JPH0893480A - ディーゼルエンジンの燃焼室 - Google Patents
ディーゼルエンジンの燃焼室Info
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- JPH0893480A JPH0893480A JP6258793A JP25879394A JPH0893480A JP H0893480 A JPH0893480 A JP H0893480A JP 6258793 A JP6258793 A JP 6258793A JP 25879394 A JP25879394 A JP 25879394A JP H0893480 A JPH0893480 A JP H0893480A
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- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B23/00—Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation
- F02B23/02—Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with compression ignition
- F02B23/06—Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with compression ignition the combustion space being arranged in working piston
- F02B23/0645—Details related to the fuel injector or the fuel spray
- F02B23/0648—Means or methods to improve the spray dispersion, evaporation or ignition
- F02B23/0651—Means or methods to improve the spray dispersion, evaporation or ignition the fuel spray impinging on reflecting surfaces or being specially guided throughout the combustion space
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- F02B23/0672—Omega-piston bowl, i.e. the combustion space having a central projection pointing towards the cylinder head and the surrounding wall being inclined towards the cylinder center axis
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- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B3/00—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
- F02B3/06—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
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- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
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- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Dispersion Chemistry (AREA)
- Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
- Fuel-Injection Apparatus (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 噴射ポンプの送油率が大きい領域での噴射期
間の長期化を予防しつつ送油率が小さい領域での初期噴
射率を低くしてＮＯｘの生成を抑制できるとともに、燃
焼室の壁面への付着燃料を少なくして未燃成分あるいは
黒煙の排出をも低減できる燃焼室を提供する。 【構成】 ピストン１の頂面に凹設した燃焼室２の周壁
下端部に向って開口する主噴口４と燃焼室２の周壁上端
部に向って開口する副噴口５でホールノズル３の噴口を
構成する。主噴口４を副噴口５より大径にするととも
に、燃焼室２の周壁における主噴口４との対向部に凹部
９を設けたことにより、噴射ポンプの送油率に応答して
噴口の有効開口面積および有効数を変化させるととも
に、燃焼室２の周壁への燃料の付着量を低減するように
した。
間の長期化を予防しつつ送油率が小さい領域での初期噴
射率を低くしてＮＯｘの生成を抑制できるとともに、燃
焼室の壁面への付着燃料を少なくして未燃成分あるいは
黒煙の排出をも低減できる燃焼室を提供する。 【構成】 ピストン１の頂面に凹設した燃焼室２の周壁
下端部に向って開口する主噴口４と燃焼室２の周壁上端
部に向って開口する副噴口５でホールノズル３の噴口を
構成する。主噴口４を副噴口５より大径にするととも
に、燃焼室２の周壁における主噴口４との対向部に凹部
９を設けたことにより、噴射ポンプの送油率に応答して
噴口の有効開口面積および有効数を変化させるととも
に、燃焼室２の周壁への燃料の付着量を低減するように
した。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はディーゼルエンジンの燃
焼室に係り、特に、直接噴射式のディーゼルエンジンか
ら排出されるＮＯｘ、未燃成分あるいは黒煙などを効果
的に低減できる燃焼室に関するものである。
焼室に係り、特に、直接噴射式のディーゼルエンジンか
ら排出されるＮＯｘ、未燃成分あるいは黒煙などを効果
的に低減できる燃焼室に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来のディーゼルエンジンにおいては、
例えば実開昭５７−１５８９７４号公報などに見られる
ように複数の等径の噴口を有するホールノズルを用いた
もの、あるいは、実開平２−５９２６０号公報などに見
られるようにホールノズルに設けた複数の噴口の開口面
積を当該噴口到達時点での流量係数に応じて設定したも
のがある。
例えば実開昭５７−１５８９７４号公報などに見られる
ように複数の等径の噴口を有するホールノズルを用いた
もの、あるいは、実開平２−５９２６０号公報などに見
られるようにホールノズルに設けた複数の噴口の開口面
積を当該噴口到達時点での流量係数に応じて設定したも
のがある。
【０００３】ところで、自動車用ディーゼルエンジンの
ように運転される回転・負荷域が広いエンジンにおいて
は、燃料供給量の制御範囲が広くて噴射ポンプの送油率
が大きく変化する。従って、例えば低負荷域での運転の
ように燃料の供給量が少なくて噴射ポンプの送油率が小
さい領域での初期噴射率を低くしてＮＯｘの生成を抑制
すべく噴口径を小さくすると、高負荷域での運転のよう
に燃料の噴射量が多くて噴射ポンプの送油率が大きい領
域での運転時に噴射期間が必要以上に長期化されてしま
う。また、逆に噴射ポンプの送油率が大きい領域での運
転時の噴射期間を適正化すべく噴口径を大きくすると、
噴射ポンプの送油率が小さい領域での運転時の初期噴射
率も高くなってしまうために、着火時点までの噴射量が
多くなってＮＯｘが生成され易くなるという不具合があ
る。
ように運転される回転・負荷域が広いエンジンにおいて
は、燃料供給量の制御範囲が広くて噴射ポンプの送油率
が大きく変化する。従って、例えば低負荷域での運転の
ように燃料の供給量が少なくて噴射ポンプの送油率が小
さい領域での初期噴射率を低くしてＮＯｘの生成を抑制
すべく噴口径を小さくすると、高負荷域での運転のよう
に燃料の噴射量が多くて噴射ポンプの送油率が大きい領
域での運転時に噴射期間が必要以上に長期化されてしま
う。また、逆に噴射ポンプの送油率が大きい領域での運
転時の噴射期間を適正化すべく噴口径を大きくすると、
噴射ポンプの送油率が小さい領域での運転時の初期噴射
率も高くなってしまうために、着火時点までの噴射量が
多くなってＮＯｘが生成され易くなるという不具合があ
る。
【０００４】このような不具合を解消するためには、副
室式ディーゼルエンジンに用いられるピントル型、スロ
ットル型もしくはピントークス型の噴射ノズルを用い、
あるいは、二段開弁圧ノズルを採用することが有効であ
る。しかしながら、前者のような副室式ディーゼルエン
ジン用の噴射ノズルを直接噴射式のディーゼルエンジン
に用いることは実質的に不可能であり、後者の二段開弁
圧ノズルは構成が複雑で高価であるという問題点があ
る。
室式ディーゼルエンジンに用いられるピントル型、スロ
ットル型もしくはピントークス型の噴射ノズルを用い、
あるいは、二段開弁圧ノズルを採用することが有効であ
る。しかしながら、前者のような副室式ディーゼルエン
ジン用の噴射ノズルを直接噴射式のディーゼルエンジン
に用いることは実質的に不可能であり、後者の二段開弁
圧ノズルは構成が複雑で高価であるという問題点があ
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであって、噴射ポンプの送油率が大き
い領域での噴射期間の長期化を予防しつつ送油率が小さ
い領域での初期噴射率を低くしてＮＯｘの生成を抑制で
きるとともに、燃焼室の壁面への付着燃料を少なくして
未燃成分あるいは黒煙の排出をも低減できる燃焼室を提
供することを課題としている。
みてなされたものであって、噴射ポンプの送油率が大き
い領域での噴射期間の長期化を予防しつつ送油率が小さ
い領域での初期噴射率を低くしてＮＯｘの生成を抑制で
きるとともに、燃焼室の壁面への付着燃料を少なくして
未燃成分あるいは黒煙の排出をも低減できる燃焼室を提
供することを課題としている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、複数個の噴口を設けたホールノズルの噴口
を、ピストンの頂面に凹設した燃焼室の周壁下端部に向
って開口する主噴口と燃焼室の周壁上端部に向って開口
する副噴口で構成している。そして、主噴口を副噴口よ
り大径にするとともに、燃焼室周壁における主噴口との
対向部に凹部を設けたことを特徴としている。
に本発明は、複数個の噴口を設けたホールノズルの噴口
を、ピストンの頂面に凹設した燃焼室の周壁下端部に向
って開口する主噴口と燃焼室の周壁上端部に向って開口
する副噴口で構成している。そして、主噴口を副噴口よ
り大径にするとともに、燃焼室周壁における主噴口との
対向部に凹部を設けたことを特徴としている。
【０００７】
【作用】上記のように構成したディーゼルエンジンの燃
焼室において、噴射ポンプから吐出された燃料の圧力が
上昇すると、ホールノズルに設けたニードルがリフトさ
れて噴口から燃料が噴射される。また、噴口の流路抵抗
は、該噴口の口径が大きくなるにつれて小さくなる。従
って、噴射ポンプの送油率が小さい領域では流路抵抗が
大きい副噴口からの噴射量は少なくなり、流路抵抗が小
さい主噴口から主として燃料が噴射されるために、初期
噴射率が抑えられる。
焼室において、噴射ポンプから吐出された燃料の圧力が
上昇すると、ホールノズルに設けたニードルがリフトさ
れて噴口から燃料が噴射される。また、噴口の流路抵抗
は、該噴口の口径が大きくなるにつれて小さくなる。従
って、噴射ポンプの送油率が小さい領域では流路抵抗が
大きい副噴口からの噴射量は少なくなり、流路抵抗が小
さい主噴口から主として燃料が噴射されるために、初期
噴射率が抑えられる。
【０００８】一方、高負荷域での運転の場合のように噴
射量が増大した場合は、噴射ポンプの送油率が大きくな
り、これにともなって燃料の圧力も高くなる。従って、
この場合は流路抵抗が大きな副噴口からもかなりの量の
燃料が噴射されて噴口の有効開口面積および有効数が増
大するために、噴射期間の長期化が防止されるととも
に、噴射された燃料と空気の混合性が改善される。
射量が増大した場合は、噴射ポンプの送油率が大きくな
り、これにともなって燃料の圧力も高くなる。従って、
この場合は流路抵抗が大きな副噴口からもかなりの量の
燃料が噴射されて噴口の有効開口面積および有効数が増
大するために、噴射期間の長期化が防止されるととも
に、噴射された燃料と空気の混合性が改善される。
【０００９】すなわち、主噴口を副噴口より大径にして
両噴口の流路抵抗を異ならせているために、噴射ポンプ
の送油率が小さい領域では噴口の有効開口面積および有
効数が小さくなり、噴射ポンプの送油率が大きくなると
噴口の有効開口面積および有効数が大きくなる。よっ
て、送油率が小さい領域での初期噴射率を小さくして静
粛な燃焼を行なわせつつ、送油率が大きい領域での噴射
期間の長期化が防止されるとともに燃料と空気の混合性
が改善されるために、黒煙の発生が抑制される。
両噴口の流路抵抗を異ならせているために、噴射ポンプ
の送油率が小さい領域では噴口の有効開口面積および有
効数が小さくなり、噴射ポンプの送油率が大きくなると
噴口の有効開口面積および有効数が大きくなる。よっ
て、送油率が小さい領域での初期噴射率を小さくして静
粛な燃焼を行なわせつつ、送油率が大きい領域での噴射
期間の長期化が防止されるとともに燃料と空気の混合性
が改善されるために、黒煙の発生が抑制される。
【００１０】さらに、主噴口を副噴口より大径にしてい
るために、この主噴口から噴射された燃料噴霧の貫徹力
が大きい。従って、単に主噴口の口径を大きくしたのみ
では主噴口から噴射された燃料噴霧が燃焼室の周壁に衝
突（付着）して燃焼に供され難くなり、未燃成分が発生
し易くなる。しかしながら、本発明においては主噴口に
対向する凹部を燃焼室の周壁に設けているために、燃焼
室の周壁に付着する燃料の量を可及的に少なくすること
ができ、未燃成分の排出量を低減できる。
るために、この主噴口から噴射された燃料噴霧の貫徹力
が大きい。従って、単に主噴口の口径を大きくしたのみ
では主噴口から噴射された燃料噴霧が燃焼室の周壁に衝
突（付着）して燃焼に供され難くなり、未燃成分が発生
し易くなる。しかしながら、本発明においては主噴口に
対向する凹部を燃焼室の周壁に設けているために、燃焼
室の周壁に付着する燃料の量を可及的に少なくすること
ができ、未燃成分の排出量を低減できる。
【００１１】また、主噴口から噴射された燃料噴霧は燃
焼室の深い部分に生じている空気の流れによる撹拌作用
を受けて空気と混合され、副噴口から噴射された燃料噴
霧は燃焼室の入口部分において該燃焼室に流入する激し
い空気の流れによる撹拌作用を受けて空気と混合され
る。よって、噴射ポンプの送油率が小さい場合はもとよ
り、送油率が大きくなった場合にも燃料と空気の撹拌性
が確保されて空気と充分に混合されるために、黒煙の排
出が抑制されて燃焼効率が改善される。
焼室の深い部分に生じている空気の流れによる撹拌作用
を受けて空気と混合され、副噴口から噴射された燃料噴
霧は燃焼室の入口部分において該燃焼室に流入する激し
い空気の流れによる撹拌作用を受けて空気と混合され
る。よって、噴射ポンプの送油率が小さい場合はもとよ
り、送油率が大きくなった場合にも燃料と空気の撹拌性
が確保されて空気と充分に混合されるために、黒煙の排
出が抑制されて燃焼効率が改善される。
【００１２】
【実施例】以下に本発明の実施例を図に基づいて詳細に
説明する。図１は本発明に係る燃焼室の一実施例を示す
概略平面図、図２は図１のＡ−Ａ断面図である。これら
の図において、ピストン１の頂面に燃焼室２を凹設し、
図示しないシリンダヘッドに取り付けたホールノズル３
の先端を前記燃焼室２の入口中央部に臨ませている。そ
して、放射方向に向って開口する６個の噴口をホールノ
ズル３の先端に設けることにより、これらの噴口から燃
焼室２に燃料を噴射供給するようにしている。
説明する。図１は本発明に係る燃焼室の一実施例を示す
概略平面図、図２は図１のＡ−Ａ断面図である。これら
の図において、ピストン１の頂面に燃焼室２を凹設し、
図示しないシリンダヘッドに取り付けたホールノズル３
の先端を前記燃焼室２の入口中央部に臨ませている。そ
して、放射方向に向って開口する６個の噴口をホールノ
ズル３の先端に設けることにより、これらの噴口から燃
焼室２に燃料を噴射供給するようにしている。
【００１３】ここに本発明においては、大径の主噴口４
と小径の副噴口５の組合せで噴口を構成しており、３個
の主噴口４と３個の副噴口５をほぼ同一円周上に交互に
等間隔で配設している。また、副噴口５の開口面積を主
噴口５の開口面積の３５％〜６５％にしている。そし
て、主噴口４を燃焼室２の周壁下端部に向って開口させ
るとともに、燃焼室２の周壁における主噴口４との対向
部に凹部９を設け、副噴口５を燃焼室２の周壁上端部に
形成された絞り部６に向って開口させている。
と小径の副噴口５の組合せで噴口を構成しており、３個
の主噴口４と３個の副噴口５をほぼ同一円周上に交互に
等間隔で配設している。また、副噴口５の開口面積を主
噴口５の開口面積の３５％〜６５％にしている。そし
て、主噴口４を燃焼室２の周壁下端部に向って開口させ
るとともに、燃焼室２の周壁における主噴口４との対向
部に凹部９を設け、副噴口５を燃焼室２の周壁上端部に
形成された絞り部６に向って開口させている。
【００１４】７、８は主噴口４および副噴口５により形
成される燃料噴霧を示しており、ホールノズル３の内部
に従来のホールノズルの場合と同様に図示しないニード
ルなどを設けることにより、図示しない噴射ポンプから
供給された燃料の圧力が上昇すると、この燃料の圧力で
ニードルがリフトされて両噴口４、５から燃料が噴射さ
れるようになっている。
成される燃料噴霧を示しており、ホールノズル３の内部
に従来のホールノズルの場合と同様に図示しないニード
ルなどを設けることにより、図示しない噴射ポンプから
供給された燃料の圧力が上昇すると、この燃料の圧力で
ニードルがリフトされて両噴口４、５から燃料が噴射さ
れるようになっている。
【００１５】以上のような構成になるディーゼルエンジ
ンの燃焼室において、図示しない噴射ポンプから吐出さ
れた燃料の圧力が上昇すると、ホールノズル３に設けた
ニードルがリフトされて噴口４、５から燃料が噴射され
る。また、このときにおける噴射量は、各噴口４、５の
流路抵抗および噴口４、５の開口位置による流量係数に
依存して変化する。
ンの燃焼室において、図示しない噴射ポンプから吐出さ
れた燃料の圧力が上昇すると、ホールノズル３に設けた
ニードルがリフトされて噴口４、５から燃料が噴射され
る。また、このときにおける噴射量は、各噴口４、５の
流路抵抗および噴口４、５の開口位置による流量係数に
依存して変化する。
【００１６】従って、噴射ポンプの送油率が小さい領域
では流路抵抗が大きい副噴口５からの噴射量は少なくな
り、流路抵抗の小さな主噴口４から主として噴射され
る。このために、噴射ポンプの送油率が小さい領域では
噴口の有効開口面積および有効数が少なくなるために、
初期噴射率が抑えられ、静粛な燃焼が行なわれて燃焼音
が低くなるとともに、ＮＯｘの生成が抑制される。な
お、主噴口４から噴射された燃料噴霧７は燃焼室２の深
い部分において空気と混合されるために、未燃成分が燃
焼室から流出することがない。
では流路抵抗が大きい副噴口５からの噴射量は少なくな
り、流路抵抗の小さな主噴口４から主として噴射され
る。このために、噴射ポンプの送油率が小さい領域では
噴口の有効開口面積および有効数が少なくなるために、
初期噴射率が抑えられ、静粛な燃焼が行なわれて燃焼音
が低くなるとともに、ＮＯｘの生成が抑制される。な
お、主噴口４から噴射された燃料噴霧７は燃焼室２の深
い部分において空気と混合されるために、未燃成分が燃
焼室から流出することがない。
【００１７】一方、高負荷域での運転の場合のように噴
射量が増大した場合は、噴射ポンプの送油率が大きくな
り、これにともなって燃料の圧力も高くなる。すると、
流路抵抗が大きな副噴口５からもかなりの量の燃料が噴
射されて噴口の有効開口面積および有効数が増大するた
めに、噴射期間の長期化が防止される。また、副噴口５
から噴射された燃料噴霧８は燃焼室２に流入する強い流
れとともに燃焼室２に持ち込まれて空気と混合されるた
めに、空気の導入が改善される。
射量が増大した場合は、噴射ポンプの送油率が大きくな
り、これにともなって燃料の圧力も高くなる。すると、
流路抵抗が大きな副噴口５からもかなりの量の燃料が噴
射されて噴口の有効開口面積および有効数が増大するた
めに、噴射期間の長期化が防止される。また、副噴口５
から噴射された燃料噴霧８は燃焼室２に流入する強い流
れとともに燃焼室２に持ち込まれて空気と混合されるた
めに、空気の導入が改善される。
【００１８】ところで、主噴口４を副噴口５より大径に
して両噴口の流路抵抗を異ならせているために、主噴口
４から噴射された燃料噴霧７の貫徹力が大きく、燃焼室
２の周壁への燃料の付着量が増加する懸念がある。しか
しながら、本発明においては主噴口４に対向する凹部９
を燃焼室２の周壁に形成しているために、主噴口４から
噴射された燃料噴霧７の貫徹力が大きくなったとしても
壁面への燃料付着量が増加することがない。また、燃焼
室２の周壁に凹部９を設けているために、該燃焼室２に
発生する渦流が空気の乱れを誘起して燃料と空気の混合
を改善する。
して両噴口の流路抵抗を異ならせているために、主噴口
４から噴射された燃料噴霧７の貫徹力が大きく、燃焼室
２の周壁への燃料の付着量が増加する懸念がある。しか
しながら、本発明においては主噴口４に対向する凹部９
を燃焼室２の周壁に形成しているために、主噴口４から
噴射された燃料噴霧７の貫徹力が大きくなったとしても
壁面への燃料付着量が増加することがない。また、燃焼
室２の周壁に凹部９を設けているために、該燃焼室２に
発生する渦流が空気の乱れを誘起して燃料と空気の混合
を改善する。
【００１９】すなわち、噴射ポンプの送油率が小さい領
域では噴口の有効開口面積および有効数が小さくなり、
噴射ポンプの送油率が大きくなると噴口の有効開口面積
および有効数が大きくなる。よって、送油率が小さい領
域での初期噴射率を小さくして静粛な燃焼を行なわせつ
つ、送油率が大きい領域での噴射期間の長期化が防止さ
れるとともに燃料と空気の混合性が改善されるために、
未燃成分および黒煙の排出が抑制される。
域では噴口の有効開口面積および有効数が小さくなり、
噴射ポンプの送油率が大きくなると噴口の有効開口面積
および有効数が大きくなる。よって、送油率が小さい領
域での初期噴射率を小さくして静粛な燃焼を行なわせつ
つ、送油率が大きい領域での噴射期間の長期化が防止さ
れるとともに燃料と空気の混合性が改善されるために、
未燃成分および黒煙の排出が抑制される。
【００２０】なお、実施例においては燃焼室２の入口部
分に絞り部６を設けて強いスキッシュを得ることによ
り、燃焼室２に誘起される渦流を強化するとともに、混
合気の流出防止効果を高くしているが、必ずしも絞り部
６を設ける必要性はない。また、実施例では燃焼室２の
底部中央を円錐状に膨出させて燃焼に供され難い中央部
の空気を減少させるようにしているが、必ずしも実施例
に限定されない。さらに、実施例では副噴口５の開口面
積を主噴口４の開口面積の３５％〜６５％に設定して黒
煙およびＮＯｘの生成をともに低減させるとともに、主
噴口４を燃焼室２の周壁下端部に向って開口させて副噴
口５を燃焼室２の周壁上端部に形成された絞り部６に向
って開口させて空気導入をより改善されるようにしてい
るが、ディーゼルエンジン、噴射ポンプもしくはホール
ノズルの仕様などに応じて主副噴口の開口面積比、数も
しくは開口方向を変更し、あるいは、本発明を二段開弁
圧ノズルに適用することもできる。
分に絞り部６を設けて強いスキッシュを得ることによ
り、燃焼室２に誘起される渦流を強化するとともに、混
合気の流出防止効果を高くしているが、必ずしも絞り部
６を設ける必要性はない。また、実施例では燃焼室２の
底部中央を円錐状に膨出させて燃焼に供され難い中央部
の空気を減少させるようにしているが、必ずしも実施例
に限定されない。さらに、実施例では副噴口５の開口面
積を主噴口４の開口面積の３５％〜６５％に設定して黒
煙およびＮＯｘの生成をともに低減させるとともに、主
噴口４を燃焼室２の周壁下端部に向って開口させて副噴
口５を燃焼室２の周壁上端部に形成された絞り部６に向
って開口させて空気導入をより改善されるようにしてい
るが、ディーゼルエンジン、噴射ポンプもしくはホール
ノズルの仕様などに応じて主副噴口の開口面積比、数も
しくは開口方向を変更し、あるいは、本発明を二段開弁
圧ノズルに適用することもできる。
【００２１】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、噴射ポンプの送油率が大きい領域での噴射期間
の長期化を予防しつつ送油率が小さい領域での初期噴射
率を低くしてＮＯｘの生成を抑制できるとともに、燃焼
室の壁面への付着燃料を少なくして未燃成分あるいは黒
煙の排出をも低減することができる。
よれば、噴射ポンプの送油率が大きい領域での噴射期間
の長期化を予防しつつ送油率が小さい領域での初期噴射
率を低くしてＮＯｘの生成を抑制できるとともに、燃焼
室の壁面への付着燃料を少なくして未燃成分あるいは黒
煙の排出をも低減することができる。
【図１】本発明に係る燃焼室の一実施例を示す概略平面
図である。
図である。
【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。
１ ピストン ２ 燃焼室 ３ ホールノズル ４ 主噴口 ５ 副噴口 ６ 絞り部 ７、８ 燃料噴霧 ９ 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｆ０２Ｍ 61/18 ３６０ Ｊ
Claims (1)
- 【請求項１】 複数個の噴口を設けたホールノズルの先
端をピストンの頂面に凹設した燃焼室に臨ませたディー
ゼルエンジンにおいて、前記ノズルの噴口を前記燃焼室
の周壁下端部に向って開口する主噴口と燃焼室の周壁上
端部に向って開口する副噴口で構成し、主噴口を副噴口
より大径にするとともに、燃焼室周壁における主噴口と
の対向部に凹部を設けたことを特徴とするディーゼルエ
ンジンの燃焼室。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6258793A JPH0893480A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | ディーゼルエンジンの燃焼室 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6258793A JPH0893480A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | ディーゼルエンジンの燃焼室 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0893480A true JPH0893480A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=17325153
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6258793A Pending JPH0893480A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | ディーゼルエンジンの燃焼室 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0893480A (ja) |
-
1994
- 1994-09-28 JP JP6258793A patent/JPH0893480A/ja active Pending
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