JPH0892479A - 導電性有機重合体組成物を用いる防食塗料及び防食方法 - Google Patents

導電性有機重合体組成物を用いる防食塗料及び防食方法

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JPH0892479A
JPH0892479A JP22948894A JP22948894A JPH0892479A JP H0892479 A JPH0892479 A JP H0892479A JP 22948894 A JP22948894 A JP 22948894A JP 22948894 A JP22948894 A JP 22948894A JP H0892479 A JPH0892479 A JP H0892479A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドープ状態で溶剤に分散又は溶解する導電性
ポリアニリンを用いた防食塗料および防食方法を提供す
る。 【構成】 ポリアニリン又はその誘導体と(ドーパント
の分子量)/N=350〜2000(N=1分子中の酸
解離定数pKaが4.0以下のプロトン酸基の数)のプ
ロトン酸ドーパントからなる導電性有機重合体組成物か
らなる防食塗料及び防食方法。 【効果】 本発明の防食塗料は、ドープ状態で溶剤可溶
性のポリアニリンを含有し、非常に優れた防食効果を示
し、かつ金属表面に容易に塗布乾燥で被膜を形成でき
る。本発明のポリアニリンを更に他のマトリックス高分
子と溶液中で混合した後に、金属表面上に複合被膜を形
成させることも可能である。また、大面積の金属材料で
も容易に被覆可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドープ状態(ドーパン
トが共存する状態)で汎用有機溶剤及び水性溶剤に可溶
なポリアニリン及び/またはその誘導体を含む導電性有
機重合体組成物から得られる導電性被膜を用いた防食塗
料に関する。本発明に用いる有機重合体組成物は、ドー
プ状態で溶剤に可溶なため、該組成物の溶液を金属表面
に直接塗布し、乾燥して被覆し、防食することができ
る。
【0002】
【従来の技術】金属の防食方法としては、表面を被覆す
る方法が一般に採られている。高分子化合物を塗布する
方法では、塗膜の欠損部から、腐食が進行するという欠
点がある。また、クロム化合物を塗布する方法は、非常
に優れた防食効果を示すが、環境、健康の両面から、代
替方法が求められている。また、金属の電位を一定に制
御する防食方法も優れた効果を有する。しかし、外部電
源、対極、電位制御のための装置が必要となり、技術
的、経済的にその適用は自ずと限定される。そこで、電
気活性な化合物を被覆して電位を一定に制御する方法が
提案されている。例として、導電性高分子のポリアニリ
ンを金属表面に電解重合で被覆する方法(J. Electroch
im. Soc., 132,(1988),1022)があるが、大面積の金属表
面に適用するには困難があった。また、粉末状のポリア
ニリンを高分子化合物中に分散させて、金属表面に被覆
する方法(特開昭63−199884公報)も提案され
ているが、不均一分散のため防食効果は不十分である。
ポリアニリンは、一般に不融、不溶であり、金属表面に
塗布、被覆し、防食する簡便な手段がなく、ポリアニリ
ンを可溶化する方法が切望されていた。
【0003】ポリアニリンに関しては、脱ドープ状態の
ポリアニリンがある種の極性有機溶剤に可溶なため、加
工が可能となる方法(特開平3−28229公報)が提
案されているが、この方法によれば、脱ドープ状態のポ
リアニリンを成型する工程と、更にプロトン酸によりド
ープする工程の2つの工程が必要である問題点があっ
た。
【0004】ドープ状態のポリアニリンを可溶化する方
法(WO92−22911公報)についても提案がなさ
れているが、有害で腐食性の強い溶剤を使用する、過剰
の腐食性プロトン酸ドーパントを使用するなど、工業的
にポリアニリンを利用するには多くの問題点があった。
【0005】アンモニアもしくは揮発性のアミンを加え
た極性有機溶剤にドープ状態のポリアニリンを溶解させ
る方法(特開平3−285983公報)も提案されてい
るが、成型後、溶媒除去と同時に、有害なアンモニアも
しくはアミンのガスが発生する問題点があった。
【0006】ドーパントとなるスルホン酸基を重合体骨
格に直接結合させた自己ドーピング型の水溶性ポリアニ
リン(特開平5−178989公報)も提案されている
が製造工程が煩雑でコスト面に問題があった。
【0007】基材上にポリアニリンの被膜を形成させる
方法としては、目的基材の存在下で、アニリン又はその
誘導体を、化学酸化重合させる方法(特開平2−695
25公報)が提案されているが、工業的な大規模生産に
は不適であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、ドープ
状態で汎用有機溶剤及び水性溶剤に可溶で安価な導電性
ポリアニリンを開発すべく鋭意研究した結果、特定のド
ーパントがポリアニリンまたはその誘導体をドープ状態
で溶剤可溶性とすることができることを見い出した。こ
の可溶性ポリアニリンを用いて簡便に塗布、被覆可能な
優れた金属用防食塗料を開発すべく鋭意研究した結果、
本発明に至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、ポリアニ
リン及び/またはその誘導体(A)、及び(ドーパント
の分子量)/N=350〜2000(N=1分子中の酸
解離定数pKaが4.0以下のプロトン酸基の数)のプ
ロトン酸ドーパント(B)から構成され、導電率が10
-9(S/cm)以上で、ドープ状態において分散又は溶
解していることを特徴とする導電性有機重合体組成物を
用いる防食塗料に関するものであり、又、該導電性有機
重合体組成物において用いられる好ましいドーパントが
下記の式(1)〜式(7)から選ばれる少くとも1種で
あることを特徴とする導電性有機重合体組成物を用いた
防食塗料に関するものであり、更には該好ましいドーパ
ントを用いた導電性有機重合体組成物の少くとも1種あ
るいは混合物の分散液又は溶液を金属表面上に塗布し、
乾燥させ、被膜を形成させることを特徴とする金属の防
食方法に関するものである。
【0010】
【化8】 (式中、R1 は水素、あるいは炭素数が1から15、好
ましくは2から12のアルキル基、アルケニル基、アル
キルチオアルキル基、アリール基、アルキルアリール
基、アリールアルキル基、アルコキシアルキル基、アリ
ールオキシアルキル基を示し、複数存在する場合は同じ
でも異なっていてもよい。R1'は水素、アルキル基、ア
ルケニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキル
チオアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、ア
リールアルキル基、アルキルスルフィニル基、アルコキ
シアルキル基、アリールオキシアルキル基、アルキルス
ルホニル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル
基、ニトリル基、ヒドロキシ基、ニトロ基又はハロゲン
を示し、複数存在する場合は同じでも異なっていてもよ
い。好ましいR1'としては、水素、アルキル基、アルコ
キシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキル基、ア
リール基、アルキルスルフィニル基、アルコキシアルキ
ル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ニト
リル基、ヒドロキシ基で、さらに好ましくは水素、アル
コキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキル基、
アルキルスルフィニル基、アルコキシアルキル基、アル
コキシカルボニル基、カルボキシル基、ニトリル基、ヒ
ドロキシ基である。kは1から5、好ましくは2から4
の整数を示し、k’は0から4の整数を示し、k+k’
=5。)
【0011】
【化9】 (式中、R2 、R2'は同一或いは異なっていてもよく、
水素或いは炭素数が5から15のアルキル基、アルケニ
ル基、アルキルチオアルキル基、アリール基、アルキル
アリール基、アリールアルキル基、アルコキシアルキル
基、アリールオキシアルキル基を示す。好ましいR2
2'は炭素数が5から15のアルキル基、アルキルチオ
アルキル基、アルコキシアルキル基、アリールオキシア
ルキル基を示す。m、m’は0から5の整数を示す。好
ましくは、m+m’が1から8である。)
【0012】
【化10】 (式中R3 、R3'は同一或いは異なっていてもよく、水
素あるいは炭素数が5から20のアルキル基、アルケニ
ル基、アルキルチオアルキル基、アリール基、アルキル
アリール基、アリールアルキル基、アルコキシアルキル
基、アリールオキシアルキル基を示す。好ましいR3
3'は、炭素数7から20のアルキル基、アルキルチオ
アルキル基、アルコキシアルキル基、アリールオキシア
ルキル基である。m、m’、m''は0から5の整数を示
す。好ましいm+m’は1から8で、好ましいm''は2
から5である。nは1から5の整数を示す。)
【0013】
【化11】 (式中R4 は水素あるいは炭素数が5から20のアルキ
ル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルキルチオアル
キル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールア
ルキル基、アルコキシアルキル基、アリールオキシアル
キル基を示し、好ましいR4 は炭素数7から20のアル
キル基、アルコキシ基、アルキルチオアルキル基、アル
コキシアルキル基、アリールオキシアルキル基を示す。
4'は水素あるいは炭素数が5から20のアルキル基、
アルケニル基、アルキルチオアルキル基、アリール基、
アルキルアリール基、アリールアルキル基、アルコキシ
アルキル基、アリールオキシアルキル基を示し、好まし
いR4'は炭素数7から20のアルキル基、アルキルチオ
アルキル基、アルコキシアルキル基、アリールオキシア
ルキル基を示す。m、m’、m''は0から5の整数を示
す。好ましいm+m’は1から8で、好ましいm''は2
から5である。)
【0014】
【化12】 (式中R5 は炭素数が20から40のアルキル基、アル
ケニル基、アルキルチオアルキル基、アリール基、アル
キルアリール基、アリールアルキル基、アルコキシアル
キル基、アリールオキシアルキル基を示す。好ましいR
5 は炭素数が20から40のアルキル基、アルキルチオ
アルキル基、アルコキシアルキル基、アリールオキシア
ルキル基を示す。)
【0015】
【化13】 (式中R6 は炭素数が5から20のアルキル基、アルケ
ニル基、アルキルチオアルキル基、アリール基、アルキ
ルアリール基、アリールアルキル基、アルコキシアルキ
ル基、アリールオキシアルキル基を示し、好ましいR6
は炭素数が7から20のアルキル基、アルキルチオアル
キル基、アルコキシアルキル基、アリールオキシアルキ
ル基を示す。pは1から5、好ましくは2から5の整数
を示す。)
【0016】
【化14】 (式中、Mはナトリウムイオン、カリウムイオン、アン
モニウムイオンなどの一価のカチオン(プロトンを除
く)を示す。R7 、R7'は水素、アルキル基、アルケニ
ル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオア
ルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アリール
アルキル基、アルキルスルフィニル基、アルコキシアル
キル基、アリールオキシアルキル基、アルキルスルホニ
ル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ニト
リル基、ヒドロキシ基、ニトロ基又はハロゲンを示し、
複数存在する場合は同じでも異なってもよい。好ましい
7、R7'は水素、アルキル基、アルコキシ基、アルキ
ルチオ基、アルキルチオアルキル基、アルキルスルフィ
ニル基、アルコキシアルキル基、アリールオキシアルキ
ル基、アルキルスルホニル基、アルコキシカルボニル
基、カルボキシル基、ニトリル基、ヒドロキシ基、ニト
ロ基又はハロゲンを示す。q、q’は1から6の整数を
示す。)
【0017】ドープ状態においてポリアニリンを可溶化
させるには、プロトン酸ドーパントの選択が重要であ
る。好適なドーパントは、プロトン酸基のほかにある程
度の空間的広がりを有する溶剤親和性の高い部分構造を
有する必要がある。ドーパントによって、プロトン付加
されるときのポリアニリン1単位の式量は181であ
る。溶解性の低いポリアニリン主鎖をドーピングによっ
て溶解させるには、ドーパントの1プロトン酸基あたり
の式量は181以上が必要と推測される。本発明者ら
は、かかる方針に沿って、ドーパントを種々探索した結
果、(ドーパントの分子量)/n=350〜2000
(N=1分子中の酸解離定数pKaが4.0以下のプロ
トン酸基の数)を満たすドーパントが好適であることを
見い出した。350という値は、ポリアニリンの181
のおよそ2倍である。また、この値が2000以上にな
ると、ドーパントによる立体障害のためにポリアニリン
の主鎖間の電子伝導が妨げられ、導電率が低下する。酸
解離定数pKaが4を超えるプロトン酸基はポリアニリ
ンへのプロトン付加が不充分で、得られる組成物の導電
率が低い。
【0018】該(ドーパントの分子量)/Nの値は好ま
しくは400〜2000であり、さらに好ましくは46
0〜2000であり、最も好ましくは520〜2000
であって、この順にドープ状態のポリアニリンが溶剤に
分散又は溶解しやすくなる。
【0019】好適なドーパントの具体例としては、前記
した式(1)〜式(7)で示されるプロトン酸化合物が
挙げられる。これらはすべて、分子量が数百程度の有機
スルホン酸である。式(1)〜式(6)で示されるドー
パントは、RX が比較的極性の低い有機基であって、ポ
リアニリンを主に汎用有機溶剤に溶解させるのに有用で
あり、式(7)のドーパントは親水性基のスルホン酸塩
部分を有し、主に水性溶剤に溶解させるのに有用であ
る。
【0020】酸化重合時に用いるアニリンもしくはその
誘導体は1種類あるいは2種類以上でもよいが、下記式
(8)に示される構造を持つ。
【化15】 (式中rは0から5までの整数。R8 は各々同じでも異
なっていてもよく水素、アルキル基、アルケニル基、ア
ルコキシ基、アルカノイル基、アルキルチオ基、アリー
ルオキシ基、アルキルチオアルキル基、アリール基、ア
ルキルアリール基、アリールアルキル基、アルキルスル
フィニル基、アルコキシアルキル基、アルキルスルホニ
ル基、カルボキシル基、ハロゲン基、シアノ基、ハロア
ルキル基、ニトロアルキル基、シアノアルキル基の中か
ら選ばれる。)
【0021】具体例としては、アニリン、o−トルイジ
ン、m−トルイジン、o−エチルアニリン、m−エチル
アニリン、o−エトキシアニリン、m−ブチルアニリ
ン、m−ヘキシルアニリン、m−オクチルアニリン、
2,3−ジメチルアニリン、2,5−ジメチルアニリ
ン、2,5−ジメトキシアニリン、o−シアノアニリ
ン、2,5−シクロロアニリン、2−ブロモアニリン、
5−クロロ−2−メトキシアニリン、3−フェノキシア
ニリンなどである。
【0022】酸化剤としては、ペルオキソ二硫酸アンモ
ニウム、過酸化水素、第二塩化鉄等が用いられ、好まし
くは、ペルオキソ二硫酸アンモニウムが用いられるが特
に限定されるものではない。
【0023】本発明に使用するポリアニリンを得る方法
としては、アニリンあるいはアニリン誘導体とプロトン
酸の溶液又は懸濁液に、酸化剤及びプロトン酸の溶液又
は酸化剤の溶液を添加する方法が挙げられる。重合に
は、通常行われる重合条件が適用される。例えば、反応
温度は−10℃から40℃の間で、反応時間は30分か
ら48時間の範囲内で、常圧下、反応混合物を撹拌させ
て行う。酸化重合時に添加されるプロトン酸は酸解離定
数pKa値が4.0以下であれば限定されるものではな
く、塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸等の無機酸、ベンゼン
スルホン酸、p−トルエンスルホン酸、m−ニトロ安息
香酸、トリクロロ酢酸等の有機酸さらにポリスチレンス
ルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリビニル硫酸等の
ポリマー酸を挙げることができる。
【0024】得られたポリアニリンはアンモニア水等の
塩基で処理することにより、脱ドープされて、脱ドープ
ポリアニリンとなるが、再び所望のプロトン酸で処理し
てドープポリアニリンとすることができる。酸化重合時
に、所望のプロトン酸を添加してドープしてもよく、脱
ドープポリアニリンに添加してドープポリアニリンとし
てもよい。
【0025】ドーパントはポリアニリンに対して、1当
量が好ましい。過剰のドーパントは腐食を誘起する恐れ
があるので望ましくない。
【0026】本発明のポリアニリン組成物が溶解しうる
有機溶剤とは、一般に汎用溶剤として使用されているも
のであれば、特に制限なく使用できる。例えば、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、2−n−ブ
トキシエタノール等のアルコール類、アセトニトリル等
のニトリル類、アセトン等のケトン類、ギ酸、酢酸、プ
ロピオン酸等のカルボン酸類、キシレン、トルエン等の
芳香族炭化水素類、クロロホルム等のハロゲン化炭化水
素類、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド等の極性溶剤類を用いることがで
きる。さらに、本発明のポリアニリン組成物が分散又は
溶解しうる水性溶剤とは、水、或いは水と混和する有機
溶剤との混合溶剤を意味する。水と有機溶剤の比率は特
に限定されない。上記有機溶剤としては、例えば、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、2−n−ブ
トキシエタノール等のアルコール類、アセトニトリル等
のニトリル類、アセトン等のケトン類、ギ酸、酢酸、プ
ロピオン酸等のカルボン酸類、N−メチルピロリドン、
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性
溶剤類を用いることができる。いずれの場合において
も、腐食性、毒性の低いものが好ましい。
【0027】本発明のポリアニリン組成物から、防食被
膜を成形する場合、他のマトリックス高分子化合物と混
合することができる。そのようなマトリックス高分子化
合物として、ポリエステル、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリ酢
酸ビニル、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、シリコーン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合
体、ポリブタジエン、フッソ樹脂、ポリシロキサン、ポ
リカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメ
タクリレート、ABS樹脂などが挙げられる。本発明の
ポリアニリンの単独溶液を金属に塗布、乾燥し、被膜を
形成させることも可能であるが、上記の高分子化合物と
の混合溶液を塗布して得られる被膜の方が一般に密着性
が高くなる。
【0028】例えば、高分子化合物が、ポリエステルの
場合、ドーパントの側鎖にエステル結合を多く含有させ
る、あるいは、高分子化合物が、ポリアミドの時は、ド
ーパントの側鎖にアミド結合を多く含有させるなどによ
って、ドープ状態ポリアニリンのマトリックス高分子化
合物に対する相溶性を高めることができる。また、ドー
プ状態ポリアニリンもしくはその誘導体とマトリックス
高分子化合物との混合比は、被覆後の導電率が10
-9(S/cm)以上であれば特に限定されるものではな
い。本発明のポリアニリン組成物とマトリックス高分子
化合物と混合する方法に特別な限定はないが分散液又は
溶液状態で混合するのが好ましい。たとえば、ドープ状
態ポリアニリンの分散液又は溶液と高分子化合物の溶液
を混合する。あるいは、各々を一度に溶剤を加え分散、
溶解させるなど、特に限定されない。
【0029】金属表面上に被膜を形成させるには、特に
限定された方法はなく、ポリアニリンの分散液又は溶液
あるいはポリアニリンとマトリックス高分子との混合溶
液で、浸せき、刷毛塗、スプレーコート、ローラーコー
ト等の方法で塗布し、乾燥させることで容易に可能であ
り、大面積の金属表面でも適用できる。本発明のポリア
ニリンあるいはポリアニリンとマトリックス化合物の被
膜を金属表面上に形成させた後、その上に有機材料ある
いは無機材料の被膜を形成させると、防食効果は一層高
められる。
【0030】
【発明の効果】本発明の防食塗料の特徴は、ドープ状態
で溶剤可溶性のポリアニリンを含有することにあり、非
常に優れた防食効果を示し、かつ塗布・乾燥によって金
属表面に容易に被膜を形成できることである。ドープ状
態でポリアニリンを分散又は溶解するには、(ドーパン
トの分子量)/N=350〜2000(N=1分子中の
酸解離定数pKaが4.0以下のプロトン酸基の数)の
プロトン酸ドーパントを用いる。本発明に使用するポリ
アニリンを更に他のマトリックス高分子と分散液又は溶
液中で混合した後に、金属表面上に複合被膜を形成させ
ることも可能である。また、大面積の金属材料でも容易
に被覆可能である。
【0031】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。本発明に用いる評価法を以下に示す。
【0032】表面抵抗:タケダ理研社製固有抵抗測定器
で印加電圧500V、25℃の条件下で測定した。
【0033】鉛筆硬度:JIS−K−5401法に拠っ
て、鉛筆引き掻き試験材を用い、荷重200gでの傷の
有無で試験した。
【0034】
【合成例1】アニリン15gと蒸留水270gと濃塩酸
36gを加え、温度0℃に保ちながら、過硫酸アンモニ
ウム24.5gを蒸留水70gに溶解した溶液を1時間
で滴下した後、さらに4時間撹拌した。ろ別し、水洗、
メタノール及びエーテル洗浄を行った後、真空乾燥して
ポリアニリン12.4gを得た。得られたポリアニリン
のうち10gを3%アンモニア水1000gに加え室温
で2時間撹拌した後、ろ別し、水洗、メタノール洗浄及
びエーテル洗浄を行った。真空乾燥して、6.5gの脱
ドープポリアニリン(エメラルジンベース)を得た。N
−メチルピロリドンに溶解させ、GPCを測定すると、
ポリスチレン換算で数平均分子量27000、重量平均
分子量は99000であった。
【0035】
【合成例2】撹拌器、留去物抜き出し管及び温度計を備
えた300ml3つ口フラスコに5−スルホナトリウム
イソフタル酸ジメチル27.8g、ジエチレングリコー
ル−モノ−n−ブチルエーテル207.8g及びエステ
ル化触媒として、酢酸亜鉛0.067gを加えて、21
0℃で8時間反応した。反応進行に連れて、白色懸濁液
から透明一液体となり、計算量のメタノールが留出し
た。更に220℃、70mmHgで未反応のジエチレン
グリコール−モノ−n−ブチルエーテルを2時間で留出
した。
【0036】
【合成例3】合成例2で得たジエステル化合物1gのT
HF溶液30mlにイオン交換樹脂(オルガノ社製、ア
ンバーリスト15)20gを加えて、室温で15分間撹
拌した。ガラスフィルターで濾別後、イオン交換樹脂を
再びTHF30mlで洗浄し、濾液とあわせた。0.0
2規定の水酸化ナトリウム水溶液で滴定し、定量滴にス
ルホナトリウム基がスルホン酸基に変換されていること
を確かめた。THFを留去し、残査を乾燥して、 1H−
NMR、IRで下記式(9)の構造を確認した。
【0037】
【化16】 合成例1で得られた脱ドープポリアニリン0.10gと
上記スルホン酸型ジエステル化合物(分子量534)
0.30gをTHF8mlに添加し、超音波照射する
と、3時間で均一な濃緑色の溶液が得られた。この溶液
をガラスフィルターで濾過すると、フィルター上に残存
した不溶物は極めて少量であった。このドープ状態ポリ
アニリンTHF溶液をポリエチレンテレフタレートフイ
ルム上に塗布し、120℃で1時間乾燥させ、膜厚1m
mの薄膜を得た。得られた薄膜について二端子法で測定
すると導電率σ=13(S/cm)であった。同様の方
法でドープ状態ポリアニリンを2−n−ブトキシエタノ
ールに溶解させ、薄膜を形成させた。導電率σ=9(S
/cm)であった。
【0038】
【合成例4】同様に式(10)〜(14)の化合物をイ
オン交換処理し、構造確認後、当量の脱ドープポリアニ
リンとTHF中で超音波照射して均一な濃緑色溶液を得
た。濾過した後、ドープ状態ポリアニリンTHF溶液を
ポリエチレンテレフタレートフイルム上に塗布し、12
0℃で1時間乾燥させ、膜厚1mmの薄膜を得た。得ら
れた薄膜について二端子法で導電率を測定した。結果を
表1に示す。
【0039】
【化17】
【0040】
【化18】
【0041】
【化19】
【0042】
【化20】
【0043】
【化21】
【0044】
【表1】
【0045】
【合成例5】合成例1で得られた脱ドープポリアニリン
0.10gと式(10)由来のスルホン酸型化合物0.
23gを2−n−ブトキシエタノール15mlに添加
し、超音波照射すると、3時間で均一な濃緑色の溶液が
得られた。この溶液をガラスフィルターで濾過すると、
フィルター上に残存した不溶物は極めて少量であった。
【0046】
【合成例6】合成例1で得られた脱ドープポリアニリン
0.10gと式(10)由来のスルホン酸型化合物0.
23gをトルエン15mlに添加し、超音波照射する
と、3時間で均一な濃緑色の溶液が得られた。この溶液
をガラスフィルターで濾過すると、フィルター上に残存
した不溶物は極めて少量であった。
【0047】
【合成例7】2,2’−ジナフチルメタン−6,6’−
ジスルホン酸ナトリウム塩2.5gを蒸留水10mlと
メタノール70mlの混合液に溶かし、イオン交換樹脂
(アンバーリスト15)375gを加えて、室温で15
分間撹拌した。ガラスフィルターで濾別後、0.02規
定の水酸化ナトリウム水溶液で滴定し、定量的にスルホ
ナトリウム基がスルホン酸基に変換されていることを確
かめた。溶媒を留去し、残査を乾燥して、 1H−NM
R、IRで構造を確認した。得られた2,2’−ジナフ
チルメタン−6,6’−ジスルホン酸2.4gと2,
2’−ジナフチルメタン−6,6’−ジスルホン酸ナト
リウム塩2.7gを蒸留水10mlに加えて溶かし、3
0分間室温で撹拌し、イオン平衡に達せしめ、ドーパン
ト溶液とした。
【0048】
【合成例8】合成例7のドーパント(分子量450)溶
液13mlとアニリン0.5gを入れ、0℃に冷却し、
微量の硫酸第1鉄を加えた。過硫酸アンモニウム1.2
gを水4mlに溶解した溶液をあらかじめ0℃に冷却し
ておき、10分間で滴下した。反応混合物は、0℃に保
ち20時間撹拌した。生成したドープポリアニリンは水
に溶解しており、2日間透析した(Spectrum
MedicalIndustries社製、スペクトラ
/ポア7、FE−0521−05)。溶液の一部を真空
乾燥して、固形分濃度を決定し、さらに得られたポリア
ニリンをペレットに圧縮成形し、四端子法で測定する
と、導電率σ=2.2×10-3(S/cm)であった。
このポリアニリン0.1gを3%アンモニア水10ml
で室温で2時間処理し、濾別、水洗、乾燥して、脱ドー
プポリアニリンを得た。脱ドープポリアニリンをNMP
に溶解させ、GPCを行うとポリスチレン換算で数平均
分子量は12000、重量平均分子量は23000であ
った。
【0049】
【比較例1】ドデシルベンゼンスルホン酸(分子量32
6)0.18gと参考例1で得られた脱ドープポリアニ
リン0.1gをトルエン10mlに添加し、3時間超音
波照射したが、ポリアニリンはほとんど溶解せず沈殿し
た。溶媒をTHF、クロロホルム、或いは2−n−ブト
キシエタノールに変えても同じ結果であった。
【0050】
【合成例9】合成例3で得たドープポリアニリンのTH
F溶液と東洋紡績製バイロン樹脂RV−245のTHF
溶液をいろいろな割合で混合し、ポリエチレンテレフタ
レートフイルム上に塗布、薄膜化(膜厚1μm)させ、
導電率を測定した。結果を図1に示す。薄膜を光学顕微
鏡(400倍)で観察するといずれの割合に於ても相分
離は見られなかった。ドープポリアニリンの割合が1
5、20、30、50wt%の場合に、薄膜の密着性は
100%で、鉛筆硬度は2Hであった。
【0051】
【合成例10】合成例8で得たドープポリアニリンの水
溶液と東洋紡績製バイロン樹脂MD1200の水分散液
をいろいろな割合で混合し、ポリエチレンテレフタレー
トフイルム上に塗布、薄膜化(膜厚1μm)させ、導電
率を測定した。結果を図1に示す。薄膜を光学顕微鏡
(400倍)で観察するといずれの割合に於ても相分離
は見られなかった。ドープポリアニリンの割合が10、
20、30、50wt%の場合に、薄膜の密着性は10
0%で、鉛筆硬度は2Hであった。
【0052】
【実施例1】亜鉛メッキ鋼板(70mm×150mm×
1mm)に以下のような手順で、塗膜を被覆し防食試験
を行った。 1) 鋼板を200℃で、10秒間熱処理する。 2) 塗膜層1として、ポリアニリン組成物あるいはク
ロム化合物を塗布し、210℃、50秒間熱処理する。
膜厚は、ポリアニリン層が0.5〜0.6μm、クロム
化合物が5〜6μm。 3) 塗膜層2としてアルキッド樹脂を塗布し、230
℃、60秒間熱処理する。膜厚は、10〜20μm。 4) 図2に示す様に、鋼板の長辺から約3mm内側
(A、B端)で切断する。 5) 鋼板を40℃で塩水噴霧にさらす。(JIS−K
−5400法に拠る。) 6) A端からの腐食の進行した長さを測定する。 各々の塗布液の組成は以下のとおりで、必要に応じメラ
ミン架橋剤を加えた。結果を表2に示す。 ポリアニリン:ドープポリアニリン 40部 東洋紡績製バイロン樹脂RV−245 60部 メラミン架橋剤 20部 THF 10000部 あるいは、 ドープポリアニリン 40部 東洋紡績製バイロナール樹脂MD−1200 60部 (固形分換算で) メラミン架橋剤 20部 水 10000部 クロム化合物:酸化チタン 45部 クロム酸亜鉛 45部 東洋紡績製バイロン樹脂RV−296 100部 メラミン架橋剤 20部 シクロヘキサノン 75部 ソルベスト 75部 アルキッド樹脂:アルキッド樹脂 20部 ソルベスト 50部 シクロヘキサノン 50部
【0053】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用するドープポリアニリン水溶液又
は同THF溶液と共重合ポリエステル樹脂水分散液(東
洋紡績バイロンMD1200)又は同THF溶液(東洋
紡績バイロンRV−245)を種々の比率で混合して得
られた薄膜(膜厚1μm)の導電率を示す。
【図2】本発明における塗膜の防食試験の評価用サンプ
ルの作成方法を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 1/12 G

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアニリン及び/またはその誘導体
    (A)、及び(ドーパントの分子量)/N=350〜2
    000(N=1分子中の酸解離定数pKaが4.0以下
    のプロトン酸基の数)のプロトン酸ドーパント(B)か
    ら構成され、導電率が10-9(S/cm)以上で、ドー
    プ状態において分散又は溶解していることを特徴とする
    導電性有機重合体組成物を用いる防食塗料。
  2. 【請求項2】 ドーパントが式(1)で表わされる請求
    項1記載の導電性有機重合体組成物を用いる防食塗料。 【化1】 (式中、R1 は水素、あるいは炭素数が1から15のア
    ルキル基、アルケニル基、アルキルチオアルキル基、ア
    リール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、
    アルコキシアルキル基、アリールオキシアルキル基を示
    し、複数存在する場合は同じで異なっていてもよい。R
    1'は水素、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、
    アルキルチオ基、アルキルチオアルキル基、アリール
    基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、アルキ
    ルスルフィニル基、アルコキシアルキル基、アリールオ
    キシアルキル基、アルキルスルホニル基、アルコキシカ
    ルボニル基、カルボキシル基、ニトリル基、ヒドロキシ
    基、ニトロ基又はハロゲンを示し、複数存在する場合は
    同じでも異なっていてもよい。kは1から5の整数を示
    し、k' は0から4の整数を示し、k+k' =5。)
  3. 【請求項3】 ドーパントが式(2)で表わされる請求
    項1記載の導電性有機重合体組成物を用いる防食塗料。 【化2】 (式中、R2 、R2'は同一或いは異なっていてもよく水
    素、或いは炭素数が5から15のアルキル基、アルケニ
    ル基、アルキルチオアルキル基、アリール基、アルキル
    アリール基、アリールアルキル基、アルコキシアルキル
    基、アリールオキシアルキル基を示す。m、m’は0か
    ら5の整数を示す。)
  4. 【請求項4】 ドーパントが式(3)で表わされる請求
    項1記載の導電性有機重合体組成物を用いる防食塗料。 【化3】 (式中R3 、R3'は同一或いは異なっていてもよく、水
    素あるいは炭素数が5から20のアルキル基、アルケニ
    ル基、アルキルチオアルキル基、アリール基、アルキル
    アリール基、アリールアルキル基、アリールオキシアル
    キル基を示す。m、m’、m'' は0から5の整数を示
    す。nは1から5の整数を示す。)
  5. 【請求項5】 ドーパントが式(4)で表わされる請求
    項1記載の導電性有機重合体組成物を用いる防食塗料。 【化4】 (式中R4 は水素あるいは炭素数が5から20のアルキ
    ル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、
    アルキルチオアルキル基、アリール基、アルキルアリー
    ル基、アリールアルキル基、アルキルスルフィニル基、
    アルコキシアルキル基、アリールオキシアルキル基を示
    し、R4'は水素あるいは炭素数が5から20のアルキル
    基、アルケニル基、アルキルチオアルキル基、アリール
    基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、アルコ
    キシアルキル基、アリールオキシアルキル基を示す。
    m、m’、m''は0から5の整数を示す。)
  6. 【請求項6】 ドーパントが式(5)で表わされる請求
    項1記載の導電性有機重合体組成物を用いる防食塗料。 【化5】 (式中R5 は炭素数が20から40のアルキル基、アル
    ケニル基、アルキルチオアルキル基、アリール基、アル
    キルアリール基、アリールアルキル基、アルコキシアル
    キル基、アリールオキシアルキル基を示す。)
  7. 【請求項7】 ドーパントが式(6)で表わされる請求
    項1記載の導電性有機重合体組成物を用いる防食塗料。 【化6】 (式中R6 は炭素数が5から20のアルキル基、アルケ
    ニル基、アルキルチオアルキル基、アリール基、アルキ
    ルアリール基、アリールアルキル基、アルコキシアルキ
    ル基、アリールオキシアルキル基を示し、pは1から5
    の整数を示す。)
  8. 【請求項8】 ドーパントが式(7)で表わされる請求
    項1記載の導電性有機重合体組成物を用いる防食塗料。 【化7】 (式中、Mはナトリウムイオン、カリウムイオン、アン
    モニウムイオンなどの一価のカチオン(プロトンを除
    く)を示す。R7 、R7'は水素、アルキル基、アルケニ
    ル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルチオア
    ルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アリール
    アルキル基、アルキルスルフィニル基、アルコキシアル
    キル基、アリールオキシアルキル基、アルキルスルホニ
    ル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ニト
    リル基、ヒドロキシ基、ニトロ基又はハロゲンを示し、
    複数存在する場合は同じで異なっていてもよい。q、
    q’は1から6の整数を示す。)
  9. 【請求項9】 請求項1から8に記載の導電性有機重合
    体組成物の少くとも1種あるいは混合物の分散液又は溶
    液を金属表面上に塗布し、乾燥させ、被膜を形成させる
    ことを特徴とする金属の防食方法。
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