JPH089313Y2 - 蓋板の中間保持杆の支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、蓋板の中間保持杆の支持装置に関する。

［従来技術］ フロアーハッチ、マンホール等の蓋板にあって、その
溝開口が大きいために複数枚の蓋板によって遮蔽する場
合がある。この場合には、隣接する両蓋板の当接縁に沿
って中間保持杆を溝開口に差し渡し、該両蓋板の両端縁
を該中間保持杆で支持するようにしている。またこの中
間保持杆は開口を有効に活用できるように脱着可能とな
っている。そして大きな機械，品物を運ぶ場合には溝開
口から中間保持杆を一旦除去する。

この中間保持杆の従来の保持手段としては、第５図に
示すように溝開口ａの両側縁に固結される蓋受枠ｂの、
各対向する下部に係止突片ｃを溶接し、該係止突片ｃの
開口側に突出している係止端ｄに中間保持杆ｅを支持し
て、該中間保持杆ｅを溝開口ａに脱着自在に差し渡すよ
うにし、蓋板ｆを保持している。

［考案が解決しようとする課題］ ところで上述の従来構成であると、前記係止突片ｃの
係止端ｄが溝開口ａ内に突出して入るために、該中間保
持杆ｅを除去して機械等を溝開口ａから出し入れする際
に邪魔となり、溝開口ａの有効面積を減少させるという
欠点があった。

本考案は上述の従来構成の欠点を除去するものであ
る。

［課題を解決するための手段］ 本考案は、 溝開口の両側縁に固結される蓋受枠の、各下部に埋設
されて内方へ対向状に開口する一対の収納筐と、 該収納筐に出し入れ可能に装着されて、その引出し状
態で、蓋板の中間保持杆の端縁を支持する係止突片と を備えてなる蓋板の中間保持杆の支持装置である。

［作用］ 係止突片は収納筐内に出し入れ自在であるから、中間
保持杆を除去した場合には、この係止突片を収納筐内に
収納させて、該係止突片が溝開口内に突出しないように
しておく。また中間保持杆を支持する場合には引出し状
態とする。

［実施例］ 第１〜４図について本考案の一実施例を説明する。

1,1はフロアーハッチ等の溝蓋であって、第１図に示
すように溝開口２の内周縁に沿って固結した蓋受枠３に
二枚の溝蓋1,1を乗載して該溝開口２を遮蔽している。
この隣接する溝蓋1,1は、その保持強度を保障するため
に溝開口２の中間を二分して差し渡された中間保持杆４
に、その当接側内端を乗載して係止される。

この中間保持杆４の支持手段につき詳細に説明する。

前記蓋受枠３は第２図に示すように、下縁を二度屈曲
して受部５を形成し、その底部にパッキン６を敷設して
いる。そして蓋受枠３の外側及び下側にモルタル８が供
給され、該蓋受枠３が固定される。この両側の蓋受枠3,
3の中央部下には前記モルタル８の流入を阻止して内部
に作動空隙10を構成する収納筐９が溶接されている。こ
の収納筐９はその内側が開口しており、かかる内側上縁
に係止桟11が差し渡されている。

前記収納筐９の作動空隙10内には断面コ字状の係止突
片12が摺動可能に装着されている。該係止突片12は前記
作動空隙10に左右側面が内接するように幅決められてい
る。また係止突片12の後部上縁には当接桟13が差し渡さ
れ、該係止突片12を前部へ引出すと係止桟11に当接する
ようにしてその引出し位置を規定し、かつ作動空隙10か
らの離脱を防止している。而して係止突片12は作動空隙
10内で、第４図イの溝開口２内に突出しない収納位置
と、第４図ロの引出し位置とに変換される。

前記引出し位置にある係止突片12には、断面伏コ字状
の中間保持杆４がその両端を係止され、これにより中間
保持杆４は溝開口２を二分するように差し渡される。そ
して上述のように溝開口２に二枚の溝蓋1,1が被着さ
れ、その両端及び外側端を前記蓋受枠３のパッキン６に
支持されると共に、当接側の内端を中間保持杆４に係止
されて溝開口２を覆う。

また、溝開口２を人が出入りしたり機械，品物等を搬
入，搬出させるような場合には、中間保持杆４が邪魔と
なるから、これを係止突片12から除去すると共に係止突
片12を作動空隙10内に押し込んで該作動空隙10内に収納
する。これにより溝開口２は全面が開放され、その出入
りに邪魔となるものはない。

［考案の効果］ 本考案は、上述したように中間保持杆４を支持する係
止突片12を収納筐９内に出し入れ自在とし、中間保持杆
４を除去する場合には係止突片12を収納するようにした
から、溝開口２に有効面積を確保でき、溝開口２からの
大きな機械，品物の搬入，搬出や人の出入りが容易とな
る等の優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の実施例を示し、第１図は一部切欠平
面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線拡大縦断側面図、第３図
は収納筐9,係止突片12の斜視図、第４図は係止突片12の
出し入れを示す縦断側面図である。また第５図は従来構
成の一部縦断側面図である。 1,1;溝蓋 2;溝開口 3;蓋受枠 4;中間保持杆 9;収納筐 12;係止突片

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】溝開口の両側縁に固結される蓋受枠の、各
   下部に埋設されて内方へ対向状に開口する一対の収納筐
   と、 該収納筐に出し入れ可能に装着されて、その引出し状態
   で、蓋板の中間保持杆の端縁を支持する係止突片と を備えてなる蓋板の中間保持杆の支持装置。