JPH0893771A - 軸受用保持器 - Google Patents

軸受用保持器

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Publication number
JPH0893771A
JPH0893771A JP23257894A JP23257894A JPH0893771A JP H0893771 A JPH0893771 A JP H0893771A JP 23257894 A JP23257894 A JP 23257894A JP 23257894 A JP23257894 A JP 23257894A JP H0893771 A JPH0893771 A JP H0893771A
Authority
JP
Japan
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cage
guide surface
radius
curvature
guiding surface
Prior art date
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Pending
Application number
JP23257894A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Okada
健治 岡田
Yasue Nakahara
康栄 中原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP23257894A priority Critical patent/JPH0893771A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 保持器案内面と軌道輪案内面又は軸の外周面
との接触部に生じる油膜切れを防止する。 【構成】 保持器案内面1aには、複数の凹部1bが円
周等配位置に設けられている。凹部1bは断面円弧状を
なし、保持器案内面1aを、ポケット1cの略中心を通
る軸線Xに沿って横切っている。凹部1bと保持器案内
面1aとの境界部分には、曲率半径rのアール部1f
1、1f2が設けられている。アール部1f1、1f2
の曲率半径rは、凹部1bの曲率半径Rに対し、r≧
(1/2)Rの範囲内で設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転がり軸受に組み込ま
れる保持器に関する。
【0002】
【従来の技術】転がり軸受における保持器の案内方式に
は、保持器を転動体(ボール、ころ)で接触案内する転
動体案内方式、内輪又は外輪の案内面で保持器案内面を
接触案内する軌道輪案内方式、さらにスラスト軸受にあ
っては、軸の外周面で保持器案内面を接触案内する軸案
内方式がある。
【0003】図6に一例として示すのは、内輪案内の保
持器1’を用いた深溝玉軸受である。内輪2が回転する
場合では、保持器案内面1’aと内輪案内面2aとの接
触部において、内輪案内面2aの周速がボール3の公転
速度で定まる保持器案内面1’aの周速よりも常に大き
いので、保持器1’は上記接触部に発生する摩擦力によ
って回転駆動される。
【0004】ところで、保持器案内面1’aと内輪案内
面2aとの間には案内すきまSが設けられているが、保
持器1’の回転時における振れ回り等を防止するため、
通常、案内すきまSはかなり小さく設定されている。そ
のため、上記のような内輪案内の保持器1’において、
内輪軌道面2bへの潤滑剤の封入を容易に行なうため
(グリース潤滑の場合)、あるいは、内輪軌道面2bへ
の潤滑剤の供給を確実に行なうため(油潤滑の場合)、
保持器案内面1’aに、図7に示すような断面円弧状の
凹部1’bを軸方向に適宜個数形成する場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図8に拡大して示すよ
うに、上記のような凹部1’bを設けた保持器1’で
は、凹部1’bと保持器案内面1’aとの境界部分に角
部E1、E2ができ、これら角部E1、E2によって、
保持器案内面1’aと内輪案内面2aとの接触部に形成
される油膜が切断され、上記接触部に潤滑不足を生じる
可能性があった。
【0006】本発明は、保持器案内面に凹部を有する保
持器において、保持器案内面と軌道輪案内面又は軸の外
周面との接触部に生じる潤滑不足を解消することをその
目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、凹部と保持
器案内面との境界部分に、凹部の曲率半径Rに対し、r
≧(1/2)Rとなる曲率半径rをもったアール部を設
けた。
【0008】
【作用】凹部と保持器案内面との境界部分にアール部を
設け、従来構成おける境界部分の角部をなくすことによ
り、保持器案内面と軌道輪案内面又は軸の外周面との接
触部に油膜切れが生じにくくなる。
【0009】アール部の曲率半径rは、凹部の曲率半径
Rに対し、r≧(1/2)Rとするのが上記接触部にお
ける潤滑性を確保する上で最も効果的であることが実験
により確認されている。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って説明す
る。
【0011】図1に示す実施例は、本発明を図6に示す
ような深溝玉軸受に組み込まれる内輪案内の保持器に適
用したものである。この実施例の保持器1は、図6にお
けるボール3を転動自在に収容するポケット1cを円周
等配位置に備え、ポケット1cの軸方向両側が環状部1
d、円周方向両側がポケット1c間を仕切る柱部1e、
そして、環状部1dの内径が、内輪2の内輪案内面2a
に接触案内される保持器案内面1aになっている。軸方
向両側の保持器案内面1aには、それぞれ、ポケット1
cの形成数に対応した数(ポケット1cの形成数と同じ
数、又は、ポケット1cの形成数の1/2、1/3、1
/4、・・・の数)の凹部1bが円周等配位置に設けら
れている。凹部1bは断面円弧状をなし、保持器案内面
1aを、ポケット1cの略中心を通る軸線Xに沿って横
切っている。尚、凹部1bは、少なくとも、軸方向片側
の保持器案内面1aに1つ設ければ良い。また、軸線X
に対し傾斜した形状(軸線Xと図1bにおける紙面方向
の交差角をもった形状)としても良い。
【0012】図2に拡大して示すように、凹部1bと保
持器案内面1aとの境界部分には、曲率半径rのアール
部1f1、1f2が設けられている。図8に示す従来保
持器1’に比べ、凹部1bと保持器案内面1aとの境界
部分に角部が残存していないので、保持器案内面1aと
内輪案内面2aとの接触部に油膜切れが生じにくい。し
たがって、この実施例の保持器1を用いた深溝玉軸受
は、保持器案内面1aと内輪案内面2aとの接触部に潤
滑不足が生じにくく、保持器案内面1a、内輪案内面2
aの接触摩耗が少ない。そして、このような効果は、ア
ール部1f1、1f2の曲率半径rを、凹部1bの曲率
半径Rに対し、r≧(1/2)Rの範囲内で設定した場
合に特に顕著なものとなる。
【0013】上記効果を確認するため、下記の試験を行
なった。
【0014】試験用保持器:内径45mm 6つの凹部1bを保持器内径面1aの円周等配位置に形
成 凹部の曲率半径R=3.0mm アール部の曲率半径r=1.0mmと3.00mmの2
種類 試験条件:保持器案内面1aに潤滑油を0.005gr
塗布 苛酷テストとして面圧Pを、 P=0.3kgf/mm2、P=1.0kgf/mm2 と大きくし、相対周速度をV=1.5m/secとし
た。
【0015】(1)r=1.0mmの場合{r〈(1/
2)R} P=0.3kgf/mm2で、2時間経過後の保持器
案内面1aの摩耗量を測定したところ、14μm(直径
値)であった。
【0016】P=1.0kgf/mm2で、焼き付き
までの時間を測定したところ、13minであった。
【0017】(2)r=3.0mmの場合{r≧(1/
2)R} P=0.3kgf/mm2で、2時間経過後の保持器
案内面1aの摩耗量を測定したところ、6μm直径値)
であった。
【0018】P=1.0kgf/mm2で、焼き付き
までの時間を測定したところ、18minであった。
【0019】上記のように、r≧(1/2)Rとした場
合の方が、r〈(1/2)Rとした場合に比べ、保持器
案内面1aの摩耗量が少なく(半分以下)、焼き付きま
での時間が長くなっている。
【0020】図3に示す実施例では、保持器1の凹部1
bが保持器案内面1aを、柱部1eの略中心を通る軸線
に沿って横切っている。凹部1bの形状は図2に示すも
のと同じであり、同様の作用をなす。
【0021】図4に示す実施例は、本発明をスラストこ
ろ軸受用保持器に適用したものである。この実施例の保
持器1は断面L字状をなし、L字の頭部分に、内輪2の
内側面2a1に接触案内される保持器案内面1a1と、
内輪2の内周面2a2に接触案内される保持器案内面1
a2とを有する。保持器案内面1a1、1a2には、そ
れぞれ、凹部1b1、1b2が設けられている。凹部1
b1、1b2の形状は図2に示すものと同様であり、同
様の作用をなす。
【0022】図5に示す実施例は、本発明をスラストこ
ろ軸受用保持器に適用したものであるが、この実施例の
保持器1は断面コ字状をなし、内輪2の内側面2a1に
接触案内される保持器案内面1a3と、軸5の外周面5
aに接触案内される保持器案内面1a4とを有する。保
持器案内面1a3、1a4には、それぞれ、凹部1b
3、1b4が設けられている。凹部1b3、1b4の形
状は図2に示すものと同様であり、同様の作用をなす。
【0023】尚、本発明は、内輪案内の保持器に限ら
ず、外輪案内の保持器にも同様に適用でき、その場合
も、同様の作用効果を奏する。また、適用できる軸受形
式は上記に例示した形式に限らず、広く転がり軸受一般
に適用可能である。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
保持器案内面に凹部を有する保持器において、凹部と保
持器案内面との境界部分に、凹部の曲率半径Rに対し、
r≧(1/2)Rとなる曲率半径rをもったアール部を
設けたので、従来保持器に比べ、保持器案内面と軌道輪
案内面又は軸の外周面との接触部における油膜切れが生
じにくい。したがって、本発明の保持器を用いた転がり
軸受は、保持器案内面と軌道輪案内面又は軸の外周面と
の接触部に潤滑不足が生じにくく、そのため、保持器案
内面、軌道輪案内面又は軸の外周面の接触摩耗が少な
く、耐久性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる保持器を示す正面図
(図a:図bにおけるa方向矢視)、内径側からみた平
面図(図b:図aにおけるb方向矢視)である。
【図2】図1aにおける凹部周辺の拡大図である。
【図3】本発明の他の実施例に係わる保持器を内径側か
らみた平面図である。
【図4】本発明の他の実施例に係わる保持器を用いたス
ラストころ軸受の断面図である。
【図5】本発明の他の実施例に係わる保持器を用いたス
ラストころ軸受の断面図である。
【図6】内輪案内の保持器を用いた深溝玉軸受の断面図
である。
【図7】従来の内輪案内の保持器を示す正面図である。
【図8】図7における凹部周辺の拡大図である。
【符号の説明】
1 保持器 1a 案内面 1b 凹部 1c ポケット 1f1 アール部 1f2 アール部 R 凹部の曲率半径 r アール部の曲率半径

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軌道輪又は軸に接触案内される保持器案
    内面を有し、かつ、保持器案内面に、これを横切る断面
    円弧状の凹部を設けた軸受用保持器において、上記凹部
    と保持器案内面との境界部分に、上記凹部の曲率半径R
    に対し、r≧(1/2)Rとなる曲率半径rをもったア
    ール部を設けたことを特徴とする軸受用保持器。
JP23257894A 1994-09-28 1994-09-28 軸受用保持器 Pending JPH0893771A (ja)

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JP23257894A JPH0893771A (ja) 1994-09-28 1994-09-28 軸受用保持器

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6742934B2 (en) 2000-10-27 2004-06-01 Nsk Ltd. Rolling bearing and spindle apparatus for machine tool
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JP2012172801A (ja) * 2011-02-23 2012-09-10 Nsk Ltd 組合せアンギュラ玉軸受
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JP2018003910A (ja) * 2016-06-29 2018-01-11 日本精工株式会社 駆動装置用転がり軸受

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A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20031212