JPH08936B2 - 連続焼鈍炉等の出入口シール装置 - Google Patents

連続焼鈍炉等の出入口シール装置

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JPH08936B2
JPH08936B2 JP20311588A JP20311588A JPH08936B2 JP H08936 B2 JPH08936 B2 JP H08936B2 JP 20311588 A JP20311588 A JP 20311588A JP 20311588 A JP20311588 A JP 20311588A JP H08936 B2 JPH08936 B2 JP H08936B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、大気の混入を嫌う炉内雰囲気ガスを使用す
る連続焼鈍炉等の出入口のシール部におけるガス漏れを
最小限にするための連続焼鈍炉等の出入口シール装置に
関するものである。
〔従来の技術〕
ステンレス鋼帯,ケイ素鋼帯,アルミニウム帯,黄銅
帯,鋼帯等のストリツプの光輝焼鈍や無酸化焼鈍を行う
大気の混入を嫌う炉内雰囲気ガスを使用する連続焼鈍炉
等の出入口のストリツプ通過部分には、例えば特開昭62
-214134号の第1図や第3図に示されているように従来
対向する2本で一対をなし連続焼鈍炉等で処理されるス
トリツプを挟持する構造の胴部に弾性体がライニングさ
れている同一形状の弾性ロールが設けられている出入口
シール装置が多く用いられて来た。
以下に一般的なステンレスストリツプの光輝焼鈍炉に
ついて説明すると、第5図はその構造説明図であり、ス
トリツプ1は炉5の入側シール装置6を通り、炉壁7内
に入り圧力が10〜50mmH2O程度に保たれている水素ガス
を含有する炉内雰囲気ガス8内を通過する過程で加熱焼
鈍されて出側シール装置9を通り炉5外へ通板されるの
であり、炉5内には炉内雰囲気ガス8が常時注入部10か
ら注入されており、炉内圧力は炉圧計11で常時監視され
ているが、出入口シール装置9,6からは炉内雰囲気ガス
8が少しずつ外気へ漏れ出している。
このような出入口シール装置9,6の構造は、第6図の
拡大縦断面図に示すように対向する2本で一対をなし炉
5で処理されるストリツプ1を挟持する構造の胴部に弾
性体がライニングされている同一形状の弾性ロール2が
その炉壁7側を炉壁7の出入口側に設けられているフエ
ルト12に当接されている構造が一般的である。
しかるに、このような構造の出入口シール装置9,6に
おける弾性ロール2はその胴部が同一直径をなすストレ
ート形状のものであるため、炉5で処理されるストリツ
プ1の板厚が薄い場合には第7図に示す説明図の如く弾
性ロール2のつぶれによつてもロール2間に隙間が生ず
ることはないので何等問題はないが、炉5で処理される
ストリツプ1の板厚が厚いと第8図に示す説明図の如く
弾性ロール2のつぶれによつても弾性ロール2間に隙間
4ができてこの隙間4から炉内雰囲気ガス8が比較的多
量に漏れ出て好ましくない。すなわち、隙間4が大きい
と炉内雰囲気ガス8が多量に漏れ出ることから、炉圧を
所定の圧力に保つために炉5内へ注入部10から注入する
炉内雰囲気ガス8の量を増やさねばならないために不経
済であり、また多量の炉内雰囲気ガス8が漏れ出ると炉
内雰囲気ガス8の性質によつては火災,爆発の危険性が
大きくなる。
そのため、炉内雰囲気ガス8の漏れ量を少なくするた
めには、 (1)弾性ロール2を回転自在に枢着しているフレー
ム3間の距離を炉5で処理されるストリツプ1の最大板
幅より僅かに大きくすることでロール長さを小さくして
隙間4の面積を少なくすることも考えられるが、ストリ
ツプ1は予想外の蛇行を起こすことがあり、万一フレー
ム3にストリツプ1の端部が接触するような現象が起こ
れば、炉5内でのストリツプ1の破断やストリツプ1の
損傷で製品にならないばかりか、プロセス設備全体の生
産停止となり、経済上からも安全上からも通板ストリツ
プ1の板幅よりも余裕を持つたロール長さとする必要が
ある。
(2)また、ロール圧下力を増やせば炉内雰囲気ガス
8の漏れは少なくなるが、ロールの損傷が激しくなりロ
ール交換頻度も増さねばならないことや、弾性ロール2
がつぶれることが原因となつて弾性ロール2の回転抵抗
が大きくなることや、回転速度をストリツプ1と同調さ
せることが困難となり、弾性ロール2とストリツプ1と
の速度が同調せずスリツプしてストリツプ1に疵を付け
たり、ストリツプ1の炉内張力に変動が生じてストリツ
プ1に蛇行が起こるなどの問題があり、ロール圧下力を
大きくできなかつた。
このように従来の連続焼鈍炉等の出入口シール装置に
おいては、弾性ロールの胴部にライニングされている弾
性体の硬度を比較的軟らかくし、適度な押付け力を弾性
ロールに加えてストリツプを挟持していないロール端部
においてもロール間の隙間を小さくするような押付力を
加える方式を採らざるをえないのである。すなわち、弾
性ロールの胴部にライニングされている弾性体を軟らか
くして従来の弾性ロールと同じ圧下力で弾性ロールのつ
ぶれを大きくすれば隙間は小さくなるが、極端に軟らか
い弾性ロールはストリツプの端部により傷付けられ易い
ので寿命が短いことや、高速回転に対する強度や耐久性
において問題が生ずるばかりでなく、連続焼鈍炉等が設
置されている設備を通板されるストリツプの板厚差は最
大と最小とで10倍程度の設備が一般的であり、そのよう
な板厚のストリツプにおいて弾性ロールをつぶして隙間
を少なくすることは板厚が厚い場合にストリツプ挟持部
の弾性ロールが大きくつぶされることからの悪影響が発
生するのである。
そこで弾性ロールの胴部にライニングされている弾性
体の硬度は変えずにロール圧下力を大きくして弾性ロー
ルのつぶれを大きくすると、強度や耐久性は向上する
が、ストリツプ挟持部におけるロール径はストリツプの
厚みに応じて隙間をなくすように圧下されてつぶれ量が
変わることになり、板厚の異なるストリツプ毎にロール
径が異なつて一定しないことからロール周速をストリツ
プと同調させるような方式をとつてもつぶれたロール径
を知つて速度を同調させるよう駆動せねばならず、一般
にロール表面は正確に同調させることが困難であり、ス
トリツプとロール表面でスリツプが発生しストリツプに
疵を付けたり、第5図に示す如き竪型炉の場合は弾性ロ
ールの速度同調が良くないと高温赤熱されたストリツプ
へ過大張力による伸びや過小張力によるなるみが発生し
て製品品質を著しく下げることになる。また弾性ロール
自体もつぶれによる回転抵抗が大きくなるため、弾性ロ
ール駆動用モータも大きくなつて不経済であると共に、
ストリツプはわずかながら板厚が幅方向で異なることが
普通であるのでロール圧下力が大であれば弾性ロールの
つぶれが幅方向で異なることになり、第9図のようにな
つてストリツプの幅方向で左右のロール周速が異なつて
くることにより、ストリツプの直進性が悪くなり、蛇行
を発生させて製品品質を下げることもある。
このように従来の連続焼鈍炉等の出入口シール装置で
は、シール性を上げようとすると上記した理由により充
分な圧下を行えず、弾性ロール両端部の隙間が大きくな
り炉内雰囲気ガスが漏れ勝ちとなり炉内雰囲気ガスの大
量注入を行わねばならないのでコストが上がるばかり
か、炉内雰囲気ガスの漏れが多量となつて出入口付近の
火災,爆発等の危険性が増す問題があると共に、特に板
厚の厚いストリツプにおいてシール性が悪くなる欠点が
あつた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、このような大気の混入を嫌う雰囲気ガスを
使用する連続焼鈍炉等の出入口のシール部における問題
点を解決し、シール性能向上を図つた連続焼鈍炉等の出
入口シール装置を提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は前記課題を解決すべく鋭意研究の結果、従
来の連続焼鈍炉等の出入口に対向する2本で一対をなし
該連続焼鈍炉等で処理されるストリツプを挟持する構造
の胴部に弾性体がライニングされている同一形状の弾性
ロールが設けられている出入口シール装置における弾性
ロールのロール胴部の形状を、通板されるストリツプの
板厚最大のストリツプを挟持した時に弾性ロールのつぶ
れる部分を予めロール径を細くしておき、弾性ロール両
端のストリツプを挟持しない部分はロール径を大きくし
ておき、ストリツプを挟持した時の両端部ではロール径
が大きくなつているので弾性ロール間の隙間が無くなる
ように改良することにより、前記課題を解決できること
を究明したのである。
以下、図面により本発明に係る連続焼鈍炉等の出入口
シール装置ついて詳細に説明する。
第1図は本発明装置に使用する弾性ロールの正面図、
第2図は本発明装置に使用する弾性ロールを使用して板
厚の厚いストリツプを挟持した状態を示す説明図、第3
図は本発明装置に使用する弾性ロールを使用して板厚の
薄いストリツプを挟持した状態を示す説明図、第4図は
本発明装置と従来装置とにおける炉内圧力と炉内雰囲気
ガス注入量との関係を示す図である。
図面中、1は大気の混入を嫌う炉内雰囲気ガスを使用
する連続焼鈍炉等に通板されるストリツプ、2は連続焼
鈍炉等の出入口に対向する2本で一対をなし連続焼鈍炉
等で処理されるストリツプ1を挟持する構造の同一形状
の胴部に弾性体がライニングされている弾性ロールであ
り、そのロール胴部の形状は中央部に小径のストレート
部2aを、その両側に漸次直径が増大するテーパ部2bを、
更にその両側に大径のストレート部2cをそれぞれ有する
鼓形をなしており、小径のストレート部2aの長さが通板
されるストリツプ1の最大板幅の60%〜100%であり、
大径のストレート部2cの直径と小径のストレート部2aの
直径との差が通板されるストリツプ1の最大板厚の60%
〜100%であり、テーパ部2bの幅が片側で通板されるス
トリツプ1の最大板幅の20%以上を有している形状をな
している。また2dは弾性ロール2の軸、3は弾性ロール
2の軸2dが回転自在に枢着されているフレームであり、
このフレーム3は連続焼鈍炉等の出入口において炉壁に
固定されている。なお、4は連続焼鈍炉等で処理される
ストリツプ1を挟持している2本の同一形状の弾性ロー
ル2間に生じた隙間である。
〔作用〕
大気の混入を嫌う炉内雰囲気ガスを使用する連続焼鈍
炉等の出入口に対向する2本で一対をなし該連続焼鈍炉
等で処理されるストリツプ1を挟持する構造の同一形状
の弾性ロールとして上記した形状の弾性ロール2が設け
られている本発明に係る連続焼鈍炉等の出入口シール装
置においては、弾性ロール2のロール胴部の形状が中央
部に小径のストレート部2aを、その両側に漸次直径が増
大するテーパ部2bを、更にその両側に大径のストレート
部2cをそれぞれ有する鼓形をなしているので、板厚の厚
いストリツプ1を通板させる場合には第2図に示す如く
小径のストレート部2aの変形を小さくしてもシール作用
は大径のストレート部2cがすることになつてシール性は
第8図に示す従来の場合よりも大幅に改善されて良好と
なる。また、板厚の薄いストリツプ1を通板させる場合
には第3図に示す如く大径のストレート部2cを充分につ
ぶしてシールするが、小径のストレート部2aは変形をさ
せずに良好にシールすることができるのである。この
際、ロール圧下の程度は連続焼鈍炉等の炉圧計を見なが
ら行えば、適正な圧下力は簡単に判る。
このように本発明に係る連続焼鈍炉等の出入口シール
装置においては、弾性ロール2は連続焼鈍炉等で処理さ
れるストリツプ1の板幅に相当する部分である中央部が
予め小径のストレート部2aとして形成されているので、
ストリツプ1を挟持する部分の弾性ロール2が大きなつ
ぶれがなくなつて弾性ロール2に強圧下をかけなくても
シール性が良好であるばかりでなく、ストリップ1を挟
持する部分が強圧下されないことによつてストリツプ1
の板厚が幅方向に僅かに異なつていても弾性ロールのつ
ぶれは小さく、その結果弾性ロール2の両端での周速の
違いが小さくなるのでストリツプ1に蛇行が起り難いの
である。
また本発明装置に使用する弾性ロール駆動の装置は、
弾性ロール2のつぶれがロール端部の大径のストレート
部2cのみであるところから従来装置の如くストレートロ
ールを使用してストリツプ1の全幅に亘つてつぶれを発
生させるような構造と比べて弾性ロール2の変形抵抗が
小さく、小さな動力で済む利点もある。
更に、連続焼鈍炉等で処理されるストリツプ1の板厚
が薄い場合はロール全長に対する長さが短いロール端部
が充分つぶれて小径のストレート部2aがストリツプ1を
挟持できるまで圧下を強くすれば良く、連続焼鈍炉等で
処理されるストリツプ1の板厚が厚い場合に小径のスト
レート部2aに強圧下をかけることなしにシール性を確保
できるのであり、このようにストリツプ1の板厚が厚い
場合にはストリツプ1を挟持しない部分の隙間4は大径
のストレート部2cの変形によつて隙間4が非常に小さい
状態でシールされる。この際、小径のストレート部2aと
大径のストレート部2cとの間に明確な段部があると、弾
性ロール2の胴部にライニングされている弾性体の強度
上問題があるばかりでなく、また万一何らかの原因でス
トリツプ1に蛇行が発生した時にその段部が引掛りとな
つて弾性ロール2を損傷することになるので、本発明装
置に使用する弾性ロール2は小径のストレート部2aと大
径のストレート部2cとの間に漸次直径が増大するテーパ
部2bが設けられているのである。
このような作用を行う弾性ロール2のロール胴部の形
状として、小径のストレート部2aの長さを連続して通板
されるストリツプ1の最大板幅の60〜100%の範囲とし
てあるのでストリツプ1の板幅が多少変更されても弾性
ロール2を交換する必要が無く、また両側のテーパ部2b
をそれぞれ通板されるストリツプ1の最大板幅の20%以
上としてあるのでストリツプ1の端部はストリツプ1の
板幅が最大板幅の60%以上の場合には確実にテーパ部2b
に挟持されていることになり、ロール中央部のつぶれは
従来のストレートロールを使用した場合と比べて格段に
軽減されるのである。ここで、小径のストレート部2aの
長さを連続して通板されるストリツプ1の最大板幅の60
〜100%の範囲に限定したのは、最大板幅の60%より短
いとストリツプ1を挟持する部分のつぶれを軽減する本
発明の目的が達せられないからであり、両側のテーパ部
2bをそれぞれ通板されるストリツプ1の最大板幅の20%
以上に限定したのは、最大板幅の20%以下ではテーパ角
度が大きくなつて実質的に段部を設けたのと同様になり
ストリツプ1の蛇行時に引掛かつたり連続焼鈍炉等の炉
壁の出入口側に設けられているフエルトと弾性ロール2
との間に隙間が発生し易くなつて不適当であるからであ
る。また、大径のストレート部2cの直径と小径のストレ
ート部2aの直径との差が通板されるストリツプ1の最大
板厚の60%〜100%でなければならないのは、ストリツ
プ1の最大板厚の60%未満であると板厚の厚いストリツ
プ1を通板する場合に小径のストレート部2aにも強圧下
がかかつて不適であり、100%を超えると最大板厚の場
合にも大径のストレート部2cへ圧下力を作用させないと
小径のストレート部2aでのシール作用が無くなつて不適
当であるからである。
〔実施例〕
第5図に示す如きステンレス鋼の光輝焼鈍炉に第1図
に示す構造と形状と有し表に示す寸法の弾性ロールを使
用した連続焼鈍炉等の出入口シール装置を製作して、表
に示すストリツプであるステンレス鋼帯を通板した。
以上の4実施例及び従来の弾性ロールとしてストレー
トロールを同条件で使用した場合の結果は第4図のグラ
フに示す通りであり、この第4図において△印は板厚が
2.4mmで板幅が800mmで材質がSUS304の場合、▲印は板厚
が2.4mmで板幅が1300mmで材質がSUS304の場合、○印は
板厚が2.0mmで板幅が800mmで材質がSUS430の場合、●印
は板厚が2.0mmで板幅が1300mmで材質がSUS430の場合を
それぞれ示している。この第4図から、本発明装置を使
用した場合である4実施例の場合は従来の弾性ロールと
してストレートロールを同条件で使用した場合に比べて
大幅に炉内雰囲気ガスの漏れが減少していることが判
る。
例えば実施例4について云えば、従来炉圧30mmH2Oを
得るのにガス流量6Nm3/hを必要としていたものが半分以
下の30Nm3/hとなり、実施例1について云えば従来炉圧3
0mmH2Oを得るのにガス流量90Nm3/hを必要としていたの
が、45Nm3/hと半減した。そして炉内雰囲気ガスは連続
光輝焼鈍炉の場合は、高価な水素ガスを70%以上も配合
して使用するのでこの経済的効果は大きい。また水素ガ
スの漏れが少なくなることにより火災や爆発等の危険性
も減少した。
〔発明の効果〕
以上詳述した如き本発明に係る連続焼鈍炉等の出入口
シール装置は、以下に述べるような効果を有するもので
あり、その工業的価値の非常に大きなものである。
a)炉内雰囲気ガスの消費量が減り、コストが大幅に低
下する。
b)ストリツプの速度と弾性ロールの周速とを同調させ
易くなり、ストリツプの蛇行防止や、ストリツプの炉内
張力を適正にコントロールできるのでストリツプの過大
張力に起因する伸びによる形状不良,過小張力に起因す
るたるみによる炉内カキ疵や弾性ロールとストリツプ間
のスリツプ疵等が減少し、製品品質,歩留が向上する。
c)ストリツプの炉内張力を適正に安定化でき、その結
果ストリツプの炉内破断によるライン停止が防止できる
ので生産性が向上する。
d)弾性ロールを強圧下せずにシールできることから、
弾性ロールの寿命が伸びるばかりか、弾性ロールでの押
込み疵の発生を防止でき、しかもストリツプ幅方向の板
厚不均一に起因して生ずるストリツプの蛇行が避けられ
る。
e)炉内雰囲気ガスの漏れ量が少なくなるので、火災や
爆発等の危険が減る。
f)従来の連続焼鈍炉等の出入口シール装置の機能をそ
のままにして、弾性ロールの交換のみによりシール性の
向上が図れるので、特別な設備投資が必要ない。
g)既存の弾性ロールを改造加工することにより、所定
の形状ロールが得られるので、改造費が安価である。
h)弾性ロールの回転抵抗が小さくて済むので、弾性ロ
ールの駆動源の動力が小さくて済み経済的である。
i)弾性ロールの中央部に強圧下が掛からないので、ロ
ール鉄芯の部材を小さくすることができることにより経
済的である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置に使用する弾性ロールの正面図、第
2図は本発明装置に使用する弾性ロールを使用して板厚
の厚いストリツプを挟持した状態を示す説明図、第3図
は本発明装置に使用する弾性ロールを使用して板厚の薄
いストリツプを挟持した状態を示す説明図、第4図は本
発明装置と従来装置とにおける炉内圧力と炉内雰囲気ガ
ス注入量との関係を示す図、第5図は一般的なステンレ
ス鋼ストリツプの光輝焼鈍炉の構造説明図、第6図は第
5図の出入口シール装置の構造を示す拡大縦断面図、第
7図はストリツプの板厚が薄い場合の説明図、第8図は
ストリツプの板厚が厚い場合の説明図、第9図はストリ
ツプの板厚が幅方向で異なる場合の説明図である。 図面中 1……ストリツプ 2……弾性ロール 2a……小径のストレート部 2b……テーパ部 2c……大径のストレート部 2d……軸 3……フレーム 4……弾性ロール間に生じた隙間 5……炉 6……入側シール装置 7……炉壁 8……炉内雰囲気ガス 9……出側シール装置 10……注入部 11……炉圧計 12……フエルト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大気の混入を嫌う雰囲気ガスを使用する連
    続焼鈍炉等の出入口に対向する2本で一対をなし該連続
    焼鈍炉等で処理されるストリツプを挟持する構造の胴部
    に弾性体がライニングされている同一形状の弾性ロール
    が設けられている出入口シール装置において、そのロー
    ル胴部の形状が中央部に小径のストレート部を、その両
    側に漸次直径が増大するテーパ部を、更にその両側に大
    径のストレート部をそれぞれ有する鼓形をなしており、
    小径のストレート部の長さが通板されるストリツプの最
    大板幅の60%〜100%であり、大径のストレート部の直
    径と小径のストレート部の直径との差が通板されるスト
    リツプの最大板厚の60%〜100%であり、テーパ部の幅
    が片側で通板されるストリツプの最大板幅の20%以上を
    有していることを特徴とする連続焼鈍炉等の出入口シー
    ル装置。
JP20311588A 1988-08-17 1988-08-17 連続焼鈍炉等の出入口シール装置 Expired - Lifetime JPH08936B2 (ja)

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