縁膜の裏面まで達する
中空部を形成していた。このダイアフラム構造の赤外線
検出素子は、静止物体や静止人体から放射される微弱な
赤外線を検出ことが可能であるとともに、振動によって
誤作動を起こすことがなく、衝撃に強いという利点を有
している。また、半導体プロセス技術を利用して製造す
ることができるので、大量生産が可能で、低コスト化を
図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
なダイアフラム構造の赤外線検出素子は、製造過程で、
基板と熱絶縁膜との間の内部応力に差が生じ、この内部
応力で熱絶縁膜を歪ませ、熱絶縁膜が破壊されてしまう
という問題があった。これは、基板と熱絶縁膜に異なる
材料を用い、予め製造された基板の表面で熱絶縁膜を成
膜すれば、両者の温度差や熱膨張率などの特性の違い
で、どうしても内部応力に差が生じるのである。但し、
基板の上に熱絶縁膜や赤外線検出部の各層を形成した段
階では、熱絶縁膜が基板に全面で接合されているので、
内部応力で熱絶縁膜が破壊されることはないのである
が、基板を選択エッチングして中空部を形成すると、こ
の中空部の個所では、熱絶縁膜が何ら支持されていない
ので、内部応力が開放され、熱絶縁膜を歪ませたり破壊
したりするのである。
【0006】前記したように、赤外線検出素子の感度を
向上させるために、熱絶縁膜に熱伝導率の小さな材料を
用いたり、熱絶縁膜の厚みを薄くしたりするほど、基板
との内部応力の差が大きくなったり、熱絶縁膜の強度が
弱くなるので、熱絶縁膜の歪みや破壊が生じ易くなる。
そこで、この発明の課題は、前記のようなダイアフラム
構造の赤外線検出素子において、熱絶縁膜の歪み発生や
破壊が良好に防止された赤外線検出素子を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する、こ
の発明にかかる赤外線検出素子は、中空部を有する基板
と、この中空部を覆って周辺が基板に支持された熱絶縁
膜と、熱絶縁膜の中空部を覆う個所に設けられた、サー
ミスタおよび一対の電極からなる赤外線検出部とを備え
た赤外線検出素子において、基板と熱絶縁膜とが、同じ
材料から一体形成されている。
【0008】すなわち、基板と熱絶縁膜に同じ材料を用
いるとともに、基板と熱絶縁膜を別々に作製して接合し
たり、予め作製された基板の上に熱絶縁膜を成膜したり
するのではなく、基板と熱絶縁膜が一体になった状態
で、それぞれの構造を作製するのである。熱絶縁膜は、
熱伝導率の小さいことなどが要求され、基板には、機械
的強度などが要求されるので、この発明において、熱絶
縁膜および基板を構成する材料には、これらの熱絶縁膜
および基板の両方に必要な性質を備えた材料を用いるこ
とが好ましい。具体的には、酸化シリコンなどが好まし
い材料である。
【0009】熱絶縁膜および基板を作製するには、各種
の半導体製造技術が利用できるが、たとえば、グロー放
電分解法、あるいは、イオンビームクラスター法などの
膜形成手段で、熱絶縁膜および基板の合計厚みに相当す
る膜を形成し、基板の中空部に相当する個所を、選択エ
ッチングなどで除去すればよい。熱絶縁膜と基板を同じ
材料で一体形成すること以外の赤外線検出素子の構成、
すなわち、基板の中空部の形状や、熱絶縁膜の上に形成
する赤外線検出部の層構成などは、従来の赤外線検出素
子と同様の構造がそのまま採用できる。
【0010】
【作用】熱絶縁膜が基板と同じ材料で一体形成されてい
れば、熱絶縁膜と基板の間に、熱膨張率などの特性の違
いはなく、製造過程において内部応力の差が生じること
はない。その結果、内部応力による熱絶縁膜の歪み発生
や破壊を良好に防止することができる。
【0011】
【実施例】ついで、この発明の実施例について、図面を
参照しながら以下に説明する。図1および図2に、赤外
線検出素子の概略構造を表している。基板材10は、酸
化シリコンからなり、矩形状の中空部12を囲む枠状の
基板部16と、中空部12の上を覆って、外周が基板部
16に支持された熱絶縁膜部14とが、一体形成されて
いる。
【0012】熱絶縁膜部14の上で、中空部12の中央
には、アモルファスシリコンなどからなるサーミスタ3
0が設けられており、サ ーミスタ30の上下面には、
クロムなどからなる電極20、20が設けられている。
電極20、20は、基板部16の上まで延長形成され、
その端部にパッド22が設けられている。サーミスタ3
0の上面は、酸化シリコンなどからなる赤外線吸収膜4
0で覆われている。
【0013】このように、サーミスタ30を上下の電極
20、20で挟んだサンドイッチ構造にしておくと、電
極20、20に挟まれるサーミスタ30の体積を大きく
とって、ノイズを低減できる利点がある。上記のような
構造の赤外線検出素子を製造する方法を説明する。ま
ず、シリコン基板上に、グロー放電分解法で、厚さ30
0.5μmの酸化シリコン層を積層した。このときの成
膜条件は、モノシラン、アンモニア、窒素、一酸化二窒
素の混合ガスを使用し、アンモニア、窒素、一酸化二窒
素の総量に対する一酸化窒素の割合を30%、基板温度
250℃、圧力1Torr、周波数13.56MHz 、放電電
力30Wとした。
【0014】この酸化シリコン層の上に、電子ビーム蒸
着法で、基板温度200℃で厚さ500Åのクロムを成
膜し、フォトリソ工程でパターン化して、下部側の電極
を形成した。電極の形状は、中央部は1.9×1.9mm
の正方形で、その外周に細い延長部分を備えている。な
お、クロムには、適当な不純物を添加しておくことによ
って、熱伝導率を小さくでき、素子の検出感度を向上さ
せることができる。また、クロムの代わりに、熱伝導率
の小さなニッケルクロムを用いることもできる。
【0015】電極の上に、グロー放電分解法で、厚さ1
μmのp型a−SiCを成膜し、フォトリソ工程で、2
×2mmの正方形にパターン化して、サーミスタを形成し
た。このときの成膜条件は、900モル%のメタン、
0.25モル%のジボランを加えた水素希釈のモノシラ
ンを用い、基板温度180℃、圧力0.9Torr、周波数
13.56MHz 、放電電力20Wとした。
【0016】サーミスタの上に、電子ビーム蒸着法によ
り、基板温度200℃で厚さ500Åのクロムを成膜
し、フォトリソ工程で所定形状にパターン化して、上部
側の電極を形成した。その形状は、下部側の電極と同じ
であるが、外周への延長部分は、下部側電極とは異なる
方向に延びている。上部側電極の上に、グロー放電分解
法で、厚さ1μmの酸化シリコン層を形成し、フォトリ
ソ工程で、2×2mmの正方形にパターン化して、赤外線
吸収膜とした。このときの成膜条件は、700モル%の
一酸化二窒素を用い、基板温度250℃、圧力1Torr、
周波数13.56MHz 、放電電力30Wとした。
【0017】赤外線吸収膜の上から、電子ビーム蒸着法
で、アルミを成膜し、パターン化して、上下の電極の端
部にパッドを形成した。このようにして、シリコン基板
上の酸化シリコン層の上に、赤外線検出部となる構造部
分を作製した後、水酸化カリウムでシリコン基板をエッ
チング除去し、酸化シリコン層のみを残すようにする。
この酸化シリコン層が、基板材となる。
【0018】基板材のうち、赤外線検出部が作製された
側とは反対側から、基板材の酸化シリコンを、中央部分
のみを300μmの厚み分だけイオンエッチングして、
中空部を形成した。このとき残った酸化シリコンの厚み
0.5μmが、熱絶縁膜部の厚みとなる。熱絶縁膜部の
形状は、2.5×2.5mmの正方形であった。このよう
にして製造された赤外線検出素子は、熱絶縁膜部が歪ん
だり、破壊されたりすることなく、使用時には高い感度
を示し、良好な使用性能が発揮された。
【0019】
【発明の効果】以上に述べた、この発明にかかる赤外線
検出素子は、基板と熱絶縁膜とが、同じ材料で一体形成
されているので、熱絶縁膜に歪みや破壊が生じることが
なく、製造歩留りを向上させることができた。その結
果、赤外線検出素子の生産性を高め、生産コストを低減
させることができる。また、予め基板を作製してから、
その上に熱絶縁膜を作製するという2段階の工程が不要
になり、1度の工程で基板と熱絶縁膜の両方が作製でき
るので、製造プロセスが簡略化されるので、この点で
も、生産能率の向上および生産コストの低減を図ること
ができる。
【0020】熱絶縁膜に歪みや破壊が生じ難ければ、熱
絶縁膜の厚みを薄くして、赤外線の検出感度を向上させ
ることもできるので、赤外線検出素子の性能向上を図る
こともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例を示す赤外線検出素子の断
面図
【図2】 平面図
【符号の説明】
10 基板材 12 中空部 14 熱絶縁膜部 16 基板部 20 電極 30 サーミスタ 40 赤外線吸収膜
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】熱絶縁膜および基板を作製するには、各種
の半導体製造技術が利用できるが、たとえば、グロー放
電分解法、あるいは、イオンビームクラスター法などの
膜形成手段で、熱絶縁膜および基板の合計厚みに相当す
る膜を形成し、基板の中空部に相当する個所を、エッチ
ングなどで除去すればよい。熱絶縁膜と基板を同じ材料
で一体形成すること以外の赤外線検出素子の構成、すな
わち、基板の中空部の形状や、熱絶縁膜の上に形成する
赤外線検出部の層構成などは、従来の赤外線検出素子と
同様の構造がそのまま採用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 拓郎 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 柿手 啓治 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空部を有する基板と、この中空部を覆
    って周辺が基板に支持された熱絶縁膜と、熱絶縁膜の中
    空部を覆う個所に設けられた、サーミスタおよび一対の
    電極からなる赤外線検出部とを備えた赤外線検出素子に
    おいて、基板と熱絶縁膜とが、同じ材料から一体形成さ
    れていることを特徴とする赤外線検出素子。
JP28912692A 1992-10-27 1992-10-27 赤外線検出素子 Pending JPH06137939A (ja)

Priority Applications (1)

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JP28912692A JPH06137939A (ja) 1992-10-27 1992-10-27 赤外線検出素子

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JP28912692A JPH06137939A (ja) 1992-10-27 1992-10-27 赤外線検出素子

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ID=17739105

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