JPH0892167A - 芳香族炭酸ジエステルの製造方法 - Google Patents

芳香族炭酸ジエステルの製造方法

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JPH0892167A
JPH0892167A JP6226264A JP22626494A JPH0892167A JP H0892167 A JPH0892167 A JP H0892167A JP 6226264 A JP6226264 A JP 6226264A JP 22626494 A JP22626494 A JP 22626494A JP H0892167 A JPH0892167 A JP H0892167A
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carbonic acid
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JP6226264A
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Mitsunori Ito
光則 伊藤
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 毒性の高いホスゲンを用いることなく、安価
で安全性の高い原料を用い、芳香族炭酸ジエステルを選
択的に製造する方法を提供すること。 【構成】 一般式(I) 【化1】 (R1 〜R4 は明細書に記載したとおりである。)で表
される尿素類とフェノール類とを、モル比1:0.1〜
1:20の割合で反応させるか、又は一般式(II) 【化2】 (R5 ,R6 ,X2 及びnは明細書に記載したとおりで
ある。)で表されるアリールカーバメート類とフェノー
ル類とを、モル比1:0.1〜1:20の割合出反応させ
ることにより、芳香族炭酸ジエステルを製造する方法で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族炭酸ジエステル
の製造方法に関し、さらに詳しくは、毒性の高いホスゲ
ンを用いることなく、安価で安全性の高い原料、すなわ
ち尿素類とフェノール類、又はアリールカーバメート類
とフェノール類とを用い、副反応を抑制して選択的に芳
香族炭酸ジエステルを製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】エンジニアリングプラスチックとして、
電気・電子分野,自動車分野,光学部品分野,その他工
業分野で幅広く用いられているポリカーボネートは、一
般にジヒドロキシ化合物とホスゲンとを直接反応させる
界面重縮合法により製造されている。しかしながら、こ
の界面重縮合法においては、有毒なホスゲンガス及び塩
化メチレンを使用するという問題があり、従来より改良
が望まれていた。この問題を解決する方法として、近
年、炭酸ジエステルを原料に用いたエステル交換法、い
わゆる溶融法の開発研究が盛んに行われるようになり、
それに伴って芳香族炭酸ジエステルが注目されるように
なってきた。この芳香族炭酸ジエステルの製造方法とし
ては、例えばフェノール類とホスゲンとを反応させる方
法、及び炭酸ジアルキルとフェノール類とをエステル交
換反応させる方法などが知られているが、前者の方法で
は有毒なホスゲンガスを使用するという問題があり、後
者の方法は収率が低いという問題があった。したがって
このような事情から、芳香族炭酸ジエステルの新規な製
造方法の開発が望まれていた。
【0003】ところで、アルコール類及びフェノール類
と尿素類との反応は公知であり(「Polym,Pre
pr.」第25巻,第1号,第272ページ)、特にア
ルコール類との反応は、特開平6−49055公報や特
開平6−49056号公報に開示されているように、触
媒の存在下で定量的に進行することが知られている。し
かしながら、フェノール類との反応については、活性化
された尿素との反応〔「Angev.Chem.」第6
8巻,第754ページ(1958年)〕が知られている
のみで、活性の極めて低い尿素やその誘導体から、芳香
族炭酸ジエステルを製造することは極めて困難である。
また、フェノール類と尿素類との反応においては、中間
体のアリールカーバメートが分解しやすく(「Poly
m,Prepr.」第25巻,第1号,第272ペー
ジ)、目的物である芳香族炭酸ジエステルの製造をさら
に困難にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明、このような状
況下で、毒性の高いホスゲンを用いることなく、安価で
安全性の高い原料、すなわち尿素類とフェノール類、又
はアリールカーバメート類とフェノール類とを用い、副
反応を抑制して選択的に芳香族炭酸ジエステルを製造す
る方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、尿素類とフェノ
ール類、又はアリールカーバメート類とフェノール類と
のモル比を、所定の範囲にコントロールすることによ
り、副反応が抑制され、目的物の芳香族炭酸ジエステル
が選択的に得られることを見出した。本発明は、かかる
知見に基づいて完成したものである。すなわち、本発明
の第一の目的は、一般式(I)
【0006】
【化7】
【0007】(式中、R1 〜R4 は、それぞれ水素原子
又は炭素数1〜18のヘテロ原子を含んでいてもよい炭
化水素基を示し、それらはたがいに同一であっても異な
っていてもよい。)で表される尿素類と、一般式(II)
【0008】
【化8】
【0009】(式中、X1 は水素原子、ハロゲン原子又
は炭素数1〜18のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化
水素基、mは1〜5の整数を示し、X1 が複数ある場合
は複数のX1 は同一でも異なっていてもよい。)で表さ
れるフェノール類とを、モル比1:0.1ないし1:20
の割合で反応させることを特徴とする、一般式(III)
【0010】
【化9】
【0011】(式中、X1 は前記と同じである。)で表
される芳香族炭酸ジエステルの製造方法を提供すること
にあり、第二の目的は、一般式(IV)
【0012】
【化10】
【0013】(式中、R5 及びR6 はそれぞれ水素原子
又は炭素数1〜18のヘテロ原子を含んでいてもよい炭
化水素基を示し、それらはたがいに同一であっても異な
っていてもよく、X2 は水素原子、ハロゲン原子又は炭
素数1〜18のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素
基、nは1〜5の整数を示し、X2 が複数ある場合は複
数のX2 は同一でも異なっていてもよい。)で表される
アリールカーバメート類と、一般式(V)
【0014】
【化11】
【0015】(式中、X3 は水素原子、ハロゲン原子又
は炭素数1〜18のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化
水素基、pは1〜5の整数を示し、X3 が複数ある場合
は複数のX3 は同一でも異なっていてもよい。)で表さ
れるフェノール類とを、モル比1:0.1ないし1:20
の割合で反応させることを特徴とする、一般式(VI)
【0016】
【化12】
【0017】(式中、X2 ,X3 ,n及びpは前記と同
じである。)で表される芳香族炭酸ジエステルの製造方
法を提供することにある。本発明における第一の発明に
おいては、原料として尿素類及びフェノール類が用いら
れる。該尿素類としては、一般式(I)
【0018】
【化13】
【0019】で表される化合物が使用される。この一般
式(I)において、R1 〜R4 は、それぞれ水素原子又
は炭素数1〜18のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化
水素基を示す。この炭素数1〜18のヘテロ原子(例え
ば酸素原子,硫黄原子など)を含んでいてもよい炭化水
素基としては、例えばメチル基,エチル基,n−プロピ
ル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,
sec−ブチル基,t−ブチル基,ペンチル基,ヘキシ
ル基,オクチル基,デシル基などの炭素数1〜18のア
ルキル基、シクロペンチル基,シクロヘキシル基,シル
ロオクチル基などの炭素数5〜18のシクロアルキル
基、フェニル基,トリル基,キシリル基,ナフチル基な
どの炭素数6〜18のアリール基、ベンジル基,フェネ
チル基などの炭素数7〜18のアリールアルキル基、メ
トキシ基,エトキシ基,n−プロポキシ基,イソプロポ
キシ基,n−ブトキシ基,イソブトキシ基,sec−ブ
トキシ基,t−ブトキシ基,ペントキシ基,ヘキソキシ
基,オクトキシ基,デシルオキシ基などの炭素数1〜1
8のアルコキシ基、メチルチオ基,エチルチオ基,n−
プロピルチオ基,イソプロピルチオ基,n−ブチルチオ
基,イソブチルチオ基,sec−ブチルチオ基,t−ブ
チルチオ基,ペンチルチオ基,ヘキシルチオ基,オクチ
ルチオ基,デシルチオ基などの炭素数1〜18のアルキ
ルチオ基、シクロペントキシ基,シクロヘキソキシ基,
シクロオクトキシ基などの炭素数5〜18のシクロアル
コキシ基、シクロペンチルチオ基,シクロヘキシルチオ
基,シクロオクチルチオ基などの炭素数5〜18のシク
ロアルキルチオ基,フェニルオキシ基,トリルオキシ
基,キシリルオキシ基,ナフチルオキシ基などの炭素数
6〜18のアリールオキシ基、フェニルチオ基,トリル
チオ基,キシリルチオ基,ナフチルチオ基などの炭素数
6〜18のアリールチオ基、ベンジルオキシ基,フェネ
チルオキシ基などの炭素数7〜18のアリールアルコキ
シ基、ベンジルチオ基,フェネチルチオ基などの炭素数
7〜18のアリールアルキルチオ基などが挙げられる。
また、R1 〜R4 は、たがいに同一であっても異なって
いてもよい。
【0020】前記一般式(I)で表される尿素類の代表
例としては、尿素をはじめ、N−メチル尿素;N−エチ
ル尿素;N−n−プロピル尿素;N−イソプロピル尿
素;N−n−ブチル尿素;N−イソブチル尿素;N−s
ec−ブチル尿素;N−t−ブチル尿素;N−ペンチル
尿素;N−シクロヘキシル尿素;N−フェニル尿素;
N,N−ジメチル尿素;N,N' −ジメチル尿素;N,
N−ジエチル尿素;N,N' −ジエチル尿素;N,N−
ジ−n−プロピル尿素;N,N' −ジ−n−プロピル尿
素;N,N−ジイソプロピル尿素;N,N' −ジイソプ
ロピル尿素;N,N−ジフェニル尿素;N,N' −ジフ
ェニル尿素;N,N,N',N' −テトラメチル尿素;
N,N,N',N' −テトラエチル尿素;N,N,N',
N' −テトラ−n−プロピル尿素;N,N,N',N' −
テトライソプロピル尿素;N,N,N',N' −テトラフ
ェニル尿素;N−メチル−N' −エチル尿素;N−メチ
ル−N' −n−プロピル尿素;N−メチル−N' −イソ
プロピル尿素;N−メチル−N' −フェニル尿素;N−
エチル−N' −n−プロピル尿素;N−エチル−N' −
イソプロピル尿素;N−エチル−N' −フェニル尿素な
どが挙げられる。これらの中で、反応性及び経済性の面
から尿素が好適である。一方、フェノール類としては、
一般式(II)
【0021】
【化14】
【0022】で表される化合物が使用される。この一般
式(II)において、X1 は水素原子,ハロゲン原子又は
炭素数1〜18のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水
素基である。ハロゲン原子としては、フッ素,塩素,臭
素,ヨウ素であり、炭素数1〜18のヘテロ原子を含ん
でいてもよい炭化水素基としては、前記一般式(I)に
おけるR1 〜R4 の説明で例示した炭素数1〜18のア
ルキル基,炭素数5〜18のシクロアルキル基,炭素数
6〜18のアリール基,炭素数7〜18のアリールアル
キル基,炭素数1〜18のアルコキシ基若しくはアルキ
ルチオ基,炭素数5〜18のシクロアルコキシ基若しく
はシクロアルキルチオ基,炭素数6〜18のアリールオ
キシ基若しくはアリールチオ基、炭素数7〜18のアリ
ールアルコキシ基若しくはアリールアルキルチオ基など
を挙げることができる。mは1〜5の整数を示し、X1
が複数ある場合は複数のX1 は同一であっても異なって
いてもよい。
【0023】前記一般式(II)で表されるフェノール類
の代表例としては、フェノールをはじめ、o−,m−,
p−クロロフェノール;o−,m−,p−フルオロフェ
ノール;o−,m−,p−ブロモフェノール;2,4−
ジクロフェノール;2,4−ジフロオロフェノール;
2,4−ジブロモフェノール;o−,m−,p−クレゾ
ール;2,4−キシレノール;2,6−キシレノール;
3,4−キシレノール;3,5−キシレノール;o−,
m−,p−エチルフェノール;o−,m−,p−イソプ
ロピルフェノール;o−,m−,p−t−ブチルフェノ
ール;o−,m−,p−メトキシフェノール;o−,m
−,p−エトキシフェノール;o−,m−,p−シクロ
ヘキシルフェノール;o−,m−,p−フェニルフェノ
ール;p−クロロ−o−クレゾール;p−クロロ−m−
クレゾール;o−,m−,p−メチルチオフェノールな
どが挙げられる。これらの中で、反応性及び経済性の面
からフェノールが好適である。
【0024】本発明における第一の発明においては、前
記一般式(I)で表される尿素類と一般式(II)で表さ
れるフェノール類との使用割合は、モル比で1:0.1な
いし1:10の範囲にあることが必要である。フェノー
ル類が前記範囲より少ない場合、反応速度が極めて遅い
し、前記範囲より多いと中間体のアリールカーバメート
が分解するなど副反応が増大する傾向がみられる。反応
速度及び副反応の抑制などの面から、該尿素類とフェノ
ール類との好ましい使用割合は、モル比1:0.2ないし
1:5の範囲であり、特に、1:0.5ないし1:2の範
囲が好適である。次に、本発明における第二の発明にお
いては、原料としてアリールカーバメート類及びフェノ
ール類が用いられる。該アリールカーバメート類として
は、一般式(IV)
【0025】
【化15】
【0026】で表される化合物が使用される。この一般
式(IV)において、R5 及びR6 は、それぞれ水素原子
又は炭素数1〜18のヘテロ原子を含んでいてもよい炭
化水素基を示す。この炭素数1〜18のヘテロ原子を含
んでいてもよい炭化水素基としては、前記一般式(I)
におけるR1 〜R4 の説明で例示した炭素数1〜18の
アルキル基,炭素数5〜18のシクロアルキル基,炭素
数6〜18のアリール基,炭素数7〜18のアリールア
ルキル基,炭素数1〜18のアルコキシ基若しくはアル
キルチオ基,炭素数5〜18のシクロアルコキシ基若し
くはシクロアルキルチオ基,炭素数6〜18のアリール
オキシ基若しくはアリールチオ基,炭素数7〜18のア
リールアルコキシ基若しくはアリールアルキルチオ基な
どを挙げることができる。R5 及びR6 はたがいに同一
であっても異なっていてもよい。X2 は水素原子,ハロ
ゲン原子又は炭素数1〜18のヘテロ原子を含んでいて
もよい炭化水素基である。ハロゲン原子としては、フッ
素,塩素,臭素,ヨウ素であり、炭素数1〜18のヘテ
ロ原子を含んでいてもよい炭化水素基としては、前記一
般式(I)におけるR1 〜R4 の説明で例示した炭素数
1〜18のアルキル基,炭素数5〜18のシクロアルキ
ル基,炭素数6〜18のアリール基,炭素数7〜18の
アリールアルキル基,炭素数1〜18のアルコキシ基若
しくはアルキルチオ基,炭素数5〜18のシクロアルコ
キシ基若しくはシクロアルキルチオ基,炭素数6〜18
のアリールオキシ基若しくはアリールチオ基,炭素数7
〜18のアリールアルコキシ基若しくはアリールアルキ
ルチオ基などを挙げることができる。nは1〜5の整数
を示し、X2 が複数ある場合は複数のX2 は同一であっ
ても異なっていてもよい。
【0027】前記一般式(IV)で表されるアリールカー
バメート類の代表例としては、フェニルカーバメートを
はじめ、フェニル メチルカーバメート;フェニル ジ
メチルカーバメート;フェニル エチルカーバメート;
フェニル ジエチルカーバメート;フェニル n−プロ
ピルカーバメート;フェニル ジ−n−プロピルカーバ
メート;フェニル イソプロピルカーバメート;フェニ
ル ジイソプロピルカーバメート;クロロフェニルカー
バメート;クロロフェニル メチルカーバメート;クロ
ロフェニル ジメチルカーバメート;クロロフェニル
n−プロピルカーバメート;クロロフェニル ジ−n−
プロピルカーバメート;クロロフェニルイソプロピルカ
ーバメート;クロロフェニル ジイソプロピルカーバメ
ート;ジクロロフェニルカーバメート;ジクロロフェニ
ル メチルカーバメート;ジクロロフェニル ジメチル
カーバメート;ジクロロフェニル エチルカーバメー
ト;ジクロロフェニル ジエチルカーバメート;ジクロ
ロフェニル n−プロピルカーバメート;ジクロロフェ
ニル ジ−n−プロピルカーバメート;ジクロロフェニ
ル イソプロピルカーバメート;ジクロロフェニル ジ
イソプロピルカーバメート;クレジルカーバメート;ク
レジル メチルカーバメート;クレジル ジメチルカー
バメート;クレジル エチルカーバメート;クレジル
ジエチルカーバメート;クレジル n−プロピルカーバ
メート;クレジル ジ−n−ブチルカーバメート;クレ
ジル イソプロピルカーバメート;クレジル ジイソプ
ロピルカーバメート;キシレニルカーバメート;キシレ
ニル メチルカーバメート;キシレニル ジメチルカー
バメート;キシレニル エチルカーバメート;キシレニ
ル ジエチルカーバメート;キシレニル n−プロピル
カーバメート;キシレニル ジ−n−プロピルカーバメ
ート;キシレニル イソプロピルカーバメート;キシレ
ニル ジイソプロピルカーバメートなどを挙げることが
できる。これらの中で、反応性及び経済性の面から、フ
ェニルカーバメートが好適である。
【0028】一方、フェノール類としては、一般式
(V)
【0029】
【化16】
【0030】で表される化合物が用いられる。この一般
式(V)において、X3 は水素原子,ハロゲン原子又は
炭素数1〜18のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水
素基である。ハロゲン原子としては、フッ素,塩素,臭
素,ヨウ素であり、炭素数1〜18のヘテロ原子を含ん
でいてもよい炭化水素基としては、前記一般式(I)に
おけるR1 〜R4 の説明で例示した炭素数1〜18のア
ルキル基,炭素数5〜18のシクロアルキル基,炭素数
6〜18のアリール基,炭素数7〜18のアリールアル
キル基,炭素数1〜18のアルコキシ基若しくはアルキ
ルチオ基,炭素数5〜18のシクロアルコキシ基若しく
はシクロアルキルチオ基,炭素数6〜18のアリールオ
キシ基若しくはアリールチオ基,炭素数7〜18のアリ
ールアルコキシ基若しくはアリールアルキルチオ基など
を挙げることができる。pは1〜5の整数を示し、X3
が複数ある場合は複数のX3 は同一であっても異なって
いてもよい。この一般式(V)で表されるフェノール類
の代表例としては、前記一般式(II)で表されるフェノ
ール類の代表例として例示したものと同じものを挙げる
ことができる。これらの中で、反応性及び経済性の面か
ら、フェノールが好適である。本発明における第二の発
明においては、前記一般式(IV)で表されるアリールカ
ーバメート類と一般式(V)で表されるフェノール類と
の使用割合は、モル比で1;0.1ないし1;20の範囲
にあることが必要である。フェノール類が前記範囲より
少ない場合、反応速度が極めて遅く、前記範囲より多い
と副反応が増大する傾向がみられる。反応速度及び副反
応の抑制などの面から、該アリールカーバメート類とフ
ェノール類との好ましい使用割合は、モル比で1:0.2
ないし1:5の範囲であり、特に1:0.5ないし1:2
の範囲が好適である。
【0031】前記第一の発明及び第ニの発明における反
応温度は、通常50〜300℃の範囲で選ばれる。この
温度が50℃未満では反応速度が遅く、300℃を超え
る原料の分解が生じるおそれがある。反応速度及び原料
の分解防止性などの面から、好ましい反応温度は、10
0〜270℃の範囲であり、特に150〜250℃の範
囲が好適である。これらの反応においては、通常触媒が
用いられる。この触媒としては、一般にエステル交換触
媒として知られているものであれば、いずれのものも使
用することができる。このような触媒としては、例えば
水酸化リチウム,水酸化カリウム,水酸化ナトリウム,
水酸化カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類
金属の水酸化物類;水素化アルミニウムリチウム,水素
化ホウ素ナトリウム,水素化ホウ素テトラメチルアンモ
ニウムなどのホウ素やアルミニウムの水素化物のアルカ
リ金属塩、アルカリ土類金属塩、第四級アンモニウム塩
類;水素化リチウム,水素化ナトリウム,水素化カルシ
ウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水素化
物類;リチウムメトキシド,ナトリウムメトキシド,カ
ルシウムメトキシド,リチウムフェノキシド,ナトリウ
ムフェノキシドなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金
属のアルコキシド類、アリーロキシド類;酢酸リチウ
ム,酢酸カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土
類金属の有機酸塩類;酸化亜鉛,酢酸亜鉛,亜鉛フェノ
キシドなどの亜鉛化合物類;酸化ホウ素,ホウ酸,ホウ
酸ナトリウム,ホウ酸トリメチル,ホウ酸トリフェニル
などのホウ素化合物類;酸化ケイ素,ケイ酸ナトリウ
ム,テトラアルキルケイ素などのケイ素化合物類;酸化
スズ,ジアルキルスズオキシド,ジアルキルスズカルボ
キシレート,エチルスズトリブトキシドなどのスズ化合
物類;酸化鉛,酢酸鉛,炭酸鉛,塩基性炭酸鉛,鉛や有
機鉛のアルコキシドまたはアリーロキシドなどの鉛化合
物類;第四級アンモニウム塩,第四級ホスホニウム塩,
第四級アルソニウム塩などのオニウム化合物類;酸化ア
ンチモン,酢酸アンチモンなどのアンチモン化合物類;
酢酸マンガン,炭酸マンガン,ホウ酸マンガンなどのマ
ンガン化合物類;酸化チタン,チタンのアルコキシドや
アリーロキシドなどのチタン化合物類;酢酸ジルコニウ
ム,酸化ジルコニウム,ジルコニウムのアルコキシドや
アリーロキシド,ジルコニウムアセチルアセトンなどの
ジルコニウム化合物類;酸化ゲルマニウム,四塩化ゲル
マニウム,ゲルマニウムエトキシド,ゲルマニウムフェ
ノキシドなどのゲルマニウム化合物類などが挙げられ
る。これらの触媒の中で、ルイス酸系触媒及び塩基性触
媒が好ましく、特にジアルキルスズオキシドが好適であ
る。これらの触媒は一種用いてもよく、二種以上を組み
合わせて用いてもよい。また、その使用量は、フェノー
ル類に対し、通常0.05〜10モル%、好ましくは0.2
〜5モル%の割合で用いられる。反応時間は、反応温
度,原料の種類,触媒の種類や量に左右され、一概に定
めることができないが、第一の発明においては、通常1
0分ないし24時間程度であり、第二の発明において
も、通常10分ないし24時間程度である。この反応時
間が短すぎると反応が充分に進行しないし、長すぎると
副反応が起こり好ましくない。これらの反応は無溶媒で
行ってもよく、また必要に応じ、不活性溶媒中で行って
もよい。不活性溶媒としては、例えばジフェニルエーテ
ル,ハロゲン化ジフェニルエーテル,ベンゾフェノン,
ポリフェニルエーテル,ジクロロベンゼン,メチルナフ
タレン,トリシクロ(6.2.10)デカン,シクロオ
クタン,シクロデカンなどが挙げられる。また、必要な
らば、窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気で反応を
行ってもよい。このようにして、第一の発明において
は、一般式(III)
【0032】
【化17】
【0033】(式中、X1 及びmは前記と同じであ
る。)で表される芳香族炭酸ジエステルが、第二の発明
においては、一般式(VI)
【0034】
【化18】
【0035】(式中、X2,X3,n及びpは前記と同じで
ある)で表される芳香族炭酸ジエステルが選択的に得ら
れる。これらの芳香族炭酸ジエステルの中で、製造コス
ト及び反応面から、特にジフェニルカーボネートが好適
である。
【0036】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。 実施例1 ジムロートを備えたフラスコ中に、尿素1.50g(25
ミリモル),フェノール2.35g(25ミリモル)及び
触媒としてn−ジブチルスズオキシド0.0622g(0.
25ミリモル、フェノールに対し、1モル%)を投入し
たのち、200℃まで昇温し、この温度で150分間反
応した。反応液を液体クロマトグラフィーで分析し、ジ
フェニルカーボネートの生成量を求めた。その結果、ジ
フェニルカーボネートの収率は、尿素に対して1.4%で
あった。結果を第一表に示す。 実施例2〜5及び比較例1,2 実施例1において、フェノールの使用量を、尿素に対す
るモル比が第1表に示す値になるように変えた以外は、
実施例1と同様に実施した。結果を第1表に示す。な
お、触媒はフェノールに対して1モル%の量用いた。
【0037】
【表1】
【0038】実施例6 ジムロートを備えたフラスコ中に、フェニルカーバメー
ト3.43g(25ミリモル)、フェノール2.35g(2
5ミリモル)及び触媒としてn−ジブチルスズオキシド
0.0622g(0.25ミリモル、フェノールに対し、1
モル%)を投入したのち、200℃まで昇温し、この温
度で90分間反応した。反応液を液体クロマトグラフィ
ーで分析し、ジフェニルカーボネートの生成量を求め
た。その結果、ジフェニルカーボネートの収率は、フェ
ニルカーバメートに対して2.8%であった。結果を第2
表に示す。 実施例7〜10及び比較例3,4 実施例6において、フェノールの使用量を、フェニルカ
ーバメートに対するモル比が第2表に示す値になるよう
に変えた以外は、実施例6と同様に実施した。結果を第
2表に示す。なお、触媒はフェノールに対して1モル%
の量用いた。
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、エステル交換法による
ポリカーボネートの原料などとして有用な芳香族炭酸ジ
エステルを、毒性の高いホスゲンを用いることなく、安
価で安全性の高い原料、すなわち尿素類とフェノール
類、又はアリールカーバメート類とフェノール類とを用
い、副反応を抑制して選択的に製造することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 〜R4 は、それぞれ水素原子又は炭素数1
    〜18のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基を示
    し、それらはたがいに同一であっても異なっていてもよ
    い。)で表される尿素類と、一般式(II) 【化2】 (式中、X1 は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜
    18のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基、mは
    1〜5の整数を示し、X1 が複数ある場合は複数のX1
    は同一でも異なっていてもよい。)で表されるフェノー
    ル類とを、モル比1:0.1ないし1:20の割合で反応
    させることを特徴とする、一般式(III) 【化3】 (式中、X1 は前記と同じである。)で表される芳香族
    炭酸ジエステル製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表される尿素類が尿素で
    あり、かつ一般式(II)で表されるフェノール類がフェ
    ノールであって、得られる一般式(III)で表される芳香
    族炭酸ジエステルがジフェニルカーボネートである請求
    項1記載の芳香族炭酸ジエステルの製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(IV) 【化4】 (式中、R5 及びR6 はそれぞれ水素原子又は炭素数1
    〜18のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基を示
    し、それらはたがいに同一であっても異なっていてもよ
    く、X2 は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜18
    のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基、nは1〜
    5の整数を示し、X2 が複数ある場合は複数のX2 は同
    一でも異なっていてもよい。)で表されるアリールカー
    バメート類と、一般式(V) 【化5】 (式中、X3 は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜
    18のヘテロ原子を含んでいてもよい炭化水素基、pは
    1〜5の整数を示し、X3 が複数ある場合は複数のX3
    は同一でも異なっていてもよい。)で表されるフェノー
    ル類とを、モル比1:0.1ないし1:20の割合で反応
    させることを特徴とする、一般式(VI) 【化6】 (式中、X2 ,X3 ,n及びpは前記と同じである。)
    で表される芳香族炭酸ジエステルの製造方法。
  4. 【請求項4】 一般式(IV)で表されるアリールカーバ
    メート類がフェニルカーバメートであり、かつ一般式
    (V)で表されるフェノール類がフェノールであって、
    得られる一般式(VI)で表される芳香族炭酸ジエステル
    がジフェニルカーボネートである請求項3記載の芳香族
    炭酸ジエステルの製造方法。
  5. 【請求項5】 ルイス酸系触媒又は塩基性触媒の存在下
    で反応を行う請求項1又は3記載の芳香族炭酸ジエステ
    ルの製造方法。
  6. 【請求項6】 50〜300℃の範囲の温度において反
    応を行う請求項1又は3記載の芳香族炭酸ジエステルの
    製造方法。
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