JPH06281503A - 焦電型赤外線センサとその製造方法 - Google Patents

焦電型赤外線センサとその製造方法

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JPH06281503A
JPH06281503A JP3757893A JP3757893A JPH06281503A JP H06281503 A JPH06281503 A JP H06281503A JP 3757893 A JP3757893 A JP 3757893A JP 3757893 A JP3757893 A JP 3757893A JP H06281503 A JPH06281503 A JP H06281503A
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pyroelectric
thin film
layer
film
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JP3757893A
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Junichi Nishiura
順一 西浦
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Nippon Ceramic Co Ltd
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Nippon Ceramic Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 焦電型赤外線センサにおける変換効率、応答
性を改善し、さらにクロストークの影響を無視できる小
型のマルチエレメントセンサを実現すること、ならびに
製造方法において従来の半導体技術とのマッチングを改
善し、赤外線検知部の歩留まり、生産性を向上させ、安
価で高性能な焦電型赤外線センサを提供する。 【構成】 薄層の絶縁性の平坦な支持層とその周辺部に
前記支持層より厚く形成した支持部と前記支持部を持つ
支持層を保持する基板と、この支持層上に少なくとも下
部電極,焦電薄膜および上部電極を積層することにより
形成される赤外線検知部を備える焦電型赤外線センサ。
上記焦電型赤外線センサを製造するのに、基板に除去可
能な部分を形成し、その上部に平坦な支持層、及びその
上部に電極,焦電材料からなる薄層,電極を形成後、前
記除去可能な部分を除去する方法を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焦電型赤外線センサに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の焦電型赤外線センサの検知部(以
下、素子と呼ぶことにする)を図5に示す。薄板状に形
成した焦電基板(15)、受光面電極(14)及び裏面
電極(16)から構成される。焦電型赤外線センサは、
センサに入射した赤外線エネルギによって、焦電体の温
度変化を生じ、このことにより焦電体内部の自発分極の
方向が変化し、焦電体表面に電荷を生じるという現象を
利用したものである。このように受光面(13)に赤外
線が入射することにより、焦電体基板(15)の温度が
変化し、これによって発生した電荷は、受光面電極(1
4)と裏面電極(16)とから取り出されることによ
り、赤外線エネルギが電気信号に変換できるものであ
る。従って、赤外線エネルギを電気信号に変換する際の
変換効率及び応答性は、焦電体基板(15)の熱容量に
起因するため、他の方式の赤外線センサと比較して遅い
ことが知られている。
【0003】この焦電型赤外線センサの変換効率及び応
答性については、焦電体基板(15)の厚さを薄くする
ことにより改善することができる。しかし、一般的に使
用されている焦電体基板(15)の形状寸法は5mm×
3mm×100μm程度である。従来の方法では、素子
を構成する焦電体として焦電体基板(15)を用いてい
るために、焦電体基板の厚さをこれ以上薄くすること
は、機械的な強度、あるいは加工上問題があり、実現し
難いといった問題点があった。
【0004】また、焦電型赤外線センサの例として図4
−a)、図4−b)にみうけられるように、同一の焦電
体基板(15)の上に複数の電極対を形成した構成のセ
ンサも市販品として存在する。近年は、センサの多様化
する応用に対応するため、複数の素子を持つ焦電型赤外
線センサ(以下、マルチエレメントセンサと呼ぶことに
する)の開発が盛んに行われている。しかし従来の構成
では、多数の素子を同一の焦電体基板(15)上に形成
するには限界がある。例えば、現在市販されている2素
子構成センサ図4−a)あるいは4素子構成センサ図4
−b)においても、ある一つの素子が赤外線を吸収し、
温度が上昇した場合、その素子の熱が焦電体基板(1
5)内部の熱伝導によって隣接した素子へ伝わり、熱的
な干渉、ひいては電気信号の干渉(以下、クロストーク
と呼ぶことにする)を生じるという問題点を抱えてい
る。この問題点を解決するには、素子と素子との間隔を
大きくとる必要があり、焦電体基板(15)の面積を拡
大せざるおえなかった。しかしこのことは新たに、焦電
型赤外線センサの実装面積の拡大、および焦電体基板
(15)が衝撃に弱くなるという問題点を生じた。従っ
て、従来の構成ではクロストークの影響が無視できるよ
うな小型のマルチエレメントセンサを構成することは困
難であった。
【0005】上記のような問題点を解決するため図6−
a)あるいは図6−b)に示すような方法が提案されて
きた。図6−a)は特開昭57− 28223で示され
ている薄膜型の焦電型赤外線センサであるが、このよう
な方法では通常の半導体技術では相性の悪いアルカリ系
の特殊なエッチング液の使用が要求され、またこのよう
な特殊なエッチング液には通常に使用するフォトリソグ
ラフィ用のレジストが使用できず、SiNあるいはSi
2といったレジストに代わるエッチングマスクを使用
する必要があり、さらに場合によっては基板の両面より
フォトリソグラフィを行う必要性がでてくるため、生産
工程が実現し難いといった問題点があった。
【0006】さらに上記の問題点(特開昭57− 28
223における問題点)を解決するために図5−b)に
示すような(特開平3−244168)基板上にスペー
サ部分を形成し、その上に下側電極,焦電薄膜及び上側
電極を順次積層していく方法が提案されたが、実際には
赤外線検知部に十分な強度が得られず、さらに各々の膜
による応力のため赤外線検知部の破損,歪等が生じると
いった問題があり、やはり生産工程が実現し難いといっ
た問題点があった。
【発明が解決しようとする課題】このように焦電型赤外
線センサにおける変換効率、応答性を改善し、さらにク
ロストークの影響を無視できる小型のマルチエレメント
センサを実現すること、ならびに従来の半導体技術との
マッチングを改善し、赤外線検知部の歩留まり、生産性
を向上させることが本発明の解決しようとする課題であ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するためになされたものである。その手段とすると
ころは、絶縁材料、半導体材料あるいは複合材料からな
る基板上に、下部に空隙を持つ平坦な支持層を構成し、
その上部に少なくとも電極,焦電材料からなる薄層,電
極を形成することで赤外線検知部の下部に空隙を持つ焦
電型赤外線センサを構成することである。
【0008】
【作用】上記のように構成されている本発明において、
素子部分は従来の焦電体基板を使用する場合に比べ極端
に薄層であり、また平面形状の構成は、半導体の微細加
工技術を利用でき、従来のものと比べて非常に小さな形
状の素子を形成することができる。したがって素子部の
熱容量を極端に小さくすることができ、同じ量の赤外線
エネルギーが受光面電極に入射した場合、素子部の温度
変化が大きくでき変換効率、応答性が改善できる。
【0009】また素子部分が通常の数十μmから数μm
以下と非常に薄くなるため、隣接した素子間の距離が同
じであれば、熱が伝搬する経路が物理的にも熱的にも狭
くなる。したがって薄くすることで隣接する素子の間隔
を短くでき、高集積化を実現できる。さらに素子間の支
持層下部を除去することなく残した場合、この部分はヒ
ートシンクとして作用させることができる。従って素子
間隔を拡大することなく、各素子の熱的分離が容易であ
り、クロストークの影響を無視できる小型のマルチエレ
メントセンサを実現することができる。
【0010】さらに半導体の微細加工技術で一般的に用
いられるエッチング液が使用できるため生産工程を特に
変更する必要もなく、さらに基板の両面よりフォトリソ
グラフィを行う必要はまったくなく、基板片面のみの加
工で良いことから、両面パターニングの可能な特殊なマ
スクアライナを使用することがなく、従って生産性を低
下させることがなく、半導体特有のバッチ処理による大
量生産に十分対応できるため、生産性を大幅に向上させ
ることが可能となる。また平坦な支持層上に素子を構成
するので、支持層を使用しない場合に比べて強度的に強
く、また支持層の種類を最適化することで赤外線検知部
分を構成する各々の薄膜の応力バランスをとることが容
易となり、赤外線検知部の破損,歪の発生がなく、さら
に段差が少ないので電極等の配線切れ問題をなくすこと
ができる。
【0011】
【実施例1】以下本発明による焦電型赤外線センサの実
施例を、図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の
一実施例を示す焦電型赤外線センサの概略平面図及び前
記概略平面図A−A’間の概略断面図である。また図2
は、本発明の一実施例を示す焦電型赤外線センサの製造
過程を示しており、図2−a)〜e)までは図1−b)
のA−A’間の製造工程上の断面図である。例えばSi
からなる基板(1)を準備する。基板がSiの場合は通
常の半導体技術によりFETあるいはオペアンプIC等
が同じ基板上に形成でき、機能的な素子作りができると
いうメリットがある。まずSi基板の表面に絶縁膜
(2)としてSiN薄膜を形成する。このSiNは焦電
素子部分のみを基板上に形成するのであれば特に必要は
ない。FET等の能動素子を同じ基板上に形成する場合
には能動素子の保護膜として機能する。次に除去可能な
層(3)としてSiO2を基板全面に形成する。その後
フォトリソグラフィにより必要な部分のみ除去可能な層
(3)であるSiO2を残し、他の部分はHF系ウエッ
トエッチングあるいはドライエッチングにより除去し、
島状に除去可能な層(3)を残し犠牲部分(31)とす
る。このようにしてできた基板全面に例えばCVD法に
よりSiNを成膜し、支持層(5)の支持部(4)とな
る膜を形成する。その後フォトリソグラフィにより、後
に支持層(5)の支持部(4)となる部分のみを残すよ
うにエッチングを行い、除去可能な層(3)と支持部
(4)とが平坦な構造となるようにする。つぎにさらに
CVD法により基板全面に支持層(5)となるSiNを
形成する。このようにしてできた基板上に各膜を積層し
ていき赤外線検知部を形成していく。まず下部電極
(6)としてPt薄膜をスパッタリング法で形成する。
パターニングはフォトリソグラフィおよびドライエッチ
ングで実施する。つぎに焦電薄膜(7)としてPZT薄
膜(PbTiO3−PbZrO3系薄膜)をイオンビーム
スパッタリング法で成膜し、必要なパターンに仕上げ
る。その後、上部電極(8)としてCr−Ni薄膜をス
パッタリング法により成膜,パターニングする。次に赤
外線吸収薄膜(9)として、金黒を真空蒸着法で形成す
る。最後に素子表面をSiN(10)等の絶縁膜で覆
い、最後にドライエッチングにより除去可能な層をエッ
チング除去するための開口部(12)をフォトリソグラ
フィおよびドライエッチング法により形成する。最後に
HF系エッチング液を用いて除去可能な層(3)を除去
し、空洞部(11)を形成する。
【0012】
【実施例2】本発明による焦電型赤外線センサの別の実
施例を、図面を用いて詳細に説明する。図3はその製造
過程を示している。Siからなる基板(1)を準備す
る。基板がSiの場合は通常の半導体技術によりFET
あるいはオペアンプIC等が同じ基板上に形成でき、機
能的な素子作りができるというメリットがある。まずS
i基板の表面に研削加工を行い溝部(32)を形成す
る。次に溝部(32)を埋めるように除去可能な層
(3)としてリンドープガラス(以下PSGとする)を
スピナーにより基板全面に塗布形成する。その後フォト
リソグラフィにより溝部(2)に埋め込まれたPSGと
基板(1)の表面と平坦になるようにエッチングを実施
する。平坦になった基板(1)上に再度除去可能な層
(3)としてリンドープガラス(以下PSGとする)を
スピナーにより基板全面に塗布形成する。つぎに基板全
面の除去可能な層(3)のPSGを、溝部(32)に対
応する必要な部分のみ残し他の部分はHF系ウエットエ
ッチングあるいはドライエッチングにより除去し、島状
に除去可能な層(3)を残し犠牲部分(31)とする。
このようにしてできた基板全面に例えばCVD法により
SiNを成膜し、支持層(5)の支持部(4)となる膜
を形成する。その後フォトリソグラフィにより、後に支
持層(5)の支持部(4)となる部分のみを残すように
エッチング除去を行い、犠牲部分(32)と支持部
(4)とが平坦な構造となるようにする。つぎにさらに
CVD法により基板全面に支持層(5)となるSiNを
形成する。このようにしてできた基板上に各膜を積層し
て赤外線検知部を形成していく。まず下部電極(6)と
してPt薄膜をスパッタリング法で形成する。パターニ
ングはフォトリソグラフィおよびドライエッチングで実
施する。つぎに焦電薄膜(7)としてPZT薄膜(Pb
TiO3−PbZrO3系薄膜)を、イオンビームスパッ
タリング法で成膜し、必要なパターンに仕上げる。その
後上部電極(8)としてCr−Ni薄膜をスパッタリン
グ法により成膜,パターニングする。次に赤外線吸収薄
膜(9)として、金黒を真空蒸着法で形成する。最後に
素子表面をSiN(10)等の絶縁膜で覆い、フォトリ
ソグラフィ及びエッチングにより取り出し電極(33)
部を露出させ、最後にドライエッチングにより除去可能
な層をエッチング除去するための開口部(12)をフォ
トリソグラフィおよびドライエッチング法により形成
し、HF系エッチング液を用いて除去可能な層(3)を
除去し、空洞部(11)を形成する。
【0013】ここで基板(1)はSi以外に半導体材
料、絶縁材料あるいはそれらの複合材料であっても良
い。実施例2ではSi基板を研削加工により溝部を形成
しているが、この方法以外にもウエットエッチング,ド
ライエッチングによる方法でも良いし、特に半導体単結
晶の場合は異方性エッチングでも良い。除去可能な層
(3)は半導体微細加工技術において簡単に除去できる
ものであれば良く、SiO2の他にPSG,BSGなど
が使用できる。また金属材料であっても除去可能なエッ
チング液を使用すれば良い。また上記実施例では除去可
能な層(3)を塗布後フォトリソグラフィ及びエッチン
グにより平坦化してから再度除去可能な層(3)を塗布
し、島状の除去可能な層(3)を形成したがこの他にも
複数回PSGを塗布することにより厚い除去可能な層
(3)を形成し、フォトリソグラフィ及びエッチング技
術により島状に残す方法でもよい。支持部(4)および
支持層(5)は前記例の他、腐食されないダイヤモンド
薄膜、AlN、BN等でも良く、下部の層を除去する場
合に腐食されず、絶縁物であればポリイミド,ポリユリ
ア系あるいはそのほかの有機材料、あるいは複合材料で
も良い。また上記以外にpoly−Siのように十分な
絶縁体でなくても絶縁膜等で覆うあるいは挟み込むこと
によって支持層として機能するものであれば良い。さら
に単層でなくても多層構造であっても良い。下部電極
(6)はPtを使用したが、これは焦電薄膜(7)の結
晶性がPt薄膜の結晶性に影響を受けるためである。焦
電薄膜が(PbTiO3−PbZrO3)系では、特に
(111)配向のPt薄膜が適しているが、成膜条件を
調整することで面配向状態を変化させることができるた
め、焦電薄膜にうまくマッチングする面配向状態とすれ
ば良い。焦電薄膜(7)は(PbTiO3−PbZr
3)系を用いたがその他にPbTiO3、NbTaO3
系、LiTaO3系、TGS系等の焦電材料であれば良
く、また結晶状態は単結晶、多結晶のどちらでも良く、
さらにポリマ焦電材料あるいはポリマとの複合体でも良
い。各層の形成はスパッタリング法、CVD法で行った
が、蒸着等の気相薄膜形成法等でも良い。上部電極
(8)はCr−Niを用いたがこれ以外にも電極として
使用可能なもの、例えばAl,Cr,Ni,Pt等特に
制約はないが、できれば赤外線吸収効率の高いものの方
が望ましい。赤外線吸収効率が低い材料で上部電極を構
成した場合は以降に述べるような赤外線吸収膜(9)が
あるほうが性能は向上できる。赤外線吸収膜(9)は金
黒を使用したが、そのほかにも白金黒,Feその他の合
金の酸化物などが使用できる。また上部電極(8)自体
の赤外線吸収効率が非常に大きく、特に赤外線吸収膜
(9)を必要としない場合はなくてもよい。
【0014】実施例では一つの素子のみであるがマルチ
エレメントとするには多数の素子を形成すれば良い。こ
の場合は素子を単独で用いているが、電極形成時に多数
の素子を配線しても、外部で配線しても良く、素子の配
線方法によって、さまざまな応用に対処することができ
る。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、焦電型赤
外線センサの変換効率、応答性を改善すること、クロス
トークの影響を無視できる小型のマルチエレメントセン
サを実現できること、さらに半導体の微細加工技術で一
般的に用いられる工程が使用できるため生産工程を特に
変更する必要もなく、さらに基板の両面よりフォトリソ
グラフィを行う必要はまったくないため特殊な装置を必
要とせず、生産性を低下させることがまったくなく、半
導体特有のバッチ処理による大量生産に十分対応できる
ため生産性の向上を可能する点で工業的価値がある。ま
た多様化する焦電型赤外線センサの応用に対応でき、工
業的価値は大きい。
【0016】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す焦電型赤外線センサの
概略図である。
【図2】本発明の一実施例を示す焦電型赤外線センサの
製造工程図である。
【図3】本発明の別の実施例を示す焦電型赤外線センサ
の製造工程図である。
【図4】従来の方法による複数の素子を持つ焦電型赤外
線センサの構造を示した図である。
【図5】従来の方法による焦電型赤外線センサの構造を
示した図である。
【図6】従来の方法による薄膜焦電型赤外線センサの構
造を示した図である。
【符合の説明】
1 Si基板 2 絶縁膜 3 除去可能な層 4 支持部 5 支持層 6 下部電極 7 焦電薄膜 8 上部電極 9 赤外線吸収膜 10 絶縁膜 11 空洞部 12 開口部 13 受光面 14 受光面電極 15 焦電体基板 16 裏面電極 17 Si基板 18 絶縁皮膜 19 絶縁皮膜 20 下部電極 21 焦電薄膜 22 上部電極 23 絶縁皮膜 24 赤外線吸収膜 25 基板 26 絶縁膜 27 下部電極 28 焦電薄膜 29 上部電極 30 空洞部 31 犠牲部分 32 溝部 33 取り出し電極
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月29日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焦電型赤外線センサに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の焦電型赤外線センサの検知部(以
下、素子と呼ぶことにする)を図17に示す。薄板状に
形成した焦電基板(15)、受光面電極(14)及び裏
面電極(16)から構成される。焦電型赤外線センサ
は、センサに入射した赤外線エネルギによって、焦電体
の温度変化を生じ、このことにより焦電体内部の自発分
極の方向が変化し、焦電体表面に電荷を生じるという現
象を利用したものである。このように受光面(13)に
赤外線が入射することにより、焦電体基板(15)の温
度が変化し、これによって発生した電荷は、受光面電極
(14)と裏面電極(16)とから取り出されることに
より、赤外線エネルギが電気信号に変換できるものであ
る。従って、赤外線エネルギを電気信号に変換する際の
変換効率及び応答性は、焦電体基板(15)の熱容量に
起因するため、他の方式の赤外線センサと比較して遅い
ことが知られている。
【0003】この焦電型赤外線センサの変換効率及び応
答性については、焦電体基板(15)の厚さを薄くする
ことにより改善することができる。しかし、一般的に使
用されている焦電体基板(15)の形状寸法は5mm×
3mm×100μm程度である。従来の方法では、素子
を構成する焦電体として焦電体基板(15)を用いてい
るために、焦電体基板の厚さをこれ以上薄くすること
は、機械的な強度、あるいは加工上問題があり、実現し
難いといった問題点があった。
【0004】また、焦電型赤外線センサの例として図1
5、図16にみうけられるように、同一の焦電体基板
(15)の上に複数の電極対を形成した構成のセンサも
市販品として存在する。近年は、センサの多様化する応
用に対応するため、複数の素子を持つ焦電型赤外線セン
サ(以下、マルチエレメントセンサと呼ぶことにする)
の開発が盛んに行われている。しかし従来の構成では、
多数の素子を同一の焦電体基板(15)上に形成するに
は限界がある。例えば、現在市販されている2素子構成
センサ図15あるいは4素子構成センサ図16において
も、ある一つの素子が赤外線を吸収し、温度が上昇した
場合、その素子の熱が焦電体基板(15)内部の熱伝導
によって隣接した素子へ伝わり、熱的な干渉、ひいては
電気信号の干渉(以下、クロストークと呼ぶことにす
る)を生じるという問題点を抱えている。この問題点を
解決するには、素子と素子との間隔を大きくとる必要が
あり、焦電体基板(15)の面積を拡大せざるおえなか
った。しかし、このことは新たに、焦電型赤外線センサ
の実装面積の拡大、および焦電体基板(15)が衝撃に
弱くなるという問題点を生じた。従って、従来の構成で
はクロストークの影響が無視できるような小型のマルチ
エレメントセンサを構成することは困難であった。
【0005】上記のような問題点を解決するため図18
−a)あるいは図18−b)に示すような方法が提案さ
れてきた。図18−a)は特開昭57− 28223で
示されている薄膜型の焦電型赤外線センサであるが、こ
のような方法では通常の半導体技術では相性の悪いアル
カリ系の特殊なエッチング液の使用が要求され、またこ
のような特殊なエッチング液には通常に使用するフォト
リソグラフィ用のレジストが使用できず、SiNあるい
はSiOといったレジストに代わるエッチングマスク
を使用する必要があり、さらに場合によっては基板の両
面よりフォトリソグラフィを行う必要性がでてくるた
め、生産工程が実現し難いといった問題点があった。
【0006】さらに上記の問題点(特開昭57−282
23における問題点)を解決するために図18−b)
示すような(特開平3−244168)基板上にスペー
サ部分を形成し、その上に下側電極,焦電薄膜及び上側
電極を順次積層していく方法が提案されたが、実際には
赤外線検知部に十分な強度が得られず、さらに各々の膜
による応力のため赤外線検知部の破損,歪等が生じると
いった問題があり、やはり生産工程が実現し難いといっ
た問題点があった。
【発明が解決しようとする課題】このように焦電型赤外
線センサにおける変換効率、応答性を改善し、さらにク
ロストークの影響を無視できる小型のマルチエレメント
センサを実現すること、ならびに従来の半導体技術との
マッチングを改善し、赤外線検知部の歩留まり、生産性
を向上させることが本発明の解決しようとする課題であ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するためになされたものである。その手段とすると
ころは、絶縁材料、半導体材料あるいは複合材料からな
る基板上に、下部に空隙を持つ平坦な支持層を構成し、
その上部に少なくとも電極,焦電材料からなる薄層,電
極を形成することで赤外線検知部の下部に空隙を持つ焦
電型赤外線センサを構成することである。
【0008】
【作用】上記のように構成されている本発明において、
素子部分は従来の焦電体基板を使用する場合に比べ極端
に薄層であり、また平面形状の構成は、半導体の微細加
工技術を利用でき、従来のものと比べて非常に小さな形
状の素子を形成することができる。したがって素子部の
熱容量を極端に小さくすることができ、同じ量の赤外線
エネルギーが受光面電極に入射した場合、素子部の温度
変化が大きくでき変換効率、応答性が改善できる。
【0009】また素子部分が通常の数十μmから数μm
以下と非常に薄くなるため、隣接した素子間の距離が同
じであれば熱が伝搬する経路が物理的にも熱的にも狭く
なる。したがって薄くすることで隣接する素子の間隔を
短くでき、高集積化を実現できる。さらに素子間の支持
層下部を除去することなく残した場合、この部分はヒー
トシンクとして作用させることができる。従って素子間
隔を拡大することなく、各素子の熱的分離が容易であ
り、クロストークの影響を無視できる小型のマルチエレ
メントセンサを実現することができる。
【0010】さらに半導体の微細加工技術で一般的に用
いられるエッチング液が使用できるため生産工程を特に
変更する必要もなく、さらに基板の両面よりフォトリソ
グラフィを行う必要はまったくなく、基板片面のみの加
工で良いことから、両面パターニングの可能な特殊なマ
スクアライナを使用することがなく、従って生産性を低
下させることがなく、半導体特有のバッチ処理による大
量生産に十分対応できるため、生産性を大幅に向上させ
ることが可能となる。また平坦な支持層上に素子を構成
するので、支持層を使用しない場合に比べて強度的に強
く、また支持層の種類を最適化することで赤外線検知部
分を構成する各々の薄膜の応力バランスをとることが容
易となり、赤外線検知部の破損,歪の発生がなく、さら
に段差が少ないので電極等の配線切れ問題をなくすこと
ができる。
【0011】
【実施例1】以下本発明による焦電型赤外線センサの実
施例を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の一
実施例を示す焦電型赤外線センサの概略平面図及び前記
概略平面図A−A’間の概略断面図である。また図2〜
図7は、本発明の一実施例を示す焦電型赤外線センサの
製造過程を示しており、図2〜図6までは図1−b)の
A−A’間の製造工程上の断面図である。例えばSiか
らなる基板(1)を準備する。基板がSiの場合は通常
の半導体技術によりFETあるいはオペアンプIC等が
同じ基板上に形成でき、機能的な素子作りができるとい
うメリットがある。まずSi基板の表面に絶縁膜(2)
としてSiN薄膜を形成する。このSiNは焦電素子部
分のみを基板上に形成するのであれば特に必要はない。
FET等の能動素子を同じ基板上に形成する場合には能
動素子の保護膜として機能する。次に除去可能な層
(3)としてSiOを基板全面に形成する。その後フ
ォトリソグラフィにより必要な部分のみ除去可能な層
(3)であるSiOを残し、他の部分はHF系ウエッ
トエッチングあるいはドライエッチングにより除去し、
島状に除去可能な層(3)を残し犠牲部分(31)とす
る。このようにしてできた基板全面に例えばCVD法に
よりSiNを成膜し、支持層(5)の支持部(4)とな
る膜を形成する。その後フォトリソグラフィにより、後
に支持層(5)の支持部(4)となる部分のみを残すよ
うにエッチングを行い、除去可能な層(3)と支持部
(4)とが平坦な構造となるようにする。つぎにさらに
CVD法により基板全面に支持層(5)となるSiNを
形成する。このようにしてできた基板上に各膜を積層し
ていき赤外線検知部を形成していく。まず下部電極
(6)としてPt薄膜をスパッタリング法で形成する。
パターニングはフォトリソグラフィおよびドライエッチ
ングで実施する。つぎに焦電薄膜(7)としてPZT薄
膜(PbTiO−PbZrO系薄膜)をイオンビー
ムスパッタリング法で成膜し、必要なパターンに仕上げ
る。その後上部電極(8)としてCr−Ni薄膜をスパ
ッタリング法により成膜,パターニングする。次に赤外
線吸収薄膜(9)として、金黒を真空蒸着法で形成す
る。最後に素子表面をSiN(10)等の絶縁膜で覆
い、最後にドライエッチングにより除去可能な層をエッ
チング除去するための開口部(12)をフォトリソグラ
フィおよびドライエッチング法により形成する。最後に
HF系エッチング液を用いて除去可能な層(3)を除去
し、空洞部(11)を形成する。
【0012】
【実施例2】本発明による焦電型赤外線センサの別の実
施例を図面を用いて詳細に説明する。図8〜図14はそ
の製造過程を示している。Siからなる基板(1)を準
備する。基板がSiの場合は通常の半導体技術によりF
ETあるいはオペアンプIC等が同じ基板上に形成で
き、機能的な素子作りができるというメリットがある。
まずSi基板の表面に研削加工を行い溝部(32)を形
成する。次に溝部(32)を埋めるように除去可能な層
(3)としてリンドープガラス(以下PSGとする)を
スピナーにより基板全面に塗布形成する。その後フォト
リソグラフィにより溝部(2)に埋め込まれたPSGと
基板(1)の表面と平坦になるようにエッチングを実施
する。平坦になった基板(1)上に再度除去可能な層
(3)としてリンドープガラス(以下PSGとする)を
スピナーにより基板全面に塗布形成する。つぎに基板全
面の除去可能な層(3)のPSGを、溝部(32)に対
応する必要な部分のみ残し他の部分はHF系ウエットエ
ッチングあるいはドライエッチングにより除去し、島状
に除去可能な層(3)を残し犠牲部分(31)とする。
このようにしてできた基板全面に例えばCVD法により
SiNを成膜し、支持層(5)の支持部(4)となる膜
を形成する。その後フォトリソグラフィにより、後に支
持層(5)の支持部(4)となる部分のみを残すように
エッチング除去を行い、犠牲部分(32)と支持部
(4)とが平坦な構造となるようにする。つぎにさらに
CVD法により基板全面に支持層(5)となるSiNを
形成する。このようにしてできた基板上に各膜を積層し
て赤外線検知部を形成していく。まず下部電極(6)と
してPt薄膜をスパッタリング法で形成する。パターニ
ングはフォトリソグラフィおよびドライエッチングで実
施する。つぎに焦電薄膜(7)としてPZT薄膜(Pb
TiO−PbZrO系薄膜)をイオンビームスパッ
タリング法で成膜し、必要なパターンに仕上げる。その
後上部電極(8)としてCr−Ni薄膜をスパッタリン
グ法により成膜,パターニングする。次に赤外線吸収薄
膜(9)として、金黒を真空蒸着法で形成する。最後に
素子表面をSiN(10)等の絶縁膜で覆い、フォトリ
ソグラフィ及びエッチングにより取り出し電極(33)
部を露出させ、最後にドライエッチングにより除去可能
な層をエッチング除去するための開口部(12)をフォ
トリソグラフィおよびドライエッチング法により形成
し、HF系エッチング液を用いて除去可能な層(3)を
除去し、空洞部(11)を形成する。
【0013】ここで基板(1)はSi以外に半導体材
料、絶縁材料あるいはそれらの複合材料であっても良
い。実施例2ではSi基板を研削加工により溝部を形成
しているが、この方法以外にもウエットエッチング,ド
ライエッチングによる方法でも良いし、特に半導体単結
晶の場合は異方性エッチングでも良い。除去可能な層
(3)は半導体微細加工技術において簡単に除去できる
ものであれば良く、SiOの他にPSG,BSGなど
が使用できる。また金属材料であっても除去可能なエッ
チング液を使用すれば良い。また上記実施例では除去可
能な層(3)を塗布後フォトリソグラフィ及びエッチン
グにより平坦化してから再度除去可能な層(3)を塗布
し、島状の除去可能な層(3)を形成したがこの他にも
複数回PSGを塗布することにより厚い除去可能な層
(3)を形成し、フォトリソグラフィ及びエッチング技
術により島状に残す方法でもよい。支持部(4)および
支持層(5)は前記例の他、腐食されないダイヤモンド
薄膜、AlN、BN等でも良く、下部の層を除去する場
合に腐食されず、絶縁物であればポリイミド,ポリユリ
ア系あるいはそのほかの有機材料、あるいは複合材料で
も良い。また上記以外にpoly−Siのように十分な
絶縁体でなくても絶縁膜等で覆うあるいは挟み込むこと
によって支持層として機能するものであれば良い。さら
に単層でなくても多層構造であっても良い。下部電極
(6)はPtを使用したが、これは焦電薄膜(7)の結
晶性がPt薄膜の結晶性に影響を受けるためである。焦
電薄膜が(PbTiO−PbZrO)系では、特に
(111)配向のPt薄膜が適しているが、成膜条件を
調整することで面配向状態を変化させることができるた
め、焦電薄膜にうまくマッチングする面配向状態とすれ
ば良い。焦電薄膜(7)は(PbTiO−PbZrO
)系を用いたがその他にPbTiO、NbTaO
系、LiTaO系、TGS系等の焦電材料であれば良
く、また結晶状態は単結晶、多結晶のどちらでも良く、
さらにポリマ焦電材料あるいはポリマとの複合体でも良
い。各層の形成はスパッタリング法、CVD法で行った
が、蒸着等の気相薄膜形成法等でも良い。上部電極
(8)はCr−Niを用いたがこれ以外にも電極として
使用可能なもの、例えばAl,Cr,Ni,Pt等特に
制約はないが、できれば赤外線吸収効率の高いものの方
が望ましい。赤外線吸収効率が低い材料で上部電極を構
成した場合は以降に述べるような赤外線吸収膜(9)が
あるほうが性能は向上できる。赤外線吸収膜(9)は金
黒を使用したが、そのほかにも白金黒,Feその他の合
金の酸化物などが使用できる。また上部電極(8)自体
の赤外線吸収効率が非常に大きく、特に赤外線吸収膜
(9)を必要としない場合はなくてもよい。
【0014】実施例では一つの素子のみであるがマルチ
エレメントとするには多数の素子を形成すれば良い。こ
の場合は素子を単独で用いているが、電極形成時に多数
の素子を配線しても、外部で配線しても良く、素子の配
線方法によって、さまざまな応用に対処することができ
る。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、焦電型赤
外線センサの変換効率、応答性を改善すること、クロス
トークの影響を無視できる小型のマルチエレメントセン
サを実現できること、さらに半導体の微細加工技術で一
般的に用いられる工程が使用できるため生産工程を特に
変更する必要もなく、さらに基板の両面よりフォトリソ
グラフィを行う必要はまったくないため特殊な装置を必
要とせず、生産性を低下させることがまったくなく、半
導体特有のバッチ処理による大量生産に十分対応できる
ため生産性の向上を可能する点で工業的価値がある。ま
た多様化する焦電型赤外線センサの応用に対応でき、工
業的価値は大きい。
【0016】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す焦電型赤外線センサの
概略図である。
【図2】本発明の一実施例を示す焦電型赤外線センサの
製造工程の一部である。
【図3】本発明の一実施例を示す焦電型赤外線センサの
製造工程の一部である。
【図4】本発明の一実施例を示す焦電型赤外線センサの
製造工程の一部である。
【図5】本発明の一実施例を示す焦電型赤外線センサの
製造工程の一部である。
【図6】本発明の一実施例を示す焦電型赤外線センサの
製造工程の一部である。
【図7】本発明の一実施例を示す焦電型赤外線センサの
最終形状である。
【図8】本発明の別の実施例を示す焦電型赤外線センサ
の製造工程の一部である。
【図9】本発明の別の実施例を示す焦電型赤外線センサ
の製造工程の一部である。
【図10】本発明の別の実施例を示す焦電型赤外線セン
サの製造工程の一部である。
【図11】本発明の別の実施例を示す焦電型赤外線セン
サの製造工程の一部である。
【図12】本発明の別の実施例を示す焦電型赤外線セン
サの製造工程の一部である。
【図13】本発明の別の実施例を示す焦電型赤外線セン
サの製造工程の一部である。
【図14】本発明の別の実施例を示す焦電型赤外線セン
サの製造工程の一部である。
【図15】従来の方法による2個の素子を持つ焦電型赤
外線センサの構造を示した図である。
【図16】従来の方法による4個の素子を持つ焦電型赤
外線センサの構造を示した図である。
【図17】従来の方法による焦電型赤外線センサの構造
を示した図である。
【図18】従来の方法による薄膜焦電型赤外線センサの
構造を示した図である。
【符合の説明】 1 Si基板 2 絶縁膜 3 除去可能な層 4 支持部 5 支持層 6 下部電極 7 焦電薄膜 8 上部電極 9 赤外線吸収膜 10 絶縁膜 11 空洞部 12 開口部 13 受光面 14 受光面電極 15 焦電体基板 16 裏面電極 17 Si基板 18 絶縁皮膜 19 絶縁皮膜 20 下部電極 21 焦電薄膜 22 上部電極 23 絶縁皮膜 24 赤外線吸収膜 25 基板 26 絶縁膜 27 下部電極 28 焦電薄膜 29 上部電極 30 空洞部 31 犠牲部分 32 溝部 33 取り出し電極
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図1】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄層の絶縁性の平坦な支持層と前記支持
    層の周辺部に前記支持層より厚く形成した支持部と前記
    支持部を持つ支持層を保持する基板と、この支持層上に
    少なくとも下部電極,焦電薄膜および上部電極を積層す
    ることにより形成された赤外線検知部とを備えることを
    特徴とする焦電型赤外線センサ。
  2. 【請求項2】 絶縁材料、半導体材料あるいは複合材料
    からなる基板の一部に除去可能な犠牲部分を形成する工
    程と、前記犠牲部分より大きな領域で所定の基板上の領
    域に支持部となる層を形成する工程と、前記支持部とな
    る層を犠牲部分周辺に残し基板表面を平坦にする工程
    と、前記平坦化した基板上の所定領域に絶縁性の平坦な
    支持層を形成する工程と、前記平坦な支持層上に下部電
    極を構成する工程と、前記電極を被うように焦電薄膜を
    形成する工程と、前記焦電薄膜上に上部電極を構成する
    工程と前記支持層の一部をエッチング除去して前記犠牲
    部分を露出させる工程と前記支持層の開口部を介して支
    持層下部の犠牲部分のみをエッチング除去する工程とを
    備えることを特徴とする焦電型赤外線センサの製造方
    法。
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