JPH0893799A - オーバランニングクラッチ - Google Patents

オーバランニングクラッチ

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JPH0893799A
JPH0893799A JP6235283A JP23528394A JPH0893799A JP H0893799 A JPH0893799 A JP H0893799A JP 6235283 A JP6235283 A JP 6235283A JP 23528394 A JP23528394 A JP 23528394A JP H0893799 A JPH0893799 A JP H0893799A
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clutch
peripheral surface
wedge
roller
shaped space
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JP6235283A
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English (en)
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Satoshi Moribayashi
敏 森林
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D41/00Freewheels or freewheel clutches
    • F16D41/06Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface
    • F16D41/061Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by movement having an axial component
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N15/00Other power-operated starting apparatus; Component parts, details, or accessories, not provided for in, or of interest apart from groups F02N5/00 - F02N13/00
    • F02N15/02Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof
    • F02N15/022Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof the starter comprising an intermediate clutch
    • F02N15/023Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof the starter comprising an intermediate clutch of the overrunning type

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)
  • One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、良好なトルク伝達特性が得られ
るとともに、耐久性を向上させることができるオーバラ
ンニングクラッチを得ることを目的とする。 【構成】 筒状のクラッチアウタ23は出力軸1とヘリ
カルスライン係合するボス部21に一体に成形され、そ
の開放側が口開き形状となっている。このクラッチアウ
タ23の内周面は、周方向形状が楔状をなし、軸方向に
一様な内径を有する切欠き23aが軸方向に等角ピッチ
で複数延設されて、楔形状のプロフィールを有してい
る。また、クラッチアウタ23の内周に収納されるクラ
ッチインナ24は、その外周面の軸方向傾きがクラッチ
インナ23の内周面の軸方向傾きとほぼ等しくなるよう
に形成されている。切欠き23aとクラッチインナ24
の外周面との間の楔状空間には、ローラ8が周方向に移
動可能に収納されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば自動車などの
内燃機関始動開始スタータに装備されるオーバランニン
グクラッチに関し、特にトルク伝達特性および耐久性の
向上を図るオーバランニングクラッチ構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図4は例えば実開昭59−195231
号公報に記載された従来のオーバランニングクラッチを
示す断面図、図5は図4のV−V矢視断面図である。図
において、スラストスプライン2は、出力軸1とヘリカ
ルスプライン係合されているボス部3と、カム底部4
と、クラッチアウタ5とが一体に成形され、ピニオン側
開放構造となっている。そして、このクラッチアウタ5
は、周方向で一方向に漸次小さくなる楔状の周方向形状
をなし、かつ、軸方向に一様な内径を有する5つの切欠
き5aが内周面に等角ピッチで軸方向に延設されてなる
楔形状のプロフィールを有している。クラッチインナ6
は、その外周面が軸方向に一様な外径を有する円筒形状
に形成され、エンジンリングギア(図示せず)に動力を
伝達するピニオン7と一体に成形されている。そして、
このクラッチインナ6はその外周面と切欠き5aとの間
で楔状空間を構成するようにクラッチアウタ5の内側に
配置されて、出力軸1に回転自在に装着されている。ク
ラッチアウタ5とクラッチインナ6とで形成される楔状
空間内には、ローラ8が周方向に移動可能に収納され、
さらにローラ8を該楔状空間の狭い方向へ付勢する押圧
バネ9が収納されている。そして、ワッシャ10がクラ
ッチカバー11によりクラッチアウタ5の開放側に固定
されて、ローラ8の軸方向の移動を規制するとともに、
楔状空間を遮蔽している。
【0003】つぎに、従来のオーバランニングクラッチ
の動作について説明する。出力軸1の回転トルクは出力
軸1とヘリカルスプライン係合されているボス部3を介
してスラストスプライン2に伝達され、スラストスプラ
イン2が回転される。そして、クラッチアウタ5とクラ
ッチインナ6とでローラ8が楔係合されて、スラストス
プライン2の回転トルクがローラ8を介してクラッチイ
ンナ6に伝達され、ピニオン7が回転される。そこで、
ピニオン7の回転トルクがエンジンのリングギアに伝達
される。この時、ローラ8がクラッチアウタ5の切欠き
5a内の楔の狭い方向へ転動し、クラッチアウタ5とク
ラッチインナ6とは相対ねじりを生じる。そして、伝達
トルクに比例する荷重がクラッチアウタ5およびクラッ
チインナ6のローラ当接部、すなわち軸方向に分布す
る。
【0004】一般に、スラストスプライン2はその機械
的強度を高めるために浸炭焼入が施される。しかしなが
ら、スラストスプライン2はピニオン側開放構造を採っ
ているために、浸炭焼入時の熱処理変形により、クラッ
チアウタ5の内周面において、開放側よりカム底部4側
の内径が小さくなる傾向となり、全体的に口開き形状と
なる。一方、クラッチインナ6はその外周面の外径が軸
方向に一様に形成されている。このようなカム底部4と
開放側とで内径差があるクラッチアウタ5と、外周面の
外径が軸方向に一様なクラッチインナ6との組み合わせ
では、ローラ8は軸方向に対して倒れを生じ、トルク伝
達時におけるローラ8の軸方向の圧力分布は一様となら
ず、不均一なものとなってしまう。ここで、有限要素法
による解析を行い、トルク伝達時におけるクラッチイン
ナ6に作用する圧力を求めると、図6に矢印Aで示すよ
うに、クラッチインナ6の後端部(カム底部4側)に発
生する圧力がピニオン側端部(クラッチアウタ5の開放
側)に発生する圧力より著しく大きいことがわかる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のオーバランニン
グクラッチは以上のように構成されているので、ローラ
8は軸方向に対して倒れを生じ、トルク伝達時における
ローラ8の軸方向の圧力分布は一様とならず、不均一な
ものとなってしまう。そこで、従来のオーバランニング
クラッチでは、良好なトルク伝達が行われないばかりで
なく、クラッチインナ6の高荷重の加わる部分に圧痕が
発生したり、ローラ8の高荷重の加わる部分に偏摩耗が
発生して、オーバランニングクラッチの耐久性を低下さ
せてしまうという課題があった。
【0006】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、クラッチアウタの開放側口開き
形状に起因するローラの軸方向倒れによって生じる不均
一な荷重分布を是正し、良好なトルク伝達特性が得られ
るとともに、耐久性を向上させることができるオーバラ
ンニングクラッチを得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明に
係るオーバランニングクラッチは、周方向形状が楔状を
なす切欠きを内周面に軸方向に複数形成された筒状をな
し、その他端側に小径の内径を有する円筒部が一体に成
形されて一端側を開口とするクラッチアウタと、このク
ラッチアウタの内周部に配置されてその外周面と切欠き
との間で楔状空間を形成するクラッチインナと、楔状空
間内に周方向に移動可能に収納されたローラと、楔状空
間内に収納され、ローラを常時楔の狭い方向に押圧する
押圧バネとを備え、クラッチアウタからローラを介して
クラッチインナに一回転方向の駆動力を伝達するオーバ
ランニングクラッチにおいて、クラッチインナの外周面
の軸方向傾きが、クラッチアウタの開口側から円筒部に
向かって外径が小さくなる傾きを有するものである。
【0008】また、この発明の第2の発明に係るオーバ
ランニングクラッチは、上記第1の発明において、クラ
ッチインナの外周面の軸方向傾きが、クラッチアウタの
切欠きの内周面の軸方向傾きと略等しい傾きを有するも
のである。
【0009】
【作用】オーバランニングクラッチに用いられるクラッ
チアウタは、機械的強度を高めるために浸炭焼入が施さ
れ、そのピニオン側開放構造に起因して口開き形状を呈
する。
【0010】この発明の第1の発明においては、口開き
形状を呈するクラッチアウタと組み合わされるクラッチ
インナの外周面の軸方向傾きが、クラッチアウタの開口
側から円筒部に向かって外径が小さくなる傾きを有して
いる。そこで、トルク伝達時に、クラッチアウタの切欠
きとクラッチインナの外周面との間で構成される楔状空
間に楔係合するローラは軸方向に対して倒れを生じにく
くなり、ローラの軸方向の圧力分布の偏りが抑えられ
る。そして、ローラの軸方向の圧力分布の偏りに起因す
るクラッチインナの圧痕やローラの偏摩耗の発生が抑え
られ、トルク伝達特性および耐久性の向上が図られる。
【0011】また、この発明の第2の発明においては、
口開き形状を呈するクラッチアウタと組み合わされるク
ラッチインナの外周面の軸方向傾きが、クラッチアウタ
の切欠きの内周面の軸方向傾きと略等しい傾きを有して
いる。そこで、トルク伝達時に、クラッチアウタの切欠
きとクラッチインナの外周面との間で構成される楔状空
間に楔係合するローラは軸方向に対して倒れを生じず、
ローラの軸方向の圧力分布が一様となる。そして、ロー
ラの軸方向の圧力分布の偏りに起因するクラッチインナ
の圧痕やローラの偏摩耗の発生がなく、トルク伝達特性
および耐久性の一層の向上が図られる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。 実施例1.図1はこの発明の実施例1に係るオーバラン
ニングクラッチを示す断面図であり、図において図4乃
至図6に示した従来のオーバランニングクラッチと同一
または相当部分には同一符号を付し、その説明を省略す
る。
【0013】図において、スラストスプライン20は、
内周面にヘリカルスプライン21aが形成されたボス部
21と、円筒部としてのカム底部22と、筒状のクラッ
チアウタ23とが一体に成形されている。ここで、カム
底部22の内径はクラッチアウタ23の内径より小さく
形成されている。そこで、スラストスプライン20は、
クラッチアウタ23の一端側が開口し、他端側がカム底
部22により塞がれてなるピニオン側開放構造となって
いる。このクラッチアウタ23は、上述のクラッチアウ
タ5と同様に、周方向で一方向に漸次小さくなる楔状の
周方向形状をなし、かつ、軸方向に一様な内径を有する
5つの切欠き23aが内周面に等角ピッチで軸方向に延
設されてなる楔形状のプロフィールを有している。そし
て、このスラストスプライン20は、ボス部21の内周
面に形成されたヘリカルスプライン21aをスタータモ
ータ(図示せず)より回転駆動される出力軸1上に形成
されたヘリカルスプライン1aに係合させて、出力軸1
に装着されている。クラッチインナ24は、円筒形状に
形成され、エンジンリングギア(図示せず)に動力を伝
達するピニオン25と一体に成形されている。そして、
クラッチインナ24はその外周面と切欠き23aとの間
で楔状空間を構成するようにクラッチアウタ23の内側
に配置されて、出力軸1に回転自在に装着されている。
クラッチアウタ23とクラッチインナ24とで形成され
る楔状空間内には、ローラ8が周方向に移動可能に収納
され、さらにローラ8を該楔状空間の狭い方向へ付勢す
る押圧バネ9が収納されている。そして、ワッシャ10
がクラッチカバー11によりクラッチアウタ23の開放
側に固定されて、ローラ8の軸方向の移動を規制すると
ともに、楔状空間を遮蔽している。
【0014】ここで、クラッチアウタ23は機械的強度
を高めるために浸炭焼入が施されている。そのため、ク
ラッチアウタ23の内周面、つまり切欠き23aは、そ
の内径が開放側からカム底部22に向かってほぼ直線的
に小さくなり、開放側端とカム底部22側端とでは0.
1mmの内径差を持っている。そこで、このクラッチイ
ンナ24は、その外周面の外径がピニオン側端部から後
端部に向かってほぼ直線的に小さくなり、後端部の外径
がピニオン側端部の外径より0.1mm小さく、傾き角
度が0.1°のテーパ状の外周面形状に形成されてい
る。
【0015】つぎに、この実施例1によるオーバランニ
ングクラッチの動作について説明する。スタータモータ
(図示せず)により出力軸1が回転駆動される。そし
て、この出力軸1の回転トルクは、ヘリカルスプライン
1a、21aを介してボス部21と一体に成形されたク
ラッチアウタ23に伝達される。クラッチアウタ23が
回転すると、クラッチアウタ23の切欠き23aとクラ
ッチインナ24とで形成される楔状空間内に収納された
ローラ8が楔の狭い方向に転動し、クラッチインナ24
と係合する。そして、回転トルクはローラ8を介してク
ラッチインナ24と一体に成形されたピニオン25へと
動力伝達され、エンジンのリングギア(図示せず)を駆
動してエンジンリングギアを始動させる。また、エンジ
ン始動後は、リングギアによりピニオン25が連れ回さ
れる。この時、ローラ8がクラッチアウタ23とクラッ
チインナ24の係合から解除されて、エンジンからのオ
ーバラントルクが切り離される。
【0016】このクラッチインナ24は、その外周面形
状をクラッチアウタ23の口開き形状に合わせてテーパ
状としている。つまり、クラッチアウタ23の内周面に
設けられた切欠き23aの軸方向傾きとクラッチインナ
24の外周面の軸方向傾きを一致させている。そこで、
トルク伝達時におけるローラ8の軸方向の倒れが防止さ
れて、ローラ8の軸方向の圧力分布が一様となってい
る。ここで、有限要素法による解析を行い、トルク伝達
時にクラッチインナ24に作用する圧力を求めると、図
1に矢印Bで示すように、クラッチインナ24の軸方向
に一様に均一な圧力分布が得られていることがわかる。
【0017】この実施例1によるオーバランニングクラ
ッチと図2に示された従来のオーバランニングクラッチ
との比較のために、それぞれのオーバランニングクラッ
チにスタータモータを組み付け、拘束されたリングギヤ
にピニオンを噛み合わせる0.5s駆動−59.5s休
止のテストパターンによる繰り返し拘束試験を行い、ク
ラッチインナ外径部やローラの摩耗に起因してトルクを
伝達しなくなるクラッチ空転に至るテスト回数を測定し
た。その結果、この実施例によるオーバランニングクラ
ッチのクラッチ空転に至るテスト回数は、従来のオーバ
ランニングクラッチの約2倍のテスト回数が得られ、耐
久性を大幅に向上できることが確認できた。
【0018】このように、この実施例1によれば、クラ
ッチインナ24の外周面形状をクラッチアウタ23の口
開き形状に合わせてテーパ状としている。つまり、クラ
ッチアウタ23の内周面に設けられた切欠き23aの軸
方向傾きとクラッチインナ24の外周面の軸方向傾きを
一致させている。そこで、この実施例1によるオーバラ
ンニングクラッチでは、トルク伝達時にクラッチインナ
24の受ける荷重分布が軸方向で均一となり、トルク伝
達特性が向上されるとともに、不均一な荷重分布に起因
するクラッチインナ24の圧痕やローラ8の偏摩耗の発
生が防止され、耐久性を向上させることができる。
【0019】なお、上記実施例1では、クラッチインナ
24の外周面形状を、開放側端部とカム底部22側端と
の外径差を0.1mm、傾き角度を0.1°とするテー
パ状に形成するものとしているが、本願発明はこれに限
定されるものではなく、スラストスプライン20の全体
形状によりクラッチアウタ23の内径の軸方向の倒れ具
合が変化するので、これに合わせてクラッチアウタ24
の外周面形状を適宜設定すればよい。
【0020】実施例2.図2はこの発明の実施例2に係
るオーバランニングクラッチを示す断面図である。図に
おいて、クラッチインナ26は、円筒形状に形成され、
その外周面とクラッチアウタ23の内周面に形成された
切欠き23aとの間で楔状空間を構成するよう一端側を
クラッチアウタ23の内側に配置されて、出力軸1に回
転自在に装着されている。このクラッチアウタ26の他
端側外周には、ピニオン27がスプライン係合されて装
着されている。そして、ピニオン27はクラッチインナ
26に装着されたリング29およびストッパ30により
クラッチインナ26から抜け出るのが阻止されている。
クラッチインナ26とピニオン27との間にはピニオン
押圧バネ28が縮設されている。ここで、クラッチイン
ナ26は、その外周面の外径がクラッチアウタ23の開
放側端部からカム底部22に向かってほぼ直線的に小さ
くなり、カム底部22側端部の外径が開放側端部の外径
より0.1mm小さく、傾き角度が0.1°のテーパ状
の外周面形状に形成されている。なお、他の構成は、上
記実施例1と同様に構成されている。
【0021】つぎに、この実施例2の特徴とする動作に
ついて説明する。クラッチインナ26とピニオン27と
の間に縮設されたピニオン押圧バネ28の付勢力がピニ
オン27に作用し、ピニオン27はクラッチインナ26
の他端側に押圧されてストッパ30に当接している。そ
こで、出力軸1の回転トルクは、この出力軸1とスプラ
イン係合するスラストスプライン20に伝達され、さら
にクラッチアウタ23とローラ8とを介してクラッチイ
ンナ26に伝達される。そして、クラッチインナ26に
伝達された回転トルクは、このクラッチインナ26とス
プライン係合するピニオン27に伝達され、エンジンリ
ングギアを駆動させることになる。
【0022】この実施例2では、クラッチインナ26の
外周面の軸方向傾きが、クラッチアウタ23の切欠き2
3aの内周面の軸方向傾きと略等しく構成されているの
で、この実施例2によるオーバランニングクラッチにお
いても、上記実施例1によるオーバランニングクラッチ
と同様の効果を奏する。
【0023】実施例3.図3はこの発明の実施例3に係
るオーバランニングクラッチを示す断面図である。図に
おいて、クラッチアウタ40は筒状をなし、その他端側
に小径の内径を有する円筒部としてのカム底部41が一
体に成形され、他端側が塞がれて一端側を開口とするよ
うに構成されている。そして、このクラッチアウタ40
は、上述のクラッチアウタ5と同様に、周方向で一方向
に漸次小さくなる楔状の周方向形状をなし、かつ、軸方
向に一様な内径を有する5つの切欠き40aが外周面に
等角ピッチで軸方向に延設されてなる楔形状のプロフィ
ールを有している。また、カム底部41の外周面には例
えばスタータモータ(図示せず)の回転トルクが伝達さ
れる歯部41aが設けられている。クラッチインナ42
は、円筒形状に形成され、その両端のフランジ部42a
が軸受47に回転自在に支持されている。そして、この
クラッチインナ42は、ヘリカルスプライン42bを出
力軸43上に形成されたヘリカルスプライン43aに係
合させて、出力軸43に装着されている。エンジンリン
グギア(図示せず)に動力を伝達するピニオン44は、
ヘリカルスプライン44aを出力軸43上に形成された
ヘリカルスプライン43bに係合させて、出力軸43に
装着されている。そして、ピニオン44の前方への抜け
止めとして止め輪46が装着されている。クラッチイン
ナ42と出力軸43との間に縮設されたスプリング45
は出力軸43を後方付勢する押圧バネである。このカム
底部41はクラッチインナ42のフランジ部42aに軸
受48を介して回転自在に装着されている。この時、ク
ラッチアウタ40の内周面に形成された切欠き40aと
クラッチインナ42の外周面との間で楔状空間が構成さ
れている。クラッチアウタ40とクラッチインナ42と
で形成される楔状空間内には、ローラ8が周方向に移動
可能に収納され、さらにローラ8を該楔状空間の狭い方
向へ付勢する押圧バネ9が収納されている。そして、ワ
ッシャ10がクラッチカバー11によりクラッチアウタ
40の開放側に固定されて、ローラ8の軸方向の移動を
規制するとともに、楔状空間を遮蔽している。
【0024】ここで、クラッチアウタ40は機械的強度
を高めるために浸炭焼入が施されている。そのため、ク
ラッチアウタ40の内周面、つまり切欠き40aは、そ
の内径が開放側からカム底部41に向かってほぼ直線的
に小さくなり、開放側端とカム底部41側端とでは0.
1mmの内径差を持っている。そこで、このクラッチイ
ンナ42は、その外周面の外径がクラッチアウタ40の
開放側端部からカム底部41側端部に向かってほぼ直線
的に小さくなり、カム底部41側端部の外径が開放側端
部の外径より0.1mm小さく、傾き角度が0.1°の
テーパ状の外周面形状に形成されている。
【0025】つぎに、この実施例3によるオーバランニ
ングクラッチの動作について説明する。まず、出力軸前
方移動手段(図示せず)により、出力軸43はスプリン
グ45の押圧力に抗して前方へ移動され、ピニオン44
がリングギアと噛み合う。ついで、スタータモータ(図
示せず)によりカム底部41が回転駆動される。そし
て、このカム底部41と一体に成形されたクラッチアウ
タ40が回転される。このクラッチアウタ40が回転す
ると、クラッチアウタ40の切欠き40aとクラッチイ
ンナ42とで形成される楔状空間内に収納されたローラ
8が楔の狭い方向に転動し、クラッチインナ42と係合
する。そして、回転トルクはローラ8を介してクラッチ
インナ42に伝達され、ヘリカルスプライン42b、4
3aを介して出力軸43に伝達される。この出力軸43
に伝達された回転トルクは、ヘリカルスプライン43
b,44aを介してピニオン44へと動力伝達され、エ
ンジンのリングギア(図示せず)を駆動してエンジンリ
ングギアを始動させる。また、エンジン始動後は、リン
グギアによりピニオン44が連れ回され、出力軸43お
よびクラッチインナ42が回転される。この時、ローラ
8がクラッチアウタ40とクラッチインナ42の係合か
ら解除されて、エンジンからのオーバラントルクが切り
離される。一方、出力軸前方移動手段の出力軸43への
付勢が解除されると、スプリング45の押圧力によって
出力軸43は後方へ移動し、ピニオン44とリングギア
との噛み合いが解除され、オーバランニングクラッチは
図3の状態に復帰する。
【0026】このクラッチインナ42は、その外周面形
状をクラッチアウタ40の口開き形状に合わせてテーパ
状としている。つまり、クラッチアウタ40の内周面に
設けられた切欠き40aの軸方向傾きとクラッチインナ
42の外周面の軸方向傾きを一致させている。そこで、
トルク伝達時におけるローラ8の軸方向の倒れが防止さ
れて、ローラ8の軸方向の圧力分布が一様となってい
る。ここで、有限要素法による解析を行い、トルク伝達
時にクラッチインナ42に作用する圧力を求めると、図
3に矢印Bで示すように、クラッチインナ42の軸方向
に一様に均一な圧力分布が得られていることがわかる。
【0027】したがって、この実施例3によるオーバラ
ンニングクラッチにおいても、上記実施例1によるオー
バランニングクラッチと同様の効果が得られる。
【0028】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0029】この発明の第1の発明によれば、周方向形
状が楔状をなす切欠きを内周面に軸方向に複数形成され
た筒状をなし、その他端に小径の内径を有する円筒部が
一体に成形されて一端側を開口とするクラッチアウタ
と、このクラッチアウタの内周部に配置されてその外周
面と切欠きとの間で楔状空間を形成するクラッチインナ
と、楔状空間内に周方向に移動可能に収納されたローラ
と、楔状空間内に収納され、ローラを常時楔の狭い方向
に押圧する押圧バネとを備え、クラッチアウタからロー
ラを介してクラッチインナに一回転方向の駆動力を伝達
するオーバランニングクラッチにおいて、クラッチイン
ナの外周面の軸方向傾きが、クラッチアウタの開口側か
ら円筒部に向かって外径が小さくなる傾きを有している
ので、トルク伝達時に、クラッチアウタの切欠きとクラ
ッチインナの外周面との間で構成される楔状空間に楔係
合するローラは軸方向に対して倒れを生じにくくなり、
ローラの軸方向の圧力分布の偏りが抑えられて、ローラ
の軸方向の圧力分布の偏りに起因するクラッチインナの
圧痕やローラの偏摩耗の発生が抑えられ、トルク伝達特
性および耐久性の向上が図られるオーバランニングクラ
ッチが得られる。
【0030】また、この発明の第2の発明によれば、上
記第1の発明において、クラッチインナの外周面の軸方
向傾きが、クラッチアウタの切欠きの内周面の軸方向傾
きと略等しい傾きを有しているので、トルク伝達時に、
クラッチアウタの切欠きとクラッチインナの外周面との
間で構成される楔状空間に楔係合するローラは軸方向に
対して倒れを生じず、ローラの軸方向の圧力分布が均一
となり、ローラの軸方向の圧力分布の偏りに起因するク
ラッチインナの圧痕やローラの偏摩耗の発生が防止さ
れ、トルク伝達特性および耐久性の一層の向上が図られ
るオーバランニングクラッチが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1に係るオーバランニング
クラッチを示す断面図である。
【図2】 この発明の実施例2に係るオーバランニング
クラッチを示す断面図である。
【図3】 この発明の実施例3に係るオーバランニング
クラッチを示す断面図である。
【図4】 従来のオーバランニングクラッチを示す断面
図である。
【図5】 図4のV−V矢視断面図である。
【図6】 従来のオーバランニングクラッチの動作を説
明する断面図である。
【符号の説明】
8 ローラ、9 押圧バネ、22 カム底部(円筒
部)、23 クラッチアウタ、23a 切欠き、24
クラッチインナ、26 クラッチインナ、40 クラッ
チアウタ、40a 切欠き、41 カム底部(円筒
部)、42 クラッチインナ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周方向形状が楔状をなす切欠きを内周面
    に軸方向に複数形成された筒状をなし、その他端に小径
    の内径を有する円筒部が一体に成形されて一端側を開口
    とするクラッチアウタと、このクラッチアウタの内周部
    に配置されてその外周面と前記切欠きとの間で楔状空間
    を形成するクラッチインナと、前記楔状空間内に周方向
    に移動可能に収納されたローラと、前記楔状空間内に収
    納され、前記ローラを常時楔の狭い方向に押圧する押圧
    バネとを備え、前記クラッチアウタから前記ローラを介
    して前記クラッチインナに一回転方向の駆動力を伝達す
    るオーバランニングクラッチにおいて、前記クラッチイ
    ンナの外周面の軸方向傾きが、前記クラッチアウタの開
    口側から前記円筒部に向かって外径が小さくなる傾きを
    有することを特徴とするオーバランニングクラッチ。
  2. 【請求項2】 クラッチインナの外周面の軸方向傾き
    が、クラッチアウタの切欠きの内周面の軸方向傾きと略
    等しい傾きを有することを特徴とする請求項1記載のオ
    ーバランニングクラッチ。
JP6235283A 1994-09-29 1994-09-29 オーバランニングクラッチ Pending JPH0893799A (ja)

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