JPH0893488A - スーパチャージャのロータ軸に対するタイミングギアの嵌合固定構造 - Google Patents

スーパチャージャのロータ軸に対するタイミングギアの嵌合固定構造

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JPH0893488A
JPH0893488A JP22943394A JP22943394A JPH0893488A JP H0893488 A JPH0893488 A JP H0893488A JP 22943394 A JP22943394 A JP 22943394A JP 22943394 A JP22943394 A JP 22943394A JP H0893488 A JPH0893488 A JP H0893488A
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rotor shaft
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スーパチャージャの組立時に切粉による軸受
類やシール部材等への悪影響を回避し得、且つピン穴の
穿設というような機械加工を不要とし得、作業効率の向
上並びにコストダウンを図り得るようにする。 【構成】 雌ロータ側タイミングギア16の硬度をロー
タ軸7より高くし、雌ロータ側タイミングギア16のボ
ス部16a内周面における軸線方向一端側から中間部所
要位置に亘り、雄ロータ側タイミングギア17に対し周
方向の噛み合い位置調整を行う際にロータ軸7に遊嵌さ
れる位置調整遊嵌部16bを形成し、且つボス部16a
内周面における軸線方向中間部所要位置から他端側に亘
り、ロータ軸7に嵌着されるスプライン部16cを形成
し、ロータ軸7外周面所要位置に、ロータ軸7への雌ロ
ータ側タイミングギア16の嵌着時にスプライン部16
cにて削り取られる切粉を収容する環状溝25を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スーパチャージャのロ
ータ軸に対するタイミングギアの嵌合固定構造に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図8及び図9は従来のスーパチャージャ
(リショルム型)の一例を表わすものであって、周面に
複数の螺旋状の山部1aを有する雄ロータ1と、周面に
前記雄ロータ1の山部1aと噛み合う複数の螺旋状の谷
部2aを有する雌ロータ2とを互いに所要のクリアラン
スを保持しつつ噛み合うようケーシング3内部に回転可
能に収容し、前記雄ロータ1と雌ロータ2を図8中の矢
印方向に回転することにより、軸心方向一端側から空気
4を吸い込み、雄ロータ1と雌ロータ2との間で圧縮し
て他端側から吐出し得るようにしたものであり、前記雄
ロータ1及び雌ロータ2は、軸心方向の両端部に突設し
たロータ軸5,6及び7,8を軸受9,10及び11,
12を介してケーシング3に支持されている。
【0003】図中、19は図示していないエンジンの出
力軸にベルトを介して連結され且つ入力軸13の端部に
一体に取り付けられたダンパプーリ、20はダンパプー
リ19のボス部21とプーリ本体22との間に介在され
且つエンジンの出力軸のトルク変動を吸収するための環
状ゴム部材であり、ダンパプーリ19はエンジンの出力
軸の回転を、そのトルク変動を環状ゴム部材20によっ
て吸収しつつ、入力軸13に伝達するようになってお
り、該入力軸13の回転は、増速ギア14、増速ピニオ
ン15、雌ロータ側タイミングギア16、雄ロータ側タ
イミングギア17からなる増速装置18を介して前記雄
ロータ1及び雌ロータ2に伝えられるようになってい
る。
【0004】ところで、容積型コンプレッサの一種であ
るスーパチャージャの体積効率は、雄ロータ1と雌ロー
タ2との間のクリアランスが小さいほど高くなるが、ク
リアランスが小さすぎると、両ロータ1,2間で接触が
生じて運転に支障をきたす虞れがある。
【0005】このため、前記スーパチャージャの組立時
には、前記雄ロータ1及び雌ロータ2の両端部に突設し
たロータ軸5,6及び7,8を軸受9,10及び11,
12を介してケーシング3に支持せしめ、雄ロータ側タ
イミングギア17をロータ軸5の端部に焼き嵌め等の手
段により固定した後、雌ロータ側タイミングギア16を
ロータ軸7に遊嵌させ、雄ロータ1と雌ロータ2とが互
いに所要のクリアランスを保持しつつ噛み合うよう、雄
ロータ側タイミングギア17に対する雌ロータ側タイミ
ングギア16の周方向の噛み合い位置調整を行い、該雌
ロータ側タイミングギア16を固定した状態で、図10
及び図11に示される如く、雌ロータ側タイミングギア
16のボス部16aとロータ軸7との間にピン穴23を
穿設し、該ピン穴23にピン24を打ち込むことによ
り、雌ロータ側タイミングギア16をロータ軸7に嵌着
するようにしていた。
【0006】尚、前記雄ロータ側タイミングギア17と
雌ロータ側タイミングギア16との間のバックラッシ
は、雄ロータ1と雌ロータ2との間の隙間より予め小さ
く設定してあるため、前述の如く組立時の調整を行うよ
うにすれば、両ロータ1,2間の接触は回避されること
となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
如く、スーパチャージャの組立時に雌ロータ側タイミン
グギア16のボス部16aとロータ軸7との間にピン穴
23を穿設し、該ピン穴23にピン24を打ち込むこと
により、雌ロータ側タイミングギア16をロータ軸7に
嵌着するのでは、ピン穴23を穿設する際に生ずる切粉
が軸受類やシール部材等に悪影響を及ぼすと共に、ピン
穴23の穿設という機械加工を必要とするため、時間も
かかりコストアップにつながるという欠点を有してい
た。
【0008】本発明は、斯かる実情に鑑み、スーパチャ
ージャの組立時に切粉による軸受類やシール部材等への
悪影響を回避し得、且つピン穴の穿設というような機械
加工を不要とし得、作業効率の向上並びにコストダウン
を図り得るスーパチャージャのロータ軸に対するタイミ
ングギアの嵌合固定構造を提供しようとするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】第一の発明は、互いに所
要のクリアランスを保持しつつ噛み合うよう配設され且
つ互いの回転により一端側から空気4を吸入して圧縮し
他端側から圧縮空気を吐出する雄ロータ1及び雌ロータ
2と、互いに噛み合うよう前記雄ロータ1及び雌ロータ
2の各ロータ軸5,7に嵌着され且つ前記雄ロータ1及
び雌ロータ2を同期回転せしめるタイミングギア17,
16とを備えたスーパチャージャのロータ軸に対するタ
イミングギアの嵌合固定構造であって、一方のロータ軸
5(又は7)にタイミングギア17(又は16)を嵌着
し、他方のロータ軸7(又は5)に嵌合されるタイミン
グギア16(又は17)の硬度を他方のロータ軸7(又
は5)より高くすると共に、該タイミングギア16(又
は17)のボス部16a(又は17a)内周面における
軸線方向一端側から中間部所要位置に亘り、前記一方の
ロータ軸5(又は7)に既に嵌着されているタイミング
ギア17(又は16)に対し周方向の噛み合い位置調整
を行う際に他方のロータ軸7(又は5)に遊嵌される位
置調整遊嵌部16b(又は17b)を形成し、且つ前記
タイミングギア16(又は17)のボス部16a(又は
17a)内周面における軸線方向中間部所要位置から他
端側に亘り、他方のロータ軸7(又は5)に嵌着される
スプライン部16c(又は17c)を形成し、前記他方
のロータ軸7(又は5)外周面所要位置に、該他方のロ
ータ軸7(又は5)に対するタイミングギア16(又は
17)の嵌着時に前記スプライン部16c(又は17
c)によって削り取られる切粉を収容する環状溝25
(又は26)を形成したことを特徴とするものである。
【0010】又、第二の発明は、互いに所要のクリアラ
ンスを保持しつつ噛み合うよう配設され且つ互いの回転
により一端側から空気4を吸入して圧縮し他端側から圧
縮空気を吐出する雄ロータ1及び雌ロータ2と、互いに
噛み合うよう前記雄ロータ1及び雌ロータ2の各ロータ
軸5,7に嵌着され且つ前記雄ロータ1及び雌ロータ2
を同期回転せしめるタイミングギア17,16とを備え
たスーパチャージャのロータ軸に対するタイミングギア
の嵌合固定構造であって、一方のロータ軸5(又は7)
にタイミングギア17(又は16)を嵌着し、他方のロ
ータ軸7(又は5)に嵌合されるタイミングギア16
(又は17)の硬度を他方のロータ軸7(又は5)より
高くすると共に、該タイミングギア16(又は17)の
ボス部16a(又は17a)内周面における軸線方向一
端側から中間部所要位置に亘り、前記一方のロータ軸5
(又は7)に既に嵌着されているタイミングギア17
(又は16)に対し周方向の噛み合い位置調整を行う際
に他方のロータ軸7(又は5)に遊嵌される位置調整遊
嵌部16b(又は17b)を形成し、且つ前記タイミン
グギア16(又は17)のボス部16a(又は17a)
内周面における軸線方向中間部所要位置から他端側に亘
り、他方のロータ軸7(又は5)に嵌着されるよう該他
方のロータ軸7(又は5)外径より所要量だけ内径を小
さくした固定部16d(又は17d)を形成し、前記タ
イミングギア16(又は17)のボス部16a(又は1
7a)内周面における位置調整遊嵌部16b(又は17
b)と固定部16d(又は17d)との間に、該位置調
整遊嵌部16b(又は17b)から固定部16d(又は
17d)に向い漸次内径が縮小されるテーパ部16e
(又は17e)を形成したことを特徴とするものであ
る。
【0011】
【作用】従って、第一の発明においては、スーパチャー
ジャの組立時には、雄ロータ1及び雌ロータ2を軸支せ
しめ、一方のロータ軸5(又は7)の端部にタイミング
ギア17(又は16)を焼き嵌め等の手段により固定し
た後、他方のロータ軸7(又は5)にタイミングギア1
6(又は17)の位置調整遊嵌部16b(又は17b)
が遊嵌され、前記一方のタイミングギア17(又は1
6)に対し他方のタイミングギア16(又は17)の周
方向の噛み合い位置調整が行われる。
【0012】前記一方のタイミングギア17(又は1
6)に対する他方のタイミングギア16(又は17)の
周方向の噛み合い位置調整完了後、該他方のタイミング
ギア16(又は17)をロータ軸7(又は5)に対して
圧入すると、他方のタイミングギア16(又は17)の
スプライン部16c(又は17c)がロータ軸7(又は
5)にくい込み、ピン穴の穿設というような機械加工を
一切行うことなく、他方のロータ軸7(又は5)に対し
タイミングギア16(又は17)が嵌合固定される。前
記他方のタイミングギア16(又は17)のスプライン
部16c(又は17c)がロータ軸7(又は5)にくい
込む際には、ロータ軸7(又は5)の外周面が削り取ら
れて切粉が発生するが、該切粉は環状溝25(又は2
6)内に収容されるため、軸受類やシール部材等に悪影
響を及ぼす心配もない。
【0013】又、第二の発明においては、スーパチャー
ジャの組立時には、雄ロータ1及び雌ロータ2を軸支せ
しめ、一方のロータ軸5(又は7)の端部にタイミング
ギア17(又は16)を焼き嵌め等の手段により固定し
た後、他方のロータ軸7(又は5)にタイミングギア1
6(又は17)の位置調整遊嵌部16b(又は17b)
が遊嵌され、前記一方のタイミングギア17(又は1
6)に対し他方のタイミングギア16(又は17)の周
方向の噛み合い位置調整が行われる。
【0014】前記一方のタイミングギア17(又は1
6)に対する他方のタイミングギア16(又は17)の
周方向の噛み合い位置調整完了後、該他方のタイミング
ギア16(又は17)をロータ軸7(又は5)に対して
圧入すると、テーパ部16e(又は17e)に案内され
る形で、他方のタイミングギア16(又は17)の固定
部16d(又は17d)がロータ軸7(又は5)に嵌り
込み、ピン穴の穿設というような機械加工を一切行うこ
となく、他方のロータ軸7(又は5)に対しタイミング
ギア16(又は17)が嵌合固定される。前記他方のタ
イミングギア16(又は17)の固定部16d(又は1
7d)がロータ軸7(又は5)に嵌り込む際には、該ロ
ータ軸7(又は5)の外周面が削り取られるようなこと
はなく切粉も発生しないため、軸受類やシール部材等に
悪影響を及ぼす心配もない。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。
【0016】図1〜図3は本発明の一実施例であって、
図中、図8〜図11と同一の符号を付した部分は同一物
を表わしており、基本的な構成は図8〜図11に示す従
来のものと同様であるが、本実施例の特徴とするところ
は、図1〜図3に示す如く、ロータ軸7に嵌合される雌
ロータ側タイミングギア16の硬度をロータ軸7より高
くすると共に、該雌ロータ側タイミングギア16のボス
部16a内周面における軸線方向一端側から中間部所要
位置に亘り、ロータ軸5に既に嵌着されている雄ロータ
側タイミングギア17に対し周方向の噛み合い位置調整
を行う際にロータ軸7に遊嵌される位置調整遊嵌部16
bを形成し、且つ前記雌ロータ側タイミングギア16の
ボス部16a内周面における軸線方向中間部所要位置か
ら他端側に亘り、ロータ軸7に嵌着されるスプライン部
16cを形成し、前記ロータ軸7外周面所要位置に、該
ロータ軸7に対する雌ロータ側タイミングギア16の嵌
着時に前記スプライン部16cによって削り取られる切
粉を収容する環状溝25を形成した点にある。
【0017】本実施例においては、雄ロータ側タイミン
グギア17や雌ロータ側タイミングギア16の歯面に対
し浸炭又は窒化等の歯面硬化処理を行う際に、同様の硬
化処理を雌ロータ側タイミングギア16のボス部16a
内周面に施し、又、ロータ軸7に部分焼なまし等の軟化
処理を施し、前記雌ロータ側タイミングギア16の硬度
がロータ軸7より高くするようにしている。尚、前記雄
ロータ側タイミングギア17や雌ロータ側タイミングギ
ア16の材質としてはクロムモリブデン鋼等を使用し、
又、ロータ軸5,6,7,8の材質としては構造用炭素
鋼等を使用している。
【0018】前述の如く構成したので、スーパチャージ
ャの組立時には、雄ロータ1及び雌ロータ2の両端部に
突設したロータ軸5,6及び7,8を軸受9,10及び
11,12を介してケーシング3に支持せしめ、雄ロー
タ側タイミングギア17をロータ軸5の端部に焼き嵌め
等の手段により固定した後、図2(イ)に示す如く、雌
ロータ側タイミングギア16の位置調整遊嵌部16bが
ロータ軸7に遊嵌され、前記雄ロータ側タイミングギア
17に対し雌ロータ側タイミングギア16の周方向の噛
み合い位置調整が行われる。
【0019】前記雄ロータ側タイミングギア17に対す
る雌ロータ側タイミングギア16の周方向の噛み合い位
置調整完了後、該雌ロータ側タイミングギア16をロー
タ軸7に対して圧入すると、図2(ロ)及び図3に示す
如く、雌ロータ側タイミングギア16のスプライン部1
6cがロータ軸7にくい込み、ピン穴の穿設というよう
な機械加工を一切行うことなく、ロータ軸7に対し雌ロ
ータ側タイミングギア16が嵌合固定される。前記雌ロ
ータ側タイミングギア16のスプライン部16cがロー
タ軸7にくい込む際には、ロータ軸7の外周面が削り取
られて切粉が発生するが、該切粉は環状溝25内に収容
されるため、軸受類やシール部材等に悪影響を及ぼす心
配もない。
【0020】尚、前述の実施例では、雄ロータ側タイミ
ングギア17を先にロータ軸5に嵌着した後、雌ロータ
側タイミングギア16のロータ軸7に対する嵌合固定を
行うようにしているが、前述とは逆に、図4に示す如
く、雄ロータ側タイミングギア17の硬度をロータ軸5
より高くすると共に、該雄ロータ側タイミングギア17
のボス部17a内周面に位置調整遊嵌部17bとスプラ
イン部17cとを形成し、且つロータ軸5外周面所要位
置に環状溝26を形成するようにし、雌ロータ側タイミ
ングギア16を先にロータ軸7に嵌着した後、雄ロータ
側タイミングギア17のロータ軸5に対する嵌合固定を
行うようにしてもよいことは言うまでもない。
【0021】こうして、スーパチャージャの組立時に切
粉による軸受類やシール部材等への悪影響を回避し得、
且つピン穴の穿設というような機械加工を不要とし得、
作業効率の向上並びにコストダウンを図り得る。
【0022】図5(イ)(ロ)及び図6は本発明の他の
実施例であって、図中、図1〜図3と同一の符号を付し
た部分は同一物を表わしており、ロータ軸7に嵌合され
る雌ロータ側タイミングギア16の硬度をロータ軸7よ
り高くすると共に、該雌ロータ側タイミングギア16の
ボス部16a内周面における軸線方向一端側から中間部
所要位置に亘り、ロータ軸5に既に嵌着されている雄ロ
ータ側タイミングギア17に対し周方向の噛み合い位置
調整を行う際にロータ軸7に遊嵌される位置調整遊嵌部
16bを形成し、且つ前記雌ロータ側タイミングギア1
6のボス部16a内周面における軸線方向中間部所要位
置から他端側に亘り、ロータ軸7に嵌着されるよう該ロ
ータ軸7外径より所要量だけ内径を小さくした固定部1
6dを形成し、前記雌ロータ側タイミングギア16のボ
ス部16a内周面における位置調整遊嵌部16bと固定
部16dとの間に、該位置調整遊嵌部16bから固定部
16dに向い漸次内径が縮小されるテーパ部16eを形
成したものである。
【0023】図5(イ)(ロ)及び図6に示す実施例の
場合、スーパチャージャの組立時には、雄ロータ1及び
雌ロータ2の両端部に突設したロータ軸5,6及び7,
8を軸受9,10及び11,12を介してケーシング3
に支持せしめ、雄ロータ側タイミングギア17をロータ
軸5の端部に焼き嵌め等の手段により固定した後、図5
(イ)に示す如く、雌ロータ側タイミングギア16の位
置調整遊嵌部16bがロータ軸7に遊嵌され、前記雄ロ
ータ側タイミングギア17に対し雌ロータ側タイミング
ギア16の周方向の噛み合い位置調整が行われる。
【0024】前記雄ロータ側タイミングギア17に対す
る雌ロータ側タイミングギア16の周方向の噛み合い位
置調整完了後、該雌ロータ側タイミングギア16をロー
タ軸7に対して圧入すると、テーパ部16eに案内され
る形で、図5(ロ)及び図6に示す如く、雌ロータ側タ
イミングギア16の固定部16dがロータ軸7に嵌り込
み、ピン穴の穿設というような機械加工を一切行うこと
なく、ロータ軸7に対し雌ロータ側タイミングギア16
が嵌合固定される。前記雌ロータ側タイミングギア16
の固定部16dがロータ軸7に嵌り込む際には、ロータ
軸7の外周面が削り取られるようなことはなく切粉も発
生しないため、軸受類やシール部材等に悪影響を及ぼす
心配もない。
【0025】尚、前述の図5(イ)(ロ)及び図6に示
す実施例では、雄ロータ側タイミングギア17を先にロ
ータ軸5に嵌着した後、雌ロータ側タイミングギア16
のロータ軸7に対する嵌合固定を行うようにしている
が、前述とは逆に、図7に示す如く、雄ロータ側タイミ
ングギア17の硬度をロータ軸5より高くすると共に、
該雄ロータ側タイミングギア17のボス部17a内周面
に位置調整遊嵌部17bと固定部17dとテーパ部17
eとを形成するようにし、雌ロータ側タイミングギア1
6を先にロータ軸7に嵌着した後、雄ロータ側タイミン
グギア17のロータ軸5に対する嵌合固定を行うように
してもよいことは言うまでもない。
【0026】こうして、図5(イ)(ロ)及び図6に示
す実施例においても、スーパチャージャの組立時に切粉
による軸受類やシール部材等への悪影響を回避し得、且
つピン穴の穿設というような機械加工を不要とし得、作
業効率の向上並びにコストダウンを図り得る。
【0027】尚、本発明のスーパチャージャのロータ軸
に対するタイミングギアの嵌合固定構造は、上述の実施
例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱
しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論で
ある。
【0028】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の請求項
1、2記載のスーパチャージャのロータ軸に対するタイ
ミングギアの嵌合固定構造によれば、いずれにおいて
も、スーパチャージャの組立時に切粉による軸受類やシ
ール部材等への悪影響を回避し得、且つピン穴の穿設と
いうような機械加工を不要とし得、作業効率の向上並び
にコストダウンを図り得るという優れた効果を奏し得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体概略平断面図である。
【図2】図1のII部拡大図であって、(イ)は雌ロー
タ側タイミングギアの周方向の噛み合い位置調整時の状
態を表わす断面図、(ロ)は雌ロータ側タイミングギア
のロータ軸に対する嵌着状態を表わす断面図である。
【図3】図2(ロ)のIII−III矢視図である。
【図4】本発明の一実施例における雌ロータ側タイミン
グギアを雄ロータ側タイミングギアに置き換えた場合
の、該雄ロータ側タイミングギアのロータ軸に対する嵌
着状態を表わす断面図である。
【図5】本発明の他の実施例の要部拡大断面図であっ
て、(イ)は雌ロータ側タイミングギアの周方向の噛み
合い位置調整時の状態を表わす断面図、(ロ)は雌ロー
タ側タイミングギアのロータ軸に対する嵌着状態を表わ
す断面図である。
【図6】図5(ロ)のVI−VI矢視図である。
【図7】本発明の他の実施例における雌ロータ側タイミ
ングギアを雄ロータ側タイミングギアに置き換えた場合
の、該雄ロータ側タイミングギアのロータ軸に対する嵌
着状態を表わす断面図である。
【図8】従来におけるスーパチャージャ(リショルム
型)の原理を示す概略斜視図である。
【図9】従来におけるスーパチャージャ(リショルム
型)の一例を示す全体概略平断面図である。
【図10】図9のX部拡大図である。
【図11】図10のXI−XI矢視図である。
【符号の説明】
1 雄ロータ 2 雌ロータ 4 空気 5 ロータ軸 7 ロータ軸 16 雌ロータ側タイミングギア(タイミングギ
ア) 16a ボス部 16b 位置調整遊嵌部 16c スプライン部 16d 固定部 16e テーパ部 17 雄ロータ側タイミングギア(タイミングギ
ア) 17a ボス部 17b 位置調整遊嵌部 17c スプライン部 17d 固定部 17e テーパ部 25 環状溝 26 環状溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに所要のクリアランスを保持しつつ
    噛み合うよう配設され且つ互いの回転により一端側から
    空気(4)を吸入して圧縮し他端側から圧縮空気を吐出
    する雄ロータ(1)及び雌ロータ(2)と、互いに噛み
    合うよう前記雄ロータ(1)及び雌ロータ(2)の各ロ
    ータ軸(5)(7)に嵌着され且つ前記雄ロータ(1)
    及び雌ロータ(2)を同期回転せしめるタイミングギア
    (17)(16)とを備えたスーパチャージャのロータ
    軸に対するタイミングギアの嵌合固定構造であって、 一方のロータ軸(5)(又は(7))にタイミングギア
    (17)(又は(16))を嵌着し、他方のロータ軸
    (7)(又は(5))に嵌合されるタイミングギア(1
    6)(又は(17))の硬度を他方のロータ軸(7)
    (又は(5))より高くすると共に、該タイミングギア
    (16)(又は(17))のボス部(16a)(又は
    (17a))内周面における軸線方向一端側から中間部
    所要位置に亘り、前記一方のロータ軸(5)(又は
    (7))に既に嵌着されているタイミングギア(17)
    (又は(16))に対し周方向の噛み合い位置調整を行
    う際に他方のロータ軸(7)(又は(5))に遊嵌され
    る位置調整遊嵌部(16b)(又は(17b))を形成
    し、且つ前記タイミングギア(16)(又は(17))
    のボス部(16a)(又は(17a))内周面における
    軸線方向中間部所要位置から他端側に亘り、他方のロー
    タ軸(7)(又は(5))に嵌着されるスプライン部
    (16c)(又は(17c))を形成し、前記他方のロ
    ータ軸(7)(又は(5))外周面所要位置に、該他方
    のロータ軸(7)(又は(5))に対するタイミングギ
    ア(16)(又は(17))の嵌着時に前記スプライン
    部(16c)(又は(17c))によって削り取られる
    切粉を収容する環状溝(25)(又は(26))を形成
    したことを特徴とするスーパチャージャのロータ軸に対
    するタイミングギアの嵌合固定構造。
  2. 【請求項2】 互いに所要のクリアランスを保持しつつ
    噛み合うよう配設され且つ互いの回転により一端側から
    空気(4)を吸入して圧縮し他端側から圧縮空気を吐出
    する雄ロータ(1)及び雌ロータ(2)と、互いに噛み
    合うよう前記雄ロータ(1)及び雌ロータ(2)の各ロ
    ータ軸(5)(7)に嵌着され且つ前記雄ロータ(1)
    及び雌ロータ(2)を同期回転せしめるタイミングギア
    (17)(16)とを備えたスーパチャージャのロータ
    軸に対するタイミングギアの嵌合固定構造であって、 一方のロータ軸(5)(又は(7))にタイミングギア
    (17)(又は(16))を嵌着し、他方のロータ軸
    (7)(又は(5))に嵌合されるタイミングギア(1
    6)(又は(17))の硬度を他方のロータ軸(7)
    (又は(5))より高くすると共に、該タイミングギア
    (16)(又は(17))のボス部(16a)(又は
    (17a))内周面における軸線方向一端側から中間部
    所要位置に亘り、前記一方のロータ軸(5)(又は
    (7))に既に嵌着されているタイミングギア(17)
    (又は(16))に対し周方向の噛み合い位置調整を行
    う際に他方のロータ軸(7)(又は(5))に遊嵌され
    る位置調整遊嵌部(16b)(又は(17b))を形成
    し、且つ前記タイミングギア(16)(又は(17))
    のボス部(16a)(又は(17a))内周面における
    軸線方向中間部所要位置から他端側に亘り、他方のロー
    タ軸(7)(又は(5))に嵌着されるよう該他方のロ
    ータ軸(7)(又は(5))外径より所要量だけ内径を
    小さくした固定部(16d)(又は(17d))を形成
    し、前記タイミングギア(16)(又は(17))のボ
    ス部(16a)(又は(17a))内周面における位置
    調整遊嵌部(16b)(又は(17b))と固定部(1
    6d)(又は(17d))との間に、該位置調整遊嵌部
    (16b)(又は(17b))から固定部(16d)
    (又は(17d))に向い漸次内径が縮小されるテーパ
    部(16e)(又は(17e))を形成したことを特徴
    とするスーパチャージャのロータ軸に対するタイミング
    ギアの嵌合固定構造。
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