JPH0893471A - 車両用冷却水温度制御システム - Google Patents

車両用冷却水温度制御システム

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Publication number
JPH0893471A
JPH0893471A JP6235313A JP23531394A JPH0893471A JP H0893471 A JPH0893471 A JP H0893471A JP 6235313 A JP6235313 A JP 6235313A JP 23531394 A JP23531394 A JP 23531394A JP H0893471 A JPH0893471 A JP H0893471A
Authority
JP
Japan
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cooling water
engine
air
passage
vehicle
Prior art date
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Pending
Application number
JP6235313A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasutoshi Yamanaka
保利 山中
Takayuki Hayashi
孝幸 林
Kazuki Suzuki
和貴 鈴木
Tatsuo Sugimoto
竜雄 杉本
Atsushi Kato
淳 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0893471A publication Critical patent/JPH0893471A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷却水系全体の冷却水量を増加させることな
く、十分な暖機効果を得ること。 【構成】 エンジン1とラジエータ5とを環状に接続す
るラジエータ回路6には、エンジン1と保温容器2との
間で冷却水を通す冷却水路9と、空気を通すエア抜き通
路10とが接続されている。制御装置により、ラジエー
タ回路6に設けられたバルブ11、冷却水路9に設けら
れたバルブ12、13、エア抜き通路10に設けられた
バルブ14、および冷却水路9に介在された2基のポン
プ3、4の作動を制御することで、エンジン停止後は、
エンジン1内の冷却水が冷却水路9を通って保温容器2
へ回収され、保温容器2内の空気がエア抜き通路10を
通ってエンジン内1へ送り込まれる。また、エンジン始
動時には、保温容器2内の冷却水が冷却水路9を通って
エンジン1へ戻され、エンジン1内の空気がエア抜き通
路10を通って保温容器2内へ送り込まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷却水の温度を制御し
てエンジンの即効暖機を行なう車両用冷却水温度制御シ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、保温タンクに保温された高温
の冷却水を利用して水冷式エンジンの即効暖機を行なう
暖機システムが提案されている(例えば、実開平2−9
2054号公報参照)。この暖機システムは、例えば、
図8に示すように、冷却水が循環する冷却水回路100
に冷却水経路切替弁110、111を介して温水配管1
20を接続し、この温水配管120に保温タンク130
が介在されている。
【0003】車両走行時は、エンジンE/Gを冷却して
加熱された冷却水が、冷却水回路100に介在されたラ
ジエータ140(冷却水温度が低い時はラジエータバイ
パス路150を流れる)、および暖房用のヒータコア1
60を流れた後、エンジンE/Gへ還流する。そして、
エンジン停止とともに、制御回路170により冷却水経
路切替弁110、111の冷却水経路を切り替えて、エ
ンジン冷却後の高温の冷却水を保温タンク130に貯留
し、エンジン始動時に保温タンク130に貯留された高
温の冷却水をエンジンE/Gへ供給することでエンジン
E/Gの即効暖機を行なうものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の暖機システム
は、保温タンク130に貯留された高温の冷却水だけを
使用して即効暖機を行なうのではなく、保温タンク13
0内の冷却水を冷却水回路100の冷却水と混合して暖
機を行なうものである。ところが、冷却水回路100全
体の冷却水量が多く、且つ低温(エンジン始動時)であ
ることから、エンジンE/Gを流れる冷却水の温度をエ
ンジン特性の優れる80〜90℃程度とするためには、
保温タンク130に貯留する冷却水量を冷却水回路10
0全体の冷却水量より多くする必要がある。
【0005】この結果、従来の暖機システムでは、保温
タンク130に貯留された冷却水を冷却水回路100の
冷却水と混合して使用することから暖機効果が半減する
とともに、十分な暖機効果を得るためには、冷却水系全
体の冷却水量が増加して車両重量の増加を招くという問
題を生じる。本発明は、上記事情に基づいて成されたも
ので、その目的は、冷却水系全体の冷却水量を増加する
ことなく、十分な暖機効果を得ることのできる車両用冷
却水温度制御システムの提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1では、内部を冷却水が流れる水
冷式エンジンと、内部に所定量の冷却水を貯留して保温
することのできる保温容器と、前記エンジンと前記保温
容器とを環状に連絡する連絡路と、この連絡路を介して
前記エンジン内の冷却水と前記保温容器内の空気とを入
れ換える冷却水回収手段と、前記連絡路を介して前記保
温容器内の冷却水と前記エンジン内の空気とを入れ換え
る冷却水リターン手段とを備えた技術的手段を採用す
る。
【0007】請求項2では、請求項1に記載された車両
用冷却水温度制御システムにおいて、前記冷却水回収手
段は、前記連絡路に介在されて、前記エンジン内の冷却
水を前記保温容器に送るポンプであることを特徴とす
る。
【0008】請求項3では、請求項1に記載された車両
用冷却水温度制御システムにおいて、前記冷却水リター
ン手段は、前記連絡路に介在されて、前記保温容器に貯
留された冷却水を前記エンジンへ送るポンプであること
を特徴とする。
【0009】請求項4では、請求項1に記載された車両
用冷却水温度制御システムにおいて、前記連絡路は、前
記エンジン内の冷却水と前記保温容器内の空気とを入れ
換えるための冷却水回収経路と、前記保温容器に貯留さ
れた冷却水と前記エンジン内の空気とを入れ換えるため
の冷却水リターン経路とから成り、前記冷却水回収経路
と前記冷却水リターン経路とを切り替える経路切替手段
を備えたことを特徴とする。
【0010】請求項5では、請求項4に記載された車両
用冷却水温度制御システムにおいて、前記経路切替手段
は、前記エンジンの運転状態に応じて前記冷却水回収経
路と前記冷却水リターン経路との切り替えを行なうこと
を特徴とする。
【0011】
【作用および発明の効果】上記構成より成る本発明の車
両用冷却水温度制御システムは、冷却水回収手段によ
り、エンジンと保温容器とを環状に連絡する連絡路を介
してエンジン内の冷却水と保温容器内の空気との入れ換
えが行なわれる。従って、エンジンを冷却して加熱され
た冷却水を保温容器内の空気と入れ換えることにより、
高温の冷却水が保温容器に貯留される。
【0012】また、冷却水リターン手段により、連絡路
を介して保温容器内の冷却水とエンジン内の空気との入
れ換えが行なわれる。従って、保温容器に貯留された高
温の冷却水をエンジン内の空気と入れ換えることによ
り、エンジンの壁温が冷却水(高温)の流入に伴って上
昇する。つまり、保温容器に貯留されていた高温の冷却
水をそのままエンジン内へ流入させることができるた
め、冷却水の熱エネルギ損失が小さく、瞬時にエンジン
の暖機を行なうことができる。本発明では、冷却水系全
体の冷却水量が増加することなくエンジンの即効暖機を
行なうことができるため、冷却水量の増加に伴う車両重
量の増加を招くこともない。
【0013】なお、冷却水回収手段および冷却水リター
ン手段は、請求項2および3に示すように、それぞれポ
ンプを使用することができる。つまり、冷却水回収手段
としてのポンプは、エンジン内の冷却水を保温容器に送
ることで、保温容器内の空気が押し出されてエンジン内
へ送り込まれることにより、冷却水と空気との入れ換え
を行なう。また、冷却水リターン手段としてポンプは、
保温容器内の冷却水をエンジンへ送ることで、エンジン
内の空気が押し出されて保温容器内へ送り込まれること
により、冷却水と空気との入れ換えを行なう。
【0014】連絡路は、請求項4に示すように、エンジ
ン内の冷却水と保温容器内の空気とを入れ換えるための
冷却水回収経路と、保温容器に貯留された冷却水とエン
ジン内の空気とを入れ換えるための冷却水リターン経路
とから成り、その冷却水回収経路と冷却水リターン経路
との切り替えは、請求項5に示す経路切替手段により、
エンジンの運転状態に応じて行なわれる。なお、エンジ
ンの運転状態とは、エンジンの始動、停止、エンジンの
負荷状態等である。
【0015】
【実施例】次に、本発明の車両用冷却水温度制御システ
ムの一実施例を図1〜4に基づいて説明する。図1は車
両用冷却水温度制御システムの模式図である。車両用冷
却水温度制御システムSは、水冷式エンジン1(以下エ
ンジン1と言う)、このエンジン1を通って冷却水が循
環する冷却水回路(後述する)、内部に所定量(例えば
3リットル程度)の冷却水を貯留して保温することので
きる保温容器2、エンジン1と保温容器2とを環状に連
絡する連絡路(後述する)、この連絡路に設けられた2
基のポンプ3、4、および冷却水の流れ方向を切り替え
る水路切替手段(後述する)等より構成されている。
【0016】エンジン1は、シリンダブロックおよびシ
リンダヘッド(共に図示しない)の内部に冷却水の通路
であるウォータジャケット(図示しない)が設けられて
いる。冷却水回路は、エンジン1(ウォータジャケッ
ト)とラジエータ5とを環状に接続するラジエータ回路
6と、このラジエータ回路6に接続されてエンジン1
(ウォータジャケット)とヒータコア7とを環状に連絡
するヒータ回路8とから成る。
【0017】ラジエータ5は、エンジン1を冷却して加
熱された冷却水の熱をクーリングファン(図示しない)
の送風を受けて大気に放出する放熱器である。ヒータコ
ア7は、車室内に送風空気を導くダクト(図示しない)
内に配されて、エンジン1より導かれた高温の冷却水を
熱源としてヒータコア7を通過する空気(車室内へ送風
される空気)を加熱する暖房用の熱交換器である。
【0018】保温容器2は、内部に貯留した冷却水を長
時間保温することができるもので、例えば、外気温0℃
の時に、水温85℃の冷却水を12時間経過後に水温7
8℃程度まで保温することのできる保温性能を有する。
【0019】連絡路は、エンジン1と保温容器2との間
で冷却水を通すための冷却水路9と、エンジン1と保温
容器2との間で空気を通すためのエア抜き通路10とか
ら成る。冷却水路9は、エンジン1から保温容器2へ冷
却水を回収するとともに、保温容器2からエンジン1へ
冷却水を戻すための水路で、冷却水を回収する経路(本
発明の冷却水回収経路を言う)と冷却水を戻す経路(本
発明の冷却水リターン経路を言う)とが異なり、図1に
示すように構成されている。
【0020】エア抜き通路10は、一端が保温容器2内
に開口し、他端がラジエータ回路6に接続されて、エン
ジン1から保温容器2へ冷却水を回収する際、および保
温容器2からエンジン1へ冷却水を戻す際に、冷却水の
流れ方向とは逆向きに空気が流れる。つまり、冷却水路
9を通ってエンジン1から保温容器2へ冷却水を回収す
る際には、保温容器2内の空気がエア抜き通路10を通
ってエンジン1へ送り込まれ、冷却水路9を通って保温
容器2からエンジン1へ冷却水を戻す際には、エンジン
1内の空気がエア抜き通路10を通って保温容器2へ送
り込まれる。なお、本発明の請求項4に記載した冷却水
回収経路および冷却水リターン経路は、それぞれ冷却水
路9とエア抜き通路10とから構成される。
【0021】2基のポンプ3、4(第1ポンプ3と第2
ポンプ4)は、それぞれモータにより回転駆動される電
動式ポンプで、冷却水路9に並列に配置されている。水
路切替手段(本発明の経路切替手段)は、ラジエータ回
路6に設けられたバルブ11、冷却水路9に設けられた
バルブ12とバルブ13、エア抜き通路10に設けられ
たバルブ14、および各バルブ11〜14の作動を制御
する制御装置15(図2参照)より構成される。
【0022】バルブ11は、ラジエータ5より下流でヒ
ータ回路8との接続位置より上流に配されて、ラジエー
タ回路6を開閉する電磁開閉弁である。バルブ12は、
並列に配置された2基のポンプ3、4よりエンジン1側
に配されて、2基のポンプ3、4の間を開閉する電磁開
閉弁である。
【0023】バルブ13は、2基のポンプ3、4より保
温容器2側の三方分岐部に配されて、冷却水路9を開閉
するとともに、冷却水の流れ方向を切り替える電磁式水
路切替弁である。バルブ14は、エア抜き通路10のラ
ジエータ回路6側に配されて、エア抜き通路10を開閉
する電磁開閉弁である。
【0024】制御装置15は、下記の運転モードに応じ
て、2基のポンプ3、4と各バルブ11〜14の作動を
制御する。運転モードとは、車両走行中におけるエンジ
ン1の負荷状態が低い低負荷モード、エンジン1の負荷
状態が高い中・高負荷モード、エンジン停止後にエンジ
ン1から保温容器2へ冷却水を回収する冷却水回収モー
ド、およびエンジン始動時に保温容器2からエンジン1
へ冷却水を戻す冷却水リターンモードである。
【0025】但し、低負荷モード時および中・高負荷モ
ード時のエンジン1の負荷状態は、例えば、インテーク
マニホールド(図示しない)の圧力変化を電圧変化に置
き換えて検出するプレッシャセンサ(図2参照)の検出
信号に基づいて判定することができる。
【0026】冷却水回収モードは、エンジン停止後(例
えば、イグニッションスイッチIG(図2参照)のOF
F信号を検知した時)に行なわれる。冷却水リターンモ
ードは、エンジン始動時(例えば、イグニッションスイ
ッチIGのON信号を検知した時)に行なわれる。
【0027】なお、冷却水回収モードは、保温容器2内
に回収された冷却水の水位が予め設定された上限水位に
達した時点で終了することができる。同様に、冷却水リ
ターンモードは、保温容器2より流出する冷却水の水位
が予め設定された下限水位まで低下した時点で終了する
ことができる。冷却水の水位は、水位センサ(図2参
照)で検知することができる。
【0028】ここで、制御装置15による各運転モード
毎の各ポンプ3、4および各バルブ11〜14の作動状
態を下記の表1に示す。
【表1】
【0029】次に、本実施例の作動を上記の表1を参照
しながら説明する。 イ)車両走行中の低負荷モード この低負荷モードでは、バルブ11が閉弁してラジエー
タ回路6を閉じるとともに、バルブ13およびバルブ1
4が閉弁して連絡路を閉じることにより、冷却水はヒー
タ回路8だけを循環する(つまり、従来の冷却水回路に
設けられたサーモスタットが閉じた状態に相当する)。
この時、第1ポンプ3は作動するが、第2ポンプ4は、
冷却水温度に応じてオン/オフ制御(冷却水温度が高い
時にオン、冷却水温度が低い時にオフ)される。
【0030】ロ)車両走行中の中・高負荷モード この中・高負荷モードでは、エンジン冷却後の冷却水の
温度上昇が大きくなることから、エンジン1より流出し
た冷却水をラジエータ5へ流して放熱する必要がある。
そこで、エンジン1を通る冷却水がラジエータ回路6と
ヒータ回路8とを循環するように各バルブ11〜14の
作動を制御する(つまり、サーモスタットが開いた状態
に相当する)。この中・高負荷モード時は、第1ポンプ
3とともに第2ポンプ4も作動させて、冷却水回路(ラ
ジエータ回路6およびヒータ回路8)を循環する冷却水
量を多くする。
【0031】ハ)冷却水回収モード エンジン停止後、各バルブ11〜14の作動を制御する
とともに第1ポンプ3を作動させて、エンジン1内およ
び冷却水回路内の冷却水を保温容器2内へ回収する。こ
の時、冷却水が保温容器2内へ回収されるに従って、保
温容器2内の空気が押し出され、エア抜き通路10を通
ってエンジン1内(特にシリンダヘッド内のウォータジ
ャケット)へ送り込まれる。この結果、保温容器2内に
は高温の冷却水が貯留されて、エンジン1内のウォータ
ジャケットは空気通路(空気槽)となっている。
【0032】ニ)冷却水リターンモード エンジン1の始動とともに、各バルブ11〜14の作動
を制御し、第1ポンプ3および第2ポンプ4を作動させ
て、保温容器2に貯留されていた高温の冷却水をエンジ
ン1へ戻す。この時、冷却水がエンジン1内へ戻るのに
従って、エンジン1内の空気が押し出され、エア抜き通
路10を通って保温容器2内へ送り込まれる。これによ
り、エンジン1内は高温の冷却水で満たされ、保温容器
2内は略空の状態となる。
【0033】上述のように、本実施例のシステムSで
は、冷却水回収モードにおいてエンジン1内の冷却水と
保温容器2内の空気とを入れ換えてエンジン1内のウォ
ータジャケットを空気通路(空気槽)とすることができ
る。このため、エンジン始動時に保温容器2に貯留され
ていた高温の冷却水をエンジン1内へ戻した時に、従来
システムよりエンジン1の壁温(特に燃焼室の壁温)上
昇が早く、且つ壁温が高くなる(図3参照)。この結
果、エンジン始動とともに即効暖機を行なうことができ
ることから、燃焼状態が改善されて、排気ガス(TH
C)の低減(図4参照)および低燃費化を図ることがで
きる。
【0034】また、本実施例では、エンジン1の冷却水
系に新たな冷却水を追加する必要はなく、冷却水系全体
の冷却水量が増加することがないことから、冷却水量の
増加に伴う車両重量の増加を招くことがない。さらに
は、保温容器2に貯留されていた高温の冷却水をヒータ
コア7へ流すことにより、即効暖房を行なうこともでき
る。なお、従来システムとは、エンジン1内のウォータ
ジャケットに冷却水(低温)が満たされた状態でエンジ
ン1を始動し、ウォータジャケットの冷却水に保温容器
2内の冷却水(高温)を混合して暖機を行なうシステム
を言う。
【0035】上記の図3に示すグラフは、エンジン始動
後の経過時間に対する燃焼室壁温の変動を測定したもの
で、本システムSによる測定結果を実線グラフa、c、
従来システムによる測定結果を破線グラフb、dで示
す。但し、グラフa、bは、保温容器2内に貯留された
冷却水の温度(即ち、エンジン停止時の冷却水温度)が
高い場合、グラフc、dは、保温容器2内に貯留された
冷却水の温度が低い場合を示す。
【0036】また、図4に示すグラフは、LA# 4モー
ド(カリフォルニア排気ガス規制の走行モード)におい
てエンジン始動後の経過時間に対する排気ガス濃度の変
動を測定したもので、本システムSによる測定結果を実
線グラフaおよび破線グラフb、従来システムによる測
定結果を一点鎖線グラフcで示す。但し、実線グラフa
は、保温容器2に貯留できる冷却水量が多い場合、破線
グラフbは、保温容器2に貯留できる冷却水量が少ない
場合を示す。
【0037】次に、本発明の第2実施例を説明する。図
5は車両用冷却水温度制御システムの模式図である。本
実施例のシステムSは、エンジン1により駆動される機
械式のメインポンプ16と、制御装置15により通電制
御される電動式のサブポンプ17(本発明の冷却水回収
手段、冷却水リターン手段)とを備えるものである。ま
た、機械式のメインポンプ16を使用することに伴っ
て、冷却水路9の構成が第1実施例とは異なり、図5に
示す構成を採用するものである。
【0038】この第2実施例における、各運転モード毎
のメインポンプ16の作動、および制御装置15による
サブポンプ17と各バルブ11〜14の作動状態を下記
の表2に示す。但し、バルブ11、12は、冷却水路9
の変更に伴ってそれぞれ冷却水路9の三方分岐部に配さ
れ、バルブ13と同様に、冷却水路9の開閉を行なうと
ともに、冷却水の流れ方向を切り替える電磁式水路切替
弁である。
【0039】
【表2】
【0040】本実施例においても、エンジン停止後にエ
ンジン1から保温容器2へ冷却水の回収を行ない、エン
ジン始動時に保温容器2からエンジン1へ冷却水を戻す
ことにより、第1実施例と同様の効果を得ることができ
る。
【0041】次に、本発明の第3実施例を説明する。図
6は車両用冷却水温度制御システムSの模式図である。
本実施例のシステムSは、第1実施例で説明したシステ
ムSを基本として、下記の回路構成を形成するものであ
る。
【0042】具体的には、ヒータ回路8のヒータコア7
より下流にスロットルボディ18、および吸気熱交換器
19を直列に介在させるとともに、ヒータコア7より上
流で流量調節弁20を介してヒータコア7、スロットル
ボディ18、および吸気熱交換器19をバイパスするバ
イパス水路21が設けられ、さらに流量調節弁20の上
流よりバイパス水路21を迂回する分岐水路22が設け
られて、この分岐水路22にE/Gオイルクーラ&ウォ
ーマ23とATFクーラ&ウォーマ24とが並列に接続
されている。なお、バイパス水路21には、均圧弁25
が設けられている。
【0043】本実施例では、第1実施例の効果に加え
て、保温容器2に貯留されていた冷却水の熱エネルギ
を、エンジンオイルの温度制御、自動変速機に用いられ
る作動油の温度制御、スロットルボディ18での凍結防
止、および吸気温制御に利用することができる。
【0044】次に、本発明の第4実施例を説明する。図
7は車両用冷却水温度制御システムの模式図である。本
実施例のシステムSは、第2実施例で説明したシステム
Sを基本として、冷却水の熱エネルギをエンジンオイル
の温度制御、自動変速機に用いられる作動油の温度制
御、スロットルボディ18での凍結防止、および吸気温
制御に利用するものであり、そのための回路構成は第3
実施例と同じである。
【0045】〔変形例〕第1実施例では、冷却水回収モ
ードおよび冷却水リターンモードの際に、保温容器2内
の水位を水位センサで検知する例を説明したが、予め冷
却水の回収およびリターンに要する時間を計測してお
き、その所要時間に基づいて各モード毎の作動時間をタ
イマで設定して行なっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用冷却水温度制御システムの模式図であ
る。
【図2】第1実施例の制御系に係わる電気回路図であ
る。
【図3】エンジン始動後の燃焼室壁温を測定したグラフ
である。
【図4】エンジン始動後の排気ガス濃度を測定したグラ
フである。
【図5】第2実施例に係わる車両用冷却水温度制御シス
テムの模式図である。
【図6】第3実施例に係わる車両用冷却水温度制御シス
テムの模式図である。
【図7】第4実施例に係わる車両用冷却水温度制御シス
テムの模式図である。
【図8】従来技術に係わる暖機システムの模式図であ
る。
【符号の説明】
1 水冷式エンジン 2 保温容器 3 第1ポンプ(冷却水回収手段) 4 第2ポンプ(冷却水回収手段、冷却水リターン手
段) 9 冷却水路(連絡路) 10 エア抜き通路(連絡路) 11〜14 バルブ(経路切替手段) 15 制御装置(経路切替手段) 17 サブポンプ(冷却水回収手段、冷却水リターン手
段) S 車両用冷却水温度制御システム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 竜雄 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 加藤 淳 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部を冷却水が流れる水冷式エンジンと、 内部に所定量の冷却水を貯留して保温することのできる
    保温容器と、 前記エンジンと前記保温容器とを環状に連絡する連絡路
    と、 この連絡路を介して前記エンジン内の冷却水と前記保温
    容器内の空気とを入れ換える冷却水回収手段と、 前記連絡路を介して前記保温容器内の冷却水と前記エン
    ジン内の空気とを入れ換える冷却水リターン手段とを備
    えた車両用冷却水温度制御システム。
  2. 【請求項2】前記冷却水回収手段は、前記連絡路に介在
    されて、前記エンジン内の冷却水を前記保温容器に送る
    ポンプであることを特徴とする請求項1に記載された車
    両用冷却水温度制御システム。
  3. 【請求項3】前記冷却水リターン手段は、前記連絡路に
    介在されて、前記保温容器に貯留された冷却水を前記エ
    ンジンへ送るポンプであることを特徴とする請求項1に
    記載された車両用冷却水温度制御システム。
  4. 【請求項4】前記連絡路は、前記エンジン内の冷却水と
    前記保温容器内の空気とを入れ換えるための冷却水回収
    経路と、前記保温容器に貯留された冷却水と前記エンジ
    ン内の空気とを入れ換えるための冷却水リターン経路と
    から成り、 前記冷却水回収経路と前記冷却水リターン経路とを切り
    替える経路切替手段を備えたことを特徴とする請求項1
    に記載された車両用冷却水温度制御システム。
  5. 【請求項5】前記経路切替手段は、前記エンジンの運転
    状態に応じて前記冷却水回収経路と前記冷却水リターン
    経路との切り替えを行なうことを特徴とする請求項4に
    記載された車両用冷却水温度制御システム。
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