JPH0892375A - 新規なシリコーン樹脂及びその製造方法 - Google Patents

新規なシリコーン樹脂及びその製造方法

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JPH0892375A
JPH0892375A JP6978995A JP6978995A JPH0892375A JP H0892375 A JPH0892375 A JP H0892375A JP 6978995 A JP6978995 A JP 6978995A JP 6978995 A JP6978995 A JP 6978995A JP H0892375 A JPH0892375 A JP H0892375A
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JP
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group
silicone resin
general formula
formula
sio
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JP6978995A
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English (en)
Inventor
Koichi Iyanagi
宏一 井柳
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Pola Chemical Industries Inc
Original Assignee
Pola Chemical Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラスチック、金属、皮膚等の基体上に柔軟
で強固な撥水性被膜を薄く均一に形成できる新規なシリ
コーン樹脂及びその製造方法を提供する。 【構成】 式Qn[Si(X)3n(Qnはn価の有機
基、nは2〜6の整数、Xは同一又は異なった加水分解
性の基)の珪素化合物を加水分解重縮合させ、これに式
(R13SiX(R1は同一又は異なる炭化水素基、又
は水素原子の少なくとも一部が塩素原子又は臭素原子で
置換された炭化水素基)及び/又は、式(R13SiO
Si(R13の珪素化合物を末端封鎖剤として反応させ
て、式Q n(SiO3/2nの少なくとも1種を主構成ユ
ニットとし、その末端を式(R1 3SiO1/2のユニッ
トで封鎖したシリコーン樹脂を製造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック、金属、
皮膚等の各種基体の表面に柔軟で強固で、しかも薄く均
一な撥水性保護膜を与える被膜剤、特に化粧料用被膜剤
として有用な新規なシリコーン樹脂及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より各種基体の表面に撥水性の被膜
を与える被膜剤(ワニス中の被膜形成成分や塗料のビヒ
クル等)として、1)(R)2SiOユニット(Rは有
機基一般を表す。以下同様)及びRSiO3/2ユニット
からなる三次元シリコーン樹脂や、これに(R)3Si
1/2ユニット及び/又はSiO2ユニットを添加したも
のが使用されている(特開昭54−24999号、特開
昭57−131250号)。更に、被膜の強度を上げる
ために、2)反応性の有機基同士を架橋反応させて(例
えば、Si−HとSi−C=C−)被膜の三次元架橋度
を上げたり(特開昭54−6197号、特開昭61−2
54625号、特公昭63−50370号、特開平3−
79669号)、3)(R)3SiO1/2 ユニットとS
iO2ユニットだけでシリコーン樹脂を構成することに
より三次元架橋度を上げる試みもなされている(特開昭
61−65809号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の前記
1)のシリコーン樹脂の場合は、三次元ネットワーク構
造が有機基Rによって切断され、分子の連続性が低下す
るため、得られる被膜に柔軟性はあるものの、被膜強度
が不十分で、ある程度の強度を得るには厚い被膜を形成
する必要があった。
【0004】前記2)のシリコーン樹脂の場合は、架橋
反応を塗布後、熱や紫外線照射で行うため、立体障害に
より反応が十分進行しなかったり、熱に弱い基体上には
塗布できなかったり、光に対する貯蔵安定性がない等の
問題があった。また、架橋反応を行って予め三次元ネッ
トワーク構造を形成してから用いる場合は、立体障害の
ため、全ての珪素−珪素原子間に有機結合を生じさせる
ことができず、三次元ネットワーク構造が有機基Rによ
って切断され、分子の連続性が低下するため、厚い被膜
を形成する必要があった。
【0005】また前記3)のシリコーン樹脂の場合は、
被膜の強度を上げることはできるが、ネットワーク構造
中に有機基を含まないため、分子に可撓性が不足する結
果、被膜の柔軟性が著しく低いという欠点があった。
【0006】なお、従来の代表的な三次元シリコーン樹
脂のネットワーク構造を下式に示す。
【0007】
【化1】
【0008】(但し、Rは互いに独立した有機基、また
Yは末端封鎖基を表す。) 従って本発明の課題は、各種基体上に柔軟で強固な撥水
性被膜を薄く均一に形成できる新規なシリコーン樹脂及
びその製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは従来技術に
おける以上のような事情に鑑み、鋭意研究を重ねた結
果、珪素原子−珪素原子間が有機鎖によって結合された
ユニットと末端封鎖ユニットを主構成ユニットとするシ
リコーン樹脂を被膜剤として用いれば、各種基体上に柔
軟で強固な撥水性被膜を薄く均一に形成できることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち本発明のシリコーン樹脂は、一般
式(I): Qn(SiO3/2n (但し、Qnはn価の有機基を表し、またnは2〜6の
整数のいずれか1つを表す。)で示されるユニットの少
なくとも1種を主構成ユニットとし、末端が一般式(I
I): (R13SiO1/2 (但し、R1は互いに同一であっても異なっていてもよ
く、炭化水素基、又は水素原子の少なくとも一部が塩素
原子又は臭素原子で置換された炭化水素基を表す。)で
示されるユニットで封鎖されたものである。
【0011】また、本発明の前記シリコーン樹脂の製造
方法は、一般式(III): Qn[Si(X)3n (但し、Qnはn価の有機基を表し、またnは2〜6の
整数のいずれか1つを表す。Xは互いに同一でも異なっ
ていてもよく、加水分解性の基を表す。)で示される加
水分解性珪素化合物の少なくとも1種を加水分解重縮合
させた後、これに一般式(IV): (R13SiX (但し、R1は互いに同一であっても異なっていてもよ
く、炭化水素基、又は水素原子の少なくとも一部が塩素
原子又は臭素原子で置換された炭化水素基を表し、また
Xは加水分解性の基を表す。)及び/又は一般式
(V): (R13SiOSi(R13 (但し、R1は前記一般式(IV)のR1に同じ。)で示さ
れる珪素化合物を末端封鎖剤として反応させて前記重縮
合物の末端を封鎖することを特徴とするものである。
【0012】以下に本発明を更に詳しく説明する。 <シリコーン樹脂>本発明のシリコーン樹脂は、基本的
には前記一般式(I)のQn(SiO3/2nユニットの少
なくとも1種を主構成ユニットとし、末端を前記一般式
(II)の(R13SiO1/2ユニットで封鎖したもので
あるが、更にこの構成分子中にSiO2ユニットを含有
させることができる。この場合、SiO2ユニットの含
有量はSiO2/Qn(SiO3/2nモル比で(3/2)
以下、特に(1/2)以下が好ましい。(R13SiO
1/2ユニットのQn(SiO3/2nユニット及びSiO2
ユニットに対するモル比は特に制限されない。
【0013】一般式(I)のQn(SiO3/2nユニット
において、nは2、3又は4のいずれかであることが好
ましい。一般式(I)のQn(SiO3/2nユニットにお
いて、Qnの具体例としては、 1)アルキレン基;2)ポリメチレン基;3)フェニレ
ン基;4)アリーレン基;5)前記1)〜4)の基の水
素原子が更にアルキル基、フェニル基、アリール基、ア
ルキレン基、ポリメチレン基、フェニレン基及びアリー
レン基よりなる群の少なくとも1種で置換された基;
6)前記1)〜4)の基の構造中にエーテル、チオエー
テル、エステル、ケトン、アミド、イミド、アミン及び
イミンよりなる群の少なくとも1種の官能基を含んだ
基;及び7)前記1)〜6)の基の水素原子が塩素原子
又は臭素原子で置換された基等の少なくとも1種が例示
できる。
【0014】更に具体的なQnは、下記の通り例示され
る。なお、以下の式中、a、b、c、d、e、fは各々
1以上の整数を表す。Q2(2価の有機基):
【0015】
【化2】−(CH2)a− …(1)、 −CH(CH3)−(CH
2)a− …(2)、−(CH2)a−C(C25)(CH3)− …
(3)、 −C64− …(4)、−(CH2)a−C64−(CH
2Cl)− …(5)、−CH(CH3)-C64-(CH2)a- …
(6)、−(CH2)a−S−(CH2)b- …(7)、 −(CH2)a
-S-C64- …(8)、−CH(CH3)−S−(CH2)a- …
(9)
【0016】
【化3】
【0017】Q3(3価の有機基):
【0018】
【化4】
【0019】Q4(4価の有機基):
【0020】
【化5】
【0021】本発明のシリコーン樹脂の主構成ユニット
は、この様な上記一般式(I)のユニットの少なくとも
1種で構成されるが、本発明において、好ましくは、主
構成ユニットは、一般式(I)にQnとしてジカルボン酸
のジアミドを含む2価の有機基を導入したユニット及び
一般式(I)にQnとしてジカルボン酸のジアミドを含む
2価の有機基以外の2価の有機基を導入したユニットで
構成される。
【0022】次に一般式(II)の(R13SiO1/2
ニットであるが、このユニットのR1は、互いに同一で
あっても異なっていてもよく、炭化水素基、又は水素原
子の少なくとも一部が塩素原子又は臭素原子で置換され
た炭化水素基を表すが、好ましくは、アルキル基、フェ
ニル基、アリール基及びこれらの基の水素原子の少なく
とも一部が塩素原子又は臭素原子で置換された基より選
ばれる基であり、具体例としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基等のアルキル基;フェ
ニル基;アリール基;又は、これらの基の水素原子の少
なくとも一部が塩素原子又は臭素原子で置換された基等
が挙げられ、好ましくはアルキル基(置換されていな
い)が挙げられる。
【0023】以上のようなユニットで構成される本発明
のシリコーン樹脂のネットワーク構造例を、Qnのnが
2、すなわち2価の有機基の場合を例にして、下記に示
す。
【0024】
【化6】
【0025】(但し、化6中Q2は2価の有機基を表
す。また、R1は互いに同一であっても異なっていても
よく、炭化水素基、又は水素原子の少なくとも一部が塩
素原子又は臭素原子で置換された炭化水素基を表す。)
【0026】また本発明シリコーン樹脂の具体例は次の
通りである。 イ)[(CH33SiO1/2]のユニット及び[O3/2
iQ2SiO3/2](但し、Q2は−(CH23−で示さ
れる2価の有機基を表す。)のユニットからなるシリコ
ーン樹脂。
【0027】ロ)[(CH33SiO1/2]のユニッ
ト、[O3/2SiQ2SiO3/2](但し、Q2は下記式
(1a)で示される2価の有機基を表す。)のユニット
及び[O3/2SiQ2'SiO3/2](但し、Q2'は−(C
22S(CH23−で示される2価の有機基を表
す。)のユニットからなるシリコーン樹脂。
【0028】
【化7】
【0029】ハ)[(C253SiO1/2]のユニッ
ト、[SiO2]のユニット及び[O3/2SiQ2SiO
3/2](但し、Q2は式(2a)で示される2価の有機基
を表す。)ユニットからなるシリコーン樹脂。
【0030】
【化8】
【0031】ニ)[(C65)(CH32SiO1/2
のユニット及び[(O3/2Si)33](但し、Q3は式
(3a)で示される3価の有機基を表す。)のユニット
からなるシリコーン樹脂。
【0032】
【化9】
【0033】ホ)[(C373SiO1/2]のユニッ
ト、[SiO2]のユニット及び[(O3 /2Si)33
(但し、Q3は式(4a)で示される3価の有機基を表
す。)のユニットからなるシリコーン樹脂。
【0034】
【化10】
【0035】ヘ)[{(CH33C}{CH32SiO
1/2]のユニット及び[(O3/2Si) 33](但し、Q
3は式(5a)で示される3価の有機基を表す。)のユ
ニットからなるシリコーン樹脂。
【0036】
【化11】
【0037】ト)[(CH33SiO1/2]のユニッ
ト、[SiO2]のユニット、[O3/2SiQ2Si
3/2](但し、Q2は−(CH22S(CH23−で示
される2価の有機基を表す。)のユニット及び[(O
3/2Si)44](但し、Q4は式(6a)で示される4
価の有機基を表す。)のユニットからなるシリコーン樹
脂。
【0038】
【化12】
【0039】チ)[(CH33SiO1/2]のユニッ
ト、[(O3/2Si)44](但し、Q4は式(7a)で
示される4価の有機基を表す。)のユニット及び[Si
2]のユニットからなるシリコーン樹脂。
【0040】
【化13】
【0041】リ)[(CH33SiO1/2]のユニット
及び[(O3/2Si)44](但し、Q 4は式(8a)で
示される4価の有機基を表す。)のユニットからなるシ
リコーン樹脂。
【0042】
【化14】
【0043】ヌ)[(CH33SiO1/2]のユニッ
ト、[O3/2SiQ2SiO3/2 ](但し、Q2は−(C
23−を表す。)のユニット及び[O3/2SiQ2'S
iO3/2](但し、Q2'は、式(9a)で示される2価
の有機基を表す。)のユニットからなるシリコーン樹
脂。
【0044】
【化15】
【0045】ル)[(CH33SiO1/2]のユニッ
ト、[O3/2 SiQ2SiO3/2](但し、Q2は−(C
22S(CH23−を表す。)のユニット及び[O
3/2SiQ2'SiO3/2](但し、Q2'は、前記式(9
a)で示される2価の有機基を表す。)のユニットから
なるシリコーン樹脂。
【0046】ヲ)[(CH33SiO1/2]のユニッ
ト、[O3/2SiQ2SiO3/2](但しQ 2 は前記式
(1a)で表される二価の有機基を表す。)のユニット
および[O3/ 2SiQ2'SiO3/2](但し、Q2'は、前
記式(9a)で表される二価の有機基を表す。)のユニ
ット、及び[SiO2]のユニットからなるシリコーン
樹脂。
【0047】<シリコーン樹脂の製造方法>次に本発明
のシリコーン樹脂の製造方法について説明する。本発明
方法では、まず一般式(III)の加水分解性珪素化合物
n[Si(X) 3nの1種又は2種以上に水を添加
し、加水分解重縮合を行う。この場合、必要に応じて珪
素化合物Si(X)4を混合し、前記加水分解性珪素化
合物との共加水分解重縮合を行ってもよい。水の添加量
は、反応の進行を制御するため、用いた珪素化合物の加
水分解性の基Xを加水分解させるのに必要な理論量以下
の量が好ましい。
【0048】この時、反応を均一に進行させるため有機
溶媒を用いることが好ましい。有機溶媒は反応に用いる
珪素化合物を溶解できるものであればよく、特に限定さ
れない。反応温度は0〜80℃が好ましい。低すぎると
溶媒の凝固が起こったり、高すぎると溶媒の極端な蒸発
が起こったりして反応の進行が不均一になる。また、反
応の進行を促進するため、塩基及び/又は酸を触媒とし
て用いることが好ましい。塩基及び/又は酸触媒の添加
量は反応に用いる珪素化合物の5モル%以下が好まし
い。
【0049】この加水分解重縮合の反応式の一例を化1
5に、また得られる重縮合体のネットワーク構造の一例
を化16に示す。
【0050】
【化16】
【0051】(但し、化16中Q2は2価の有機基を表
す。)
【0052】
【化17】
【0053】(但し、化17中Q2は2価の有機基を表
す。)
【0054】以上の加水分解重縮合工程で使用される材
料の詳細は次の通りである。 一般式(III)の加水分解性珪素化合物Qn[Si(X)
3n:公知の珪素化合物の公知の有機反応によって合成
される。例えばアミノ基を有するアルコキシシラン、ク
ロロシラン[NH236Si(OR)3、NH236
3]等と酸クロライド、無水酸等の酸誘導体との反
応;不飽和結合を有する化合物へのハイドロジェンシラ
ン又はメルカプトシランの付加反応;アルコキシシラン
化合物又はクロロシラン化合物とグリニャール試薬又は
有機リチウム化合物との反応などにより合成される。こ
の一般式(III)の加水分解性珪素化合物Qn[Si
(X)3n中におけるQnについては、前述の一般式
(I)でのQnと同様である。また、一般式(III)中に
おいてXは、加水分解性の基であれば特に制限されず、
互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0055】本発明の製造方法では、この加水分解性珪
素化合物の少なくとも1種を原料として用いるが、好ま
しくは、加水分解性珪素化合物として、一般式(III)
にQnとしてジカルボン酸のジアミドを含む2価の有機
基を導入した加水分解性珪素化合物及び一般式(III)
にQnとしてジカルボン酸のジアミドを含む2価の有機
基以外の2価の有機基を導入した加水分解性珪素化合物
を組み合わせて用いる。 珪素化合物Si(X)4:樹脂の固さを調節するために
添加する。添加量が多ければ樹脂は固くなり、少なけれ
ば柔らかくなる。上記一般式中のXは、加水分解性の基
であれば特に制限されず、互いに同一であっても異なっ
ていてもよい。この様な珪素化合物の具体例としては四
塩化珪素、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキ
シシラン等、好ましくは四塩化珪素、テトラメトキシシ
ラン、テトラエトキシシランが挙げられる。
【0056】有機溶媒:上記二種の珪素化合物、水、触
媒などを溶解するものであれば特に限定されず、メチル
アルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等
のケトン類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等の
セロソルブ類;テトラヒドロキシフラン;ジメチルスル
フォキシド等が挙げられる。
【0057】塩基及び/又は酸触媒:塩酸、硝酸等の無
機酸;酢酸、クエン酸等の有機酸;水酸化ナトリウム、
アンモニア水等の無機塩基;アミン、モルフォリン等の
有機塩基;3−アミノアルコキシシランのような塩基性
基含有シラン等、好ましくは塩基、特にアミノ置換基、
4,5−ジヒドロイミダゾール置換基等の塩基性基含有
シラン、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−
(4,5−ジヒドロイミダゾール)プロピルトリエトキ
シシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0058】次に、一定時間重縮合反応を行った後、得
られた重縮合体の反応末端を封鎖して重縮合体を安定に
取り出すため、末端封鎖剤として一般式(IV)の珪素化
合物(R13SiX及び/又は一般式(V)の珪素化合
物(R13SiOSi(R1 3を添加し反応させる。こ
の時、末端封鎖剤の加水分解を促進して末端封鎖反応を
進行しやすくするため、水及び酸触媒も合わせて添加す
る。水の添加量は特に限定されないが、添加した末端封
鎖剤を加水分解するのに必要な理論量以上の量を添加す
ることが望ましい。また酸触媒の添加量は一般式(IV)
及び/又は(V)の末端封鎖剤の2モル%以上が好まし
い。
【0059】またこの末端封鎖工程は、反応を均一に進
行させるため攪拌条件下で行う。反応時間は4〜20時
間が好ましい。反応終了後は重縮合体が相分離する場合
はデカンテーションで、また相分離しない場合は溶媒留
去、凍結乾燥などの方法によって目的物を取り出す。
【0060】上記重縮合体と末端封鎖剤との反応で得ら
れるシリコーン樹脂のネットワーク構造における末端封
鎖状況の一例を下記に示す。
【0061】
【化18】
【0062】(但し、化18中Q2は2価の有機基を表
す。また、R1は互いに同一であっても異なっていても
よく、炭化水素基、又は水素原子の少なくとも一部が塩
素原子又は臭素原子で置換された炭化水素基を表す。)
【0063】以上の末端封鎖工程で使用される材料の詳
細は次の通りである。 一般式(IV)の(R13SiX :上記一般式(IV)
中、R1は互いに同一であっても異なっていてもよく、
炭化水素基、又は水素原子の少なくとも一部が塩素原子
又は臭素原子で置換された炭化水素基を表すが、好まし
くは、アルキル基、フェニル基、アリール基及びこれら
の基の水素原子の少なくとも一部が塩素原子又は臭素原
子で置換された基より選ばれる基であり、例えば、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等のアル
キル基;フェニル基;アリール基;又は、これらの基の
水素原子の少なくとも一部が塩素原子又は臭素原子で置
換された基等が挙げられ、好ましくはアルキル基(置換
されていない)が挙げられる。また、上記一般式(IV)
中、Xは加水分解性の基であれば特に制限されないが、
アルコキシ基、ハロゲン原子又はアルコキシアルコキシ
基等を好ましく挙げることができる。この様な化合物と
して具体的には、トリメチルクロロシラン、トリエチル
クロロシラン、tert−ブチルジメチルクロロシラン、フ
ェニルジメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラ
ン、トリメチルエトキシシラン等が挙げられる。
【0064】一般式(V)の(R13SiOSi(R1
3:上記一般式(V)中のR1は、上記一般式(IV)中の
1と同様であり、この様な化合物として、具体的に
は、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサエチルジシロキ
サン、ヘキサプロピルジシロキサン、ヘキサフェニルジ
シロキサン等が挙げられる。
【0065】酸触媒:具体的には塩酸、硝酸等の無機
酸;酢酸、クエン酸等の有機酸;好ましくは塩酸、硝
酸、酢酸等の揮発性の酸が挙げられる。
【0066】
【作用】従来の三次元シリコーン樹脂は化1に示すよう
に、R基によってネットワーク構造が寸断され、分子の
連続性が低いのに対し、本発明の三次元シリコーン樹脂
は例えば化18に示すように、Qnで示される有機基が
樹脂のネットワーク構造の一部となっているので、分子
の連続性が向上し、これにより柔軟で強固で均一な薄い
撥水性被膜が得られる。
【0067】
【実施例】以下に本発明を一般式(III)の珪素化合物
n[Si(X)3nの製造例と共にシリコーン樹脂の
製造実施例によって説明する。 <Qn[Si(X)3nの製造例>
【0068】
【製造例1】耐圧ビン型の反応容器にアリルトリクロロ
シラン70.2g、モノハイドロジェントリクロロシラ
ン54.2gを採り混合した。次に塩化白金酸H2Pt
Cl6・6H2Oをテトラヒドロフラン中で加熱し、白金
0.2ミリモルに相当するこの溶液を前述の混合溶液に
添加した後、反応容器を80℃で4時間加熱した。ろ
過、分留を行ってテトラヒドロフラン、塩化白金酸を除
去して透明液体を得た。IR、1H−NMR、13C−N
MR、29Si−NMR測定を行ったところ、この液体が
式(1b)で表される化合物であることが確認された。
【0069】
【化19】 Cl3Si(CH2)3SiCl3 ・・・(1b)
【0070】
【製造例2】還流冷却器、攪拌装置及びガス導入管付き
三つ口フラスコにテレフタル酸ジアリル49.3g、3
−メルカプトトリメトキシシラン78.6g、ベンゼン
450mlを採り、攪拌混合した。さらに、この溶液
に、アゾビスイソブチロニトリル0.5gをベンゼン5
0mlに溶解した溶液を添加し、攪拌混合した。攪拌を
続けながら、室温で乾燥窒素ガスによるバブリングを1
時間行った後、加熱してベンゼンの沸点で24時間還流
を行って反応を完結させた。ロータリーエバポレーター
でベンゼンを除去して粘性液体を得た。IR、1H−N
MR、13C−NMR、29Si−NMR測定を行ったとこ
ろ、この液体が式(2b)で表される化合物であること
が確認された。
【0071】
【化20】
【0072】
【製造例3】還流冷却器、攪拌装置及びガス導入管付き
三つ口フラスコにビニルトリメトキシシラン44.5
g、3−メルカプトトリメトキシシラン58.9g、ベ
ンゼン400mlを採り攪拌混合した。さらにこの溶液
に、アゾビスイソブチロニトリル0.5gをベンゼン5
0mlに溶解した溶液を添加し、攪拌混合した。攪拌を
続けながら、室温で乾燥窒素ガスによるバブリングを1
時間行った後、加熱してベンゼンの沸点で24時間還流
を行って反応を完結させた。ロータリーエバポレーター
でベンゼンを除去して粘性液体を得た。IR、1H−N
MR、13C−NMR、29Si−NMR測定を行ったとこ
ろ、この液体が式(3b)で表される化合物であること
が確認された。
【0073】
【化21】 (CH3O)3Si(CH2)2S(CH2)3Si(OCH3)3 ・・・(3b)
【0074】
【製造例4】還流冷却器、攪拌装置及びガス導入管付き
三つ口フラスコに3−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン110.7g、ジエチルエーテル400ml、トリエ
チルアミン100mlを採り氷冷しつつ攪拌混合した。
さらに、氷冷攪拌を続けながらこの溶液に、3−ブテノ
イルクロライド45.3gをジエチルエーテル100m
lに溶解した溶液を滴下した。滴下後さらに1時間攪拌
を続けた。生成した白色沈殿をろ別した後、ロータリー
エバポレーターでジエチルエーテル、トリエチルアミン
を除去して粘性液体を得た。
【0075】耐圧ビン型の反応容器に上記の液体82.
7g、モノハイドロジェントリエトキシシラン49.3
gを採り混合した。次に塩化白金酸H2PtCl6・6H
2Oをテトラヒドロフラン中で加熱し、白金0.2ミリ
モルに相当するこの溶液を前述の混合溶液に添加した
後、反応容器を80℃で4時間加熱した。ろ過、分留を
行ってテトラヒドロフラン、塩化白金酸を除去して透明
液体を得た。IR、1H−NMR、13C−NMR、29
i−NMR測定を行ったところ、この液体が式(4b)
で表される化合物であることが確認された。
【0076】
【化22】
【0077】
【製造例5】耐圧ビン型の反応容器にグリセリントリ1
0−ウンデセノエート177.3g、モノハイドロジェ
ントリメトキシシラン110.0gを採り混合した。次
に塩化白金酸H2PtCl6・6H2Oをテトラヒドロフ
ラン中で加熱し、白金0.2ミリモルに相当するこの溶
液を前述の混合溶液に添加した後、反応容器を80℃で
4時間加熱した。ろ過、分留を行ってテトラヒドロフラ
ン、塩化白金酸を除去して透明液体を得た。IR、1
−NMR、13C−NMR、29Si−NMR測定を行った
ところ、この液体が式(5b)で表される化合物である
ことが確認された。
【0078】
【化23】
【0079】
【製造例6】還流冷却器、攪拌装置及びガス導入管付き
三つ口フラスコに1,2,4−トリビニルシクロヘキサ
ン48.7g、3−メルカプトトリス(β−メトキシメ
トキシ)シラン257.8g、ベンゼン800mlを採
り攪拌混合した。さらにこの溶液に、アゾビスイソブチ
ロニトリル0.8gをベンゼン100mlに溶解した溶
液を添加し、攪拌混合した。攪拌を続けながら、室温で
乾燥窒素ガスによるバブリングを1時間行った後、加熱
してベンゼンの沸点で24時間還流を行って反応を完結
させた。ロータリーエバポレーターでベンゼンを除去し
て粘性液体を得た。IR、1H−NMR、13C−NM
R、29Si−NMR測定を行ったところ、この液体が式
(6b)で表される化合物であることが確認された。
【0080】
【化24】
【0081】
【製造例7】還流冷却器、攪拌装置及びガス導入管付き
三つ口フラスコに3−アミノプロピルトリクロロシラン
57.9g、ジエチルエーテル320ml、トリエチル
アミン80mlを採り氷冷しつつ攪拌混合した。さら
に、氷冷攪拌を続けながらこの溶液にトリメゾイルクロ
ライド26.8gをジエチルエーテル100mlに溶解
した溶液を滴下した。滴下後さらに1時間を攪拌を続け
た。生成した白色沈殿をろ別した後、ロータリーエバポ
レーターでジエチルエーテル、トリエチルアミンを除去
して白色固体を得た。IR、1H−NMR、13C−NM
R、29Si−NMR測定を行ったところ、この固体が式
(7b)で表される化合物であることが確認された。
【0082】
【化25】
【0083】
【製造例8】還流冷却器、攪拌装置及びガス導入管付き
三つ口フラスコに3,3’−ジアミノベンジジン64.
3g、テトラヒドロフラン900ml、トリエチルアミ
ン200mlを採り、氷冷しつつ攪拌混合した。さら
に、氷冷攪拌を続けながらこの溶液に、アクリロイルク
ロライド108.6gをテトラヒドロフランmlに溶解
した溶液を滴下した。滴下後さらに1時間攪拌を続け
た。生成した白色沈殿をろ別した後、ロータリーエバポ
レーターで、テトラヒドロフラントリエチルアミンを除
去して白色固体を得た。
【0084】耐圧ビン型の反応容器に上記の固体86.
1g、モノハイドロジェントリメトキシシラン97.8
gを採り混合した。次に塩化白金酸H2PtCl6・6H
2Oをテトラヒドロフラン中で加熱し、白金0.2ミリ
モルに相当するこの溶液を前述の混合溶液に添加した
後、反応容器を80℃で4時間加熱した。ろ過、分留を
行ってテトラヒドロフラン、塩化白金酸を除去して白色
固体を得た。IR、1H−NMR、13C−NMR、29
i−NMR測定を行ったところ、この固体が式(8b)
で表される化合物であることが確認された。
【0085】
【化26】
【0086】
【製造例9】還流冷却器、攪拌装置及びガス導入管付き
三つ口フラスコにペンタエリトリトールテトラメタクリ
レート81.7g、3−メルカプトトリエトキシシラン
190.7g、ベンゼン800mlを採り、攪拌混合し
た。さらにこの溶液に、アゾビスイソブチロニトリル
0.5gをベンゼン100mlに溶解した溶液を添加
し、攪拌混合した。攪拌を続けながら、室温で乾燥窒素
ガスによるバブリングを1時間行った後、加熱してベン
ゼンの沸点で24時間還流を行って反応を完結させた。
ロータリーエバポレーターでベンゼンを除去して粘性液
体を得た。IR、1H−NMR、13C−NMR、29Si
−NMR測定を行ったところ、この液体が式(9b)で
表される化合物であることが確認された。
【0087】
【化27】
【0088】
【製造例10】還流冷却器、攪拌装置及びガス導入管付
き三つ口フラスコにグリセロール−1,3−ジアリルエ
ーテル27.6g、テトラヒドロフラン200ml、ト
リエチルアミン50mlを採り、氷冷しつつ攪拌混合し
た。さらに、氷冷攪拌を続けながらこの溶液に、アジポ
イルクロライド14.6gをテトラヒドロフラン100
mlに溶解した溶液を滴下した。滴下後さらに1時間攪
拌を続けた。生成した白色沈殿をろ別した後、ロータリ
ーエバポレーターでジエチルエーテル、トリエチルアミ
ンを除去して粘性液体を得た。
【0089】耐圧ビン型の反応容器に上記の液体28.
2g、モノハイドロジェントリクロロシシラン54.2
gを採り混合した。次に、塩化白金酸H2PtCl6・6
2Oをテトラヒドロフラン中で加熱し、白金0.2ミ
リモルに相当するこの溶液を前述の混合溶液に添加した
後、反応容器を80℃で4時間加熱した。分留を行って
テトラヒドロフラン、塩化白金酸を除去して透明液体を
得た。IR、1H−NMR、13C−NMR、29Si−N
MR測定を行ったところ、この液体が式(10b)で表
される化合物であることが確認された。
【0090】
【化28】
【0091】
【製造例11】還流冷却器、攪拌装置およびガス導入管
付き三つ口フラスコに3−アミノプロピルトリメトキシ
シラン107.6g、テトラヒドロフラン600ml、
トリエチルアミン200mlを採り氷冷しつつ攪拌混合
した。さらに、氷冷攪拌を続けながらこの溶液に、テレ
フタル酸クロリド60.9gをテトラヒドロフラン20
0mlに溶解した溶液を滴下した。滴下後さらに1時間
攪拌を続けた。生成した白色沈殿をろ別した後、ロータ
リーポレーターでテトラヒドロフラン、トリエチルアミ
ンを除去して白色固体を得た。IR、1 H−NMR、13
C−NMR、29Si−NMR測定を行ったところ、この
固体が式(11b)で表される化合物であることが確認
された。
【0092】
【化29】
【0093】
【製造例12】還流冷却器、攪拌装置およびガス導入管
付き三つ口フラスコに3−アミノプロピルトリクロロシ
シラン96.5g、ジエチルエーテル500ml、トリ
エチルアミン150mlを採り氷冷しつつ攪拌混合し
た。さらに、氷冷攪拌を続けながらこの溶液に、イソフ
タル酸クロリド50.8gをジエチルエーテル150m
lに溶解した溶液を滴下した。滴下後さらに1時間攪拌
を続けた。生成した白色沈殿をろ別した後、ロータリー
ポレーターでジエチルエーテル、トリエチルアミンを除
去して白色固体を得た。IR、1 H−NMR、13C−N
MR、29Si−NMR測定を行ったところ、この固体が
(12b)で表される化合物であることが確認された。
【0094】
【化30】
【0095】<シリコーン樹脂の製造実施例>
【0096】
【実施例1】冷却器、攪拌装置付き三つ口フラスコに製
造例1の珪素化合物64.0g、メチルエチルケトン1
50mlを採り混合溶解した。攪拌を続けながらこの溶
液に、水9.0gをメチルエチルケトン50mlに溶解
した溶液を添加した。添加終了後攪拌を続けながら40
℃で30分間放置した。この混合溶液にトリメチルクロ
ロシラン74.8g、水40.5g、メチルエチルケト
ン100ml、濃塩酸1.3mlからなる溶液を添加
し、攪拌をさらに続けながら40℃で4時間放置した。
反応終了後系は二相に分離したので、デカンテーション
により溶媒相を除去し、さらに5%炭酸水素ナトリウム
溶液及び水で洗浄後、再びデカンテーションにより水を
除去し、80℃で一昼夜乾燥して重縮合物を単離した。
IR、13C−NMR、1H−NMR、29Si−NMR測
定をを行ったところ、この重縮合体が[(CH33Si
1/2]のユニット及び[O3/2SiQ2SiO3/2](但
し、Q2は−(CH23−で示される2価の有機基を表
す。)のユニットからなるシリコーン樹脂であることが
確認された。
【0097】
【実施例2】冷却器、攪拌装置付き三つ口フラスコに製
造例2の珪素化合物89.6g、製造例3の珪素化合物
48.2g、3−アミノプロピルトリメトキシシラン
0.8gおよびエチルアルコール/テトラヒドロフラン
混合溶媒(重量比で7/3)300mlを採り、混合溶
解した。攪拌を続けながらこの溶液に、水9.1gを前
述の混合溶媒100mlに溶解した溶液を添加した。添
加終了後、攪拌を続けながら25℃で4時間放置した。
この混合溶液にトリメチルメトキシシラン116.7
g、水100.8g、前述の混合溶媒200ml、濃塩
酸2.8mlからなる溶液を添加し、攪拌をさらに続け
ながら25℃で10時間放置した。反応終了後、系は二
相に分離したので、デカンテーションにより溶媒相を除
去し、さらに5%炭酸水素ナトリウム溶液及び水で洗浄
後、再びデカンテーションにより水を除去し、80℃で
一昼夜乾燥して重縮合物を単離した。IR、13C−NM
R、1H−NMR、29Si−NMR測定をを行ったとこ
ろ、この重縮合体が[(CH33SiO1/2]のユニッ
ト、[O3/2SiQ2SiO3/2](但し、Q2は前記式
(1a)で示される2価の有機基を表す。)のユニット
及び[O3/2SiQ2'SiO3/2](但し、Q2'は−(C
22S(CH23−で示される2価の有機基を表
す。)のユニットからなるシリコーン樹脂であることが
確認された。
【0098】
【実施例3】冷却器、攪拌装置付き三つ口フラスコに製
造例4の珪素化合物44.0g、テトラメトキシシラン
22.8g、3−(4,5−ジヒドロイミダゾール)プ
ロピルトリエトキシシラン2.1gおよびイソプロピル
アルコール400mlを採り、混合溶解した。攪拌を続
けながらこの溶液に、水10.1gをイソプロピルアル
コール100mlに溶解した溶液を添加した。添加終了
後、攪拌を続けながら60℃で2時間放置した。この混
合溶液にヘキサエチルジシロキサン147.9g、水5
4.0g、イソプロピルアルコール200ml、濃硝酸
3.0mlからなる溶液を添加し、攪拌をさらに続けな
がら60℃で16時間放置した。反応終了後、系は二相
に分離したので、デカンテーションにより溶媒相を除去
し、さらに5%炭酸水素ナトリウム溶液及び水で洗浄
後、凍結乾燥により水を除去して重縮合物を単離した。
IR、13C−NMR、1H−NMR、29Si−NMR測
定を行ったところ、この重縮合体が[(C253Si
1/2]のユニット、[SiO 2]のユニット及び[O
3/2SiQ2SiO3/2](但し、Q2は前記式(2a)で
示される2価の有機基を表す。)のユニットからなるシ
リコーン樹脂であることが確認された。
【0099】
【実施例4】冷却器、攪拌装置付き三つ口フラスコに製
造例5の珪素化合物76.6g、トリエチルアミン0.
45gおよびエチルセロソルブ300mlを採り、混合
溶解した。攪拌を続けながらこの溶液に、水3.9gを
エチルセロソルブ100mlに溶解した溶液を添加し
た。添加終了後、攪拌を続けながら5℃で2時間放置し
た。この混合溶液にフェニルジメチルクロロシラン8
1.9g、水43.2g、エチルセロソルブ150m
l、濃硝酸3.0mlからなる溶液を添加し、攪拌をさ
らに続けながら20℃で8時間放置した。反応終了後、
系は二相に分離したので、デカンテーションにより溶媒
相を除去し、さらに5%炭酸水素ナトリウム溶液及び水
で洗浄後、再びデカンテーションにより水を除去し、8
0℃で一昼夜乾燥して重縮合物を単離した。IR、13
−NMR、1H−NMR、29Si−NMR測定をを行っ
たところ、この重縮合体が[(C65)(CH32Si
1/2]のユニット及び[(O3/2Si)33](但し、
3は前記式(3a)で示される3価の有機基を表
す。)のユニットからなるシリコーン樹脂であることが
確認された。
【0100】
【実施例5】冷却器、攪拌装置付き三つ口フラスコに製
造例6の珪素化合物32.2g、テトラエトキシシラン
2.8g、酢酸0.18gおよびジメチルスルフォキシ
ド250mlを採り混合溶解した。攪拌を続けながらこ
の溶液に、水5.5gをジメチルスルフォキシド50m
lに溶解した溶液を添加した。添加終了後、攪拌を続け
ながら60℃で6時間放置した。この混合溶液にヘキサ
プロピルジシロキサン44.6g、水13.4g、ジメ
チルスルフォキシド150ml、クエン酸4.0gから
なる溶液を添加し、攪拌をさらに続けながら60℃で1
8時間放置した。反応終了後、系は二相に分離したの
で、デカンテーションにより溶媒相を除去し、さらに5
%炭酸水素ナトリウム溶液及び水で洗浄後凍結乾燥によ
り水を除去して重縮合物を単離した。IR、13C−NM
R、1H−NMR、29Si−NMR測定をを行ったとこ
ろ、この重縮合体が[(C373SiO1/2 ]のユニ
ット、[SiO2]のユニット及び[(O3/2Si)
33](但し、Q3は前記式(4a)で示される3価の
有機基を表す。)のユニットからなるシリコーン樹脂で
あることが確認された。
【0101】
【実施例6】冷却器、攪拌装置付き三つ口フラスコに製
造例7の珪素化合物88.5g、テトラヒドロフラン5
00mlを採り、混合溶解した。攪拌を続けながらこの
溶液に、水15.6g及び濃アンモニア水1.5mlを
テトラヒドロフラン100mlに溶解した溶液を添加し
た。添加終了後、攪拌を続けながら10℃で1時間放置
した。この混合溶液にtert−ブチルジメチルクロロシラ
ン94.0g、水45.Og、テトラヒドロフラン30
0ml、酢酸5.0gからなる溶液を添加し、攪拌をさ
らに続けながら10℃で4時間放置した。反応終了後、
系は二相に分離したので、デカンテーションにより溶媒
相を除去し、さらに5%炭酸水素ナトリウム溶液及び水
で洗浄後、再びデカンテーションにより水を除去し、8
0℃で一昼夜乾燥して重縮合物を単離した。IR、13
−NMR、1H−NMR、29Si−NMR測定をを行っ
たところ、この重縮合体が[{(CH33C}{C
32SiO1/2]のユニット及び[(O3/2Si)
33](但し、Q3は前記式(5a)で示される3価の
有機基を表す。)のユニットからなるシリコーン樹脂で
あることが確認された。
【0102】
【実施例7】冷却器、攪拌装置付き三つ口フラスコに製
造例8の珪素化合物18.1g、製造例3の珪素化合物
4.1g、テトラメトキシシラン0.9g、テトラヒド
ロフラン300ml及び3−アミノプロピルメトキシシ
ラン0.6gを採り、混合溶解した。攪拌を続けながら
この溶液に、水6.0gをテトラヒドロフラン100m
lに溶解した溶液を添加した。添加終了後、攪拌を続け
ながら20℃で3時間放置した。この混合溶液にトリメ
チルメトキシシラン62.5g、水59.4g、テトラ
ヒドロフラン250ml、濃塩酸3.0mlからなる溶
液を添加し、攪拌をさらに続けながら20℃で12時間
放置した。反応終了後、系は二相に分離したので、デカ
ンテーションにより溶媒相を除去し、さらに5%炭酸水
素ナトリウム溶液及び水で洗浄後、再びデカンテーショ
ンにより水を除去し、80℃で一昼夜乾燥して重縮合物
を単離した。IR、13C−NMR、1H−NMR、29
i−NMR測定を行ったところ、この重縮合体が[(C
33SiO1/2]のユニット、[SiO2]のユニッ
ト、[O3/2SiQ2SiO3/2](但し、Q2は−(CH
22S(CH23−で示される2価の有機基を表す。)
のユニット及び[(O3/2Si)44](但し、Q4は前
記式(6a)で示される4価の有機基を表す。)のユニ
ットからなるシリコーン樹脂であることが確認された。
【0103】
【実施例8】冷却器、攪拌装置付き三つ口フラスコに製
造例9の珪素化合物98.1g、テトラエトキシシラン
1.7g、イソプロピルアルコール/テトラヒドロフラ
ン混合溶媒(重量比7/3)700ml及びモルフォリ
ン2.1gを採り、混合溶解した。攪拌を続けながらこ
の溶液に、水3.1gを前述の混合溶媒100mlに溶
解した溶液を添加した。添加終了後、攪拌を続けながら
20℃で4時間放置した。この混合溶液にトリメチルメ
トキシシラン83.4g、水64.8g、前述の混合溶
媒400ml、濃塩酸7.5mlからなる溶液を添加
し、攪拌をさらに続けながら20℃で12時間放置し
た。反応終了後、系は二相に分離したので、デカンテー
ションにより溶媒相を除去し、さらに5%炭酸水素ナト
リウム溶液及び水で洗浄後、再びデカンテーションによ
り水を除去し、80℃で一昼夜乾燥して重縮合物を単離
した。IR、13C−NMR、1H−NMR、29Si−N
MR測定をを行ったところ、この重縮合体が[(C
33SiO1/2]のユニット、[(O3/2Si)44
(但し、Q4は前記式(7a)で示される4価の有機基
を表す。)のユニット及び[SiO2]のユニットから
なるシリコーン樹脂であることが確認された。
【0104】
【実施例9】冷却器、攪拌装置付き三つ口フラスコに製
造例10の珪素化合物82.4g、アセトン400ml
を採り混合溶解した。攪拌を続けながらこの溶液に、水
21.6gをアセトン100mlに溶解した溶液を添加
した。添加終了後、攪拌を続けながら20℃で1時間放
置した。この混合溶液にヘキサメチルジシロキサン6
5.0g、水36.0g、アセトン200ml、濃塩酸
7.0mlからなる溶液を添加し、攪拌をさらに続けな
がら20℃で4時間放置した。反応終了後、系は二相に
分離したので、デカンテーションにより溶媒相を除去
し、さらに5%炭酸水素ナトリウム溶液、水で洗浄後、
再びデカンテーションにより水を除去し、80℃で一昼
夜乾燥して重縮合物を単離した。IR、13C−NMR、
1H−NMR、29Si−NMR測定をを行ったところ、
この重縮合体が[(CH33SiO1/ 2]のユニット及
び[(O3/2Si)44](但し、Q4は前記式(8a)
で示される4価の有機基を表す。)のユニットからなる
シリコーン樹脂であることが確認された。
【0105】
【実施例10】冷却器、攪拌装置付き三つ口フラスコに
製造例1の化合物24.9g、製造例12の化合物6
1.9g、テトラヒドロフラン250mlを採り混合溶
解した。攪拌を続けながらこの溶液に水16.2gをテ
トラヒドロフラン70mlに溶解した溶液を添加した。
添加終了後攪拌を続けながら20℃で1時間放置した。
この混合溶液にトリメチルクロロシラン130.2g、
水24.3g、テトラヒドロフラン150ml、濃塩酸
3mlからなる溶液を添加し、攪拌をさらに続けながら
20℃で8時間放置した。反応後水を少量加えると系は
二相に分離したので、デカンテーションにより溶媒相を
除去し、ロータリーエバポレーターで残存する揮発成分
を除去して重縮合物を単離した。IR、1H−NMR、
13C−NMR、29Si−NMR測定を行ったところ、こ
の重縮合体が[(CH33SiO1/2]のユニット、
[O3/2 SiQ2 SiO3/2](但し、Q2 は−(C
23−を表す。)のユニットおよび[O3/2 SiQ2'
SiO3/2](但し、Q2'は、前記式(9a)で示され
る2価の有機基を表す。)のユニットからなるシリコー
ン樹脂であることが確認された。
【0106】
【実施例11】冷却器、攪拌装置付き三つ口フラスコに
製造例3の化合物38.8g、製造例11の化合物1
8.3g、3−アミノプロピルトリメトキシシラン1.
1g、エチルアルコール100mlを採り混合溶解し
た。攪拌を続けながらこの溶液に水8.2gをエチルア
ルコール40mlに溶解した溶液を添加した。添加終了
後攪拌を続けながら20℃で2時間放置した。この混合
溶液にトリメチルメトキシシラン62.5g、水12.
2g、エチルアルコール60ml、濃塩酸1.5mlか
らなる溶液を添加し、攪拌をさらに続けながら20℃で
16時間放置した。反応後系は二相に分離したので、デ
カンテーションにより溶媒相を除去し、5%炭酸水素ナ
トリウム溶液および水で洗浄後ロータリーエバポレータ
ーで残存する揮発成分を除去して重縮合物を単離した。
IR、1H−NMR、13C−NMR、29Si−NMR測
定を行ったところ、この重縮合体が[(CH33SiO
1/2]のユニット、[O3/2SiQ2SiO3/2](但し、
2は−(CH22S(CH23−を表す。)のユニッ
トおよび[O3/2SiQ2'SiO3/2](但し、Q2'は、
前記式(9a)で示される2価の有機基を表す。)のユ
ニットからなるシリコーン樹脂であることが確認され
た。
【0107】
【実施例12】冷却器、攪拌装置付き三つ口フラスコに
製造例2の化合物57.5g、製造例11の化合物1
4.7g、テトラメトキシシラン4.6g、3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン0.3g、エチルアルコー
ル/テトラヒドロフラン混合溶媒(重量比で7/3)2
00mlを採り混合溶解した。攪拌を続けながらこの溶
液に水15.0gを前記の混合溶媒50mlに溶解した
溶液を添加した。添加終了後攪拌を続けながら20℃で
2時間放置した。この混合溶液にトリメチルメトキシシ
ラン93.8g、水20.0g、前記の混合溶媒100
ml、濃硝酸2.5mlからなる溶液を添加し、攪拌を
さらに続けながら20℃で12時間放置した。反応後少
量の水の添加により系は二相に分離したので、デカンテ
ーションにより溶媒相を除去し、5%炭酸水素ナトリウ
ム溶液および水で洗浄後ロータリーエバポレーターで残
存する揮発成分を除去して重縮合物を単離した。IR、
1H−NMR、13C−NMR、29Si−NMR測定を行
ったところ、この重縮合体が[(CH33SiO1/2
のユニット、[O3/2SiQ2SiO3/2](但しQ2は前
記式(1a)で表される二価の有機基を表す。)のユニ
ットおよび[O3/2SiQ2'SiO3/2](但し、Q2'
は、前記式(9a)で表される二価の有機基を表す。)
のユニット、および[SiO2]のユニットからなるシ
リコーン樹脂であることが確認された。
【0108】
【比較例1】製造例2及び3の珪素化合物の代わりにS
i(OCH34を用いて実施例2と同様な操作を行う。
【0109】すなわち、冷却器、攪拌装置付き三つ口フ
ラスコにSi(OCH3460.9g、3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン0.8gおよびエチルアルコー
ル300mlを採り、混合溶解した。攪拌を続けながら
この溶液に、水8.7gをエチルアルコール100ml
に溶解した溶液を添加した。添加終了後攪拌を続けなが
ら25℃で4時間放置した。この混合溶液にトリメチル
メトキシシラン200.0g、水138.2g、エチル
アルコール200ml、濃塩酸5mlからなる溶液を添
加し、攪拌をさらに続けながら25℃で10時間放置し
た。以下、実施例2と同様に操作し、[(CH33Si
1/2]のユニット及び[SiO2]のユニットからなる
シリコーン樹脂を調製した。
【0110】
【比較例2】製造例2及び3の珪素化合物の代わりにC
25Si(OCH33を用いて実施例2と同様な操作を
行う。
【0111】すなわち、冷却器、攪拌装置付き三つ口フ
ラスコにC25Si(OCH3360.1g、3−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン0.8gおよびエチルア
ルコール300mlを採り、混合溶解した。攪拌を続け
ながらこの溶液に、水10.8gをエチルアルコール1
00mlに溶解した溶液を添加した。添加終了後攪拌を
続けながら25℃で4時間放置した。この混合溶液にト
リメチルメトキシシラン166.7g、水97.3g、
エチルアルコール200ml、濃塩酸4.2mlからな
る溶液を添加し、攪拌をさらに続けながら25℃で10
時間放置した。以下、実施例2と同様に操作し、[(C
33SiO1/2]のユニット及び[C25SiO3/2
のユニットからなるシリコーン樹脂を調製した。
【0112】<被膜の性能試験>以上のようにして得ら
れた実施例及び比較例の各シリコーン樹脂をテトラヒド
ロフランに溶解し、この溶液にタルクを、得られる組成
物に対し5重量%添加し、シリコーン樹脂組成物(前記
溶液量は95重量%)を調製した。なお、各シリコーン
樹脂の濃度は、組成物に対し5重量%以下、10重量%
の2種類とした。
【0113】樹脂濃度5%以下のシリコーン樹脂組成物
については、本実施例の組成物の場合は、市販のアルミ
板上にスプレー法で塗布し、室温で12時間乾燥後、さ
らに60℃で12時間乾燥することにより、被膜を形成
できたが、比較例の組成物の場合は被膜を形成できなか
った。
【0114】また、樹脂濃度10重量%のシリコーン樹
脂組成物について同様にアルミ板上に塗布乾燥して被膜
を形成し、このアルミ板を曲げて柔軟性の試験を行っ
た。その結果、実施例1〜12のシリコーン樹脂から得
られた被膜には亀裂は全く生じなかったのに対し、比較
例1、2のシリコーン樹脂から得られた被膜には亀裂が
生じた。
【0115】以上の試験により、本発明のシリコーン樹
脂が従来型のシリコーン樹脂と比較して強固で柔軟な被
膜を与えることが証明された。
【0116】
【発明の効果】本発明のシリコーン樹脂の製造方法によ
れば、ネットワーク中の全ての珪素−珪素原子間に大部
分が有機結合である三次元結合を生じさせ、分子の連続
性及びフレキシビリティを向上させることができるの
で、このような方法で得られるシリコーン樹脂を用いれ
ば、プラスチック、金属、皮膚等の各種基体上に柔軟で
強固な被膜を薄く均一に形成することができる。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): Qn(SiO3/2n (但し、Qnはn価の有機基を表し、またnは2〜6の
    整数のいずれか1つを表す。)で示されるユニットの少
    なくとも1種を主構成ユニットとし、末端が式(II): (R13SiO1/2 (但し、R1は互いに同一であっても異なっていてもよ
    く、炭化水素基、又は水素原子の少なくとも一部が塩素
    原子又は臭素原子で置換された炭化水素基を表す。)で
    示されるユニットで封鎖されたシリコーン樹脂。
  2. 【請求項2】 更にSiO2ユニットがSiO2/Q
    n(SiO3/2nモル比で(3/2)以下含まれる請求
    項1記載のシリコーン樹脂。
  3. 【請求項3】 一般式(I)のnが2、3、4のいずれ
    かである請求項1記載のシリコーン樹脂。
  4. 【請求項4】 一般式(I)のQnが、1)アルキレン
    基;2)ポリメチレン基;3)フェニレン基;4)アリ
    ーレン基;5)前記1)〜4)の基の水素原子が更にア
    ルキル基、フェニル基、アリール基、アルキレン基、ポ
    リメチレン基、フェニレン基及びアリーレン基よりなる
    群の少なくとも1種で置換された基;6)前記1)〜
    4)の基の構造中にエーテル、チオエーテル、エステ
    ル、ケトン、アミド、イミド、アミン及びイミンよりな
    る群の少なくとも1種の官能基を含んだ基;及び7)前
    記1)〜6)の基の水素原子が塩素原子又は臭素原子で
    置換された基;よりなる群の1種である請求項1記載の
    シリコーン樹脂。
  5. 【請求項5】 主構成ユニットが、一般式(I)にQn
    してジカルボン酸のジアミドを含む2価の有機基を導入
    したユニット及び一般式(I)にQnとしてジカルボン酸
    のジアミドを含む2価の有機基以外の2価の有機基を導
    入したユニットからなる請求項1記載のシリコーン樹
    脂。
  6. 【請求項6】 一般式(II)のR1がアルキル基、フェ
    ニル基、アリール基及びこれらの基の水素原子の少なく
    とも一部が塩素原子又は臭素原子で置換された基よりな
    る群の1種である請求項1記載のシリコーン樹脂。
  7. 【請求項7】 一般式(III): Qn[Si(X)3n (但し、Qnはn価の有機基を表し、またnは2〜6の
    整数のいずれか1つを表す。Xは互いに同一でも異なっ
    ていてもよく、加水分解性の基を表す。)で示される加
    水分解性珪素化合物の少なくとも1種を加水分解重縮合
    させた後、これに一般式(IV): (R13SiX (但し、R1は互いに同一であっても異なっていてもよ
    く、炭化水素基、又は水素原子の少なくとも一部が塩素
    原子又は臭素原子で置換された炭化水素基を表し、また
    Xは加水分解性の基を表す。)及び/又は一般式
    (V): (R13SiOSi(R13 (但し、R1は前記一般式(IV)のR1に同じ。)で示さ
    れる珪素化合物を末端封鎖剤として反応させて前記重縮
    合物の末端を封鎖することを特徴とする請求項1記載の
    シリコーン樹脂の製造方法。
  8. 【請求項8】 加水分解重縮合工程で更にSi(X)4
    (但し、Xは前記一般式(III)のXに同じ。)が添加
    される請求項7記載のシリコーン樹脂の製造方法。
  9. 【請求項9】 一般式(III)のnが2、3、4のいず
    れかである請求項7記載のシリコーン樹脂の製造方法。
  10. 【請求項10】 一般式(III)のQnが、1)アルキレ
    ン基;2)ポリメチレン基;3)フェニレン基;4)ア
    リーレン基;5)前記1)〜4)の基の水素原子が更に
    アルキル基、フェニル基、アリール基、アルキレン基、
    ポリメチレン基、フェニレン基及びアリーレン基よりな
    る群の少なくとも1種で置換された基;6)前記1)〜
    4)の基の構造中にエーテル、チオエーテル、エステ
    ル、ケトン、アミド、イミド、アミン及びイミンよりな
    る群の少なくとも1種の官能基を含んだ基;及び7)前
    記1)〜6)の基の水素原子が塩素原子で置換された
    基;よりなる群の1種である請求項7記載のシリコーン
    樹脂の製造方法。
  11. 【請求項11】 加水分解性珪素化合物が、一般式(II
    I)にQnとしてジカルボン酸のジアミドを含む2価の有
    機基を導入した加水分解性珪素化合物及び一般式(II
    I)にQnとしてジカルボン酸のジアミドを含む2価の有
    機基以外の2価の有機基を導入した加水分解性珪素化合
    物からなる請求項7記載のシリコーン樹脂の製造方法。
  12. 【請求項12】 一般式(IV)及び(V)のR1がアルキ
    ル基、フェニル基、アリール基及びこれらの基の水素原
    子の少なくとも一部が塩素原子又は臭素原子で置換され
    た基よりなる群の1種である請求項7記載のシリコーン
    樹脂の製造方法。
  13. 【請求項13】 一般式(IV)のXがアルコキシ基、ハ
    ロゲン原子及びアルコキシアルコキシ基よりなる群の1
    種である請求項7記載のシリコーン樹脂の製造方法。
  14. 【請求項14】 一般式(III)の珪素化合物を、この
    化合物の加水分解性の基を完全に加水分解するのに必要
    な理論量以下の水と、前記珪素化合物の5モル%以下の
    量のアミノ置換基又は4,5−ジヒドロイミダゾール置
    換基を有するシランの存在下で加水分解重縮合すること
    を特徴とする請求項7記載のシリコーン樹脂の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6384119B1 (en) 2000-06-22 2002-05-07 Basf Corporation Coating compositions comprising volatile linear siloxane fluids
JP2020203838A (ja) * 2019-06-14 2020-12-24 信越化学工業株式会社 エステル基含有(加水分解性)オルガノシラン化合物、表面処理剤及び物品

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