JPH0892516A - 感熱転写用記録媒体 - Google Patents

感熱転写用記録媒体

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JPH0892516A
JPH0892516A JP25458194A JP25458194A JPH0892516A JP H0892516 A JPH0892516 A JP H0892516A JP 25458194 A JP25458194 A JP 25458194A JP 25458194 A JP25458194 A JP 25458194A JP H0892516 A JPH0892516 A JP H0892516A
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浩之 後藤
Yuzo Higaki
勇三 檜垣
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 感熱転写用記録媒体のバインダー剤組成物が
下記成分(A)〜(C)のうち、(A)、(B)、
(A)及び(B)、(A)及び(C)、(B)及び
(C)、又は(A)及び(B)及び(C)の組合せで、
かつ(A):40〜95重量%、(B):3〜35重量
%、(C):2〜20重量%の割合で含有する。成分
(A):数平均分子量1000〜5000、軟化点50
〜120℃の2〜6価ポリオール(ポリヒドロキシポリ
オレフィン系オリゴマーを除く)と脂肪族二塩基酸と直
鎖状飽和脂肪族の一塩基酸又はモノアルコールとのポリ
エステル化生成物。成分(B):前記ポリオールと脂肪
族二塩基酸とのポリエステル化生成物。成分(C):軟
化点又は融点が70℃以上、ガラス転移点が25℃以
下、破断伸度が50%以上の熱可塑性樹脂。 【効果】 本発明のバインダー剤組成物からなるインク
層を有する感熱転写用記録媒体は、従来のインク層の機
械的強度及び耐剥離性が増し、被複写紙に対して地汚
れ、こすり汚れ、印字のぼけ、にじみ等のない優れた性
能をもつ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱転写型プリンター、
ファクシミリ等に供する感熱転写用記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ロイコ染料とフェノール化合物を
用いた従来の発色型感熱紙にかわり熱転写型プリンター
や熱転写型ファクシミリ等の熱転写記録方式が普及して
おり、メンテナンスが容易であること、小型軽量化、比
較的ランニングコストやマシンコストが低い等の特長を
生かし著しい発展がみられる。これら熱転写型プリンタ
ーや熱転写型ファクシミリにおいては、通常、厚さ数μ
m〜20μm程度の薄紙やフィルム等の基材上に着色剤
(顔料、油溶性染料等)及びバインダー剤(ワックス、
熱可塑性樹脂等)を主体とし、オイル等の柔軟剤、その
他の添加剤を含有した熱溶融性インク層(以下、単にイ
ンク層という)を塗布してなるリボンやシート状の感熱
転写用記録媒体が用いられている。かかる感熱転写用記
録媒体はインク層を基材の片面に塗布したもので、他面
より感熱(サーマル)ヘッドでインク層を加温し、溶融
又は昇華させ、それに対面した被転写紙(普通紙)に転
写することにより印字等の記録を行うものである。
【0003】さて、インク層のバインダー剤として従来
使用されてきたワックス類として、硬質ワックス(荷重
100gを5sec 負荷、25℃における針入度〔JIS
K2530による。以下同じ〕が8未満のワックス
類)および軟質ワックス(上記針入度が8以上のワック
ス類)がある。前者の例として、カルナウバワックス、
キャンデリラワックス、サゾール(フィッシャートロプ
シュ)ワックス、モンタンワックス、ヘキストワックス
E、F、KP、U(ヘキスト社商品名)等のエステルワ
ックスあるいは酸化ワックス、低分子量ポリエチレンワ
ックス、ヘキストワックスS、LP、SW等の酸ワック
スが知られている。また後者の例としては、パラフィン
ワックス、マイクロクリスタリンワックス、ライスワッ
クス、木ロウ、蜜ロウ(低酸価、高酸価)、硬質ラノリ
ン、白ロウのほかパルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニ
ン酸等の高級脂肪酸類、ステアリルアルコール、ベヘニ
ルアルコール等の高級アルコール類、ラウリン酸アマイ
ド、パルミチン酸アマイド、ステアリン酸アマイド、オ
レイン酸アマイド、エルカ酸アマイド等の脂肪酸アマイ
ド類等が知られている。
【0004】上記ワックスのうち、硬質ワックスを用い
たインク層では溶融転写時に地汚れ(被転写紙の印字箇
所以外の未加熱部分にもわずかな転写が生じる現象で、
印字品位を低下させる。)、こすり汚れが発生しにくい
ものの、インク層がもろくなり、基材から剥離しやすく
なる問題とともに、印字の不鮮明さ、ぼけやにじみ等の
転写効率の低下をきたす。一方、軟質ワックスからなる
インク層では柔軟性、密着性があるため基材から剥離し
がたいものの、溶融転写時に地汚れ、印字のぼけ、にじ
みが生じる。特にサーマルヘッドが記録媒体を介して被
転写紙にあたる時のヘッドマークが発生しやすく、また
転写後の印字密着性も不十分であり、印字のこすりによ
る汚れが発生しやすい。このため、従来のインク層では
硬質ワックスと軟質ワックスを混合して使用することに
より、双方の原料に由来する欠点を補おうとする試みが
なされてきた。しかしながら、前述のような地汚れ、印
字のぼけやにじみ等の問題点を根本的に解決するには至
っていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明者等は、感熱転写用記録媒体においてインク層の組
成物による被転写紙の地汚れ、こすり汚れ、印字のぼ
け、にじみ等の欠点を解決し、併せて該インク層の機械
的強度を向上させるべく鋭意検討の結果、本発明を完成
するに至った。すなわち本発明は、機械的強度が向上さ
れ、基材からの剥離が起こり難く、かつ溶融転写にあた
り被転写紙に対して前記欠点のないインク層、さらに詳
しくはバインダー剤組成物を有する感熱転写用記録媒体
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の要旨
は、厚さ数μm〜20μm程度の薄紙やフィルム等の基
材上に着色剤とバインダー剤組成物とからなる熱溶融性
インク層が塗布された感熱転写用記録媒体において、該
バインダー剤組成物が下記の成分(A)〜(C)のう
ち、成分(A)、又は成分(B)、又は成分(A)及び
成分(B)、又は成分(A)及び成分(C)、又は成分
(B)及び成分(C)、又は成分(A)及び成分(B)
及び成分(C)を含有し、かつ前記成分(A)〜(C)
の含有量がそれぞれ、成分(A):40〜95重量%、
成分(B):3〜35重量%、成分(C):2〜20重
量%であることを特徴とする感熱転写用記録媒体であ
る。ここで、 成分(A):数平均分子量1,000〜5,000、軟
化点範囲50〜120℃の2価以上6価以下のポリオー
ル(但しポリヒドロキシポリオレフィン系オリゴマーを
除く)と脂肪族二塩基酸と炭素数12〜30の直鎖状飽
和脂肪族一塩基酸又は炭素数12〜70の直鎖状飽和脂
肪族モノアルコールとのポリエステル化生成物。 成分(B):数平均分子量1,000〜5,000、軟
化点範囲50〜120℃の2価以上6価以下のポリオー
ル(但しポリヒドロキシポリオレフィン系オリゴマーを
除く)と脂肪族二塩基酸とのポリエステル化生成物。 成分(C):軟化点又は融点が70℃以上、ガラス転移
点が25℃以下かつ破断伸度が50%以上である熱可塑
性樹脂。 以下本発明について詳細に説明する。
【0007】本発明に用いる2価以上6価以下のポリオ
ールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グ
リセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリトリット、ソルビトール、ジグリセリ
ン、トリグリセリン、ジペンタエリトリット等が例示で
きる。なお本発明はこれらの例示により何ら制限される
ものではないが、該ポリオールとしてポリヒドロキシポ
リオレフィン系オリゴマー(例えば三菱化成(株)製、
ポリテールH)を除く。
【0008】脂肪族二塩基酸としては、コハク酸、マレ
イン酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、デカンジ
カルボン酸、ドデカンジカルボン酸、テトラデカンジカ
ルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、オクタデカンジ
カルボン酸等が使用できる。
【0009】一方、直鎖状飽和脂肪族一塩基酸として
は、例えばラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、
ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステ
アリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、リ
グノセリン 酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン
酸、やし油脂肪酸、魚硬脂肪酸(水素添加精製魚油脂肪
酸)、牛脂脂肪酸等の炭素数12〜30の直鎖状飽和天
然及び/又は合成脂肪酸が好ましく使用できる。炭素数
12未満の直鎖状飽和脂肪族一塩基酸、側鎖状の飽和脂
肪酸、不飽和脂肪酸を使用すると本発明のポリエステル
化生成物(成分(A))の軟化点が低下し、このため溶
融転写時に地汚れ、こすり汚れ、印字のぼけ、にじみ等
が生じる。また炭素数30を超えるものは工業的に入手
しにくい。
【0010】次に、炭素数12〜70の直鎖状飽和脂肪
族モノアルコールとしては、例えば1−ドデカノール、
1−トリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペン
タデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカ
ノール、1−オクタデカノール、1−ノナデカノール、
1−イコサノール、1−ドコサノール等や、米国PETROL
ITE 社製 Unilin Alcohol のうち、Unilin425(水酸
基価110)、Unilin550(水酸基価85)、Unilin
700(水酸基価66)が使用できる(いずれも同社商
品名)。Unilin425、550及び700の平均分子量
は各々510、660、850であり、それから算出し
た平均炭素数はそれぞれ35、46および60となる。
炭素数12未満の直鎖状飽和脂肪族モノアルコール、側
鎖状の飽和脂肪族モノアルコール、不飽和脂肪族モノア
ルコールを使用すると本発明のポリエステル化生成物
(成分(A))の軟化点が低下し、このため溶融転写時
に地汚れ、こすり汚れ、印字のぼけ、にじみ等が生じ
る。また炭素数70を超えるものは工業的に入手しにく
い。
【0011】更に、熱可塑性樹脂(成分(C))は、軟
化点又は融点が70℃以上、好ましくは70〜160℃
であって、ガラス転移点が25℃以下かつ破断伸度が5
0%以上、好ましくは130〜800%であるのが望ま
しい。このような樹脂としては例えば、ポリエステル樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム等であって上記
物性を満足するものが挙げられる。なお、上記軟化点は
JIS K 2531により、融点およびガラス転移点は DSC法に
より、破断伸度はASTM D638 により各々測定したもので
ある。
【0012】本発明におけるエステル化反応は、無触媒
または触媒存在下、原料を通常の方法で例えば100〜
300℃にて1〜20時間反応せしめればよく、特に限
定する条件はない。このようにして得られる成分(A)
及び成分(B)の数平均分子量は1,000〜5,00
0、また軟化点は通常50〜120℃である。
【0013】本発明において、インク層のバインダー剤
組成物には、前述の成分(A)〜(C)のうち、成分
(A)、又は成分(B)、又は成分(A)及び成分
(B)、又は成分(A)及び成分(C)、又は成分
(B)及び成分(C)、又は成分(A)及び成分(B)
及び成分(C)を含有せしめることができ、該バインダ
ー剤組成物中の成分(A)〜(C)の含有量は、成分
(A)が40〜95重量%、好ましくは50〜95重量
%、成分(B)が3〜35重量%、好ましくは10〜3
5重量%、成分(C)が2〜20重量%、好ましくは5
〜15重量%である。なお該バインダー剤組成物には、
成分(A)〜(C)の前述の単独もしくは組み合わせ以
外の成分として、成分(A)〜(C)の特性を損なわな
い範囲で従来から使用されてきたワックス類を併用する
事もできる。かかるワックス類は、天然系ワックスとし
てカルナウバワックス、パラフィンワックス、マイクロ
クリスタリンワックス等があげられる。合成ワックスと
してはポリエチレンワックス等がある。
【0014】なおインク層の着色剤としてはとくに限定
されるものではなく、従来から使用されている顔料や油
溶性染料等を使用することができる。本発明で用いられ
る基材としては、従来より公知の薄紙やフィルム等の適
当なものを使用することができる。たとえば、コンデン
サー紙、グラシン紙等の薄紙、ポリエステル、ポリカー
ボネート、ポリアミド等の耐熱性の比較的良好な樹脂フ
ィルム等をあげることができる。これら基材の厚さは数
μm〜20μmのものが好ましい。前述のバインダー剤
組成物と着色剤とからなるインク層は、かかる基材の片
方の面上に、ホットメルトコーティング、ソルベントコ
ーティング、水−エマルジョンコーティング等の適当な
方法により、通常、3〜15μmの厚さで塗布される。
かくして得られる感熱転写用記録媒体を用いることでイ
ンク層の機械的強度を向上させることができ、インク層
の剥離が極めて起こりにくく、溶融転写にあたり被複写
紙に対して地汚れ、こすり汚れ、印字のぼけ、にじみ等
もほとんど起こらない。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお実施例及び比較例中、「部」は「重量部」を
示す。 実施例1 攪拌機、温度計、窒素ガス吹き込み管、水分離器を備え
た4ツ口フラスコに、デカンジカルボン酸1,150g
(5モル当量)、1,9−ノナンジオール960g(6
モル当量)、ベヘニン酸680g(2モル当量)を仕込
み、触媒としてp−トルエンスルホン酸を2.8g、さ
らに還流溶剤としてキシレンを仕込み量の5重量%添加
し、よく攪拌し混合物を160〜230℃にて計算量の
水が留出するまで反応をおこなった。その所要時間は、
8時間であった。反応終了後、引き続き減圧にてキシレ
ンを留去し活性白土を用いて脱色、濾過して白色ワック
ス状固体(ポリエステル化生成物、本発明の成分
(A))を得た。数平均分子量2,560、収量2,2
00g、酸価2.3、軟化点70〜72℃であった。
【0016】上記ポリエステル化生成物(成分(A))
及び本発明の成分(C)を用いて、下記成分からなる組
成物をボールミルにより十分混合分散させインク液を作
った。 インクの組成 上記ポリエステル化生成物(成分(A))・・・・・・・・・70部 カルナウバワックス(針入度1)・・・・・・・・・・・・・15部 ポリエステル樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5部 (成分(C)、軟化点127℃、ガラス転移点10℃、破断伸度750%) ニグロシン(ニグロシンベースEX、オリエント化学社製)・10部 トルエン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・500部 このインクを、厚さ4μmのPETフィルムに塗布、乾
燥し、インク層厚3μmの熱転写シートを作成した。こ
のインクシートをサーマルプリンター(発熱素子密度:
印字品位8ドット/mmの薄膜型ラインサーマルヘッド)
に装着して、印加電力0.2w/ドット、印加時間8ms
ecのパルス幅で普通紙へ印字したところ、地汚れ、印字
のぼけ、にじみ等のない鮮明な印字像が得られた。さら
にこの印字像を指でこすったところ、こすり汚れも発生
しなかった。またインクシートを手揉み試験に供したと
ころ十分な耐剥離性が得られた。
【0017】実施例2 アジピン酸1,168g(8モル当量)、ネオペンチル
グリコール728g(7モル当量)、Unilin425(商
品名、PETROLITE 社製:炭素数35の飽和アルコール)
1,020g(2モル当量)とを実施例1と同様に反応
させ微黄色ワックス状固体(ポリエステル化生成物、本
発明の成分(A))を得た。数平均分子量2,590、
収量2,200g、酸価3.4、軟化点81〜83℃で
あった。一方、攪拌機、温度計、窒素ガス吹き込み管、
水分離器を備えた4ツ口フラスコに、アゼライン酸51
4g(3モル当量)、1,9−ノナンジオール640g
(4モル当量)を仕込み、触媒として塩化第1錫を0.
7g、さらに還流溶剤としてキシレンを仕込み量の5重
量%添加し、よく攪拌し混合物を160〜230℃にて
計算量の水が留出するまで反応をおこなった。その所要
時間は、5時間であった。反応終了後、引き続き減圧に
てキシレンを留去し活性白土を用いて脱色、濾過して白
色ワックス状固体(ポリエステル化生成物、本発明の成
分(B))を得た。数平均分子量1,050、収量91
0g、酸価0.1、軟化点58〜59℃であった。
【0018】上記の成分(A)及び(B)と本発明の成
分(C)とを配合した下記組成物を用い、実施例1と同
様にインク液を作った。 インクの組成 上記ポリエステル化生成物(成分(A))・・・・・・・・・50部 上記ポリエステル化生成物(成分(B))・・・・・・・・・35部 エチレン−酢酸ビニル共重合体・・・・・・・・・・・・・・・8部 (三井デュポンポリケミカル(株)製、EV−310、成分(C)) カーボンブラック(三菱化成(株)製、MA−100)・・・・7部 このインクを厚さ7μmのPETフィルムにホットメル
トワイヤーバー法で塗布し、インク層厚4μmの熱転写
用インクシートを作成した。このインクシートを実施例
1と同様に印字テストしたところ、地汚れ、印字のぼ
け、にじみ等のない、かつこすり汚れの極めて少ない鮮
明な印字像が得られた。また、実施例1と同じ手揉み試
験によるインク層の耐剥離性も良好であった。
【0019】実施例3 セバチン酸404g(2モル当量)、ペンタエリトリッ
ト402g(3モル当量)、魚硬脂肪酸(水素添加精製
魚油脂肪酸)1,435g(5モル当量)とを実施例1
と同様に反応させ淡黄色ワックス状固体(ポリエステル
化生成物、本発明の成分(A))を得た。数平均分子量
2,079、収量1,760g、酸価1.7、軟化点5
7〜59℃であった。一方、マレイン酸1,160g
(10モル当量)、1,10−デカンジオール1,91
4g(11モル当量)を仕込み、触媒として塩化第1錫
を1.8gとを実施例2と同様に反応させ微黄色ワック
ス状固体(ポリエステル化生成物、本発明の成分
(B))を得た。数平均分子量2,710、収量2,3
60g、酸価0.1、軟化点62〜64℃であった。
【0020】上記の成分(A)および成分(B)と本発
明の成分(C)とを配合した下記組成物を用い、実施例
1と同様にインクを作った。 インクの組成 上記ポリエステル化生成物(成分(A))・・・・・・・・・60部 上記ポリエステル化生成物(成分(B))・・・・・・・・・20部 エチレン/エチルアクリレート共重合体・・・・・・・・・・・5部 (日本ユニカー(株)製、NVC−6070、成分(C)) フタロシアニンブルーB(C.I.ピグメントブルーB)・・・・10部 ニグロシン(オリエント化学社製、ニグロシンベースEX)・・5部 トルエン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・700部 このインクを、厚さ5μmのPETフィルムに塗布、乾
燥し、インク層厚3μmの熱転写シートを作成した。こ
のインクシートを実施例1と同様に印字テストしたとこ
ろ、地汚れ、印字のぼけ、にじみ等がなく、かつこすり
汚れのない鮮明な印字像が得られた。また、実施例1と
同じ手揉み試験によるインク層の耐剥離性も良好であっ
た。
【0021】実施例4 1,18−オクタデカメチレンジカルボン酸2,394
g(7モル当量)、1,4−ブタンジオール720g
(8モル当量)を仕込み、触媒としてp−トルエンスル
ホン酸を4.1g、さらに還流溶剤としてキシレンを仕
込み量の5重量%添加し、よく攪拌し混合物を160〜
230℃にて計算量の水が留出するまでエステル化反応
をおこなった。その所要時間は5時間であった。反応終
了後、引き続き減圧にてキシレンを留去し活性白土を用
いて脱色、濾過して白色ワックス状固体(ポリエステル
化生成物、本発明の成分(B))を得た。数平均分子量
2,860、収量2,520g、酸価0.2、軟化点7
5〜77℃であった。
【0022】上記ポリエステル化生成物(成分(B))
を用いて、下記成分からなる組成物をボールミルにより
十分に混合、分散させインク液を作った。 インクの組成 上記ポリエステル化生成物(成分(B))・・・・・・・・・・・35部 パラフィンワックス(日本精ロウ(株)製、SP−0145)・・55部 エステルガムHS(荒川化学(株)製)・・・・・・・・・・・・・5部 カーボンブラック(三菱化成(株)製、MA−100)・・・・・・5部 トルエン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・500部 このインクを、厚さ4μmのPETフィルムに塗布、乾
燥し、インク層厚3μmの熱転写シートを作成した。こ
のインクシートをサーマルプリンター(発熱素子密度:
印字品位8ドット/mmの薄膜型ラインサーマルヘッド)
に装着して、印加電圧0.2w/ドット、印加時間8ms
ecのパルス幅で普通紙へ印字したところ、地汚れ、印字
のぼけ、にじみ等のない鮮明な印字像が得られた。さら
にこの印字像を指でこすったところ、こすり汚れも発生
しなかった。また実施例1と同様にインクシートを手揉
み試験に供したところ十分な耐剥離性が得られた。
【0023】比較例1 下記成分をボールミルにより十分に混合、分散させイン
ク液を作った。 インクの組成 パラフィンワックス(日本精ロウ(株)製、SP−0145)・・60部 カルナウバワックス1号(日興ファインプロダクツ(株)製)・・15部 エチレン/酢酸ビニル共重合体・・・・・・・・・・・・・・・・・7部 (三井デュポンポリケミカル(株)製、EV−310) オイルブラックHBB(オリエント化学社製)・・・・・・・・・・5部 カーボンブラック(三菱化成(株)製、MA−100)・・・・・13部 トルエン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・600部 このインクを、厚さ5μmのPETフィルムに塗布、乾
燥し、インク層厚3μmの熱転写シートを作成した。こ
のインクシートを実施例1と同様に印字テストしたとこ
ろ、手揉み試験によるインク層の耐剥離性は良好なもの
の、地汚れ、こすり汚れ、印字のぼけ、にじみが見受け
られた。
【0024】比較例2 下記成分をボールミルで十分に混合してインク液を作っ
た。 インクの組成 カルナウバワックス1号(日興ファインプロダクツ(株)製)・・45部 キャンデリラワックス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20部 酸化型ポリエチレンワックス・・・・・・・・・・・・・・・・・・5部 (三洋化成工業(株)製、E−300) エチレン/酢酸ビニル共重合体・・・・・・・・・・・・・・・・・5部 (三井デュポンポリケミカル(株)製、EV−310) カーボンブラック(三菱化成(株)製、MA−100)・・・・・25部 このインクを厚さ7μmのPETフィルムにホットメル
トワイヤーバー法で塗布し、インク層厚4μmの熱転写
用インクシートを作成した。このインクシートを実施例
1と同様に印字テストしたところ、地汚れ、印字のぼ
け、にじみ等のない、かつこすり汚れの少ない鮮明な印
字像が得られた。しかし、インク層の耐剥離性が不良で
あった。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、感熱転写用記録媒体の
バインダー剤組成物として、前記特定成分を含有させる
ことにより、従来の天然又は合成ワックス、熱可塑性樹
脂の配合では得られないインク層の機械的強度を向上さ
せることができ、インク層の基材からの剥離が極めて起
こり難く、かつインク層の溶融転写にあたり被転写紙に
対して地汚れ、こすり汚れ、印字のぼけ、にじみ等が起
こらない優れた性能を有する感熱転写用記録媒体が得ら
れる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さ数μm〜20μm程度の薄紙やフィ
    ルム等の基材上に着色剤とバインダー剤組成物とからな
    る熱溶融性インク層が塗布された感熱転写用記録媒体に
    おいて、該バインダー剤組成物が下記成分(A)〜
    (C)のうち、成分(A)、又は成分(B)、又は成分
    (A)及び成分(B)、又は成分(A)及び成分
    (C)、又は成分(B)及び成分(C)、又は成分
    (A)及び成分(B)及び成分(C)を含有し、前記成
    分(A)〜(C)の含有量がそれぞれ、成分(A):4
    0〜95重量%、成分(B):3〜35重量% 、成分
    (C):2〜20重量%であることを特徴とする感熱転
    写用記録媒体。 成分(A):数平均分子量1,000〜5,000、軟
    化点範囲50〜120℃の2価以上6価以下のポリオー
    ル(但しポリヒドロキシポリオレフィン系オリゴマーを
    除く)と脂肪族二塩基酸と炭素数12〜30の直鎖状飽
    和脂肪族一塩基酸又は炭素数12〜70の直鎖状飽和脂
    肪族モノアルコールとのポリエステル化生成物。 成分(B):数平均分子量1,000〜5,000、軟
    化点範囲50〜120℃の2価以上6価以下のポリオー
    ル(但しポリヒドロキシポリオレフィン系オリゴマーを
    除く)と脂肪族二塩基酸とのポリエステル化生成物。 成分(C):軟化点又は融点が70℃以上、ガラス転移
    点が25℃以下かつ破断伸度が50%以上である熱可塑
    性樹脂。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014198431A (ja) * 2013-03-29 2014-10-23 大日本印刷株式会社 熱転写シート
JP2014235276A (ja) * 2013-05-31 2014-12-15 コニカミノルタ株式会社 電子写真画像形成方法及び電子写真画像形成装置
JP2015001696A (ja) * 2013-06-18 2015-01-05 コニカミノルタ株式会社 静電潜像現像用トナー及び電子写真画像形成方法
JP2015086390A (ja) * 2013-10-30 2015-05-07 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 間接的な印刷用途のためのインクジェットインク

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