JPH0892869A - 裁断機及び裁断方法 - Google Patents

裁断機及び裁断方法

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JPH0892869A
JPH0892869A JP23170494A JP23170494A JPH0892869A JP H0892869 A JPH0892869 A JP H0892869A JP 23170494 A JP23170494 A JP 23170494A JP 23170494 A JP23170494 A JP 23170494A JP H0892869 A JPH0892869 A JP H0892869A
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JP
Japan
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cutting
line segment
candidate
auxiliary
workpiece
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JP23170494A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Matsumoto
斉 松本
Hideyuki Okubo
秀之 大久保
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 裁断機において、裁断された部品をピックア
ップする時の作業性を向上させて生産効率を高める。 【構成】 被加工物を搬送する搬送手段と、予め与えら
れた裁断データに基づき上記被加工物を裁断加工して部
品を生産する裁断手段と、上記裁断データに基づき上記
部品以外の部分を裁断するための補助裁断データを生成
する補助裁断データ生成手段と、上記補助裁断データに
基づき補助裁断を行い、上記被加工物を分割する補助裁
断手段とを備える。 【効果】 補助裁断により被加工物の周囲が分割される
ので、部品のピックアップの際に被加工物が誤って動く
ことがなく、ずれて裁断されることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばレーザー、ナ
イフ等を用いて被加工物を裁断する裁断機及び裁断方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図15は、従来のこの種の裁断機の斜視
図であり、同図において、101は加工のためのレーザ
ー光102を発生するレーザー発振器、103はレーザ
ー発振器101からのレーザー光102を反射するとと
もに、向きを変えることにより加工室104内にある搬
送コンベア105上の任意の位置をレーザー光102で
走査するミラー揺動装置、105は被加工物107を同
図の矢印A方向に搬送する搬送コンベア、106は被加
工物107を搬送コンベア105上に供給する延反装
置、108は、レーザー発振器101、ミラー揺動装置
103、搬送コンベア105、延反装置106を制御す
る制御装置である。
【0003】制御装置108は図示しないCAD装置等
で予め作成された裁断データに基づいてレーザー発振器
101及びミラー揺動装置103を制御し、被加工物1
07の裁断を実行する。裁断機100は、上記レーザー
発振器101〜制御装置108から構成される。
【0004】図16は制御装置108の主要機能ブロッ
ク図であり、同図において、109はオペレータが裁断
条件の設定をしたり、裁断の状態を監視するためのモニ
タ、110は裁断データなどを格納しておく外部記憶装
置、111はモニタ109や外部記憶装置110の制御
を行うことにより主にオペレータとのインターフェース
を制御するとともに、他のCPUへの指令なども行うメ
インCPU、112はメインCPU111からの指令に
基づき裁断のスケジューリングを行い、レーザー発振器
101、ミラー揺動装置103、搬送コンベア105、
延反装置106を制御するためのデータを生成して、こ
れらの制御を行う演算CPU、113は演算CPU11
2から与えられたミラー揺動装置103の制御用データ
を駆動データに変換するサーボCPU、114はレーザ
ー発振器101、ミラー揺動装置103、搬送コンベア
105、延反装置106に対して制御用データをそれぞ
れ出力するためのインターフェースを制御する外部入出
力部である。
【0005】次に、図17の動作フローチャートを用い
て上記裁断機100の概略動作を説明する。同図におい
て、S100からS105は各処理ステップを示す。ま
ず、制御装置108のメインCPU111が、外部記憶
装置110内に格納されている裁断データを自身のメモ
リー内に読み込む(S100)。読み込まれた裁断デー
タは、演算CPU112に対して出力される。演算CP
U112は、このデータに基づき裁断スケジュールの演
算を行う(S101)。裁断スケジュールの演算は歩進
演算と呼ばれ、搬送コンベア105の駆動、停止、裁断
の実行、停止のタイミングを決定するための演算であ
る。
【0006】歩進演算後、演算CPU112が所定の制
御信号を外部入出力部114を介して搬送コンベア10
5に対し出力することにより、搬送コンベア105を図
15の矢印A方向に所定量だけ駆動する。これにより、
加工室104内に被加工物107が搬送されて初期設
定、すなわち始端出しがなされる(S102)。初期設
定が終了すると、演算CPU112が所定の制御信号を
レーザー発振器101、ミラー揺動装置103に対して
出力することにより、ただちに1回目の裁断を開始する
(S103)。1回目の裁断が終了すると、演算CPU
112が所定の制御信号を搬送コンベア105に対して
出力することにより被加工物107を図15の矢印A方
向に動かして、被加工物107から裁断された部品(パ
ーツ)を加工室104の外部に搬出するとともに、次に
裁断すべき被加工物107の部分を加工室104内に搬
送する(S104)
【0007】予め予定された全ての裁断が終了したかど
うかチェックを行う(S105)。全て終了した場合、
裁断処理は終了する。一方、終了していないものがひと
つでもある場合、次の裁断処理を行うためにステップS
103に処理が移される。このように、全ての裁断が終
了するまでステップS103,ステップS104の処理
が繰り返し行われる。
【0008】次に図18及び図19を用いて裁断機10
0の具体的な裁断動作について説明する。図18は、被
加工物107が裁断機100内を流れる様子を示したも
のである。同図は、同じ被加工物107に対する処理に
ついて、時間の経過に対応して上から順番に並べたもの
であり、T1はコンベアが駆動されて始端出しがされた
状態を示し、T2は裁断された状態を示し、T3はコン
ベアが駆動されて裁断された部品がピックアップ領域に
移動されるとともに、被加工物107の次の加工部分に
ついて始端出しがされた状態を示し、T4はピックアッ
プ可能な裁断されたパーツ(黒三角の印がされたもの)
を示す。また、T5は、T3の場合と同様に、次に裁断
された部分がピックアップ領域に移動されるとともに、
被加工物107のさらに次の加工部分について始端出し
がされた状態を示し、T6は、T4の場合と同様に、ピ
ックアップ可能な裁断されたパーツを示す。
【0009】図18の上部に記載された「延反領域」、
「裁断領域」、「ピックアップ領域」は、搬送コンベア
105のそれぞれの領域を示している。「裁断領域」は
加工室104内になる。「延反領域」は延反装置106
側の領域である。「ピックアップ領域」は加工室104
から搬出される側の領域である。被加工物107は搬送
コンベア105によって図中の矢印Aの方向に搬送され
る。また、同図において、115は被加工物107の始
端を検出するための始端出しセンサー、P1〜P11は
被加工物107から裁断される各部品(パーツ)を示
す。図中の破線で示したパーツは被加工物107上で裁
断が予定されているパーツを示し、図中の実線で示した
パーツは被加工物107上で裁断済みあるいは裁断中で
あるパーツを示し、図中の黒三角印のパーツはピックア
ップ可能なパーツを示し、図中の一点鎖線で示したパー
ツはピックアップ済みのパーツを示している。
【0010】また、図19は、各装置の各種動作のタイ
ミングチャートを示したものである。同図において、タ
イミングT1〜T6は、図18のタイミングT1〜T6
に対応している。
【0011】具体的な裁断動作について説明する。ま
ず、裁断装置100は、被加工物107を搬送コンベア
105上に設置し、起動スイッチを押すことにより開始
する。被加工物107は搬送コンベア105により矢印
A方向に搬送される。始端出しセンサー115が被加工
物107の先端を検出すると、搬送コンベア105は停
止する(T1の状態)。次に、被加工物107のうち裁
断領域内にある部分から裁断されるパーツP1〜パーツ
P5が、レーザー光102により裁断される(T2の状
態)。裁断が終了すると、搬送コンベア105により被
加工物107は矢印A方向に搬送され、次に裁断対象と
なるパーツP6〜パーツP9に対して裁断可能な位置で
停止する(T3の状態)。
【0012】次に裁断領域内にある被加工物107から
パーツP6〜パーツP9が裁断される。この時、先に裁
断されたパーツP1〜パーツP4がピックアップ(取り
出し)可能な状態になっているから、パーツP6〜パー
ツP9の裁断中に、パーツP1〜パーツP4を作業者が
ピックアップする(T4の状態)。パーツP6〜P9の
裁断が終了すると、上記T3の場合と同様に搬送コンベ
ア105により被加工物107は矢印A方向に搬送さ
れ、次の裁断パーツとなるパーツP10、パーツP11
が裁断可能な位置で停止する(T5の状態)。次に、上
記T4の場合と同様に裁断領域内に入っているパーツP
10、パーツP11が裁断される。この時、パーツP5
からパーツP8がピックアップ可能な状態となるため、
この裁断中にピックアップが行われる(T6の状態)。
【0013】上記T1〜T6の、搬送コンベア105に
より被加工物107の搬送、被加工物107の裁断、パ
ーツのピックアップの各動作は、必要な限り繰り返し実
行される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の裁断機によ
り裁断した場合において、図18に示されるように被加
工物107上の裁断されたパーツP1〜P11の周辺部
(各パーツがピックアップされた後の被加工物107の
残りの部分)は一体であるため、パーツピックアップ作
業中に作業者があやまって被加工物107の周辺部に触
れてしまうと、加工室104内で裁断中の被加工物10
7の位置がずれてしまう。このことは部品を正しく裁断
処理することの妨げとなるから、このずれを直す必要が
ある。このことにより裁断作業が中断し、生産効率が低
下するという問題点があった。また、パーツの周辺部が
つながっているので、パーツをピックアップした後にお
いて切屑処理が困難であるという問題点があった。
【0015】一方、上述のように、裁断の工程は搬送処
理の工程(T1,T3,T5)と裁断処理の工程(T
2,T4,T6)とから成り立っており、被加工物10
7の搬送処理とその裁断処理とを同時に行うことができ
なかったため、裁断時には搬送コンベア105を複数回
停止させなければならず、生産効率が悪いという問題点
があった。
【0016】また、裁断工程における裁断は、歩進演算
によりパーツごとにブロック単位についてなされていた
ため、パーツの大きさ及びその配置によって搬送コンベ
ア105の移動量が毎回異なる場合がある。このため作
業者はパーツピックアップのタイミングを計りにくく、
負担が多くなるという問題点があった。
【0017】この発明は、上記の問題点を解決するため
になされたもので、作業者の負担を軽減するとともに、
生産効率の良い裁断機及び裁断方法を得ることを目的と
する。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る裁断機
は、被加工物を搬送する搬送手段と、予め与えられた裁
断データに基づき上記被加工物を裁断加工して部品を生
産する裁断手段と、上記裁断データに基づき上記部品以
外の部分を切断するための補助裁断データを生成する補
助裁断データ生成手段と、上記補助裁断データに基づき
補助裁断を行い、上記被加工物を分割する補助裁断手段
とを備えたものである。
【0019】請求項2に係る裁断機は、上記補助裁断デ
ータ生成手段を、予め定められた仮想線分と交差する部
品を抽出する候補部品抽出手段と、上記候補部品抽出手
段により抽出された部品の形状図形の上記仮想線分と交
差する辺を求め、この辺と上記仮想線分との交点を算出
して候補座標とする候補座標算出手段と、上記候補座標
を端点として上記部品以外の部分を切断するように補助
裁断線分を決定する補助裁断線分決定手段とから構成し
たものである。
【0020】請求項3に係る裁断機は、上記補助裁断デ
ータ生成手段を、予め定められた仮想線分と交差する部
品を抽出する候補部品抽出手段と、上記候補部品抽出手
段により抽出された部品の形状図形の上記仮想線分と交
差する辺を求め、この辺の端点のうち上記仮想線分に近
い点を選択して候補座標とする候補座標算出手段と、上
記候補座標を端点として上記部品以外の部分を切断する
ように補助裁断線分を決定する補助裁断線分決定手段と
から構成したものである。
【0021】請求項4に係る裁断機は、上記補助裁断デ
ータ生成手段を、予め定められた裁断データに基づき部
品に外接する四角形を算出する外接四角形算出手段と、
上記外接する四角形に対向する2辺に交差するように仮
想線分を決定する仮想線分決定手段と、上記部品の形状
図形の上記仮想線分と交差する辺を求め、この辺と上記
仮想線分との交点を算出して候補座標とする候補座標算
出手段と、上記候補座標を端点として上記部品以外の部
分を切断するように補助裁断線分を決定する補助裁断線
分決定手段とから構成したものである。
【0022】請求項5に係る裁断機は、上記補助裁断デ
ータ生成手段を、予め定められた裁断データに基づき部
品の形状図形の頂点のうちで上記被加工物の端部に近接
する頂点及びこの頂点に近接する上記被加工物の端部上
の点を抽出しこれらを候補座標とする候補座標抽出手段
と、上記候補座標を端点として上記部品以外の部分を切
断するように補助裁断線分を決定する補助裁断線分決定
手段とから構成したものである。
【0023】請求項6に係る裁断機は、上記補助裁断デ
ータ生成手段に、さらに、決定された補助裁断線分が上
記部品と干渉するときに上記補助裁断線分を無効にする
干渉線分無効手段を備えたものである。
【0024】請求項7に係る裁断機は、被加工物を搬送
する搬送手段と、予め与えられた裁断データ及び上記搬
送手段の搬送速度に基づき生産すべき部品が裁断領域に
あるかどうか判定する判定手段と、搬送中に上記判定手
段により部品が裁断領域にあると判定された場合に上記
被加工物を裁断加工して上記部品を生産する裁断手段と
を備えたものである。
【0025】請求項8に係る裁断機は、被加工物を搬送
する搬送手段と、上記搬送手段により予め定められた一
定距離だけ搬送されたかどうか判定する判定手段と、搬
送中に上記判定手段により上記一定距離だけ搬送された
と判定された場合に、上記一定距離の搬送により新たに
裁断領域に入った部分について、予め与えられた裁断デ
ータに基づき上記被加工物を裁断加工して上記部品を生
産する裁断手段とを備えたものである。
【0026】請求項9に係る裁断方法は、予め与えられ
た裁断データに基づき搬送された被加工物を裁断加工し
て部品を生産する工程と、上記裁断データに基づき生成
された、上記部品以外の部分を切断するための補助裁断
データに基づき補助裁断を行い、上記被加工物を分割す
る工程とを備えたものである。
【0027】請求項10に係る裁断方法は、予め与えら
れた裁断データ及び搬送手段の搬送速度に基づき生産す
べき部品が裁断領域の被加工物上にあるかどうか判定す
る工程と、搬送中に部品が裁断領域にあると判定された
場合に搬送された上記被加工物を裁断加工して上記部品
を生産する工程とを備えたものである。
【0028】請求項11に係る裁断方法は、被加工物が
予め定められた一定距離だけ搬送されたかどうか判定す
る工程と、搬送中に上記一定距離だけ搬送されたと判定
された場合に、上記一定距離の搬送により新たに裁断領
域に入った部分について、予め与えられた裁断データに
基づき上記被加工物を裁断加工して上記部品を生産する
工程とを備えたものである。
【0029】
【作用】請求項1の発明においては、搬送手段が被加工
物を搬送し、裁断手段が予め与えられた裁断データに基
づき上記被加工物を裁断加工して部品を生産し、補助裁
断データ生成手段が上記裁断データに基づき上記部品以
外の部分を切断するための補助裁断データを生成し、補
助裁断手段が上記補助裁断データに基づき補助裁断を行
い、上記被加工物を分割する。
【0030】請求項2の発明においては、上記補助裁断
データ生成手段を構成する候補部品抽出手段が予め定め
られた仮想線分と交差する部品を抽出し、候補座標算出
手段が上記候補部品抽出手段により抽出された部品の形
状図形の上記仮想線分と交差する辺を求め、この辺と上
記仮想線分との交点を算出して候補座標とし、上記補助
裁断線分決定手段が上記候補座標を端点として上記部品
以外の部分を切断するように補助裁断線分を決定する。
【0031】請求項3の発明においては、上記補助裁断
データ生成手段を構成する候補部品抽出手段が予め定め
られた仮想線分と交差する部品を抽出し、候補座標算出
手段が上記候補部品抽出手段により抽出された部品の形
状図形の上記仮想線分と交差する辺を求め、この辺の端
点のうち上記仮想線分に近い点を選択して候補座標と
し、補助裁断線分決定手段が上記候補座標を端点として
上記部品以外の部分を切断するように補助裁断線分を決
定する。
【0032】請求項4の発明においては、上記補助裁断
データ生成手段を構成する外接四角形算出手段が予め定
められた裁断データに基づき部品に外接する四角形を算
出し、仮想線分決定手段が上記外接する四角形に対向す
る2辺に交差するように仮想線分を決定し、候補座標算
出手段が上記部品の形状図形の上記仮想線分と交差する
辺を求め、この辺と上記仮想線分との交点を算出して候
補座標とし、補助裁断線分決定手段が上記候補座標を端
点として上記部品以外の部分を切断するように補助裁断
線分を決定する。
【0033】請求項5の発明においては、上記補助裁断
データ生成手段を構成する候補座標抽出手段が予め定め
られた裁断データに基づき部品の形状図形の頂点のうち
で上記被加工物の端部に近接する頂点及びこの頂点に近
接する上記被加工物の端部上の点を抽出しこれらを候補
座標とし、補助裁断線分決定手段が上記候補座標を端点
として上記部品以外の部分を切断するように補助裁断線
分を決定する。
【0034】請求項6の発明においては、上記補助裁断
データ生成手段を構成する干渉線分無効手段が、さら
に、決定された補助裁断線分が上記部品と干渉するとき
に上記補助裁断線分を無効にする。
【0035】請求項7の発明においては、搬送手段が被
加工物を搬送し、判定手段が予め与えられた裁断データ
及び上記搬送手段の搬送速度に基づき生産すべき部品が
裁断領域にあるかどうか判定し、裁断手段が、搬送中に
上記判定手段により部品が裁断領域にあると判定された
場合に、上記搬送手段を停止することなく、上記被加工
物を裁断加工して上記部品を生産する。
【0036】請求項8の発明においては、搬送手段が被
加工物を搬送し、判定手段が上記搬送手段により予め定
められた一定距離だけ搬送されたかどうか判定し、裁断
手段が、搬送中に上記判定手段により上記一定距離だけ
搬送されたと判定された場合に、上記搬送手段を停止す
ることなく、上記一定距離の搬送により新たに裁断領域
に入った部分について、予め与えられた裁断データに基
づき上記被加工物を裁断加工して上記部品を生産する。
【0037】請求項9の発明においては、生産工程が予
め与えられた裁断データに基づき搬送された被加工物を
裁断加工して部品を生産し、補助裁断工程が上記裁断デ
ータに基づき生成された、上記部品以外の部分を切断す
るための補助裁断データに基づき補助裁断を行い、上記
被加工物を分割する。
【0038】請求項10の発明においては、判定工程が
予め与えられた裁断データ及び搬送手段の搬送速度に基
づき生産すべき部品が裁断領域の被加工物上にあるかど
うか判定し、生産工程が、搬送中に部品が裁断領域にあ
ると判定された場合に搬送された上記被加工物を、搬送
を停止することなく、裁断加工して上記部品を生産す
る。
【0039】請求項11の発明においては、判定工程が
被加工物が予め定められた一定距離だけ搬送されたかど
うか判定し、生産工程が、搬送中に上記一定距離だけ搬
送されたと判定された場合に、上記一定距離の搬送によ
り新たに裁断領域に入った部分について、搬送を停止す
ることなく、予め与えられた裁断データに基づき上記被
加工物を裁断加工して上記部品を生産する。
【0040】
【実施例】
実施例1.この実施例による裁断機の全体の構成は、図
15及び図16に示されたものと同じであるので、その
説明は省略する。
【0041】次に、図1の動作フローチャートを用いて
この実施例1の裁断機の概略動作を説明する。同図にお
いて、S1からS8は各処理ステップを示す。まず、制
御装置108のメインCPU111が、外部記憶装置1
10内に格納されている裁断データを自身のメモリー内
に読み込む(S1)。読み込まれた裁断データは、演算
CPU112に対して出力される。演算CPU112
は、このデータに基づき裁断スケジュールの演算を行う
(S2)。裁断スケジュールの演算は、歩進演算と呼ば
れ、搬送コンベア105の駆動、停止、裁断の実行、停
止のタイミング決定するための演算である。
【0042】歩進演算が終了すると、演算CPU112
は、裁断データに基づき補助裁断データの生成を行う
(S3)。補助裁断とは、被加工物107上の裁断され
たパーツの周辺部を分割するように裁断することであ
り、補助裁断データとは、被加工物107上の裁断され
たパーツの周辺部を裁断データに基づいて補助裁断する
ためのデータである。補助裁断の実行により、パーツが
裁断された被加工物107の周辺部が分割され、パーツ
あるいは被加工物107の周辺部の一部を動かしても全
体が動くことがなくなる。補助裁断データの具体的な生
成方法については後述する。
【0043】補助裁断データ生成後、演算CPU112
が所定の制御信号を搬送コンベヤ105に対して出力す
ることにより、搬送コンベア105を図15の矢印A方
向に所定量だけ駆動する。これにより、加工室104内
に被加工物107が搬送されて初期設定がなされる(S
4)。初期設定が終了すると、演算CPU112が所定
の制御信号をレーザー発振器101、ミラー揺動装置1
03に対して出力することにより、ただちに1回目の裁
断を開始する(S5)。1回目の裁断が終了すると、ス
テップS3で生成された補助裁断データに基づき、ステ
ップS5の場合と同様にして補助裁断を実行する(S
6)。
【0044】補助裁断が終了すると、演算CPU112
が所定の制御信号を搬送コンベア105に対して出力す
ることにより被加工物107を矢印A方向に動かし、裁
断されたパーツを加工室104外に搬出するとともに、
次に裁断すべき被加工物107の部分を加工室104内
に搬送する(S7)。
【0045】予め予定された全ての裁断が終了したかど
うかチェックを行う(S8)。全て終了した場合、裁断
処理は終了する。一方、終了していないものがひとつで
もある場合、次の裁断処理を行うためにステップS5に
処理が移される。このように、全ての裁断が終了するま
でステップS5〜ステップS7の処理が繰り返し行われ
る。
【0046】次に、この実施例1における補助裁断デー
タの具体的な生成方法について、図2及び図4を用いて
説明する。図2は補助裁断データを生成する方法を具体
的に示したフローチャートであり、図4は被加工物10
7上に配置されたパーツデータと補助裁断線分との関係
を示したものである。図4において、P1からP7は各
パーツを示し、図中の黒丸印(Z1〜Z11等)は各パ
ーツの裁断データ(裁断点)の各座標を示し、図中の白
丸印(A1〜A6、B1〜B6等)は補助裁断データ
(補助裁断点)の候補座標を示し、図中の波線は隣接す
る補助裁断データの座標を結ぶ補助裁断線分を示す。図
4中の矢印Aは搬送コンベア105の移動方向を示す。
また、図4に示すように被加工物107について直交座
標x−yを定義する。搬送コンベア105の移動方向A
とx座標軸は平行である。また、図中の点線(C1,C
2等)は被加工物107のx軸について等間隔に設けら
れたy方向線分(仮想線分)である。
【0047】この実施例1は、図4のy方向線分ごとに
補助裁断データの座標を求めるものである。図2におい
て、まず、ひとつのy方向線分について、これと交差す
るパーツ(候補パーツ)をパーツP1〜パーツP7の中
から抽出する(S11)。例えば、y方向線分C1につ
いて交差するパーツはP1,P2である。また、y方向
線分C2について交差するパーツはP1,P3である。
【0048】ひとつのy方向線分に対し全ての候補パー
ツの抽出を終了すると、次に、候補パーツ中の候補線分
を抽出する(S12)。ここで、候補線分とはy方向線
分と交差するパーツの線分、すなわちy方向線分と交差
する、パーツの図形の対向する2つの辺である。例え
ば、y方向線分C1の候補線分は、パーツP1について
は線分Z1Z2及び線分Z3Z4であり、パーツP2に
ついては線分Z5Z6及び線分Z7Z8である。また、
y方向線分C2の候補線分は、パーツP1については線
分Z1Z2及び線分Z3Z4であり、パーツP3につい
ては線分Z9Z10及び線分Z11Z12である。
【0049】全ての候補パーツに対し候補線分の抽出が
終了すると、次に候補線分とy方向線分との交点(候補
座標)を算出する(S13)。例えば、y方向線分C1
の交点は、パーツP1の候補線分Z1Z2については座
標A2、パーツP1の候補線分Z3Z4については座標
A3、パーツP2の候補線分Z5Z6については座標A
4、パーツP2の候補線分Z7Z8については座標A5
となる。また、y方向線分C2の交点は、パーツP1の
候補線分Z1Z2については座標B2、パーツP1の候
補線分Z3Z4については座標B3、パーツP3の候補
線分Z9Z10については座標B4、パーツP3の候補
線分Z11Z12については座標B5となる。なお、y
方向線分と被加工物107の端部との交点も候補座標と
する。例えば、y方向線分C1の端部の交点はA1(補
助裁断開始座標),A6(補助裁断終了座標)であり、
y方向線分C2の端部の交点はB1(補助裁断開始座
標),B6(補助裁断終了座標)である。
【0050】全ての候補線分に対し候補座標の算出が終
了すると、全てのy方向線分について候補座標を算出し
たかどうかチェックする(S14)。まだ、候補座標が
算出されていないy方向線分が存在する場合、ステップ
S11へ処理を移し、残りのy方向線分について処理を
施す。全てのy方向線分について処理がなされている場
合、ステップS15へ進む。
【0051】ステップS15では、ステップS13で算
出した候補座標の位置関係をチェックし、各パーツの周
辺部を切断するように補助裁断線分を決定する。このと
きパーツ間で隣接する候補座標の間を結べば補助裁断線
分が得られる。例えば、y方向線分C1の場合、補助裁
断開始座標A1と候補座標A2とを結ぶ線分を第1補助
裁断線分A1A2とし、候補座標A3と候補座標A4と
を結ぶ線分を第2補助裁断線分A3A4とし、候補座標
A5と補助裁断終了座標A6とを結ぶ線分を第3補助裁
断線分A5A6と決定する。また、y方向線分C2の場
合、補助裁断開始座標B1と候補座標B2とを結ぶ線分
を第1補助裁断線分B1B2とし、候補座標B3と候補
座標B4とを結ぶ線分を第2補助裁断線分B3B4と
し、候補座標B5と補助裁断終了座標B6とを結ぶ線分
を第3補助裁断線分B5B6と決定する。同様に、他の
y方向線分についても補助裁断線分の決定を行う。図1
に示したように、これら補助裁断線分に基づいて裁断処
理が行われる。
【0052】この実施例1によれば、補助裁断処理を行
うことにより各パーツの周辺部が切断されて分離される
ので、パーツのピックアップの際に作業者が被加工物の
周辺部に触れた場合でも、裁断のために搬送される被加
工物が不用意に動くことがなく、ピックアップ作業が容
易になるとともに、生産効率が向上する。
【0053】実施例2.上記実施例1の方法とは異な
る、他の補助裁断データの生成方法について、図3及び
図5に基づき説明する。図3は補助裁断データの生成の
具体的方法を示したフローチャートであり、処理ステッ
プS21〜S28からなる。図5は、この実施例2にお
ける被加工物107上に配置されたパーツデータと補助
裁断線分との関係を示したものである。図5において、
P1からP7は各パーツを示し、図中の黒丸印(Z1〜
Z12等)は各パーツの裁断データの各座標を示し、図
中の白丸印(A1、A6、B1、B6等)は補助裁断デ
ータの候補座標を示し、図中の波線は隣接する補助裁断
データの座標を結ぶ補助裁断線分を示す。搬送コンベア
105の搬送方向A、直交座標x−y及びy方向線分
(C1,C2等)は、図4の場合と同じである。
【0054】この実施例2における処理内容は、図1の
補助裁断データ生成(S3)部分以外は実施例1の場合
と同じであるので、以下、この実施例2による補助裁断
データ生成方法について説明する。図3において、ま
ず、ひとつのy方向線分について、これと交差するパー
ツ(候補パーツ)をパーツP1〜パーツP7の中から抽
出する(S21)。例えば、y方向線分C1について交
差するパーツはP1,P2である。また、y方向線分C
2について交差するパーツはP1,P3である。
【0055】ひとつのy方向線分に対し全ての候補パー
ツの抽出を終了すると、次に、候補パーツ中の候補線分
を抽出する(S22)。ここで、候補線分とはy方向線
分と交差するパーツの線分である。例えば、y方向線分
C1の候補線分は、パーツP1については線分Z1Z2
及び線分Z3Z4であり、パーツP2については線分Z
5Z6及び線分Z7Z8である。また、y方向線分C2
の候補線分は、パーツP1については線分Z1Z2及び
線分Z3Z4であり、パーツP3については線分Z9Z
10及び線分Z11Z12である。
【0056】全ての候補パーツに対し候補線分の抽出が
終了すると、候補線分を構成する各座標2点のうちy方
向線分に近い座標、すなわちパーツの図形のy方向線分
に交差する辺の頂点を候補座標として選出する(S2
3)。例えば、y方向線分C1の候補座標は、候補線分
Z1Z2については裁断データ座標Z1、候補線分Z3
Z4については裁断データ座標Z4、候補線分Z5Z6
については裁断データ座標Z6、候補線分Z7Z8につ
いては裁断データ座標Z7となる。また、y方向線分C
2の候補座標は、候補線分Z1Z2については裁断デー
タ座標Z2、候補線分Z3Z4については裁断データ座
標Z3、候補線分Z9Z10については裁断データ座標
Z9、候補線分Z11Z12については裁断データ座標
Z12となる。なお、y方向線分と被加工物107の端
部との交点も候補座標とする。例えば、y方向線分C1
の端部の交点はA1(補助裁断開始座標),A6(補助
裁断終了座標)であり、y方向線分C2の端部の交点は
B1(補助裁断開始座標),B6(補助裁断終了座標)
である。
【0057】全ての候補線分に対し候補座標の算出が終
了すると、全てのy方向線分について候補座標を算出し
たかどうかチェックする(S24)。まだ、候補座標が
算出されていないy方向線分が存在する場合、ステップ
S21へ処理を移し、残りのy方向線分について処理を
施す。全てのy方向線分について処理がなされている場
合、ステップS25へ進む。
【0058】ステップS25では、ステップS23で算
出した候補座標の位置関係をチェックし、各パーツの周
辺部を切断するように補助裁断線分を決定する。隣接す
るパーツの候補座標同士を結べば補助裁断線分が得られ
る。例えば、y方向線分C1の場合、補助裁断開始座標
A1と候補座標Z1とを結ぶ線分を第1補助裁断線分A
1Z1とし、候補座標Z4と候補座標Z6とを結ぶ線分
を第2補助裁断線分Z4Z6とし、候補座標Z7と補助
裁断終了座標A6とを結ぶ線分を第3補助裁断線分Z7
A6と決定する。また、y方向線分C2の場合、補助裁
断開始座標B1と候補座標Z2とを結ぶ線分を第1補助
裁断線分B1Z2とし、候補座標Z3と候補座標Z9と
を結ぶ線分を第2補助裁断線分Z3Z9とし、候補座標
Z12と補助裁断終了座標B6とを結ぶ線分を第3補助
裁断線分Z12B6と決定する。同様に、他のy方向線
分についても補助裁断線分の決定を行う。これら補助裁
断線分に基づいて裁断処理が行われる。
【0059】次に、補助裁断によりパーツが切断されな
いように、決定された補助裁断線分が他のパーツに干渉
しているかどうかチェックを行う(S26)。補助裁断
線とパーツとが干渉していない場合には、補助裁断デー
タ生成を終了する。干渉がある場合には、ステップS2
8に処理を移す。ステップS28において、干渉する補
助裁断線分を全て無効とする。そして、補助裁断データ
生成を終了する。
【0060】この実施例2によれば、補助裁断処理を行
うことにより各パーツの周辺部が切断されて分離される
ので、パーツのピックアップの際に被加工物が不用意に
動くことがなくなり、ピックアップ作業が容易になると
ともに、生産効率が向上する。さらに、この実施例2で
は、候補線分とy方向線分との交点を算出する必要がな
いので交点を算出する処理が不要となり、実施例1の場
合に比べ処理を簡単かつ高速にできる。
【0061】実施例3.上記実施例2の方法とは異な
る、他の補助裁断データの生成方法について、図6及び
図8に基づき説明する。図6は補助裁断データの生成の
具体的方法を示したフローチャートであり、処理ステッ
プS31〜S40からなる。図8は、この実施例2にお
ける被加工物107上に配置されたパーツデータと補助
裁断線分との関係を示したものである。図8において、
P1からP3は各パーツを示し、図中の黒丸印(Z1〜
Z12等)は各パーツの裁断データの各座標を示し、図
中の白丸印(A1、A2、A3、A6、B1、B2,B
3、B6等)は補助裁断データの候補座標を示し、図中
の波線は隣接する補助裁断データの座標を結ぶ補助裁断
線分を示す。搬送コンベア105の搬送方向A及び直交
座標x−yは、図7の場合と同じである。
【0062】この実施例3における処理内容は、図1の
補助裁断データ生成(S3)部分以外は実施例1の場合
と同じであるので、以下、この実施例3による補助裁断
データ生成方法について説明する。図6において、ま
ず、各パーツに外接する四角形を算出する(S31)。
この外接四角形はx軸及びy軸に平行な辺をもつ長方形
である。各パーツの一部の裁断座標がこの長方形の辺上
にある。図8の例では、パーツP1の外接四角形はG1
であり、裁断座標Z1,Z2,Z5,Z6がその辺上に
ある。また、パーツP2の外接四角形はG2であり、裁
断座標Z7,Z8,Z9,Z10がその辺上にある。ま
た、パーツP3の外接四角形はG3であり、4つの裁断
座標がその辺上にある。
【0063】全パーツについて外接四角形の算出を終了
すると、その外接四角形に基づきy方向線分の決定を行
う(S32)。y方向線分は、ステップS31で求めら
れた外接四角形の対向する2つのx線分(x軸に平行な
辺)の中点同士を結ぶことにより求められる。図8の例
では、外接四角形G1のy方向線分は点線で示されたD
1であり、外接四角形G2のy方向線分は点線で示され
たD2である。
【0064】次に、決定されたy方向線分ごとに、これ
と交差するパーツ(候補パーツ)をパーツP1〜パーツ
P3の中から抽出する(S33)。例えば、y方向線分
D1について交差するパーツはP1である。また、y方
向線分D2について交差するパーツはP2である。この
実施例3において、y方向線分はひとつのパーツに対し
てひとつ対応するから、y方向線分とパーツとは1対1
で対応する。なお、ステップS31の外接四角形を算出
するときに候補パーツを抽出できていれば、このステッ
プS33は不要である。
【0065】ひとつのy方向線分に対し候補パーツの抽
出を終了すると、次に、候補パーツ中の候補線分を抽出
する(S34)。ここで、候補線分とはy方向線分と交
差するパーツの線分である。例えば、y方向線分D1の
候補線分は、パーツP1について線分Z1Z2及び線分
Z5Z6である。y方向線分D2の候補線分は、パーツ
P2については線分Z7Z8及び線分Z9Z10であ
る。
【0066】候補パーツに対し候補線分の抽出が終了す
ると、次に候補線分とy方向線分との交点(候補座標)
を算出する(S35)。例えば、y方向線分D1の交点
は、パーツP1の候補線分Z1Z2について座標A2、
パーツP1の候補線分Z5Z6について座標A3とな
る。また、y方向線分D2の交点は、パーツP2の候補
線分Z7Z8について座標B2、パーツP2の候補線分
Z9Z10について座標B3となる。なお、y方向線分
と被加工物107の端部との交点も候補座標とする。例
えば、y方向線分D1の端部の交点はA1(補助裁断開
始座標),A6(補助裁断終了座標)であり、y方向線
分D2の端部の交点はB1(補助裁断開始座標),B6
(補助裁断終了座標)である。
【0067】全ての候補線分に対し候補座標の算出が終
了すると、全てのy方向線分について候補座標を算出し
たかどうかチェックする(S36)。まだ、候補座標が
算出されていないy方向線分が存在する場合、ステップ
S33へ処理を移し、残りのy方向線分について処理を
施す。全てのy方向線分について処理がなされている場
合、ステップS37へ進む。
【0068】ステップS37では、ステップS36で算
出した候補座標の位置関係をチェックし、各パーツの周
辺部を切断するように補助裁断線分を決定する。例え
ば、y方向線分D1の場合、補助裁断開始座標A1と候
補座標A2とを結ぶ線分を第1補助裁断線分A1A2と
し、候補座標A3と補助裁断終了座標A6とを結ぶ線分
を第2補助裁断線分A3A6と決定する。また、y方向
線分D2の場合、補助裁断開始座標B1と候補座標B2
とを結ぶ線分を第1補助裁断線分B1Z2とし、候補座
標B3と補助裁断終了座標B6とを結ぶ線分を第2補助
裁断線分B3B6と決定する。同様に、他のy方向線分
についても補助裁断線分の決定を行う。これら補助裁断
線分に基づいて裁断処理が行われる。
【0069】次に、補助裁断によりパーツが切断されな
いように、決定された補助裁断線分が他のパーツに干渉
しているかどうかチェックを行う(S38、S39)。
補助裁断線とパーツとが干渉していない場合には、補助
裁断データ生成を終了する。干渉がある場合には、ステ
ップS40に処理を移す。ステップS40において、干
渉する補助裁断線分を全て無効とする。そして、補助裁
断データ生成を終了する。
【0070】この実施例3によれば、補助裁断処理を行
うことにより各パーツの周辺部が切断されて分離される
ので、パーツのピックアップの際に被加工物が不用意に
動くことがなくなり、ピックアップ作業が容易になると
ともに、生産効率が向上する。さらに、この実施例3で
は、外接四角形に基づきy方向線分を自動的に設定する
ので、y方向線分を外部から予め設定する必要がなく、
実施例1及び実施例2の場合に比べ作業者の負担を少な
くできる。
【0071】実施例4.上記実施例1〜3の方法とは異
なる、他の補助裁断データの生成方法について、図7及
び図9に基づき説明する。図7は補助裁断データの生成
の具体的方法を示したフローチャートであり、処理ステ
ップS41〜S45からなる。図9は、この実施例3に
おける被加工物107上に配置されたパーツデータと補
助裁断線分との関係を示したものである。図9におい
て、P1からP3は各パーツを示し、図中の黒丸印(Z
1〜Z11等)は各パーツの裁断データの各座標を示
し、図中の白丸印(A1、A6、B1、B6、Z1、Z
4、Z6、Z10等)は補助裁断データの候補座標を示
し、図中の波線は隣接する補助裁断データの座標を結ぶ
補助裁断線分を示す。搬送コンベア105の搬送方向A
及び直交座標x−yは、図8の場合と同じである。
【0072】この実施例3における処理内容は、図1の
補助裁断データ生成(S3)部分以外は実施例1の場合
と同じであるので、以下、この実施例3による補助裁断
データ生成方法について説明する。
【0073】まず、各パーツの裁断データに基づき、ひ
とつのパーツにおいてy座標が最小となる座標及び最大
となる座標を候補座標として抽出する(S41)。例え
ば、図9のパーツP1において、y座標が最小となる点
の座標はZ1であり、y座標が最大となる点の座標はZ
4である。また、パーツP2において、y座標が最小と
なる点の座標はZ6であり、y座標が最大となる点の座
標はZ10である。ここで、最小のy座標あるいは最大
のy座標をとる座標が複数個存在する場合は、x座標が
最小である座標を候補座標とする。
【0074】また同時に、裁断点の候補座標に対応し
て、被加工物の端部に補助裁断開始座標及び補助裁断終
了座標を抽出する。ここで、被加工物の端部の点のうち
y座標の小さい方の点を補助裁断開始点と、大きい方の
点を補助裁断終了点とする。具体的には、裁断点との距
離が最も短くなるように補助裁断開始点あるいは補助裁
断終了点を定める。被加工物の端部が直線状であれば、
裁断点(Z1,Z4,Z6,Z10)から端部に下ろし
た垂線の足が補助裁断開始点(A1,B1)あるいは補
助裁断終了点(A6,B6)となる。
【0075】全てのパーツに対し候補座標の抽出が終了
した後、補助裁断線分を決定する(S42)。例えば、
図9のパーツP1において、補助裁断開始座標A1と候
補座標Z1とから第1補助裁断線分A1Z1を決定し、
候補座標Z4と補助裁断終了座標A6とから第2補助裁
断線分Z4A6を決定する。同様に、パーツP2におい
て、補助裁断開始座標B1と候補座標Z6とから第1補
助裁断線分B1Z6を決定し、候補座標Z10と補助裁
断終了座標B6とから第2補助裁断線分Z10B6を決
定する。さらに、他のパーツについても補助裁断線分の
決定を行う。
【0076】次に、補助裁断によりパーツが切断されな
いように、決定された補助裁断線分が他のパーツに干渉
しているかどうかチェックを行う(S43、S44)。
補助裁断線とパーツとが干渉していない場合には、補助
裁断データ生成を終了する。干渉がある場合には、ステ
ップS45に処理を移す。ステップS45において、干
渉する補助裁断線分を全て無効とする。そして、補助裁
断データ生成を終了する。
【0077】この実施例4によれば、補助裁断処理を行
うことにより各パーツの周辺部が切断されて分離される
ので、パーツのピックアップの際に被加工物が不用意に
動くことがなくなり、ピックアップ作業が容易になると
ともに、生産効率が向上する。さらに、この実施例4で
は、候補線分とy方向線分との交点を算出する必要がな
いので交点を算出する処理が不要となり、実施例3の場
合に比べ処理を簡単かつ高速にできる。
【0078】実施例5.上記実施例1〜4は、補助裁断
を用いてピックアップ作業の効率を上げることにより生
産効率を向上させる裁断装置及び裁断方法に関するもの
であるが、搬送装置を停止させることなく搬送処理と裁
断処理とを同時に処理することにより生産効率を向上さ
せるようにしてもよい。この実施例による裁断機の全体
の構成は、図15及び図16に示されたものと同じであ
るので、その説明は省略する。
【0079】次に、図10の動作フローチャート及び図
11の裁断の説明図を用いてこの実施例5の裁断機の概
略動作を説明する。図10において、S51からS55
は各処理ステップを示す。また、図11は、この実施例
5において被加工物107が裁断機100中を移動する
様子を順番に示したものであり、同図において、115
は被加工物107の始端を検出するための始端出しセン
サーの位置を示す。また、図中のP1〜P11は裁断さ
れる各パーツを示し、図中の破線で示したパーツは被加
工物107上から裁断が予定されているパーツを示し、
図中の実線で示したパーツは被加工物107上で裁断済
みあるいは裁断中であるパーツを示し、図中の黒三角印
の付されたパーツはピックアップ可能なパーツを示し、
図中の一点鎖線で示したパーツはピックアップ済みのパ
ーツを示している。
【0080】図11は、時刻T1〜T9にかけての裁断
機100と被加工物107との位置関係を示したもので
ある。搬送コンベア105の上部に示されているよう
に、裁断機100は「延反領域」、「裁断領域」、「ピ
ックアップ領域」に分かれている。「裁断領域」は加工
室104内に対応する。また、「延反領域」は延反装置
106側の領域であり、「ピックアップ領域」は被加工
物107が搬出された側の領域である。被加工物107
は搬送コンベア105によって矢印A方向に搬送され
る。
【0081】図10のフローチャートにおいて、まず、
制御装置108のメインCPU111が、外部記憶装置
110内に格納されている裁断データを自身のメモリー
内に読み込む(S51)。裁断データの読み込みが終了
すると、演算CPU112が所定の制御信号を搬送コン
ベヤ105に対して出力することにより、搬送コンベア
105を図11の矢印A方向に駆動する。これにより、
加工室104内に被加工物107が搬送されて初期設定
(始端出し)がなされる(S52)。すなわち、被加工
物107を搬送コンベア105上に設置した後、起動ス
イッチを押すことにより動作が開始し、始端出しセンサ
ー115により被加工物107が検出されたときに搬送
コンベア105は一時的に停止する(図11のT1の状
態)。そして搬送コンベア105は、再び一定速度で動
き出す。これ以後、搬送コンベア105は連続して駆動
され、裁断の際に停止することはない。
【0082】次に、演算CPU112は、搬送コンベア
105の搬送速度(搬送距離)と裁断データとに基づ
き、裁断領域にある被加工物107から裁断できるパー
ツがあるかどうか判定する(S53)。裁断できるパー
ツがない場合には一定時間待機し、その後、再び判定を
行う。例えば、図11のT2の状態になれば、パーツP
2の裁断が可能であると判定する。
【0083】次に、演算CPU112が所定の制御信号
をレーザー発振器101、ミラー揺動装置103に対し
て出力することにより、ただちに1回目の裁断を開始す
る(S54)。このときの裁断は、搬送コンベア105
の搬送速度vに対応してレーザを照射することにより行
う。このことを図12を用いて説明する。パーツP1の
辺ADをAからDに向かって裁断する場合、まずレーザ
ビームを点Aに照射する。次に点Dに向かってレーザビ
ームを移動するが、このときy軸に平行に動かすのでな
く、同時に搬送コンベア105の搬送速度vに対応して
進行方向(x軸)にわずかに動かす。図12(b)から
わかるように、レーザビームが点Aから点Dまで移動す
る時間をΔtとしたとき、レーザビームが点Dに到達し
たときに、Δl=v・Δtだけ進行方向(x軸)に移動
していればよい。つまり、単位時間あたりの進行方向の
移動量はvに等しい。このときのレーザビームの軌跡は
図12(b)の一点鎖線のようになる。
【0084】また、パーツP1の辺ABをAからBに向
かって裁断する場合、搬送コンベア105により点Bが
レーザビームに近づくように動くから、レーザビームの
実際の移動距離はコンベア105が搬送していないとき
に比べて短くなる。すなわち、レーザビームが点Aから
点Bまで移動する時間をΔtとしたとき、Δl=v・Δ
tだけ短くなる。一方、パーツP1の辺CDをCからD
に向かって裁断する場合、搬送コンベア105により点
Dがレーザビームから遠ざかるように動くから、レーザ
ビームの実際の移動距離はコンベア105が搬送してい
ないときに比べて長くなる。すなわち、レーザビームが
点Cから点Dまで移動する時間をΔtとしたとき、Δl
=v・Δtだけ長くなる。
【0085】次に、予め予定された全ての裁断が終了し
たかどうかチェックを行う(S55)。全てのパーツに
ついて裁断を終了した場合、裁断処理は終了する。一
方、終了していないものがひとつでもある場合、次の裁
断処理を行うためにステップS53に処理が移される。
【0086】例えば、図11の例では、パーツP2の裁
断が終了した後にパーツP1の裁断がなされる(T3の
状態)。次にパーツP3の裁断がなされ(T4の状
態)、次にパーツP4の裁断がなされ(T5の状態)、
というようにパーツが裁断領域に入り次第、順番に裁断
を行う。そして、T6の状態において、パーツP6の裁
断がなされるとともに、パーツP2がピックアップされ
る。同様に、T7の状態において、パーツP7の裁断が
なされるとともに、パーツP1がピックアップされ、T
8の状態において、パーツP8の裁断がなされるととも
に、パーツP3がピックアップされ、T9の状態におい
て、パーツP9及びパーツP10の裁断がなされるとと
もに、パーツP4及びパーツP5がピックアップされ
る。
【0087】このように、全ての裁断が終了するまでス
テップS53〜S55の処理が繰り返して行われる。
【0088】以上のように、この実施例5によれば、搬
送コンベアを停止することなく裁断領域に入った被加工
物107からパーツ単位で裁断処理を行うようにしたの
で、裁断処理と搬送処理を同時に行うことができて処理
時間が短くなり、生産性が向上する。
【0089】実施例6.上記実施例5は、パーツごとに
裁断できるかどうか判定し、裁断領域に搬送されたパー
ツごとに逐次的に裁断処理を行う裁断装置及び裁断方法
であるが、裁断領域に被加工物が一定長さ搬送されるご
とに裁断処理を行うようにしてもよい。この実施例によ
る裁断機の全体の構成は、図15及び図16に示された
ものと同じであるので、その説明は省略する。
【0090】次に、図13の動作フローチャート及び図
14の裁断の説明図を用いてこの実施例6の裁断機の概
略動作を説明する。図13において、S61からS65
は各処理ステップを示す。また、図14は、この実施例
6において被加工物107が裁断機100中を移動する
様子を順番に示したものである。図中のxは裁断単位量
と呼ばれ、裁断を実行する場合の1回分の裁断量であ
る。つまり、この実施例において裁断はパーツ単位でな
く、裁断単位で行われる。裁断単位量xは裁断を開始す
る前にオペレータにより設定されている。また、裁断デ
ータ及び裁断単位量xに基づき、分割裁断用のデータも
予め生成されている。図14のその他の内容は上記実施
例5の図11の場合と同様であるからその説明を省略す
る。
【0091】図13のフローチャートにおいて、まず、
制御装置108のメインCPU111が、外部記憶装置
110内に格納されている裁断データを自身のメモリー
内に読み込む(S61)。裁断データの読み込みが終了
すると、演算CPU112が所定の制御信号を搬送コン
ベヤ105に対して出力することにより、搬送コンベア
105を図14の矢印A方向に駆動する。これにより、
加工室104内に被加工物107が搬送されて初期設定
(始端出し)がなされる(S62)。すなわち、被加工
物107を搬送コンベア105上に設置した後、起動ス
イッチを押すことにより動作が開始され、始端出しセン
サー115により被加工物107が検出されたときに搬
送コンベア105は一時的に停止する(図14のT1の
状態)。そして搬送コンベア105は、再び一定速度で
動き出す。これ以後、搬送コンベア105は連続して駆
動され、裁断の際に停止することはない。
【0092】次に、演算CPU112は、搬送コンベア
105の搬送速度に基づき搬送距離を算出し、一定距離
xだけ搬送されたかどうか判定する(S63)。搬送距
離がxに満たない場合には一定時間待機し、その後、再
び判定を行う。例えば、図14のT2の状態になれば裁
断を開始する。
【0093】次に、演算CPU112が所定の制御信号
をレーザー発振器101、ミラー揺動装置103に対し
て出力することにより、図14のT2の単位裁断量xの
範囲にある部分に対して裁断を開始する(S64)。こ
のときの裁断は、搬送コンベア105の搬送速度vに対
応してレーザを照射する点で、上記実施例5の場合と同
様である。
【0094】次に、予め予定された全ての裁断が終了し
たかどうかチェックを行う(S65)。全てのパーツに
ついて裁断を終了した場合、裁断処理は終了する。一
方、終了していないものがひとつでもある場合、次の裁
断処理を行うためにステップS63に処理が移される。
【0095】例えば、図14の例では、T2の状態にお
いて裁断単位量xについて裁断が終了した後、T3の状
態で次の裁断単位量xについて裁断を行う。次にT4の
状態で次の裁断単位量xだけ裁断を行う。以下、同様の
処理を行う。なお、T6の状態でパーツP2のピックア
ップが可能となり、T7の状態で、パーツP1のピック
アップが可能となり、T8の状態でパーツP3のピック
アップが可能となり、T9の状態でパーツP4及びパー
ツP5のピックアップが可能な状態となる。
【0096】このように、全ての裁断が終了するまでス
テップS61〜S65の処理が繰り返して行われる。つ
まり、裁断単位量xごとに逐次裁断がなされ、搬送コン
ベア105を停止することなく被加工物107の裁断及
びパーツのピックアップ動作を実行できる。なお、裁断
単位量xの設定はオペレータが任意に設定できるもので
ある。
【0097】以上のように、この実施例6によれば、搬
送コンベアを停止することなく裁断領域に入った被加工
物107に対して裁断処理を行うようにしたので、裁断
処理と搬送処理を同時に行うことができて処理時間が短
くなり、生産性が向上する。さらに、実施例5の場合と
異なり、裁断処理がパーツの大きさ及び配置に依存する
ことなく行われるので、裁断処理領域を越えるサイズの
パーツの裁断を行うことができる。
【0098】なお、上記実施例1〜6は、レーザを使用
して裁断する裁断装置及び裁断方法について述べたが、
他の裁断方法であっても同様の効果が得られる。
【0099】
【発明の効果】以上のように、請求項1及び請求項9の
発明によれば、被加工物を搬送する搬送手段と、予め与
えられた裁断データに基づき上記被加工物を裁断加工し
て部品を生産する裁断手段あるいは工程と、上記裁断デ
ータに基づき上記部品以外の部分を切断するための補助
裁断データを生成する補助裁断データ生成手段と、上記
補助裁断データに基づき補助裁断を行い、上記被加工物
を分割する補助裁断手段あるいは工程とを備えたので、
生産された部品のピックアップ作業が容易になり、生産
効率が向上する。
【0100】また、請求項2の発明によれば、上記補助
裁断データ生成手段を、予め定められた仮想線分と交差
する部品を抽出する候補部品抽出手段と、上記候補部品
抽出手段により抽出された部品の形状図形の上記仮想線
分と交差する辺を求め、この辺と上記仮想線分との交点
を算出して候補座標とする候補座標算出手段と、上記候
補座標を端点として上記部品以外の部分を切断するよう
に補助裁断線分を決定する補助裁断線分決定手段とから
構成したので、簡単な処理で補助裁断データを生成でき
る。
【0101】また、請求項3の発明によれば、上記補助
裁断データ生成手段を、予め定められた仮想線分と交差
する部品を抽出する候補部品抽出手段と、上記候補部品
抽出手段により抽出された部品の形状図形の上記仮想線
分と交差する辺を求め、この辺の端点のうち上記仮想線
分に近い点を選択して候補座標とする候補座標算出手段
と、上記候補座標を端点として上記部品以外の部分を切
断するように補助裁断線分を決定する補助裁断線分決定
手段とから構成したので、仮想線分と辺との交点を求め
る必要がなく、補助裁断データをより速く生成できる。
【0102】また、請求項4の発明によれば、上記補助
裁断データ生成手段を、予め定められた裁断データに基
づき部品に外接する四角形を算出する外接四角形算出手
段と、上記外接する四角形に対向する2辺に交差するよ
うに仮想線分を決定する仮想線分決定手段と、上記部品
の形状図形の上記仮想線分と交差する辺を求め、この辺
と上記仮想線分との交点を算出して候補座標とする候補
座標算出手段と、上記候補座標を端点として上記部品以
外の部分を切断するように補助裁断線分を決定する補助
裁断線分決定手段とから構成したので、仮想線分を予め
設定する必要がなく、作業者の負担が軽減される。
【0103】また、請求項5の発明によれば、上記補助
裁断データ生成手段を、予め定められた裁断データに基
づき部品の形状図形の頂点のうちで上記被加工物の端部
に近接する頂点及びこの頂点に近接する上記被加工物の
端部上の点を抽出しこれらを候補座標とする候補座標抽
出手段と、上記候補座標を端点として上記部品以外の部
分を切断するように補助裁断線分を決定する補助裁断線
分決定手段とから構成したので、仮想線分を予め設定す
る必要がなく、作業者の負担が軽減されるとともに、仮
想線分と辺との交点を求める必要がなく、補助裁断デー
タをより速く生成できる。
【0104】また、請求項6の発明によれば、上記補助
裁断データ生成手段に、さらに、決定された補助裁断線
分が上記部品と干渉するときに上記補助裁断線分を無効
にする干渉線分無効手段を備えたので、部品を誤って裁
断することがなくなる。
【0105】また、請求項7及び請求項10の発明によ
れば、被加工物を搬送する搬送手段と、予め与えられた
裁断データ及び上記搬送手段の搬送速度に基づき生産す
べき部品が裁断領域にあるかどうか判定する判定手段あ
るいは工程と、搬送中に上記判定手段により部品が裁断
領域にあると判定された場合に上記被加工物を裁断加工
して上記部品を生産する裁断手段あるいは工程とを備え
たので、被加工物を連続して搬送できて生産効率が向上
する。
【0106】また、請求項8及び請求項11の発明によ
れば、被加工物を搬送する搬送手段と、上記搬送手段に
より予め定められた一定距離だけ搬送されたかどうか判
定する判定手段あるいは工程と、搬送中に上記判定手段
により上記一定距離だけ搬送されたと判定された場合
に、上記一定距離の搬送により新たに裁断領域に入った
部分について、予め与えられた裁断データに基づき上記
被加工物を裁断加工して上記部品を生産する裁断手段あ
るいは工程とを備えたので、被加工物を連続して搬送で
きて生産効率が向上するとともに、部品の配置や大きさ
によらず裁断処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1に係る裁断機の動作を示
すフローチャートである。
【図2】 この発明の実施例1に係る補助裁断データ生
成動作を示すフローチャートである。
【図3】 この発明の実施例2に係る補助裁断データ生
成動作を示すフローチャートである。
【図4】 この発明の実施例1に係る被加工物上に配置
されたパーツデータと補助裁断線分との関係を示す説明
図である。
【図5】 この発明の実施例2に係る被加工物上に配置
されたパーツデータと補助裁断線分との関係を示す説明
図である。
【図6】 この発明の実施例3に係る補助裁断データ生
成動作を示すフローチャートである。
【図7】 この発明の実施例4に係る補助裁断データ生
成動作を示すフローチャートである。
【図8】 この発明の実施例3に係る被加工物上に配置
されたパーツデータと補助裁断線分との関係を示す説明
図である。
【図9】 この発明の実施例4に係る被加工物上に配置
されたパーツデータと補助裁断線分との関係を示す説明
図である。
【図10】 この発明の実施例5に係る裁断機の動作を
示すフローチャートである。
【図11】 この発明の実施例5に係る被加工物の流れ
の説明図である。
【図12】 この発明の実施例5に係る裁断動作の説明
図である。
【図13】 この発明の実施例6に係る裁断機の動作を
示すフローチャートである。
【図14】 この発明の実施例6に係る被加工物の流れ
の説明図である。
【図15】 従来の裁断機の斜視図である。
【図16】 従来の裁断機の制御装置の主要構成ブロッ
ク図である。
【図17】 従来の裁断機の動作を示す裁断フローチャ
ートである。
【図18】 従来の裁断機の被加工物の流れの説明図で
ある。
【図19】 従来の裁断機の動作タイミングを示すタイ
ミングチャートである。
【符号の説明】
100 裁断機本体、101 レーザ発振器、102
レーザ光、103 ミラー揺動装置、104 加工室、
105 搬送コンベア、106 延反装置、107 被
加工物、108 制御装置、109 モニタ、110
外部記憶装置、111 メインCPU、112 演算C
PU、113 サーボCPU、114外部入出力、11
5 始端出しセンサー。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物を搬送する搬送手段と、予め与
    えられた裁断データに基づき上記被加工物を裁断加工し
    て部品を生産する裁断手段と、上記裁断データに基づき
    上記部品以外の部分を切断するための補助裁断データを
    生成する補助裁断データ生成手段と、上記補助裁断デー
    タに基づき補助裁断を行い、上記被加工物を分割する補
    助裁断手段とを備えた裁断機。
  2. 【請求項2】 上記補助裁断データ生成手段を、予め定
    められた仮想線分と交差する部品を抽出する候補部品抽
    出手段と、上記候補部品抽出手段により抽出された部品
    の形状図形の上記仮想線分と交差する辺を求め、この辺
    と上記仮想線分との交点を算出して候補座標とする候補
    座標算出手段と、上記候補座標を端点として上記部品以
    外の部分を切断するように補助裁断線分を決定する補助
    裁断線分決定手段とから構成したことを特徴とする請求
    項1記載の裁断機。
  3. 【請求項3】 上記補助裁断データ生成手段を、予め定
    められた仮想線分と交差する部品を抽出する候補部品抽
    出手段と、上記候補部品抽出手段により抽出された部品
    の形状図形の上記仮想線分と交差する辺を求め、この辺
    の端点のうち上記仮想線分に近い点を選択して候補座標
    とする候補座標算出手段と、上記候補座標を端点として
    上記部品以外の部分を切断するように補助裁断線分を決
    定する補助裁断線分決定手段とから構成したことを特徴
    とする請求項1記載の裁断機。
  4. 【請求項4】 上記補助裁断データ生成手段を、予め定
    められた裁断データに基づき部品に外接する四角形を算
    出する外接四角形算出手段と、上記外接する四角形に対
    向する2辺に交差するように仮想線分を決定する仮想線
    分決定手段と、上記部品の形状図形の上記仮想線分と交
    差する辺を求め、この辺と上記仮想線分との交点を算出
    して候補座標とする候補座標算出手段と、上記候補座標
    を端点として上記部品以外の部分を切断するように補助
    裁断線分を決定する補助裁断線分決定手段とから構成し
    たことを特徴とする請求項1記載の裁断機。
  5. 【請求項5】 上記補助裁断データ生成手段を、予め定
    められた裁断データに基づき部品の形状図形の頂点のう
    ちで上記被加工物の端部に近接する頂点及びこの頂点に
    近接する上記被加工物の端部上の点を抽出しこれらを候
    補座標とする候補座標抽出手段と、上記候補座標を端点
    として上記部品以外の部分を切断するように補助裁断線
    分を決定する補助裁断線分決定手段とから構成したこと
    を特徴とする請求項1記載の裁断機。
  6. 【請求項6】 上記補助裁断データ生成手段に、さら
    に、決定された補助裁断線分が上記部品と干渉するとき
    に上記補助裁断線分を無効にする干渉線分無効手段を備
    えたことを特徴とする請求項3又は請求項5の裁断機。
  7. 【請求項7】 被加工物を搬送する搬送手段と、予め与
    えられた裁断データ及び上記搬送手段の搬送速度に基づ
    き生産すべき部品が裁断領域にあるかどうか判定する判
    定手段と、搬送中に上記判定手段により部品が裁断領域
    にあると判定された場合に上記被加工物を裁断加工して
    上記部品を生産する裁断手段とを備えた裁断機。
  8. 【請求項8】 被加工物を搬送する搬送手段と、上記搬
    送手段により予め定められた一定距離だけ搬送されたか
    どうか判定する判定手段と、搬送中に上記判定手段によ
    り上記一定距離だけ搬送されたと判定された場合に、上
    記一定距離の搬送により新たに裁断領域に入った部分に
    ついて、予め与えられた裁断データに基づき上記被加工
    物を裁断加工して上記部品を生産する裁断手段とを備え
    た裁断機。
  9. 【請求項9】 予め与えられた裁断データに基づき搬送
    された被加工物を裁断加工して部品を生産する工程と、
    上記裁断データに基づき生成された、上記部品以外の部
    分を切断するための補助裁断データに基づき補助裁断を
    行い、上記被加工物を分割する工程とを備えた裁断方
    法。
  10. 【請求項10】 予め与えられた裁断データ及び搬送手
    段の搬送速度に基づき生産すべき部品が裁断領域の被加
    工物上にあるかどうか判定する工程と、搬送中に部品が
    裁断領域にあると判定された場合に搬送された上記被加
    工物を裁断加工して上記部品を生産する工程とを備えた
    裁断方法。
  11. 【請求項11】 被加工物が予め定められた一定距離だ
    け搬送されたかどうか判定する工程と、搬送中に上記一
    定距離だけ搬送されたと判定された場合に、上記一定距
    離の搬送により新たに裁断領域に入った部分について、
    予め与えられた裁断データに基づき上記被加工物を裁断
    加工して上記部品を生産する工程とを備えた裁断方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009160666A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Shima Seiki Mfg Ltd 裁断機及びシート材送り裁断方法
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