JPH0892492A - アミノベンザンスロン類の製造方法 - Google Patents

アミノベンザンスロン類の製造方法

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JPH0892492A
JPH0892492A JP23159794A JP23159794A JPH0892492A JP H0892492 A JPH0892492 A JP H0892492A JP 23159794 A JP23159794 A JP 23159794A JP 23159794 A JP23159794 A JP 23159794A JP H0892492 A JPH0892492 A JP H0892492A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ハロゲノベンザンスロンを銅触媒の存在化、
アンモニアを添加してアミノ置換させる際に、アミド系
化合物を溶媒として使用することを特徴とするアミノベ
ンザンスロン類の製造方法。 【効果】 アミノベンザンスロン類を製造する場合、従
来問題であった収率の低さ、中間体の毒性、工程の煩雑
さ、副生成物の多量発生、厳しい反応条件等を解決し、
収率良く、高純度品を得ることのできる実用的にきわめ
て優れた方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲノベンザンスロ
ン類からアミノベンザンスロン類を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来技術】従来のアミノベンザンスロン類の合成法と
しては、次のような方法が知られている。 ベンザンスロンをニトロ化し、次いでニトロ基を還元
して得る方法(ドイツ特許198507号、ドイツ特許
204905号、ドイツ特許210565号など)。 ベンザンスロンをブロモ化し、これをニトロ化して3
−ブロモ−9−ニトロベンザンスロンとし、次に芳香族
スルホンアミドと反応させ、3−アリールスルホニルア
ミノ−9−ニトロベンザンスロンを得る。さらに還元お
よび加水分解により3,9−ジアミノベンザンスロンを
得る方法(米国特許2821533号)。
【0003】
【化1】
【0004】〔ここで式中のArはアリール基を示
す。〕 ハロゲノベンザンスロンを銅触媒の存在下、アンモニ
アを添加してアミノ置換させることにより得る方法(特
開平2−243662号)。 しかしながら、の方法では、ニトロ化反応において副
生成物が多く、高純度のニトロベンザンスロン類を得る
ためには煩雑な精製が必要であり、収率が低く、また、
この中間体であるニトロ化合物は皮膚炎障害を強く引き
起こすため、工業的には完全密閉設備にて生産しなけれ
ばならず、高価な設備が必要である等、問題点が多い。
の方法は工程が非常に長く、また、各段階で副生成物
も多いので、工業的に実施することはきわめて困難であ
る。さらに、中間体である3−ブロモ−9−ニトロベン
ザンスロンおよび3−アリールスルホニルアミノ−9−
ニトロベンザンスロンはと同様、皮膚炎障害が強いと
いう問題点、3−アリールスルホニルアミノ−9−アミ
ノベンザンスロンの加水分解時に多量の発生する廃酸の
処理問題等があり、工業的には極めて魅力に乏しい方法
である。それに対して、の方法は工程が短く、中間体
が存在しないために皮膚炎障害を起こすことがないなど
の特徴を有している。しかしながら、の方法では反応
温度が150〜250℃と工業的に実施するにはかなり
高温にしなければならない上、反応時間が15〜20時
間と非常に長いため、多量のエネルギーロスは免れな
い。さらに、実際に追試を行ったところ、150℃では
20時間反応しても、反応が終了しないことを確認し
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
技術の問題点、すなわち、副生成物の多量の生成、中間
体の取り扱い安全性、工程の煩雑さ等を解決し、簡便で
収率良く、しかも高純度のアミノベンザンスロン類を得
る方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の従来
方法に代わるアミノベンザンスロン類の新規な製造方法
について、鋭意検討した結果、極めて工業的価値のある
優れた方法を見出し、本発明を見出した。
【0007】即ち、本発明はハロゲノベンザンスロンを
銅触媒の存在化、アンモニアを添加してアミノ置換させ
る際に、アミド系化合物を溶媒として使用することを特
徴とするアミノベンザンスロン類の製造方法である。
【0008】以下、本発明を具体的に詳述する。本発明
の出発原料として用いるハロゲノベンザンスロン類と
は、具体的には3−クロロベンザンスロン、3−ブロモ
ベンザンスロン、3−ヨードベンザンスロン、3,9−
ジクロロベンザンスロン、3,9−ジブロモベンザンス
ロン、3,9−ジヨードベンザンスロン等が挙げられ、
特に3−ブロモベンザンスロン、3,9−ジブロモベン
ザンスロンが好ましい。
【0009】本発明方法で使用する銅触媒としては、電
解銅粉、酸化第一銅、酸化第二銅、塩化第一銅、塩化第
二銅、臭化第一銅、臭化第二銅、ヨウ化第一銅、酢酸
銅、硫酸銅等の金属銅または銅塩等を挙げることがで
き、特に電解銅粉、酸化第二銅が好ましい。
【0010】本発明方法において用いる触媒の量として
は、原料のハロゲノベンザンスロン類1モルに対して、
通常0.0001〜0.5モルが良く、特に0.001
〜0.3モルが好ましい。また助触媒として、ヨウ素を
加えてもよい。使用量は、ハロゲノベンザンスロン類1
モルに対して、通常0.000001〜0.001モル
もあれば十分であり、好ましくは0.00001〜0.
01モルである。
【0011】本発明方法で溶媒として使用するアミド系
化合物としては、例として1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−
ジブチル−2−イミダゾリジノン、1,3,6−トリメ
チルヘキサヒドロ−1,3,6−トリアゾシン−2−オ
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド等が挙げられる。好ましくは1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジノン、N−メチル−2−ピロリ
ドンを使用し、特に好ましくは1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノンを使用する。
【0012】溶媒の使用量は、原料のハロゲノベンザン
スロン類1重量部に対して通常0.5〜50重量部であ
り、好ましくは1〜5重量部である。また、必要に応じ
てアミド系化合物に水を添加しても良い。水の添加量
は、通常アミド系化合物1重量部に対して0.01〜1
00重量部、好ましくは0.1〜10重量部である。
【0013】本発明方法に使用するアンモニアは、アン
モニアガスを溶媒に溶解させて用いるか、あるいは液体
アンモニアまたはアンモニア水溶液を使用する。
【0014】アンモニアの使用量は、ハロゲノベンザン
スロン類1モルに対して、通常2モル以上使用し、好ま
しくは4モル以上使用する。アンモニア水溶液を使用す
る場合、その濃度は5重量%以上であれば良いが、好ま
しくは15重量%以上で用いられる。
【0015】さらに、本発明方法において、反応中に発
生するハロゲン化水素を捕捉するために添加剤として酢
酸カリウム、酢酸アンモニウムなどを加えても良い。
【0016】反応は通常80℃〜180℃の温度範囲で
行い、好ましくは100〜150℃の範囲で行う。反応
は通常1時間以上行い、好ましくは3〜10時間行う。
【0017】反応圧力は、アンモニアの量と、反応温度
によって決まるが、通常約1〜100kg/cm2の範
囲である。
【0018】これらの操作で得られたアミノベンザンス
ロン類は、反応液をそのまま濾過するか、酸を加えて濾
過することにより、粗結晶として分離する。ついで脱銅
処理を行い、収率良く高純度のアミノベンザントロン類
を得ることができる。
【0019】濾過前に加える酸の種類については、特に
制限はないが、好ましい例として硫酸、塩酸、リン酸、
ほう酸等の無機酸、酢酸等の有機酸が挙げられる。特に
好ましくは硫酸を使用する。
【0020】脱銅処理としては、アミノベンザンスロン
類の粗結晶を硫酸に溶解した後、水に排出し、濾過、水
洗し、銅触媒を除去する方法が挙げられる。
【0021】その際の使用する硫酸の濃度は、通常70
%以上であり、好ましくは90%以上である。使用する
硫酸の量は、粗結晶1重量部に対して、1〜100重量
部、好ましくは3〜10重量部である。
【0022】また、脱銅処理の他の方法として、アミノ
ベンザンスロン類の粗結晶をアミド系溶媒または、アミ
ド系溶媒−水系の混合溶媒に溶解後、瀘別して銅触媒を
廃濾塊として除去する方法が挙げられる。
【0023】この脱銅処理において粗結晶を溶解させる
際に使用するアミド系溶媒としては、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチル−2−
ピロリドン等が挙げられる。好ましくはN,N−ジメチ
ルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノンを用いる。混合溶媒の比率は、アミド系溶媒1重量
部に対して通常0.7重量部以下の水を加えたものが用
いられる。好ましくは濃度60%以上のN,N−ジメチ
ルホルムアミド水溶液、あるいはN,N−ジメチルホル
ムアミドを使用する。
【0024】尚、有機光電材料等の中間体に使用するた
めに、更に純度を高める必要がある場合は、有機溶媒に
よる再結晶を行えば良い。有機溶媒の例としては、ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチル
−2−ピロリドン、トルエン、キシレン、モノクロルベ
ンゼン、ジクロルベンゼン等が挙げられる。
【0025】
【実施例】次に実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
ここでの「部」はすべて重量部を表す。
【0026】実施例1 攪拌機付きステンレス製オートクレーブ反応機に25重
量%アンモニア水1400部、3,9−ジブロモベンザ
ンスロン400部、1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノン2000部、酢酸カリウム20部、触媒として酸
化第二銅16部を仕込み150℃に昇温し、同温度で1
0時間保温した。その後、室温まで冷却し、20%硫酸
水1500部を加え、濾過および水洗して粗結晶(乾燥
分38.9%)646部を得た。次いで、N,N−ジメ
チルホルムアミド2460部、水348部を加えて、7
0℃1時間保温した。その後、活性炭120部、セライ
ト120部を加えて、70℃にて濾別、濾液を採取し
た。この濾液を水7200部に加えて、析出した結晶を
濾過水洗後乾燥し、3,9−ジアミノベンザンスロン2
27部(収率85%)を得た。高速液体クロマトグラフ
ィーによる分析で純度93%であった。
【0027】実施例2 攪拌機付きステンレス製オートクレーブ反応機に1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン2000部及び水9
30部を装入し、次いでアンモニアガスを吹き込んで、
13重量%アンモニアを含有するよう調製した。さら
に、3,9−ジブロモベンザンスロン500部、酢酸カ
リウム26部、触媒として電解銅粉15部を仕込み10
0℃に昇温し、同温度で2時間保温した。その後、室温
まで冷却し、5%硫酸水6000部を加え、濾過および
1%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄して粗結晶(乾燥分
41.0%)793部を得た。次いで、N,N−ジメチ
ルホルムアミド1600部を加えて、80℃で1時間保
温した。その後、80℃にて濾別、濾液を採取した。こ
の濾液を水7500部に加えて、析出した結晶を濾過水
洗後乾燥し、3,9−ジアミノベンザンスロン305部
(収率91%)を得た。高速液体クロマトグラフィーに
よる分析で純度97%であった。
【0028】実施例3 攪拌機付きステンレス製オートクレーブ反応機に1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン1500部を、3,
9−ジブロモベンザンスロン500部、酢酸アンモニウ
ム12部、触媒として硫酸銅・5水和物52部を仕込
み、さらに液体アンモニア136部を装入した後に、1
30℃に昇温し、同温度で5時間保温した。その後、室
温まで冷却し、10%硫酸水5000部を加え、濾過し
て粗結晶(乾燥分40.6%)776部を得た。次い
で、98%硫酸4500部に溶解し、ガラスフィルタ−
を使用して瀘別後、濾液を水50000部に排出した。
析出した結晶を濾過し、1%水酸化ナトリウム水溶液お
よび水で洗浄後乾燥し、3,9−ジアミノベンザンスロ
ン295部(収率88%)を得た。高速液体クロマトグ
ラフィーによる分析で純度96%であった。
【0029】実施例4 攪拌機付きステンレス製オートクレーブ反応機に28重
量%アンモニア水1250部、3,9−ジヨードベンザ
ンスロン500部、N−メチル−2−ピロリドン225
0部、触媒として酢酸銅45部を仕込み100℃に昇温
し、同温度で1時間保温した。その後、室温まで冷却
し、25%酢酸水6000部を加え、濾過および1%水
酸化ナトリウム水溶液で洗浄して粗結晶(乾燥分36.
2%)690部を得た。次いで、粗結晶を98%硫酸6
500部に加えて溶解し、ガラスフィルタ−を使用して
瀘別後、濾液を水50000部に排出した。析出した結
晶を濾過し、1%水酸化ナトリウム水溶液および水で洗
浄後乾燥し、3,9−ジアミノベンザンスロン248部
(収率92%)を得た。高速液体クロマトグラフィーに
よる分析で純度91%であった。
【0030】実施例5 攪拌機付きステンレス製オートクレーブ反応機に1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン1800部を装入
し、次いでアンモニアガスを吹き込んで、5重量%アン
モニアを含有するよう調製した。さらに、3,9−ジク
ロロベンザンスロン300部、酢酸カリウム10部、触
媒としてヨウ化銅(I)60部を仕込み180℃に昇温
し、同温度で8時間保温した。その後、室温まで冷却
し、5%硫酸水6000部を加え、濾過および1%水酸
化ナトリウム水溶液で洗浄して粗結晶(乾燥分38.7
%)663部を得た。次いで、N,N−ジメチルホルム
アミド1500部を加えて、80℃1時間保温した。そ
の後、80℃にて濾別、濾液を採取した。この濾液を水
4500部に加えて、析出した結晶を濾過水洗後乾燥
し、3,9−ジアミノベンザンスロン229部(収率8
8%)を得た。高速液体クロマトグラフィーによる分析
で純度90%であった。
【0031】実施例6 攪拌機付きステンレス製オートクレーブ反応機に25重
量%アンモニア水700部、3−ブロモベンザンスロン
310部、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン7
00部、酢酸アンモニウム10部、触媒として塩化第二
銅5部を仕込み110℃に昇温し、同温度で7時間保温
した。その後、室温まで冷却し、20%硫酸水1000
部を加え、濾過および水洗して粗結晶(乾燥分43.1
%)557部を得た。次いで、N,N−ジメチルホルム
アミド1820部、水475部を加えて、90℃1時間
保温した。その後、活性炭36部、セライト27部を加
えて、70℃にて濾別、濾液を採取した。この濾液を水
7200部に加えて、析出した結晶を濾過水洗後乾燥
し、3−アミノベンザンスロン213部(収率87%)
を得た。高速液体クロマトグラフィーによる分析で純度
98%であった。
【0032】実施例7 攪拌機付きステンレス製オートクレーブ反応機に1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン1500部を装入
し、次いでアンモニアガスを吹き込んで、3重量%アン
モニアを含有するよう調製した。さらに、3−ヨードベ
ンザンスロン265部、触媒として電解銅粉5部、ヨウ
素0.1部を仕込み、90℃に昇温し、同温度で2時間
保温した。その後、室温まで冷却し、5%リン酸水50
00部を加え、濾過および1%水酸化ナトリウム水溶液
で洗浄して粗結晶(乾燥分33.6%)542部を得
た。次いで、N,N−ジメチルホルムアミド2000部
を加えて、80℃1時間保温した。その後、80℃にて
濾別、濾液を採取した。この濾液を水9600部に加え
て、析出した結晶を濾過水洗後乾燥し、3−アミノベン
ザンスロン179部(収率98%)を得た。高速液体ク
ロマトグラフィーによる分析で純度98%であった。
【0033】実施例8 攪拌機付きステンレス製オートクレーブ反応機に1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン1600部を、3−
クロロベンザンスロン265部、酢酸カリウム58部、
触媒として酸化第二銅15部を仕込み、さらに液体アン
モニア136部を装入した後に、180℃に昇温し、同
温度で10時間保温した。その後、室温まで冷却し、1
0%ホウ酸水7000部を加え、濾過して粗結晶(乾燥
分36.7%)645部を得た。次いで、98%硫酸4
500部に溶解し、ガラスフィルタ−を使用して瀘別
後、濾液を水50000部に排出した。析出した結晶を
濾過し、1%水酸化ナトリウム水溶液および水で洗浄後
乾燥し、3−アミノベンザンスロン233部(収率95
%)を得た。高速液体クロマトグラフィーによる分析で
純度91%であった。
【0034】実施例9 攪拌機付きステンレス製オートクレーブ反応機にN,N
−ジメチルホルムアミド1600部を、3,9−ジブロ
モベンザンスロン289部、酢酸カリウム58部、触媒
として酸化第二銅15部を仕込み、さらに液体アンモニ
ア136部を装入した後に、130℃に昇温し、同温度
で10時間保温した。その後、室温まで冷却し、10%
ホウ酸水3500部を加え、濾過して粗結晶208部を
得た。次いで、98%硫酸2080部に溶解し、ガラス
フィルターを使用して濾過後、濾液に水1055部を加
えて、析出した結晶を濾過し、濾塊を水洗、乾燥させ
た。この工程を3回繰り返し、濾塊を乾燥して3,9−
ジアミノベンザンスロン50部(収率26%)を得た。
高速液体クロマトグラフィーによる分析で純度83%で
あった。
【0035】比較例1 実施例1の1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン2
000部を添加しない以外は、実施例1と同様に150
℃、10時間保温した。室温まで冷却し、20%硫酸1
500部を加え、濾過、水洗後、乾燥させた。乾燥品を
高速液体クロマトグラフィーにより分析すると、95%
が原料の3,9−ジブロモベンザンスロンであり、3,
9−ジアミノベンザンスロンは僅か1%であった。
【0036】比較例2 実施例6の1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン7
00部の代わりにトルエン700部を使用した以外は実
施例6と同様に110℃に昇温し、同温度で7時間保温
した。その後、室温まで冷却し、20%硫酸水1000
部を加え、濾過および水洗後、乾燥させた。乾燥品を高
速液体クロマトグラフィーにより分析すると、98%が
原料の3−ブロモベンザンスロンであり、3−アミノベ
ンザンスロンは僅か0.1%であった。
【0037】
【発明の効果】本発明方法は、アミノベンザンスロン類
を製造する場合、従来問題であった収率の低さ、中間体
の毒性、工程の煩雑さ、副生成物の多量発生、厳しい反
応条件等を解決し、収率良く、高純度品を得ることので
きる実用的にきわめて優れた方法である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲノベンザンスロンを銅触媒の存在
    化、アンモニアを添加してアミノ置換させる際に、アミ
    ド系化合物を溶媒として使用することを特徴とするアミ
    ノベンザンスロン類の製造方法。
  2. 【請求項2】 アミノベンザンスロン類が、3−アミノ
    ベンザンスロン又は3,9−ジアミノベンザンスロンで
    ある請求項1記載の方法。
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